JPH05287027A - 塩化ビニル系共重合体の製造方法 - Google Patents
塩化ビニル系共重合体の製造方法Info
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- JPH05287027A JPH05287027A JP8548892A JP8548892A JPH05287027A JP H05287027 A JPH05287027 A JP H05287027A JP 8548892 A JP8548892 A JP 8548892A JP 8548892 A JP8548892 A JP 8548892A JP H05287027 A JPH05287027 A JP H05287027A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】成形加工性および表面の溌水性に優れた塩化ビ
ニル系共重合体を得る。 【構成】塩化ビニルと下記式 CF2=CFOCH2Rf (但し、Rfは、含フッ素炭化水素基、または含フッ素
炭化水素基同士がオキシ基で結合された基である。)で
示される含フッ素ビニルエ−テル、例えば、ペンタフル
オロプロピルビニルエーテルとを、得られる塩化ビニル
系共重合体中に占める割合で、塩化ビニルに基づく単量
体単位が99.95〜95モル%、含フッ素ビニルエ−
テルに基づく単量体単位が0.05〜5モル%となるよ
うにランダム共重合させる。
ニル系共重合体を得る。 【構成】塩化ビニルと下記式 CF2=CFOCH2Rf (但し、Rfは、含フッ素炭化水素基、または含フッ素
炭化水素基同士がオキシ基で結合された基である。)で
示される含フッ素ビニルエ−テル、例えば、ペンタフル
オロプロピルビニルエーテルとを、得られる塩化ビニル
系共重合体中に占める割合で、塩化ビニルに基づく単量
体単位が99.95〜95モル%、含フッ素ビニルエ−
テルに基づく単量体単位が0.05〜5モル%となるよ
うにランダム共重合させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形加工性に優れた塩
化ビニル系共重合体の製造方法に関するものである。更
に、詳しくは塩化ビニルに含フッ素ビニルエ−テルを共
重合させて塩化ビニル系共重合体を製造する方法に関す
る。
化ビニル系共重合体の製造方法に関するものである。更
に、詳しくは塩化ビニルに含フッ素ビニルエ−テルを共
重合させて塩化ビニル系共重合体を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】塩化ビニ
ル樹脂はその優れた物性によって成形材料として広く使
用されている。しかしながら、成形加工時に加工温度を
高くすると塩化水素を発生して樹脂が分解するおそれが
あり、ポリオレフィン系の樹脂に比較して成形加工が困
難な樹脂といわれている。
ル樹脂はその優れた物性によって成形材料として広く使
用されている。しかしながら、成形加工時に加工温度を
高くすると塩化水素を発生して樹脂が分解するおそれが
あり、ポリオレフィン系の樹脂に比較して成形加工が困
難な樹脂といわれている。
【0003】このため、塩化ビニル樹脂の成形加工性を
良くする試みが数多く行われてきた。例えば、塩化ビニ
ル樹脂の分子量を低くして流動性を良くする方法があ
る。しかし、この方法は、得られた塩化ビニル樹脂の耐
熱性、熱安定性及び耐衝撃性が悪化するという問題点を
持っている。また、塩化ビニルに、エチレン、アルキル
アクリレ−ト、ビニルエステル等の単量体を共重合させ
て内部可塑化する方法もある。しかし、この方法も、熱
安定性及び耐熱性が低下するという欠点を有している。
良くする試みが数多く行われてきた。例えば、塩化ビニ
ル樹脂の分子量を低くして流動性を良くする方法があ
る。しかし、この方法は、得られた塩化ビニル樹脂の耐
熱性、熱安定性及び耐衝撃性が悪化するという問題点を
持っている。また、塩化ビニルに、エチレン、アルキル
アクリレ−ト、ビニルエステル等の単量体を共重合させ
て内部可塑化する方法もある。しかし、この方法も、熱
安定性及び耐熱性が低下するという欠点を有している。
【0004】また、塩化ビニル樹脂に安定剤、滑剤、ア
クリレ−ト系樹脂からなる加工助剤を添加することによ
り成形性を良くする方法があるが、耐熱性及び耐衝撃性
が低下し、且つ材料コストも高くなるという問題点があ
る。
クリレ−ト系樹脂からなる加工助剤を添加することによ
り成形性を良くする方法があるが、耐熱性及び耐衝撃性
が低下し、且つ材料コストも高くなるという問題点があ
る。
【0005】従って、良好な成形加工性を有し、耐熱
性、熱安定性および耐衝撃性等の物性の低下がない塩化
ビニル樹脂が望まれている。
性、熱安定性および耐衝撃性等の物性の低下がない塩化
