JP2905588B2 - 無機化合物含有樹脂の製造方法 - Google Patents

無機化合物含有樹脂の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐熱性に優れた無機化合物含有樹脂の製造
方法に関するものである。
〔従来技術及び発明が解決しようとする課題〕
塩化ビニル樹脂は種々の用途に多量に使用されている
が、熱軟化温度が低いという欠点を有している。このた
め熱軟化温度を向上させる試みが種々行なわれている。
例えば、塩化ビニル樹脂を塩素化した塩素化塩化ビニル
樹脂;塩化ビニル樹脂にα−メチルスチレン,N−フェニ
ルマレイミド,無水マレイン酸,スチレン等の1種以上
を共重合することによって得られるスチレン系樹脂、あ
るいはグルタリルイミド環を有するアクリル系樹脂等の
耐熱性の良い樹脂をブレンドすることにより耐熱性を改
良した塩化ビニル樹脂が公知である。しかし、これらの
塩化ビニル樹脂は成形加工性が悪く且つブレンドする樹
脂が高価であるという問題点を有している。また一方、
塩化ビニル樹脂を架橋する方法についても種々提案され
ている。例えば、塩化ビニル樹脂を高温下で過酸化物の
存在下に架橋する方法があるが、この方法は架橋反応と
分解反応が同時に起こり、着色するための好ましい方法
ではない。また、塩化ビニル樹脂を架橋モノマーの存在
下に放射線架橋する方法もあるが、この方法は高価な照
射設備を必要とし、また、複雑な形状の形成品を加工す
ることが困難である。
更に、重合性不飽和基とアルコキシ基を有する有機シ
ラン化合物と塩化ビニルを共重合した後、この共重合体
をシロキサン縮合触媒存在下において水架橋させる方法
が特公昭49−41333号公報に示されている。また、アミ
ノ基とアルコキシ基を有する有機シラン化合物を塩化ビ
ニ樹脂に反応させた後、シロキサン縮合触媒存在下にお
いて、水架橋させる方法が特公昭52−4319号公報に示さ
れている。しかしながら、これらの樹脂は耐熱性及び機
械的強度の点で十分でない。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記欠点を改良するため鋭意研究した
結果、耐熱性及び機械的性質に優れた無機化合物含有樹
脂を見い出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、重合性基と加水分解可能な官能基と
を有する有機金属化合物、塩化ビニル単量体および該有
機金属化合物の官能基と反応可能な極性基を表面に有す
る無機化合物よりなる混合物を非水系で重合し、次いで
得られた塩化ビニル共重合体を成形後に加水分解するこ
とを特徴とする無機化合物含有塩化ビニル樹脂の製造方
法である。
本発明において用いられる有機金属化合物は、重合性
基と加水分解可能な官能基を共に有する化合物であれ
ば、公知のものが何ら制限なく採用される。上記の重合
性基としては、ビニル基,アクリロイル基,メタクリロ
イル基,アリル基等を挙げることができ、また、加水分
解可能な官能基としては、カルコキシシリル基,シリル
クロリド基,アセトキシシリル基,アルコキシチタニウ
ム基等を挙げることができる。加水分解可能な官能基の
うち、シリコン原子を含む官能基は加水分解によりシラ
ノール基と呼ばれる基となる。加水分解により生成する
基は、後述する無機化合物の表面の官能基との反応に寄
与する。
本発明において、重合性基と加水分解可能な官能基と
を有する有機金属化合物として好適に用いられるものを
具体的に例示すると次のとおりである。
CH2=CHSi(OCH33,CH2=CHSi(OC2H53, CH2=CHSi(CH3)(OCH32,CH2=CHSi(OCH3)(OC2
