JPH11180887A - 消炎鎮痛貼付剤 - Google Patents

消炎鎮痛貼付剤

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JPH11180887A
JPH11180887A JP9366415A JP36641597A JPH11180887A JP H11180887 A JPH11180887 A JP H11180887A JP 9366415 A JP9366415 A JP 9366415A JP 36641597 A JP36641597 A JP 36641597A JP H11180887 A JPH11180887 A JP H11180887A
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JP
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weight
patch
arnica
composition
inflammatory
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JP9366415A
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English (en)
Inventor
Akihiko Kusunoki
彰彦 楠
Iwao Ozeki
岩男 大関
Yasuhiro Kubota
康裕 久保田
Kenichi Noguchi
憲一 野口
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Saitama Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Saitama Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた消炎鎮痛効果を示す貼付剤を提供するこ
とにある。 【解決手段】アルニカ抽出組成物およびセイヨウトチノ
キ種子エキスを含有する消炎鎮痛貼付剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルニカ抽出組成
物とセイヨウトチノキ種子エキスとを配合した消炎鎮痛
貼付剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルニカはアルプス、ヒマラヤ、ロッキ
−等の高山帯温暖地に産するキク科の多年草であり、古
くから消炎薬として欧州で使用されている。その成分
は、arnicin、トリテルペノイド(faradi
ol、arnidiol等)、サポニン等からなること
が知られており、近年、アルニカチンキを含む貼付剤が
開発されている。しかし、アルニカ含有の貼付剤に関
し、消炎鎮痛効果等の詳細な検討はほとんど行われてお
らず、満足のいく効果は得られていなかった。一方、セ
イヨウトチノキ種子エキスは、トリテルペン系サポニン
やフラボン類、クマリン類等の成分を含有しており、セ
イヨウトチノキ種子エキスを配合したパップ剤(特開平
7−173067)等が提案されている。しかしなが
ら、これらの貼付剤は物性が良いものであったとして
も、消炎鎮痛作用が十分でなく、消炎鎮痛貼付剤として
満足のいく製剤は得られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、貼付剤組成
中にアルニカ抽出組成物等の生薬成分を配合することに
より、皮膚刺激が少なく、皮膚貼着性・保形性が良く、
極めて優れた消炎鎮痛効果を示す貼付剤を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の状
況を鑑みて種々研究を重ねた結果、アルニカ抽出組成物
およびセイヨウトチノキ種子エキスを配合した貼付剤は
極めて優れた消炎鎮痛効果を持つこと、また、この組成
物に、さらにカンフルをも含有させると、より優れた消
炎鎮痛効果を示すことを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0005】すなわち、本発明は、アルニカ抽出組成物
およびセイヨウトチノキ種子エキスを含有することを特
徴とする消炎鎮痛貼付剤を提供するものである。また、
本発明は、上記2成分とともに、さらにカンフルを含有
することを特徴とする消炎鎮痛貼付剤を提供するもので
ある。
【0006】本発明において、アルニカ抽出組成物は、
特に限定されず、例えばアルニカ(花、根等)を水、エ
タノ−ル、含水エタノ−ル、プロピレングリコ−ル、ブ
チレングリコ−ルまたはこれらの混液にて抽出したもの
等を用いることができる。一般的抽出方法で得られたチ
ンキ剤またはエキス剤等が好んで用いられ、特にチンキ
剤は好ましい。このチンキ剤を用いる場合は、原生薬を
好ましくは0.01〜0.8g/ml、特に好ましくは
0.1〜0.8g/ml含むものを用いる。アルニカ抽
出組成物の配合量は、特に限定されないが、一般に貼付
剤組成物全量の0.01〜20重量%、好ましくは0.
