JP5667477B2 - 塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂の製造方法及び塩化ビニル系樹脂成形体 - Google Patents
塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂の製造方法及び塩化ビニル系樹脂成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5667477B2 JP5667477B2 JP2011051402A JP2011051402A JP5667477B2 JP 5667477 B2 JP5667477 B2 JP 5667477B2 JP 2011051402 A JP2011051402 A JP 2011051402A JP 2011051402 A JP2011051402 A JP 2011051402A JP 5667477 B2 JP5667477 B2 JP 5667477B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl chloride
- chloride resin
- weight
- carbon
- polymerization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
上記式(1)中、Rは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、Xは炭素数1〜3のアルコキシ基を表し、nは0〜2の整数を表す。Rが複数である場合に、複数のRは同一であってもよく、異なっていてもよい。Xが複数である場合には、複数のXは同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記炭素−炭素二重結合を有するアルコキシシラン化合物に由来するシラン含有率が多い塩化ビニル系樹脂の製造方法では、次いで、塩化ビニルモノマーと上記炭素−炭素二重結合を有するアルコキシシラン化合物とを含む材料を重合させた樹脂を含むスラリーをセントル脱水する工程を行うことが好ましい。具体的には、例えば、樹脂を蒸気、熱風等により加熱したり、減圧条件下に置いたりして、上記塩化ビニルモノマーを除去することにより、上記炭素−炭素二重結合を有するアルコキシシラン化合物に由来するシラン含有率が高い塩化ビニル系樹脂が得られる。
攪拌機を備えたジャケット付25リットルの耐圧重合器に、イオン交換水8.05kgと、ビニルトリエトキシシラン0.5kgと、油溶性ラジカル開始剤であるジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート3.4gと、α−クミルパーオキシネオデカノエート3.4gと、分散剤である濃度3%ポリビニルアルコール287gと、濃度3%セルロース287gとを入れ、混合した溶液を調製した。
ビニルトリエトキシシランの添加量を1.0kgに変更したこと、塩化ビニルモノマーの添加量を3.3kgに変更したこと、並びに重合開始後、2.5時間後(反応率60%となるように設定)で重合器を冷却したこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル系樹脂におけるシラン含有率は27.8重量%であった。また、得られた塩化ビニル系樹脂は、網状化していなかった。
ビニルトリエトキシシランの添加量を1.0kgに変更したこと、塩化ビニルモノマーの添加量を3.3kgに変更したこと、並びに重合開始後、3.0時間後(反応率70%となるように設定)で重合器を冷却したこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル系樹脂におけるシラン含有率は15.0重量%であった。また、得られた塩化ビニル系樹脂は、網状化していなかった。
ビニルトリエトキシシランの添加量を1.0kgに変更したこと、塩化ビニルモノマーの添加量を3.3kgに変更したこと、並びに重合開始後、1.5時間後(反応率50%となるように設定)で重合器を冷却したこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル系樹脂におけるシラン含有率は40.0重量%であった。また、得られた塩化ビニル系樹脂は、網状化していなかった。
ビニルトリエトキシシランの添加量を1.0kgに変更したこと、塩化ビニルモノマーの添加量を3.3kgに変更したこと、並びに重合開始後、7.5時間後(反応率77%となるように設定)で重合器を冷却したこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル系樹脂におけるシラン含有率は10.0重量%であった。
ビニルトリエトキシシランの添加量を1.0kgに変更したこと、塩化ビニルモノマーの添加量を3.3kgに変更したこと、並びに重合開始後、0.5時間後(反応率35%となるように設定)で重合器を冷却したこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル系樹脂におけるシラン含有率は60.0重量%であった。
ビニルトリエトキシシランの添加量を0.4kgに変更したこと、塩化ビニルモノマーの添加量を3.9kgに変更したこと、並びに重合開始後、7.0時間後(反応率70%となるように設定)で重合器を冷却したこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル系樹脂におけるシラン含有率は5.0重量%であった。
ビニルトリエトキシシランの添加量を0.4kgに変更したこと、塩化ビニルモノマーの添加量を3.9kgに変更したこと、並びに重合開始後、7.0時間後(反応率70%となるように設定)で重合器を冷却したこと以外は実施例1と同様にして重合を行い、塩化ビニル系樹脂を得た。得られた塩化ビニル系樹脂におけるシラン含有率は6.0重量%であった。また、得られた塩化ビニル系樹脂1kgにエポキシ化大豆油を0.012kg添加して、ブレンダーで含浸させた。