H52, CH2=CHSi(OC2H53,CH2=CHSiCl3, CH2=CHCH2Si(OC2H53,CH2=CHSi(OC2H4OCH33, CH2=CCH3COO(CH23Si(OCH33, CH2=CHCOO(CH23Si(OCH33, CH2=CCH3COO(CH23Si(CH3)(OCH32, CH2=CCH3COOC3H6Si(NH23, CH2=CHSi(OCOCH2CH2CH(CH33, CH2=CCH3COOC3H6Si(Me){OP(OC12H252, CH2=CHCH2NH(CH23Si(OCH33, CH2=CHCH2NHCH2CH2NH(CH23Si(OCH33, CH2=CHCH2NH(CH23Si(OCH33, CH2=CCH3COOTi(OC2H53, 等である。上記の有機金属化合物は、後述の不飽和単量
体との合計量中に占める割合で0.01モル%〜20モル%の
範囲で使用されることが好ましく、さらに0.1モル%〜1
0モル%が共重合の容易さ及び得られる無機化合物含有
樹脂の熱的,機械的物性の点で好ましい。
本発明に用いられる不飽和単量体は、エチレン性二重
結合を有する公知の単量体が何ら制限なく用い得る。例
えば、塩化ビニル,エチレン,プロピレン,ブテン,メ
タクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,アクリル酸メ
チル,スチレン,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチ
ル,アクリロニトリル,無水マレイン酸,マレイミド等
が挙げられる。これらの中でも、塩化ビニル及びオレフ
ィンを用いた場合に本発明の耐熱性向上効果が顕著であ
る。
重合性基と加水分解可能な官能基とを有する有機金属
化合物と不飽和単量体の重合は、通常のラジカル重合が
採用される。重合方法としては塊状重合,溶液重合,沈
澱重合,懸濁重合,乳化重合のいずれの方法でもよい
が、非水系の塊状重合及び溶液重合が特に好ましい。
重合触媒としては、公知のラジカル重合開始剤が何ら
制限なく採用される。代表的なラジカル重合開始剤を例
示すると、例えば、ラウリルパーオキサイド,ベンゾイ
ルパーオキサイド,ジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート,ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート,
ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート,ジ
−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート,ジ−
2−メトキシエチルパーオキシジカーボネート,tert−
ブチルパーオキシピバレート,tert−ブチルパーオキシ
ネオデカネート,ジ−3−メトキシブチルパーオキシジ
カーボネート,ジ−4−tert−ブチルシクロヘキシルパ
ーオキシジカーボネート,アゾビスイソブチロニトリ
ル,2,2′−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル,2,
2′−アゾビス−2,4−ジメトキシバレロニトリル、アセ
チルシクロヘキシルパーオキシスルホネート等の公知の
ラジカル重合開始剤であればよく、これらは、単独ある
いは併用して使用される。ラジカル重合開始剤の使用量
は、有機金属化合物と不飽和単量体との合計量100重量
部に対して0.001〜2重量部の範囲であることが好まし
い。
重合条件のうち、重合温度は20℃〜80℃,重合時間は
1〜24時間が好ましい。重合性基と加水分解可能な官能
基とを有する有機金属化合物及び不飽和単量体を重合当
初から全量仕込む方法あるいはこれらを重合を中止する
までの間に逐時添加する方法のいずれを選択しても良
い。重合は望む重合率に達した時点で不飽和単量体を回
収することにより中止される。
また、不飽和単量体をまず重合して重合体を得、この
重合体に重合性基と加水分解可能な官能基とを有する有
機金属化合物及びラジカル重合開始剤を加えて溶融混練
することにより、上記有機金属化合物をグラフト共重合
した重合体を得ることができる。こうして得られた共重
合体も本発明において用いることができる。
本発明に使用される無機化合物は、合成樹脂に添加す
ることが可能なものが何ら制限なく用いられる。具体的
に例示すると、重質炭酸カルシウム,軽質炭酸カリウ