05〜5.0重量%、特に好ましくは0.1〜0.2重
量%の範囲で配合する。
【0007】本発明で用いられるセイヨウトチノキ種子
エキスは、セイヨウトチノキの種子を含水エタノ−ル、
もしくはエタノ−ルで抽出後、減圧濃縮した軟エキス、
あるいは粉末エキスを用いることができる。また、セイ
ヨウトチノキ種子エキスの配合量は貼付剤組成物全量に
対し0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量
%、特に好ましくは0.1〜0.2重量%の範囲で配合
する。
【0008】本発明は、上記アルニカ抽出組成物とセイ
ヨウトチノキ種子エキスの両成分を含むことを特徴とす
る。両成分の含有比率は特に限定されないが、重量比
で、アルニカ抽出組成物の成分を1としたとき、これに
対しセイヨウトチノキ種子エキス0.1〜10、特に1
〜2の割合とするのが好ましい。
【0009】アルニカ抽出組成物とセイヨウトチノキ種
子エキスの両成分を含む貼付剤は、それ自体、皮膚刺激
性が少なく、簡便で、冷却作用を持ち、極めて優れた消
炎鎮痛作用を有するが、さらに上記2成分とともにカン
フルを含有させると、一層消炎鎮痛作用の優れた貼付剤
が得られる。
【0010】カンフルは、純品だけではなく、これを主
成分とする樟脳のような生薬成分等も用いることができ
るが、dl−カンフルを用いるのが好適である。カンフ
ルの配合量は貼付剤組成物全量の0.05〜5重量%、
好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは、0.1
5〜0.25重量%の範囲で配合する。
【0011】本発明は、従来知られていた上記生薬成分
を組み合わせて貼付剤に配合することにより、意外にも
単独では配合量を大にしても得られない優れた消炎鎮痛
効果を見出したものである。本発明の貼付剤が優れた消
炎鎮痛効果を示す作用機構の詳細は必ずしも明らかでは
ないが、アルニカ抽出組成物による消炎鎮痛作用とセイ
ヨウトチノキ種子エキスによる消炎鎮痛作用との相乗効
果によって、優れた効果を示すものと推定される。すな
わち、アルニカ抽出組成物とセイヨウトチノキ種子エキ
スを併用することにより、お互いの持つ消炎鎮痛作用
(炎症性産物の排泄促進効果、血行循環の改善作用等)
が相乗的に増強され、結果として予想外の極めて優れた
消炎鎮痛効果を発現するものと思われるのである。さら
に上記2成分とともに、付加成分としてカンフルを配合
すると、消炎鎮痛効果への協力作用が働き、上記効果が
さらに増強されるものと思われる。
【0012】本発明において、用いられる貼付剤基剤は
特に限定されず、一般的な貼付剤基剤が用いられるが、
特に、ポリアクリル酸系の水溶性高分子を用いた架橋型
含水ゲル基剤を用いるのが適当である。
【0013】ポリアクリル酸系の水溶性高分子は、特に
限定されず、従来貼付剤に用いられているものを使用す
ることができる。具体的には、ポリアクリル酸(例:ジ
ュリマ−AC10H;日本純薬製)、ポリアクリル酸ナ
トリウム(例:ビスコメ−トF−480SS;昭和電工
製)、ポリアクリル酸部分中和物(例:アロンビスAH
−105;日本純薬製、ビスコメ−トNP700;昭和
電工製)、カルボキシビニルポリマ−(例:ジュンロン
PW110;日本純薬製)等を挙げることができ、本発
明ではそのいずれも用いることができるが、ポリアクリ
ル酸部分中和物、特に中和度40〜70%のポリアクリ
ル酸部分中和物は好ましい。また、これらのポリアクリ
ル酸系の水溶性高分子は、単独または2種以上を組み合
わせて用いることができるが、ポリアクリル酸部分中和
物とカルボキシポリマ−とを併用して用いるのが好まし
い。
【0014】前記ポリアクリル酸系の水溶性高分子を用
いた架橋型含水ゲルとしては、ポリアクリル酸、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、カル
ボキシビニルポリマ−等を金属化合物で架橋したものが
あるが、本発明においては、貼付剤組成物全量に対しポ
リアクリル酸部分中和物2〜8重量%とカルボキシビニ
ルポリマ−0.5〜3重量%とゼラチン1〜4重量%と
を水の存在下にアルミニウム化合物で架橋した含水ゲル
を主体としたものが好適である。このような架橋含水ゲ
