JP5653573B2 - ゲルシートおよびそれを用いたシート状化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、医薬品、医薬部外品、化粧品、衛生材料、雑貨等の分野に用いられるゲルシート及びそれを用いたシート状化粧料に関する。
ゲルシートは、美容、美顔および皮膚の治療等に用いられるパック料や貼付剤、皮膚浸透成分や、消炎鎮痛成分等の有効成分の担持体、傷保護や薬剤固定化などを目的とする生体用粘着テープ、創傷被覆剤などに使用されている。これらのゲルシートは皮膚に貼着して、皮膚表面を保護し、皮膚表面において保水性を付与すると共に、ゲルシート中に種々の成分を含有させることで、皮膚表面において含水量(保水性)を付与し、皮膚の温度を調整し、あるいはゲルシート中の有効成分を生体に供給するといった機能を発揮することができる。特に、皮膚の温度と湿分の上昇は、シート中の活性成分の皮膚への浸透による移動を高めることができる。
このような作用を有するゲルシートは、コラーゲンやキチン、キトサン、アルギン酸、セルロース等の多糖類を構成成分としていることが知られている(例えば特許文献1)。
一方、温度感応性状態変化ハイドロゲル組成物として、皮膚との接触の際、体温によって流動状態に変化することで、ハイドロゲル中の薬物を浸透させる技術が知られている。(例えば特許文献2)。さらには、転移温度が4〜34℃の温度応答性高分子と粘着性高分子からなる粘着シート(例えば特許文献3)や特定のポリエーテルエステルからなる温度応答性ハイドロゲルにみられる様な温度応答性のゲルシート(例えば特許文献4)が知られている。
しかしながら、これらのゲルシートにおいては、ゲル中の有効成分等を皮膚に速やかに浸透させるには不十分であり、さらには取り扱い性に劣るものが多い。
特開平3−81213号公報 特表2007−502269号公報 特開平5−184657号公報 特開平11−92554号公報
上記事情に鑑み、本発明の目的は、表皮等の被着体との接触により、水分や有効成分の浸透性を向上させるとともに、取り扱い性に優れたゲルシート、ならびにそれを用いたシート状化粧料を提供することにある。
本発明の構成は以下に示す通りである。
<1> 20℃〜40℃の下限臨界共溶温度を有し、下限臨界共溶温度を超えると脱水和を生じてコンフォメーション変化を引き起こすエーテル系感温性高分子と、コラーゲンの分解生成物と、を含有するハイドロゲル、並びに、乳化粒子の平均粒子径が1nm〜150nmであるO/W型エマルションを含み、前記エーテル系感温性高分子が、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドとを含むブロックポリマーであり、前記O/W型エマルションがカロテノイドを含有するものであるゲルシート
<2> 前記ゲルシートの離漿液中に、前記O/W型エマルションの乳化粒子が含まれる<1>のゲルシート。
> 前記ゲルシートが、アニオン性高分子化合物と水溶性2価金属塩とを用いて形成されたハイドロゲルを含む<1>又は<2>のゲルシート。
> 前記ゲルシートが、さらに多糖類を含む<1>〜<>のいずれかのゲルシート。
> 前記ゲルシートが、さらに多価アルコール化合物を含む<1>〜<>のいずれかのゲルシート。
> 前記ゲルシートの含水率が70質量%以上95質量%以下である<1>〜<>のいずれかのゲルシート。
> 前記ゲルシートが、前記ハイドロゲルを含むハイドロゲル層と、該ハイドロゲル層中あるいは該ハイドロゲル層と隣接して設けられるシート状基材と、を有する<1>〜<>のいずれかのゲルシート。
> 前記ゲルシートの厚みが、0.4mm〜2mmである<1>〜<>のいずれかのゲルシート。
> <1>〜<>のいずれかのゲルシートを用いたシート状化粧料。
本発明において「ゲルシート」とは、美容、美顔および皮膚の治療等に用いられるパック料や貼付剤、皮膚浸透成分や消炎鎮痛成分等の有効成分の担持体、傷保護や薬剤固定化などを目的とする生体用粘着テープ、創傷被覆剤などを包含するものであり、有効成分や水分を保持し、保持した各成分を被着体へ浸透させるなどを目的として被着体に直接貼り付けて使用されるシートをいう。このゲルシートは、肌に貼付して水分や有効成分を皮膚に与えるためのパック剤などの化粧料として有用である。
本発明によれば、表皮等の被着体との接触により、水分や有効成分の浸透性を向上させるとともに、取り扱い性に優れたゲルシート、ならびにそれを用いたシート状化粧料を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
〔ゲルシート〕
本発明のゲルシートは、エーテル系感温性高分子とコラーゲン及びその分解生成物の少なくともいずれかとを含有するハイドロゲルを含むものである。
本発明で用いられるエーテル系感温性高分子は、温度上昇に伴い脱水和を生じる。一方、コラーゲンあるいはその分解生成物であるゼラチンは、温度上昇に伴いそのコンフォメーションが変化する。このような性質を有するエーテル系感温性高分子とコラーゲンあるいはその分解生成物とを併用することで、ハイドロゲル中に含有させた薬効成分等の有効成分の放出量を制御することができ、また、適度な形状強度を保つことができる。そのため、上記ハイドロゲルを含むゲルシートは、保湿性の付与や、有効成分を皮膚に浸透させるためのシート状化粧料に有用である。
(ハイドロゲル)
<エーテル系感温性高分子>
本発明に用いられるハイドロゲルは、エーテル系感温性高分子を含む。
本発明におけるエーテル系感温性高分子とは、水の存在下において、ある温度以下では水和し、その温度を超えると脱水和することによりコンフォメーション変化を引き起こす高分子をいう。温度によって誘起されたこのミクロの変化が、体積変化、親水−疎水性変化、光学的変化、膨潤−収縮変化等のマクロの変化として現われるものである。
前記「ある温度」とは、下限臨界共溶温度と称される温度であり、生体への貼付時に水分や有効成分の皮膚浸透性がより高まるとの点で、20〜40℃が好ましく、25〜30℃がより好ましい。
本発明に用いられるエーテル系感温性高分子は、上記のような感温特性を有し、エーテル結合を有する高分子であれば制限無く用いることができる。前記エーテル系感温性高分子は、貼付時の温度応答性と保存時の安定性との両立の観点から重量平均分子量(Mw)が、5,000〜100万であることが好ましく、10,000〜50万であることがより好ましい。
中でも、生体温度に対する応答性と基材との親和性の観点から、ポリエーテル類、ポリビニルエーテル類、およびアルキル化多糖誘導体からなる群より選ばれる少なくともいずれか1つのエーテル系感温性高分子であることが好ましく、次のような化合物が具体例として挙げられる。
ポリエーテル類としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド/ポリエチレンオキシドブロックコポリマー等を好ましく挙げることができる。
ポリビニルエーテル類としては、例えば、ポリメチルビニルエーテル、ポリエチルビニルエーテル、ポリメトキシエチルビニルエーテル、ポリエトキシエチルビニルエーテル等を好ましく挙げることができる。
アルキル化多糖誘導体として、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルキトサン等を好ましく挙げることができる。
さらに、上記ポリエーテル類、ポリビニルエーテル類、およびアルキル化多糖誘導体は、生体温度に対する応答性と基材との親和性の観点で、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、メトキシ基、およびエトキシ基からなる群より選ばれる少なくともいずれか1つ以上の官能基を有するものであることが好ましく、上記具体例の中でも、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド/ポリエチレンオキシドブロックコポリマー、ポリメチルビニルエーテル、メチルセルロース等が好ましい。
本発明のエーテル系感温性高分子としては、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドとを含むブロックポリマーが特に好ましく、具体的には、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー(以下、「PEO-PPOブロックポリマー」と略称することがある)、またはポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド/ポリエチレンオキシドブロックコポリマー(以下、「PEO-PPO-PEOブロックポリマー」と略称することがある)が特に好ましい。これらのポリエーテルはポロキサマーとして知られており、「プルロニック」、「ルトロール」(いずれも、BASF社製)、ニューポール(三洋化成工業(株)製)、エパン(第一工業製薬(株)製)、プロノン(日本油脂(株)製)等の名称にて市販品としても容易に入手可能である。前記エーテル系感温性高分子は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に用いられるハイドロゲル中に占める前記エーテル系感温性高分子の含有量は、0.05〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、0.2〜5質量%が特に好ましい。
前記エーテル系感温性高分子の含有量が0.05質量%以上あれば、ハイドロゲル中に添加した有効成分の皮膚浸透性向上効果が充分に得られ、また20質量%以下であれば、保存安定性が著しく低下することを防止することができる。
<コラーゲン及び分解生成物>
本発明に用いられるハイドロゲルは、コラーゲン及び分解生成物を含む。
ここでいうコラーゲンは特に限定されず、様々なコラーゲン抽出物が対象とされる。抽出はコラーゲン含有原料を用いて、酸可溶化、アルカリ可溶化、中性塩可溶化、酵素可溶化などの公知の手法にて行うことができる。コラーゲン含量原料としては、コラーゲンを含有する原料であれば何れの材料でも使用でき、脊椎動物(例えば、ウシ、ブタ、イワシ、サメ等)の皮あるいは鱗、骨、軟骨、腱、臓器が例示されるが、コラーゲン含量の高いことから、骨、軟骨、皮あるいは鱗、腱、胎盤などが好適に使用される。これらのうち、本発明に好適に使用されるコラーゲンとしては水溶性コラーゲンが好ましい。
本発明におけるコラーゲン分解物としては、コラーゲンをコラゲナーゼ、トリプシン、キモトリプシンのようなタンパク分解酵素や酸、アルカリで加水分解する、あるいは加熱変性により得られる。