ビニル樹脂が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決するために鋭意研究を継続した。その結果、塩
化ビニルに含フッ素ビニルエ−テルを0.05〜5モル
%共重合させた塩化ビニル系共重合体が、熱安定性が低
下することなく成形加工性に優れていることを見いだ
し、本発明を完成し提案するに至った。
点を解決するために鋭意研究を継続した。その結果、塩
化ビニルに含フッ素ビニルエ−テルを0.05〜5モル
%共重合させた塩化ビニル系共重合体が、熱安定性が低
下することなく成形加工性に優れていることを見いだ
し、本発明を完成し提案するに至った。
【0007】即ち、本発明は、塩化ビニルと下記式
(1) CF2=CFOCH2Rf (1) (但し、Rfは、含フッ素炭化水素基、または含フッ素
炭化水素基同士がオキシ基で結合された基である。)で
示される含フッ素ビニルエ−テルとを、得られる塩化ビ
ニル系共重合体中に占める割合で、塩化ビニルに基づく
単量体単位が99.95〜95モル%、含フッ素ビニル
エ−テルに基づく単量体単位が0.05〜5モル%とな
るようにランダム共重合させることを特徴とする塩化ビ
ニル系共重合体の製造方法である。
(1) CF2=CFOCH2Rf (1) (但し、Rfは、含フッ素炭化水素基、または含フッ素
炭化水素基同士がオキシ基で結合された基である。)で
示される含フッ素ビニルエ−テルとを、得られる塩化ビ
ニル系共重合体中に占める割合で、塩化ビニルに基づく
単量体単位が99.95〜95モル%、含フッ素ビニル
エ−テルに基づく単量体単位が0.05〜5モル%とな
るようにランダム共重合させることを特徴とする塩化ビ
ニル系共重合体の製造方法である。
【0008】本発明で使用される含フッ素ビニルエ−テ
ルは、一般式(1)で示される化合物である。上記一般
式(1)中、含フッ素炭化水素基は、水素原子の一部ま
たは全部がフッ素原子で置換された炭化水素基である。
炭化水素基としては特にアルキル基が好適である。ま
た、含フッ素炭化水素基同士がオキシ基で結合された基
は、上記の含フッ素炭化水素基同士がエーテル結合で連
結された基である。これらの基を具体的に例示すると、
例えば、−CF2CF3、−CF2CF2CF3、−CF2C
F2CF2CF3等の−(CF2)nCF3(n=1〜10);
−CH2(CF2CF2)pCF3(p=1〜4);−(CF2C
F2)qH(q=1〜4);−CF(CF3){OCF2CF
(CF3)}rOCF2CF2CF3 (r=0〜4)等をあげ
ることができる。
ルは、一般式(1)で示される化合物である。上記一般
式(1)中、含フッ素炭化水素基は、水素原子の一部ま
たは全部がフッ素原子で置換された炭化水素基である。
炭化水素基としては特にアルキル基が好適である。ま
た、含フッ素炭化水素基同士がオキシ基で結合された基
は、上記の含フッ素炭化水素基同士がエーテル結合で連
結された基である。これらの基を具体的に例示すると、
例えば、−CF2CF3、−CF2CF2CF3、−CF2C
F2CF2CF3等の−(CF2)nCF3(n=1〜10);
−CH2(CF2CF2)pCF3(p=1〜4);−(CF2C
F2)qH(q=1〜4);−CF(CF3){OCF2CF
(CF3)}rOCF2CF2CF3 (r=0〜4)等をあげ
ることができる。
【0009】なお、これらの含フッ素ビニルエ−テル
は、対応する含フッ素アルコ−ルのアルカリ金属塩とテ
トラフルオロエチレンを反応させることによって容易に
得ることが出来る。
は、対応する含フッ素アルコ−ルのアルカリ金属塩とテ
トラフルオロエチレンを反応させることによって容易に
得ることが出来る。
【0010】本発明においては、塩化ビニルと含フッ素
ビニルエ−テルとを、得られる塩化ビニル系共重合体中
に占める割合で、塩化ビニルに基づく単量体単位が9
9.95〜95モル%、含フッ素ビニルエ−テルに基づ
く単量体単位が0.05〜5モル%となるようにランダ
ム共重合させる。得られる塩化ビニル系共重合体の熱安
定性を損なうことなく流動性を向上させるためには、得
られる塩化ビニル系共重合体中に占める含フッ素ビニル
エ−テルに基づく単量体単位が0.05〜5モル%の範
囲となるように重合することが必要であり、0.07〜
3モル%の範囲であることが好ましい。
ビニルエ−テルとを、得られる塩化ビニル系共重合体中
に占める割合で、塩化ビニルに基づく単量体単位が9
9.95〜95モル%、含フッ素ビニルエ−テルに基づ
く単量体単位が0.05〜5モル%となるようにランダ
ム共重合させる。得られる塩化ビニル系共重合体の熱安
定性を損なうことなく流動性を向上させるためには、得
られる塩化ビニル系共重合体中に占める含フッ素ビニル
エ−テルに基づく単量体単位が0.05〜5モル%の範
