JP2002020274A - 非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用貼付剤および外用貼付薬 - Google Patents

非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用貼付剤および外用貼付薬

Info

Publication number
JP2002020274A
JP2002020274A JP2000175244A JP2000175244A JP2002020274A JP 2002020274 A JP2002020274 A JP 2002020274A JP 2000175244 A JP2000175244 A JP 2000175244A JP 2000175244 A JP2000175244 A JP 2000175244A JP 2002020274 A JP2002020274 A JP 2002020274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
water
patch
group
external patch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000175244A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshaku U
楊 杓 禹
Sung-Min Cho
成 民 趙
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAN A SEIYAKU KK
SAN-A SEIYAKU KK
Original Assignee
SAN A SEIYAKU KK
SAN-A SEIYAKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAN A SEIYAKU KK, SAN-A SEIYAKU KK filed Critical SAN A SEIYAKU KK
Priority to JP2000175244A priority Critical patent/JP2002020274A/ja
Publication of JP2002020274A publication Critical patent/JP2002020274A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非ステロイド性消炎鎮痛剤を薬効成分とし、
該薬効成分の基剤からの放出性および経皮吸収性が優
れ、皮膚粘着力が良く、皮膚刺激感もない外用貼布剤を
提供する。 【解決手段】 外用貼付剤は、非ステロイド性消炎鎮痛
剤の有効成分0.01〜2.0質量%、アルキルピロリ
ドン0.5〜10質量%、親水性ポリエーテル1〜15
質量%、親水性非イオン性界面活性剤0.01〜5質量
%、カルボキシル基を有している水溶性高分子物質また
はその塩2〜15質量%、水溶性ビニルポリマ−0.1
〜10質量%、水溶性多価金属塩0.01〜10質量
%、多価アルコール5〜50質量%、有機ヒドロキシ酸
および水分からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変形性関節炎、肩
関節周囲炎、筋肉痛、打撲、捻挫、腰痛等の鎮痛消炎に
使用する非ステロイド性消炎鎮痛剤が含有された外用貼
付剤および外用貼付薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非ステロイド性消炎鎮痛剤は、強力な抗
炎症作用と、鎮痛作用を持っており、最近では、整形外
科領域で変形性関節炎、肩関節周囲炎、腱炎、腱鞘炎、
腱周囲炎、筋肉炎等の治療に最も使われている代表的な
薬物だが、錠剤やカプセル等で経口投与したり、筋肉等
に注射する場合、胃腸管への吸収による消化器障害や肝
障害、或いは全身性の副作用等を引き起こす。
【0003】このような副作用を軽減させるために、炎
症部位が局所的で、体の表面に比較的近い部位で発生し
ており、全身に投与する必要がない場合、薬効成分の殆
んどが患部の周囲だけに制限的に作用して、局所効果を
期待することができる局所用製剤、たとえば湿布剤やプ
ラスターのような外用貼付剤、あるいは軟膏剤、クリー
ム剤、ゲル剤等の経皮吸収剤製品が開発され使われてい
る。
【0004】このような経皮吸収製剤において、軟膏類
の場合は、関節部位等、働きの多い部位にもすぐに適用
できる長所はあるが、投与量が不正確で薬効の持続性が
劣り、投与中に服やその他の刺激等により薬物が損失さ
れることによって薬効が減少する恐れがある。
【0005】貼付剤の場合は、粘着力の調節に問題はあ
るが、軟膏に比べ投与量が正確で、薬効の持続性を図る
ことができるだけではなく、薬物投与の管理が容易とい
う長所を持っている。このような製剤の特性のため、肩
のずきずき、神経痛、関節痛、腰痛等に軟膏類よりは貼
付剤が多く使われており、ケトプロフェンを始めとした
インドメタシン、フルルビプロフェン、ピロキシカム、
フェルビナク等の非ステロイド性の消炎鎮痛用貼付剤は
その代表的な例である。
【0006】このような消炎鎮痛用貼付剤の開発におい
て、基本的に考慮すべき点は、まず基剤からは薬物の放
出が持続的に行われなければならず、その後放出された
薬物が皮膚透過の強力な阻止帯である皮膚角質層を素早
く透過して患部組織に吸収されなければならない。
【0007】上記のような貼付中に、皮膚刺激感等の副
作用が発生しないよう製剤および品質設計が行なわれな
ければならない。このような消炎鎮痛用貼付剤を作るた
め、様々な方法が考案されており、たとえば、日本特開
昭63−88125および日本特開昭57−14071
1のように、基剤の中で薬物の溶解度を高めて薬物の移
動を促進したり、日本特開平6−247856および日
本特開平4−173731のごとく、基剤の中で薬物の
放出を高めたり、日本特開昭60−185713のごと
く、基剤から皮膚角質層へ薬物の放出分配を促進するた
め基剤の中で、薬物を飽和溶解度に近い状態で維持させ
たり、日本特開昭57−75918および日本特開昭5
6−169623のごとく、吸収促進剤の薬効成分の経
皮吸収をより促進する方法等があり、さらに基剤の保水
性を高め角質層を水化または軟化させたり、皮膚に対す
る密着性を高め経皮吸収を促進する方法等、様々な方法
が提示されてきた。
【0008】しかしながら、上記の提示方法に従い、非
ステロイド性消炎鎮痛剤が含有された貼付剤を製造する
場合、たとえば、湿布剤のように多量の水分が含有され
た基剤の中で配合する場合、大部分の薬物が水不溶性な
ので、経時的に基剤の中で析出し、薬物の移動が抑制さ
れて放出が遅延することにより、薬効が迅速に発揮され
ず、皮膚貼付時、製剤が皮膚に完全密着しないことによ
り皮膚側に充分量の薬物が移行されず、効き目が落ちる
恐れもあり、密着布のような別の貼付補助剤を使って製
剤を固定しなければならないという使用上の煩わしさ
