JPH09208469A - 経皮吸収貼付剤 - Google Patents

経皮吸収貼付剤

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JPH09208469A
JPH09208469A JP3911496A JP3911496A JPH09208469A JP H09208469 A JPH09208469 A JP H09208469A JP 3911496 A JP3911496 A JP 3911496A JP 3911496 A JP3911496 A JP 3911496A JP H09208469 A JPH09208469 A JP H09208469A
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water
estradiol
patch
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moisture permeability
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JP3911496A
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Masaharu Asai
正治 浅井
Takahiro Takeda
尊浩 竹田
Yoshitaka Yoshimoto
好孝 吉本
Yoshiharu Yamada
喜春 山田
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MIKASA SEIYAKU KK
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MIKASA SEIYAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 持続性エストラジオール経皮吸収貼付剤の開
発。 【解決するための手段】 透湿性を有する多孔性フィル
ムに不織布を積層した支持体の不織布面に水溶性高分
子、保湿剤、水、クロタミトン、ハッカ油及びエストラ
ジオールを必須成分として含有する粘着剤層を展延せし
める適度な透過性を有する経皮吸収貼付剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、皮膚に貼付して使用
する貼付製剤に関するものであり、更に詳しくは、経皮
吸収に適する適度な透湿性を有し、かつエストラジオー
ルの持続的吸収性に優れたエストラジオール含有経皮吸
収貼付剤に関するものである。
【0002】
【背景技術】更年期におけるホルモン分泌の不足は、睡
眠障害や不安状態などの精神・神経障害や、ホルモン分
泌器官の退行と同時に一過性全身熱感や発汗を引き起こ
す。これらの症状や徴候は更年期症候群と呼ばれる。こ
れに加え、低ホルモン分泌は、心臓血管の異常や骨粗鬆
症の原因になるとも言われている。現在ホルモン補充療
法としてエストロゲン剤が、経口剤あるいは注射剤とし
て投与されているが、経口投与の場合、ほとんどの薬物
が消化管や肝臓等により代謝、不活化されるため、薬効
を十分発現させるには高用量の投与が必要となる。ま
た、注射による投与の場合、投与時の疼痛を伴い、その
上、急激に血中濃度が上昇することになる。その為、こ
れらの投与法では血栓症、子宮内膜症、子宮癌等の副作
用が発現し易いという欠点を有している。
【0003】そこでこれらの投与法に代わる消化管や肝
臓等を経由しない経皮投与法が検討されてきている。例
えば、最近、薬物及び吸収促進剤のリザーバーとしてゲ
ル化したアルコール中にエストラジオールを分散させ、
その吸収促進剤の放出速度を放出制御膜により制御して
エストラジオールを吸収させるという投与剤型のものが
提案され(特開昭57−154122号公報参照)、上
市された。また、粘着基剤として合成ゴム(スチレン−
ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イ
ソプレン−スチレンブロック共重合体)及び吸収促進剤
としてクロタミトン、また、カルメロース等のような水
分吸収性を有するポリマーで構成されるタイプの貼付剤
が提案されている(WO91/17752号公報参
照)。
【0004】しかしながら、上記各種のエストラジオー