囲となるように重合することが必要であり、0.07〜
3モル%の範囲であることが好ましい。
【0011】この重合時に、必要により、エチレン、プ
ロピレン、ブテン、ヘプテン、アリルアルコ−ル、塩化
アリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の塩化ビニ
ルと共重合可能なエチレン系単量体を塩化ビニルに対し
て0.1〜10モル%添加して共重合することも可能で
ある。
ロピレン、ブテン、ヘプテン、アリルアルコ−ル、塩化
アリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の塩化ビニ
ルと共重合可能なエチレン系単量体を塩化ビニルに対し
て0.1〜10モル%添加して共重合することも可能で
ある。
【0012】塩化ビニル、含フッ素ビニルエ−テル及び
必要により加えられるエチレン系単量体のランダム共重
合は、通常のラジカル重合の手段が採用される。重合は
懸濁重合、乳化重合、溶液重合、塊状重合等の公知の方
法を何等制限なく採用することができる。懸濁重合及び
乳化重合の際には、水媒体に対する塩化ビニル、含フッ
素ビニルエ−テル及び必要により加えられるエチレン系
単量体等の単量体の重量比率は0.2〜2倍が適当であ
る。
必要により加えられるエチレン系単量体のランダム共重
合は、通常のラジカル重合の手段が採用される。重合は
懸濁重合、乳化重合、溶液重合、塊状重合等の公知の方
法を何等制限なく採用することができる。懸濁重合及び
乳化重合の際には、水媒体に対する塩化ビニル、含フッ
素ビニルエ−テル及び必要により加えられるエチレン系
単量体等の単量体の重量比率は0.2〜2倍が適当であ
る。
【0013】重合に使用する開始剤として、公知の化合
物を何等制限なく採用できる。例えば、ラウリルパ−オ
キサイド、ベンゾイルパ−オキサイド、ジイソプロピル
パ−オキシジカ−ボネ−ト、ジ−sec−ブチルパ−オ
キシジカ−ボネ−ト、ジ−2−エチルヘキシルパ−オキ
シジカ−ボネ−ト、ジ−2−エトキシエチルパ−オキシ
ジカ−ボネ−ト、ジ−2−メトキシエチルパ−オキシジ
カ−ボネ−ト、tert−ブチルパ−オキシピバレ−
ト、tert−ブチルパ−オキシネオデカネ−ト、ジ−
3−メトキシブチルパ−オキシジカ−ボネ−ト、ジ−4
−tert−ブチルシクロヘキシルパ−オキシジカ−ボ
ネ−ト、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾ
ビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′−ア
ゾビス−2,4−ジメトキシバレロニトリル、アセチル
シクロヘキシルパ−オキシスルホネ−ト等をあげること
ができ、これらを単独であるいは併用することができ
る。重合開始剤の使用量は、単量体の混合物100重量
部に対して0.001〜2重量部が好ましい。
物を何等制限なく採用できる。例えば、ラウリルパ−オ
キサイド、ベンゾイルパ−オキサイド、ジイソプロピル
パ−オキシジカ−ボネ−ト、ジ−sec−ブチルパ−オ
キシジカ−ボネ−ト、ジ−2−エチルヘキシルパ−オキ
シジカ−ボネ−ト、ジ−2−エトキシエチルパ−オキシ
ジカ−ボネ−ト、ジ−2−メトキシエチルパ−オキシジ
カ−ボネ−ト、tert−ブチルパ−オキシピバレ−
ト、tert−ブチルパ−オキシネオデカネ−ト、ジ−
3−メトキシブチルパ−オキシジカ−ボネ−ト、ジ−4
−tert−ブチルシクロヘキシルパ−オキシジカ−ボ
ネ−ト、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾ
ビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′−ア
ゾビス−2,4−ジメトキシバレロニトリル、アセチル
シクロヘキシルパ−オキシスルホネ−ト等をあげること
ができ、これらを単独であるいは併用することができ
る。重合開始剤の使用量は、単量体の混合物100重量
部に対して0.001〜2重量部が好ましい。
【0014】縣濁重合を行う場合には、一般に分散剤が
使用される。分散剤は、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、メチ
ルセルロ−ス、メトキシエチルセルロ−ス、ヒドロキシ
エチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス等の
公知の分散剤であればよく、これに更に、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコ
−ル脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤を併用し