ム,沈降性炭酸カリウム等の炭酸カルシウム,炭酸マグ
ネシウム,ドロマイト,ドーソナイト等の炭酸塩;シリ
カ,ケイ藻土,酸化チタン,アルミナ,酸化カルシウ
ム,酸化亜鉛等の酸化物;タルク,クレー,マイカ,ガ
ラスバルーン,ケイ酸カルシウム,モンモリロナイト,
ベントナイト,ガラス繊維等のケイ酸塩;水酸化アルミ
ニウム,水酸化マグネシウム,塩基性炭酸マグネシウム
等の水酸化物;カーボンブラック等を使用することが出
来る。
これらの無機化合物のなかで、重合性基と加水分解可
能な官能基とを有する有機金属化合物が加水分解を受け
た後、無機化合物と反応することが好ましい。このため
には有機金属化合物の官能基が加水分解を受けた後の官
能基と反応可能な水酸基,アミノ基,カルボキシル基等
の極性基を表面に有する無機化合物が好ましく用いられ
る。
一般にシリカやチタニア等の酸化物は、夫々の酸化物
に対応する金属元素を有する有機金属化合物の加水分解
により生成する官能基と反応し得る官能基をその表面に
有している。従って、上記の酸化物は、夫々対応する金
属元素を含む有機金属化合物との組合せで用いることが
好ましい。また、上記のシリカやチタニア等と他の酸化
物、例えば、アルミナ,マグネシア,カルシア,ジルコ
ニア等との複合酸化物も用いることができる。
上記の酸化物以外の無機化合物を用いる場合は、該無
機化合物の表面を前記した水酸基,アミノ基又はカルボ
キシル基等の極性基を有する有機化合物で処理した後に
用いることが好ましい。
本発明で用いられる無機化合物の平均粒子径は特に制
限されるものではないが、加水分解可能な官能基を有す
る有機金属化合物と不飽和単量体との共重合体を加水分
解して生成する樹脂成分とのなじみをよくして耐熱性及
び機械的強度の優れた無機化合物含有樹脂を得るために
は、一般に0.01〜50μmの範囲であることが好ましい。
上記の無機化合物は、重合性基と加水分解可能な官能
基とを有する有機金属化合物と不飽和単量体との共重合
時に添加して重合しても良いし、あるいは重合性基と加
水分解可能な官能基とを有する有機金属化合物と不飽和
化合物との共重合体を合成した後添加して混合しても良
い。いずれにしもて本発明で使用する無機化合物は、前
記の共重合体100重量部に対して0.1〜100重量部、好ま
しくは1〜50重量部存在させることが好ましい。
重合性基と加水分解可能な官能基を有する有機金属化
合物と不飽和単量体との共重合体と無機化合物をブレン
ドする場合、加水分解とそれに続く縮合反応の触媒とな
る化合物、更には樹脂の加工時に使用される安定剤,耐
衝撃改良剤,可塑剤,充填剤,顔料,発泡剤,紫外線吸
収剤,繊維等の添加剤を添加して、配合することが好ま
しい。なお、共重合時に無機化合物を共存させて重合さ
せる時も上記同様、加水分解及び縮合触媒や各種の添加
剤を添加することが好ましい。
加水分解及び縮合触媒として、ジブチルスズジラウレ
ート,ジブチルスズジオクトエート,ジブチルスズジマ
レート,ジ酢酸ジブチルスズ,オクタン酸第一スズ,オ
レイン酸第一スズ,オクタン酸鉛,2−エチルヘキソン酸
亜鉛,コバルトナフテナート,オクタン酸コバルト,2−
エチルヘキソン酸鉄,ビス(アセチルアセトニル)ジ−
イソプロピルチタナート,ジ−イソプロポキシチタンジ
(エチルアセトアセテート),チタン酸テトラブチルジ
ルコニウム酸テトラブチル,エチルアミン,ヘキシルア
ミン,ラウリルアミン,ジブチルアミン,ピペリジン,
オクトデシルアミンアセタート,p−トルエンスルホン
酸,酢酸等である。
これらの触媒のなかで、ジブチルスズジラウレート,
ジブチルスズジオクトエート,ジ酢酸ジブチルスズが好
ましい。これら触媒は本発明で用いる共重合体100重量
部に対して0.1〜5重量部の割合で使用することが好ま
しい。
これらスズ系化合物は、塩化ビニル樹脂の安定剤とし
て用いられるが、三塩基性鉛,Ca−Zn系安定剤,ステア
リン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム等の塩化ビニル樹
