JP2852816B2 - 溶解剤および該溶解剤を含有する外用製剤 - Google Patents

溶解剤および該溶解剤を含有する外用製剤

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JP2852816B2 JP6525249A JP52524994A JP2852816B2 JP 2852816 B2 JP2852816 B2 JP 2852816B2 JP 6525249 A JP6525249 A JP 6525249A JP 52524994 A JP52524994 A JP 52524994A JP 2852816 B2 JP2852816 B2 JP 2852816B2
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宗彦 平野
幸喜 正寳
英志 小田
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、有効成分の溶解剤および該溶解剤を含有す
る外用製剤に関する。さらに詳しくは、パップ剤等の経
皮吸収製剤における薬効成分やパック剤における脂溶性
粉末の溶解剤に用いられ、有効成分の溶解性に優れ、か
つ安全性、安定性、相溶性が高く、かつ無臭で清涼感を
有する溶解剤、並びにこの溶解剤を含有する外用製剤に
関するものである。
[背景技術] 従来より、薬物を経皮吸収させ、所望の治療効果を得
ようとする試みが種々なされている。このような経皮吸
収製剤においては、薬物(薬効成分)の基剤からの放
出、すなわち薬物の基剤から皮膚への移行をいかに効率
的に行なうかが重要な課題となる。一般に、ある特定の
薬物を用いて製剤設計を試みる場合、薬物の基剤中での
溶解が不十分なため、結晶化等が生じ、薬物の放出低下
により十分な治療効果が得られないことが少なくない。
そこで、薬物の最適な溶解剤の選定は、製剤設計上重要
な要素であり、溶解剤の選択によっては、薬物の溶解が
不十分なため、基剤からの放出、ひいては患部への移行
性が低下し、十分に治療効果を発揮することができな
い。
現在、薬物の溶解剤として用いられているのは、アル
コール類、グリコール類、一部の界面活性剤、ハッカ油
等の精油類、クロタミトン、サリチル酸メチル、サリチ
ル酸グリコール、イソプロピルミリスチレート等に代表
される脂肪酸エステル等がある。
例えば、特開昭56−154413号公報にはフルルビプロフ
ェンをテルペン系物質もしくは脂肪酸エステルに溶解さ
せ、この水中油型エマルジョンと水性基剤からなる外用
消炎鎮痛剤、特開昭57−98209号公報にはインドメタシ
ンを一価アルコール、多価アルコール等に溶解させた消
炎鎮痛外用剤等が開示されている。
しかし、これらの溶解剤は、溶解力が不十分で結晶析
出が生じたり、有臭のため使用が制限されたり、基剤と
の相溶性が悪く経時的にブリードしたり、また経時的に
分解または着色を起こす等の安定性に問題があり、さら
には、溶解剤の皮膚刺激によって好ましくない副作用を
起こすなど、十分に満足し得る結果が得られない場合が
少なくなかった。
一方、脂溶性粉末もしくは水に難溶な粉末(以下、脂
溶性粉末と略する)をパック剤中に含有させ使用に供す
る試みが行なわれているが、一般にパック剤は水溶性基
剤であることが多く、それ故、非常に脂溶性粉末の溶解
性に乏しく、基剤中に溶解させることが困難であった
り、あるいは製造時に溶解状態で存在させても経時的に
結晶が析出し安定性に問題がみられることがあった。
[発明の開示] 本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、有効
成分の溶解作用に優れ、かつ安全性、安定性、相溶性の
高い溶解剤、並びに該溶解剤を含有する外用製剤を提供
するものである。
本発明の上記目的は、有効成分の溶解剤として3−l
−メントキシプロパン−1,2−ジオールを用いることに
よって達成される。
すなわち、本発明は、3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールからなる有効成分の溶解剤、並びに該溶
解剤と有効成分を含有する外用製剤にある。
本発明でいう有効成分とは、経皮吸収剤に用いられる
薬効成分やパック剤に用いられる脂溶性粉末をいう。
本発明の溶解剤である3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールは既に公知の物質であり、例えば特開昭5
8−88334号公報には冷感作用を有する物質として記載さ
れている。特開昭60−25908号公報には優れた冷涼効果
を有する化粧料としての記載があり、皮膚安全性も極め
て高いと記載されている。しかし、この物質を用いて薬
効成分等の有効成分を溶解させた例はなく、ましてやこ
の物質で溶解した薬効成分を経皮吸収させるという試み
は、本発明者等が初めてなし得たことであり、全くの新
たな知見である。
本発明において、有効成分の溶解剤として用いられる
3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールの含有量
は外用製剤の全量として0.001〜20重量%である。
特に、外用製剤が経皮吸収製剤であり、有効成分が薬
効成分で、その溶解剤として3−l−メントキシプロパ
ン−1,2−ジオールが用いられる場合には、その含有量
は、外用製剤の全量に対して0.1〜20重量%の範囲で、
より好ましくは0.5〜10重量%の範囲で用いられる。こ
の量が0.1重量%未満では溶解剤としての効果が十分に
発揮されず、20重量%を超えると安定な製剤が得られ難
い。
本発明の外用製剤の一つである経皮吸収製剤において
用いられる薬効成分は、特に制限はなく、従来公知の薬
効成分の中から任意のものを選択して用いることができ
る。このような薬効成分としては、例えばプレドニゾロ
ン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、フルオシノロ
ンアセトニド、吉草酸ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベ
タメタゾン、酪酸クロベタゾン、コハク酸プレドニゾロ
ン等のステロイド系抗炎症剤、インドメタシン、ジクロ
フェナク、イブプロフェン、ケトプロフェン、フルフェ
ナム酸、ケトロラク、フルルビプロフェン、フェルビナ
ク、スプロフェン、プラノプロフェン、チアプロフェ
ン、ロキソプロフェン、テニダップ等の非ステロイド系
抗炎症剤およびそのエステル誘導体、トラニラスト、ア
ゼラスチン、ケトチフェン、イブジラスト、エメダスチ
ン等の抗アレルギー剤、ジフェンヒドラミン、クロルフ
ェニラミン、プロメタジン、トリペレナミン等の抗ヒス
タミン剤、クロルプロマジン、ニトラゼパム、ジアゼパ
ム、フェノパルビタール、レセルピン等の中枢神経作用
薬、インシュリン、テストステロン、ノルエチステロ
ン、メチルテストステロン、プロゲステロン、エストラ
ジオール等のホルモン薬、クロニジン、レセルピン、硫
酸グアネチジン等の抗高血圧症剤、ジギトキシン、ジゴ
キシン等の強心剤、塩酸プロプラノロール、塩酸プロカ
インアミド、アジマリン、ピンドロール、塩酸ツロブテ
ロール等の抗不整脈用剤、ニトログリセリン、硝酸イソ
ソルビド、塩酸パパベリン、ニフェジピン等の冠血管拡
張剤、リドカイン、ベンゾカイン、塩酸プロカイン、テ
トラカイン等の局所麻酔剤、モルヒネ、アスピリン、コ
デイン、アセトアニリド、アミノピリン等の鎮痛剤、エ
ペリゾン、チザニジン、トルペリゾン、イナペリゾン等
の骨格筋弛緩剤、アセトフェニルアミン、ニトロフラゾ
ン、ペンタマイシン、ナフチオメート、ミコナゾール、
オモコナゾール、クロトリマゾール、塩酸ブテナフィ
ン、ビフォナゾール等の抗真菌剤、5−フルオロウラシ
ル、ブスルファン、アクチノマイシン、プレオマイシ
ン、マイトマイシン等の抗悪性腫瘍剤、塩酸テロリジ
ン、塩酸オキシブチニン等の排尿障害剤、ニトラゼパ
ム、メプロバメート等の抗てんかん剤、クロルゾキサゾ
ン、レポドパ等の抗パーキンソン病剤、ニコチン等の禁
煙補助剤、さらにはビタミン類、プロスタグランジン類
等が挙げられるが、もちろんこれらに限定されるもので
はない。
これら薬効成分の配合量は特に限定されないが、外用
製剤の全量に対して好ましくは0.001〜20重量%、さら
に好ましくは0.5〜10重量%である。
本発明の経皮吸収製剤の剤型は特に制限はなく、従来
より外用剤として使用されている剤型、例えばパップ
剤、硬膏剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、ゲル状クリ
ーム剤、ローション剤、リザーバー型パッチ、リニメン
ト剤、エアゾール剤等の任意の剤型の経皮吸収製剤とし
て使用することができる。
次に、本発明の経皮吸収製剤の例をパップ剤と硬膏剤
について説明する。
例えばパップ剤としては、その基剤として、経時安定
性、放出性、経皮吸収性、皮膚安全性を考慮して水溶性
高分子、多価アルコールと水を配合してなる親水性基剤
とする。
この親水性基剤に用いられる水溶性高分子として、ゼ
ラチン、カゼイン、プルラン、デキストラン、アルギン
酸ナトリウム、可溶性デンプン、カルボキシデンプン、
デキストリン、カルボキシメチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマ
ー、ポリビニルエーテル、メトキシエチレン無水マレイ
ン酸共重合体、イソブチレン無水マレイン酸共重合体、
N−ビニルアセトアミド、N−ビニルアセトアミドとア
クリル酸および/またはアクリル酸塩共重合体等から1
種または2種以上のものが適宜選ばれる。この場合、水
溶性高分子の配合量は製剤全体の1〜30重量%、好まし
くは1〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%であ
る。1重量%より少ないと粘度が低くなり保型性が保て
ず、30重量%より多いと粘度が高くなり、練合時や塗工
時の作業性が低下する。
多価アルコールとしては、ポリエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、1.3−ブチレングリコール、1.4
−ブチレングリコール、イソブチレングリコール、グリ
セリン、ジグリセリン、ソルビトール等から1種または
必要に応じて2種以上のものが適宜に選ばれ、その配合
量は10〜90重量%、好ましくは10〜70重量%、より好ま
しくは20〜60重量%である。10重量%より少ないと保湿
効果が不足し、90重量%より多いと水溶性高分子の溶解
性に影響を及ぼす。水の配合量は10〜90重量%、好まし
くは20〜80重量%であり、水溶性高分子を溶解させ、増
粘性、凝集性、保型性を引き出すために必要である。
さらに、前記必須成分に加えて必要に応じ、架橋剤と
して多価金属化合物、具体的には水酸化アルミニウム、
塩化アルミニウム、水酸化カルシウム、塩化カルシウ
ム、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウ
ム、硫酸アルミニウムカリウム、メタケイ酸アルミン酸
マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテ
ート等が挙げられ、また、他の架橋剤としては分子中に
少なくとも2個以上のエポキシ基を有する化合物、具体
的にはエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ
エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリ
コールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリ
コールジグシジルエーテル、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタン
ポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリ
グリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシ
ジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、ネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキ
サンジオールジグリシジルエーテル等が挙げられ、これ
らの架橋剤を1種または2種以上を好適に適宜配合され
得る。
また、その他にカオリン、酸化亜鉛、二酸化チタン、
タルク、ベントナイト、合成ケイ酸アルミニウム等の充
填剤、チモール、メチルパラベン、エチルパラベン等の
防腐剤、アスコルビン酸、ステアリン酸エステル、ジブ
チルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソー
ル、没食子酸エステル、ビタミンE、ビタミンE酢酸エ
ステル、エデト酸二ナトリウム等の抗酸化剤、2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−アミノ安息
香酸エチル、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、サリチル酸グリコール、サリ
チル酸メチル、サリチル酸フェニル等の紫外線吸収剤、
ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル、デガグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
等の乳化剤からなる成分を1種または2種以上適宜配合
してもさしつかえない。
このパップ剤の支持体としては、薬効成分の放出に影
響がない素材を選定することが重要である。つまり、薬
効成分との相互作用、吸着がない支持体が必須である。
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ナイロン、ポリウレタン等のフィル
ムまたはシート、あるいはこれらの多孔体、発泡体、
布、不織布さらにはフィルムまたはシートと多孔体、発
泡体、布、不織布とのラミネート品等より選択される。
また、剥離被覆物はポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエステルまたはこれらをシリコーンで離型処理したも
のや剥離紙等を用いることができる。
次に、このパップ剤の製造方法について説明するが、
既に公知の製造方法によって容易に製造できるものであ
る。
例えば、(A)ジクロフェナク、ケトプロフェン、フ
ルルビプロフェン、テニダップ、ロキソプロフェン、ケ
トロラク、フェルビナク、スプロフェン、インドメタシ
ンおよびそのエステル誘導体または塩より選択された薬
効成分としての非ステロイド消炎鎮痛薬を3−l−メン
トキシプロパン−1,2−ジオールを用いて溶解する。必
要に応じて安定化剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、乳化
剤、防腐剤、抗菌剤等を加えてもさしつかえない。
(B)水溶性高分子を多価アルコール、水に混合、分
散、溶解し、均一な練合物とする。次いで(A)を
(B)に加え、均一に分散させて支持体に直接展延する
か、もしくは一旦剥離処理の施されている紙あるいはフ
ィルムに展延し、その後使用する支持体に圧着転写して
製造することもできる。なお、前記製造法における各基
剤、薬効成分またはその他の成分を配合する順序は、そ
の一例を述べたにすぎず、この配合順序に限定されるも
のではない。
また、硬膏剤の配合組成としては、例えば(a)ジク
ロフェナク、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、テ
ニダップ、ロキソプロフェン、ケトロラク、フェルビナ
ク、スプロフェンおよびそのエステル誘導体または塩等
の薬効成分としての非ステロイド消炎鎮痛薬、(b)ロ
ジンエステル誘導体および3−l−メントキシプロパン
−1,2−ジオールを併用してなる溶解剤、(c)ベース
ポリマーとしてスチレン−イソプレン−スチレンブロッ
ク共重合体またはアクリル系粘着剤、(d)軟化剤ある
いは公知の硬膏剤基剤の中より適宜選択され処方され
る。
硬膏剤の支持体は、薬効成分である非ステロイド消炎
鎮痛薬の放出に影響を与えないポリプロピレン布または
ポリエステル布が選ばれる。ポリエステル布としては、
PET(ポリエチレンテレフタレート)またはPBT(ポリブ
チレンテレフタレート)よりなる布であることが好まし
い。非ステロイド消炎鎮痛薬の放出性を良好にするため
には、支持体と非ステロイド消炎鎮痛薬との相互作用が
ないこと、すなわち薬効成分の吸着がないことが必須条
件であり、この観点から、支持体のポリマー組成はポリ
プロピレン、PETまたはPBTが最適である。ポリプロピレ
ン、PETまたはPBTよりなる支持体を用いることによって
支持体への薬効成分の吸着がなく良好な放出性を示すこ
とができる。
この硬膏剤は、屈曲部にも貼付できるように縦および
横方向の50%伸長時応力の平均値が、0.3kg/cm以下の伸
縮性を付与させており、このことは簡便な使用性を可能
にしただけにとどまらず、皮膚の動きに追随することに
より貼付時の摩擦、圧迫を減少させ副作用(皮膚かぶ
れ)をも低減できるのである。
この硬膏剤において、特に特徴とするところは、当業
者において粘着付与樹脂として把握されているロジンエ
ステル誘導体を3−l−メントキシプロパン−1,2−ジ
オールと特定の比で配合することにより、驚くべきこと
に薬効成分の溶解性が大幅に向上することである。さら
に薬効成分の放出も大幅に向上する。ここにおいて、薬
効成分、例えば非ステロイド消炎鎮痛薬を良好に溶解し
放出させる構成比としては、非ステロイド消炎鎮痛薬/
ロジンエステル誘導体/3−l−メントキシプロパン−1,
2−ジオールが、1/2〜25/1〜10(重量比)であり、この
範囲において非ステロイド消炎鎮痛薬の良好な溶解性と
放出性を示す。
ここでいうロジンエステル誘導体とは、各種ロジンを
エステル化し、水添もしくは精製したものであり、エス
テルの種類によってメチルエステル、グリセリンエステ
ル、ペンタエリスリトールエステル等があり、具体的に
はエステルガムA、AA−G、H、HP(商品名:荒川化学
製)、ハリエスターL、S、P(商品名:播磨化成
製)、スーパーエステルA−75(商品名:荒川化学
製)、KE−311(商品名:荒川化学製)、ハーコリンD
(商品名:ハーキュリーズ製)、フォーラル85、105
(商品名:ハーキュリーズ製)等である。
次に、この硬膏剤のベースポリマーとしては、皮膚安
全性、薬効成分放出性、皮膚への付着性等を考慮して公
知のものより適時選択できるが、例えば非ステロイド消
炎鎮痛薬の放出特性を考慮すると、特に極性の低いスチ
レン−イソプレン−スチレンブロック共重合体が好まし
い。具体的にはカリフレックスTR−1107、TR−1111、TR
−1112、TR−1117(商品名:シェル化学製)、ソルプレ
ン428(商品名:フィリップペトロリアル)等である。
また、上述のようにベースポリマーとしてスチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体が好ましく例示さ
れているが、他のポリマー、例えばポリイソブチレン等
と併用して用いてもよい。ポリイソブチレンとしては、
ビスタネックス(商品名:エクソン化学製)が好適に使
用できる。
軟化剤はベースポリマーであるスチレン−イソプレン
−スチレンブロック共重合体を可塑化、軟化させ、皮膚
への適度な付着性を維持させるものである。この軟化剤
としては、アーモンド油、オリーブ油、ツバキ油、パー
シック油、ラッカセイ油、流動パラフィン等が使用され
る。その配合比はスチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体100重量部に対して150〜350重量部が好ま
しい。
薬効成分の配合量は特に限定はないが、治療に寄与す
る有効量の放出、利用率の点より70〜1200μg/cm2が好
ましい。そしてこれらの薬効成分、ロジンエステル誘導
体、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、ス
チレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体および
軟化剤の総量中の各成分の好ましい配合割合は、次の通
りである。
すなわち、薬効成分0.5〜10重量%、ロジンエステル
誘導体5〜70重量%、3−l−メントキシプロパン−1,
2−ジオール0.5〜10重量%、スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体5〜40重量%、軟化剤10〜75重
量%の割合である。
この硬膏剤は、従来公知の製造方によって容易に製造
できるものであり、例えば、ニーダー、ミキサー等の混
合機を用い、120〜160℃でスチレン−イソプレン−スチ
レンブロック共重合体と軟化剤およびロジンエステル誘
導体を加熱混合し、次いで薬効成分と3−l−メントキ
シプロパン−1,2−ジオールを添加混合し直接ポリプロ
ピレンまたはポリエステル織布もしくは不織布に展延す
るか、あるいは一旦、離型処理のほどこされた紙、もし
くはフィルムに展延した後所望の支持体を覆い、圧着転
写させてもよい。
次に、その他の経皮吸収製剤である軟膏剤、ゲル剤、
クリーム剤、ゲル状クリーム剤、ローション剤、リザー
バー剤パツチ、リニメント剤、エアゾール剤の配合処方
について簡単に説明する。
軟膏剤は、薬効成分と3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールに加えて、ミリスチン酸等の高級脂肪酸
またはそのエステル、鯨ロウ等のロウ類、ポリオキシエ
チレン等の界面活性剤、親水ワセリン等の炭化水素類を
少なくとも配合するものである。
この軟膏剤の製剤処方は、例えば高級脂肪酸またはそ
のエステル5〜15重量%、界面活性剤1〜10重量%、薬
効成分0.5〜10重量%、3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオール0.5〜10重量%を室温または加温下に混合
し、ロウ類4〜10重量%、炭化水素50〜90重量%を加え
加温または加熱融解し、50〜100℃に保ち、全成分が透
明溶解液になった後、ホモミキサーで均一に混和する。
その後、撹拌しながら室温まで下げることによって軟膏
剤とするものである。
ゲル剤は薬効成分と3−l−メントキシプロパン−1,
2−ジオールに加えて、エタノール等の低級アルコー
ル、水、カルボキシビニル重合体等のゲル化剤、トリエ
タノールアミン等の中和剤を少なくとも配合してなるも
のである。
このゲル剤の製剤処方は、例えば水55重量%以下にゲ
ル化剤0.5〜5重量%を加えて膨潤させる。一方、薬効
成分0.5〜10重量%を3−l−メントキシプロパン−1,2
−ジオール0.5〜10重量%に溶解させ、さらにこれをグ
リコール類40重量%以下と低級アルコール60重量%以下
の混合物に溶解する。これら両者を混合し、さらに中和
剤を加えてpH4〜7となるように調整し、ゲル剤が得ら
れる。
クリーム剤は、薬効成分と3−l−メントキシプロパ
ン−1,2−ジオールに加えて、ミリスチン酸エステル等
の高級脂肪酸エステル、水、流動パラフィン等の炭化水
素類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類等の乳化
剤を少なくとも配合してなる。
このクリーム剤の配合処方は、上記した薬効成分、3
−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、高級脂肪
酸エステル、水、炭化水素類、乳化剤を適量加えて混
合、撹拌することにより得られる。
ゲル状クリーム剤は、ゲル剤とクリーム剤の中間の性
質を有するものであり、上記したクリーム剤の各成分に
加えて、カルボキシビニル重合体等のゲル化剤とジイソ
パノールアミン等の中和剤を配合し、pH4〜8、好まし
くは5〜6.5に調整することにより得られる。
このゲル状クリーム剤の配合処方は、例えば薬効成分
0.5〜10重量%を3−l−メントキシプロパン−1,2−ジ