ても良い。乳化重合の際には、ドデシルスルホン酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の界
面活性剤を使用することが好ましい。これらの分散剤及
び界面活性剤の使用量は、単量体の混合物100重量部
に対して0.001〜3重量部が好ましい。
使用される。分散剤は、部分鹸化ポリ酢酸ビニル、メチ
ルセルロ−ス、メトキシエチルセルロ−ス、ヒドロキシ
エチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス等の
公知の分散剤であればよく、これに更に、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコ
−ル脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤を併用し
ても良い。乳化重合の際には、ドデシルスルホン酸ナト
リウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の界
面活性剤を使用することが好ましい。これらの分散剤及
び界面活性剤の使用量は、単量体の混合物100重量部
に対して0.001〜3重量部が好ましい。
【0015】以上に述べた重合反応基質の仕込み順は特
に制約はなく、重合開始前の予備撹拌、重合開始剤の後
添加等を適宜行うことができる。得られる塩化ビニル系
共重合体の分子量は、重合温度によってほぼ決定される
ため、適切な重合温度を選択することが重要である。一
般的には、ラジカル重合開始剤が熱的に分解する温度〜
100℃、好ましくは30〜80℃である。
に制約はなく、重合開始前の予備撹拌、重合開始剤の後
添加等を適宜行うことができる。得られる塩化ビニル系
共重合体の分子量は、重合温度によってほぼ決定される
ため、適切な重合温度を選択することが重要である。一
般的には、ラジカル重合開始剤が熱的に分解する温度〜
100℃、好ましくは30〜80℃である。
【0016】更に、連鎖移動剤を使用することによって
分子量を調節することができる。連鎖移動剤としては公
知の化合物を使用できる。例えば、メルカプトエタノ−
ル、メルカプト酢酸、オクチルメルカプタン、ドデシル
メルカプタン等のメルカプト系化合物;トリクロロエタ
ン、四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン系化合物;イ
ソプレン等を例示することができる。これらの連鎖移動
剤は、単量体の混合物100重量部に対して0.01〜
5重量部の範囲で添加することが、良好な成形加工性お
よび熱安定性に優れた塩化ビニル系共重合体が得られる
ために好ましい。
分子量を調節することができる。連鎖移動剤としては公
知の化合物を使用できる。例えば、メルカプトエタノ−
ル、メルカプト酢酸、オクチルメルカプタン、ドデシル
メルカプタン等のメルカプト系化合物;トリクロロエタ
ン、四塩化炭素、四臭化炭素等のハロゲン系化合物;イ
ソプレン等を例示することができる。これらの連鎖移動
剤は、単量体の混合物100重量部に対して0.01〜
5重量部の範囲で添加することが、良好な成形加工性お
よび熱安定性に優れた塩化ビニル系共重合体が得られる
ために好ましい。
【0017】このようにして塩化ビニル系共重合体を製
造することができる。得られる塩化ビニル系共重合体
は、成形加工性および熱安定性等を勘案すれば、上記し
た重合温度と連鎖移動剤の採用により、数平均分子量
(Mn)を20,000〜100,000(GPC法に
より標準ポリスチレンを基準にして測定)の範囲に調整
されたものであることが好ましい。
造することができる。得られる塩化ビニル系共重合体
は、成形加工性および熱安定性等を勘案すれば、上記し
た重合温度と連鎖移動剤の採用により、数平均分子量
(Mn)を20,000〜100,000(GPC法に
より標準ポリスチレンを基準にして測定)の範囲に調整
されたものであることが好ましい。
【0018】上記の方法で重合した塩化ビニル系共重合
体は、熱風等で乾燥させた後、安定剤、顔料、可塑剤、
フィラ−、耐衝撃改良剤、加工助剤、帯電防止剤等を配
合して、射出成形、押出成形、ブロ−成形、カレンダ−
成形等の成形分野に使用することが出来る。
体は、熱風等で乾燥させた後、安定剤、顔料、可塑剤、
フィラ−、耐衝撃改良剤、加工助剤、帯電防止剤等を配
合して、射出成形、押出成形、ブロ−成形、カレンダ−
成形等の成形分野に使用することが出来る。
【0019】
【発明の効果】本発明により得られた塩化ビニル系共重
合体は、含フッ素ビニルエ−テルに基づく単量体単位を
有するため、通常の塩化ビニル樹脂よりも成形加工性、
即ち、流動性および表面の溌水性に優れている。このた
め、射出成形、押出成形、ブロ−成形、カレンダ−成形