脂の加工に使用する安定剤を併用することも出来る。
本発明の無機化合物含有樹脂は次の方法によって好適
に製造できる。即ち、前記の共重合体及び無機化合物を
ヘンシェルミキサー,リボンブレンダー等の混練機にて
混合し、こうして得られた混合物をそのまま、又は必要
によりミキシングロール,押出機等の混練機によりシー
ト状あるいはペレット状に成形した後、押出成形,射出
成形,ブロー成形等の成形方法により所望する形状に形
成する。
これらの成形品を加水分解し更に官能基間の縮合反応
を促進するため、室温から150℃の温度の下で、温水又
は蒸気と1分から24時間接触させることにより加水分解
反応及び引続き縮合・架橋反応を行ない無機化合物含有
樹脂を得ることができる。
〔効 果〕
本発明の無機化合物含有樹脂は、有機金属化合物の加
水分解により生成する官能基と無機化合物の表面の官能
基とが加水分解時に反応して樹脂成分と無機化合物成分
とが化学的に結合していると思われる。このために、本
発明の無機化合物含有樹脂は、耐熱性が著しく向上し、
高温時の引っ張り強度等の機械的性質も向上する。この
ように耐熱性が向上するため、従来の樹脂が使用されて
いた温度よりも高い分野、すなわち、温水パイプ,ヒー
ターの被覆剤,異形押出部品,ガラス繊維との複合部品
等に使用することが可能である。
〔実施例〕
以下、実施例をあげて本発明を更に詳しく説明する
が、これによって本発明が限定されるものではない。
実施例1 容量5のオートクレーブにトリエトキシビニルシラ
ン120g,シリカ(徳山曹達(株)製:商品名「ファイン
シールRX−37」:平均粒径2.6μm)30g,tert−ブチル
パーオキシネオデカネート1.0g,塩化ビニル2000gを仕込
み、57℃,5時間重合を行なった。オートクレーブより白
色の微粉末を取り出し、16メッシュの篩を通過する共重
合体を乾燥した。その重量は900gであった。この共重合
体の数平均分子量(n)を標準ポリスチレン換算によ
り測定したところ、55,000であった。更にこの共重合体
をテトラハイドロフランとヘキサンより精製し、1H−核
磁気共鳴スペクトルを測定した結果より、トリエトキシ
ビニルシランが6.1重量%(2mol%)共重合しているこ
とがわかった。
この共重合体100重量部に、ブチルスズマレート系安
定剤(日東化成製TVS−N−2000E)4重量部を加え、こ
れを140℃のミキシングロールによって5分間混練する
ことによりロールシートを作成した。更にこのシートを
重ねて熱プレス(180℃,50kg/cm2)で7分間プレスして
厚さ3mmのプレスシートを作成した。このプレスシート
を80℃の温水に1昼夜浸漬し加水分解を行なった。その
後、引張強度をJISK−7113に準じて測定した。また、耐
熱性についてはJISK−7206に準じて荷重を変化させて、
1mm侵入時のビカット軟化温度を測定することにより評
価した。更に、厚さ1mmのプレスシートを80℃の温水に
1昼夜浸漬し加水分解した後、これを小さく切断し、テ
トラハイドロフランを使用して60℃の温度で1昼夜抽出
試験を行なった後、真空乾燥器で恒量になるまで乾燥し
その重量変化より、加水分解による架橋の程度、即ちゲ
ル分率(キシレン沸点抽出10時間)を測定した。なお、
この際、安定剤の含量は差し引いて計算した。これらの
結果を第1表に示した。
比較例1 実施例1の共重合の際、シリカを除いて実施例1と同
様にして得た共重合体100重量部にブチルスズマレート
系安定剤(日東化成製TVS−N−2000E)4重量部を加え
実施例1と同様の加水分解を行ない、引張強度,ビカッ
ト軟化温度,ゲル分率を測定した。これらの結果を表1
に併記した。
実施例2〜7 容量5のオートクレーブにトリメトキシビニルシラ
ンの一定量、シリカ(徳山曹達(株)製;商品名「ファ
インシールRX−37」:平均粒径2.6μm)の定量、tert
−ブチルパーオキシネオデカノエート1.0g、塩化ビニル
2000gを仕込み、57℃で5時間重合を行なって、白色の
微粉末を得た。この共重合体100重量部に対して実施例
1と同様にしてブチルスズマレート系安定剤4重量部を
