JP2001019636A - 乳化安定剤、その使用法及び含有製剤 - Google Patents

乳化安定剤、その使用法及び含有製剤

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JP2001019636A
JP2001019636A JP11191820A JP19182099A JP2001019636A JP 2001019636 A JP2001019636 A JP 2001019636A JP 11191820 A JP11191820 A JP 11191820A JP 19182099 A JP19182099 A JP 19182099A JP 2001019636 A JP2001019636 A JP 2001019636A
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water
emulsion
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copolymer resin
component
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JP11191820A
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English (en)
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Masahiro Matsudaira
昌浩 松平
Masaki Matsuda
正樹 松田
Fumiko Ishiguro
文子 石黒
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DAIKYO YAKUHIN KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばパップ剤の膏体、軟膏剤、リニメント
剤、ローション剤等のように、非水溶性成分と水溶性成
分中とが乳化状態のものを長期間に渡って安定させるこ
とのできる乳化安定剤を得る。 【解決手段】 アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エ
チルヘキシル共重合樹脂エマルジョンを主成分とするも
の。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばパップ剤の
膏体、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤等のよう
に、非水溶性成分と水溶性成分中とが乳化状態のものを
長期間に渡って安定させることのできる乳化安定剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】パップ剤は、通常、鎮痛剤、消炎剤等の
医薬品と非水溶性の精油成分とを含むもので、泥状に製
するか、布上に展延成形して製した湿布に用いる外用剤
である。このパップ剤は、通常、医薬品をグリセリン、
水又はその他の適当な液状の物質と混和し、精油成分を
加え、全質を均等にして製造される。このパップ剤で
は、貼着時の涼味感を与えたり貼着剥離後の清浄感を得
るため、近年では水を主体にしたものが主流となってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、水を主
体としたパップ剤では、非水溶性成分と水溶性成分中と
が乳化状態となることが必須であり、例えば、非水溶性
成分の配合量を増大させた場合には、非水溶性成分が時
間を経る毎に析出することになる。
【0004】本発明は、例えばパップ剤の膏体、軟膏
剤、リニメント剤、ローション剤等のように、非水溶性
成分と水溶性成分中とが乳化状態のものを長期間に渡っ
て安定させることのできる乳化安定剤を得ることを目的
とし、この乳化安定剤を効果的にしようする使用法、及
び、この乳化安定剤を含有する製剤を得ることを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明に係る乳化安定剤は、アクリル酸メチル・アクリル酸
−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョンを主成分
とするものである。
【0006】請求項2に記載された発明に係る乳化安定
剤の使用法は、界面活性剤の存在下で水溶性成分と非水
溶性成分とを混合懸濁する前又は後に、アクリル酸メチ
ル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマル
ジョンを添加混合するものである。
【0007】請求項3に記載された発明に係る乳化安定
剤含有製剤は、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エ
チルヘキシル共重合樹脂エマルジョンと界面活性剤との
存在下で水溶性成分と非水溶性成分とが乳化混合されて
いるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、アクリル酸メ
チル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマ
ルジョンを主成分とするものである。これにより、例え
ばパップ剤の膏体、軟膏剤、リニメント剤、ローション
剤等のように、非水溶性成分と水溶性成分中とが乳化状
態のものを長期間に渡って安定させることができる。
【0009】本発明の「アクリル酸メチル・アクリル酸
−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン」とは、
アクリル酸メチルとアクリル酸−2−エチルヘキシルと
をポリオキシエチレンノニフェニルエーテル(30E.
O.)を乳化剤として、水溶液中で重合して得られた共
重合樹脂の乳濁液であり、粘着剤として既に使用されて
いる物質(例えば、商品名「ニッカゾールTS−62
0」日本カーバイド工業(株)社製)である。
【0010】性状としては、本「アクリル酸メチル・ア
クリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョ
ン」は、白色の乳濁液でわずかに特異な臭いがある。ま
た、水に均等に分散する。比重は約1.02、pHは
2.0〜3.0である。この「アクリル酸メチル・アク
リル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン」
は、後述する実施例に示す通り、単独では界面活性作
用、即ち、乳化作用は殆どない。
【0011】本発明では、このアクリル酸メチル・アク
リル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン
(以下、単に「乳化安定剤」と記す)が乳化安定性に優
れたことを見出して、本発明に至ったものである。
【0012】本発明の乳化安定剤は、他に加えられた界
面活性剤と共に精油のような非水溶性成分の水溶性成分
中への乳化状態を長期間に渡って安定させる。この場
合、本発明の乳化安定剤の添加順序は、水溶性成分と非
水溶性成分とが混合懸濁されている時点で、この懸濁中
に存在していればよい。
【0013】従って、本発明の乳化安定剤の好ましい使
用法としては、界面活性剤の存在下で水溶性成分と非水
溶性成分とを混合懸濁する前又は後に、本乳化安定剤を
添加混合する。
【0014】また、本発明の乳化安定剤と共に使用する
界面活性剤は、水溶性成分と非水溶性成分とを乳化する
