JPH062150B2 - 貼付剤用基剤 - Google Patents

貼付剤用基剤

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JPH062150B2
JPH062150B2 JP58167976A JP16797683A JPH062150B2 JP H062150 B2 JPH062150 B2 JP H062150B2 JP 58167976 A JP58167976 A JP 58167976A JP 16797683 A JP16797683 A JP 16797683A JP H062150 B2 JPH062150 B2 JP H062150B2
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政雄 森
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RIIDO KEMIKARU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は改良された貼付剤用基剤に関するものである。
貼付剤は肌に長時間貼着して使用するものである。その
ため、理想的な貼付剤の必要不可欠の条件として、次の
ような種々の要件を満たすものでなければならない。
1) 基剤の温度耐性がすぐれていて、夏冬を問わず柔軟
な基剤であること。
2) 貼付部位を長時間湿潤に保つために十分な保水性を
有すること。
3) かぶれの原因となる汗をよく吸収する水性基剤であ
ること。
4) 水性基剤のpHが皮膚刺激の少ない中性ないし弱酸
性であること。
5) 支持体に膏体を展延する際均等に展延されること。
従来、このような要求に対処するため種々の水性基剤が
提案されており、そのほとんどが保型性、展延性のため
にゼラチンの熱可塑性を利用してきた。例えば特開昭57
-181020号公報にはアクリル酸エステル系ラテックスま
たは酢酸ビニル−エチレン系ラテックスとポリアクリル
酸塩とを含有することを特徴とするゼラチンベースのパ
ルプ剤膏体組成物が開示されている。
ゼラチンベースの基剤は全体として良好な性質を有する
ものの、気温の変化による影響を受け易く、夏期に気温
が上昇すると軟化して肌に貼付したとき不快なベタツキ
を生じたり、流通過程において一時的に高温にさらされ
るため基剤の老化による変色、しみ出しが生ずる問題が
あり、さらに冬期に気温が低下すると硬化して肌への粘
着性が不足したりする問題があった。
本発明はゼラチンベースの基剤の問題点を解消したもの
で、季節を問わず肌への粘着性が一定に保持され、しか
も上記要件を全て満足しうる貼付剤用の基剤を提供する
ものである。
即ち、本発明の基剤は、重量で多価アルコール5〜40
部、ポリアクリル酸ナトリウム1〜10部、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム1〜10部、アルミニウム化合
物0.01〜30部、ポリアクリル酸エステル1〜10部、水10
〜80部を含有し、酸でpHを5ないし8に調節してなるこ
とを特徴とする。
ゼラチンはその熱可塑性により貼付剤製造時に基剤に展
延性を付与し、製造された貼付剤に保型性を付与するた
めに重要な成分として使用されているものであり、特に
アクリル酸エステル系ラテックスとポリアクリル酸塩と
を含有するパップ剤においては前記特開昭57-181020号
に記載されたパルプ剤のようにゼラチンの存在が不可欠
であると考えられていた。
本発明によれば各成分を前記比率で配合することによ
り、ゼラチンの熱可塑性によらない展延性、保型性が得
られると共に、四季を通じて安定な粘着性を有する貼付
剤用基剤が得られる。しかも本発明においては、ゼラチ
ンを使用しないことから製造時に40°〜50°の加温の必
要がないため有効成分の揮散による含有率の低下を解消
するという利点も得られた。
本発明における基剤の保型性は、主に水分の存在下にお
けるポリアクリル散ナトリウムとアルミニウム化合物と
の架橋反応によるもので、高温時における優れた保型性
が従来のゼラチンベースと大きく異なる。ポリアクリル
酸ナトリウムは平均重合度約10,000ないし100,000のも
のが使用できるが特に平均重合度約15,000ないし約60,0
00のものが好適である。
ポリアクリル酸ナトリウムの架橋反応に使用しうるアル
ミニウム化合物としては、活性アルミナ、合成ケイ酸ア
ルミニウム、水酸化アルミニウム、カオリン等があげら
れる。
カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース
誘導体はその保水性、保湿性により基剤に質感を与える
と共に、本発明の基剤の特徴の一つである湿時における
粘着性を高めるために使用するもので基剤に添加するこ
とにより、従来の貼付剤の欠点である発汗時における粘
着力の低下を解消すると共に、含有水分の基剤からの分
離による初期接着力の低下をも解消することができる。
ポリアクリル酸エステルは、基剤に添加することにより
湿時における初期粘着性と共に長時間粘着性を良好に保
持させるためのものである。使用しうるポリアクリル酸
エステルとしては2−エチルヘキシルアクリレート85〜
95重量部およびメチルアクリレート5〜15重量部よりな
る乳化共重合体もしくは2−エチルヘキシルアクリレー
ト85〜95重量部および酢酸ビニル5〜15重量部よりなる
乳化共重合体等がある。
多価アルコールは基剤の調湿剤として使用後長時間柔軟
性を保持させる目的で使用する。使用しうる多価アルコ
ールとしてはグリセリン、ソルビトール、プロピレング
リコール、エチレングリコール等である。
酸で基剤のpHを5ないし8に調節することにより、サリ
チル酸系エステル化合物等有効成分は長時間貼付剤中に
安定に含有される。また基剤のpHが皮膚表面のpHに近い
ためかぶれ等副作用の原因となる皮膚刺激が軽減され
