JP3193161B2 - 経皮吸収性製剤 - Google Patents

経皮吸収性製剤

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JP3193161B2 JP30950292A JP30950292A JP3193161B2 JP 3193161 B2 JP3193161 B2 JP 3193161B2 JP 30950292 A JP30950292 A JP 30950292A JP 30950292 A JP30950292 A JP 30950292A JP 3193161 B2 JP3193161 B2 JP 3193161B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薬物を含有する経皮吸収
性製剤に関するもので、更に詳述すると粘着力、凝集力
が高く、安定性に優れ、かつ安全性の高い経皮吸収性製
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より親水性基剤を用いた薬物の経皮
投与手段としては、ゼラチン、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸塩等の水溶性高分子と多価アルコール、
水を配合してなるパップ剤などが汎用されている。これ
ら人体に適用される親水性経皮投与製剤に必要な特性と
しては、粘着性に優れること、発汗や濡れに対して耐性
を有し使用中に「ダレ」が生じないこと、熱安定性がよ
いこと、剥離時に膏体の後残りがないこと、経時的にも
上記の物理的性質が安定であることなどが挙げられ、従
来より研究されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の製剤においては以下のような問題点がある。 粘着力が弱く剥がれ易い 凝集力が弱く軟化や「ダレ」を生じる 水分などの離脱により経時安定性に欠ける 経時的に粘着力が低下する 冷時の粘着性が低下する
【0004】また、これまでに低重合度のポリアクリル
酸を用いたシップ剤が知られており、例えば特公昭61
−57806号公報、特開昭59−110617号公
報、特開昭59−110616号公報等がある。しか
し、このポリアクリル酸は水溶液タイプのもので、重合
後未反応のアクリル酸モノマーが除去されていないため
に、残存モノマーの含有量が高く、皮膚安全性に欠点を
有しており、さらに水溶液であるために粘性が高く、製
造段階において作業性が著しく低下する。
【0005】一方、粉末状のポリアクリル酸としては特
開昭60−99180号公報が知られているが、このも
のは架橋タイプのポリアクリル酸であり、粘着性の面で
は効果が小さい。そこで、本発明者らは上記問題点を解
決することを目的として鋭意検討した結果、粘着力、凝
集力が高く、経時的安定性に優れ、かつ皮膚安全性の高
い経皮吸収性製剤を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の経皮吸
収性製剤は、10%水溶液粘度が100〜1,000c
psの固形または粉末状ポリアクリル酸を必須成分と
し、水溶性高分子、多価アルコール及び水からなる基
剤、さらに薬物を含有してなることを特徴とする。具体
的には該ポリアクリル酸は固形または粉末状であり、か
つ10%水溶液粘度が100〜1,000cps(B型
粘度計)を有する。100cps以下では粘着性に乏し
く、1,000cps以上では基剤粘度が高くなり、製
造上作業性の低下を招く。また、ポリアクリル酸の配合
量は粘着剤全体の0.5〜20重量%、好ましくは1〜
10重量%、より好ましくは2〜6重量%配合され、
0.5重量%より少ないと十分な粘着性が得られず、2
0%より多いとpHが低くなり、皮膚への安全性の問題
や凝集力の低下による膏体の後残りが生じる。なお、従
来より粉末化されていないポリアクリル酸水溶液は市販
されているが、このものは残存モノマーが多いことや水
溶液であるため粘性が高く、製剤の製造段階において定
量供給が困難であるといった作業性に問題がある。
【0007】また、ポリアクリル酸と異なる水溶性高分
子としては、ゼラチン、カゼイン、プルラン、デキスト
ラン、アルギン酸ナトリウム、可溶性デンプン、カルボ
キシデンプン、デキストリン、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチル
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、
ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポ
リビニルエーテル、ポリマレイン酸共重合体、メトキシ
エチレン無水マレイン酸共重合体、イソブチレン無水マ
レイン酸共重合体、ポリエチレンイミン等から1種また