オール0.5〜10重量%に溶解させ、さらにこれを高級脂
肪酸エステル25重量%以下と低級アルコール40重量%以
下の混合物に溶解し、さらに乳化剤5重量%以下を加え
る。一方、水にゲル化剤0.5〜5重量%を加えて膨潤さ
せる。次に、両者を混合し、ホモミキサーで均一に乳化
させ、乳化後、中和剤を添加し、pHを4〜8に調整す
る。
ローション剤は、薬効成分と3−l−メントキシプロ
パン−1,2−ジオールに加えて、エタノール等の低級ア
ルコール、水および/またはグリコール類を少なくとも
配合する。
このローション剤の配合処方は、上記した薬効成分、
3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、低級ア
ルコール、水および/またはグリコール類を適量加えて
混合、撹拌することにより得られる。
リザーバー型パッチは、(1)裏打ち材層、(2)薬
剤貯槽層、(3)薬剤放出層、(4)感圧接着剤層から
少なくともなり、その(2)薬剤貯槽層が薬効成分、3
−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールに加えて、 (a)少なくともグリコール類、低級アルコール、水、
水溶性高分子、 (b)少なくとも脂肪族アルコールおよび多価アルコー
ル、 (c)少なくともパラフィン類、シリコン類、 のいずれかを配合してなる基剤からなる。
リニメント剤は、薬効成分、3−l−メントキシプロ
パン−1,2−ジオールに加えて、エタノール、ポリエチ
レングリコール等のアルコール、水、アジピン酸、セバ
チン酸等の脂肪酸エステルを少なくとも配合してなる。
リニメント剤の配合処方は、薬効成分0.5〜10重量%
を3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール0.5〜10
重量%に溶解させ、さらにこれをアルコール10〜70重量
%、水55重量%以下、脂肪酸エステル60重量%以下と混
合、撹拌することにより得られる。
エアゾール剤は、薬効成分、3−l−メントキシプロ
パン−1,2−ジオールに加えて、低級アルコール、水、
ジメチルエーテルおよび/または液化石油ガスを少なく
とも配合してなり、所望によりカンフル、α−トコフェ
ロール、メントール等の薬効補助剤を配合する。
エアゾール剤の具体的な処方は、薬効成分0.5〜10重
量%を3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール0.5
〜10重量%に溶解させ、さらに低級アルコール、水を配
合し、エアゾール容器に充填し、さらに噴射剤としてジ
メチルエーテルおよび/または液化石油ガスを圧入する
ことにより得られる。
これらの本発明の経皮吸収製剤には、本発明の目的を
損なわない範囲で、薬理上許容される各種添加剤、例え
ば安定剤、酸化防止剤、香料、充填剤、紫外線吸収剤、
抗ヒスタミン剤、防腐剤、抗菌剤、あるいは経皮吸収促
進剤等を添加することができる。
次に、パック剤に付いて説明する。本発明のパック剤
では、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールを
有効成分である脂溶性粉末の溶解剤として用いる。
ここにおける脂溶性粉末とは、水に不溶もしくは難溶
な粉末を意味し、パック剤における有効成分、各種添加
剤等がそれに該当するが、中でもグリチルレチン酸、グ
リチルレチン酸ステアリル、グリチルリチン酸、L−ア
スコルビン酸ステアレート、L−アスコルビン酸パルミ
テート、カルシフェノール、コレカルシフェノール、ピ
オニン、イソプロピルメチルフェノールから選ばれるも
のであることが好ましい。これらの脂溶性粉末に対し3
−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールを溶解剤と
することにより基剤中に安定に溶解することが可能とな
ると同時に、無臭で心地よい清涼感を有するパック剤と
することができる。
このパック剤における3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールの含有量は、0.001〜5重量%の範囲内で
あることが好ましい。0.001重量%未満では溶解剤とし
ての効果が十分に発揮されず、5重量%を超えると物性
および使用感の良い製剤が得られ難い。
このパック剤は、従来公知の剤型であれば特に制限は
なく、洗顔(クリーム状、クレイ状、フォーム状)パッ
ク、シート(粘着剤型、含浸型)パック、ピールオフ
(被膜形成型)パック等が挙げられる。また、従来公知
の充填剤、香料等を必要に応じて配合することに何ら制
約を受けないことはもちろんである。
[図面の簡単な説明] 図1は、実施例9および比較例6の硬膏剤の人吸収率
を示すグラフ。
[発明を実施するための最良形態] 以下に実施例等を挙げて本発明を詳細に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1パップ剤 (A) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール1.0重量% ジクロフェナク 0.5重量% (B) 精製水 48.5重量% ゼラチン 8.0重量% カオリン 1.0重量% グリセリン 35.0重量% ポリアクリル酸ナトリウム 2.0重量% ポリビニルアルコール 3.0重量% 水酸化アルミニウム 1.0重量% 上記成分を溶解、撹拌し、均一な練合物を得た。これ
を展延機を用いてポリプロピレン不織布上に厚さ約1mm
に塗布し、この後ポリプロピレンフィルムにて覆い、所
定の大きさに切断し、製剤とした。
実施例2パップ剤 (A) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール2.0重量% ロキソプロフェン 1.0重量% チモール 0.1重量% (B) 精製水 62.4重量% ゼラチン 3.0重量% 酸化チタン 1.0重量% グリセリン 25.0重量% ポリアクリル酸ナトリウム 3.0重量% カルボキシメチルセルロース 1.0重量% エチレングリコールジグリシジルエーテル 1.0重量% ソルビタン脂肪酸エステル 0.5重量% 上記成分を溶解、撹拌し、均一な練合物を得た。これ
を展延機を用いてポリエステル不織布上に厚さ約0.5mm
に塗布し、この後ポリエチレンフィルムにて覆い、所定
の大きさに切断し製剤とした。
実施例3パップ剤 (A) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% イブプロフェン 0.5重量% エチルパラベン 0.2重量% (B) 精製水 42.3重量% メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体 5.0重量% 合成ケイ酸アルミニウム 3.0重量% グリセリン 40.0重量% ポリアクリル酸 2.0重量% ポリビニルアルコール 2.5重量% 水酸化カルシウム 1.5重量% 上記成分を溶解、撹拌し、均一な練合物を得た。これ
を展延機を用いてポリウレタンフィルム上に厚さ約1mm
に塗布し、この後ポリエステルフィルムにて覆い、所定
の大きさに切断し製剤とした。
実施例4パップ剤 (A) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール2.0重量% ケトプロフェン 0.5重量% (B) 精製水 36.0重量% N−ビニルアセトアミド 5.0重量% グリセリン 50.0重量% ポリアクリル酸 3.0重量% カルボキシメチルセルロース 1.0重量% メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 1.5重量% グリセリン脂肪酸エステル 1.0重量% 上記成分を溶解、撹拌し、均一な練合物を得た。これ
を展延機を用いてポリエステルの不織布上に厚さ約1mm
に塗布し、この後ポリエステルフィルムにて覆い、所定
の大きさに切断し製剤とした。
比較例1パップ剤 (A) クロタミトン 1.0重量% スプロフェン 0.8重量% (B) 精製水 54.2重量% ゼラチン 6.0重量% ベントナイト 5.0重量% グリセリン 25.0重量% アルギン酸ナトリウム 2.0重量% ポリエチレンオキサイド 4.0重量% 硫酸アルミニウム 1.5重量% ポリエチレングリコール脂肪酸エステル 0.5重量% 上記成分を溶解、撹拌し、均一な練合物を得た。これ
を展延機を用いてポリ塩化ビニルフィルム上に厚さ約0.
3mmに塗布し、この後ポリプロピレンフィルムにて覆
い、所定の大きさに切断し製剤とした。
比較例2パップ剤 (A) サリチル酸グリコール 2.0重量% ケトプロフェン 0.5重量% (B) 精製水 36.0重量% N−ビニルアセトアミド 5.0重量% グリセリン脂肪酸エステル 1.0重量% グリセリン 50.0重量% ポリアクリル酸 3.0重量% カルボキシメチルセルロース 1.0重量% メタケイ酸アルミン酸マグネシウム 1.5重量% 上記成分を溶解、撹拌し、均一な練合物を得た。これ
を展延機を用いてポリエステルの不織布に厚さ約1mmに
塗布し、この後ポリエステルフィルムにて覆い、所定の
大きさに切断し製剤とした。
比較例3パップ剤 (A) ブチレングリコール 4.0重量% ハッカ油 1.0重量% ロキソプロフェン 0.5重量% (B) 精製水 47.5重量% ゼラチン 3.0重量% カオリン 1.0重量% グリセリン 35.0重量% ポリアクリル酸ナトリウム 3.0重量% カルボキシビニルポリマー 2.5重量% デキストリン 2.0重量% ソルビタンポリグリシジルエーテル 0.5重量% 上記成分を溶解、撹拌し、均一な練合物を得た。これ
を展延機を用いてポリプロピレンの不織布に厚さ約1mm
に塗布し、この後ポリエステルフィルムにて覆い、所定
の大きさに切断し製剤とした。
実施例5硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 22.5重量% ポリイソブチレン 5.0重量% 粘着付与剤(ロジンエステル) 15.0重量% 流動パラフィン 56.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール1.0重量% ケトチフェン 0.5重量% 上記各成分を加熱撹拌したものを支持体上に延展し、
ケトチフェン含有テープを調整した。
実施例6硬膏剤 アクリル樹脂系溶剤型感圧接着剤 77.0重量% (商品名:NISSETSU PE−300) (固形分換算) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 15.0重量
% 硝酸イソソルビド 8.0重量% 上記各成分を混合したものを、支持体上に延展し、溶
剤を蒸発させ、硝酸イソソルビド含有テープを調製し
た。
実施例7硬膏剤 シリコーン粘着剤 89.0重量% (商品名:BIO−PSA X7−2920) (固形分換算) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% クロニジン 4.0重量% 上記各成分を撹拌混合したものを、支持体上に延展
し、溶剤を蒸発させ、クロニジン含有テープを調製し
た。
比較例4硬膏剤 シリコーン粘着剤 96.0重量% (商品名:BIO−PSA X7−2920) (固形分換算) クロニジン 4.0重量% 上記各成分を撹拌混合したものを、支持体上に延展
し、溶剤を蒸発させ、クロニジン含有テープを調製し
た。なお、この比較例4は、実施例7における溶解剤の
3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールを除いた
処方である。
比較例5硬膏剤 シリコーン粘着剤 89.0重量% (商品名:BIO−PSA X7−2920) (固形分換算) ミリスチン酸イソプロピル 7.0重量% クロニジン 4.0重量% 上記各成分を撹拌混合したものを、支持体上に延展
し、溶剤を蒸発させ、クロニジン含有テープを調製し
た。なお、この比較例5は、実施例7における溶解剤の
3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールの代わり