コラーゲン分解生成物としては例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン、酵素分解ゼラチン、コラーゲントリペプチド、コラーゲンジペプチド、アミノ酸(グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン等)が挙げられる。
本発明においては、有効成分の放出の観点から、上記コラーゲン及び分解物の中でもゼラチン及びゼラチン誘導体のうちの少なくとも1種であることが好ましい。
ゼラチンは、コラーゲンの加水分解タンパク質である。その製造方法についての限定はなく、牛骨、牛皮、豚皮、さらには魚燐等を原料として、酸処理法またはアルカリ処理法によって製造されたものが一般的であるが、酵素法で得られたものでもよい。
また、ゼラチンの誘導体としては、公知の誘導体を使用することができる。例えば、ゼラチンの酸無水物付加体(例えばフタル化ゼラチン、コハク化ゼラチン、トリメリット化ゼラチンなど)、ラクトン付加体(グルコノ−δ−ラクトン付加ゼラチンなど)、アシル化ゼラチン(アセチル化ゼラチンなど)、エステル化ゼラチン(メチルエステル化ゼラチンなど)、ゼラチン有機酸塩(ゼラチン−酢酸塩、ゼラチン−ステアリン酸塩、ゼラチン−安息香酸塩)等が挙げられる。
これらのうち、本発明のゲルシートに用いられるゼラチン及びその誘導体としては、生体への親和性と有効成分の放出の観点から、ブタ皮由来ゼラチン、魚由来ゼラチン、コハク化ゼラチン、フタル化ゼラチン、トリメリット化ゼラチンが好ましい。
上記ゼラチン及びその誘導体は、ゼラチンを単独で、または2種以上を混合して用いてもよく、ゼラチンの誘導体を単独で、または2種以上を混合して用いてもよい。あるいはゼラチンとゼラチンの誘導体とを混合して用いてもよい。
また、本発明におけるゼラチン及びその誘導体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定における重量平均分子量として、5,000〜100万であることが好ましく、5,000〜30万であることがより好ましく、1万〜30万であることが特に好ましい。
本発明におけるハイドロゲル中に占めるコラーゲン及びその分解生成物の含有量は、0.05〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、0.2〜5質量%が特に好ましい。コラーゲン及びその分解生成物の含有量が0.05質量%以上あれば、ハイドロゲル中の有効成分等の皮膚への浸透性に効果があり、また20質量%以下であれば取扱い性が良い。
さらに、前記エーテル系感温性高分子と、コラーゲン及びその分解生成物との質量比(エーテル系感温性高分子:コラーゲン及びその分解生成物)は、有効成分の皮膚浸透性の点で、1:50〜50:1が好ましく、1:10〜10:1がより好ましく、1:5〜5:1が特に好ましい。
本発明のゲルシートは、種々の効果を発揮するために、ハイドロゲル中に、さらに多価アルコール化合物、O/W型エマルション、多糖類等の他の成分を含むことが好ましい。また、さらに必要に応じて、親水性高分子等を含有することもできる。
<多価アルコール化合物>
本発明におけるゲルシートは、有効成分の皮膚浸透性や保存安定性の観点から、さらに多価アルコール化合物を含むことが好ましい。
多価アルコール化合物としては、具体的には、グリセリン類(グリセリン、ジグリセリンなど)、グリコール類(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオールなど)、糖類(グルコース、フラクトース、マンノース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、スクロース、ラクトース、マルトース、イソマルトース、トレハロース、セロビオース、コージビオース、ソホロース、マルトトリオ―ス、ラフィノース、スタキオースなど)、糖アルコール(グリセロール、トレイロール、エリスリトール、アラビニトール、キシリトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ガラクチトール、イノシトールなど)が挙げられる。前記多価アルコール化合物は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
これらのうち、本発明のゲルシートにおいては、グリセリン類またはグリコール類を用いることが好ましく、中でも、グリセリン、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ブタンジオールがより好ましい。さらには、グリセリン、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオールを用いることが特に好ましい。
本発明におけるハイドロゲル中に占める多価アルコール化合物の割合は、50質量%以下であるのが好ましく、1〜20質量%であることが特に好ましい。
本発明におけるハイドロゲル中に占める多価アルコール化合物の割合を50質量%以下とすることで、ゲル強度の低下を防止して、取扱い性を良くすることができる。
<O/W型エマルション>
本発明のゲルシートは、O/W型エマルションを含有することが好ましい。特に、油溶性の有効成分や薬効成分を含有したO/W型エマルションであることが好ましい。このような形態とすることで、O/W型エマルション中の成分を被着体へ供給することができ、例えば皮膚浸透によって、各成分の機能、例えば美肌効果を高めることができる。
油溶性の有効成分として、例えば脂溶性ビタミンおよびその類縁体(トコフェロール、トコトリエノール、レチノール、レチナール、カルシフェロールなど)、ステロール類(コレステロール、フィトステロールなど)、ユビキノン(CoQ10など)、さらにはスフィンゴ脂質、セラミド、オリザノール、スクワレン、スクワラン、カロテノイド等およびこれらの誘導体が好ましく、本発明においてはカロテノイドであることが特に好ましい。
カロテノイドとしては、アクチニオエリスロール、アスタキサンチン、ビキシン、カンタキサンチン、カプサンチン、β−8’−アポ−カロテナール、β−12’−アポ−カロテナール、α−カロテン、β―カロテン、γ―カロテン、β−クリプトキサンチン、ルテイン、リコピン、ビオレリトリン、ゼアキサンチン、フコキサンチンおよびそれらの誘導体が挙げられる。
中でもアスタキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチン、β―クリプトキサンチンが好ましく、特に酸化防止効果、抗炎症効果、皮膚老化防止効果、美白効果が認められているアスタキサンチンが好ましい。
なお、このO/W型エマルションには、一般にエマルション組成物の各相に含有可能な乳化剤等の他の成分を、一般に用いられる量で含有していてもよい。このような他の成分としては、多価アルコール等の本明細書中に記載の他の成分も含まれる。
O/W型エマルションの乳化粒子の体積平均粒径としては、1nm〜200nmであることが好ましく、1nm〜150nmであることがより好ましく、1nm〜100nmであることが特に好ましい。
前記体積平均粒径は、市販の粒度分布計等で計測することができる。エマルションの粒径測定法としては、光学顕微鏡法、共焦点レーザー顕微鏡法、電子顕微鏡法、原子間力顕微鏡法、静的光散乱法、レーザー回折法、動的光散乱法、遠心沈降法、電気パルス計測法、クロマトグラフィー法、超音波減衰法等が知られており、それぞれの原理に対応した装置が市販されている。
本発明における体積平均粒径範囲および測定の容易さから、本発明におけるエマルションの体積平均粒径測定では動的光散乱法が好ましい。動的光散乱を用いた市販の測定装置としては、ナノトラックUPA(日機装(株))、動的光散乱式粒径分布測定装置LB−550((株)堀場製作所)、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株))等が挙げられる。
本発明において、O/W型エマルションの体積平均粒径は、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株)製)を用いて25℃で測定した値を採用する。
前記体積平均粒径の測定方法は、油相成分の濃度が0.1〜1質量%の範囲内になるように純水で希釈を行い、測定用ガラス管を用いて測定を行う。体積平均粒径は、分散媒屈折率として1.3313(純水)、分散媒の粘度として0.8846mPa・s(純水)に設定して測定した時の累積(50%)値として求めることができる。
前記O/W型エマルションの製造方法は特に限定されず、例えば、特開2005−75817号公報に記載されている方法を用いることができる。あるいは、a)水性媒体に、水溶性乳化剤を溶解させて水相を得、b)カロテノイド、トコフェロール、レシチン、及び必要に応じてその他の油脂を混合、溶解して油相を得、c)攪拌下で水相と油相を混合して、乳化分散を行い、エマルション組成物を得るステップからなる方法により製造することが好ましい。
乳化分散の際、例えば、スターラーやインペラー攪拌、ホモミキサー、連続流通式せん断装置等のせん断作用を利用する通常の乳化装置を用いて乳化を行った後、高圧ホモジナイザーを通す等の方法で2種以上の乳化装置を併用することが特に好ましい。高圧ホモジナイザーを使用することで、乳化物をさらに均一な微粒子の液滴に揃えることができる。
本発明のハイドロゲルに対するO/W型エマルションの含有量は、有効成分の効能と皮膚浸透性の点で、0.001〜10質量%であることが好ましく、0.05〜1質量%であることがより好ましい。
また、本発明のハイドロゲルにおける油溶性有効成分の含有量は、有効成分の種類により異なるが、0.0001〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましい。
前記油溶性有効成分がカロテノイドである場合は、本発明のハイドロゲル中におけるカロテノイドの含有量としては、0.0001〜0.5質量%が好ましく、0.0005〜0.1質量%がより好ましく、0.001〜0.05質量%であることが特に好ましい。カロテノイド含有量が0.0001質量%以上であれば、本発明のゲルシートを皮膚に貼付した後の効果(美肌効果等)が感じられ、また0.5質量%以下であれば表皮への着色を抑えることができ不快感を生じにくい。
<多糖類>
本発明のゲルシートは、その取り扱い性の向上のために多糖類を添加することが好ましい。
本発明に用いることができる多糖類としては、前記エーテル性感温性高分子以外の多糖類であり、例えば、中性多糖類(例えば、セルロース、アミロース、アミロペクチン、アガロース、デキストラン、プルラン、イヌリン、ガラクタン、マンナン、キシラン、アラビナン、グルコマンナン、ガラクトマンナンなど)、アニオン性多糖類(ペクチン酸、アルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、ジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースなど)、カチオン性多糖類(キチン、キトサン、カチオン化セルロースなど)が挙げられる。