ものであれば良い。好ましくは、例えば、ポリソルベー
ト80、マクロゴール等の非イオン界面活性剤等を選択
することができる。
【0015】本発明の乳化安定剤は、前述のように、粘
着剤として既に使用されている物質であるが、本発明に
おいては、粘着剤としては使用しない。即ち、粘着剤と
して使用する場合には、支持体上に展延塗布して乾燥さ
せて粘着シートとして使用するが、本発明の製剤は、界
面活性剤と共に製剤中に添加される。添加量は、界面活
性剤と同程度の添加量で充分な乳化安定作用を得ること
ができる。
【0016】即ち、好ましい本発明の製剤は、本乳化安
定剤と界面活性剤との存在下で水溶性成分と非水溶性成
分とが乳化混合されているものである。これにより、本
乳化安定剤を添加しない場合に、非水溶性成分が時間を
経て分離するような膨大な量を加えても、非水溶性成分
を長期間に渡って安定して製剤中に存在させることがで
きる。
【0017】この非水溶性成分を長期間に渡って安定さ
せる作用は、明確ではないが、製剤中の非水溶性成分と
本乳化安定剤中のアクリルエステルとの親和性が高いた
め分離を防いでいるのではないかと思われる。
【0018】このため、本乳化安定剤の製剤中への添加
量は、粘着剤として用いる量ほど添加する必要はない。
製剤中への添加量は、2%以下、1%以下であっても、
充分に非水溶性成分を長期間に渡って安定させることが
できる。
【0019】
【実施例】実施例1 次の表1に示す処方組成(g)で処方例1〜10を作製
した。尚、混合順番は、次の通りである。処方例1,2
では、A+B。処方例3,4,5,9,10では、(A
+B)+C。処方例6,7,8では、(A+C)+B。
得られた処方例について、経時的な変化を調べた。
【0020】尚、本実施例の乳化安定剤としては、アク
リル酸メチル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合
樹脂エマルジョン(商品名「ニッカゾールTS−62
0」日本カーバイド工業(株)社製)を用いた。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示す通り、ポリソルベート80(界
面活性剤)だけでは、2層に分離した(処方例1,
2)。また、本発明の安定剤だけでは、凝集した(処方
例9.10)。ポリソルベート80と安定剤の両方を添
加した場合は、添加順や量に差がなく乳化状態は良好で
あった(処方例3〜8)。油成分、ポリソルベート80
及び安定剤だけでも乳化は良好であった(処方例6〜8
のA+Cの段階)。
【0023】実施例2 次に、表2に示す処方組成(g)で処方例11〜16の
パップ剤を作製した。尚、混合順番は、次の通りであ
る。処方例11,12では、A+D。処方例13,14
では、(A+C)+D。処方例15,16では、((A
+B)+C)+D。得られたパップ剤について、その状
態を調べた。
【0024】尚、本実施例の乳化安定剤としては、前述
と同様に、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチル
ヘキシル共重合樹脂エマルジョン(商品名「ニッカゾー
ルTS−620」日本カーバイド工業(株)社製)を用
いた。
【0025】
【表2】
【0026】表2に示す通り、ポリソルベート80だけ
ではライナーへの浮き出しが見られた(処方例11.1
2)。また、ポリソルベート80と乳化剤の両方を添加
した場合は、添加順や量に差がなく乳化状態は良好であ
った(処方例13〜16)。
【0027】実施例3 次に、表3に示す処方組成(g)で処方例17〜26を
作製して乳化安定剤の上限及び下限を検証した。尚、混
合順番は、実施例1及び2で変化がないため、(A+
B)+Cとした。
【0028】尚、本実施例の乳化安定剤としては、前述
と同様に、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチル
ヘキシル共重合樹脂エマルジョン(商品名「ニッカゾー
ルTS−620」日本カーバイド工業(株)社製)を用
いた。
【0029】
【表3】
【0030】表3に示す通り、本実施例の乳化安定剤
は、乳化剤(ポリソルベート80)都道程度の添加量で
充分な乳化安定作用を得ることができ(処方例21)、
全製剤量の倍以上の添加でも充分な乳化安定作用を得る
ことができ、少なくとも上限は確認できなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明は以上説明した通り、例えばパッ
プ剤の膏体、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤等の
ように、非水溶性成分と水溶性成分中とが乳化状態のも
のを長期間に渡って安定させることのできる乳化安定剤
を得ることができる。また、この乳化安定剤を効果的に
しようする使用法、及び、この乳化安定剤を含有する製
剤を得ることができるという効果がある。
フロントページの続き (72)発明者 石黒 文子 富山県富山市水橋畠等173 大協薬品工業 株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA72 BB31 CC05 DD09 DD34 DD37 EE10 EE48 FF43 4D077 AA04 AB12 AC01 BA15 CA02 DD03Y DD09Y DD18Y DD32Y DE02Y DE07Y DE09Y 4J002 BG041 FD316 GB01 GD00 HA07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エ
    チルヘキシル共重合樹脂エマルジョンを主成分とする乳
    化安定剤。
  2. 【請求項2】 界面活性剤の存在下で水溶性成分と非水
    溶性成分とを混合懸濁する前又は後に、アクリル酸メチ
    ル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマル
    ジョンを添加混合することを特徴とする乳化安定剤の使
    用法。
  3. 【請求項3】 アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エ
    チルヘキシル共重合樹脂エマルジョンと界面活性剤との
    存在下で水溶性成分と非水溶性成分とが乳化混合されて
    いることを特徴とする乳化安定剤含有製剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006090782A1 (ja) * 2005-02-23 2006-08-31 Saitama Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006090782A1 (ja) * 2005-02-23 2006-08-31 Saitama Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤
JP2012140460A (ja) * 2005-02-23 2012-07-26 Nipro Patch Co Ltd 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤
JP5004789B2 (ja) * 2005-02-23 2012-08-22 ニプロパッチ株式会社 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤

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