は2種以上のものが好適に選ばれる。この場合、水溶性
高分子の配合量は製剤全体の1〜30重量%、好ましく
は1〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%であ
る。1%より少ないと粘度が低くなり保型性が保てず、
30%より多いと粘度が高くなり、練合時や塗工時の作
業性が低下する。
【0008】多価アルコールとしては、ポリエチレング
リコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、1.3−ブチレング
リコール、1.4−ブチレングリコール、イソブチレン
グリコール、グリセリン、ジグリセリン、ソルビトール
等から1種または必要に応じて2種以上のものが適宜に
選ばれ、その配合量は10〜90重量%、好ましくは1
0〜70重量%、より好ましくは20〜60重量%であ
る。10重量%より少ないと保湿効果が不足し、90重
量%より多いと水溶性高分子の溶解性に影響を及ぼす。
水の配合量は10〜90重量%、好ましくは20〜80
重量%であり、水溶性高分子を溶解させ、増粘性や凝集
性、保型性を引き出す為に必要である。
【0009】また、本発明で用いられる経皮吸収性薬物
としては特に限定はなく、たとえばL−メントール、カ
ンフル、ハッカ油、トウガラシエキス、カプサイシン、
ニコチン酸ベンジルエステル等の皮膚刺激剤、サリチル
酸、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、イブプ
ロフェン、ピロキシカム、ケトプロフェン、インドメタ
シン、スプロフェン、ロキソプロフェン、ジクロフェナ
ックナトリウム、フルルビプロフェン、フェルビナッ
ク、ケトロラク、テニダップなどの鎮痛消炎剤、酪酸ヒ
ドロコルチゾン、デキサメタゾン、酪酸デキサメタゾ
ン、ベタメタゾン、酪酸ベタメタゾン、プレドニゾロ
ン、フルオシノニド、フルオシノロンアセトニド等の副
腎皮質ホルモン剤、アミノ安息香酸エチル、塩酸テトラ
カイン、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等の局所麻酔
剤、塩酸プロプラノロール、ピンドロール、塩酸カルテ
オロール、マレイン酸チモロール等のβ−遮断薬、ニト
ログリセリン、硝酸イソソルビット、ニフェジピン、塩
酸ジルチアゼム、ジピリダモール等の冠血管拡張剤、プ
ロカテロール、塩酸イソプロテレロール、テオフィリン
等の気管支喘息治療剤、塩酸ジフェンヒドラミン、マレ
イン酸クロルフェニラミン、塩酸クレミゾール等の抗ヒ
スタミン剤、硫酸サルブタモール、塩酸プロカテロー
ル、クロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、ケトチ
フェン等の鎮咳去痰剤、その他にプロスタグランジン
類、ホルモン、生薬エキス等が挙げられ、これら薬効成
分は1種または2種以上が適宜配合されて用いられる。
また、これらの薬物を配合する場合、必要に応じてサリ
チル酸グリコール、ハッカ油、クロタミトン、ミリスチ
ン酸イソプロピル等を溶解剤として適宜配合に用いるこ
ともできる。
【0010】更に、前記必須成分に加えて必要に応じ、
架橋剤として多価金属化合物、具体的には水酸化アルミ
ニウム、塩化アルミニウム、水酸化カルシウム、塩化カ
ルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモ
ニウム、硫酸アルミニウムカリウム、メタケイ酸アルミ
ン酸マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノア
セテート等が挙げられ、また、他の架橋剤としては分子
中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物、
具体的にはエチレングリコールジグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレン
グリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグ
リシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエ
ーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビ
タンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパン
ポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグ
リシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6
−ヘキサンジオ−ルジグリシジルエ−テルが挙げられ、
