JP2001019636A - 乳化安定剤、その使用法及び含有製剤 - Google Patents
乳化安定剤、その使用法及び含有製剤Info
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Abstract
剤、ローション剤等のように、非水溶性成分と水溶性成
分中とが乳化状態のものを長期間に渡って安定させるこ
とのできる乳化安定剤を得る。 【解決手段】 アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エ
チルヘキシル共重合樹脂エマルジョンを主成分とするも
の。
Description
膏体、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤等のよう
に、非水溶性成分と水溶性成分中とが乳化状態のものを
長期間に渡って安定させることのできる乳化安定剤に関
するものである。
医薬品と非水溶性の精油成分とを含むもので、泥状に製
するか、布上に展延成形して製した湿布に用いる外用剤
である。このパップ剤は、通常、医薬品をグリセリン、
水又はその他の適当な液状の物質と混和し、精油成分を
加え、全質を均等にして製造される。このパップ剤で
は、貼着時の涼味感を与えたり貼着剥離後の清浄感を得
るため、近年では水を主体にしたものが主流となってい
る。
体としたパップ剤では、非水溶性成分と水溶性成分中と
が乳化状態となることが必須であり、例えば、非水溶性
成分の配合量を増大させた場合には、非水溶性成分が時
間を経る毎に析出することになる。
剤、リニメント剤、ローション剤等のように、非水溶性
成分と水溶性成分中とが乳化状態のものを長期間に渡っ
て安定させることのできる乳化安定剤を得ることを目的
とし、この乳化安定剤を効果的にしようする使用法、及
び、この乳化安定剤を含有する製剤を得ることを目的と
する。
明に係る乳化安定剤は、アクリル酸メチル・アクリル酸
−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョンを主成分
とするものである。
剤の使用法は、界面活性剤の存在下で水溶性成分と非水
溶性成分とを混合懸濁する前又は後に、アクリル酸メチ
ル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマル
ジョンを添加混合するものである。
剤含有製剤は、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エ
チルヘキシル共重合樹脂エマルジョンと界面活性剤との
存在下で水溶性成分と非水溶性成分とが乳化混合されて
いるものである。
チル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマ
ルジョンを主成分とするものである。これにより、例え
ばパップ剤の膏体、軟膏剤、リニメント剤、ローション
剤等のように、非水溶性成分と水溶性成分中とが乳化状
態のものを長期間に渡って安定させることができる。
−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン」とは、
アクリル酸メチルとアクリル酸−2−エチルヘキシルと
をポリオキシエチレンノニフェニルエーテル(30E.
O.)を乳化剤として、水溶液中で重合して得られた共
重合樹脂の乳濁液であり、粘着剤として既に使用されて
いる物質(例えば、商品名「ニッカゾールTS−62
0」日本カーバイド工業(株)社製)である。
クリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョ
ン」は、白色の乳濁液でわずかに特異な臭いがある。ま
た、水に均等に分散する。比重は約1.02、pHは
2.0〜3.0である。この「アクリル酸メチル・アク
リル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン」
は、後述する実施例に示す通り、単独では界面活性作
用、即ち、乳化作用は殆どない。
リル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマルジョン
(以下、単に「乳化安定剤」と記す)が乳化安定性に優
れたことを見出して、本発明に至ったものである。
面活性剤と共に精油のような非水溶性成分の水溶性成分
中への乳化状態を長期間に渡って安定させる。この場
合、本発明の乳化安定剤の添加順序は、水溶性成分と非
水溶性成分とが混合懸濁されている時点で、この懸濁中
に存在していればよい。
用法としては、界面活性剤の存在下で水溶性成分と非水
溶性成分とを混合懸濁する前又は後に、本乳化安定剤を
添加混合する。
界面活性剤は、水溶性成分と非水溶性成分とを乳化する
ものであれば良い。好ましくは、例えば、ポリソルベー
ト80、マクロゴール等の非イオン界面活性剤等を選択
することができる。
着剤として既に使用されている物質であるが、本発明に
おいては、粘着剤としては使用しない。即ち、粘着剤と
して使用する場合には、支持体上に展延塗布して乾燥さ
せて粘着シートとして使用するが、本発明の製剤は、界
面活性剤と共に製剤中に添加される。添加量は、界面活
性剤と同程度の添加量で充分な乳化安定作用を得ること
ができる。
定剤と界面活性剤との存在下で水溶性成分と非水溶性成
分とが乳化混合されているものである。これにより、本
乳化安定剤を添加しない場合に、非水溶性成分が時間を
経て分離するような膨大な量を加えても、非水溶性成分
を長期間に渡って安定して製剤中に存在させることがで
きる。
せる作用は、明確ではないが、製剤中の非水溶性成分と
本乳化安定剤中のアクリルエステルとの親和性が高いた
め分離を防いでいるのではないかと思われる。
量は、粘着剤として用いる量ほど添加する必要はない。
製剤中への添加量は、2%以下、1%以下であっても、
充分に非水溶性成分を長期間に渡って安定させることが
できる。
した。尚、混合順番は、次の通りである。処方例1,2
では、A+B。処方例3,4,5,9,10では、(A
+B)+C。処方例6,7,8では、(A+C)+B。