これらの中でも、増粘ゲル化作用の高い多糖類がより好ましく、グルコマンナン、ガラクトマンナン、寒天、カラギーナン、ジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガムが特に好ましい。さらにそのゲル化性を向上させるためにこられの多糖類を2種以上併用しても良い。
本発明のハイドロゲルに対する多糖類の含有量は、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜4質量%がより好ましく、0.2〜2質量%が特に好ましい。
多糖類の含有量が、0.01質量%以上あれば、ゲル強度の不足を抑制することができるので取り扱い性が良く、5質量%以下であれば皮膚浸透性の低下を防止することができる。
<親水性高分子>
本発明に用いられるゲルシートは、皮膚への貼付時の溶解性を損なわない限りにおいて、保湿性の向上等を目的として、ハイドロゲル中に公知の親水性高分子を添加することができる。また、親水性高分子は、ゲルシートの形状安定性の向上のために用いることもできる。
本発明において用いることができる親水性高分子としては、前記エーテル系感温性高分子および前記多糖類以外の高分子化合物であって、親水性官能基(例えば、水酸基、カルボキシル基、スルホ基、ホスホ基、カルバモイル基、アミノ基、アンモニオ基、エチレンオキシ基など)を有するものであれば、合成高分子化合物であってもよいし、天然高分子化合物であってもよい。これらは単独でも、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
本発明に好適な、親水性基を有する合成高分子化合物としては、例えば、ビニルアルコール(共)重合体、2−ヒドロキシエチルアクリレート(共)重合体、アクリル酸(共)重合体、メタクリル酸(共)重合体、マレイン酸(共)重合体、イタコン酸(共)重合体、p−ビニル安息香酸(共)重合体、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(共)重合体、スチレンスルホン酸(共)重合体等のアニオン性高分子化合物のほか、アクリルアミド(共)重合体、アクリロイルモルホリン(共)重合体、N−ビニルピロリドン(共)重合体、ビニルアミン(共)重合体、N、N−ジメチルジアリルアンモニウムクロリド(共)重合体、2−メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロリド(共)重合体、ポリエチレングリコールメタクリレート(共)重合体、ポリエチレンイミン等が挙げられる。
上記親水性高分子は、保湿性の点から、重量平均分子量が、1,000〜500,000であるものが好ましく、5,000〜100,000であるものがより好ましい。
また、親水性高分子の含有量は、保湿性と取り扱い性の点から、ハイドロゲルに対して、0.05〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%質量%であることがより好ましい。
<賦形剤>
本発明におけるゲルシートは、さらに形状安定性の向上のために、ハイドロゲル中に賦形剤を添加することが好ましい。賦形剤としては、有機または無機の微粒子が好適に使用することができる。有機微粒子としては、公知のポリスチレン粒子、ポリメタクリレート粒子、微結晶セルロースが好ましい。また無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、カオリン、粘土鉱物、酸化チタン等が好ましい。これらのうち、シリカあるいは粘土鉱物が好ましく、特に平均粒子径が200nm以下の気相法シリカ、合成スメクタイトが特に好ましい。
本発明におけるハイドロゲル中に占める賦形剤の割合は、10質量%以下であるのが好ましく、1〜5質量%であることが特に好ましい。
<香料>
本発明のハイドロゲルにおいて、リラックス効果を高めるために香料を添加してもよい。香料としては、アルコール系香料、フェノール系香料、カルボン酸系香料、アミン系香料等が挙げられる。
アルコール系香料としては、青葉アルコール、3−オクテノール、9−デセノール、リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ロジノール、ジメチルオクタノール、ヒドロキシシトロネロール、テトラヒドロリナロール、ラバンジュオール、ムゴール、ミセノール、テルピネオール、1−メントール(L−メントール)、ボルネオール、イソブレゴール、テトラヒドロムゴール、ボルニルメトキシシクロヘキサノール、ノボール、ファルネソール、ネロリドール、サンタロール、サンダロール、セドロール、ベチベロール、パチュリアルコール、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、γ−フェニルプロピルアルコール、シンナミックアルコール、アニスアルコール、α−アミルシンナミックアルコール、ジメチルベンジルカルビノール、メチルフェニルカルビノール、ジメチルフェニルカルビノール、β−フェニルエチルジメチルカルビノール、β−フェニルエチルメチルエチルカルビノール、フェノキシエチルアルコール、フェニルグリコール、第3級ブチルシクロヘキサノール等が挙げられる。
また、フェノール系香料としては、オイゲノール、バニリン、ヒノキチオール等が、カルボン酸系香料としては、桂皮酸、フェニル酢酸、ヒドロ桂皮酸等が、アミン系香料としては、インドール、スカトール、2−メチルテトラヒドロキノリン、6−メチルキノリン等が挙げられる。
<防腐剤>
本発明のゲルシートにおいて、微生物による変質に対する対策を目的としてさらに防腐剤を含有することが好ましい。防腐剤としては、例えばフェノール、安息香酸およびその塩、サリチル酸およびその塩、パラオキシ安息香酸エステル類(メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン)、2−フェノキシエタノール、デヒドロ酢酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩、塩化アルキルアミノエチルグリシン、トリクロサン、塩化ベンザルコニウム、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、また併用して使用することがより好ましい。これらのうちパラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノールが特に好ましい。
本発明における防腐剤の含有量としては、ハイドロゲル中0.01〜0.5質量%が好ましく、0.02〜0.3質量%がより好ましく、0.03〜0.2質量%が特に好ましい。
<有機酸>
本発明のハイドロゲルにおいてpH調整の観点で有機酸をさらに含んでもよい。有機酸塩として、具体的には、酢酸、α−ヒドロキシ酸(例えばクエン酸、乳酸、グルコン酸、リンゴ酸、コハク酸など)、アスコルビン酸、ピロリドンカルボン酸、等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。これらのハイドロゲル中における含有量は、0.01〜5質量%であることが好ましく、0.05〜2質量%であることがより好ましい。
<その他の有効成分>
本発明のゲルシートの使用目的に応じて、さらに各種の有効成分や添加剤を配合することができる。そのような有効成分や添加剤としては、以下に示すものを挙げることができる。
酸化防止剤(トコフェロール類、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等)、
紫外線吸収剤(p−メトキシ桂皮酸、p−メトキシ桂皮酸オクチル、2−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル等)、
pH調整剤(乳酸−乳酸ナトリウム、クエン酸−クエン酸ナトリウム、コハク酸−コハク酸ナトリウム等の緩衝剤等)、
キレート剤(フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸等)、
界面活性剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン等)。
ビタミン類(ビタミンA、B、B、B、C、D、Eおよびその誘導体、パントテン酸、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等)、
アミノ酸類(グリシン、トリメチルグリシン、ピロリドンカルボン酸、セリン、カルニチン、γ―アミノ酪酸、タウリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、チロシン、リシン、ヒスチジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、オルニチン、バリン、ロイシン等)、
消炎剤(グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン等)、
保湿剤(尿素、カゼイン、大豆ペプチド、乳酸菌発酵代謝産物、酵母発酵代謝産物、ハチミツ、ラクトフェリン、アルブミン、加水分解エラスチン、加水分解ケラチン、加水分解シルク、α−ヒドロキシ酸塩(例えば乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、グルコン酸カリウムなど)、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ等)、
美白剤(アスコルビン酸グルコシド、3−O−エチルアスコルビン酸、アルブチン、ヒドロキノン、コウジ酸、ルシノール、トラネキサム酸、アデノシン−1−リン酸ナトリウム、マグノリグナン、エラグ酸、レチノイド、ルチン、レゾルシノール、システイン、グルタチオン、リノール酸等)、
各種抽出物(例えば、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、バーチエキス、アイリスエキス、ブドウエキス、ユリエキス、サフランエキス、ショウキュウエキス、トウガラシエキス、トウキエキス、海藻抽出物、胎盤抽出物、プラセンタエキス、カミツレエキス、ハトムギエキス、柚子種子エキス、ブドウ種子エキス、ウォータークレスエキス、月下美人エキス、ホワイトルピンエキス、ショウキョウエキス、鶏冠抽出物等)、
賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等)
