JP5722539B2 - パップ剤 - Google Patents

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Description

本発明は、パップ剤に関する。
従来、種々の薬剤成分を含有するパップ剤が開発され、製品化されている。図6は、従来例に係るパップ剤500の周縁部の断面図である。図6に示されるように、従来のパップ剤500は、不織布等からなる支持体510と、この支持体510上に位置する膏体層520とを備え、この膏体層520に薬剤成分が配合されている。
かかるパップ剤500は、膏体層520を剥離シート530で被覆した後、多数積み重ねられた状態で流通する。このため、各パップ剤500には多大な圧力Pが負荷され、膏体層520がパップ剤500の外周からはみ出す場合がある。この場合、はみ出した膏体層520が使用者等に付着するといった現象が生じるため、パップ剤500の取り扱い性が悪い。
図7は、別の従来例に係るパップ剤600の周縁部の断面図である。上記の問題に鑑み、特許文献1に示されるパップ剤600には、支持体610の端部上に膏体層620の非形成部615が設けられている。このパップ剤600によれば、圧力Pの負荷によって押し潰された膏体層620が非形成部615に保持されるため、パップ剤600の外周からの膏体層620のはみ出しを抑制できる。
特開平9−110679号公報
しかしながら、前述したパップ剤600では、非形成部615には膏体層620が存在しないため、使用時において非形成部615が使用者の皮膚Sから離間する(図8(A)参照)。このため、パップ剤600に擦れ等による外力Qが加わると、パップ剤600は非形成部615を開始点として皮膚Sから容易に離脱してしまう(図8(B)参照)。かかる問題は、就寝時等の長時間に亘る使用において特に障害となる。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、膏体層のはみ出し及び使用対象からの離脱の双方を抑制できるパップ剤及びパップ剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、支持体上の全体に亘って少量ずつ略均等に膏体を配置することで、膏体層のはみ出し及び使用対象からの離脱の双方を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 支持体と、この支持体上に位置し膏体からなる膏体層と、を備えるパップ剤であって、
前記膏体層は、その外周から内方に5mm以内の部分である縁部と、この縁部に挟まれた中央部と、を有し、
前記膏体層全体の単位面積当たり膏体質量は、0.10g/cm以下であり、
前記縁部における単位面積当たり膏体質量は、前記中央部における単位面積当たり膏体質量の70%以上であるパップ剤。
縁部の膏体質量が中央部の膏体質量に対して小さすぎると、縁部及び中央部の間の厚みの差が過剰となる。このため、使用時において、中央部は使用対象に当接する一方、縁部は使用対象から離間する状況になりやすい。
そこで(1)の発明によれば、縁部における単位面積当たり膏体質量を中央部における単位面積当たり膏体質量の70%以上としたので、縁部及び中央部の間の厚みの差が許容範囲内に収まり、使用時に縁部が使用対象から離間する状況が抑制される。
一方、縁部及び中央部の間の厚みの差が小さいことから、流通過程等で膏体層が押し潰された際、中央部から縁部へと移行する膏体を保持できる許容量は限られる。この許容量を超える膏体が移行した場合には、パップ剤の外周からの膏体層のはみ出しが生じる。
そこで(1)の発明によれば、膏体層全体の単位面積当たり膏体質量を0.10g/cm以下という必要且つ充分な量としたので、膏体層のはみ出しを抑制できつつ、粘着力不足による適用対象からの離脱を抑制できる。
(2) 前記膏体は、化学式1に示される化合物を含有し且つ粘着力を増強する粘着増強成分を実質的に含有しない(1)記載のパップ剤。
(式中、m/n(モル比)は、55/45以上75/25以下である。)
膏体層を構成する膏体質量が比較的少ないため、膏体の粘着力が不足し、パップ剤が適用対象から離脱するおそれがある。
そこで(2)の発明によれば、アクリル酸ナトリウムに対するアクリル酸の含有比が55/45以上(モル比)の共重合体を膏体層に添加したので、粘着力が充分に向上され、パップ剤が経時的に適用対象から離脱するのを抑制できる。この点、アクリル酸とアクリル酸ナトリウムとの共重合体は、アクリル酸含有比が小さすぎる(例えば、m/n(モル比)が50/50)と、適用対象に対する粘着力が不充分となる。
また、粘着力が充分に向上されているので、膏体層に粘着増強成分が実質的に含有されていなくとも、パップ剤が経時的に適用対象から離脱するのを抑制できる。
そこで(2)の発明によれば、粘着増強成分(例えば、ポリブテン、脂環式飽和炭化水素樹脂、ロジン誘導体、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂)を膏体層に実質的に含有させなかったので、膏体層の嵩が低減される。これにより、適用対象への密着性及び適用対象の形状変化等への追従性を向上できる。また、粘着増強成分の添加量が極めて低減されているので、パップ剤を安価に製造できる。更に、粘着増強成分を添加する工程を省略すれば、製造工程が簡素化し、パップ剤を容易且つより安価に製造できる。