にミリスチン酸イソプロピルを用いた処方である。
実施例8硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 25.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 59.0重量% ロジンエステル誘導体 5.0重量% (商品名:エステルガムAA−G) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.0重量% ジクロフェナク 1.0重量% 上記処方をニーダーにより混合後、直接PBT織布に延
展し、上部よりライナーで覆い硬膏剤とした。
実施例9硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 43.5重量% ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 10.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 21.5重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール4.0重量% ジクロフェナク 1.0重量% 上記処方をミキサーにより混合し、予め剥離処理の施
されたプラスチックフィルムに展延し、上部よりPET織
布で覆い圧着転写し、硬膏剤とした。
実施例10硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 21.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 63.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 10.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール4.0重量% ジクロフェナク 2.0重量% 上記処方をニーダーにて混合し、予め剥離処理の施さ
れたプラスチックフィルムに展延し、上部よりPET不織
布で覆い圧着転写し、硬膏剤とした。
実施例11硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 30.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) 流動パラフィン 57.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 7.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% ジクロフェナク 1.0重量% 上記処方をニーダーにて混合し、予め剥離処理の施さ
れたプラスチックフィルムに展延し、上部よりポリプロ
ピレン不織布で覆い圧着転写し、硬膏剤とした。
実施例12硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 15.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス 5.0重量% 流動パラフィン 23.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 42.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.0重量% ジクロフェナク 5.0重量% 上記処方をニーダーにて混合し、予め剥離処理の施さ
れたプラスチックフィルムに展延し、上部よりポリプロ
ピレン織布で覆い圧着転写し、硬膏剤とした。
実施例13硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 18.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1112) 流動パラフィン 54.5重量% ロジンエステル誘導体 18.5重量% (商品名:フォーラル105) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール6.0重量% ジクロフェナクメチルエステル 3.0重量% 実施例8に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例14硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 25.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 68.0重量% ロジンエステル誘導体 5.0重量% (商品名:エステルガムAA−G) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール1.5重量% ケトプロフェン 0.5重量% 実施例9に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例15硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 43.5重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 30.5重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% ケトプロフェン 3.0重量% 実施例10に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例16硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 15.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 7.0重量% 流動パラフィン 23.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 40.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.0重量% ケトプロフェン 5.0重量% 実施例11に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例17硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 28.0重量% (商品名:ソルプレン 418) ポリブテン 5.0重量% 流動パラフィン 57.7重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 7.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール1.8重量% フルルビプロフェン 0.5重量% 実施例12に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例18硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 21.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 66.8重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 7.2重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール4.0重量% フルルビプロフェン 1.0重量% 実施例9に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例19硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 21.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 45.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 20.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール9.0重量% フルルビプロフェン 5.0重量% 実施例10に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例20硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 11.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 11.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) 流動パラフィン 44.0重量% ロジンエステル誘導体 26.0重量% (商品名:エステルガムAA−G) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% フルルビプロフェン 1.0重量% 実施例12に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例21硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 30.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 56.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 8.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% ロキソプロフェン 1.0重量% 実施例11に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例22硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 12.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) 流動パラフィン 28.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 40.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 12.0重量% ロキソプロフェン 8.0重量% 実施例11に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例23硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 21.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1112) 流動パラフィン 50.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 20.5重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.5重量% ロキソプロフェン 3.0重量% 実施例12に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例24硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 10.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) 流動パラフィン 43.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 35.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.0重量% ロキソプロフェンナトリウム 2.0重量% 実施例9に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例25硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 47.