これらの架橋剤を1種または2種以上を好適に適宜配合
され得る。
【0011】またその他にカオリン、亜鉛華、二酸化チ
タン、タルク、ベントナイト、含水ケイ酸アルミニウム
等の充填剤、チモール、メチルパラベン、エチルパラベ
ン等の防腐剤、アスコルビン酸、ステアリン酸エステ
ル、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシア
ニソール、没食子酸エステル、ビタミンE、ビタミンE
酢酸エステル、エデト酸二ナトリウム等の抗酸化剤、2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p-アミノ
安息香酸エチル、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、サリチル酸メンチル、サ
リチル酸フェニル等の紫外線吸収剤、ソルビタン脂肪酸
エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸
エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンアルチルエーテル等の乳化剤からなる
成分を1種または2種以上適宜配合されて用いられる。
【0012】本発明の経皮投与製剤の支持体としては、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエ
ン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ナイロン、ポリウレタン等のフィルムまた
はシート、あるいはこれらの多孔体、発泡体、さらには
布、不織布等より選択される。また、剥離被覆物はポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、またはシリ
コーンで離型処理したものや剥離紙等を用いることがで
きる。
【0013】次に、本発明の経皮吸収性製剤の製造方法
について説明する。まず、(A)任意に選ばれる薬効成
分および安定化剤、溶解剤等を均一に分散または溶解す
る。別に(B)ポリアクリル酸及び水溶性高分子を多価
アルコール、水に混合分散溶解し均一な練合物とする。
次いで(A)を(B)に加え均一に分散させて支持体に
直接展延するか、もしくは一旦剥離処理の施されている
紙あるいはフィルムに展延し、その後使用する支持体に
圧着転写して製造することもできる。なお、前記製造法
における各基剤、薬効成分またはその他の成分を配合す
る順序は、その一例を述べたにすぎず、本発明はこの配
合順序に限定されるものではない。
【0014】
【作用】本発明の経皮吸収性製剤は以下のような優れた
特徴を有する。 a.粘着性が良好で、経時的変化がみられない b.冷時においても粘着性が低下しない c.付着性に優れ、伸縮性の支持体を用いることで体の
屈曲部等にも十分適用できる d.凝集力が高く、「ダレ」や膏体の後残り等を生じな
い e.保型性が良好でしみ出し等がみられず、さらに経時
的安定性に優れる f.ポリアクリル酸の残存モノマーが少なく皮膚安全性
が高い g.粉末のポリアクリル酸を使用することで作業性が向
上する
【0015】
【実施例】実施例1 (A)水浴上にてクロタミトン1.0重量%及びケトプ
ロフェン0.5重量%、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油0.5重量%、チモール0.1重量%を加温混合し均
一な溶解液を得る。 (B)次に精製水42.4重量%、ゼラチン5.0重量
%、カオリン7.0重量%を混合機内に入れ、約50℃
〜60℃にて溶解し均一な分散液を得る。これにあらか
じめ作成しておいたグリセリン35.0重量%、ポリア
クリル酸ナトリウム2.0重量%、ポリビニルアルコー
ル3.0重量%、ポリアクリル酸2.5重量%の分散液
を加え撹拌混合する。次にこの練合物に(A)及び硫酸
アルミニウムカリウム1.0重量%を投入後、撹拌し均
一な練合物を得る。これを展延機を用いて不織布上に厚
さ約2mmに塗布し、この後ポリプロピレンフィルムにて
覆い、所定の大きさに切断し製品とした。なお、ポリア
クリル酸は、10%水溶液粘度が100〜1,000cps
である、実質的に残存アクリル酸モノマーを含まない固
形又は粉末状のものを用いた。
【0016】実施例2 (A)水浴上にてサリチル酸グリコール1.3重量%及
びL−メントール1.0重量%、dl−カンフル1.0重
量%、モノステアリン酸ポリエチレングリコール0.5
重量%を加温混合し均一な溶解液を得る。 (B)次に精製水50.6重量%、ゼラチン6.0重量
%、カルボキシメチルセルロースナトリウム3.5重量
%、カオリン5.0重量%を混合機内に入れ、約50℃
〜60℃にて溶解し均一な分散液を得る。これに、あら
かじめ作成しておいたグリセリン25.0重量%、ポリ