加えてロール及びプレス加工し、引張強度、ビカット軟
化温度、ゲル分率を測定した。この結果を表2に示す。
実施例8〜13 容量5のオートクレーブにトリメトキシビニルシラ
ン60g、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート1.0
g、塩化ビニル2000gを仕込み、57℃で5時間重合を行な
って、白色の微粉末を得た。この共重合体100重量部に
対してジブチルスズマレート4重量部、及び表3に示し
た各種無機化合物を添加し、ロール及びプレス加工した
後、実施例1と同様に加水分解を行なった。その後、引
張強度、ビカット軟化温度、ゲル分率を測定した。この
結果を表3に示す。なお、合成した塩化ビニル樹脂中に
存在するトリメトキシビニルシラン含有量は2.1mol%で
あった。
実施例14及び比較例2 容量5のオートクレーブにγ−メタクリロイルオキ
シプロピルトリメトキシシラン50g、tert−ブチルパー
オキシネオデカネート1.0g及び塩化ビニル2000gを仕込
み、57℃で6時間重合を行なった。重合後、オートクレ
ーブより白色の粉末を取り出し、16メッシュの篩を通過
する共重合体を乾燥しその重量を測定したところ700gで
あった。この無機複合物をテトラハイドロフランとヘキ
サンより再沈精製した後、共重合体中のγ−メタクリロ
イルオキシプロピルトリメトキシシランの共重合率を求
めたところ0.8mol%であった。この共重合体100重量部
に、ジブチルスズマレート4重量部、実施例1で用いた
のと同じシリカ6重量部を加えて、実施例1と同様に加
水分解を行ない、機械的、熱的性質を測定したその結果
を表4に示す。なお、比較例として、シリカを添加しな
い他は上記と同様にして得た樹脂についての結果を表4
に併記した。
実施例15 容量1のオートクレーブにトリエトキシビニルシラ
ン4g,tert−ブチルパーオキシイソブチレート0.05g,エ
チル300gを仕込み、圧力2400kg/cm3、温度220℃の条件
下で重合を行い、エチレン−トリエトキシビニルシラン
共重合体を得た。この共重合体中のトリエトキシビニル
シランの共重合率は、0.2mol%であった。
この共重合体100重量部に対して、ジブチルスズジラ
ウレート2重量部、シリカ(徳山曹達(株)製:商品名
「ファインシールRX−37」:平均粒径2.6μm)を10重
量部添加し、プレスシートに成形し、90℃の温水中に1
昼夜浸漬して加水分解を行なった。引張強度、熱変形温
度及びゲル分率を測定し、その結果を表5に示す。
なお、比較例として、シリカを添加しないプレスシー
トについての結果を表5に併記した。
実施例16 密度0.90g/cm3、メルトフローインデックス0.30g/10
分の粉状のアイソタクチックポリプロピレン100重量部
に対してベンゾイルパーオキサイド0.5重量部、トリメ
トキシビニルシラン4重量部を撹拌機で5分間混合し
た。40mmφ、L/D25の押出機を用いて210℃で溶融混練
し、シラン変性プロピレン樹脂を得た。トリメトキシビ
ニルシランの含有量は1mol%であった。
得られた変性プロピレン100重量部にジブチルスズジ
ラウレート0.2重量部、平均粒径0.2μmの炭酸カルシウ
ム8重量部を混合してシートに成形し、100℃の温水中
に24時間浸漬して加水分解を行った。この樹脂の機械的
及び熱的特性を表6に示す。又、比較例として炭酸カル
シウムを添加しないシートについての結果を表6に示
す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合性基と加水分解可能な官能基とを有す
    る有機金属化合物、塩化ビニル単量体および該有機金属
    化合物の官能基と反応可能な極性基を表面に有する無機
    化合物よりなる混合物を非水系で重合し、次いで得られ
    た塩化ビニル共重合体を成形後に加水分解することを特
    徴とする無機化合物含有塩化ビニル樹脂の製造方法
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