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 21.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール9.0重量% ロキソプロフェンナトリウム 3.0重量% 実施例10に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例26硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 22.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 5.0重量% 流動パラフィン 52.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:ハーコリンD) 12.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% ロキソプロフェン 2.0重量% 実施例11に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例27硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) 流動パラフィン 38.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 30.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール8.0重量% ケトロラク 4.0重量% 実施例9に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例28硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 28.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 57.5重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 9.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール4.5重量% ケトロラク 1.0重量% 実施例11に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例29硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 21.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1112) 流動パラフィン 53.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 10.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 14.0重量% ケトロラクトロメタミン 2.0重量% 実施例12に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例30硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 33.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) 流動パラフィン 60.0重量% ロジンエステル誘導体 5.0重量% (商品名:フォーラル105) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール1.5重量% ケトロラク 0.5重量% 実施例11に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例31硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 5.0重量% 流動パラフィン 55.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 10.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール8.0重量% ケトプロフェン 2.0重量% 実施例8に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例32硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 15.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 14.0重量% 流動パラフィン 38.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 25.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% ケトプロフェン 3.0重量% 実施例9に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例33硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 22.0重量% (商品名:カリフレックス:TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 8.0重量% 流動パラフィン 46.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 14.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール8.0重量% ケトロラク 2.0重量% 実施例10に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例34硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 15.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 12.0重量% 流動パラフィン 27.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 38.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール4.0重量% ケトロラク 4.0重量% 実施例10に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例35硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 45.5重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 30.5重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% フェルビナク 1.0重量% 実施例10に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例36硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 15.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 14.0重量% 流動パラフィン 38.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 26.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% フェルビナク 2.0重量% 実施例12に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例37硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 22.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 5.0重量% 流動パラフィン 52.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:ハーコリンD) 12.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% フェルビナク 2.0重量% 実施例11に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例38硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 28.0重量% (商品名:ソルプレン418) ポリブテン 5.0重量% 流動パラフィン 57.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 7.5重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール2.0重量% スプロフェン 0.5重量% 実施例12に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例39硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) 流動パラフィン 40.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 34.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール4.0重量% スプロフェン 2.0重量% 実施例9に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例40硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 5.0重量% 流動パラフィン 45.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 20.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール9.0重量% エストラジオール 1.0重量% 実施例8に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例41硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 12.0重量% 流動パラフィン 37.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 20.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.0重量% エストラジオール 1.0重量% 実施例9に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例42硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 22.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 6.0重量% 流動パラフィン 45.0重量% ロジンエステル誘導体 23.0重量% (商品名:フォーラル105) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% プロゲステロン 1.0重量% 実施例10に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例43硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 15.