アクリル酸ナトリウム4.0重量%、ポリアクリル酸
2.0重量%の分散液を加え撹拌混合する。次にこの練
合物に(A)及びジヒドロキシアルミニウムアミノアセ
テート0.1重量%を投入後撹拌し、均一な練合物を得
る。これを展延機を用いて不織布上に厚さ約1mmに塗布
し、この後ポリエステルフィルムにて覆い、所定の大き
さに切断し製品とした。なお、ポリアクリル酸は、10
%水溶液粘度が100〜1,000cpsである、実質的に
残存アクリル酸モノマーを含まない固形又は粉末状のも
のを用いた。
【0017】実施例3 (A)水浴上にてクロタミトン3.0重量%及びリドカ
イン2.0重量%、モノステアリン酸ポリエチレングリ
コール0.5重量%、メチルパラベン0.1重量%を加
温混合し均一な溶解液を得る。 (B)次に精製水45.9重量%、ゼラチン3重量%、
二酸化チタン1.0重量%を混合機内に入れ、約50℃
〜60℃にて溶解し均一な分散液を得る。これにあらか
じめ作成しておいたグリセリン35.0重量%、ポリア
クリル酸ナトリウム3.0重量%、ポリビニルアルコー
ル3.0重量%、ポリアクリル酸3.0重量%の分散液
を加え撹拌混合する。次にこの練合物に(A)及びメタ
ケイ酸アルミン酸マグネシウム0.5重量%を投入後撹
拌し、均一な練合物を得る。これを展延機を用いて厚さ
1mmに塗布し、この後ポリプロピレンフィルムにて覆
い、所定の大きさに切断し製品とした。なお、ポリアク
リル酸は、10%水溶液粘度が100〜1,000cpsで
ある、実質的に残存アクリル酸モノマーを含まない固形
又は粉末状のものを用いた。
【0018】実施例4 (A)水浴上にてハッカ油1.0重量%及びデキサメタ
ゾン0.1重量%、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
3.0重量%、チモール0.5重量%、ポリプロピレン
グリコールジクリシジルエーテル1.0重量%を加温混
合し、均一な溶解液を得る。 (B)次に精製水50.4重量%、ゼラチン4.0重量
%、ポリビニルアルコール2.0重量%、亜鉛華10重
量%を混合機内に入れ、約50℃にて溶解し均一な分散
液を得る。これに、あらかじめ作成しておいたポリエチ
レングリコール25重量%、ポリアクリル酸ナトリウム
2.0重量%、ポリアクリル酸1.0重量%の分散液を
加え撹拌混合する。次にこの練合物に(A)を投入後撹
拌し、均一な練合物を得る。これを展延機を用いて不織
布上に厚さ約1mmに塗布し、この後ポリプロピレンフィ
ルムにて覆い、所定の大きさに切断し製品とした。な
お、ポリアクリル酸は、10%水溶液粘度が100〜
1,000cpsである、実質的に残存アクリル酸モノマー
を含まない固形又は粉末状のものを用いた。
【0019】比較例1 (A)水浴上にてクロタミトン2.5重量%及びインド
メタシン0.3重量%を加温混合し均一な溶解液を得
る。 (B)次に精製水42.7重量%、ソルビトール10.
0重量%、ゼラチン5.0重量%、カオリン7.0重量
%を混合機内に入れ、約50℃〜60℃にて溶解し均一
な分散液を得る。これにあらかじめ作成しておいたグリ
セリン25.0重量%、ポリアクリル酸ナトリウム3.
0重量%、カルボキシメチルセルロース3.5重量%の
分散液を加え攪拌混合する。次にこの練合物に(A)及
び硫酸アルミニウムカリウム1.0重量%を投入攪拌
し、均一な練合物を得る。これを展延機を用いて厚さ約
1mmに塗布し、この後ポリプロピレンフィルムにて覆
い、所定の大きさに切断し製品とした。
【0020】比較例2 (A)水浴上にてサリチル酸グリコール1.5重量%及
びdl−カンフル0.5重量%、ビタミンE酢酸エステル
0.3重量%を加温混合し均一な溶解液を得る。 (B)次に精製水43.4重量%、ゼラチン6重量%、
ポリビニルアルコール3.5重量%、カオリン5.0重
量%を混合機内に入れ、約50℃〜60℃にて溶解し均
一な分散液を得る。これに、あらかじめ作成しておいた
グリセリン25重量%、ポリアクリル酸ナトリウム2重
量%の分散液および精製水10.0重量%、メトキシエ
チレン無水マレイン酸共重合体2.5重量%の溶解液を
加え攪拌混合する。次にこの練合物に(A)及び硫酸ア
ルミニウムアンモニウム0.3重量%投入攪拌後、均一
な練合物を得る。これを展延機を用いて厚さ約1mmに所
定の不織布に塗布し、この後ポリプロピレンフィルムに
て覆い、所定の大きさに切断し製品とした。
【0021】比較例3 (A)水浴上にてクロタミトン1.0重量%及びプレド
ニゾロン0.5重量%を加温混合し均一な溶解液を得
る。 (B)次に精製水47.5重量%、ゼラチン8.0重量
%、二酸化チタン1.0重量%を混合機内に入れ、約5
0〜60℃にて溶解し、均一な分散液を得る。これにあ
らかじめ作成しておいたグリセリン35部ポリアクリル
酸ナトリウム4.0重量%、ポリビニルアルコール3.
