JP3382032B2 - インドメタシン貼付剤 - Google Patents

インドメタシン貼付剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインドメタシン貼付剤、
更に詳しくは水性基剤中に薬効成分であるインドメタシ
ンを含有した貼付剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インドメタシンは優れた消炎、鎮痛作用
を有する非ステロイド性消炎鎮痛剤で、整形外科領域で
は、変形性関節症、肩関節周囲炎、筋肉痛等の治療に広
く使用されているが、経口的に投与した場合、胃腸障
害、食欲不振等の副作用がある。このため、近年、これ
らの副作用を防ぐために、経皮吸収製剤としてインドメ
タシンを含む液剤、軟膏剤、貼付剤等が開発されてい
る。
【0003】しかし、経皮吸収製剤とする場合、インド
メタシンは水にも油性溶剤にも溶けにくいため基剤中に
溶解させることが難しく、また経時的分解も著しいとい
う問題がある。これらの問題を解決するため、従来、イ
ンドメタシンを溶解させる手段としては、メント−ルと
グリセリンに溶解する方法(特公平1−24129
号)、フェニル置換アルカノ−ル及びポリソルベ−ト8
0に溶解する方法(特公平3−31686号)、クロタ
ミトンに溶解する方法(特開平4−82828号)、ポ
リオキシエチレンアルキルエ−テル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエ−テル及びポリオキシエチレンア
ルキルエ−テルリン酸エステルのうちの1種又は2種以
上に溶解する方法(特公平5−30807号)等が提案
されている。
【0004】更にインドメタシンを安定化する方法とし
ては、基剤中にインドメタシンを懸濁状態で含有するこ
とにより安定化させる方法(特開平5−255083
号)、炭素数6〜20の脂肪族モノカルボン酸もしくは
ジカルボン酸と炭素数2〜20の1価もしくは多価アル
コ−ルとのエステル、炭素数2〜20の2価のアルコ−
ル、炭素数15〜32の炭化水素、炭素数6〜20の脂
肪酸、炭素数10〜20の高級アルコ−ル及び植物油か
ら選ばれる1種又は2種以上を配合する方法(特開平5
−286856号)等が提案されている。しかし、経時
安定性及び経皮吸収性をともに充分満足させるものは、
未だ現われていない。
【0005】
【発明が解決しようとうする課題】本発明は、前記事情
に着目してなされたもので、経皮吸収製剤としての貼付
剤のもつ一般的利点を充分生かしつつ、経皮吸収性及び
経時安定性がともに優れたインドメタシン貼付剤を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意検討した結果、インドメタシンの溶
解剤としてクロタミトンを、保湿剤としてグリセリンを
配合した水性貼付剤においては、これら2成分の配合量
が多いほどインドメタシンの安定性が悪化することを見
い出した。ところが架橋型含水基剤にインドメタシンの
溶解剤としてインドメタシン配合量に対し一定重量比の
クロタミトン及びアルキルピロリドンを組み合わせて配
合すると共に、保湿剤として一定量のグリセリンを配合
した貼付剤は、インドメタシンの経皮吸収性及び経時安
定性が極めて優れていることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、ポリアクリル酸部分
中和物とカルボキシビニルポリマ−とゼラチンとを水の
存在下にアルミニウムで架橋した含水ゲルを主体とした
基剤のような架橋型含水ゲル基剤に、薬効成分として基
剤全量の0.1〜1.5重量%のインドメタシンと、そ
の溶解剤として重量比でインドメタシンの0.5〜2倍
のクロタミトン及び1〜10倍のアルキルピロリドン
と、保湿剤として基剤全量の10〜20重量%のグリセ
リンとを含有するインドメタシン貼付剤としたことにあ
る。
【0008】本発明において、インドメタシンは溶解剤
に溶解した状態で貼付剤中に含有される。このインドメ
タシンの配合量は、経皮吸収により薬効を発現する量で
あれば良く、基剤全量の0.1〜1.5重量%を配合す
る。
【0009】本発明では、インドメタシンの溶解剤とし
て、油性のクロタミトンと水可溶性のアルキルピロリド
ンを併用する。クロタミトンはインドメタシンの溶解剤