等の成形分野に好適に使用することができる。
合体は、含フッ素ビニルエ−テルに基づく単量体単位を
有するため、通常の塩化ビニル樹脂よりも成形加工性、
即ち、流動性および表面の溌水性に優れている。このた
め、射出成形、押出成形、ブロ−成形、カレンダ−成形
等の成形分野に好適に使用することができる。
【0020】なお、本発明により得られた塩化ビニル系
共重合体がこのような物性を有する理由としては、含フ
ッ素ビニルエ−テルに基づく単量体単位が塩化ビニル樹
脂中に存在するため、分子間凝集力が低下し、樹脂に滑
性が付与されたためであると考えられる。
共重合体がこのような物性を有する理由としては、含フ
ッ素ビニルエ−テルに基づく単量体単位が塩化ビニル樹
脂中に存在するため、分子間凝集力が低下し、樹脂に滑
性が付与されたためであると考えられる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を掲げて、本発明を更に詳しく
説明するが、これによって本発明が限定されるものでな
い。
説明するが、これによって本発明が限定されるものでな
い。
【0022】尚、実施例で得た樹脂の物性は次の方法に
よって評価した。
よって評価した。
【0023】(1)熱ロ−ルによるシ−トの作製 本発明で得られた塩化ビニル系共重合体100部に対し
て、ブチルスズマレ−ト系安定剤(日東化成製TVS−
N−2000E)4部を加え、これを160〜180℃
の熱ロ−ルによって5分間混練し、厚さ1.1mmのシ
−トを作製した。
て、ブチルスズマレ−ト系安定剤(日東化成製TVS−
N−2000E)4部を加え、これを160〜180℃
の熱ロ−ルによって5分間混練し、厚さ1.1mmのシ
−トを作製した。
【0024】(2)流動性 (1)のシ−トを約3mm角のペレット状に切り、高化
式フロ−テスタ−により定温法(180℃、剪断応力1
0Kgf/cm2)で剪断速度を測定した。
式フロ−テスタ−により定温法(180℃、剪断応力1
0Kgf/cm2)で剪断速度を測定した。
【0025】(3)熱安定性 (1)のロ−ルシ−トを4×2cm角に切り、ギヤオ−
ブンを用いて、JIS−7212に基づき、ギヤオーブ
ン(180℃、2時間)による熱安定性を評価した。
ブンを用いて、JIS−7212に基づき、ギヤオーブ
ン(180℃、2時間)による熱安定性を評価した。
【0026】(4)耐熱性 (1)のロ−ルシ−トを4枚重ねて、熱プレス(180
℃、50Kgf/cm2)で5分間プレスして、厚さ4
mmのプレスシ−トを作製した。これより15mm角の
試験片を作製、JIS K7206に準じて、1Kg
f、1mm侵入時の温度からビカット軟化温度を測定し
た。
℃、50Kgf/cm2)で5分間プレスして、厚さ4
mmのプレスシ−トを作製した。これより15mm角の
試験片を作製、JIS K7206に準じて、1Kg
f、1mm侵入時の温度からビカット軟化温度を測定し
た。
【0027】(5)引張強度 引張試験はJIS K7113に準じて測定した。
【0028】(6)表面溌水性 水の接触角(25℃、湿度50%、水接触後1分)を測
定した。
定した。
【0029】実施例1 容量5Lのオ−トクレ−ブに純水2000g、鹸化度7
5%のポリ酢酸ビニル2g、tert−ブチルパ−オキ
シネオデカネ−ト1g、CF2=CFOCH2CF2CF3
30g、塩化ビニル970gを仕込み、67℃、5時間
重合を行った。その後、重合物を遠心分離器を使用して
脱水し、乾燥した。塩化ビニル系共重合体の重合率は7
6%であった。
5%のポリ酢酸ビニル2g、tert−ブチルパ−オキ
シネオデカネ−ト1g、CF2=CFOCH2CF2CF3
30g、塩化ビニル970gを仕込み、67℃、5時間
重合を行った。その後、重合物を遠心分離器を使用して
脱水し、乾燥した。塩化ビニル系共重合体の重合率は7
6%であった。
【0030】この重合結果を表1にまとめて示した。ま
た、この重合物の数平均分子量Mn(GPC法により、
標準ポリスチレンを基準)は46,000であった。更
に、この塩化ビニル系共重合体をテトラハイドロフラン
とメタノールより精製して、1H−NMRを測定した結
果、塩化ビニルに基づくCH2(2.0〜2.3pp
m)、CH(4.3〜4.6ppm)、及びOCH2C
F2CF3のCH2に基づくスペクトルが観察された。フ
ッ素原子の元素分析より算出した含フッ素ビニルエーテ
ルの重合率は50%であった。本発明で得た塩化ビニル
系共重合体の物性を表2に示した。
た、この重合物の数平均分子量Mn(GPC法により、
標準ポリスチレンを基準)は46,000であった。更
に、この塩化ビニル系共重合体をテトラハイドロフラン
とメタノールより精製して、1H−NMRを測定した結
果、塩化ビニルに基づくCH2(2.0〜2.3pp
