JP5650684B2 - 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤 - Google Patents
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Description
水分散性界面活性剤を、前記含水系外用貼付剤用組成物全体に対して0.01質量%以上10.0質量%以下含む含水系外用貼付剤用組成物。
前記粘着剤層は、(1)から(12)いずれかに記載の含水系外用貼付剤用組成物を含む貼付剤。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物は、アクリル酸アルキルエステル系化合物を必須成分として含む含水系の外用貼付剤用組成物である。
本発明に用いられるアクリル酸アルキルエステル系化合物は、アクリル酸アルキルエステルを必須の共重合体成分とし、更に、他のアクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸を共重合体成分として含む共重合体である。また、本発明におけるアクリル酸アルキルエステル系化合物は、1種単独を使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物に使用される水分散性界面活性剤とは、水に対する分散性を有する界面活性剤を指す。このような水分散性界面活性剤としては、例えば、水分散性の多価アルコール脂肪酸エステル及び/又は水分散性の酸化エチレン付加型非イオン性界面活性剤が挙げられ、それらは1種単独で使用してもよく、2種以上を適宜組合せて使用してもよい。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、上記のアクリル酸アルキルエステル系化合物に加えて、貼付剤の基剤組成物に通常添加される任意成分を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合できる。このような任意成分としては、例えば、水溶性高分子化合物、薬物溶解剤、乳化剤、保湿剤、清涼化剤、無機粉体、酸化防止剤、防腐剤、色素、pH調節剤、架橋コントロール剤が挙げられる。本発明における任意成分について、以下説明する。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、薬物が含有されることが好ましい。上記の通り、本発明の含水系外用貼付剤用組成物を用いて得られる貼付剤は、12時間乃至24時間、又はそれ以上の長時間に亘って皮膚に良好に貼着するとともに、優れた再貼着力を有する。従って、本発明の含水系外用貼付剤用組成物の任意成分として用いられる薬物は、全身性薬物又は局所用薬物のいずれであってもよく、特に限定されるものではない。また、薬物は、その治療目的に応じて任意に選択でき、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、ポリアクリル酸及び/又はその塩を配合できる。ポリアクリル酸及び/又はその塩としては、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物(例えば、昭和電工社製、商品名:ビスコメートNP−700等)が挙げられ、これらの中の1種を単独で使用するか、2種以上を混合して用いることが好ましい。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、必要に応じて架橋剤を配合できる。本発明において用いられる架橋剤としては、多価金属塩が挙げられ、中でもアルミニウム化合物が好ましく用いられる。アルミニウム化合物としては、水酸化アルミニウムのような水酸化物;塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウムのような無機酸又は有機酸の塩;アルミニウム明ばんのような複塩;アルミン酸ナトリウムのようなアルミン酸塩;無機性アルミニウム錯塩、及び、有機性アルミニウムキレート化合物等が挙げられ、中でも水酸化アルミニウムが特に好ましい。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物は、水分を含有するものである。水の配合量は、特に限定されないが、調製時において含水粘着剤層全量に対し、30質量%以上70質量%以下であることが好ましい。水の配合量が30質量%未満の場合には、水分の蒸発が早まるために好ましくなく、一方で、70質量%を超える場合には、充分な粘着性が得られなくなるために好ましくない。また、保湿剤等を添加することにより、皮膚に適用して時間が経過した場合の水分含量が、調製時の含水率をできる限り保持していることがより好ましい。経時的な水分の蒸発を抑制するためには、保湿剤等を配合することが効果的である。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、必要に応じて水溶性高分子化合物を配合できる。水溶性高分子化合物としては、例えば、ゼラチン、カンテン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、プロピレンカーボネート、カルボキシメチルセルロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、無水マレイン酸共重合体、カラギーナンが挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、任意成分として、薬物溶解剤を配合できる。薬物溶解剤としては、例えば、クロタミトン、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、ハッカ油等の精油類、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル等のソルビタンエステル類、1,3−ブチレングリコールが挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、任意成分として、乳化剤を配合できる。乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、レシチン等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、経時的な水分の蒸発を抑制するために、保湿剤を配合することが好ましい。保湿剤としては、例えば、濃グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、流動パラフィン、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、マルチトール、キシリトール等の多価アルコールが挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種類以上を適宜組み合わせて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、任意成分として、清涼化剤を配合できる。清涼化剤としては、例えば、カンフル、チモールの他、l−メントール、dl−メントール、2−メチル−3−(l−メンチルオキシ)プロパン−1,2−ジオール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、5−メチル−2−(l−メチルエチル)−シクロヘキシル−2−ヒドロキシプロピオネート、N−エチル−p−メンタン−カルボキシアミド、p−メンタン−3,8−ジオール、l−イソプレゴール、l−メンチルグリセリルエーテル等のメントール誘導体が挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種類以上を適宜組み合わせて、使用できる。