として優れているが、その配合量が多いとインドメタシ
ンの安定性が悪くなり、また長期経時により変色する性
質があるうえ水性基剤中で安定な乳化状態を保つことが
比較的難しい。このため、クロタミトンは極力最小限度
の配合にとどめることが望ましいが、その配合量がイン
ドメタシンの約2倍量以下になると基剤中でインドメタ
シンが析出し、経皮吸収されにくくなる。
【0010】一方、アルキルピロリドンは水にも油にも
溶解する優れた可溶化剤で水性基剤中でも安定に保持す
ることができ、インドメタシンを容易に溶解するが、そ
の溶液に水を加えると比較的容易にインドメタシンを析
出してしまう。このため、アルキルピロリドンだけの配
合でインドメタシンを水性貼付剤中に安定に保持するこ
とは難しい。
【0011】しかし、クロタミトンとアルキルピロリド
ンを併用して配合すると、クロタミトンの配合量がイン
ドメタシンの0.5倍量であっても基剤中のインドメタ
シンは析出することがなく、優れた経皮吸収性を示し、
しかもクロタミトンの配合量をインドメタシンの2倍量
にしてもインドメタシンは極めて安定である。
【0012】従って、本発明では、クロタミトンは重量
比でインドメタシンの0.5〜2倍を配合する。重量比
でインドメタシンの2倍を超えて配合するとインドメタ
シンの安定性が悪くなり、0.5倍に足りないと10倍
量のアルキルピロリドンを配合しても基剤中で経時的に
インドメタシンが析出し、経皮吸収しにくくなる。
【0013】アルキルピロリドンとしてはN−メチル−
2−ピロリドン、N−(2−ヒドロキシエチル)ピロリ
ドン、N−オクチルピロリドンのうちの1種又は2種以
上を重量比でインドメタシンの1〜10倍量配合する。
10倍量を超えて配合しても効果に影響がなく、1倍量
に足りないとインドメタシンが析出し、経皮吸収性が悪
くなる。
【0014】架橋型含水ゲル基剤としてはゼラチンをジ
アルデヒド澱粉で架橋した基剤、脂肪族カルボン酸塩を
金属塩で架橋した基剤、ポリアクリル酸塩をエポキシ基
を有する化合物で架橋した基剤等が知られており、本発
明においてはそのいずれでも用いることができるが、特
にポリアクリル酸部分中和物とカルボキシビニルポリマ
−とゼラチンとを水の存在下にアルミニウムで架橋した
pH4.5〜6の含水ゲルを主体とした架橋型含水ゲル
基剤を用いるのが好ましい。
【0015】ポリアクリル酸部分中和物は、アクリル酸
を部分的に中和し重合したもので中和度40〜70%の
ものがあり、中和度が低いほど水溶液pHは低くなり、
貼付剤の粘着力は強くなる。中和度40%のものは、貼
付剤にした時の粘着力は非常に強いが若干水に溶けにく
いのに対し、中和度70%のものは水によく溶けるが粘
着力はやや弱い。中和度50%のものは、水に対する溶
解性、アルミニウムとの反応性、皮膚貼付時の粘着力に
おいて特に好ましい。その配合量は基剤全量の2〜8重
量%、好ましくは4〜6重量%とする。2重量%に足り
ないと保形性が悪く、また8重量%を超えると貼付剤調
製工程中の粘度が高くなり過ぎて均一な練合が難しくな
り、望ましい貼付剤基剤を得ることができない。
【0016】カルボキシビニルポリマ−は、酸性の水溶
性高分子であるためにpH調整剤として作用すると同時
に、保湿剤であるグリセリン、プロピレングリコ−ル等
に溶解するため、経時的にこれらが基剤から分離するの
を抑制し、粘着性を向上させる。また、カルボキシビニ
ルポリマ−は調製直後の貼付剤の流動性を改善する性質
があるため、生産工程中に貼付剤を支持体に塗布等する
場合にはその塗膏性が改善される。このカルボキシビニ
ルポリマ−は0.5〜3重量%好ましくは1〜2重量%
を配合する。
【0017】ゼラチンは、貼付剤の貼付中における持続
する粘着性を改善すると同時に、冷却するとゲル化する
性質を有するため調製工程中において貼付剤の支持体か
らのはみ出し、しみ出しの防止に有効に作用する。この
ため、1〜5重量%、好ましくは2〜3重量%のゼラチ
ンを配合する。その配合により、貼付剤は貼付時から剥
がし取るまでの間、長時間持続する粘着力を維持するこ
とができる。配合量が1重量%に足りないと上記効果は
発揮されず、5重量%を超えるとゼラチンゲルが強くな
りすぎて貼付剤表面の粘着力が弱くなり、皮膚に貼付し
たとき、体温でゼラチンがゾル化し、ゼラチン本来の粘