m)、CH(4.3〜4.6ppm)、及びOCH2C
F2CF3のCH2に基づくスペクトルが観察された。フ
ッ素原子の元素分析より算出した含フッ素ビニルエーテ
ルの重合率は50%であった。本発明で得た塩化ビニル
系共重合体の物性を表2に示した。
【0031】比較例1 容量5Lのオ−トクレ−ブに純水2000g、鹸化度7
5%のポリ酢酸ビニル2g、tert−ブチルパ−オキ
シネオデカネ−ト1g、塩化ビニル1000gを仕込
み、67℃、5時間重合を行った。その後、重合物を遠
心分離器を使用して脱水し、乾燥した。得られた塩化ビ
ニル重合体の重合率は77%であった。
5%のポリ酢酸ビニル2g、tert−ブチルパ−オキ
シネオデカネ−ト1g、塩化ビニル1000gを仕込
み、67℃、5時間重合を行った。その後、重合物を遠
心分離器を使用して脱水し、乾燥した。得られた塩化ビ
ニル重合体の重合率は77%であった。
【0032】この重合物の数平均分子量Mnは47,0
00であった。この物性を実施例1と同様にして測定
し、その結果を表2に併せて示した。これより、実施例
1の塩化ビニル系共重合体の方が流動性に優れているこ
とが明らかである。
00であった。この物性を実施例1と同様にして測定
し、その結果を表2に併せて示した。これより、実施例
1の塩化ビニル系共重合体の方が流動性に優れているこ
とが明らかである。
【0033】実施例2〜11 表1に示した各種の含フッ素ビニルエ−テル、エチレン
系単量体及び塩化ビニルを実施例1と同様にしてランダ
ム共重合し、その結果を表1に示した。更に、得られた
塩化ビニル系共重合体の物性を表2に示した。
系単量体及び塩化ビニルを実施例1と同様にしてランダ
ム共重合し、その結果を表1に示した。更に、得られた
塩化ビニル系共重合体の物性を表2に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
Claims (1)
- 【請求項1】塩化ビニルと下記式 CF2=CFOCH2Rf (但し、Rfは、含フッ素炭化水素基、または含フッ素
炭化水素基同士がオキシ基で結合された基である。)で
示される含フッ素ビニルエ−テルとを、得られる塩化ビ
ニル系共重合体中に占める割合で、塩化ビニルに基づく
単量体単位が99.95〜95モル%、含フッ素ビニル
エ−テルに基づく単量体単位が0.05〜5モル%とな
るようにランダム共重合させることを特徴とする塩化ビ
ニル系共重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8548892A JPH05287027A (ja) | 1992-04-07 | 1992-04-07 | 塩化ビニル系共重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8548892A JPH05287027A (ja) | 1992-04-07 | 1992-04-07 | 塩化ビニル系共重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05287027A true JPH05287027A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=13860314
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8548892A Pending JPH05287027A (ja) | 1992-04-07 | 1992-04-07 | 塩化ビニル系共重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05287027A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6958178B2 (en) | 2001-08-01 | 2005-10-25 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Heat-shrinkable polyester film roll |
-
1992
- 1992-04-07 JP JP8548892A patent/JPH05287027A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6958178B2 (en) | 2001-08-01 | 2005-10-25 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Heat-shrinkable polyester film roll |
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