JP5643905B2 - 蓄積した鉄化合物を持つscr触媒を処理するための方法 - Google Patents

蓄積した鉄化合物を持つscr触媒を処理するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つ選択接触還元(SCR)触媒を処理及び再生するための新規な方法を記載する。
高温熱プロセス、例えば、化石燃料を利用するパワープラントでの電気の製造のための蒸気の発生は、環境的に有害な副産物を作ることが多い。亜酸化窒素(NO)及び二酸化硫黄(SO)を含むこれらの化合物は、ガスが環境に排出される前に、例えばパワープラントを出て環境と接触する前に、高温熱プロセスの煙道ガスから除去されなければならない。
煙道ガスの脱硫、例えばSOの除去は、燃焼プロセスで生じたSOがSOに酸化される既知の方法を利用することにより実行されることができる。これは、還元触媒への煙道ガスの露出の前になされる。SOは、次いでアルカリ性溶液中に吸収され、プロセスから通常は石こうの形で除去されることができる。
煙道ガスから亜酸化窒素を除去するための標準法は選択接触還元(SCR)法であり、そこでは還元剤(典型的にはアンモニア)が注入され、煙道ガス中に混合され、かつ触媒反応室を通して送られ、そこで触媒が還元剤によるNOの還元を促進して窒素元素(N)及び水を形成する。
SCR触媒と煙道ガスの成分の間の一つの望ましくない副反応は、残っているSOからSOへの変換である。例えば、煙道ガス中に残るSOは部分的にSOに酸化されることができ、それは次いで煙道ガス中の水と反応して硫酸(HSO)を生成することができる。煙道ガス蒸気中の硫酸は、触媒の下流の装置において、鋼表面(例えば硫酸の露点未満の表面)の腐食をもたらしうる。加えて、HSOエアロゾル粒子の大気中への放出はまた、環境的理由のために望ましくないかもしれない。
触媒(ある実施態様ではDeNOx触媒として言及される)は、触媒活性成分として作用する、例えばバナジウム、モリブデン、及びタングステンのような遷移金属の酸化物を含む二酸化チタンから構成されることができる。特定の実施態様では、触媒は、プレート上に、ハニカム様式で、または波形構造として配置されることができ、一般的に煙道ガスの流れの方向に平行に置かれる。しかし、パワープラントの操作中に、触媒は、例えばフライアッシュによる詰まり及び/または煙道ガス中に含まれる特定の化合物による活性成分の脱活のため、活性及び効率の損失を受ける。これらの化合物には、例えばナトリウム(Na)、カリウム(K)、ヒ素(As)、及びリン(P)系塩、並びに他の化合物がある。
これらの化合物に加えて、鉄化合物及び/または鉄塩は、触媒表面に物理的及び化学的に結合し、さらに触媒の性能を低下する。研究は、鉄イオンがパワープラントのSCR触媒の通常の操作時のSOからSOへの強化された望ましくない変換の主原因であることができることを示唆する。鉄汚染は、パワープラント内で燃やされた燃料を含む、種々の出所源から来ることができる。例えば、石炭の起源及び時代に依存して、天然の鉄含量は、石炭中の鉱物成分の合計量に対して約5〜約8重量%であることができる。
SCR触媒の再生時に、硫酸(HSO)及び塩酸(HCl)のような無機酸は、例えば浸漬工程及び中和工程によって触媒を浄化及び回復するために使用されることができることは一般的に知られている。無機酸は典型的には無臭であり、それはそれらの使用に対する別の利点である。特に、硫酸は、比較的安価でありかつ商業的に入手可能である。加えて、硫酸はまた、SO及びSOが煙道ガス内に存在することができかつパワープラント設備内の操作時の触媒により集められることができるために使用され、触媒が水中または別の水性溶液中に沈められるときにSOまたはSOは触媒から除去されかつ希釈された硫酸溶液を形成する。しかし、触媒を硫酸で処理することは、希釈された水性溶液中のHSOはまた、触媒の鋼ケーシングを腐食するので欠点を持つ。触媒ケーシングの腐食はまた、SCR触媒の細孔に浸透することができる水溶性鉄化合物の解放をもたらすことができ、さらに望ましくないSOからSOへの変換プロセスを増強する。
DeNOx触媒からの鉄汚染物の除去は米国特許7569506号に記載されており、そこでは触媒は、一種以上の酸化防止剤の添加を有する無機または有機酸の水性溶液を含む反応溶液中に置かれる。無機酸、すなわち塩酸、リン酸、硝酸、特に硫酸が記載されている。シュウ酸、クエン酸、マロン酸、ギ酸、クロロ酢酸、及びベンゾールスルホン酸を含む比較的強い有機酸のような有機酸もまた、使用された。この文献中に記載された方法は触媒上の鉄蓄積を除去するのに効果的であったけれども、この文献中に記載された強酸はまた、鋼基板及び触媒の鋼ケーシングから鉄イオンを遊離した。これらの鉄イオンは、次いで触媒の細孔に浸透することができ、潜在的に望ましくないSOからSOへの変換を強化する。