血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等)、
抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等)、
抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルリチン酸、塩化リボチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等)、
活性成分(例えば、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等)、
その他、塩酸ピリドキシン、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、1−メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、塩化ベンゼトニウミ、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ヒドロコルチゾン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油等。
また、皮膚浸透により生体内へ投与することが可能であれば、鎮痛剤、精神安定剤、抗高血圧剤、抗生物質、抗ヒスタミン剤、抗菌性物質、等の薬効成分を添加することも可能である。
これら有効成分は、ゲルシートの使用目的に応じて1種或いは2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明に係るハイドロゲルに含まれうる有効成分としては、さらに、以下に示すものを挙げることができる。これら有効成分、薬効成分の含有量は、その素材により有効量が異なるため一概には規定できないが、一般にハイドロゲルの総量に対して0.001〜10質量%であるのが好ましく、0.05〜5質量%であるのがより好ましい。また保湿剤の場合には、同様に、一般にハイドロゲルの総量に対して0.1〜10質量%であるのが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。
〔ゲルシートの構成〕
本発明のゲルシートは、上述したようなハイドロゲルを単層で構成したものとしてもよく、さらに他の層を有する多層構造のものとしてもよい。また、ハイドロゲルの層を複数設けてもよい。上述した各成分は、ハイドロゲル層に含まれていてもよく、可能であれば他の層に含まれていてもよい。また、ハイドロゲル層が複数の層からなる場合には、上記各成分を同一のハイドロゲル層に含有してもよく、複数の層に分けて含有してもよい。このように、本発明のゲルシートが複数のハイドロゲル層から構成される場合、上記各成分の含有量は、ゲルシートを構成するハイドロゲル層の全層中に含有される量である。
<シート状基材>
ハイドロゲル層を補強し、ゲルシートのハンドリンク性を向上させる目的で、ハイドロゲル層中に、或いは、ハイドロゲル層と隣接してシート状基材を設けることができる。
シート状基材は、本発明のゲルシートの形状安定性と取扱い性の向上の観点で設けることが好ましい。ハイドロゲル層以外の他の層としては、たとえば、支持体層や、保護シートを挙げることができる。
支持体層は、本発明のゲルシートの形状安定性と取扱い性の向上の観点で設けることが好ましく、保護シートは、使用時までハイドロゲル層表面を保護する観点で設けることが好ましい。
支持体層としては、不織布、織布、プラスチックフィルム等のシート状の公知の支持基材、また架橋ゲル(ゼラチン/グルタルアルデヒド架橋ゲル、ポリアクリル酸/多価金属イオン架橋ゲルなど)、物理ゲル(アガロースゲル、κ―カラギーナンゲルなど)、さらには親水性高分子から形成される水不溶性フィルム(キトサンフィルム、セロファン、κ−カラギーナンキャストフィルムなど)等を使用することが好ましい。
これらのうち、本発明のゲルシートにおいては、ゲルシートの形状安定性と取扱い性の観点から一般に100μm以下の透明フィルムを使用することが好ましく、特に親水性高分子から形成される水不溶性フィルム例えば、キトサンフィルム、セロファン、κ−カラギーナンキャストフィルム等が好ましい。
また、保護シートとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、PETフィルム等を使用することが好ましい。中でも、厚さ500μm以下のポリエチレンフィルムを使用することが好ましい。
ゲルシートを、ハイドロゲル層のみで構成した場合のゲルシートの厚みは、一般に形状の保持性や取扱い性の観点から0.4〜3mmであることが好ましく、0.5〜2mmであることがより好ましい。
また、支持体層と保護シートの厚みは、上述のとおりだが、ゲルシートを、ハイドロゲル層と、支持体層および/または保護シートとで構成した多層構造のゲルシートの場合には、支持体層の厚みは、5〜80μmであることが更に好ましく、保護シートは50〜500μmであることが更に好ましい。このような多層構造の場合には、上記ハイドロゲルの厚みは、上述したハイドロゲル層の厚みと同様としてもよく、ゲルシート全体の厚みが0.4〜3mmの範囲となるように適宜調整してもよい。
〔高離漿性ゲルシート〕
また本発明のゲルシートは、上記成分を含有するハイドロゲルで構成されたもののうち、乳化粒子の平均粒子径が1nm〜150nmの上記O/W型エマルションと、エーテル系感温性高分子としてのポリエーテル化合物(ポリエーテル類)と、コラーゲンゲル及びその分解生成物から選択された少なくとも1種とを組み合わせて形成されたハイドロゲルを含むものとした場合には、特に離漿性に優れたゲルシートとすることができる。
ゲルシートに含まれる水分や有効成分を速やかに目的とする領域へ供給するためには、ゲルシートの保水性のみならず、ゲルシートが保持する水分等を隣接する被着体の所定領域に供給するための離漿性が重要である。しかしながら、これまでに既知の技術(例えば、特開2005−225837号公報記載の技術や特開2003−183147号公報記載の技術)では、皮膚表面における保湿性を維持しつつ、ハイドロゲル中に含まれる有効成分等を皮膚に速やかに且つ効率よく浸透させるには、なお離漿性が不充分であった。
上記のように乳化粒子の平均粒子径が1nm〜150nmのO/W型エマルションと、ポリエーテル化合物と、コラーゲン及び/又はその分解生成物を組み合わせて形成したハイドロゲルを含む上記ゲルシートとすることにより、このようなゲルシートが皮膚等の吸水体(被着体)に接触すると、脂溶性有効成分を含むO/W型エマルションが効果的に放出され、角層への水分供給と有効成分の被着体への浸透率を同時に向上させることができる。
また、高離漿性ゲルシートでは、上記高離漿性に加えて、シートが柔軟で応力により変形しやすく、且つ、表面が湿潤状態であるため、被着体との密着性も向上させることができる場合がある。
本発明における離漿性とは、ゲルシートと被着体との接触により、ハイドロゲルに含まれる液性成分(離漿水)がハイドロゲルから滲出し、隣接する被着体である生体や吸収体に移動する機能を指す。本発明におけるゲルシートからの離漿水には、ハイドロゲル中に存在する水分及び水性成分の他、エマルション中の水相成分のみならず、液性成分に溶解・分散で存在するエマルション粒子中の油溶性成分や微細な固体粒子なども含まれる。この結果、本ゲルシートを被着体へ接触させることによって、隣接する被着体へ、ゲルシート中の各種有効成分を効果的に供給することができる。
なお本明細書において、特に離漿性に着目したゲルシートについて言及する場合には、「高離漿性ゲルシート」と呼ぶことがある。
本発明における高離漿性ゲルシートは、好ましくは40質量%以上90質量%以下、更に好ましくは45質量%以上85質量%以下、特に好ましくは50質量%以上80質量%以下の離漿率を示すことができる。
ここで、本発明における離漿率は、ゲルシートを3cm×3cmにカットし、この試料を直径9cmのアドバンテック東洋(株)製濾紙No.2(JIS P3801(1995年度版)に規定される2種の定性濾紙:125g/m、厚さ0.26mm、濾水時間80秒、吸水度80cm)を上下各2枚用いてはさみ、25℃、相対湿度50±10%の環境下にて10分間静置した際の濾紙質量変化を測定する。得られた測定値を用い、下記に示す式(1)により離漿率を算出する。
離漿率(質量%)=(濾紙吸液質量/ゲル初期質量×100) ・・・ (式1)
上記式(1)中、「ゲル初期質量」は、ゲルシート試料片の質量から、支持基材の質量を除いて得られる値である。
離漿率の測定方法については、例えば、「フレグランスジャーナル」2007年6月号95〜102ページに記載されている方法を参照することができる。
ゲルシートの離漿率を、吸水性のある被着体である濾紙への吸液量により評価することは、例えば、本発明のゲルシートを生体用ゲルシートとして構成した際において、ハイドロゲルが保持する水分や機能性成分などの各成分が、ゲルシートと表皮等の被着体との接触に応じて効率的に皮膚内に浸透しうるかの指標とすることができる。離漿率が40質量%未満の場合、水分などの皮膚浸透性が不充分となる場合があり、90質量%を越えると保存時の安定性が低下する場合がある。
また、離漿液中のO/W型エマルション粒子の濃度は、ハイドロゲル中の濃度を1としたとき、0.001〜2倍の濃度であることが好ましく、0.01〜1.5倍の濃度であることが更に好ましく、0.1〜1倍の濃度であることが最も好ましい。
ここで離漿液中のエマルション粒子の濃度は、前記離漿率の測定に使用した濾紙を使用し、色差計にて測定した濃度から概算してもよい。また離漿率の測定に使用した濾紙からエマルションまたはエマルションに含まれる油溶性成分を抽出後、分光光度計あるいはHPLC等により濃度を概算してもよい。
高離漿性ゲルシートに含まれるO/W型エマルションとしては、各種油溶性の有効成分及び他の添加成分を含む各種成分とその含有量、またO/W型エマルションの製造方法等についての上記記載をそのまま適用したものが該当する。また同様に、エマルションの油相成分及び水相成分のそれぞれに含有可能な他の成分を、各成分本来の目的を損なわない限り、O/W型エマルションの各相成分に含有させてもよい。
高離漿性ゲルシートは、離漿液に、油溶性の有効成分を含有する微細なエマルションを高濃度に含有することができるため、有効成分を効率よく被着体へ供給することができる。