や、経済的な損を被るという問題点があった。
【0009】また、プラスタ−のような有用性粘着基剤
に配合する場合、基剤に対する薬物の溶解性は高められ
るが、薬物が析出、あるいは強い皮膚粘着力のため掻痒
症や紅斑等の副作用が現れやすく、皮膚から薬剤を剥離
する時に物理的な刺激による痛みを感じたり、あるいは
角質層を痛める恐れがあり、夏期や発汗時に汗等の皮膚
分泌物により薬剤が皮膚から簡単に脱落してしまうとい
うような問題があり、新しい製剤の開発が求められてき
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な貼付剤の問題点を解消し、薬効成分の基剤からの放出
性および経皮吸収性が優れ、皮膚粘着力が良く、皮膚刺
激感もない製剤的に安定した非ステロイド性消炎鎮痛剤
を薬効成分とする経皮吸収形貼布剤を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、非ステロイド
性消炎鎮痛剤とアルキルピロリドン、親水性ポリエチレ
ングリコールおよび親水性非イオン性界面活性剤からな
る非ステロイド性消炎鎮痛剤組成物を、含水基剤、たと
えばカルボキシル基を有している水溶性高分子物質、水
溶性ビニルポリマー、水不溶性の多価金属塩、多価アル
コール等の湿潤剤、有機ヒドロキシ酸、水分等からなる
含水基剤に分散させることにより、非ステロイド性消炎
鎮痛剤が含水基剤中に微細乳化的状態で溶解分散され、
経皮吸収性が優れ、皮膚粘着性が良く、皮膚刺激がほど
んどない非ステロイド性消炎鎮痛剤含有外用貼付剤を提
供し、上記問題を解決する。非ステロイド性消炎鎮痛剤
の有効成分は、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、
ピロキシカム、テノキシカム、ジクロフェナク、フェル
ビナクよりなる群から選ばれることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者は、上記の目的を達成す
るため長期研究を行った結果、非ステロイド性消炎鎮痛
剤をアルキルピロリドン、親水性ポリエチレングリコー
ル、および親水性非イオン性界面活性剤からなる組成物
に溶解させ、特定混合の含水基剤に分散させる場合、非
ステロイド性消炎鎮痛剤が含水基剤の中で微細乳化的状
態にほぼ近い状態で安定的に溶解分散され、薬物の放出
性および経皮吸収性が優れ、皮膚粘着力による物理的な
刺激がなく、製剤的に安定した非ステロイド性炎症鎮痛
剤含有外用貼付剤を得られるということを発見し、本発
明を完成するに至った。
【0013】本発明による非ステロイド性消炎鎮痛剤の
外用貼付剤は、非ステロイド性消炎鎮痛剤の有効成分
0.01〜2.0質量%、アルキルピロリドン0.5〜
10質量%、親水性ポリエーテル1〜15質量%、親水
性非イオン性界面活性剤0.01〜5質量%、カルボキ
シル基を有している水溶性高分子物質またはその塩2〜
15質量%、水溶性ビニルポリマ−0.1〜10質量
%、水不溶性多価金属塩0.01〜10質量%、多価ア
ルコール5〜50質量%、有機ヒドロキシ酸および水分
からなる。
【0014】また、本発明により、上記外用貼付剤を保
持体(バッキング)に保持せしめた貼付薬を提供するこ
とができる。より具体的には、本発明による貼付薬は、
非ステロイド性消炎鎮痛剤、アルキルピロリドン、親水
性ポリエーテル(たとえば親水性ポリエチレングリコー
ル)および親水性非イオン性界面活性剤からなる消炎鎮
痛剤含有溶液を、特定成分からなる一連の含水基剤、た
とえば、カルボキシル基を有している水溶性高分子物
質、水溶性ビニルポリマ−、水不溶性の多価金属塩、多
価アルコール等の湿潤剤、有機ヒドロキシ酸、水分等か
らなる含水基剤に分散させ、これにより、非ステロイド
性消炎鎮痛剤を含水基剤中にマイクロエマルションの状
態で安定に溶解分散させ、その後これを固形化して不織
布に塗布して製造することができる。
【0015】本発明による貼付剤は、従来の貼付剤のよ
うにカオリン、酸化チタン、亜鉛華等の無機物充填剤や
ゼラチン等の熱可逆性高分子を含まなくても保型性が良
く、薬物の放出性および経皮吸収性が優れ、皮膚粘着力
が良く、皮膚刺激感が殆んどなく、外観がほぼ透明で、
製剤的に安定し、患部を持続的に圧迫する物理的な圧迫
効果を示し、あせ等、皮膚表面から排泄される老廃物等
を素早く吸着する特徴を持っている。
【0016】本発明に使用する非ステロイド性消炎鎮痛
剤(以下「NSAID」という。)として含有される有
効成分は、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、ピロ
キシカム、テノキシカム、ジクロフェナクまたはフェル
ビナクから選択されることが好ましいが、これらは殆ん
どが水に難溶性なので粉末のままでは含水基剤に適用で
きない。
【0017】粉末のままで適用する場合、均質な分散が
難しく、さらに基剤の中で薬物の活動度が落ちて充分な
薬効を得ることが困難である。基剤の中で安定した薬効
成分を保持させ、薬物の放出および経皮吸収を促進させ
るためには、薬効成分を基剤の中に均一に溶解させた
り、溶解分散形に分散しなければならず、そのために
は、別の可溶化剤や安定化剤を添加しなければならな
い。
【0018】溶剤としては、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等
の親水性ポリエーテル類と、メチルピロリドン、エチル
ピロリドン、2−ヒドロキシエチルピロリドン等のアル
キルピロリドン類とがあり、安定化剤としては、親水性
界面活性剤がある。
【0019】このような可溶化剤と安定化剤とは併用す
ることが好ましく、各々単独に使用する場合、含水基剤
の中で薬効成分が再結晶化したり、経皮吸収が落ちると
いう問題点がある。可溶化剤は親水性非イオン性界面活
性剤が最も好ましい。
【0020】本発明の薬効成分の配合量は、膏体全体に
対して0.01〜2.0質量%で、好ましくは0.1〜
1.0質量%である。配合量が0.01質量%以下では
薬理効果が発揮されにくく、逆に2.0質量%以上では
薬効成分が含水粘着基剤の中で析出しやすく、また薬物
効果も上がらない。
【0021】本発明に使用するアルキルピロリドンとし
ては、メチルピロリドン、エチルピロリドン、2−ヒド
ロキシエチルピロリドン等があるが、このようなアルキ
ルピロリドンは、水や油と相溶性の両親媒性物質であ
り、NSAIDをかなりよく溶解させるが、水と接触す
る場合、NSAIDを簡単に結晶化させ析出させてしま
う。したがって、アルキルピロリドンだけの配合により
NSAIDを含水基剤の中で安定させ保持させるのは難
しいので、別の添加剤を併行して使用しなければならな
い。
【0022】これに対する添加剤としては、親水性ポリ
エチレングリコール等の親水性ポリエーテルや、親水性
非イオン性界面活性剤等が適当である。アルキルピロリ
ドンは、NSAIDの溶解剤としてのみではなく、吸収
促進剤としての役割も行なう。好ましい態様においてア
ルキルピロリドンには、メチルピロリドン、エチルピロ