従って、鉄化合物による汚染を除去または最少にし、煙道ガス流内のSOからSOへの変換プロセスを最少にするかまたは減少しながら触媒の最適DeNOx性能を提供するSCR触媒の再生のための代替方法に対する要求がある。
以下の図は、本発明の特定の実施態様を明確にするのを助けるが、本発明を図に記載された例に限定することを意図していない。
図1aは、アンモニウム塩とアスコルビン酸の濃度の関数としてのpHの変動性を示す。
図1bは、アンモニウム塩とアスコルビン酸の濃度の関数としてのpHの変動性を示す。
図1cは、アンモニウム塩とアスコルビン酸の濃度の関数としてのpHの変動性を示す。
図2は、酸または酸反応性成分及びアスコルビン酸の濃度の関数としての合計鉄濃度を示す。
本開示は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つ、DeNOx触媒のようなSCR触媒を再生する方法を提供する。この方法は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つSCR触媒を酸性反応性塩またはフッ化水素、及び少なくとも一種の酸化防止剤を含む実質的に水性の溶液で処理すること、及びSCR触媒上に蓄積した一種以上の鉄化合物の少なくとも一部を除去することを含む。
別の実施態様では、本開示は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つDeNOx触媒を再生する方法を提供する。この方法は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つDeNOx触媒を、約2.0〜約5.0のpHを持ちかつ約0.1〜約4.0重量%の酸性反応性アンモニウム塩及び約0.5〜約2.0重量%のアスコルビン酸またはその誘導体を含む実質的に水性の溶液で処理すること、DeNOx触媒上に蓄積した一種以上の鉄化合物の少なくとも一部を除去すること、処理されたDeNOx触媒を水または水性溶液で洗浄すること、及びDeNOx触媒を乾燥することを含む。
本開示のさらに他の実施態様は、ここに記載された方法により再生された再生SCR触媒を提供する。
本開示は、一種以上の鉄化合物で汚染されることになったSCR触媒を再生の方法を提供する。SCR触媒は、例えば、高濃度の鉄化合物を持つ化石燃料の燃焼、またはパワープラント成分からの鉄化合物の浸出を通して鉄化合物で汚染されることになりうる。これらの鉄系化合物は、触媒使用サイクル時のSO/SO変換の増加に対する主な寄与者であることができる。鉄化合物は、例えば触媒の表面の一つ以上にもしくは触媒の細孔内に付着することにより、または触媒反応化合物または構造成分との化学反応に入ることにより、SCR触媒と機械的及び/または化学的の両方で反応することができ、従って触媒性能の低下及びSO/SO変換率の増加をもたらす。例えば、触媒上に付着したかまたは触媒と化学的に反応した鉄化合物は、煙道ガス中のSOのSOへの酸化をもたらすことができ、それは、次いで煙道ガス中の水と反応して硫酸を形成することができる。硫酸は、次いで煙道ガス放出システムの下流成分と反応してそれらの成分を腐食または酸化し、潜在的に成分破壊に導く。従って、本再生方法の一つの目的は、触媒活性の損失の原因である種々の汚染を除去するのみならず、再生プロセス時の触媒の表面及び細孔からの一種以上の鉄化合物を除去することにより潜在的にSO/SO変換率を維持または減少することである。
操作例以外、または特記しない限り、明細書及び請求項で使用された成分の量を表わす全ての数字、処理条件等は、全ての例において用語「約」により修飾されるものとして理解されるべきである。従って、逆に示されない限り、以下の明細書及び添付の請求項に記載された数字で表わされたパラメーターは、得られると思われる希望の性質に依存して変わることができる近似である。少なくとも、かつ請求項への均等論の適用を限定するつもりはないが、各数値パラメーターは、少なくとも報告された有意な数字を考慮してかつ通常の端数処理法を適用することにより解釈されるべきである。
開示の広い範囲を記載する数値範囲及びパラメーターは近似値であるといえども、特定の例中に記載された数値はできるだけ正確に報告される。しかし、いずれの数値も、それらのそれぞれの試験測定に見出される標準偏差から必然的にもたらされる、例えば装置及び/またはオペレータの誤差のような特定の誤差を含むかもしれない。