更に、アクリル酸含有比が大きすぎても(例えば、m/n(モル比)が80/20)、共重合体の製造が技術的に困難となり、収率が低下する場合がある。
そこで(1)の発明によれば、アクリル酸ナトリウムに対するアクリル酸の含有比が75/25以下(モル比)の共重合体を膏体層に添加したので、共重合体を容易且つ高収率で製造できる。
ここで、「粘着増強成分」とは、粘着力の増強を目的として添加される成分を指し、他目的で添加された結果として粘着力を上昇させる場合がある成分(例えば、ゼラチン等の結合成分や、グリセリン等の湿潤成分)は除かれる。
また、「実質的に含有していない」とは、粘着力増強作用が発揮される程度の量を含有していないことを指す。
なお、化学式1におけるm/nとは、膏体層に含有されるアクリル酸とアクリル酸ナトリウムとの全共重合体におけるアクリル酸ナトリウムに対するアクリル酸の含有比を指す。即ち、膏体層に添加される共重合体は、1種であってもよく、複数種であってもよい。
(3) 前記粘着増強成分は、ポリブテン、脂環式飽和炭化水素樹脂、ロジン誘導体、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種である(2)記載のパップ剤。
(4) 前記膏体層は、更に、前記粘着増強成分の可塑剤を実質的に含有しない(2)又は(3)記載のパップ剤。
(4)の発明によれば、膏体層に可塑剤(例えば、流動パラフィン)を実質的に含有させなかったので、パップ剤を安価に製造できる。また、可塑剤を添加する工程を省略すれば、製造工程がより簡素化され、パップ剤をより容易且つ安価に製造できる。
なお、膏体層は粘着増強成分を実質的に含有していないので、膏体層に可塑剤を添加しなくとも、パップ剤は剛直化しない。このため、適用対象への追従性は維持される。
(5) 前記可塑剤が、流動パラフィンである(4)記載のパップ剤。
(6) 前記膏体層は、pH4.50以上5.50以下である(2)から(5)いずれか記載のパップ剤。
(6)の発明によれば、膏体層のpHを4.50以上5.50以下としたので、粘着力をより向上でき且つ適用対象から剥がした後の膏体の残留をより抑制できる。
(7) 前記支持体は、目付け100g/m以下である(1)から(6)いずれか記載のパップ剤。
支持体の目付けは、小さすぎると膏体が不織布を通過して滲出するおそれがある一方、大きすぎると可撓性が低下して適用対象の形状変化等への追従性が悪化するおそれがある。
この点、本発明における膏体層は0.10g/cm以下という少量の膏体しか有しないため、膏体の滲出のような事態の発生が抑制されている。そこで(7)の発明によれば、目付けを100g/m以下という低水準としたので、可撓性に優れ適用対象の形状変化等への追従性を向上できつつ、膏体の滲出を抑制できる。
(8) 支持体と、この支持体上に位置し膏体からなる膏体層と、を備えるパップ剤の製造方法であって、
前記膏体層の周縁となる部位を押圧して、厚みが相対的に小さい縁部と、この縁部に挟まれ厚みが相対的に大きい中央部とを形成する押圧手順を有し、
前記押圧手順は、押圧力を調節することによって、前記縁部の厚みと前記中央部の厚みとの差を所定値以下にする調節手順を有する製造方法。
(8)の発明によれば、押圧手順を設けたので、厚みが相対的に小さい縁部及び相対的に大きい中央部が形成される。このため、流通過程等で膏体層が押し潰された際、中央部から移行した膏体が厚みの差の分だけ保持され、パップ剤の外周からの膏体層のはみ出しが抑制されることになる。
しかも、押圧手順に調節手順を設けたので、縁部及び中央部の間の厚みの差が所定値以下に収まり、使用時に縁部が使用対象から離間する状況が抑制される。
従って、膏体層のはみ出し及び使用対象からの離脱の双方を抑制できる。
本発明によれば、縁部における単位面積当たり膏体質量を中央部における単位面積当たり膏体質量の70%以上としたので、縁部及び中央部の間の厚みの差が許容範囲内に収まり、使用時に縁部が使用対象から離間する状況が抑制される。
しかも、膏体層全体の単位面積当たり膏体質量を0.10g/cm以下という必要且つ充分な量としたので、膏体層のはみ出しを抑制できつつ、粘着力不足による適用対象からの離脱を抑制できる。
本発明の一実施形態に係るパップ剤の一部断面図である。 図1のパップ剤の製造方法を示す図である。 図1のパップ剤の平面図である。 本発明の一実施例に係るパップ剤の一部断面の写真である。 従来例に係るパップ剤の一部断面の写真である。 従来例に係るパップ剤の一部断面図である。 別の従来例に係るパップ剤の一部断面図である。 図7のパップ剤の使用状態を示す図である。
符号の説明
10 パップ剤
20 支持体
30 膏体層
31 縁部
33 中央部
40 剥離シート
発明を実施するための形態
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態に係るパップ剤10端部の断面図である。