高離漿性ゲルシートに含有可能なポリエーテル化合物としては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド/ポリエチレンオキシドブロックコポリマー等が挙げられ、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドとを含むブロックポリマーが特に好ましく、具体的には、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー(以下、「PEO−PPOブロックポリマー」と略称することがある)、又は、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド/ポリエチレンオキシドブロックコポリマー(以下、「PEO−PPO−PEOブロックポリマー」と略称することがある)が特に好ましい。これらのポリエーテルはポロキサマーとして知られており、「プルロニック」、「ルトロール」(いずれも、BASF社製)、ニューポール(三洋化成工業(株)製)、エパン(第一工業製薬(株)製)、プロノン(日本油脂(株)製)等の名称にて市販品としても容易に入手可能である。
この場合のポリエーテルの重量平均分子量(Mw)は、1,000〜100万であることが好ましく、5,000〜50万であることがより好ましい。
高離漿性ゲルシートにおいて、ハイドロゲル中に占めるポリエーテルの含有量は、0.05〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、0.2〜5質量%が特に好ましい。前記ポリエーテルの含有量が上記範囲において0.05質量%以上あれば、離漿性を充分に促進させてハイドロゲル中に添加した有効成分の皮膚浸透性向上効果が充分に得られ、また、20質量%以下であれば、保存安定性が著しく低下することを防止することができる。
高離漿性ゲルシートに含有可能なコラーゲンとしては、特に限定されず、様々なコラーゲン抽出物が対象とされる。抽出はコラーゲン含有原料を用いて、酸可溶化、アルカリ可溶化、中性塩可溶化、酵素可溶化などの公知の手法にておこなうことができる。コラーゲン含量原料としては、コラーゲンを含有する原料であれば何れの材料でも使用でき、脊椎動物(例えば、ウシ、ブタ、イワシ、サメ等)の皮あるいは鱗、骨、軟骨、腱、臓器が例示されるが、コラーゲン含量の高いことから、骨、軟骨、皮あるいは鱗、腱、胎盤などが好適に使用される。これらのうち、本発明に好適に使用されるコラーゲンとしては水溶性コラーゲンが好ましい。
また高離漿性ゲルシートに含有可能なコラーゲン分解物としては、コラーゲンをコラゲナーゼ、トリプシン、キモトリプシンのようなタンパク分解酵素や酸、アルカリで加水分解する、あるいは加熱変性により得られる。
コラーゲン分解生成物としては例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン、酵素分解ゼラチン、コラーゲントリペプチド、コラーゲンジペプチド、アミノ酸(グリシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アセチルヒドロキシプロリン等)が挙げられる。
高離漿性ゲルシートにおけるハイドロゲル中に占めるコラーゲンまたはコラーゲン分解物の含有量は、0.05〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、0.2〜5質量%が特に好ましい。含有量が0.05質量%以上あれば、表皮への貼付による保水性効果が得られ、また20質量%以下であれば取扱い性が良い。
高離漿性ゲルシートに含まれるハイドゲルは、離漿性向上の観点から、アニオン性高分子化合物及び水溶性2価金属塩を用いて形成されたハイドロゲルであることが好ましく、ここで、水溶性2価金属塩の配合量が、アニオン性高分子化合物100質量部に対し、50質量部以上であることが、特に好ましい。
<水溶性2価金属塩>
本発明のゲルシートにおけるハイドロゲルは、水溶性2価金属塩を含むことが好ましい。ここで、本発明における水溶性とは、25℃の純水に少なくとも0.1質量%溶解し得るものを指す。
高離漿性ゲルシートに用いられる水溶性2価金属塩形成する2価金属としては、周期表第II族のマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、あるいは遷移金属のCu2+、Fe2+、Zn2+、Mn2+が挙げられ、マグネシウム及びカルシウムが好ましい。
水溶性塩は、無機塩、有機酸塩のいずれであってもよく、特に限定されるものではないが、例えば、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩などの無機塩、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩、アスコルビン酸塩、グルコン酸塩などの有機酸塩、アスコルビン酸リン酸エステル塩などの有機無機複合塩が挙げられる。
これらのなかでも、具体的には、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、乳酸マグネシウム、リンゴ酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、アスコルビン酸マグネシウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、グルコン酸マグネシウム、グルコン酸カルシウムがより好ましく、塩化マグネシウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウムが特に好ましい。
高離漿性ゲルシートにおける水溶性2価金属塩の配合量は、ハイドロゲル形成用配合液中、後述するアニオン性高分子化合物100質量部(以下、本明細書においては、「質量部」を「部」と表記することがある)に対して50部以上であることを要し、効果の観点からは、50部〜1000部が好ましく、70部〜500部がより好ましく、80部〜300部であることが特に好ましい。
また、水溶性2価金属塩のハイドロゲル形成用配合液中における含有量は、0.1〜5質量%が好ましく、0.2〜4質量%がより好ましく、0.5〜2質量%が特に好ましい。水溶性金属塩の割合がこの範囲にあることで、ハイドロゲルからの離漿性が向上するとともに、取扱いにすぐれたゲルシートを得ることができる。
アニオン性高分子と水溶性2価金属塩によって形成されたハイドロゲル中において水溶性2価金属塩は、ゲルの形成に使用され、必ずしも「塩」の状態で存在するものではない。しかし、形成されたハイドロゲル中における水溶性2価金属塩又はそれに由来する化合物の含有量は、金属塩を構成する金属の量を測定し、その量から換算することができる。よって、上記「ハイドロゲル中における水溶性2価金属塩の含有量」は、このようにして換算した値をいうものとする。この方法によれば、形成後のハイドロゲルであっても、その中に含まれるとされる水溶性2価金属塩が上記含有量の範囲内にあるかを検知することができる。
<アニオン性高分子化合物>
高離漿性ゲルシートに使用可能なアニオン性高分子化合物としては、例えば、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基などから選択されるアニオン性基を分子内に有する高分子化合物であれば特に制限はなく、合成高分子であってもよいし、天然高分子であってもよい。
これらアニオン性高分子化合物は、ハイドロゲル中に1種のみを用いても、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
アニオン性合成高分子化合物としては、アクリル酸(共)重合体、メタクリル酸(共)重合体、マレイン酸(共)重合体、イタコン酸(共)重合体、p−ビニル安息香酸(共)重合体、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(共)重合体、スチレンスルホン酸(共)重合体が挙げられる。
またアニオン性天然高分子化合物としてはペクチン酸、アルギン酸、寒天、カラギーナン、フコイダン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、ジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、ポリグルタミン酸、更にはDNA、RNAなどが挙げられる。
これらのうち、アクリル酸(共)重合体、アルギン酸、寒天、カラギーナン、ジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、ポリグルタミン酸、更にはDNA、RNAが好ましい。
なかでも、アニオン性高分子化合物としては、保水性、ゲル強度と離漿性の両立といった観点から、アクリル酸(共)重合体、アルギン酸、寒天、カラギーナン、ヒアルロン酸、ジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースが好ましく、寒天、カラギーナン、ジェランガム、ネイティブジェランガム、キサンタンガムがさらに好ましい。
これらアニオン性高分子化合物は、ゲル強度の観点から、分子量が10000〜5000000の範囲にあるものが好ましく、20000〜2000000の範囲にあるものがさらに好ましい。
高離漿性ゲルシートにおいては、ハイドロゲルに対するアニオン性高分子化合物の含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜8質量%がより好ましく、0.2〜4質量%が特に好ましい。含有量がこの範囲にあることで、取り扱い性が良好なゲル強度を達成しうるとともに、充分な離漿性を有するハイドロゲルを得ることができる。
このアニオン性高分子と2価金属水溶性塩とを併用することで、形成されるハイドロゲル系中に弱い架橋構造を有する3次元ネットワーク構造が形成され、十分な液状成分保持性と良好な離漿性が発現するものと考えられる。
ハイドロゲルに含まれるアニオン性高分子化合物と水溶性2価金属塩とは、目的に応じて適宜組み合わせることが可能であるが、ゲル強度と離漿性との両立といった観点からは、以下に示すような水溶性2価金属塩/アニオン性高分子化合物の組合せが好適なものとして挙げられるが、これらに制限されるものではない。
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム/カラギーナン、
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム/ジェランガム、
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム/寒天、
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム/キサンタンガム、
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム/アクリル酸(共)重合体、
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム/カルボキシメチルセルロース、