0重量%の分散液を加え、攪拌混合する。次にこの練合
物に(A)を投入攪拌し、均一な練合物を得る。これを
展延機を用いて厚さ1mmに塗布し、この後ポリプロピレ
ンフィルムにて覆い、所望の大きさに裁断し製品とし
た。
【0022】試験例1(粘着力試験) それぞれの製品について粘着力および粘着力の経時変化
を調べた。試験方法はNichiban Rollin
g Ball法に準じ実施した。この方法は、所定の高
さから30度の角度でサインカーブを描きながらボール
を転がし、試料到着地点から進んだ距離を測定するもの
である。即ち粘着性は距離が短い程、またはボールが大
きいもの程粘着力が優れていることになる。本試験で
は、試料を長さ150mmに裁断し、粘着面が表側にな
るように張り付け、ステンレススチール製のボール(2
0/32インチ:JIS規格)を転がし、進んだ距離を
測定した。
【0023】
【表1】 試験例2(付着性、膏体残り、保湿性、膏体のダレ) それぞれの製品について被験者50名による貼付試験を
行い製品の付着性、皮膚面への膏体の後残り、保湿性、
ダレについて調査した。
【0024】
【表2】 試験例3(皮膚安全性試験) それぞれの製剤について皮膚安全性試験を実施した。試
験は健常男女25名による48時間のクローズドパッチ
テストを行い、剥離後1時間および24時間経過後の皮
膚変化程度を観察し、皮膚刺激度を下記基準に従い評価
した。 −:皮膚に変化が認められない +:皮膚に明瞭
な発赤 ±:皮膚に微弱な発赤 ++:皮膚に重篤
な気触
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】 上記のように、本発明の経皮吸収性製剤は粘着性、凝集
性、保型性に優れ、経時的に安定で、かつ皮膚安全性も
高いものであった。
【発明の効果】以上のように、本発明の経皮吸収性製剤
は粘着性、凝集性及び保形性に優れ、経時的に安定で、
かつ皮膚安全性も高く、産業上極めて有用なものであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 鶴田 清美 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光 製薬株式会社内 (72)発明者 山畑 太郎 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光 製薬株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−161436(JP,A) 特開 昭59−110617(JP,A) 特開 昭59−13718(JP,A) 特開 平3−188149(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 9/70,47/32,47/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水溶性高分子、多価アルコール、水及び薬
    物を含有する経皮吸収性製剤であって、水溶性高分子と
    して、10%水溶液粘度が100〜1,000cpsであ
    る、実質的に残存アクリル酸モノマーを含まない固形ま
    たは粉末状ポリアクリル酸を用いることを特徴とする、
    前記経皮吸収性製剤。
  2. 【請求項2】1種または2種以上の水溶性高分子をさら
    に含有することを特徴とする、請求項1に記載の経皮吸
    収性製剤。
  3. 【請求項3】粘着力試験(Nichiban Rolling Ball法)
    に基づく初期粘着力が42〜55mmであり、40℃、6
    ヶ月後における上記粘着力が40〜52mmである、請求
    項1又は2に記載の経皮吸収性製剤。
  4. 【請求項4】10%水溶液粘度が100〜1,000cps
    である、実質的に残存アクリル酸モノマーを含まない固
    形または粉末状ポリアクリル酸、水溶性高分子、多価ア
    ルコール、水を用いてなる経皮吸収性製剤用基剤。
  5. 【請求項5】粘着力試験(Nichiban Rolling Ball法)
    に基づく初期粘着力が42〜55mmであり、40℃、6
    ヶ月後における上記粘着力が40〜52mmである、請求
    項4に記載の経皮吸収性製剤用基剤。
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