る。pHを調節するには酒石酸、クエン酸等の有機酸の使
用が好適である。
これら各成分の使用量は前記の割合で用いることが重要
であり、その範囲を外れると良好な保水性、保型性およ
び基剤の凝集性が得られなくなる。
本発明の基剤は、上記成分の他に従来貼付剤用基剤とし
て慣用される成分、例えばアラビアゴム等の粘着剤、カ
オリンおよび酸化チタンのような白色無機顔料、デンプ
ンとポリアクリル酸ナトリウムの共重合物のような高吸
水樹脂、ポリソルベート80のような界面活性剤等を適
宜添加してもよい。
本発明の基剤を使用して貼付剤を製造するには、本発明
の基剤に例えばサリチル酸メチル等からなる精油成分、
もしくはその他の経皮吸収による薬効を期待しうる成分
を添加し、10〜30°の温度で均一に練合し、ポリアクリ
ル酸ナトリウムの架橋反応による凝集力が出る前に、膏
体のチクソ性(揺変性)を利用して、木綿布、不織布等
の支持体に均等に一定の厚さに展延し、表面をプラスチ
ックフィルムにて被覆して製する。
本発明の基剤は、熱可塑性のほとんどない合成高分子化
合物よりなるため大気の温度が変化しても肌面との密着
性はほぼ一定であり、また長期にわたって保存してもそ
の性能はほとんど変化しない。
さらに本発明の基剤は優れた温度耐性を有し、60°付近
の高温に長時間保存しても、基剤が老化して凝集力を失
うということがない。
また本発明の基剤はその凝集力が非常に安定であるた
め、保持された水分等の液体が支持体の裏面からしみ出
したりすることはまったくない。また老化して凝集力を
失うために基剤が皮膚表面に残存するということもな
く、この点においても本発明の基剤は従来品とまったく
異なるものである。
次に本発明基剤を使用したパップ剤(以下本発明による
パップ剤という)の性質を従来品と比較して試験した結
果を説明する。試験に供した本発明によるパップ剤およ
び従来品の組成は次表1に示すとおりである。
粘着力試験は第1図および第2図に示すような試験器を
用いて水平に対して30°の斜面上に長さ10cmに裁断し
てある試料1の粘着面を上に向けて置く。上部7cm、下
部13cmの部分は試料の厚さに合わせた厚紙2および3
を並べて固定させる。直径6.3mm、重量1.0gのスチール
ボールを斜面の上端よりころがして中央の粘着面の下端
に到着する時間を測定し粘着力としてあらわす。この際
室温は20°±1°にて行い試料の粘着面及びスチールボ
ールは手でふれてはならない。また一度使用したスチー
ルボールは温湯で洗浄し、乾燥し、更にベンゾールで洗
浄し充分乾燥して用いる。
試料は5°,20°,40°恒温器に24時間保存直後のも
の3種を用いる。試験結果は次表2に示すとおりであっ
た。
苛酷試験は製造後ただちにアルミ箔よりなる袋に入れて
密封し、60°の恒温器に3週間保存した後、老化、変
色、しみ出しについて観察した。結果は表3に示すとお
りであった。
次に本発明の実施例を示すが本発明はこれら実施例のみ
に限定されるものではない。
実施例1 水30部にポリアクリル酸ナトリウム2.5部、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム3部、メチルセルロース
2部、を溶解する。水12.7部に酒石酸0.5部を溶解しグ
リセリン10部、ソルビトール10部、カオリン20部
を加えて懸濁液としたものを加えて練合する。次にポリ
アクリル酸エステル3部に活性アルミナ0.3部を懸濁し
たものを添加して均一に練合したものを基剤とした。
実施例2 水39部にポリアクリル酸ナトリウム8部、カルボキシ
メチルセルロースナトリウム3部、高吸水樹脂1部を溶
解する。次にグリセリン30部にカオリン10部、合成ケ
イ酸アルミニウム0.5部を懸濁したものを添加して練合
する。さらにポリアクリル酸エステル2部を添加して均
一に練合したものを基剤とした。
参考例1 実施例1で得た基剤または実施例2で得た基剤95部に
下記の薬効成分4.6部と界面活性剤0.4部を添加して均一
に練合したのち支持体に展延し、次に薬剤面をプラスチ
ックフイルムで被覆してパップ剤とする。
dl-カ ン フ ル 1 部 l−メントール 1.5部 サリチル酸メチル 2 部 サリチル酸ジフェンヒドラミン 0.1部 セスキオレイン酸ソルビタン 0.1部 ポリソルベート 80 0.3部 以上説明したとおり、本発明の基剤は容易に入手できる
成分からなり、しかも基剤としてきわめて優れた性能を
有するばかりでなく、温度変化による影響を受け難く、
長期間一定の品質を保持しうる優れたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は粘着力試験に使用した試験器の側面図を表わ
し、第2図は第1図の平面図を表わす。 1…試料、2…上部厚紙、3…下部厚紙、 4…スチールボール、5…スチールボール受箱

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量で多価アルコール5〜40部、ポリア
    クリル酸ナトリウム1〜10部、カルボキシメチルセル
    ロースナトリウム1〜10部、アルミニウム化合物0.
    01〜30部、ポリアクリル酸エステル1〜10部、水
    10〜80部を含有し、酸でpHを5ないし8に調節し
    てなる貼付剤用基剤。
JP58167976A 1983-09-12 1983-09-12 貼付剤用基剤 Expired - Lifetime JPH062150B2 (ja)

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JP2012140460A (ja) * 2005-02-23 2012-07-26 Nipro Patch Co Ltd 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤

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