塩化マグネシウム/カラギーナン、
塩化マグネシウム/ジェランガム、
塩化マグネシウム/アクリル酸(共)重合体、
乳酸マグネシウム/カラギーナン、
乳酸マグネシウム/寒天
乳酸カルシウム/ジェランガム
アスコルビン酸カルシウム/カラギーナン
グルコン酸カルシウム/ジェランガム。
<3価以上の多価金属塩>
高離漿性ゲルシート中のハイドロゲルでは、3価以上の多価金属塩の含有量は、ハイドロゲル形成用配合液中0.1質量%以下であることが、離漿性低下抑制の観点から好ましい。
3価以上の多価金属塩としては、Al3+、Fe3+、Ti3+、Ti4+、In3+、Zr4+、Ta5+等の多価金属カチオンを含む塩が挙げられ、具体的には、カリウム明バン、アンモニウム明バン、鉄明バン、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、硫酸第2鉄、水酸化第2鉄、チタンラクテート、酢酸ジルコニウム、等が挙げられる。
高離漿性ゲルシート中のハイドロゲルにおけるこれらの3価以上の多価金属塩の含有率は、ハイドロゲル形成用配合液中0.1質量%以下であることが好ましく、0.05質量%以下であることがより好ましく、0.01質量%以下であることが特に好ましく、不可避不純物を除いては、このような多価金属塩を含まないことが最も好ましい。3価金属塩の含有率が0.1質量%を超えると、離漿性が低下する懸念がある。
<多糖類>
高離漿性ゲルシートにおいて、取り扱い性の向上のために、ハイドロゲル中にさらに前記アニオン性高分子化合物の例として挙げたアニオン性多糖類以外の多糖類を添加することが好ましい。
この目的で高離漿性ゲルシートに含有可能な多糖類としては、例えば、中性多糖類(例えば、セルロース、アミロース、アミロペクチン、デキストラン、プルラン、イヌリン、ガラクタン、マンナン、キシラン、アラビナン、グルコマンナン、ガラクトマンナン、アガロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カードラン、キシログルカンなど)、カチオン性多糖類(キチン、キトサン、カチオン化セルロース、カチオン化デンプン、カチオン化デキストランなど)が挙げられる。
これらの中でも、増粘ゲル化作用の高い多糖類がより好ましく、グルコマンナン、ガラクトマンナン、アガロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが特に好ましい。さらにそのゲル化性を向上させるためにこられの多糖類を2種以上併用しても良い。
高離漿性ゲルシート中のハイドロゲルに対する多糖類の含有量は、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜4質量%がより好ましく、0.2〜2質量%が特に好ましい。多糖類の含有量が上記範囲であれば、ゲル強度の向上効果が得られ、取り扱い性が良好であるとともに、離漿性、皮膚等への浸透性の低下を抑制することができる。
<親水性高分子>
高離漿性ゲルシートは、皮膚への貼付時の溶解性を損なわない限りにおいて、保湿性を向上させるために、ハイドロゲル中に公知の親水性高分子を添加することができる。また、親水性高分子は、高離漿性ゲルシートの形状安定性の向上のために用いることもできる。
高離漿性ゲルシートに含有可能な親水性高分子としては、前記アニオン性高分子化合物および前記多糖類以外の高分子であって、親水性官能基(例えば、水酸基、カルバモイル基、アミノ基、アンモニオ基、エチレンオキシ基など)を有するものであれば、合成高分子であってもよいし、天然高分子であってもよい。これらは単独でも、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
このような親水性基を有する合成高分子としては、例えば、ビニルアルコール(共)重合体、2−ヒドロキシエチルアクリレート(共)重合体、アクリルアミド(共)重合体、アクリロイルモルホリン(共)重合体、N−ビニルピロリドン(共)重合体、ビニルアミン(共)重合体、N、N−ジメチルジアリルアンモニウムクロリド(共)重合体、2−メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロリド(共)重合体、ポリエチレングリコールメタクリレート(共)重合体、ポリエチレンイミン等が挙げられる。
上記親水性高分子は、保湿性の点から、重量平均分子量が、1,000〜500,000であるものが好ましく、5,000〜100,000であるものがより好ましい。
また、親水性高分子の含有量は、保湿性と取り扱い性の点から、ハイドロゲルに対して、0.05〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることがより好ましい。
高離漿性ゲルシートもまた、使用目的に応じて、各種の有効成分や添加剤を配合することができる。そのような有効成分や添加剤としては、例えば美容、美顔および皮膚の治療等を目的とする薬効成分のほか、保湿剤、増粘剤、香料、着色料、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、pH調整剤、キレート剤、界面活性剤、防腐剤、抗菌剤等が挙げられる。これらについては前記の事項がそのまま適用可能である。
<シート状基材>
高離漿性ゲルシートでは、ハイドロゲル層を補強し、ゲルシートのハンドリンク性を向上させる目的で、ハイドロゲル層中に、或いは、ハイドロゲル層と隣接してシート状基材を設けることができる。シート状基材は、高離漿性ゲルシートの形状安定性と取扱い性の向上の観点で設けることが好ましい。
高離漿性ゲルシートにおいて、シート状基材を支持体層として用いる場合、不織布、織布、プラスチックフィルム等のシート状の公知の支持基材を用いることができる。
不織布、織布を構成する素材としては特に制限はなく、繊維としては、一般的に用いられるものが使用可能であり、セルロース、フィブロインなど天然繊維、レーヨンなどの再生繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリ乳酸、ポリウレタンなどの合成繊維が挙げられ、セルロース、ナイロン、ポリエステルが好適に用いられる。
高離漿性ゲルシートに好適に使用される織布または不織布としては、目付量が3g/m〜100g/mの範囲であることが好ましく、5g/m〜70g/mであることがより好ましく、5g/m〜50g/mであることが特に好ましい。目付量が上記範囲において、シート状基材の強度が取扱性に優れる範囲となり、且つ、ゲルシートの柔軟性を損なわず、貼付時の密着性が低下することがない。
ブラスチックフィルムを用いる場合には、液不透過性の単層、又は、多層のプラスチックシートでもよく、多孔質シートやメッシュ状のシートでもよい。
厚みとしては0.01〜1mm程度のものがハンドリング性の観点から好ましい。また、化粧料などに使用する場合には、本明細書中で記載するように透明性が高いものを用いることが好ましい場合もある。
シート状基材をハイドロゲル層中に設ける場合には、液透過性のシート、例えば、織布、不織布、多孔質シート、メッシュなどが好ましいが、片面のみに支持体として用いる場合には、液不透過性のシートや厚手の織布、不織布などを用いることができる。
また、シート状基材をハイドロゲル層の補強層として用いる場合には、架橋ゲル(ゼラチン/グルタルアルデヒド架橋ゲル、ポリアクリル酸/多価金属イオン架橋ゲルなど)、物理ゲル(アガロースゲル、κ―カラギーナンゲルなど)、さらには親水性高分子から形成される水不溶性フィルム(キトサンフィルム、セロファン、κ−カラギーナンキャストフィルムなど)等の破断強度の高い高分子ゲルシートや親水性高分子フィルムなどの基材を使用することも可能である。
これらのうち、高離漿性ゲルシートは、前記ハイドロゲルと織布または不織布とが一体化した構造を有するものであることが特に好ましい。ここで、一体化した構造とは、ハイドロゲル層の少なくとも片面に織布、不織布などの基材シートが積層して設けられ、両者がゲルシートの取扱中に剥離しない強度で密着している構造、或いは、ハイドロゲル層中に基材シートが一体不可分に内在しており、基材シートの両面にヒドロゲル層が存在する構造を指す。
高離漿性ゲルシートには、使用時まで有効成分や水分の保持性維持する目的で、ハイドロゲル層の生体に適用する面に保護シートを設けることが好ましい。
保護シートとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、PETフィルム等を使用することが好ましい。中でも、厚さ500μm以下、より好ましくは、20μm〜400μmのポリエチレンフィルムを使用することが好ましい。
高離漿性ゲルシートにおけるハイドロゲル層の厚みは、一般に形状の保持性や取扱い性の観点から支持体の有無に関わらず0.4〜2mmであることが好ましく、0.5〜1.5mmであることが特に好ましい。
〔ゲルシートの製造方法〕
本発明のゲルシートの製造方法は、一般に行なわれる方法に従って製造することができる。
例えば、ゲルシートがハイドロゲルのみで構成される場合には、ハイドロゲルを製造する通常の方法に従って製造することができ、具体的には、各成分を加熱混合して混合液(ハイドロゲル形成用配合液)とした後に、ドクターブレード等の塗布機を用いてシート状に塗布する。続いて、冷却することによりゲル化を完了させて、ゲルシートを得る。
支持体層を有するゲルシートの場合には、例えば、シート状の支持基材上に、上記のようにハイドロゲル各成分の混合水溶液を塗布等してハイドロゲル層を積層することによって容易に得ることができる。
なお、前記多価アルコール、O/W型エマルションおよび多糖類は、前記ハイドロゲルの製造工程中に、それぞれ別途あるいは共に添加してもよいし、ハイドロゲルの製造後に、それぞれ別途あるいは共に添加してもよい。
また、さらに保護シートを設ける場合には、ハイドロゲル層のみからなるゲルシートの場合、その片面或いは両面を保護シートで被覆すればよく、シート状基材とハイドロゲル層との積層構造を有する場合には、ハイドロゲル層のシート状基材が設けられていない側の表面に保護シートを積層すればよい。
〔ゲルシートの物性〕
また、本発明のゲルシートは、透明性が高いことが、皮膚へ添付した際の外観的な違和感を軽減する観点から好ましい。
また、ゲルシートが透明性を必要とする場合には、ハイドロゲル層とともに用いられるシート状基材も、ナイロンメッシュ、透明樹脂フィルムなどの光透過性に優れたものを選択することが好ましい。
本発明における透明性は、分光光度計を用いた600nmの波長における透過度により評価した値を目安に評価することができる。上記透明性は、上記評価法により測定した蒸留水に対する透過度が、60%以上であることが好ましく、98%以上であることがより好ましい。