10は、支持体20と、この支持体20上に位置する膏体層30と、を備える。また、図1の段階において、10は、30を被覆する剥離シート40を更に備えている。各構成要素について以下詳細に説明する。
<支持体>
支持体は、膏体層を支持できるものであれば特に限定されない。伸縮性又は非伸縮性の支持体が使用でき、具体的には、繊維シート又は樹脂フィルム等が挙げられる。これらのうち、汗等による蒸れや皮膚刺激を抑制できる点で、水蒸気透過性を有する織布又は不織布からなる繊維シートが好ましい。
より具体的には、ポリウレタン、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アルミニウムシート、ナイロン、アクリル、綿、レーヨン、アセテート等の合成繊維又は天然繊維、あるいはこれらの繊維を複合して織布又は不織布とした繊維シート、更にはこれらと水蒸気透過性を有するフィルムとの複合素材等からなる繊維シートが挙げられる。
これらのうち、安全性、汎用性及び伸縮性の点で、ポリエステル又はポリプロピレンからなる織布又は不織布の繊維シートが好ましく、ポリエステル又はポリプロピレンからなる不織布の繊維シートがより好ましい。このような繊維シートは、柔軟性に優れるために適用対象の動きに追従できるとともに、皮膚に与える刺激が小さい。また、繊維シートを使用すれば、適度な自己支持性を有する貼付剤が得られる。
支持体の目付けは、小さすぎると、強度が不充分となる場合がある一方、大きすぎると、適用者に大きな違和感を与える場合がある。そこで支持体の目付けは、70g/m以上100g/m以下であることが好ましく、より好ましくは80g/m以上90g/m以下である。
<膏体層>
膏体層30は膏体からなり、使用時に使用対象(例えば、使用者の皮膚)に当接する部分である。かかる膏体層30は、後述の縁部31と、この縁部31に挟まれた中央部33とを備える。
本発明は、積層された膏体質量において特徴的である。即ち、膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量は0.10g/cm以下であるとともに、縁部31における単位面積当たり膏体質量は中央部33における単位面積当たり膏体質量の70%以上である。はみ出しを抑制できる点で、縁部31における単位面積当たり膏体質量は中央部33における単位面積当たり膏体質量の110%以下であることが好ましい。
膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量は、膏体層のはみ出しをより抑制できる点で、0.07g/cm以下であることが好ましい。一方、粘着力不足による適用対象からの離脱を抑制できる点で、0.05g/cm以上が好ましい。従って、膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量は、約0.05g/cmが最も好ましい。
なお、膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量と、中央部33に対する縁部31の単位面積当たり膏体質量の比とは、互いに相関性を有する。即ち、膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量が小さくなるにつれ、中央部33に対する縁部31の単位面積当たり膏体質量の比の許容範囲は広くなる。具体的には、縁部31における単位面積当たり膏体質量は、膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量が0.07g/cmの場合、中央部33における単位面積当たり膏体質量の120%以下であることが好ましく、膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量が0.05g/cmの場合、中央部33における単位面積当たり膏体質量の150%以下であることが好ましく、膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量が0.035g/cmの場合、中央部33における単位面積当たり膏体質量の200%以下であることが好ましい。以上の事実は、膏体層全体の単位面積当たり膏体質量を低減することで、膏体層がはみ出した不良品の出現確率を低減できることを意味する。
膏体層30全体の単位面積当たり膏体質量が0.07g/cm以下の場合には、縁部31における単位面積当たり膏体質量は、通常、中央部33における単位面積当たり膏体質量の70%以上150%以下であってよく、好ましくは75%以上130%以下、より好ましくは80%以上120%以下、最も好ましくは90%以上110%以下である。
かかる膏体は、従来公知の組成物によって構成されてよい。ただし、膏体質量を抑えつつ充分な粘着力が得られる点で、以下のような組成が好ましい。
[水溶性高分子]
本発明のパップ剤における膏体層には、水溶性高分子として、アクリル酸とアクリル酸ナトリウムとの共重合体が添加される。この共重合体において、アクリル酸ナトリウムに対するアクリル酸の含有比は、55/45以上75/25以下(モル比)である。このような共重合体としては、例えば、「NP−800(登録商標)」(昭和電工社製)が挙げられる。