得られた塩化ビニル系樹脂1gをTHF(テトラヒドロフラン)30cc中で23℃で5時間撹拌した。その後、250メッシュのSUS金網で不溶分を取り除き、乾燥後に重量測定を行い、不溶分比率(不溶成分(重量%))を算出した。
ポリ塩化ビニル樹脂「TS1000R:徳山積水工業社製」に、得られた塩化ビニル系樹脂を下記の表2に示す配合量で添加して混合し、安定剤である有機錫メルカプト系安定剤(「ONZ 7F」、日東化成工業社製)と、滑剤である「Wax−OP、日油社製」と、フライアッシュ無機物「FA20」と、加工助剤である「メタブレンP501A」(三菱レーヨン社製)とを下記の表2に示す添加量で添加し、スーパーミキサー(100L、カワタ社製)にて攪拌し、混合して、塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
Claims (8)
- 炭素−炭素不飽和二重結合を有するアルコキシシラン化合物と塩化ビニルモノマーとを含む材料を、分散剤と重合開始剤とを用いて水懸濁重合させることにより得られ、
塩化ビニル系樹脂100重量%中、前記炭素−炭素不飽和二重結合を有するアルコキシシラン化合物に由来するシラン含有率が11重量%以上、65重量%以下であり、
23℃でのテトラヒドロフランに対する不溶成分が5重量%未満である、塩化ビニル系樹脂(但し、前記アルコキシシラン化合物と前記塩化ビニルモノマーとの共重合の際に、1,2−エポキシドを用いたものを除く)。 - 網状化していない、請求項1に記載の塩化ビニル系樹脂。
- 炭素−炭素不飽和二重結合を有するアルコキシシラン化合物と塩化ビニルモノマーとを含む材料を、分散剤と重合開始剤とを用いて水懸濁重合させることにより、塩化ビニル系樹脂100重量%中、前記炭素−炭素不飽和二重結合を有するアルコキシシラン化合物に由来するシラン含有率が11重量%以上、65重量%以下であり、かつ23℃でのテトラヒドロフランに対する不溶成分が5重量%未満である塩化ビニル系樹脂(但し、前記アルコキシシラン化合物と前記塩化ビニルモノマーとの共重合の際に、1,2−エポキシドを用いたものを除く)を得る、塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 網状化していない塩化ビニル系樹脂を得る、請求項3に記載の塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 前記材料の水懸濁重合において前記塩化ビニルモノマーの重合率が100%になる前にガスを排出する途中排ガス法により、塩化ビニル系樹脂を得る、請求項3又は4に記載の塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 前記材料の水懸濁重合において前記塩化ビニルモノマーの重合率が5%以上、75%以下であるときにガスを排出する途中排ガス法により、塩化ビニル系樹脂を得る、請求項5に記載の塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 請求項1又は2に記載の塩化ビニル系樹脂を成形することにより得られ、
網状化させずに用いられる、塩化ビニル系樹脂成形体。 - 請求項3〜6のいずれか1項に記載の塩化ビニル系樹脂の製造方法により得られる塩化ビニル系樹脂を成形することにより得られ、
網状化させずに用いられる、塩化ビニル系樹脂成形体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011051402A JP5667477B2 (ja) | 2011-03-09 | 2011-03-09 | 塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂の製造方法及び塩化ビニル系樹脂成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2011051402A JP5667477B2 (ja) | 2011-03-09 | 2011-03-09 | 塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂の製造方法及び塩化ビニル系樹脂成形体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2012188491A JP2012188491A (ja) | 2012-10-04 |
| JP5667477B2 true JP5667477B2 (ja) | 2015-02-12 |
Family
ID=47082021
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2011051402A Active JP5667477B2 (ja) | 2011-03-09 | 2011-03-09 | 塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂の製造方法及び塩化ビニル系樹脂成形体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5667477B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE1937299B2 (de) * | 1969-07-23 | 1971-11-11 | Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf | Verfahren zum vernetzen von formkoerpern aus vinylchlorid polymerisaten |