ルを主体とした基剤からなる貼付剤は、アルニカ抽出組
成物、セイヨウトチノキ種子エキス、カンフルの経皮浸
透性および吸収性が良好で消炎鎮痛効果が優れているう
え、皮膚貼着性、保形性等に優れ、また皮膚刺激性を抑
制する効果がある。
【0015】この場合、前記アルミニウム化合物として
は、水酸化アルミニウムのような水酸化物、あるいは塩
化アルミニウム、硫酸アルミニウムのような無機または
有機酸の正塩もしくはそれらの塩基性塩等を用いること
ができる。
【0016】本発明の貼付剤において、その基剤pH
は、基剤成分による皮膚刺激、あるいはセイヨウトチノ
キ種子エキスの変色等を考慮すると、4.5〜5.5の
領域が好ましい。セイヨウトチノキ種子エキスはpHの
影響をうけやすく、アルカリ性領域では変色してしま
う。
【0017】本発明においては、必要に応じ基剤中にカ
ルボキシメチルセルロ−スナトリウム、ヒドロキシプロ
ピルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、アルギン酸ナトリ
ウム、ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルピロリドン、
メチルビニルエ−テル・無水マレイン酸共重合体、ポリ
エチレンオキサイド等の増粘剤、カオリン、酸化チタ
ン、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素等の増量剤、軽
質流動パラフィン、ポリブテン、スクワラン等の油成
分、グリセリン、プロピレングリコ−ル、ソルビト−ル
等の保湿剤、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル等の界面活性剤、メン
ト−ル類(l−メント−ル、dl−メント−ル等)、ハ
ッカ油等の清涼剤等を配合することができる。また、必
要に応じ、ビタミンE、サリチル酸メチル、サリチル酸
グリコ−ル等の他の有効成分の1種または2種以上を併
用することもできる。
【0018】本発明の貼付剤は、通常、あらかじめ適当
な支持体上に塗布または展延等し、更に適用面側に使用
時に剥離可能な剥離紙等を貼り合わせるなどした形態で
提供される。このような場合、支持体としては、布、不
織布、プラスチックシ−トまたはフィルム、紙等任意の
ものを用いることができる。また、本発明の貼付剤は、
ポリアクリル酸系水溶性高分子を含有する架橋型含水ゲ
ル基剤を用いることにより、粘着力が高く、裏じみが無
い、優れた貼付剤となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0020】〔実施例1〕50°Cに加温したミキサ−
に精製水50重量部、セイヨウトチノキ種子エキス0.
2重量部、エデト酸ナトリウム0.1重量部、軽質無水
ケイ酸(商品名:アエロジル200)1重量部、酸化チ
タン0.5重量部を順次添加して溶解分散した液に、予
めカルボキシメチルセルロ−スナトリウム1重量部をグ
リセリン3重量部に分散した液(予製液A)を加え、1
0分間攪拌溶解する。次にゼラチン3重量部を徐々に加
え10分間攪拌溶解し、得られた糊液を40°Cに加温
したニ−ダ−に移す。次いで予め軽質流動パラフィン2
重量部にソルビタン脂肪酸エステル0.3重量部、カル
ボキシビニルポリマ−(商品名:ジュンロンPW−11
0)1重量部を分散した液(予製液B)を加え、10分
間練合する。更にポリアクリル酸部分中和物(アロンビ
スAH−105)6重量部、乾燥水酸化アルミニウムゲ
ル0.1重量部をグリセリン27重量部に分散した液を
徐々に加え10分間練合後、予めアルニカチンキ(アル
ニカ抽出組成物20%含有のもの)1重量部にl−メン
ト−ル0.5重量部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
(HCO−60;日光ケミカルズ社製)0.3重量部を
溶解した液(予製液C)を加え10分間練合後、酒石酸
1重量部を精製水2重量部に溶解した液を徐々に加え4
0分間練合し、貼付剤膏体を得た。この膏体を不織布に
塗膏し、プラスチックフィルムでカバ−し、10cm×
14cmに裁断して貼付剤を調製した。
【0021】〔実施例2〕50°Cに加温したミキサ−
に精製水50重量部、セイヨウトチノキ種子エキス0.