この共重合体の含有量は、粘着力を向上でき且つ適用対象から剥がした後の膏体の残留を抑制できる点で、パップ剤全体に対して1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。より好ましくは3質量%以上9質量%以下であり、最も好ましくは5質量%以上8質量%以下である。ただし、共重合体の含有量は、パップ剤の粘着性、凝集性、保型性、吸水性、膏体の均一性、加工性、使用感等を考慮して、適宜決定されてよい。
(pH)
膏体層は、通常、適用対象に与える刺激を低減するために、pH6〜7程度に調整される。本発明においては、更に、粘着力をより向上できる点を考慮して、pH4.50以上5.50以下であることが好ましい。より好ましくは、4.60以上5.20以下である。
この機構としては、次のような機構が推定される。即ち、pHが低下することにより、膏体層中のアクリル酸含有比が増加し、粘着力が向上する。
その他、パップ剤は、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子の少なくとも1種を含有してもよい。
[水]
膏体層に添加される水としては、精製水、滅菌水、天然水等が挙げられる。水は、水溶性高分子等の分散剤又は溶解剤として作用し、後述する保湿剤としてのグリコール類や多価アルコールを均一に分散させ溶解させるのに重要な役割を果たす。更に、水は、使用感を向上したり、適用対象としての皮膚へ移行して潤いやハリを与えたりする。
水の含有量は、小さすぎると、作業性が低下したり製造コストが増加したりする場合がある一方、大きすぎると、保型性が低下する場合がある。そこで、水の含有量は、膏体層全体に対して30質量%以上95質量%以下であることが好ましい。より好ましくは35質量%以上80質量%以下であり、最も好ましくは40質量%以上60質量%以下である。ただし、水の含有量は、製剤の粘着性、保水性、作業性、保型性等を考慮して、適宜決定されてよい。
[任意成分]
(多価アルコール)
膏体層に添加される多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ソルビトール、キシリトールが挙げられる。この中でも、作業性や使用感等を向上できる点で、グリセリンが好ましい。
多価アルコールの含有量は、小さすぎると、パップ剤中の水分が揮散して粘着力が低下するために、剥離しやすくなる。一方、大きすぎても、膏体が硬くなり製造が困難となる。そこで、多価アルコールの含有量は、膏体層全体に対して、10質量%以上50質量%以下であることが好ましい。より好ましくは15質量%以上45質量%以下であり、最も好ましくは20質量%以上40質量%以下である。
(多価金属塩)
多価金属塩としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウムゲル、含水ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム、カオリン、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。これらのうち、合成ケイ酸アルミニウム及びメタケイ酸アルミン酸マグネシウムが好ましい。
多価金属塩の含有量は、少なすぎると、架橋の程度が不充分でゲル強度が不足する一方、多すぎると、製造時における反応速度が早過ぎてゲル化が不均一となり、作業性が不十分となる傾向にある。そこで多価金属塩の含有量は、膏体層全体に対して0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。より好ましくは0.02質量%以上3質量%であり、最も好ましくは0.03質量%以上2質量%以下である。
なお、膏体層には、ゲル化の速度調整剤として、金属イオンに対するキレート作用を有する、EDTA、酢酸、乳酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸等の有機酸、EDTA−2ナトリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等の有機酸塩が添加されてもよい。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、例えば、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルサルフェート塩、2−エチルヘキシルアルキル硫酸エステルナトリウム塩、ノルマルドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤;ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ポリオキシエチレンドデシルモノメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミネート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、グリセロールモノステアレート、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン等の非イオン界面活性剤;が添加されてもよい。