透過度が60%以上あれば、貼付時に皮膚の状態を確認し易くなる。しかしながら、外観が考慮されない使用部位に適用する場合などは、必ずしも透明である必要はない。
本発明のゲルシートにおけるハイドロゲルの含水率は、70質量%以上95質量%以下であることが好ましい。含水率がこの範囲にあることで、ハイドロゲルからの有効成分の放出効率が向上するだけでなく、貼付時の表皮への刺激性を低減させることができる。
ハイドロゲルの含水率としては70質量%以上95質量%以下が好ましく、75質量%以上95質量%以下がより好ましく、80質量%以上90質量%以下が特に好ましい。含水率が70質量%未満の場合、成分の皮膚浸透性が低下することがあり、95質量%を越えるとハイドロゲルの強度が低下するために取り扱い性が低下することがある。
特に、上記高離漿性ゲルシートの場合には離漿性に優れるため、前記含水率の好ましい範囲で種々の有効成分を含有することで、そのような有効成分を目的とする被着体の所定領域、例えば、生体などへ効率よく浸透させることができる。このため、本発明のゲルシートは、有効成分の徐放性担持体や化粧料として好適に使用することができる。
具体的には、ゲルシートからハイドロゲルを1g取り出し、25℃にて試料の質量変化が認められなくなるまで減圧乾燥し、下記に示す式(2)により算出した値を前記含水率とする。
含水率(%)= (初期質量−乾燥後質量)/初期質量 ×100 ・・・ (式2)
ハイドロゲルの含水率は、加熱乾燥または減圧乾燥に伴う質量減少率から測定することができる。あるいはカールフィッシャー式、赤外線方式、あるいは電気抵抗方式の水分計により測定してもよい。また、ハイドロゲル配合液そのものがゲル化する場合は水分の配合率をゲルの含水率とすることができる。
本発明のゲルシートの形状としては特に制限はないが、テープ状でロール状に巻いた形状で提供されてもよく、一枚一枚独立した個別のシートであってもよい。個別のシートの場合、その形状は任意であり、使用目的、使用部位に応じて適宜選択され、例えば、楕円形、円形、ハート形、半円形、半楕円形、正方形、長方形、台形、三角形、あるいはこれらが組み合わされた形状等が挙げられ、また、適用部位に沿った形状、使用部位により最も適切に貼り付けることができる形状を適宜設計してもよい。
例えば、生体用粘着シートとして用いる場合、ゲルシートの中心部や周辺部に位置合わせ等の目的で凸部や凹部を設ける、使用部位の形状に応じて切り込みやくり抜き部分等を設けるなどの態様をとることができ、このような態様をとることで、適用部位における粘着シートの取り扱い性を向上させ、必要な領域における隣接する被着体との密着性を向上させることができる。
本発明のゲルシートを生体に適用する場合の適用部位としては、顔(唇、頬部、目元部、目の上下部、鼻部、額部、顔全体)、腕部、脚部、胸部、腹部、背部、首部等が挙げられる。
本発明のゲルシートを生体用粘着シートとして使用する場合には、前記した形状のみならず、面積、厚み、ハイドロゲル層最表面の粘着特性等を、適用部位に応じて適宜調整すればよい。また、含有させる有効成分の種類や含有量も適宜調整することができる。
例えば、適用部位が顔全体である生体用粘着用シートを形成する場合には目、口の位置に相当する部分をくり抜き、鼻の位置に相当する部分に切り込みを入れた形状とし、さらに貼付け面積が大きいことから、粘着層の粘着力を上昇させるか、厚さを薄めにする等の調整を行うのが好ましい。また、顔用の形状を2分割し、額や目、鼻の周りに適用する上部と、口の周りからあご部に適用する下部とに分けてもよい。
これらのゲルシートは、適用されるまでに水分や有効成分が経時的に減少することを防止するため、非通気性の素材からなる包装材料内に密閉されていてもよい。
例えば、テープ状に連続したゲルシートの場合、開閉可能な密閉容器、例えば、チャック付き非通気性シートからなる包装袋、非通気性樹脂により形成された蓋付き容器などに収納することができる。また、一枚一枚独立した個別のシートの場合には、非通気性のシートからなる開封可能な個別袋体内に密閉してもよい。このような状態で保存、流通することで使用時まで水分や有効成分を適切な状態で維持することができる。
上記のように構成される本発明のゲルシートは、有効成分等の被着体への浸透性及び取扱い性が良好であるため、ハイドロゲル層中に含有させる成分の種類や量、ハイドロゲル層の厚みやゲルシートの剤形を選択することで、薬物を生体内へ投与する経皮吸収性医薬品の担持体としての貼付剤、美容、美顔および皮膚の治療等に用いられるパック料などのシート状化粧料、皮膚浸透成分や消炎鎮痛成分等の有効成分の担持体、傷保護や薬剤固定化などを目的とする生体用粘着テープ、創傷被覆剤などに有用である。
特に高離漿性ゲルシートの場合には、生体への密着性、保湿性、有効成分の離漿性に優れ、取り扱い性が良好であることから、接触時に被着体に対して水分や有効成分を効率的に付与しうるため、持続的に水分を供給、浸透させる必要があるあらゆる用途に好適に使用しうるが、生体適合性、安全性に優れるため、生体へ適用して水分や有効成分を効率的に付与する用途において特にその効果が著しく、有効成分の徐放性担持体や化粧料として好適に使用することができる。
〔シート状化粧料〕
本発明のシート状化粧料は、本発明のゲルシートにより構成することができる。
即ち、本発明のゲルシートに有効成分として、保湿成分、美白成分、収斂成分などを保持させて化粧料とすることができる。このシート状化粧料は、ハイドロゲル層表面を皮膚に密着させて使用するものである。
本発明の生体粘着用ゲルシートは、有効成分等の皮膚への浸透性および取り扱い性に優れているため、本発明のシート状化粧料は、上記のような顔に貼付して肌に潤いや薬効成分を与えるシート状化粧料として特に有用である。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」、「%」は、それぞれ「質量部」、「質量%」を表す。
なお、実施例1〜実施例3は、O/W型エマルションを含まない形態であり、本発明の参考例である。
〔実施例1〕
下記の成分を、50℃で加熱しながら1時間攪拌して、ゾル状溶液1を得た。
・酸処理ゼラチン(ブタ皮由来) ・・・3.0g
・1,3−ブタンジオール ・・・5.0g
・プルロニックF−127(PEO-PPO-PEOブロックポリマー:BASF社製)
・・・0.5g
・純水 ・・41.5g
このゾル状溶液1を、65mm×95mmサイズのポリスチレン製ケース中に、厚さ1mmとなる様に流延した後、4℃で16時間冷却することで実施例1のハイドロゲルを得た。これを実施例1のゲルシートとした。本ゲルシートの分光光度計を用いた600nmの波長における透過度は85%であった。
〔実施例2〕
実施例1のハイドロゲルの製造工程において、プルロニックF−127を、ポリメチルビニルエーテルに変更したほかは同様にして実施例2のハイドロゲルを得た。これを実施例2のゲルシートとした。本ゲルシートの分光光度計を用いた600nmの波長における透過度は72%であった。
〔実施例3〕
実施例1のハイドロゲルの製造工程において、プルロニックF−127をメチルセルロースに変更したほかは同様にして実施例3のハイドロゲルを得た。これを実施例3のゲルシートとした。本ゲルシートの分光光度計を用いた600nmの波長における透過度は84%であった。
〔実施例4〕
<カロテノイド含有エマルションの作成>
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物を得た。
・ショ糖オレイン酸エステル ・・・13g
・モノオレイン酸デカグリセリル ・・・25g
・グリセリン ・・・500g
・純水 ・・・322g
また、下記成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物(アスタキサンチン類含有率20質量%) ・・・40g
・ミックストコフェロール ・・・10g
・レシチン(大豆由来) ・・・90g
上記水相組成物を70℃に保ったままホモジナイザーで攪拌し(10,000rpm)、そこへ上記油相組成物を添加してカロテノイド含有エマルションを得た。得られたカロテノイド含有エマルションを、アルティマイザーHJP−25005(スギノマシン社製)を用いて、200MPaの圧力で高圧乳化を行った。得られたエマルションの体積平均粒径を、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株)製)を用いて25℃で測定したところ、90nmであった。
<ハイドロゲルの作成>
下記の成分を80℃にて加熱・混練し、ゾル状物2を得た。
・κ−カラギーナン ・・・0.2g
・グルコマンナン(コンニャク芋由来) ・・・0.2g
・酸処理ゼラチン(ブタ皮由来) ・・・0.5g
・プルロニックF−127(PEO-PPO-PEOブロックポリマー:BASF社製)
・・・0.5g
・1,3−ブタンジオール ・・・5.0g
・純水 ・・・43.1g
このゾル状物2を60℃まで冷却した後、前記カロテノイド含有エマルション0.5gを添加し、均一に撹拌して溶液を得た。この溶液を65mm×95mmサイズのポリスチレン製ケース中に厚さ1mmとなる様に流延した後、4℃で16時間冷却することで実施例4のハイドロゲルを得た。これを実施例4のゲルシートとした。本ゲルシートの分光光度計を用いた600nmの波長における透過度は80%であった。
〔比較例1〕
下記の成分を、50℃で加熱しながら1時間攪拌して、ゾル状溶液3を得た。
・酸処理ゼラチン(ブタ皮由来) ・・・3.0g
・1,3−ブタンジオール ・・・5.0g
・純水 ・・・42.0g
このゾル状溶液3を、65mm×95mmサイズのポリスチレン製ケース中に厚さ1mmとなる様に流延した後、4℃で16時間冷却することでハイドロゲルを得た。これを比較例1のゲルシートとした。
〔比較例2〕
下記の成分を、80℃にて加熱・混練し、ゾル状溶液4を得た。
・κ−カラギーナン ・・・0.2g
・グルコマンナン(コンニャク芋由来) ・・・0.2g
・プルロニックF−127(PEO-PPO-PEOブロックポリマー:BASF社製)
・・・0.5g
・1,3−ブタンジオール ・・・5.0g
・純水 ・・・44.1g
このゾル状溶液4を、65mm×95mmサイズのポリスチレン製ケース中に厚さ1mmとなる様に流延した後、4℃で16時間冷却することでハイドロゲルを得た。これを比較例2のゲルシートとした。
〔比較例3〕
ポリエチレングリコール−co−ポリブチレンナフタレートを10質量%となる様にTHFに溶解させた。これを5cm×5cmのテフロン(登録商標)皿にキャストし、常温常圧で乾燥させることによりフィルムを形成した。これを、100mlの純水に浸漬させ、ハイドロゲルを得た。これを比較例3のゲルシートとした。
〔比較例4〕