リドンおよび2−ヒドロキシエチルピロリドンの一種ま
たは二種以上を使用し、その配合量は膏体全体に対して
0.5〜10質量%である。アルキルピロリドンの使用
量が多過ぎると製剤の使用感が悪くなる。
【0023】本発明に使用する親水性ポリエーテル、た
とえば親水性ポリエチレングリコールは、分子量によっ
ていろいろな種類があるが、中でも室温で液状であるポ
リエチレングリコール400が最も適当である。親水性
ポリエチレングリコールは、含水基剤ともうまくなじむ
(相溶性である)。NSAIDの溶剤および溶解補助剤
の組み合わせにより、NSAIDが含水基剤の中で結晶
化し析出することを阻止し、経皮吸収を促進する。親水
性ポリエーテルたとえばポリエチレングリコールの配合
量は、薬効成分より多い分には関係ないが、好ましく
は、膏体全体に対して1〜15質量%である。
【0024】ポリエチレングリコール等の親水性ポリエ
ーテルの配合量が1%より少ないとNSAIDが含水基
剤中で析出してしまうし、配合量が多過ぎると製剤の使
用感悪くなる。ポリエチレングリコール類以外のポリプ
ロピレングリコール、ポリブチレングリコール等の二価
アルコールも使用することができる。
【0025】本発明に使用する親水性非イオン性界面活
性剤は、HLB10以上のものが好ましい。使用できる
親水性非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチ
レングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンひまし油または硬化ひまし油、ポリオキシ
エチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルエテール、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンアルキルエテールなどがある。
【0026】このような親水性非イオン性界面活性剤
は、水の表面張力を減少させ、NSAIDを含水基剤に
容易に分散させ、アルキルピロリドンおよびポリエチレ
ングリコール等の親水性ポリエーテルと共に、含水基剤
中でのNSAIDの結晶化および析出を阻止する。親水
性非イオン性界面活性剤の配合量は、膏体全量に対し一
般的に0.01〜5質量%、好ましくは、0.01〜3
質量%である。
【0027】親水性非イオン性界面活性剤の含量が0.
01質量%以下では薬成分が含水基剤中で安定して保持
されず、薬物の拡散が低下する恐れがあり、逆に5質量
%以上になると製剤がべとつく等使用感が悪くなる。
【0028】本発明で使用するカルボキシル基を有して
いる水溶性高分子物質またはその塩は、天然、合成、半
合成にかかわらず、分子鎖にカルボキシル基を有してい
る水溶性高分子物質およびその塩なら特に限定はされな
いが、中でもポリアクリル酸ナトリウムやポリアクリル
酸ナトリウムの部分中和物、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム等が適当であるが、分子内にカルボキシル
基を有している水溶性高分子としては、ポリアクリル
酸、ポリメタクリル酸、カルボキシビニルポリマー、カ
ルボキシエチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸
ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムの部分中和物、
水中で加水分解してカルボキシル基を生成させるエポキ
シエチレン、無水アレーン酸共重合体等も構わない。
【0029】配合は、これらを単独であるいは二種以上
混合して使用し、配合量は膏体全量に対して2〜15質
量%、好ましくは3〜13質量%である。配合量が2質
量%以下になると膏体の保型性が悪くなり、また15%
重量以上になると、貼付剤の調剤工程中に粘度が高くな
り過ぎ、混練し難くなる。
【0030】本発明で使用する水溶性ビニルポリマ−に
は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビ
ニルピロリドン−ビニルアセテ−ト共重合体等がある。
これらをそれぞれ単独でまたは二種以上混合して使用す
ることができ、配合量は膏体全量に対して0.1〜10
質量%であり、好ましくは1〜7質量%である。
【0031】その配合量が0.1質量%より少ない場
合、基剤自体の保型性と皮膚粘着力とを上げる効果が表
れず、一方10質量%以上になると混練が難しくなり、
含水基剤自体の凝集力が強過ぎ、かえって皮膚粘着力が
弱化されるという問題が生じる。
【0032】本発明で使用する水不溶性多価金属塩は、
架橋剤であり、水酸化アルミウム、硫酸アルミニウム、
硝酸アルミウム、酢酸アルミウム、アルミン酸ナトリウ
ム、アルミニウムグリシネート等の三価アルミニウム化
合物、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、硝酸マグネシウム等の二価マグネシウム化
合物および水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硝酸カ
ルシウム、クエン酸カルシウム、パントテン酸カルシウ
ム等がある。
【0033】このような多価金属塩は、酸と接触すると
金属イオンを徐々に溶出させ、溶出した金属イオンは、
分子鎖にカルボキシル基を有する水溶性ポリマーと反応
して均質な含水ゲルを形成する。好ましくは、これらを
一種または二種以上選び、その配合量は、含水基剤の保
型性保持のため、膏体全体に対して0.01〜10質量
%である。配合量が0.01質量%以下では架橋が不充
分となり、ゲルの強度が落ち、得られるゲル自体の保型
性が顕著に悪化し、一方、10質量%より多くなると含
水基剤が固く硬化し、柔軟性、粘着性、薬物放出性およ
び成形加工性が悪くなる。上述した多価金属塩化合物の
以外にも、アルミニウム明礬、鉄明礬等の明礬類、ある
いはアルミニウムとマグネシウムとを含有する制酸剤等
を多価金属塩として使用することができる。
【0034】本発明で使用する有機ヒドロキシ酸には、
酒石酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸、グリ
コール酸等があり、これらは、多価金属塩とともに含水
基剤の保型性を保持強化し、含水基剤のpH、多価金属
塩と錯塩形成およびケトプロフェン等のNSAIDの安
定性にもを影響を与える。その配合量は、膏体のpHを
4.5〜7.0に保持できるくらいが適当である。
【0035】本発明で使用する多価アルコールは、含水
基剤の保湿性、柔軟性、防湿後の粘着性、経時安定性等
に影響を与え、また貼付剤製造工程で水溶性高分子の分
散媒として良い役割を行なう。多価アルコールとして
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
3−ブタンジオール、トリエチレングリコール等の二価
アルコール、グリセリン、ノニルグリセリン、トリオキ
シイソブタン等の三価アルコール、エリトリトール、ペ