ル経皮吸収貼付剤においても、1つにはその構造が複雑
なために適用部位や面積が制限される。その上、その製
造方法も特殊な工程を必要とし、製造コストを高くする
原因となっている。更に特殊な促進剤の使用や支持体の
透湿性が悪いために皮膚刺激性が生じやすいという解決
すべき諸問題を有している。
【0005】ところで、貼付剤にはパップ剤やテープ剤
及び特殊な形態のパッチ剤等、様々な種類の剤型のもの
が開発されているが、その中でもパップ剤は水溶性高分
子から成り、水分を高濃度に含有している為、皮膚に対
する刺激が少ないと言われ、経皮吸収には適した剤型で
あると考えられている。他方でパップ剤は経時的に基剤
中の水分が蒸散し、それに伴い粘着力の低下を生じ長時
間の貼付には耐えられないという問題点を有している。
【0006】
【発明の開示】本発明者らは、上記の問題点を改善する
ため鋭意研究を行った結果、特定の支持体材料と特定の
配合組成からなる粘着剤層を組合せることによって長時
間貼付可能で皮膚刺激性が少なく、その上、皮膚透過性
を向上せしめたエストラジオール経皮吸収貼付剤を開発
することに成功した。
【0007】即ち、本発明は、透湿性を有する多孔性フ
ィルムに不織布を積層した支持体の不織布面に水溶性高
分子、保湿剤、水、クロタミトン、ハッカ油及びエスト
ラジオールを必須成分として含有する粘着剤層を展延せ
しめた適度な透湿性を有する経皮吸収貼付剤を提供する
ものである。以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に係る貼付剤は、厚さ0.5〜60
μmのポリエステル製の多孔性フィルムとポリエステル
製不織布を目付5〜70g/m2で積層した特定の支持
体から構成されることを特徴とするものであり、この支
持体の不織布面に、後述する特定の成分を配合した粘着
剤が積層されていることによって、粘着剤中の水分の揮
散が制御され、粘着性を長時間維持するという優れた特
性を有する。
【0009】上記支持体は膏体中の水分を適度に揮散
(透湿)させることにより、刺激性を抑制するとともに
膏体の急激な乾燥を防ぎ、粘着力が維持される。この支
持体の透湿性はあまり低いと密閉効果を有し、生体から
の浸出成分(汗等)による皮膚刺激を生じてしまう。ま
た、透湿性があまりにも高いと粘着剤中の水分が急速に
揮散してしまい粘着力の低下や構成成分の急激な変化に
よる透過性の変化等の原因となる。そのため、支持体の
透湿度は150〜3000g/m2・24hが好まし
く、更に好ましくは200〜1500g/m2・24h
程度のものを用いる。
【0010】本発明の貼付剤に含有せしめる水の配合量
は、他の組成成分あるいはその組成割合に応じ適宜に決
定されるが、通常10〜80重量%、好ましくは20〜
60重量%である。水の配合量は水溶性高分子を溶解さ
せ、増粘性や凝集性、保形性を引き出すものとして重要
である。また、刺激性の緩和等にも影響を及ぼす。その
為、10重量%未満では水溶性高分子を溶解できず、保
湿性も低下する。また、80重量%以上では、凝集力を
低下せしめ、保形性を維持できない。
【0011】また、本発明におけるエストラジオールの
配合量は粘着剤中に0.01〜10重量%、好ましくは
0.05〜5重量%、更に好ましくは0.1〜1重量%
である。
【0012】本発明における粘着剤の基剤として用いる
水溶性高分子としてはゼラチン、カゼイン、プルラン、
デキストラン、デキストリン、アルギン酸ナトリウム、
可溶性デンプン、寒天、アラビアゴム、キチン、キトサ
ン、ヒドロキシエチルセルロース、カルメロース、カル
メロースナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、カルボキシ
ビニルポリマー、ポリビニルエーテル、ポリマレイン酸
共重合体、イソブチレン無水マレイン酸共重合体、ポリ
エチレンイミン等が用いられ、あるいはこれらの誘導体
の1種または2種以上の混合物を用いてもよい。水溶性
高分子の配合量は粘着剤中に、0.1〜30重量%、好
ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは1〜15
重量%である。1重量%未満では粘度が低下する傾向が
あり、保形性が保ち難い為好ましくない。また15重量
%を越えると粘度が高くなり、練合時や展延せしめる際
の作業性を低下させる傾向がある為、好ましくない。