実施例1のハイドロゲルの製造工程において、プルロニックF−127を、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)に変更したほかは同様にしてハイドロゲルを得た。これを比較例4のゲルシートとした。
−ゲルシートの評価−
上記実施例1〜実施例4および比較例1〜比較例4の各ゲルシートをモニターに実際に使用させ、顔に貼り付けてもらい(洗顔後15分間目元に貼付)、以下の方法及び基準で評価を行い、その結果を下記表1に示した。
なお、以下の評価結果は、いずれも5人のモニターの平均値で示した。
(1)操作性
ゲルシートを顔に貼り付けた際に、ゲルシートが指にまとわりつかず、容易に貼付することが出来た場合をA、指にまとわりついて貼付に時間がかかった場合をB、容易に破断して貼付が困難であった場合をCとして、操作性を評価した。
(2)密着感
上記「(1)操作性」において行なった操作により顔に貼り付けたゲルシートが、顔の表面に沿って密着する場合をA、部分的に浮きが生じた場合をB、各部にシワができて、浮きが多数発生した場合をCとして、密着感を評価した。
(3)保湿性
ゲルシートを15分間貼付し、剥離してから30分経過後の角層水分量を、角層水分量計(アサヒバイオメッド社製)にて測定した。モニター5名の平均にて角層水分量が10%以上上昇していた場合をA、2〜10%の増加がみられた場合をB、2%未満の変化であった場合をCとして、保湿性を評価した。
(4)皮膚バリア性
肌荒れ改善機能を評価するため、以下の方法で経表皮水分蒸散量(TEWL)を測定した。
すなわち、1日15分の貼付を3日継続し、3日目のゲルシート剥離直後の経表皮水分蒸散量(TEWL)を水分蒸散計(アサヒバイオメッド社製)にて測定した。テスト前に比して、TEWLが5%以上低下した場合をA、1〜4%の場合をB、変化が見られない場合をCとして、皮膚バリア性を評価した。
Figure 0005653573
表1の結果からわかるように、実施例1〜実施例4のゲルシートは、操作性、密着性、保湿性および皮膚バリア性のいずれにも優れることが明らかとなった。このような優れた効果を有するゲルシートは、シート状化粧料としても優れていることは明らかである。
〔実施例5〕
<O/W含有エマルションの作成>
下記の成分を、70℃で加熱しながら1時間溶解して、水相組成物を得た。
・ショ糖オレイン酸エステル ・・・15g
・モノオレイン酸デカグリセリル ・・・23g
・グリセリン ・・・500g
・純水 ・・・322g
また、下記成分を70℃で加熱しながら1時間溶解して、油相組成物を得た。
・ヘマトコッカス藻抽出物(アスタキサンチン類含有率20質量%) ・・・40g
・ミックストコフェロール ・・・10g
・レシチン(大豆由来) ・・・90g
前記水相組成物を70℃に保ったままホモジナイザーで攪拌し(10000rpm)、そこへ上記油相組成物を添加してエマルションを得た。得られたエマルションをアルティマイザーHJP−25005(スギノマシン社製)を用いて、200MPaの圧力で高圧乳化を行った。得られたエマルションの体積平均粒径を、濃厚系粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子(株)製)を用いて25℃で測定したところ、90nmであった。
<ハイドロゲルの作成>
表2に記載の成分のうち、エマルションを除く成分を水中に順に添加し、80℃にて加熱・混練し、ゾル状物を得た。
このゾル状物を60℃まで冷却した後、前記O/Wエマルションを添加し、均一に攪拌した。これを0.8mm厚となる様にドクターブレードを用いて展延した後、目付量20g/mのナイロン編布を被せ、25℃で30分間静置することで、ナイロン編布をシート状基材として備え、その両面にハイドロゲル層を有する実施例5のゲルシートを得た。ハイドロゲル層の厚みは、総厚で0.8mmであった。
なお、表2中、成分量を示す数値は質量部を表す。
〔実施例6〜8、比較例5〜8〕
表2に記載に従って各成分を実施例5と同様に用いて、実施例6〜9及び比較例5〜8の生体用粘着ゲルシートを得た。
(生体用粘着ゲルシートの評価)
上記実施例5〜8および比較例5〜8の生体用粘着ゲルシートを用いて、下記評価を行い、下記表2にその評価結果を示した。なお、密着性、保湿性、皮膚バリア性、および美肌効果の各官能評価は、10人のモニターに上記実施例5〜8および比較例5〜8のゲルシートを各々使用(顔に貼付)させ、その評価の平均値を表2に示した。
(1)離漿率
上記実施例5〜8および比較例5〜8の生体用粘着ゲルシートを、3cm×3cmサイズにカットし、これをアドバンテック社製濾紙No.2を上下各2枚にてはさみ、25℃湿度55%の雰囲気下10分間静置した際の濾紙の質量変化を測定し、下記式により離漿率を算出し、同様の試験を5回繰り返した平均値を離漿率として表2に記載した。
離漿率=(濾紙吸液質量/ゲル初期質量)×100
ここで、「ゲル初期質量」は、ゲルシート試料片の質量から、シート基材であるナイロンメッシュの質量を除いて得た。
(2)離漿液の着色
離漿率の評価において、吸液した濾紙の着色度合いにて評価した。
明らかにカロテノイド由来の着色が認められた場合をA、わずかに着色がみられた場合をB、目視では判別不能な場合をCとして評価した。
(3)離漿液へのエマルション含有比
離漿率の評価において吸液した濾紙に対し、吸液量1質量部に対して水5質量部とアセトン4質量部を添加して濾紙中のエマルションに含まれるアスタキサンチンを抽出した。比較用として、ハイドロゲル形成用配合液1質量部に対して、水5質量部とアセトン4質量部を添加してハイドロゲル中のアスタキサンチンを抽出した。得られた抽出液中について473nmにおける吸光度を分光光度計(日本分光(株)製;V-630)を用いて測定し、下式に従い算出した。
離漿液中へのエマルション含有比=(離漿液抽出液の473nmでの吸光度)/(ハイドロゲル形成用配合液抽出液の473nmでの吸光度)
(4)含水率
実施例5〜8及び比較例5〜8のゲルシートのハイドロゲル層1g取り出し、25℃にて減圧乾燥を行った。試料の重量変化が認められなくなるまで乾燥を継続し下記に示す式により含水率を算出した。
含水率(%)= (初期質量−乾燥後質量)/初期質量 ×100
上記の測定試験を5回繰り返して得られた値の平均値を、含水率として評価した。
(5)密着感
貼り付けた粘着シートが、顔の表面に沿って密着する場合をA、部分的に浮きが生じた場合をB、各部にシワができて、浮きが多数発生した場合をCとして評価した。
(6)保湿性
モニター10名のゲルシート貼付前の顔の目尻の角層水分量を角層水分量計(アサヒバイオメッド社製)におけるコンダクタンスの値にて評価した。
その後、上記実施例5〜9および比較例5〜8の生体用粘着ゲルシートを、目尻に15分間貼付して、剥離した後30分後の、目尻の頬部分の角層水分量について角層水分量計(アサヒバイオメッド社製)におけるコンダクタンスの値にて評価した。両者を比較し、10名の平均にてコンダクタンスが15%以上上昇していた場合をAA、10%〜15%の増加がみられた場合はA、2〜10%の増加がみられた場合をB、2%未満の変化であった場合をCとして評価した。
(7)皮膚バリア性
肌荒れ改善機能を評価するため、以下の方法で経表皮水分蒸散量(TEWL)を測定した。
すなわち、1日15分の貼付を3日継続し、3日目の生体用粘着ゲルシート剥離直後の経表皮水分蒸散量(TEWL)を水分蒸散計(アサヒバイオメッド社製)にて測定した。テスト前に比して、TEWLが5%以上低下した場合をA、1〜4%の場合をB、変化が見られない場合をCとして評価した。
(8)官能評価
1日15分の貼付を3日継続した際の、3日目の生体用粘着ゲルシート剥離直後の皮膚の外観についての印象にて評価を行った。明らかにキメが整ったと感じた場合をA、わずかにキメが整ったと感じた場合をB、変化が見られなかったと感じた場合をCとした。
Figure 0005653573
表2の結果から、実施例5〜8の生体用粘着ゲルシートは、離漿率も高く、離漿液中にはO/W型エマルション粒子が含有されていることが明らかであった。また保湿性や皮膚のバリア性の改善効果に優れ、またキメを調える美肌効果を有することが明らかとなった。
一方、比較例5〜8の生体用粘着ゲルシートでは、離漿液が少なく、さらに離漿液中にエマルションが含まれないため、特に官能評価での実感がえられず、また保湿効果も劣るものとなった。

Claims (9)

  1. 20℃〜40℃の下限臨界共溶温度を有し、下限臨界共溶温度を超えると脱水和を生じてコンフォメーション変化を引き起こすエーテル系感温性高分子と、コラーゲンの分解生成物と、を含有するハイドロゲル、並びに、乳化粒子の平均粒子径が1nm〜150nmであるO/W型エマルションを含み、前記エーテル系感温性高分子が、ポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドとを含むブロックポリマーであり、前記O/W型エマルションがカロテノイドを含有するものであるゲルシート。
  2. 前記ゲルシートの離漿液中に、前記O/W型エマルションの乳化粒子が含まれる請求項1に記載のゲルシート。
  3. 前記ゲルシートが、アニオン性高分子化合物と水溶性2価金属塩とを用いて形成されたハイドロゲルを含む請求項1又は請求項2に記載のゲルシート。
  4. 前記ゲルシートが、さらに多糖類を含む請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のゲルシート。
  5. 前記ゲルシートが、さらに多価アルコール化合物を含む請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のゲルシート。
  6. 前記ゲルシートの含水率が70質量%以上95質量%以下である請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のゲルシート。
  7. 前記ゲルシートが、前記ハイドロゲルを含むハイドロゲル層と、該ハイドロゲル層中あるいは該ハイドロゲル層と隣接して設けられるシート状基材と、を有する請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のゲルシート。
  8. 前記ゲルシートの厚みが、0.4mm〜2mmである請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のゲルシート。
  9. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のゲルシートを用いたシート状化粧料。
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