無機粉体としては、例えばカオリン、酸化亜鉛、酸化チタン、無水ケイ酸が挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種類以上を適宜組み合わせて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、任意成分として、酸化防止剤を配合できる。酸化防止剤としては、例えば、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸及び/又はその誘導体、亜硫酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエンが挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種類以上を適宜組合せて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、任意成分として、防腐剤を配合できる。防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、ブチルバラベン、プロピルパラベン、チモール等が挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種類以上を適宜組み合わせて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、任意成分として、色素を配合できる。色素としては、例えば法定色素ハンドブックに記載された色素を、1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、任意成分として、pH調節剤を配合できる。pH調節剤としては、例えば、酒石酸、リン酸、リンゴ酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等が挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種類以上を適宜組み合わせて、使用できる。
本発明の含水系外用貼付剤用組成物には、任意成分として、架橋コントロール剤を配合できる。架橋コントロール剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、クエン酸が挙げられる。架橋コントロール剤の配合量は、粘着剤組成物全量に対して、好ましくは0.01〜1質量%である。
本発明の貼付剤は、上記必須成分及び必要に応じて上記任意成分を適宜配合し、公知の方法で均一になるまで混練することによって、調製できる。
本発明の貼付剤は、支持体上に、本発明の含水系外用貼付剤用組成物が積層されたものである。また、本発明の貼付剤は、更に剥離ライナーを有し、支持体、含水系外用貼付剤用組成物、剥離ライナーが順次積層されたものであってもよい。
本発明の貼付剤は、従来公知の方法によって製造できる。例えば、まず、貼付剤単位面積当たりの膏体質量が好ましくは0.02g/cm2以上0.10g/cm2の範囲となるように、本発明の含水系外用貼付剤用組成物を支持体上に塗工し、その後、必要があれば、剥離ライナーと貼り合わせることによって、製造できる。また、含水系外用貼付剤用組成物層の膏体質量が好ましくは0.02g/cm2以上0.10g/cm2の範囲となるように、本発明の含水系外用貼付剤用組成物を剥離ライナーに展延し、その後、支持体を貼り合わせてもよい。
本発明の貼付剤に用いられる支持体としては、特に限定されず、貼付剤として通常使用されている支持体を用いてよい。例えば、織布、不織布、編布等の布帛、樹脂フィルム、紙、及び、これらの積層体を用いることができる。
本発明の貼付剤に用いられる剥離ライナーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロリピレン等の樹脂フィルムを好適に用いることができる。また、シリコン等の剥離処理がされたもの、エンボス加工が施されたものを用いてもよい。更に、白色等の塗料を、印刷、練り込みがされたものを用いることもできる。
非ステロイド系鎮痛抗炎症剤であるケトプロフェン(薬物の一例)を0.3質量%、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油0.3質量%、N−メチル−2−ピロリドン0.5質量%、ポリアクリル酸ナトリウム1.0質量%、ポリアクリル酸部分中和物(商品名:ビスコメートNP−700,昭和電工株式会社製)5.0質量%、カルメロースナトリウム2.0質量%、ゼラチン1.0質量%、及び、無水ケイ酸1.0質量%、水酸化アルミニウム、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、リン酸、チモールを適量配合し、更に、メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50)5.0質量%、濃グリセリン30質量%配合し、精製水を含水粘着剤層全量が100質量%となるように適量配合した。一定時間、撹拌し混合した後に、得られた膏体をライナー上に均一に展延し、パップ剤(貼付剤の一例)1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量を5gとした。展延後、直ちに膏体面に不織布を貼り合わせて、パップ剤を得た。
メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50)の配合量を10質量%とした以外は実施例1と同様にして、パップ剤を得た。
メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50)に代えて、アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(商品名:ニカゾールTS−620,日本カーバイド工業株式会社製)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、パップ剤を得た。
アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(商品名:ニカゾールTS−620,日本カーバイド工業株式会社製)の配合量を10質量%としたこと以外は実施例3と同様にして、パップ剤を得た。
濃グリセリンの配合量を10質量%としたこと以外は実施例2と同様にして、パップ剤を得た。
濃グリセリンの配合量を20質量%としたこと以外は実施例5と同様にして、パップ剤を得た。
濃グリセリンの配合量を40質量%としたこと以外は実施例6と同様にして、パップ剤を得た。
パップ剤1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量が8gとなるように展延したこと以外は、実施例2と同様にして、パップ剤を得た。
パップ剤1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量が10gとなるように展延したこと以外は、実施例8と同様にして、パップ剤を得た。
支持体に、長手方向の破断強度が108.2N/50mm且つ短手方向の破断強度が59.4N/50mmである、ポリエチレンテレフタレート製不織布を用いたこと以外は実施例2と同様にして、パップ剤を得た。
支持体に、長手方向の破断強度が130.2N/50mm且つ短手方向の破断強度が76.4N/50mmである、ポリエチレンテレフタレート製不織布を用いたこと以外は実施例10と同様にして、パップ剤を得た。
支持体に、長手方向の破断強度が189.9N/50mm且つ短手方向の破断強度が70.9N/50mmである、ポリエチレンテレフタレート製不織布を用いたこと以外は実施例11と同様にして、パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1000であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例2と同様にして、パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1340であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例13と同様にして、パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1650であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例14と同様にして、パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1360であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例15と同様にして、パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1390であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例16と同様にして、パップ剤を得た。
粘着増強剤を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にして、パップ剤を得た。
濃グリセリンの配合量を10質量%としたこと以外は比較例1と同様にして、パップ剤を得た。
パップ剤1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量が8gとなるように展延したこと以外は比較例1と同様にして、パップ剤を得た。
パップ剤1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量が10gとなるように展延したこと以外は比較例3と同様にして、パップ剤を得た。
支持体に、長手方向の破断強度が86.7N/50mm且つ短手方向の破断強度が42.3N/50mmである、ポリエチレンテレフタレート製不織布を用いたこと以外は実施例10と同様にして、パップ剤を得た。
持続した粘着力、再貼着力について、実施例1〜17、及び比較例1〜5にて調製したパップ剤を、試験例1及び試験例2の通りの手順で評価した。その結果を表1に示した。また、支持体の破断について、実施例10〜12及び比較例5にて調製したパップ剤を、試験例3の通りの手順で評価した。その結果を表2に示した。更に、メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体の上述したピール力は、試験例4の通りの手順で測定された。
製剤を適用者の関節部に貼付し、12及び24時間後における剥離の程度を、以下の基準で評価した。
〇:製剤が剥離していない
△:製剤がほとんど剥離していない
×:製剤の一部若しくは大部分が剥離している
製剤を適用者の関節部に貼付し、3時間後に一旦製剤を剥離し、その後、同じ製剤を貼付した時の剥離の程度を、以下の基準で評価した。
〇:製剤が剥離していない
△:製剤がほとんど剥離していない
×:製剤の一部若しくは大部分が剥離している
製剤を適用者の関節部に貼付し、12及び24時間後の製剤の剥離時における支持体の破断の程度を、以下の基準で評価した。
〇:支持体が破断していない
△:支持体がほとんど破断していない
×:支持体の一部若しくは大部分が破断している
実施例13〜実施例17の過程で得られた各試料(メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を含む粘着増強剤)を、剥離ライナーであるシリコン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に、粘着増強剤を一定の厚さになるように塗布し乾燥した。乾燥後に、支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合せて試料を得た。これらの試料について、180°引きはがし法(JIS−Z−0237)に準じ、引っ張り試験機(PTM−100W、オリエンティック)を用いて、ピール力試験を行った。