界面活性剤の含有量は、小さすぎると、ブリーディングが発生しやすくなる一方、大きすぎると、保型性が不充分となる場合がある。そこで界面活性剤の含有量は、膏体層全体に対して0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。より好ましくは0.05質量%以上4質量%以下であり、最も好ましくは0.1質量%以上3質量%以下である。
[その他]
更に、本発明の膏体層には、酸化防止剤、架橋剤、薬剤、防腐剤、粘着付与剤、溶解剤、色素、香料、紫外線吸収剤、無機充填剤及びpH調整剤等が添加されてよい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、アスコルビン酸、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアヤレチン酸、トコフェロール、酢酸トコフェロール、天然ビタミンE等が挙げられる。
(架橋剤)
架橋剤としては、水難溶性アルミニウム化合物、多官能性エポキシ化合物、アミノ樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、有機系架橋剤、金属又は金属化合物等の無機系架橋剤が、単独で又は組合せて使用できる。
(薬剤)
薬剤としては、薬理活性を有するものであれば特に限定されないが、消炎鎮痛剤(インドメタシン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、フェルビナク、ケトロラク、ジクロフェナク、ロキソプロフェン、又はこれらの塩等)、制吐剤(塩酸グラニセトロン、塩酸アザセトロン、塩酸オンダンセトロン、塩酸ラモセトロン等)、ホルモン剤(エストラジオール、エストロン、エストリオール、エキリン、エキレニン、プロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ジドロゲステロン、酢酸クロルマジノン、エチステロン、ジメチステロン、ノルエチステロン、酢酸ノルエチステロン、エナント酸ノルエチステロン、酢酸エチノジオール、酢酸メゲストロール、アリルエストレノール等)、頻尿治療剤(塩酸オキシブチニン等)、カルシウム拮抗剤(ニフェジピン、ニゾルジピン、ニカルジピン、ニトレジピン等)、コルチコステロイド類(ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、プロピオン酸クロベタゾール等)、催眠鎮静剤(フェノバルビタール、トリアゾラム、ニトラゼパム、ロラゼパム等)、精神安定剤(フルフェナジン、ジアゼパム、クロルプロマジン等)、抗高血圧剤(クロニジン、塩酸クロニジン、ピンドロール、プロプラノロール、ニトレンジピン、メトプロロール等)、降圧利尿剤(ハイドロサイアザイド等)、抗生物質(ペニシリン、テトラサイクリン、エリスロマイシン、クロラムフェニコール等)、麻酔剤(リドカイン、塩酸ジブカイン、アミノ安息香酸エチル等)、抗菌性物質(塩酸ベンザルコニウム、クロトリマゾール等)、ビタミン剤(ビタミンA等)、抗てんかん剤(ニトラゼパム等)、冠血管拡張剤(ニトログリセリン、硝酸イソソルビド等)、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン等)、鎮咳剤(塩酸ツロブテロール、サルブタモール、フマル酸ケトチフェン、トラニラスト、塩酸イソプロテレノロール等)、抗鬱剤(塩酸クロミプラミン、塩酸アミトリプチリン等)、脳循環改善剤(メシル酸ジヒドロエルゴトキシン、イフェンプロジル等)、抗腫瘍剤(5−フルオロウラシル等)、筋弛緩剤(エペリゾン、ダントロレン等)、鎮痛剤(フェンタニール、モルヒネ等)、ポリペプチド系のホルモン剤(黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH−RH)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)等)、末梢血管拡張剤、免疫調節剤(ポリサッカライド類、オーラノフィン、ロベンザリット等)、利胆剤(ウルソデスオキシコール酸等)、利尿剤(ヒドロフルメチアジド等)、糖尿病用剤(トルブタミド等)、痛風治療剤(コルヒチン等)、抗パーキンソン剤(アマンタジン、レボドパ等)、抗めまい剤(ジフェニドール、ベタヒスチン等)等が挙げられる。
(防腐剤)
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルが挙げられる。
(保型剤)