2重量部、エデト酸ナトリウム0.1重量部、軽質無水
ケイ酸(商品名:アエロジル200)1重量部、酸化チ
タン0.5重量部を順次添加し溶解分散した液に、予め
カルボキシメチルセルロ−スナトリウム1重量部をグリ
セリン3重量部に分散した液(予製液A)を加え、10
分間攪拌溶解する。次にゼラチン3重量部を徐々に加え
10分間攪拌溶解し、得られた糊液を40°Cに加温し
たニ−ダ−に移す。次いで予め軽質流動パラフィン2重
量部にソルビタン脂肪酸エステル0.3重量部、カルボ
キシビニルポリマ−(商品名:ジュンロンPW−11
0)1重量部を分散した液(予製液B)を加え、10分
間練合する。更にポリアクリル酸部分中和物(アロンビ
スAH−105)6重量部、乾燥水酸化アルミニウムゲ
ル0.1重量部をグリセリン27重量部に分散した液を
徐々に加え10分間練合後、予めアルニカチンキ(アル
ニカ抽出組成物20%含有のもの)1重量部にl−メン
ト−ル0.3重量部、dl−カンフル0.2重量部、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO−60;日光ケ
ミカルズ社製)0.3重量部を溶解した液(予製液C)
を加え10分間練合後、酒石酸1重量部を精製水2重量
部に溶解した液を徐々に加え40分間練合し、貼付剤膏
体を得た。この膏体を不織布に塗膏し、プラスチックフ
ィルムでカバ−し、10cm×14cmに裁断して貼付
剤を調製した。
【0022】〔実施例3〕50°Cに加温したミキサ−
に精製水50.6重量部、セイヨウトチノキ種子エキス
0.1重量部、エデト酸ナトリウム0.1重量部、軽質
無水ケイ酸(商品名:アエロジル200)1重量部、酸
化チタン0.5重量部を順次添加し溶解分散した液に、
予めカルボキシメチルセルロ−スナトリウム1重量部を
グリセリン3重量部に分散した液(予製液A)を加え、
10分間攪拌溶解後、さらにゼラチン3重量部を徐々に
加え10分間攪拌溶解し、得られた糊液を40°Cに加
温したニ−ダ−に移す。次いで予め軽質流動パラフィン
2重量部にソルビタン脂肪酸エステル0.3重量部、カ
ルボキシビニルポリマ−(商品名:ジュンロンPW−1
10)1重量部を分散した液(予製液B)を加え、10
分間練合する。さらにポリアクリル酸部分中和物(アロ
ンビスAH−105)6重量部、乾燥水酸化アルミニウ
ムゲル0.1重量部をグリセリン27重量部に分散した
液を徐々に加え10分間練合後、予めアルニカチンキ
(アルニカ抽出組成物20%含有のもの)0.5重量部
にl−メント−ル0.3重量部、dl−カンフル0.2
重量部、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO−6
0;日光ケミカルズ社製)0.3重量部を溶解した液
(予製液C)を加え10分間練合後、酒石酸1重量部を
精製水2重量部に溶解した液を徐々に加え40分間練合
して、貼付剤膏体を調製した。この膏体を不織布に塗膏
し、プラスチックフィルムでカバ−し、10cm×14
cmに裁断して貼付剤を調製した。
【0023】〔実施例4〕セイヨウトチノキ種子エキス
を0.1重量部でなく、0.2重量部配合した以外は実
施例3と同様にして貼付剤を調製した。
【0024】〔比較例1〕アルニカチンキおよびセイヨ
ウトチノキ種子エキスを加えない以外は実施例1と同様
にして貼付剤を調製した。
【0025】〔比較例2〕セイヨウトチノキ種子エキス
を加えない以外は実施例2と同様にして貼付剤を調製し
た。
【0026】〔比較例3〕50°Cに加温したミキサ−
に加える精製水の量を49重量部としたこと、および、
予製液Cとして、アルニカチンキを配合せず、l−メン
ト−ル0.3重量部、dl−カンフル0.2重量部、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油(HCO−60)0.3
重量部を攪拌下に加温溶解した液に精製水2重量部を徐
々に加えて得た乳化液を用いたこと以外は、実施例2と
同様にして貼付剤を調製した。
【0027】〔比較例4〕セイヨウトチノキ種子エキス
を配合せず、かわりにサリチル酸グリコ−ル1.0重量
部を予製液C(アルニカチンキ、メント−ル、カンフ
ル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油混合液)中に配合
した以外は実施例3と同様にして貼付剤を調製した。
【0028】実施例1〜4および比較例1〜4の各成分
ならびにその配合割合を、まとめて表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】実験1「カラゲニン足浮腫抑制作用」 前日に右側後肢を脱毛したラット60匹を、摂水下で1
8時間絶食後、右側後肢容積を足容積測定装置で測定
し、各群の右側後肢容積と体重の各平均がほぼ均一にな