ジクロフェナクナトリウム(薬物の一例)を0.6質量部、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン2.0質量部、N−メチル−2−ピロリドン2.0質量部、ポリアクリル酸ナトリウム1.5質量部、ポリアクリル酸部分中和物(商品名:ビスコメートNP−700,昭和電工株式会社製)3.5質量部、カルメロースナトリウム2.0質量部、ゼラチン1.0質量部及び、無水ケイ酸1.0質量部、水酸化アルミニウム、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、リン酸、亜硫酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、チモールを適量配合し、メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50)5.0質量部、濃グリセリン30質量部と、精製水を加えて総量が100質量部とした。一定時間、撹拌し混合した後、剥離ライナー上に膏体を均一に展延し、パップ剤(貼付剤の一例)1枚当り(140mm×100mm)の膏体質量を5gとした。展延後、膏体面に不織布を貼り合わせ、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50)の配合量を10質量部としたこと以外は実施例18と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50)に代え、アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(商品名:ニカゾールTS−620,日本カーバイド工業株式会社製)を使用したこと以外は、実施例18と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(商品名:ニカゾールTS−620,日本カーバイド工業株式会社製)の配合量を10質量部としたこと以外は実施例20と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
濃グリセリンの配合量を10質量部としたこと以外は実施例19と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
濃グリセリンの配合量を20質量部とした以外は実施例22と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
濃グリセリンの配合量を40質量部としたこと以外は実施例23と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
パップ剤1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量が8gとなるように展延したこと以外は実施例19と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
パップ剤1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量が10gとなるように展延したこと以外は実施例25と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
支持体に、短手方向の破断強度が108.2N/50mm且つ長手方向の破断強度が59.4N/50mmである、ポリエチレンテレフタレート製不織布を用いたこと以外は実施例19と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
支持体に、短手方向の破断強度が130.2N/50mm且つ長手方向の破断強度が76.4N/50mmである、ポリエチレンテレフタレート製不織布を用いたこと以外は実施例27と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
支持体に、短手方向の破断強度が189.9N/50mm且つ長手方向の破断強度が70.9N/50mmであるポリエチレンテレフタレート製不織布を用いたこと以外は実施例28と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1000であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例19と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1340であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例30と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1650であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例31と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1360であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例32と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
粘着増強剤に、ピール力が1390であるメタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を用いたこと以外は実施例33と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
粘着増強剤を使用しなかったこと以外は実施例18と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
濃グリセリンの配合量を10質量部としたこと以外は比較例6と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
パップ剤1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量が8gとなるように展延したこと以外は比較例6と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
パップ剤1枚当たり(140mm×100mm)の膏体質量が10gとなるように展延したこと以外は比較例8と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
支持体に、短手方向の破断強度が86.7N/50mm且つ長手方向の破断強度が42.3N/50mmである、ポリエチレンテレフタレート製不織布を用いたこと以外は実施例27と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
試験例5 ピール力試験
実施例18、実施例19及び実施例22〜実施例34の過程で得られた、下記の試料1〜試料6(メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体を含む粘着増強剤)を、剥離ライナーであるシリコン処理したポリエチレンテレフタレートフィルム上に一定の厚さになるように塗布し乾燥した。乾燥後、支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合せて試料を得た。これらの試料について、180°引きはがし法(JIS−Z−0237)に準じ、引っ張り試験機(PTM−100W、オリエンティック)を用いて、ピール力試験を行った。その結果を表3に示した。