保型剤としては、カゼイン、プルラン、寒天、デキストラン、アルギン酸ソーダ、可溶性デンプン、カルボキシデンプン、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルエーテル、マレイン酸共重合体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、イソブチレン無水マレイン酸共重合体、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール部分ケン化物、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム、N−ビニルアセトアミド等が挙げられる。
(溶解剤)
溶解剤としては、ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、クロタミトン、ハッカ油、N−メチル−2−ピロリドン、ベンジルアルコール、炭酸プロピレン等が挙げられる。
(色素)
色素としては、赤色2号(アマランス)、赤色3号(エリスロシン)、赤色102号(ニューコクシン)、赤色104号の(1)(フロキシンB)、赤色105号の(1)(ローズベンガル)、赤色106号(アシッドレッド)、黄色4号(タートラジン)、黄色5号(サンセットエローFCF)、緑色3号(ファストグリーンFCF)、青色1号(ブリリアントブルーFCF)、青色2号(インジゴカルミン)等の法定色素が使用できる。
(香料)
香料としては、ハッカ油、ケイヒ油、チョウジ油、ウイキョウ油、ヒマシ油、テレピン油、ユーカリ油、オレンジ油、ラベンダー油、レモン油、ローズ油、レモングラス油等や、ローズマリー、セージ等の植物抽出物等が挙げられる。
(紫外線吸収剤)
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エステル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、サリチル酸エステル、アントラニル酸メチル、ウンベリフェロン、エスクリン、ケイ皮酸ベンジル、シノキサート、グアイアズレン、ウロカニン酸、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、ジオキシベンゾン、オクタベンゾン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、スリソベンゾン、ベンゾレソルシノール、オクチルジメチルパラアミノベンゾエート、エチルヘキシルパラメトキシサイナメート等が挙げられる。
(無機充填剤)
無機充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸塩(例えば、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム等)、ケイ酸、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜鉛酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、カオリンが挙げられる。
(pH調整剤)
pH調整剤としては、酢酸、ギ酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、安息香酸、グリコール酸、リンゴ酸、クエン酸、塩酸、硝酸、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、モノメタノールアミン、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、酢酸緩衝液等が挙げられる。
<剥離シート>
剥離シートとしては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のフィルム、上質紙とポリオレフィンとのラミネートフィルム等が挙げられる。これらの剥離シートには、剥離シートの剥離が容易となる点で、膏体層との対向面にシリコン処理が施されていることが好ましい。
<製造方法>
本実施形態に係るパップ剤の製造方法を、図2を参照しながら説明する。まず、基剤(膏体原料)を常法に従って調製し、この基剤を支持体又は剥離シート上に塗布することで、膏体予備層を形成する。続いて、形成された膏体予備層に剥離シート又は支持体を張り合わせて、複合体10’を作製する。
図2に示されるように、複合体10’に、最終的なパップ剤の縁部31と合致する形状の枠体Fを押圧することで、枠体Fに押し込まれて厚みが相対的に小さい予備縁部31’と、この予備縁部31’に挟まれ厚みが相対的に大きい予備中央部33’とを形成する(押圧手順)。具体的には、枠体Fが表面に設けられた回転ローラを、複合体10’の搬送路に対向配置する(図示せず)。この状態で複合体10’を搬送すると、複合体10’が回転ローラを通過する際、枠体Fが複合体10’に押し付けられる。
押圧手順では、押圧力を調節することによって、縁部31の厚みと中央部33の厚みとの差を所定値以下にする(調節手順)ことが好ましい。押圧力は、複合体10’の厚みに応じ、枠体F及び搬送路の間隔を変化させることで調節できる。即ち、枠体F及び搬送路の間隔を増加させれば押圧力が低下する一方、間隔を減少させれば押圧力が増加する。
次に、複合体10’を予備縁部31’の中央で裁断した後、室温で数日間保管し、膏体予備層30’において架橋反応を充分に行わせ、パップ剤10を得る。