| DE2437093C2 (de) * | 1974-08-01 | 1983-10-06 | Dynamit Nobel Ag, 5210 Troisdorf | Verfahren zur Verhinderung der Vernetzung von Vinylchlorid-Vinyltrialkoxysilan-Copolymerisaten |
| JPS61118451A (ja) * | 1984-11-13 | 1986-06-05 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 架橋性塩化ビニル系樹脂組成物 |
| JPH09302030A (ja) * | 1996-05-14 | 1997-11-25 | Toagosei Co Ltd | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
| JPH11228606A (ja) * | 1998-02-16 | 1999-08-24 | Sekisui Chem Co Ltd | 塩化ビニル系樹脂の懸濁重合方法 |
| JP5091771B2 (ja) * | 2007-10-01 | 2012-12-05 | 積水化学工業株式会社 | 塩化ビニル系樹脂成形体及びその製造方法 |
-
2011
- 2011-03-09 JP JP2011051402A patent/JP5667477B2/ja active Active
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2012188491A (ja) | 2012-10-04 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CN1324056C (zh) | 使用硅氧烷表面活性剂聚合含卤素的单体 | |
| RU2349608C2 (ru) | Фторэластомеры, имеющие низкотемпературные характеристики и устойчивость к растворителям | |
| JP5548677B2 (ja) | 懸濁重合用分散安定剤 | |
| EP2679606A1 (en) | Dispersant for suspension polymerization, vinyl chloride resin and method for producing same | |
| CN106459231A (zh) | 乙烯基树脂的制造方法 | |
| WO2013115239A1 (ja) | 懸濁重合用分散安定剤 | |
| JP5667477B2 (ja) | 塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂の製造方法及び塩化ビニル系樹脂成形体 | |
| WO2018116885A1 (ja) | 懸濁重合用分散剤水性溶液 | |
| WO2010113568A1 (ja) | 懸濁重合用分散安定剤 | |
| JP7269236B2 (ja) | ビニル系重合体の製造方法 | |
| JP5139936B2 (ja) | 架橋性後塩素化ポリ塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂組成物、成形体及びその製造方法 | |
| JP2010265365A (ja) | 塩化ビニル系樹脂成形体 | |
| JP3922966B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
| WO2007111730A2 (en) | Intermediate elastomer compositions | |
| KR102341463B1 (ko) | 염화비닐계 중합체의 제조방법 | |
| CN114426646B (zh) | 加工性能优良的氯乙烯接枝共聚物的制备方法 | |
| JPH072915A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
| JPH0742370B2 (ja) | 熱安定性の改良された塩化ビニル系樹脂組成物の製造方法 | |
| JP2905588B2 (ja) | 無機化合物含有樹脂の製造方法 | |
| JPH085924B2 (ja) | 塩化ビニル系共重合体の製造方法 | |
| JPH0534366B2 (ja) | ||
| JPS6050204B2 (ja) | 塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の製造方法 | |
| JP2001122914A (ja) | 塩化ビニル系樹脂の製造方法 | |
| JP3730790B2 (ja) | 塩化ビニル系樹脂の製造方法及びその樹脂組成物 | |
| JPH0446911A (ja) | 塩化ビニル系共重合体の製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20131118 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140319 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140401 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140527 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20141118 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20141212 |
|
| R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5667477 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