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 10.0重量% 流動パラフィン 39.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 30.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% プロゲステロン 1.0重量% 実施例11に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例44硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 5.0重量% 流動パラフィン 47.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 17.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.0重量% ノルエチステロン 1.0重量% 実施例12に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例45硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1111) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 11.0重量% 流動パラフィン 25.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:エステルガムH) 30.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 13.0重量% ノルエチステロン 1.0重量% 実施例10に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例46硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1112) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 12.0重量% 流動パラフィン 30.0重量% ロジンエステル誘導体 30.0重量% (商品名:フォーラル105) 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% テストストロン 1.0重量% 実施例9に準じて製造し、硬膏剤とした。
実施例47硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 22.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) ポリイソブチレン(商品名:ビスタネックス) 5.0重量% 流動パラフィン 45.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名:KE−311) 22.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% テストストロン 1.0重量% 実施例12に準じて製造し、硬膏剤とした。
比較例6硬膏剤 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0重量% (商品名:カリフレックス TR−1107) 流動パラフィン 43.5重量% ポリイソブチレン(商品名ビスタネックス)10.0重量% ロジンエステル誘導体(商品名 KE−311) 25.5重量% ジクロフェナク 1.0重量% 上記処方をミキサーにより混合し、予め剥離処理の施
されたプラスチックフィルムに展延し、上部よりポリエ
ステル布で覆い圧着転写し、硬膏剤とした。なお、実施
例9における溶解剤の3−l−メントキシプロパン−1,
2−ジオールを除いた処方を比較例6とした。
実施例48軟膏剤 白色ワセリン 76.0重量% モノステアリン酸グリセリン 10.0重量% 牛脂 10.0重量% シリコーンオイル 1.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール2.0重量% フルルビプロフェン 1.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、フルルビプロフェン含有軟
膏剤を調製した。
実施例49軟膏剤 白色ワセリン 76.95重量% セバシン酸ジエチル 5.0重量% 鯨ロウ 5.0重量% ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム 4.0重量% 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 1.0重量% パラオキシ安息香酸ブチル 0.05重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% ケトプロフェン 3.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、ケトプロフェン含有軟膏剤
を調製した。
実施例50軟膏剤 白色ワセリン 82.95重量% ミリスチン酸イソプロピル 8.0重量% 鯨ロウ 3.0重量% ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム
2.0重量% パラオキシ安息香酸ブチル 0.05重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 3.0重量% インドメタシン 1.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、インドメタシン含有軟膏剤
を調製した。
実施例51ゲル剤 カルボキシルビニルポリマー 2.0重量% ヒドロキシプルピルセルロース 2.0重量% エタノール 37.0重量% 精製水 33.0重量% プロピレングリコール 15.0重量% ジイソプロピルアジペート 2.0重量% ジイソプロパノールアミン 2.5重量% 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.5重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% ケトプロフェン 3.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、ケトプロフェン含有ゲル化
剤を調製した。
実施例52ゲル剤 カルボキシルビニルポリマー 1.5重量% ヒドロキシルプロピルセルロース 2.0重量% エタノール 17.0重量% 精製水 35.3重量% プロピレングリコール 30.0重量% 炭酸プロピレン 10.0重量% トリエタノールアミン 0.2重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% インドメタシン 1.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、インドメタシン含有ゲル化
剤を調製した。
実施例53ゲル剤 カルボキシルビニルポリマー 1.0重量% エタノール 35.0重量% 精製水 49.0重量% プロピレングリコール 10.0重量% ジイソプロパノールアミン 1.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% フルルビプロフェン 1.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、フルルビプロフェン含有ゲ
ル化剤を調製した。
実施例54クリーム剤 活動パラフィン 10.0重量% 中鎖脂肪酸トリグリセライド 5.0重量% モノステアリン酸ポリエチレングリコール 3.0重量% グリセリン 5.0重量% カルボキシビニルポリマー 1.0重量% ジイソプロパノールアミン 0.4重量% パラオキシ安息香酸メチル 0.2重量% インドメタシン 1.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% 精製水 残量 上記各成分を撹拌混合し、インドメタシン含有クリー
ム剤を調製した。
実施例55クリーム剤 カルボキシビニルポリマー 1.0重量% ミリスチン酸イソプロピル 5.0重量% エタノール 5.0重量% モノステアリン酸ポリエチレングリコール 1.0重量% ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0重量% パラオキシ安息香酸メチル 0.2重量% 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.8重量% ケトプロフェン 3.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% 精製水 残量 上記各成分を撹拌混合し、ケトプロフェン含有クリー
ムを調製した。
実施例56クリーム剤 カルボキシビニルポリマー 1.0重量% グリセリン 10.0重量% エタノール 5.0重量% ジイソプロパノールアミン 0.4重量% 中鎖脂肪酸トリグリセライド 3.0重量% フルルビプロフェン 1.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% 精製水 残量 上記各成分を撹拌混合し、フルルビプロフェン含有ク
リームを調製した。
実施例57ゲル状クリーム剤 カルボキシビニルポリマー 1.0重量% ミリスチン酸イソプロピル 10.0重量% エタノール 5.0重量% ポリエチレングリコールモノステアレート 1.0重量% パラオキシ安息香酸メチル 0.2重量% ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0重量% ケトプロフェン 3.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% 精製水 残量 上記各成分を撹拌混合し、ケトプロフェン含有ゲル状
クリームを調製した。
実施例58ゲル状クリーム剤 カルボキシビニルポリマー 1.0重量% パルミチン酸イソプロピル 9.0重量% セバシン酸ジエチル 9.0重量% ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.0重量% 炭酸プロピレン 7.0重量% パラオキシ安息香酸メチル 0.2重量% 水酸化ナトリウム 0.1重量% インドメタシン 1.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% 精製水 残量 上記各成分を撹拌混合し、インドメタシン含有ゲル状
クリームを調製した。
実施例59ゲル状クリーム剤 カルボキシビニルポリマー 1.5重量% イソオクタン酸セチル 10.0重量% エタノール 5.0重量% ポリエチレングリコールモノステアレート 1.0重量% パラオキシ安息香酸メチル 0.2重量% ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.0重量% フルルビプロフェン 3.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% 精製水 残量 上記各成分を撹拌混合し、フルルビプロフェン含有ゲ
ル状クリームを調製した。
実施例60ゲル状クリーム剤 カルボキシビニルポリマー 1.0重量% ミリスチン酸イソプロピル 6.0重量% セバシン酸ジエチル 5.0重量% ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.0重量% 炭酸プロピレン 3.0重量% パラオキシ安息香酸メチル 0.2重量% 水酸化ナトリウム 0.1重量% ケトロラク 3.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% 精製水 残量 上記各成分を撹拌混合し、ケトロラク含有ゲル状クリ