【0013】保湿剤としては、多価アルコールであるプ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3
−ブチレングリコール、1、4−ブチレングリコール、
イソブチレングリコール、グリセリン、濃グリセリン、
ジグリセリン、ソルビトール、重合度の低いポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール等またはこれ
らの誘導体の単独もしくは2種以上の混合物が用いられ
る。保湿剤の配合量は粘着剤中に0.1〜90重量%、
好ましくは1〜60重量%、より好ましくは5〜30重
量%である。1重量%未満では保湿効果が不足する為に
好ましくない。また、60重量%以上では保形性を維持
することができない為好ましくない。
【0014】また、本発明に用いられるクロタミトン
は、エストラジオールの溶解性に優れ、溶解剤のみなら
ず経皮吸収を促進する経皮吸収促進剤としても作用をも
つものである。また、ハッカ油も経皮吸収促進作用を目
的に用いるものであるが、本発明においては、これら両
物質を組合わせて用いることによりエストラジオールの
皮膚透過性を更に促進せしめているのである。これらの
配合量は粘着剤中に、各々0.1〜30重量%、より好
ましくは1〜10重量%であり、これら溶解剤または/
及び吸収促進剤をこの範囲内で適宜の量比に調製して用
いることにより最も良好なエストラジオールの皮膚透過
性を得ることができる。
【0015】更に、上記の各成分の他に必要に応じて、
経皮吸収貼付剤に慣用されている架橋剤、界面活性剤、
安定化剤、充填剤、pH調整剤等を適宜適量添加するこ
とができる。
【0016】架橋剤としては多価金属化合物の水酸化ア
ルミニウム、水酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸
アルミニウム、ステアリン酸アルミニウムのような無機
または有機酸の塩、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウ
バン)、硫酸アルミニウムアンモニウムのような複塩等
が挙げられ、 界面活性剤としてはポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸エステル等が挙げられる。また、安定化剤とし
てはチモール、メチルパラベン、エチルパラベン、イソ
プロピルメチルフェノール等の防腐剤やL−アスコルビ
ン酸、没食子酸エステル、ビタミンE、ビタミンE酢酸
エステル、エデト酸二ナトリウム等の抗酸化剤が挙げら
れ、充填剤としてはカオリン、酸化チタン、亜鉛華、無
水ケイ酸、タルク、ベントナイト等が挙げられる。ま
た、pH調整剤としてはクエン酸、酒石酸、酢酸等の有
機酸やジイソプロパノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等の有機塩基が挙げられる。
本発明の経皮吸収貼付剤は、その他の増粘剤、粘着付与
剤、着色剤等を必要に応じ適宜適量を配合することがで
きる。
【0017】本発明に係る貼付剤は、上記特定材料の支
持体と特定の組成成分からなる粘着剤層から構成される
ため、有効血中濃度(健常人(女性)の通常血中濃度4
0〜400pg/ml:Journal of Controlled Releas
e, 2 (1985)89〜97)を長時間維持し、更年期あるいは
低ホルモン分泌症の治療・予防に極めて有用なものであ
る。次に本発明を実施例並びに試験例をもって具体的に
説明するが、その主旨を変えない限り、本発明は、これ
らの実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例】実施例1 クロタミトン3部とハッカ油2部及び界面活性剤1部の
混合溶媒にエストラジオール0.5部を溶解させた液を
Aとする。また、精製水36.17部、保湿剤26部、
水溶性高分子6.5部、架橋剤0.1部、pH調整剤
1.3部、充填剤7.25部、粘着付与剤12部、増粘
剤4部、安定化剤0.18部を加え混和しBとする。こ
のBにAを加え均一に混和し、膏体を得る。この膏体を
ポリエチレンテレフタレート(厚さ2μ)/ポリエチレ
ンテレフタレート不織布(目付35.1g/m2)から
なる支持体(透湿度:384g/m2・24h)の不織
布面に展延せしめた後、ポリエステルフィルムで被覆し