着力を発揮する前に剥がれ落ちてしまうおそれがある。
【0018】架橋剤としては、水難溶性のアルミニウム
化合物、好ましくは水難溶性の乾燥水酸化アルミニウム
ゲルを用いる。水の存在下にポリアクリル酸部分中和
物、カルボキシビニルポリマ−、ゼラチンに水難溶性の
アルミニウム化合物を加え酸を作用させると、アルミニ
ウムが徐々に溶出し、溶出したアルミニウムは、ポリア
クリル酸部分中和物、カルボキシビニルポリマ−、ゼラ
チンと反応して均質な含水ゲルを生成する。その際、そ
の架橋速度及び架橋度等を調整することにより生産工程
中に貼付剤を支持体へ塗膏する場合の塗膏性、貼付剤と
しての保水性、粘着性、保型性、薬物放出性に優れた基
剤を形成することができる。
【0019】インドメタシンの安定性は、基剤のpHに
も左右され、強酸又はアルカリ領域では甚だしく安定性
が悪くなる。カルボキシビニルポリマ−はpH調整の作
用を有するが、必要に応じ乳酸、酒石酸等のpH調整剤
を配合し、基剤pHを4.5〜6に調整する。
【0020】水性貼付剤に配合される保湿剤としては、
保湿性、放湿後の粘着性、経時安定性等に優れ、また貼
付剤調製工程において水溶性高分子原料の分散媒として
優れている点から、一般的に基剤全量に対し10重量%
以上のグリセリンが用いられるが、本発明でも保湿剤と
してグリセリンを配合する。このグリセリンの配合は、
通常インドメタシンの安定性を悪くするが、本発明では
重量比でインドメタシンの0.5〜2倍のクロタミトン
及び1〜10倍のアルキルピロリドンを配合することに
よりインドメタシンを安定化しているため、基剤全量に
対し10〜20重量%のグリセリンを配合することがで
きる。20重量%を超えて配合するとインドメタシンの
安定性が悪くなり好ましくない。また、グリセリン配合
量が10重量%に足りない場合は、他の保湿剤を多量に
配合して粘着性、保水性等の使用品質を確保しなければ
ならないため、製造コストおよび作業性において不利と
なる。上記範囲のグリセリンを配合する限り、貼付剤の
保湿性、粘着性等の使用品質に問題を生ずるおそれはな
いが、必要に応じてプロピレングリコ−ル、ソルビト−
ル、水アメ、還元麦芽糖水アメ等の保湿剤を組み合わせ
て配合してもよい。
【0021】本発明においては、さらに必要に応じ、ポ
リアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸、カルボキシ
メチルセルロ−スナトリウム、ヒドロキシプロビルセル
ロ−ス、メチルセルロ−ス、アルギン酸ナトリウム、ポ
リビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン、メチルビ
ニルエ−テル・無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン
オキサイド等の増粘剤、カオリン、酸化チタン、軽質無
水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等の増量剤、軽質流動パラ
フィン、ポリプテン、スクワラン等の油成分、ポリオキ
シエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の界面
活性剤、メント−ル、カンフル、ハッカ油等の清涼剤等
を配合することができる。
【0022】本発明の貼付剤は、通常、あらかじめ適当
な支持体上に塗布又は展延等し、更に適用面側に使用時
に剥離可能な剥離紙等を貼合せるなどした形態で提供さ
れる。このような場合、支持体としては、布、不織布、
プラスチックシ−ト又はフィルム、紙等任意のものを用
いることができる。
【0023】
【実施例】以下に本発明を具体的な実施例に基づき説明
するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0024】表1に示す成分配合割合(単位:重量%)
のインドメタシン貼付剤を下記製法で調製した。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1および4の製法: 精製水にカルボキシメチルセルロ−スナトリウムをグリ
セリンに分散した液を加えた後、ゼラチンを加え溶解す
る。ついでポリアクリル酸部分中和物、乾燥水酸化アル
ミニウムゲル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油をグリ