ンタエリトリトール等の四価アルコール、キシリトー
ル、アドニトール等の五価アルコール、ソルビトール、
マンニトール等の六価アルコール等がある。配合量は、
膏体全体量に対して5〜50質量%であり、好ましくは
10〜40質量%である。
【0036】本発明で使用する水分は、皮膚角質層を水
化、軟化させ、NSAIDの経皮吸収を促進し、患部を
冷却させ薬効をさらに上昇させる。その配合量は、基剤
全体に対して一般的には15〜80質量%、好ましくは
30〜70質量%である。水分量が15質量%以下であ
れば皮膚水化効果が落ち、多過ぎると含水ゲル基剤の保
型性が顕著に悪くなる。
【0037】本発明における上記成分以外にも本発明の
効果に影響を与えない範囲で保水性、加工性、成形性を
強化するためにカオリン、タルク、ベントナイト、酸化
チタン、重炭酸カルシウム、無水ケイ酸、酸化亜鉛、シ
リカ、アルミナ等の無機物充填剤、ゼラチン、カゼイ
ン、アルギン酸ナトリウム、ローカストビーンガム、キ
サンタンガム、寒天、ペクチン、アラビアゴム、カラギ
ーナン、トラガカンタ、デキストリン、キチン等の天然
高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシプロピレンセルロース、ヒドロキシプロピレメチル
セルロース、アクリル酸−澱粉グラフト共重合体、架橋
ゼラチン等の半合成高分子、ポリビニルアセテート−ア
クリル酸共重合体、ピロリドン−アクリル酸エチル共重
合体、ブチルメタクリル酸共重合体等の合成高分子等を
使用することができ、また必要に応じて医薬品、化粧料
に利用される各種成分、たとえば、防腐剤、酸化防止
剤、pH調整剤、キレート剤、芳香性粘油成分、香料、
色素等も添加できる。
【0038】本発明による貼付薬は、通常、NSAID
を含有する膏体を保持体の上に直接展延するか、あるい
は、剥離用フィルムに塗布した後、保持体に転写して保
持体上に膏体を形成し、さらにその上に使用時に剥離可
能な剥離フィルム等を接合させた形態等で提供される。
この場合、保持体としてはリント(lint)のような
織布、不織布および編布等のいずれも使用することがで
き、特に両方向に伸縮性があればさらによい。また、織
布、不織布および編布を構成する繊維は、木棉のような
天然繊維でもよいし、あるいはポリオレフィン、ポリエ
ステル、ナイロン等の合成繊維であってもよい。
【0039】次の実施例によりNSAID中ケトプロフ
ェンが含有された貼付剤について本発明をより具体的に
説明するが、本発明はケトプロフェン(以下「KP」と
いう)含有貼付剤に限られるものではない。以下の例に
おける%(パ−セント)は特に言及しない限り質量%を
意味する。
【0040】各実施例および比較例に係る貼付剤(膏
体)の処方を下記表1に記載する
【0041】
【表1】
【0042】実施例1 表1に示す配合量により、適量の精製水にVP−VA共
重合体を撹拌溶解し、EDTA−2Na、酒石酸、乾燥
Al(OH)3ゲルを入れて充分に撹拌した。そこに、
濃グリセリンにポリアクリル酸ナトリウム、CMC−N
aおよびメチルパラベンを分散させたグリセリンペース
トと、KP、ポリソルベート#80、メチルピロリドン
およびPEG#400を均一に混合したKP混合液を入
れ、均質になるまで混練して膏体を調剤した。この膏体
を不織布に715g/m2になるよう塗布し、その表面
をプラスチックフィルムにより被覆し、10×14cm
2に切断し、本発明のケトプロフェン貼付薬を得た。
【0043】実施例2 表1に示す配合量により、適量の精製水にVP−VA共
重合体およびポリビニルアルコールを撹拌溶解し、ED
TA−2Na、酒石酸、乾燥Al(OH)3ゲルを入れ
て充分に撹拌した。そこに、濃グリセリンにポリアクリ
ル酸ナトリウム、CMC−Na、Sanwet 1M−
1000MPSおよびメチルパラベンを分散させたグリ
セリンペーストと、KP、ポリソルベート#80、メチ
ルピロリドン、エチルピロリドンおよびPEG#400
を均一に混合したKP混合液を入れ、均質になるまで混
練して膏体を調剤した。この膏体を不織布に715g/
2になるよう塗布し、その表面をプラスチックフィル
ムにより被覆し、10×14cm2に切断し、本発明に
よるケトプロフェン貼付薬を得た。
【0044】実施例3 表1に示す配合量により、適量の精製水にVP−VA共
重合体およびポリビニルアルコールを撹拌溶解し、ED
TA−2Na、乾燥Al(OH)3ゲル、酒石酸を入れ
て充分に撹拌した。そこに、濃グリセリンにポリアクリ
ル酸ナトリウム、CMC−Na、Sanwet 1M−
1000MPSおよびメチルパラベンを分散させたグリ
セリンペーストと、KP、POE(4)ラウリルエーテ
ル、エチルピロリドンおよびPEG#400を均一に混
合したKP混合液を入れ、均質になるまで混練して膏体
を調剤した。この膏体を不織布に715g/m2になる
よう塗布し、その表面をプラスチックフィルムにより被
覆し、10×14cm2に切断し、本発明によるケトプ
ロフェン貼付薬を得た。
【0045】実施例4 表1に示す配合量により、適量の精製水にVP−VA共
重合体を撹拌溶解し、EDTA−2Na、乾燥Al(O
H)3ゲル、酒石酸を入れて充分に撹拌した。そこに、
濃グリセリンにポリアクリル酸ナトリウム、CMC−N
aおよびメチルパラベンを分散させたグリセリンペース
トと、KP、POE(4)ラウリルエーテル、メチルピ
ロリドン、エチルピロリドンおよびPEG#400を均
一に混合したKP混合液を入れ、均質になるまで混練し
て膏体を調剤した。この膏体を不織布に715g/m2
になるよう塗布し、その表面をプラスチックフィルムに
より被覆し、10×14cm2に切断し、本発明による
ケトプロフェン貼付薬を得た。
【0046】実施例5 ケトプロフェン(KP)の代りにフルルビプロフェンを
有効成分として使用した以外は、実施例1と同様にして
フルルビプロフェン含有貼付剤および貼付薬を得た。
【0047】実施例6 ケトプロフェン(KP)の代りにピロキシカムを有効成
分として使用した以外は、実施例1と同様にしてピロキ
シカム含有貼付剤および貼付薬を得た。
【0048】実施例7 ケトプロフェン(KP)の代りにテノキシカムを有効成
分として使用した以外は、実施例1と同様にしてテノキ
シカム含有貼付剤および貼付薬を得た。
【0049】実施例8 ケトプロフェン(KP)の代りにジクロフェナクを有効
成分として使用した以外は、実施例1と同様にしてジク
ロフェナク含有貼付剤および貼付薬を得た。
【0050】実施例9 ケトプロフェン(KP)の代りにフェルビナクを有効成
分として使用した以外は、実施例1と同様にしてフェル
ビナク含有貼付剤および貼付薬を得た。
【0051】比較例1 表1に示す配合量により、適量の精製水にVP−VA共
重合体およびポリビニルアルコールを撹拌溶解し、ED
TA−2Na、乾燥Al(OH)3ゲル、酒石酸を入れ
て充分に撹拌した。そこに、濃グリセリンにポリアクリ
ル酸ナトリウム、CMC−Naおよびメチルパラベンを
分散させたグリセリンペーストと、KP、ポリソルベー