図3は図1のパップ剤の平面図である。本実施形態では、枠体Fの形状が幅10mmで140mm×100mmの格子体としたため、パップ剤10は140mm×100mmの矩形状であって、縁部31がパップ剤10の外周から内方に5mm以内の部分である。ただし、パップ剤10の形状や寸法は、これらに特に限定されない。
なお、この製造方法において、容易且つ安価にパップ剤を製造できる点で、基剤を調製する手順に、粘着増強成分を添加する手順を含めないことが好ましい。
<実施例1〜
表1に示される処方により、常法に従って膏体を製造した。この膏体を不織布製の支持体上に積層し、更に剥離フィルムで被覆した後、枠体にて適宜の圧力で押圧した。その後、ラミネート製袋内に格納し、更にこの袋を複数枚重ねた状態で数日間放置した。放置後のパップ剤を、以下の評価試験に用いた。
〔比較例1〜7〕
比較例としては市販品を使用した。
以上の実施例及び比較例に係るパップ剤は、いずれも140mm×100mmの矩形状であった。これらパップ剤の各々の外周から内方に5mmの部分をはさみにて裁断し、その内側部分である中央部、外側部分である縁部を分離した。これら中央部及び縁部の各々に付着した膏体をかきとって質量を測定し、測定値を各表面積で除すことによって、単位面積当たりの膏体質量を算出した。この結果を表2に示す。
に示されるように、実施例1〜のパップ剤はいずれも、縁部における単位面積当たり膏体質量が中央部における単位面積当たり膏体質量の70%以上であった。実際、いずれのパップ剤においても、膏体層のはみ出しは観察されなかった。
[評価1]
まず、実施例及び比較例に係るパップ剤の各々を、5人のパネラーの手の甲の関節部に貼付した。次に、各パネラーに長袖のワイシャツを着用させ、パップ剤の縁部がワイシャツの袖にひっかかりやすい状態とした。その後、各パネラーが日常生活を過ごす中で、所定時間ごとに貼付状態を観察した。観察された状態を以下の基準に基づいて数値化した。この結果を表3に示す。
3:剥離やまくれがなく、完全に貼着していた。
2:縁部がわずかに剥離していたが、ほぼ完全に貼着していた。
1:縁部における剥離が目立った。
0:離脱した。
表3に示されるように、実施例1〜のパップ剤は、貼付8時間後でも完全に貼着していた。一方、比較例1〜7のパップ剤は、貼付6時間後には剥離が生じていた。
<実施例
実施例1で作成した膏体を、支持体上に単位面積当たり0.035g/cmの割合で塗工した点を除き、実施例1と同様の手順でパップ剤を作製した。
<実施例
膏体を、支持体上に単位面積当たり0.05g/cmの割合で塗工した点を除き、実施例と同様の手順でパップ剤を作製した。
<実施例
膏体を、支持体上に単位面積当たり0.07g/cmの割合で塗工した点を除き、実施例と同様の手順でパップ剤を作製した。
[評価2]
実施例の貼付剤を、5人のパネラーの腰部に貼付した。その12時間後の貼付状態を観察し、以下の基準で評価した。この結果を表4に示す。
◎:完全に貼着していた。
○:一部が剥離したものの、ほぼ完全に貼着していた。
△:大部分が剥離した。
×:離脱した。
表4に示されるように、実施例に係る貼付剤は、いずれも単位面積当たりの膏体質量が0.07g/cm以下という低水準にもかかわらず、優れた貼着力を示した。

Claims (6)

  1. 支持体と、この支持体上に位置し膏体からなる膏体層と、この膏体層を被覆する剥離シートと、を備えるパップ剤であって、
    前記膏体層は、その外周から内方に5mm以内の部分である縁部と、この縁部に挟まれた中央部と、を有し、
    前記膏体層全体の単位面積当たり膏体質量は、0.035〜0.05g/cm であり、前記縁部における単位面積当たり膏体質量は、前記中央部における単位面積当たり膏体質量の75%以上130%以下であり、
    前記膏体は、化学式1に示される化合物を含有し且つ粘着力を増強する粘着増強成分を実質的に含有しないパップ剤であって、
    カルボキシメチルセルロースナトリウム、ゼラチン、乾燥水酸化アルミニウムゲル、濃グリセリンを含有し、
    前記膏体層は、前記膏体が前記支持体または前記剥離シートの上に塗布された膏体予備層において縁部を押圧し、放置して架橋反応を行わせたものである、パップ剤。
    (式中、m/n(モル比)は、55/45以上75/25以下である。)
  2. 前記粘着増強成分は、ポリブテン、脂環式飽和炭化水素樹脂、ロジン誘導体、テルペン系樹脂、フェノール系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項1記載のパップ剤。
  3. 前記膏体層は、更に、前記粘着増強成分の可塑剤を実質的に含有しない請求項1又は2記載のパップ剤。
  4. 前記可塑剤が、流動パラフィンである請求項3記載のパップ剤。
  5. 前記膏体層は、pH4.50以上5.50以下である請求項1から4いずれか記載のパップ剤。
  6. 前記支持体は、目付け100g/m以下である請求項1から5いずれか記載のパップ剤。
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