たものを適当な大きさに切断して貼付剤を得る。
【0019】実施例2 クロタミトン5部とハッカ油2部及び界面活性剤1部の
混合溶媒にエストラジオール0.5部を溶解させた液を
Aとする。また、精製水34.17部、保湿剤26部、
水溶性高分子6.5部、架橋剤0.1部、pH調整剤
1.3部、充填剤7.25部、粘着付与剤12部、増粘
剤4部、安定化剤0.18部を加え混和しBとする。こ
のBにAを加え均一に混和し、膏体を得る。この膏体を
ポリエチレンテレフタレート(厚さ2μ)/ポリエチレ
ンテレフタレート不織布(目付35.1g/m2)から
なる支持体(透湿度:384g/m2・24h)の不織
布面に展延せしめた後、ポリエステルフィルムで被覆し
たものを適当な大きさに切断して貼付剤を得る。
【0020】実施例3 実施例1で調製した膏体を用い、その膏体をポリエチレ
ンテレフタレート(厚さ10μ)/ポリエチレンテレフ
タレート不織布(目付35.8g/m)からなる支持体
(透湿度:2431.3g/m2・24h)の不織布面
に展延せしめた後、ポリエステルフィルムで被覆したも
のを適当な大きさに切断して貼付剤を得る。実施例4 実施例1で調製した膏体を用い、その膏体をポリエチレ
ンテレフタレート(厚さ50μ)/ポリエチレンテレフ
タレート不織布(目付69g/m2)からなる支持体
(透湿度:1029.5g/m2・24h)の不織布面
に展延せしめた後、ポリエステルフィルムで被覆したも
のを適当な大きさに切断して貼付剤を得る。
【0021】比較例1 上記実施例1と同様の処方で調製した膏体を不織布(ポ
リエステル繊維、目付100g/m2)に展延し、ポリ
エステルフィルムで被覆した後、適当な大きさに切断し
て貼付剤を得る。
【0022】比較例2 「エストラダーム(登録商品名)TTS(登録商品名)
−25」として市販されているエストラジオール含有パ
ッチ剤(日本チバガイギー(株)、薬物量:0.4mg
/cm2)を試験に用いた。
【0023】比較例3 クロタミトン5部にエストラジオール0.5部を加え溶
解させた液をAとする。トルエン100部にスチレン−
イソプレン−スチレンブロック共重合体22.5部、ポ
リイソブチレン5部、流動パラフィン35部、ブチルヒ
ドロキシトルエン2部、吸水性高分子5部及び粘着付与
剤(ロジンエステル)25部を溶解した後、Aを加え、
ライナーに展延し加熱乾燥後、支持体に転写圧着し、適
当な大きさに切断して貼付剤を得る。
【0024】
【試験例】試験例1 実施例1に示した貼付剤を調製し、比較例1との水分揮
発率と粘着力の比較試験を行った。
【0025】乾燥時の粘着力試験 1)試験方法 実施例1及び比較例1に記載の各貼付剤を37℃に保っ
たホットプレート上に静置し、経時的に重量を測定し、
重量の変化を水分揮発量として水分揮発率を算出した。
その後、レオメーターで直径2cm(3.14cm2
の平面プローブを用い、2kgの荷重を1分間かけた
後、2cm/minの速度で引っ張り、その際の引き剥
がしの力を測定することにより粘着力を算出した。
【0026】3)結果 結果を図1に示した。本発明の貼付剤は、通気性の良い
通常の不織布を支持体とした比較例1と比較して、有意
に水分揮発を抑制し、その結果、粘着力に有意な持続性
が認められた。
【0027】試験例2 実施例1に示した貼付剤を調製し、市販のエストラジオ
ール含有パッチ剤(比較例2)と比較例3に示したエス
トラジオール貼付剤との皮膚透過性の比較試験を行っ
た。
【0028】皮膚透過性試験: 1)試験動物 雌性ヘアレスラット7週齢 2)試験装置 実施例1及び比較例3においては2−チャンバー拡散セ
ルの片側にオープンセルを装着したもの(図4参照)
を、比較例2においてはフランツ拡散セルを使用した。
【0029】3)試験方法 試験前日に背部被毛を電気バリカンで除毛したヘアレス
ラットを頸椎脱臼した後、背部皮膚を摘出した。摘出皮
膚をセルに固定し、ドナー側に実施例1及び比較例2、
3の製剤を適用し、レセプター側にpH7.4のリン酸
等張緩衝液:PEG400の1:1の混合溶液を適用し
た。実験中は37℃にセルを保ち、レセプター側をマグ
ネチックスターラーで攪拌した。所定時間ごとにレセプ
ター側から一定量を採取し、高速液体クロマトグラフィ
ーにより、エストラジオール透過量を測定し、透過速度
を算出した。
【0030】4)結果 その結果を図2に示した。本発明の貼付剤は市販品のパ