ト#80およびメチルピロリドンを均一に混合したKP
混合液を入れ、均質になるまで混練して膏体を調剤し
た。この膏体を不織布に715g/m2になるよう塗布
し、その表面をプラスチックフィルムにより被覆し、1
0×14cm2に切断し、ケトプロフェン貼付薬を得
た。
【0052】比較例2 表1に示す配合量により、適量の精製水を40℃に加温
し、そこにゼラチンを撹拌溶解し、EDTA−2Na、
乾燥Al(OH)3ゲル、酒石酸を入れて充分に撹拌し
た。そこに、濃グリセリンにポリアクリル酸ナトリウ
ム、Sanwet1M−1000MPS、CMC−Na
およびメチルパラベンを分散させたグリセリンペースト
と、KP、POE(4)ラウリルエーテルおよびメチル
ピロリドンを均一に混合したKP混合液を入れ、均質に
なるまで混練して膏体を調剤した。この膏体を不織布に
715g/m2になるよう塗布し、その表面をプラスチ
ックフィルムにより被覆し、10×14cm2に切断
し、ケトプロフェン貼付薬を得た。
【0053】比較例3 表1に示す配合量により、適量の精製水にCMC−Na
を撹拌溶解し、EDTA−2Na、乾燥Al(OH)3
ゲル、酒石酸を入れて充分に撹拌した。そこに、濃グリ
セリンにポリアクリル酸ナトリウム、CMC−Na、カ
オリンおよびメチルパラベンを分散させたグリセリンペ
ーストと、KP、エチルピロリドンおよびPEG#40
0を均一に混合したKP混合液を入れ、均質になるまで
混練して膏体を調剤した。この膏体を不織布に715g
/m2になるよう塗布し、その表面をプラスチックフィ
ルムにより被覆し、10×14cm2に切断し、ケトプ
ロフェン貼付薬を得た。
【0054】以下、上記の実施例および比較例の貼付薬
をもって薬物の放出性および経皮吸収性、皮膚刺激性、
皮膚貼付状態および製剤の安定性に対して評価した。
【0055】試験1 経皮吸収試験 薬物の放出および経皮吸収性を確認するため、ラットを
使用したインビボ経皮吸収実験を実施した。実験動物
は、Sprague Dowly系ラット(体重180〜220g)
を1群5匹とし、検体塗布の前日にエーテルにより麻酔
して各動物の背中部位の毛を電気ヒゲ剃りおよび電気カ
ッタ−で完全に除去した。検体として、実施例1、2お
よび比較例1、2の貼付薬を一ヶ月以上充分に熟成して
各々7cm×5cmの大きさに切断して使用した。
【0056】検体をラットの背中部位に貼って医療用バ
ンドにより固定し、貼付後1時間、4時間、8時間、1
2時間ごとに採血して血漿中の薬物の濃度を高速液体ク
ロマトグラフィーにより定量した。試験結果を表2およ
び図1に示す。但し、数値は全試料数(5)の平均値と
標準誤差率を示したものである。この結果からわかるよ
うに、本発明の貼付剤によれば、比較例より血液中のK
P濃度が高く、本発明の貼付剤は薬物の放出性および経
皮吸収性が確実に優れていることがわかる。
【0057】
【表2】
【0058】試験2 薬効薬理実験(抗炎症実験) ラットを使用したカラゲニン誘発空気嚢炎症モデル(Ca
rragennin induced Air-Pouch Inflammation Model)に
よる血管透過性抑制実験を通じて抗炎症果を確認した。
実験動物は、Sprague Dowly系ラット(体重180〜2
20g)を1群7匹とし、検体塗布の前日にエーテルに
より麻酔して各動物の背中部位の毛を電気ヒゲ剃りおよ
び電気カッタ−で完全に除去し、背中部位の中央に空気
8mlを皮下注射した。翌日、2%ガラゲニン食塩水溶
液4ml(37℃)を空気嚢内に注入し、その直後検体
を塗布して医療用バンドで固定した。
【0059】検体として、実施例1、2および比較例
1、2の貼付薬を各々7cm×5cmの大きさに切断し
て使用した。別に対照群として検体を塗布しない群も併
行して実施した。検体を塗布して6時間後、Tyrode溶液
に溶解させた1%F−BSA溶液0.3mlを大腿部に
静脈注射し、30分後脱血致死させ嚢内滲出液の中で蛍
光物質の量およびケトプロフェンの量を測定した。その
結果を表3、表4および図2に示す。但し、数値は全試
料数(7)の平均値と標準誤差率を示したものである。
本発明の貼付剤によれば、比較例より滲出液中KP量が
多く、本発明はF−BSAの血管透過を確実に抑えるこ
とによって抗炎症効果が優れていることが証明された。
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】試験3 皮膚刺激性試験 皮膚一次刺激試験により皮膚の安定性を確認した。健康
な成人男女20名(男性12人、女性8人)を選定して
各10人ずつ男女同数の2グループに分け、第1グルー
プには実施例1と比較例1、第2グループには実施例3
と比較例3の貼付薬を背中部位の左右にそれぞれ貼付
し、密着布により固定した。貼付24時間後、検体を除
去し、1時間と24時間後に貼付部位の皮膚の状態を肉
眼観察して表5の判定基準により判定し、強い方の反応
点数を取って皮膚刺激指数を算出した。この値を表6の
刺激性指数表の判定基準により評価した。表7に示すよ
うに、実施例および比較例の貼付剤のいずれもP11値
が低く、刺激性がなく、安全ということがわかる。 皮膚刺激指数(P11) =(除去後1時間、24時間
の判定が強い反応の評点合計×100)/被験者の総数
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】
【表7】
【0066】試験4 皮膚貼付試験 直接人に貼付して皮膚附着状態により皮膚粘着力を評価
した。健康な成人男女40名(男性20人、女性20
人)を選定して各20人ずつ男女同数の2グループに分
け、第1グループには実施例1と比較例1の貼付薬を肩
部位の左右に、第2グループには実施例3と比較例3の
貼付薬を膝部位の左右にそれぞれ貼付し、激しい運動は
慎み、日常生活をしながら8時間経過後、皮膚付着状態
を肉眼判定した。その結果を表7に示す。表7に示すよ
うに本発明の貼付薬が比較例よりも状態が良く、皮膚粘
着力が優れていることがわかる。
【0067】
【表8】
【0068】試験5 製剤の安定性 実施例および比較例の貼付薬をアルミニウムラミネート
フィルムにより密封して40℃の恒温槽で保存し、製造
時〜3ヶ月月間まで成分の安定性および膏体の外部性状
変化等を評価した。成分の安定性は、HPLC法によ
り、外部の性状変化は肉眼により確認した。その結果を
表9、10に示す。表9、10に示すように、本発明の
貼付剤が比較例の貼付剤に比べ製剤の安定性が優れてい
ることがわかる。
【0069】
【表9】
【0070】注1:膏体10g当たりケトプロフェン3
0mgを含有することを基準に評価した。 注2:測定値は3回測定の平均値である。 注3:( )内の数値は初期量に比べて落ちた値であ
る。
【0071】
【表10】
【0072】
【発明の効果】本発明によれば、強力な鎮痛消炎作用を
有しており、経皮吸収性と皮膚粘着力が優れ、皮膚刺激
性が殆んどない非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用貼付剤