得られた処方例について、経時的な変化を調べた。
リル酸メチル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合
樹脂エマルジョン(商品名「ニッカゾールTS−62
0」日本カーバイド工業(株)社製)を用いた。
面活性剤)だけでは、2層に分離した(処方例1,
2)。また、本発明の安定剤だけでは、凝集した(処方
例9.10)。ポリソルベート80と安定剤の両方を添
加した場合は、添加順や量に差がなく乳化状態は良好で
あった(処方例3〜8)。油成分、ポリソルベート80
及び安定剤だけでも乳化は良好であった(処方例6〜8
のA+Cの段階)。
パップ剤を作製した。尚、混合順番は、次の通りであ
る。処方例11,12では、A+D。処方例13,14
では、(A+C)+D。処方例15,16では、((A
+B)+C)+D。得られたパップ剤について、その状
態を調べた。
と同様に、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチル
ヘキシル共重合樹脂エマルジョン(商品名「ニッカゾー
ルTS−620」日本カーバイド工業(株)社製)を用
いた。
ではライナーへの浮き出しが見られた(処方例11.1
2)。また、ポリソルベート80と乳化剤の両方を添加
した場合は、添加順や量に差がなく乳化状態は良好であ
った(処方例13〜16)。
作製して乳化安定剤の上限及び下限を検証した。尚、混
合順番は、実施例1及び2で変化がないため、(A+
B)+Cとした。
と同様に、アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エチル
ヘキシル共重合樹脂エマルジョン(商品名「ニッカゾー
ルTS−620」日本カーバイド工業(株)社製)を用
いた。
は、乳化剤(ポリソルベート80)都道程度の添加量で
充分な乳化安定作用を得ることができ(処方例21)、
全製剤量の倍以上の添加でも充分な乳化安定作用を得る
ことができ、少なくとも上限は確認できなかった。
プ剤の膏体、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤等の
ように、非水溶性成分と水溶性成分中とが乳化状態のも
のを長期間に渡って安定させることのできる乳化安定剤
を得ることができる。また、この乳化安定剤を効果的に
しようする使用法、及び、この乳化安定剤を含有する製
剤を得ることができるという効果がある。
Claims (3)
- 【請求項1】 アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エ
チルヘキシル共重合樹脂エマルジョンを主成分とする乳
化安定剤。 - 【請求項2】 界面活性剤の存在下で水溶性成分と非水
溶性成分とを混合懸濁する前又は後に、アクリル酸メチ
ル・アクリル酸−2−エチルヘキシル共重合樹脂エマル
ジョンを添加混合することを特徴とする乳化安定剤の使
用法。 - 【請求項3】 アクリル酸メチル・アクリル酸−2−エ
チルヘキシル共重合樹脂エマルジョンと界面活性剤との
存在下で水溶性成分と非水溶性成分とが乳化混合されて
いることを特徴とする乳化安定剤含有製剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11191820A JP2001019636A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 乳化安定剤、その使用法及び含有製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11191820A JP2001019636A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 乳化安定剤、その使用法及び含有製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001019636A true JP2001019636A (ja) | 2001-01-23 |
Family
ID=16281075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11191820A Pending JP2001019636A (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 乳化安定剤、その使用法及び含有製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001019636A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006090782A1 (ja) * | 2005-02-23 | 2006-08-31 | Saitama Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤 |
-
1999
- 1999-07-06 JP JP11191820A patent/JP2001019636A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006090782A1 (ja) * | 2005-02-23 | 2006-08-31 | Saitama Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤 |
JP2012140460A (ja) * | 2005-02-23 | 2012-07-26 | Nipro Patch Co Ltd | 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤 |
JP5004789B2 (ja) * | 2005-02-23 | 2012-08-22 | ニプロパッチ株式会社 | 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤 |
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