るよう一群10匹づつ計6群に群分けした。各群のラッ
トの右側後肢足蹠皮下に1%カラゲニン溶液を0.1m
l注射して起炎し、右側後肢にそれぞれ実施例1〜2お
よび比較例1〜3の貼付剤を1群づつ貼付し、残りの1
群には何も貼付せず、注射2、4および6時間後に足容
積を測定し、起炎前の値から浮腫率(各群10匹の平均
値)を算出した。なお、被験薬は測定時のみ剥がし、あ
との時間は連続貼付した。
【0031】実験の結果である実施例1〜2および比較
例1〜3の貼付剤のカラゲニン足浮腫抑制作用を図1に
示す。なお、図1において、起炎対照は何も貼付しない
1群についての測定結果を示している。図1から明らか
なように、アルニカチンキとセイヨウトチノキ種子エキ
スを併用した実施例1は、両成分を配合していない比較
例1、セイヨウトチノキ種子エキスを配合せずアルニカ
チンキのみを配合した比較例2、アルニカチンキを配合
せずセイヨウトチノキ種子エキス単独を配合した比較例
3のいずれよりも高い抑制作用が認められた。また、さ
らにカンフルをも配合した実施例2は、より優れた抑制
効果を示した。
【0032】実験2「血管透過性亢進抑制作用」 背部を電気バリカンで除毛したラットを50匹を、各群
の体重平均がほぼ均一になるように1群10匹づつ計5
群に群分けした。起炎(ヒスタミン投与)4時間および
2時間前に、5群中4群のラットの背部に、実施例3、
4および比較例1、4の貼付剤をそれぞれ1群づつ貼付
し、残りの1群には何も貼付せず、前処理を4時間行っ
た。第1回の貼付から4時間後に、各群のラットの被験
薬の貼付中心部3点(何も貼付しなかった1群について
は対応する部位3点)にヒスタミン(100μg/0.
05ml/site)を皮内投与し、血管透過性を亢進
させ、その後直ちに2%エバンスブル−生理食塩液0.
2ml/100gを尾静脈内投与し、その20分後にラ
ットを殺して皮膚を剥離し、青染された3点の合計面積
(各群10匹の平均値)を測定した。
【0033】実験の結果、つまり実施例3、4および比
較例1、4の貼付剤の血管透過性亢進抑制作用を表2に
示す。なお、表2において、起炎対照は何も貼付しなか
った1群についての測定結果を示し、また抑制率は起炎
対照に対する抑制率を示すものである。表2から明らか
なように、アルニカチンキ、セイヨウトチノキ種子エキ
スおよびカンフルを配合した実施例3、4は、これら成
分を配合していない比較例1、アルニカチンキおよびサ
リチル酸グリコ−ルを用いた比較例4のいずれよりも高
い抑制作用が認められた。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】以上の結果からも明らかなように、本発
明によれば、アルニカ抽出組成物およびセイヨウトチノ
キ種子エキスを併用することにより、相乗効果による優
れた消炎鎮痛効果を示す貼付剤が得られる。また、さら
にカンフルを含有させることにより、さらに優れた消炎
鎮痛効果を有する貼付剤が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜2および比較例1〜3の貼付剤のカ
ラゲニン足浮腫抑制作用を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野口 憲一 埼玉県春日部市南栄町8番地1 埼玉第一 製薬株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルニカ抽出組成物およびセイヨウトチ
    ノキ種子エキスを含有することを特徴とする消炎鎮痛貼
    付剤。
  2. 【請求項2】 組成物全量に対しアルニカ拙出組成物を
    0.01〜20重量%、セイヨウトチノキ種子エキスを
    0.05〜5重量%含有することを特徴とする消炎鎮痛
    貼付剤。
  3. 【請求項3】 アルニカ抽出組成物とセイヨウトチノキ
    種子エキスとカンフルとを含有することを特徴とする消
    炎鎮痛貼付剤。
  4. 【請求項4】 貼付剤基剤が、ポリアクリル酸、ポリア
    クリル酸部分中和物、ポリアクリル酸ナトリウム、カル
    ボキシビニルポリマ−から選ばれる水溶性高分子の1種
    または2種以上を含有する架橋型含水ゲル基剤である請
    求項1〜3いずれかに記載の消炎鎮痛貼付剤。
  5. 【請求項5】 貼付剤基剤が、組成物全量に対しポリア
    クリル酸部分中和物2〜8重量%とカルボキシビニルポ
    リマ−0.5〜3重量%とゼラチン1〜4重量%とを水
    の存在下にアルミニウム化合物で架橋したpH4.5〜
    5.5の含水ゲルを主体とした基剤であることを特徴と
    する請求項1〜4いずれかに記載の消炎鎮痛貼付剤。
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