実施例18〜34及び比較例6〜9において調製したパップ剤について、粘着力、再貼着力の持続性を評価した。具体的には、製剤を関節部に貼付し、12及び24時間後における剥離の程度を、以下の基準で評価した。その結果を表4に示した。
〇:製剤が剥離していない
×:製剤の一部若しくは大部分が剥離している
製剤を関節部に貼付し、3時間後に一旦製剤を剥離し、その後、同じ製剤を再度貼付した際の剥離の程度を、以下の基準で評価した。
〇:製剤が剥離していない
×:製剤の一部若しくは大部分が剥離している
支持体の破断について、実施例27〜29及び比較例10において調製したパップ剤を関節部に貼付し、12時間及び24時間後に製剤を剥離した時における、支持体の破断の程度を、以下の基準で評価した。その結果を表5に示した。
〇:支持体が破断していない
×:支持体の一部若しくは大部分が破断している
ジクロフェナクナトリウム(薬物の一例)を0.6質量部、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン0.3質量部(商品名;TO−30,日光ケミカル株式会社製)、N−メチル−2−ピロリドン2.0質量部、ポリアクリル酸ナトリウム1.5質量部、ポリアクリル酸部分中和物(商品名:ビスコメートNP−700,昭和電工株式会社製)3.5質量部、カルメロースナトリウム2.0質量部、ゼラチン1.0質量部及び、無水ケイ酸1.0質量部、水酸化アルミニウム、酒石酸、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、リン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、亜硫酸ナトリウム、チモールを適量配合した。更に、メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50,ガンツ化成株式会社製)10.0質量部、濃グリセリン30質量部を配合し、精製水を加えて全量を100質量部とした。一定時間、撹拌し混合した後、剥離ライナー上に膏体を均一に展延し、パップ剤(貼付剤の一例)1枚当り(140mm×100mm)の膏体質量を5gとした。展延後、膏体面にポリエチレンテレフタレート製不織布を貼り合わせ、次いで100mm×140mmの大きさに裁断することで、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名;TO−30,日光ケミカル株式会社製)の配合量を2.0質量部としたこと以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名;TO−30,日光ケミカル株式会社製)の配合量を4.0質量部としたこと以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの代わりにモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名;TO−106,日光ケミカル株式会社製)を用い、ジクロフェナクナトリウムの配合量を0.3質量部としたこと以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名;TO−106,日光ケミカル株式会社製)の配合量を2.0質量部としたこと以外は実施例38と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(商品名;TO−106,日光ケミカル株式会社製)の配合量を4.0質量部としたこと以外は実施例38と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの代わりにモノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリンエステル(商品名;TMGO−5,日光ケミカル株式会社製)を用い、ジクロフェナクナトリウムの配合量を1.0質量部としたこと以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリンエステル(商品名;TMGO−5,日光ケミカル株式会社製)の配合量を2.0質量部としたこと以外は実施例41と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリンエステル(商品名;TMGO−5,日光ケミカル株式会社製)の配合量を4.0質量部としたこと以外は実施例41と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの代わりにテトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(商品名;GO−440,日光ケミカル株式会社製)を用い、メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50,ガンツ化成株式会社製)の代わりにアクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体(商品名:ニカゾールTS−620,日本カーバイド工業株式会社製)を用いたこと以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(商品名;GO−440,日光ケミカル株式会社製)の配合量を2.0質量部としたこと以外は実施例44と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット(商品名;GO−440,日光ケミカル株式会社製)の配合量を4.0質量部としたこと以外は実施例44と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの代わりにポリオキシエチレンセチルエーテル(商品名;BC−5.5,日光ケミカル株式会社製)を用い、メタクリル酸・アクリル酸nブチル共重合体(商品名:ウルトラゾールW−50,ガンツ化成株式会社製)を除いた以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(商品名;BC−5.5,日光ケミカル株式会社製)の配合量を2.0質量部としたこと以外は実施例47と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(商品名;BC−5.5,日光ケミカル株式会社製)の配合量を4.0質量部としたこと以外は実施例47と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの代わりにポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(商品名;HCO−20,日光ケミカル株式会社製)としたこと以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(商品名;HCO−20,日光ケミカル株式会社製)の配合量を2.0質量部としたこと以外は実施例50と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(商品名;HCO−20,日光ケミカル株式会社製)の配合量を4.0質量部としたこと以外は実施例50と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの代わりにモノステアリン酸グリセリン(商品名;MGS−ASE,日光ケミカル株式会社製)としたこと以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