ッチ剤(比較例2)と比べ、同等の透過性が認められ
た。また、テープ剤である比較例3とは、最大にして約
9倍近く高い透過速度を示した。
【0031】試験例3 実施例1に示した貼付剤を調製し、市販のエストラジオ
ール含有パッチ剤(比較例2)と比較例3に示したエス
トラジオール貼付剤との吸収動態の比較試験を行った。 1)試験方法 試験前日に腹部被毛を電気バリカンで除毛した雄性ヘア
レスラットを背位固定した後、除毛部位に比較例2の製
剤(5cm2)及び実施例1を5cm2に、比較例3を1
0cm2に裁断したものを適用した。所定時間ごとに頸
静脈から採血を行い、酵素免疫測定法(EIA)を用い
て、血中のエストラジオール濃度を測定した。
【0032】2)結果 結果を図3及び表1に示した。本発明の貼付剤は48時
間後まで安定した血中エストラジオール濃度を維持し、
市販品のエストラジオール含有パッチ剤である比較例2
ともほぼ同等のCmax及びAUC0-48hを示した。ま
た、投与量が2倍であるテープ剤の比較例3と比較して
Cmax及びAUC0-48hで約7〜8倍上回っており、
高い透過性が認められた。
【0033】
【表1】表1
【0034】試験例4 実施例1に示した貼付剤を調製し、市販のエストラジオ
ール含有パッチ剤(比較例2)との皮膚一次刺激性の比
較試験を行った。 1)試験動物 std:JW/CSK系雌性ウサギ16
〜17週齢 2)陽性対照物質 ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を白色ワセリンで5
(w/w)%に調製したもの
【0035】3)試験方法 試験前日に背部被毛を電気バリカンで除毛したウサギを
用い、Draize法に準じて皮膚一次刺激性試験を行
った。ウサギ背部に被験区域4ヶ所を定め、そのうち2
ヶ所を健常皮膚にその他の2ヶ所を傷つけた皮膚(損傷
皮膚)として試験した。比較例2の製剤及び実施例1を
6.25cm2に裁断したものと、陽性対照物質0.2
gを同様の大きさのリント布に均等に展延したものをそ
れぞれ所定の被験区域に適用した。貼付24時間後に温
湯で清拭し、約1時間後、24及び48時間後に紅斑と
痂皮および浮腫を指標としてDraize法判定基準に
従って皮膚を観察した。各時間における平均評点をもと
に皮膚刺激指数(P.I.I.)を算出し、評点区分に
従って評価を行った。
【0036】4)結果 結果を表2に示した。本発明の貼付剤は市販のエストラ
ジオール含有パッチ剤(比較例2)と比較し、明らかに
皮膚刺激性が少ない製剤であることを示した。
【0037】
【表2】表2
【0038】以上詳細に説明したように、本発明に係る
貼付剤は適度な透湿性を有するため、優れた経皮吸収性
を有し、かつ皮膚刺激性を低減せしめた経皮吸収貼付剤
として格別のものということができる。また、薬物吸収
の持続性が改善され、投与回数の減少、強いては患者の
コンプライアンスの向上を促す貼付剤として好適なもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の貼付剤(実施例1)と比較例1との水
分揮発率と粘着変化率の推移を示すグラフである。
【図2】本発明の貼付剤(実施例1)と比較例2、3と
のエストラジオール皮膚透過速度の推移を示したグラフ
である。
【図3】本発明の貼付剤(実施例1)と比較例2、3と
のエストラジオールの血中濃度推移を示したグラフであ
る。
【図4】皮膚透過試験に用いた拡散セル装置の概略図で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/70 364 A61K 9/70 364 47/08 47/08 E 47/16 47/16 E G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透湿性を有する多孔性フィルムに不織布
    を積層した支持体の不織布面に水溶性高分子、保湿剤、
    水、クロタミトン、ハッカ油及びエストラジオールを必
    須成分として含有する粘着剤層を展延せしめたことを特
    徴とする適度な透湿性を有する経皮吸収貼付剤。
JP3911496A 1996-02-02 1996-02-02 経皮吸収貼付剤 Pending JPH09208469A (ja)

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