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 生体内(インビボ)経皮吸収実験結果を示し
たグラフである。
【図2】 カラゲニン誘発空気嚢炎症モデルのケトプロ
フェンによるF−BSAの血管透過性抑制実験結果を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/02 A61K 47/02 47/10 47/10 47/12 47/12 47/14 47/14 47/22 47/22 47/32 47/32 47/34 47/34 A61P 19/02 A61P 19/02 29/00 29/00 Fターム(参考) 4C076 AA81 BB31 CC05 CC18 DD08 DD22 DD24 DD30 DD38 DD43 DD60 EE06 EE09 EE16 EE23 FF02 FF05 4C086 AA01 AA02 BC90 CB29 GA08 GA10 MA03 MA05 MA32 NA14 ZA08 ZA89 ZA94 ZA96 ZB11 4C206 AA01 AA02 DA23 DA25 DA26 FA31 KA01 MA03 MA05 MA52 NA14 ZA08 ZA89 ZA94 ZA96 ZB11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非ステロイド性消炎鎮痛剤の有効成分
    0.01〜2.0質量%、アルキルピロリドン0.5〜
    10質量%、親水性ポリエーテル1〜15質量%、親水
    性非イオン性界面活性剤0.01〜5質量%、カルボキ
    シル基を有している水溶性高分子物質またはその塩2〜
    15質量%、水溶性ビニルポリマー0.1〜10質量
    %、水不溶性多価金属塩0.01〜10質量%、多価ア
    ルコール5〜50質量%、有機ヒドロキシ酸および水分
    からなる外用貼付剤。
  2. 【請求項2】 前記非ステロイド性消炎鎮痛剤の有効成
    分が、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、ピロキシ
    カム、テノキシカム、ジクロフェナクおよびフェルビナ
    クよりなる群から選ばれることを特徴とする請求項1に
    記載の外用貼付剤。
  3. 【請求項3】 前記アルキルピロリドンが、メチルピロ
    リドン、エチルピロリドン、2−ヒドロキシエチルピロ
    リドンよりなる群から選ばれる一種以上であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の外用貼付剤。
  4. 【請求項4】 前記親水性ポリエーテルが、ポリエチレ
    ングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリブ
    チレングリコールよりなる群から選ばれることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載の外用貼付剤。
  5. 【請求項5】 前記親水性非イオン性界面活性剤が、1
    0以上のHLBを有するポリオキシエチレングリセリン
    脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリ
    オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
    エチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
    レングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンひ
    まし油または硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキ
    ルエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエテ
    ールおよびポリオキシエチレンポリオキシプロピレンア
    ルキルエテールよりなる群から選ばれることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の外用貼付剤。
  6. 【請求項6】 前記カルボキシル基を有している水溶性
    高分子物質またはその塩が、ポリアクリル酸、ポリアク
    リル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムの部分中
    和物およびカルボキシメチルセルロースナトリウムより
    なる群から選ばれる一種以上であることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の外用貼付剤。
  7. 【請求項7】 前記水溶性ビニルポリマ−が、ポリビニ
    ルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびビニルピロ
    リドン−ビニルアセテ−ト共重合体よりなる群から選ば
    れる一種以上であることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれか1項に記載の外用貼付剤。
  8. 【請求項8】 前記水不溶性多価金属塩が、水酸化アル
    ミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミウム、酢酸ア
    ルミウム、アルミン酸ナトリウム、アルミニウムグリシ
    ネ−ト、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸
    マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硝
    酸カルシウム、クエン酸カルシウムおよびパントテン酸
    カルシウムよりなる群から選ばれる一種以上であること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の外用
    貼付剤。
  9. 【請求項9】 有機ヒドロキシ酸が、酒石酸、クエン
    酸、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸およびグリコール酸よ
    りなる群から選ばれることを特徴とする請求項1〜8の
    いずれか1項に記載の外用貼付剤。
  10. 【請求項10】 前記多価アルコールが、エチレングリ
    コール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
    ル、トリエチレングリコール、グリセリン、ノニルグリ
    セリン、トリオキシイソブタン、エリトリトール、ペン
    タエリトリトール、キシリトール、アドニトール、ソル
    ビトールおよびマンニトールよりなる群から選ばれる一