ームを調製した。
実施例61ローション剤 エタノール 57.0重量% 精製水 34.0重量% プロピレングリコール 5.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% ケトプロフェン 1.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、ケトプロフェン含有ローシ
ョン剤を調製した。
実施例62ローション剤 エタノール 38.0重量% 精製水 50.0重量% プロピレングリコール 6.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% インドメタシン 1.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、インドメタシン含有ローシ
ョン剤を調製した。
実施例63ローション剤 エタノール 30.0重量% 精製水 50.2重量% プロピレングリコール 10.0重量% メチルセルロース 0.8重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% フルルビプロフェン 2.0重量% 上記各成分を撹拌混合し、フルルビプロフェン含有ロ
ーション剤を調製した。
実施例64リザーバー型パッチ (1)裏打ち材層 ポリエステル系フィルム (2)薬剤貯槽層 下記に示すゲル組成物4gを封入し
た。
ケトロラク 5.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% カルボキシビニルポリマー 2.0重量% プロピレングリコール 30.0重量% クエン酸トリエチル 19.0重量% 精製水 39.4重量% 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.5重量% ジイソプロパノールアミン 1.1重量% (3)薬物放出層 ジュラガード (4)感圧接着剤層 シリコン系粘着剤 上記(1)〜(4)で、このリサーバー型パッチは構
成され、剥離ライナーを感圧接着剤面にあてがい積層物
を作成した。
実施例65リザーバー型パッチ (1)裏打ち材層 ポリエステル系フィルム (2)薬剤貯槽層 下記に示すゲル組成物4gを封入し
た。
ケトプロフェン 3.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% 流動パラフィン 70.0重量% ステアリルアルコール 20.0重量% d−リモネン 2.0重量% (3)薬物放出層 コートラン (4)感圧接着剤層 ポリイソブチレン系粘着剤 上記(1)〜(4)で、このリサーバー型パッチは構
成され、剥離ライナーを感圧接着剤面にあてがい積層物
を作成した。
実施例66リザーバー型パッチ (1)裏打ち材層 アルミニウム積層ポリエステルフィ
ルム (2)薬剤貯槽層 下記に示すゲル組成物4gを封入し
た。
ケトロラク 5.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.0重量% シリコン 80.0重量% グリセロールモノラウレート 5.0重量% (3)薬物放出層 コートラン (4)感圧接着剤層 シリコン系粘着剤(支持体周辺
部) 上記(1)〜(4)で、このリサーバー型パッチは構
成され、剥離ライナーを感圧接着剤面にあてがい積層物
を作成した。
実施例67リザーバー型パッチ (1)裏打ち材層 アルミニウム積層ポリエステルフィ
ルム (2)薬剤貯槽層 下記に示すゲル組成物4gを封入し
た。
ケトロラク 5.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.0重量% シリコン 80.0重量% グリセロールモノラウレート 5.0重量% (3)薬物放出層 コートラン (4)感圧接着剤層 シリコン系粘着剤(支持体周辺
部) 上記(1)〜(4)で、このリサーバー型パッチは構
成され、剥離ライナーを感圧接着剤面にあてがい積層物
を作成した。
実施例68リザーバー型パッチ (1)裏打ち材層 アルミニウム積層ポリエステルフィ
ルム (2)薬剤貯槽層 下記に示すゲル組成物4gを封入し
た。
塩酸ツロブテロール 5.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% ステアリルアルコール 10.0重量% セチルアルコール 10.0重量% ベヘニルアルコール 10.0重量% プロピレングリコール 20.0重量% 1,3−ブチレングリコール 35.0重量% ラウリルアルコール 5.0重量% (3)薬物放出層 コートラン (4)感圧接着剤層 シリコン系粘着剤(支持体周辺
部) 上記(1)〜(4)で、このリサーバー型パッチは構
成され、剥離ライナーを感圧接着剤面にあてがい積層物
を作成した。
実施例69リニメント剤 エタノール 45.0重量% 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.6重量% アジピン酸ジイソプロピル 30.0重量% α−トコフェロール 1.0重量% ヒドロキシプロピルセルロース 1.5重量% ケトプロフェン 2.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール4.0重量% 精製水 15.9重量% 上記成分を撹拌、混合し、ケトプロフェン含有リニメ
ント剤を調製した。
実施例70リニメント剤 プロピレングリコール 10.0重量% 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.2重量% モノラウリン酸ポリエチレングリコール 10.0重量% クロタミトン 0.5重量% アセトン 18.0重量% エチルアルコール 20.0重量% エタノール 28.8重量% ケトプロフェン 0.5重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール2.0重量% 精製水 10.0重量% 上記成分を撹拌、混合し、ケトプロフェン含有リニメ
ント剤を調製した。
実施例71リニメント剤 ポリエチレングリコール400 45.0重量% 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.5重量% α−トコフェロール 1.0重量% イソプロピルアルコール 31.5重量% エタノール 40.0重量% ケトロラク 5.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール7.0重量% 精製水 7.0重量% 上記成分を撹拌、混合し、ケトロラク含有リニメント
剤を調製した。
実施例72リニメント剤 モノラウリン酸ポリエチレングリコール 15.0重量% 2,2−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.7重量% アジピン酸ジイソプロピル 4.0重量% α−トコフェロール 1.0重量% 3−アセチル化ショ糖変性アルコール 49.6重量% ケトロラク 3.0重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール5.0重量% 精製水 21.7重量% 上記成分を撹拌、混合し、ケトロラク含有リニメント
剤を調製した。
実施例73エアゾール剤 総量に対してカンフル4.5重量%、3−l−メントキ
シプロパン−1,2−ジオール4.0重量%、ケトプロフェン
3.0重量%、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン1.0重量%をエタノール32.5重量%に溶解し、これ
に水26.0重量%を加えたものをエアゾール容器に充填
し、次いでタルク4.0重量%を加えた原液を調製し、噴
射剤としてジメチルエーテル13.0重量%と液化石油ガス
12.0重量%との混合物を圧入して消炎鎮痛エアゾール剤
を得た。
実施例74エアゾール剤 総量に対してカンフル4.5重量%、ジフェンヒドラミ
ン0.4重量%、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
ール5.0重量%、ケトロラク1.0重量%、αトコフェノー
ル1.0重量%をエタノール30.1重量%に溶解し、これに
水24.0重量%を加えたものをエアゾール容器に充填し、
次いでジメチルエーテル25.0重量%と液化石油ガス9.0
重量%との混合物を圧入して消炎鎮痛エアゾール剤を得
た。
実施例75クリーム状パック剤 流動パラフィン 10.0重量% セタノール 1.0重量% ソルビタンモノステアレート 3.0重量% POE(20)ソルビタンモノステアレート 3.0重量% 1,3−ブチレングリコール 5.0重量% グリセリン 3.0重量% メチルパラベン 0.2重量% グリチルレチン酸ステアリル 0.1重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール1.0重量% 精製水 73.7重量% 上記成分を撹拌、混合し、クリーム状パック剤を調製
した。
実施例76クレイ状パック剤 カオリン 20.0重量% タルク 8.0重量% グリセリン 3.0重量% プロピレングリコール 3.0重量% カルボキシメチルセルロース 0.3重量% POE(20)ソルビタンモノオレート 2.0重量% メチルパラベン 0.1重量% L−アスコルビン酸ステアレート 0.2重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール3.0重量% 精製水 60.4重量% 上記成分を撹拌、混合し、クレイ状パック剤を調製し
た。
実施例77フォーム状パック剤 ステアリン酸 5.0重量% ベヘニン酸 5.0重量% セタノール 1.0重量% スクワラン 4.0重量% グリセリン 15.0重量% POE(40)モノステアレート 1.0重量% エチルパラベン 0.1重量% L−アスコルビン酸パルミテート 0.05重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 0.5重量% 精製水 68.35重量% 上記成分を撹拌、混合し、原液を調製後、液化石油ガ
スとともに充填しフォーム状パック剤とした。
実施例78粘着剤型シート状パック剤 ゼラチン 8.0重量% グリセリン 25.0重量% ソルビトール 7.0重量% ポリアクリル酸ナトリウム 2.0重量% ポリビニルアルコール 2.0重量% 水酸化アルミニウム 1.0重量% メチルパラベン 0.05重量% イソプロピルメチルフェノール 0.01重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 0.005重量% 精製水 54.935重量% 上記成分を撹拌、混合し、不織布上に展延した後、離
型フィルムで覆った。これを所定の形に裁断し粘着剤型
シート状パック剤を調製した。
実施例79含浸型シート状パック剤 グリセリン 10.0重量% 1,3−ブチレングリコール 10.0重量% ヒアルロン酸ナトリウム 0.1重量% メチルパラベン 0.1重量% グリチルリチン酸 0.01重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 0.05重量% 精製水 79.74重量% 上記成分を撹拌、混合し、不織布に含浸させた後、離
型フィルムで覆った。これを所定の形に裁断し含浸型シ
ート状パック剤を調製した。
実施例80ピールオフ型パック剤 ポリビニルアルコール 20.0重量% カルボキシメチルセルロース 3.0重量% 酸化チタン 8.0重量% 1,3−ブチレングリコール 5.0重量% スクワラン 3.0重量% POE(10)ノニルフェニルエーテル 0.5重量% メチルパラベン 0.1重量% カルシフェノール 0.01重量% 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール 0.1重量% 精製水 60.29重量% 上記成分を撹拌、混合し、ピールオフ型パック剤を調
製した。
比較例7クリーム状パック剤 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールを配合