モノステアリン酸グリセリン(商品名;MGS−ASE,日光ケミカル株式会社製)の配合量を2.0質量部としたこと以外は実施例53と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
モノステアリン酸グリセリン(商品名;MGS−ASE,日光ケミカル株式会社製)の配合量を4.0質量部としたこと以外は実施例53と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの代わりに、水溶性の界面活性剤であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(商品名;HCO−60,日光ケミカル株式会社製)を用い、その配合量を4.0質量部としたこと以外は実施例35と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンの代わりに、水に不溶性の界面活性剤であるモノオレイン酸ソルビタンエステル(商品名;SO−10,日光ケミカル株式会社製)を用いたこと以外は実施例36と同様にして、ジクロフェナク含有パップ剤を得た。
実施例35〜実施例55、比較例11及び比較例12において調製したパップ剤を、包装袋に入れ、密封した後、25℃、60%R.H.の雰囲気下において24時間放置した。放置後、含水粘着剤層中におけるジクロフェナクの析出の有無を光学顕微鏡にて観察し、以下の基準で評価を行った。その結果を表6に示した。
〇;析出が生じなかった。
×;ジクロフェナクが析出した。
実施例35〜実施例55、比較例11及び比較例12にて調製したパップ剤を密封した包装袋に入れ、25℃、60%R.H.の雰囲気下において1か月間放置した。放置後、ブリーディングの有無を確認し、以下の基準で評価を行った。その結果を表6に示した。
〇;ブリーディングが生じなかった。
×;ブリーディングが生じた。
実施例35〜実施例55において調製したジクロフェナク含有パップ剤について、剥離ライナーを除去し、含水膏体面をユカタンマイクロピッグ摘出皮膚に24時間貼付した後、製剤を除去した。次いで、テープ(テラオカ株式会社製)を用いて製剤貼付部位の角質層を剥離し、角質層中のジクロフェナク濃度をHPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって測定した。単位面積当たりのジクロフェナクの皮膚移行量(単位;μg/cm2)を算出した。算出結果、及び、1.0μg/cm2以上の場合に薬物含有貼付剤として適切とする基準で評価を行った結果を、表7に示した。
Claims (13)
- アクリル酸アルキルエステルを必須共重合体成分とし、更に、他のアクリル酸アルキルエステル及び/又は(メタ)アクリル酸を共重合体成分として含むアクリル酸アルキルエステル系化合物を含む含水系外用貼付剤用組成物であり、
水分散性界面活性剤を、前記含水系外用貼付剤用組成物全体に対して0.01質量%以上10.0質量%以下含み、
前記アクリル酸アルキルエステル系化合物は、アクリル酸メチル・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体であり、
前記アクリル酸アルキルエステル系化合物の含有量は、前記含水系外用貼付剤用組成物全体に対して5.0質量%以上10質量%以下である、含水系外用貼付剤用組成物。 - 更に、薬物を、前記含水系外用貼付剤用組成物全体に対して0.1質量%以上10質量%以下含む請求項1記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 前記薬物は、非ステロイド系鎮痛抗炎症剤である請求項2記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 前記薬物は、ジクロフェナク及び/又はその塩である請求項2又は3記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 前記水分散性界面活性剤は、多価アルコール脂肪酸エステル及び/又は酸化エチレン付加型非イオン性界面活性剤である請求項1から4いずれかに記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 前記多価アルコール脂肪酸エステルは、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種以上である請求項5記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 前記酸化エチレン付加型非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミドからなる群より選ばれる1種以上である請求項5記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 前記酸化エチレン付加型非イオン性界面活性剤は、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンである請求項5又は7記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 更に、保湿剤を、前記含水系外用貼付剤用組成物全体に対して1.0質量%以上70質量%以下含む請求項1から8いずれかに記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 前記保湿剤は、グリセリンである請求項9記載の含水系外用貼付剤用組成物。
- 支持体と、この支持体上に配置された粘着剤層と、を備える貼付剤であって、
前記粘着剤層は、請求項1から10いずれかに記載の含水系外用貼付剤用組成物を含む貼付剤。 - 前記含水系外用貼付剤用組成物の含有量は、0.02g/cm2以上0.10g/cm2以下である請求項11記載の貼付剤。
- 前記粘着剤層上に配置された剥離ライナーを更に備える請求項11又は12記載の貼付剤。
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