    種以上であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    1項に記載の外用貼付剤。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の外用貼付剤、および前記外用貼付剤を保持する保持体
    を備える貼付薬。
  12. 【請求項12】 前記保持体に保持された前記外用貼付
    剤を覆う剥離可能なフィルムをさらに備える請求項11
    に記載の貼付薬。
JP2000175244A 2000-06-12 2000-06-12 非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用貼付剤および外用貼付薬 Pending JP2002020274A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000175244A JP2002020274A (ja) 2000-06-12 2000-06-12 非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用貼付剤および外用貼付薬

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000175244A JP2002020274A (ja) 2000-06-12 2000-06-12 非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用貼付剤および外用貼付薬

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002020274A true JP2002020274A (ja) 2002-01-23

Family

ID=18677150

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000175244A Pending JP2002020274A (ja) 2000-06-12 2000-06-12 非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用貼付剤および外用貼付薬

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002020274A (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004058232A1 (ja) * 2002-12-26 2004-07-15 Kowa Co., Ltd. 貼付剤
WO2004082672A1 (ja) * 2003-03-18 2004-09-30 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. 非ステロイド系消炎鎮痛剤含有貼付剤
WO2005046654A1 (en) * 2003-11-17 2005-05-26 Icure Antiphlogistic and analgesic plaster comprising piroxicam compound
WO2005046653A1 (en) * 2003-11-17 2005-05-26 Icure Antiphlogistic and analgesic plaster comprising felbinac compound
WO2006051818A1 (ja) 2004-11-10 2006-05-18 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. 外用製剤及び貼付剤
JP2006160707A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Hisamitsu Medical Kk ジクロフェナク含有乳剤性軟膏剤
WO2008069283A1 (ja) * 2006-12-06 2008-06-12 Nipro Patch Co., Ltd. 外用医薬組成物及び貼付剤
JP2008143866A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc 粘着剤及び貼付剤
WO2009119601A1 (ja) * 2008-03-25 2009-10-01 帝國製薬株式会社 ケトプロフェンリジン塩を含有する水性貼付剤
WO2010103844A1 (ja) 2009-03-11 2010-09-16 興和株式会社 鎮痛・抗炎症剤含有外用剤
JP2011184319A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Lion Corp 貼付剤
JP2012188429A (ja) * 2012-05-02 2012-10-04 Teikoku Seiyaku Co Ltd 非ステロイド系消炎鎮痛貼付剤
JP2014028767A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Lion Corp 貼付剤
JP2014172857A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Lion Corp 外用組成物
JP2015042665A (ja) * 2014-10-28 2015-03-05 帝國製薬株式会社 非ステロイド系消炎鎮痛貼付剤
JP2020066592A (ja) * 2018-10-24 2020-04-30 帝國製薬株式会社 水性貼付剤
WO2023106123A1 (ja) * 2021-12-09 2023-06-15 株式会社 資生堂 化粧料
WO2023106121A1 (ja) * 2021-12-09 2023-06-15 株式会社 資生堂 水中油型乳化化粧料
US11872320B2 (en) 2021-02-25 2024-01-16 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Method for treating osteoarthritis

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004058232A1 (ja) * 2002-12-26 2004-07-15 Kowa Co., Ltd. 貼付剤
JP4614881B2 (ja) * 2003-03-18 2011-01-19 久光製薬株式会社 非ステロイド系消炎鎮痛剤含有貼付剤
WO2004082672A1 (ja) * 2003-03-18 2004-09-30 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. 非ステロイド系消炎鎮痛剤含有貼付剤