セリン、プロピレングリコ−ルに分散した液を加え、充
分練合した後、カルボキシビニルポリマ−、ソルビタン
脂肪酸エステルを軽質流動パラフィンに分散した液を加
える。さらに、あらかじめインドメタシンをクロタミト
ン、N−メチル−2−ピロリドンに溶解した液を加えた
後、乳酸を加えて充分練合し、インドメタシン貼付剤を
得る。得られた貼付剤を不織布に展延し、ポリプロピレ
ンフィルムでカバ−して10cm×14cmに裁断す
る。
【0027】実施例2の製法: 精製水、ソルビト−ルにカルボキシメチルセルロ−スナ
トリウムをグリセリンに分散した液を加えた後、ゼラチ
ンを加え溶解する。ついでポリアクリル酸部分中和物、
乾燥水酸化アルミニウムゲル、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油をグリセリンに分散した液を加え、充分練合し
た後、カルボキシビニルポリマ−、ソルビタン脂肪酸エ
ステルを軽質流動パラフィンに分散した液を加える。さ
らに、あらかじめインドメタシンをクロタミトン、N−
メチル−2−ピロリドン、N−オクチルピロリドンに溶
解した液を加えた後、乳酸を加えて充分練合し、インド
メタシン貼付剤を得る。得られた貼付剤を不織布に展延
し、ポリプロピレンフィルムでカバ−して10cm×1
4cmに裁断する。
【0028】実施例3の製法:N−メチル−2−ピロリ
ドンの代わりにN−(2−ヒドロキシエチル)ピロリド
ンを加える以外は実施例1と同じ。
【0029】実施例5の製法: 精製水、ソルビト−ルにカルボキシメチルセルロ−スナ
トリウムをグリセリンに分散した液を加えた後、ゼラチ
ンを加え溶解する。ついでポリアクリル酸部分中和物、
乾燥水酸化アルミニウムゲル、ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油をプロピレングリコ−ル、グリセリンに分散し
た液を加え、充分練合した後、カルボキシビニルポリマ
−、ソルビタン脂肪酸エステルを軽質流動パラフィンに
分散した液を加える。さらに、あらかじめインドメタシ
ンをクロタミトン、N−メチル−2−ピロリドンに溶解
した液を加えた後、乳酸を加えて充分練合し、インドメ
タシン貼付剤を得る。得られた貼付剤を不織布に展延
し、ポリプロビレンフィルムでカバ−して10cm×1
4cmに裁断する。
【0030】比較例として、表2に示す成分組成(単
位:重量%)のインドメタシン貼付剤を下記方法で製造
した。
【0031】 比較例1〜6の製法: 実施例1に準ずる方法。 比較例7の製法:精製水、ソルビト−ルにカオリンを分
散し、カルボキシメチルセルロ−スナトリウムをグリセ
リンに分散した液を加え、さらにゼラチンを加え溶解す
る。ついでポリアクリル酸ナトリウム、乾燥水酸化アル
ミニウムゲル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油をグリ
セリンに分散した液を加え、充分練合した後、カルボキ
シビニルポリマ−、ソルビタン脂肪酸エステルを軽質流
動パラフィンに分散した液を加える。さらに、あらかじ
めインドメタシンをクロタミトンに溶解した液を加えた
後、乳酸を加えて充分練合し、インドメタシン貼付剤を
得る。得られた貼付剤を不織布に展延し、ポリプロピレ
ンフィルムでカバ−して10cm×14cmに裁断す
る。
【0032】
【表2】
【0033】グリセリン配合量を変動させた比較例1、
2、3、6の各インドメタシン貼付剤をアルミニウム袋
に密封し、50°C恒温室に保存し、製造時及び製造後
2週ならびに4週経過時のインドメタシン含量(対製造
時%)を定量し比較した。その結果を表3に示す。グリ
セリン配合量が増えるに従いインドメタシンの経時安定
性が悪くなっている。
【0034】
【表3】
【0035】クロタミトン配合量を変動させた実施例1
及び比較例4、5、6の各インドメタシン貼付剤をアル
ミニウム袋に密封し、50°C恒温室に保存し、製造時
及び製造後2週、4週、7週経過時のインドメタシン含
量(対製造時%)を定量し比較した。比較の結果を表4
に示す。クロタミトン配合量が増えるに従いインドメタ
シンの経時安定性が悪くなっている。
【0036】
【表4】
【0037】実施例1及び4の各インドメタシン貼付剤