しない以外は、実施例73と全く同様の配合および製造法
でクリーム状パック剤を調製した。
比較例8粘着剤型シート状パック剤 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールを配合
しない以外は、実施例78と全く同様の配合および製造法
で粘着剤型シート状パック剤を調製した。
試験例1 実施例7の硬膏剤および比較例4〜5の硬膏剤を5℃
で2週間保存し、薬効成分の結晶化を経時的に観察し
た。結果を表1に示す。
以上の結果から明らかなごとく、溶解剤を添加しない
比較例4、ミリスチン酸イソプロピルを用いた比較例5
では基剤中でクロニジンが結晶化するのに対し、3−l
−メントキシプロパン−1,2−ジオールを用いた実施例
7では、2週間後も薬物が基剤中に溶解して存在した。
すなわち、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオー
ルの溶解剤としての有用性を裏付けるものである。
試験例2(粘着力試験) 実施例1〜4および比較例1〜3のパップ剤につい
て、粘着力および粘着力の経時変化を調べた。試験方法
はNichiban Rolling Ball法に準じて実施した。この方
法は、所定の高さから30度の角度でサインカーブを描き
ながらボールを転がし、試料到着地点から進んだ距離を
測定するものである。すなわち粘着性は距離が短い程、
またはボールが大きいもの程粘着力が優れていることに
なる。本試験では、試料を長さ140mmに裁断し、粘着面
が表側になるように張り付け、ステンレススチール製の
ボール(20/32インチ:JIS規格)を転がし、進んだ距離
を測定した。結果を表2に示した。
上記のように、実施例1〜4のパップ剤は、粘着性が
良好で経時的変化もうけず、良好なものであった。
試験例3(皮膚安全性試験) 実施例1〜4および比較例1〜3のパップ剤につい
て、皮膚安全性試験を実施した。
試験は健常男女25名による48時間のクローズドパッチ
テストを行い、剥離後1時間および24時間経過後の皮膚
変化程度を観察し、皮膚刺激度を下記基準に従い評価し
た。結果を表3〜4に示す。
−:皮膚に変化が認められない +:皮膚に明瞭な発赤 ±:皮膚に微弱な発赤 ++:皮膚に重篤な気触 上記のように、本実施例1〜4のパップ剤の皮膚安全
性は、極めて高いものであった。
試験例4(人による経皮吸収性試験) 健康人志願者8名の上背部に3×3cm2で打ち抜いた
実施例4、比較例2の検体を貼付し、8時間後に回収
し、ケトプロフェンの残存量をHPLCにより定量した。な
お、人吸収率の算出、定量法、HPLC条件は、以下のよう
に行った。
(1)人吸収率=(1−残存量/初期含量)×100 (2)定量法:回収した検体を70mlのメタノールで2時
間還流抽出を行い、抽出後メタノールを100mlにしたも
のをHPLC用サンプルとした。
(3)HPLC条件 移動相;0.2%酢酸水溶液:アセトニトリル=55:45 検出波長;254nm カラム;TSK gel ODS−80TM 流速;1.0ul/min. 表5に示されるように、溶解剤として3−l−メント
シキプロパン−1,2−ジオールを用いた実施例4は、比
較例2に比べ、高い吸収性を示した。
試験例5 実施例9および比較例6の硬膏剤を5℃で保存し、結
晶化の経時変化を観察した。結果を表6に示す。
表6の結果から明かなごとく、溶解剤を添加しない比
較例6ではジクロフェナクが経時的に結晶化してしまう
のに対し、実施例9では基剤中に溶解して存在した。す
なわち、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール
の溶解剤としての有用性を裏付けるものである。
試験例6人による経皮吸収実験 健康人志願者6名の上背部に3×3cm2で打ち抜いた
実施例9、比較例6の検体を貼付し、8時間後に回収し
ジクロフェナクの残存量をHPLCにより定量した。なお、
人吸収率の算出、定量法、HPLC条件は以下のように行っ
た。
(1)人吸収率=(1−残存量/初期含量)×100 (2)定量法:回収した検体を30mlのテトラヒドロフラ
ンで2時間超音波抽出を行い、抽出後テトラヒドロフラ
ンを50mlにしたものをHPLC用サンプルとした。
(3)HPLC条件: 移動相;0.2%酢酸水溶液:アセトニトリル=1:1 検出波長;275nm カラム;TSKgel ODS−80TM 流速;1.0/min 結果を図1に示す。図1より実施例9では比較例6に
比べ有意に高い吸収を示した。すなわち、実施例9では
3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールの溶解作
用により、ジクロフェナクが溶解状態で存在するため放
出が良好であった。
試験例7 実施例75、実施例78、比較例7、比較例8の各パック
剤を5℃で2週間保存し脂溶性粉末の結晶化を経時的に
観察した。結果を表7に示す。
以上の結果は、3−l−メントキシプロパン−1,2−
ジオールの溶解剤としての有用性を裏付けるものであ
る。
試験例8 実施例75、比較例7の各パック剤を女性パネリスト10
人を対象に官能試験を実施した。結果を表2に示す。
以上の結果より、実施例のパック剤は清涼感を有し、
脂溶性粉末の結晶析出がないため、使用感も優れること
が判る。
[産業上の利用性] 本発明は、従来、冷感剤として用いられていた3−l
−メントキシプロパン−1,2−ジオールを有効成分の溶
解剤として配合することにより、有効成分の溶解作用に
優れ、かつ安全性、安定性、相溶性が高い。従って、外
用製剤である経皮吸収製剤とした時に薬効成分の放出
性、経皮吸収性が向上する。また、外用製剤の繰り返し
貼付における皮膚かぶれ等の副作用が低減し、また皮膚
刺激がなく安全性が高い。しかも、この外用製剤は、無
臭で、かつ心地よい清涼感を有する。
従って、本発明の外用製剤は、経皮吸収製剤やパック
剤として好適であり、産業上の利用性も高いものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田 英志 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光 製薬株式会社内 (72)発明者 立石 哲郎 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光 製薬株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 47/10

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
    ールからなることを特徴とする有効成分の溶解剤。
  2. 【請求項2】3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
    ールからなる有効成分の溶解剤と有効成分とを含有する
    ことを特徴とする外用製剤。
  3. 【請求項3】前記3−l−メントキシプロパン−1,2−
    ジオールを0.001〜20重量%含有する特許請求の範囲第
    2項記載の外用製剤。
  4. 【請求項4】前記有効成分が薬効成分であり、かつ経皮
    吸収製剤である請求項(2)に記載の外用製剤。
  5. 【請求項5】前記3−l−メントキシプロパン−1,2−
    ジオールを0.1〜20重量%含有する特許請求の範囲第
    (4)項記載の外用製剤。
  6. 【請求項6】前記経皮吸収製剤の剤型が、パップ剤、硬
    膏剤、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、、ゲル状クリーム
    剤、ローション剤、リザーバー型パッチ、リニメント
    剤、エアゾール剤から選択される請求項(4)または
    (5)に記載の外用製剤。
  7. 【請求項7】前記経皮吸収製剤の剤型がパップ剤であ
    り、その基剤が前記3−l−メントキシプロパン−1,2
    −ジオールと薬効成分に加えて、少なくとも水溶性高分
    子、高級アルコール、水を配合してなる請求項(6)に
    記載の外用製剤。
  8. 【請求項8】前記経皮吸収製剤の剤型が硬膏剤であり、
    その基剤が前記3−l−メントキシプロパン−1,2−ジ
    オールと薬効成分に加えて、少なくとも薬効成分の溶解
    剤としてのロジンエステル誘導体、スチレン−イソプレ
    ン−スチレンブロック共重合体またはアクリル系粘着
    剤、軟化剤を配合してなる請求項(6)に記載の外用製
    剤。
  9. 【請求項9】前記経皮吸収製剤の剤型が軟膏剤であり、
    その基剤が前記3−l−メントキシプロパン−1,2−ジ
    オールと薬効成分に加えて、少なくとも高級脂肪酸また
    はそのエステル、ロウ類、界面活性剤、炭化水素類を配
    合してなる請求項(6)に記載の外用製剤。
  10. 【請求項10】前記経皮吸収製剤の剤型がゲル剤であ
    り、その基剤が前記3−l−メントキシプロパン−1,2
    −ジオールと薬効成分に加えて、少なくとも低級アルコ
    ール、水、ゲル化剤、中和剤を配合してなる請求項
    (6)に記載の外用製剤。
  11. 【請求項11】前記経皮吸収製剤の剤型がクリーム剤で
    あり、その基剤が前記3−l−メントキシプロパン−1,
    2−ジオールと薬効成分に加えて、少なくとも高級脂肪
    酸エステル、水、炭化水素類、乳化剤を配合してなる請
    求項(6)に記載の外用製剤。
  12. 【請求項12】前記経皮吸収製剤の剤型がゲル状クリー
    ム剤であり、その基剤が前記3−l−メントキシプロパ
    ン−1,2−ジオールと薬効成分に加えて、少なくとも高
    級脂肪酸エステル、低級アルコール、乳化剤、中和剤、
    ゲル化剤を配合してなる請求項(6)に記載の外用製
    剤。
  13. 【請求項13】前記経皮吸収製剤の剤型がローション剤
    であり、その基剤が前記3−l−メントキシプロパン−
    1,2−ジオールと薬効成分に加えて、少なくとも低級ア
    ルコール、水および/またはグリコール類を配合してな
    る請求項(6)に記載の外用製剤。
  14. 【請求項14】前記経皮吸収製剤の剤型がリザーバー型
    パッチであり、その薬剤貯槽層の基剤が前記3−l−メ
    ントキシプロパン−1,2−ジオールと薬効成分に加え
    て、(a)少なくともグリコール類、低級アルコール、
    水、水溶性高分子、 (b)少なくとも脂肪族アルコールおよび多価アルコー
    ル、 (c)少なくともパラフィン類、シリコン類、 のいずれかを配合してなる請求項(6)に記載の外用製
    剤。
  15. 【請求項15】前記経皮吸収製剤の剤型がリニメント剤
    であり、その基剤が前記3−l−メントキシプロパン−
    1,2−ジオールと薬効成分に加えて、少なくともアルコ
    ール、水、脂肪酸エステルを配合してなる請求項(6)
    に記載の外用製剤。
  16. 【請求項16】前記経皮吸収製剤の剤型がエアゾール剤
    であり、その基剤が前記3−l−メントキシプロパン−
    1,2−ジオールと薬効成分に加えて、少なくとも低級ア
    ルコール、水、ジメチルエーテルおよび/または液化石
    油ガスを配合してなる請求項(6)に記載の外用製剤。
  17. 【請求項17】前記有効成分が脂溶性粉末であり、その
    剤形がパック剤である請求項(2)または(3)に記載
    の外用製剤。
  18. 【請求項18】前記3−l−メントキシプロパン−1,2
    −ジオールを0.001〜5重量%含有する特許請求の範囲
    第(17)項記載の外用製剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013191158A1 (ja) * 2012-06-20 2013-12-27 久光製薬株式会社 経皮吸収促進剤、及びそれを含む貼付剤

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