US8034374B2 (en) 2003-03-18 2011-10-11 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Patch containing nonsteroidal anti-inflammatory and analgesic agent
JPWO2004082672A1 (ja) * 2003-03-18 2006-06-22 久光製薬株式会社 非ステロイド系消炎鎮痛剤含有貼付剤
WO2005046654A1 (en) * 2003-11-17 2005-05-26 Icure Antiphlogistic and analgesic plaster comprising piroxicam compound
WO2005046653A1 (en) * 2003-11-17 2005-05-26 Icure Antiphlogistic and analgesic plaster comprising felbinac compound
WO2006051818A1 (ja) 2004-11-10 2006-05-18 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. 外用製剤及び貼付剤
JP2006160707A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Hisamitsu Medical Kk ジクロフェナク含有乳剤性軟膏剤
KR101488804B1 (ko) 2006-12-06 2015-02-04 니프로 패치 가부시키가이샤 외용 의약 조성물 및 첩부제
WO2008069283A1 (ja) * 2006-12-06 2008-06-12 Nipro Patch Co., Ltd. 外用医薬組成物及び貼付剤
JP5351518B2 (ja) * 2006-12-06 2013-11-27 ニプロパッチ株式会社 外用医薬組成物及び貼付剤
JP2008163017A (ja) * 2006-12-06 2008-07-17 Saitama Daiichi Seiyaku Kk 外用医薬組成物及び貼付剤
JP2013227355A (ja) * 2006-12-06 2013-11-07 Nipro Patch Co Ltd 貼付剤
JP2008143866A (ja) * 2006-12-12 2008-06-26 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc 粘着剤及び貼付剤
US9861598B2 (en) 2008-03-25 2018-01-09 Teikoku Seiyaku Co., Ltd. Ketoprofen lysine salt-containing aqueous patch
WO2009119601A1 (ja) * 2008-03-25 2009-10-01 帝國製薬株式会社 ケトプロフェンリジン塩を含有する水性貼付剤
WO2010103844A1 (ja) 2009-03-11 2010-09-16 興和株式会社 鎮痛・抗炎症剤含有外用剤
JP2011184319A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Lion Corp 貼付剤
JP2012188429A (ja) * 2012-05-02 2012-10-04 Teikoku Seiyaku Co Ltd 非ステロイド系消炎鎮痛貼付剤
JP2014028767A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Lion Corp 貼付剤
JP2014172857A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Lion Corp 外用組成物
JP2015042665A (ja) * 2014-10-28 2015-03-05 帝國製薬株式会社 非ステロイド系消炎鎮痛貼付剤
JP2020066592A (ja) * 2018-10-24 2020-04-30 帝國製薬株式会社 水性貼付剤
US11872320B2 (en) 2021-02-25 2024-01-16 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Method for treating osteoarthritis
WO2023106123A1 (ja) * 2021-12-09 2023-06-15 株式会社 資生堂 化粧料
WO2023106121A1 (ja) * 2021-12-09 2023-06-15 株式会社 資生堂 水中油型乳化化粧料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002020274A (ja) 非ステロイド性消炎鎮痛剤の外用貼付剤および外用貼付薬
JP4154621B2 (ja) トラニラスト含有外用製剤及びその製造方法
JP4227677B2 (ja) 被膜形成性抗真菌剤組成物
JP5650684B2 (ja) 含水系外用貼付剤用組成物及びこの組成物を用いた貼付剤
GB2362825A (en) External patch for a nonsteroidal antiinflammatory drug
JPH03193728A (ja) 消炎鎮痛貼付剤
US20060079640A1 (en) Adhesive composition for dermal patch and production process thereof
JPS6112621A (ja) パツプ剤
JPH08188527A (ja) シート状パック剤
JPH0662401B2 (ja) ケトプロフエン含有パツプ剤
WO2001043736A1 (fr) Medicaments permettant de soulager l'hemicranie
JP4786196B2 (ja) ゲル組成物及びその製造方法
WO2009125667A1 (ja) 塩酸ブテナフィン含有水性貼付剤
JPS6323968B2 (ja)
KR100315339B1 (ko) 비스테로이드성소염진통제의외용첩부제
CN108210929A (zh) 一种含有依托考昔的药物组合物及其制备方法
JPH11180887A (ja) 消炎鎮痛貼付剤
JP3382032B2 (ja) インドメタシン貼付剤
JPH05310598A (ja) 経皮投与製剤
JPH05139928A (ja) メラニン抑制貼付剤
JP3739806B2 (ja) 骨格筋弛緩経皮吸収剤
JPH09208469A (ja) 経皮吸収貼付剤
JP2003113077A (ja) 貼付剤
JP3612731B2 (ja) 消炎鎮痛外用剤
CA2244679C (en) Tranilast-containing preparation for external application and method of producing the same

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031216