をアルミニウム袋に密封し、50°C恒温室に保存し、
製造時〜製造後7週経過時のインドメタシン含量(対製
造時%)を定量した結果を表5に、40°C恒温室に保
存し、製造時〜製造後6ヶ月経過時のインドメタシン含
量(対製造時%)を定量した結果を表6に示す。いずれ
も安定であったことがわかる。
【0038】
【表5】
【0039】
【表6】
【0040】〔経皮吸収性試験〕実施例1及び4で得ら
れた貼付剤0.7gを7cm2 の不織布に塗布したもの
をSD系雄性ラット(体重約300g)の腹部に貼付
し、絆創膏で固定した。貼付後、4、8及び24時間に
頸静脈より1ml採血し、血漿を分離し、薬物であるイ
ンドメタシンの血漿中濃度をGC/MSによって測定し
た。比較の意味で比較例7で得られたインドメタシン貼
付剤についても同様に測定した。
【0041】ついで、前記により得られた血漿中濃度よ
り血中濃度−時間曲線下面積(AUC:Area Un
der the blood concentrati
on−time Curve)を求め、薬物であるイン
ドメタシンの生物学的利用能を測定し、実施例1におけ
るAUCを100として実施例1と実施例4及び比較例
7とを比較した。これらの測定及び比較の結果を表7に
示す。なお、図1は表7に示す血漿中薬物濃度の測定結
果をグラフに表わしたものである。
【0042】
【表7】
【0043】
【発明の効果】以上の結果からも明らかなように、本発
明のインドメタシン貼付剤は、インドメタシンの経時安
定性が良好であるうえ経皮吸収性にも優れており、その
ため充分かつ効果的に薬効を発現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び4ならびに比較例1の血漿中薬物
濃度を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 29/00 A61P 29/00 (56)参考文献 特開 平6−247856(JP,A) 特開 平2−17128(JP,A) 特開 平4−202140(JP,A) 特開 昭63−150222(JP,A) 特開 平3−161436(JP,A) 特開 昭63−141924(JP,A) 特開 昭61−40214(JP,A) 国際公開94/15609(WO,A1) Hitoshi Sasaki,et al.,Enhancing eff ect of pyrrolidone derivatives on tr ansdermal penetrat ion of 5−fluoroura cil…,Journal of Ph armaceutical Scien ces,米国,American Ph armaceutical Assoc iation,Vol.80,No.6, p.533−538 塩崎守孝、南部直樹、永井恒司,軟膏 からの薬物の放出におよぼす添加物の影 響,薬剤学,日本,Vol.42,No. 1,第10〜16頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 31/405 A61K 9/70 A61K 47/10 - 47/34 A61P 29/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基剤全量の2〜8重量%のポリアクリル
    酸部分中和物と0.5〜3重量%のカルボキシビニルポ
    リマーと1〜5重量%のゼラチンとを水の存在下にアル
    ミニウムで架橋したpH4.5〜6の含水ゲルを主体と
    した架橋型含水ゲル基剤に、薬効成分として基剤全量の
    0.1〜1.5重量%のインドメタシンと、その溶解剤と
    して重量比でインドメタシンの0.5〜2倍のクロタミ
    トン及び1〜10倍のアルキルピロリドンと、保湿剤と
    して基剤全量の10〜20重量%のグリセリンとを含有
    することを特徴とするインドメタシン貼付剤。
  2. 【請求項2】 アルキルピロリドンが、N−メチルー2
    −ピロリドン、N−(2−ヒドロキシエチル)ピロリド
    ンおよびN−オクチルピロリドンのうちの1種又は2種
    以上であることを特徴とする請求項1記載のインドメタ
    シン貼付剤。
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