また、ここに列挙されたいずれの数値範囲もそこに包含される全ての下位範囲を含むことを意図されていることを理解すべきである。例えば、「1〜10」の範囲は、記載された最小値の1と記載された最大値の10との間(最小値の1と最大値の10を含む)、すなわち1に等しいかまたは1より大きい最小値と10より小さいかまたは10に等しい最大値を持つ全ての下位範囲を含むことを意図されている。
ここに列挙されたいずれの特許、刊行物、または他の開示資料も、全体的にまたは部分的に、ここに参考として組み込まれるが、組み込まれた資料が存在する定義、陳述、またはこの開示中に記載された他の開示資料と矛盾しない範囲のみが組み込まれる。それ自体、及び必要な範囲まで、ここに明白に記載された開示は、ここに参考として組み込まれたいずれの矛盾する資料に取って代わらない。ここに参考として組み込まれるべきであると述べられたが存在する定義、陳述、またはここに記載された他の開示資料と矛盾するいずれの資料、またはその部分は、その組み込まれた資料と存在する開示資料の間に矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれるだろう。
本開示は、種々の例示的な限定されない実施態様に対して本発明の幾つかの異なる特徴及び態様を記載する。しかし、本発明は、異なる特徴、態様、及びここに記載された実施態様を当業者が有用であると見出すいずれかの組み合わせで組み合わせることにより達成されることができる多数の代替実施態様を包含することが理解される。
本開示は、一種以上の鉄含有化合物により汚染されることになったDeNOx触媒のようなSCR触媒を処理するための方法を提供する。ここで使用される用語「SCR触媒」は、化石燃料、バイオ燃料、またはそれらの組み合わせの燃焼により動力を供給されるパワープラントの煙道ガスのような煙道ガス中のある成分を選択的に還元するように設計された選択接触還元触媒を意味する。ここで使用される用語「DeNOx触媒」は、アンモニアの存在下で亜酸化窒素の選択的還元により窒素元素及び水を与えることにより煙道ガスから亜酸化窒素を除去するSCR触媒を意味する。ここで使用される用語「鉄含有化合物」は、第一鉄(Fe2+)イオンにより形成されたイオン性化合物または第二鉄(Fe3+)イオンにより形成されたイオン性化合物(鉄含有化合物の混合物を含む)のような、しかしそれに限定されない、イオン性鉄化合物を意味する。ここで使用される、一種以上の鉄化合物で汚染されたまたはその蓄積を持つSCR触媒は、上に触媒(すなわちプレートタイプ触媒)が組み込まれることができる金属基板を含まない全触媒物質の重量に対して0.3重量%より大きいFeの鉄濃度(X線蛍光により測定)を、触媒上に付着したかまたは触媒と化学的に反応したかのいずれかで、持つことができる。鉄濃度は、X線蛍光技術を用いて触媒中のFe濃度として測定されることができ、この技術はまた、SiO,Al,TiO,CaO,MgO,BaO,NaO,KO,SO,P,V,WO,MoO,As及びCrを含む他の化合物の濃度を測定するために使用されることができる。鉄濃度を測定するために他の方法が使用されることができる。特定の実施態様では、SCR触媒は、X線蛍光を用いて測定したときに触媒中にFeの約0.3〜約12重量%の鉄濃度を持つことができる。
一実施態様によれば、本開示は、DeNOx触媒のようなSCR触媒を再生する方法を提供し、そこではこの触媒は一種以上の鉄化合物の蓄積を持つ。この方法は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つSCR触媒を酸性反応性塩またはフッ化水素、及び少なくとも一種の酸化防止剤を含む実質的に水性の溶液で処理すること、及びSCR触媒上に蓄積した一種以上の鉄化合物の少なくとも一部分を除去することを含むことができる。これらの実施態様によれば、一種以上の鉄化合物の少なくとも一部分を除去することは、再生された触媒を提供し、そこでは煙道ガス中のSOからSOへの酸化速度は、新しい触媒により観察した煙道ガス中のSOからSOへの酸化速度と同じかまたはそれより小さい。
ある実施態様では、SCR触媒は、少なくとも一種の酸性反応性塩と少なくとも一種の酸化防止剤を含む実質的に水性の溶液で処理されることができる。ここで使用される用語「酸性反応性塩」は、水中に溶解したときに酸性溶液(すなわち7.0未満のpHを持つ水性溶液)を形成するいずれかのイオン性塩、特定の実施態様では、5.0未満のpHを持つ酸性水性溶液を形成するいずれかのイオン性塩を意味する。本開示の種々の実施態様で使用するために適した酸性反応性塩の例は、フッ化物(F)、塩化物(Cl)、臭化物(Br)、ヨウ化物(I)、アスタチン塩(At)、硝酸塩(NO )、リン酸二水素塩(HPO )、硫酸水素塩(HSO )、及び硫酸塩(SO 2−)からなる群から選ばれた対アニオンのような好適な対イオンを持つNH 、第一、第二、または第三アンモニウム塩(第一、第二または第三アンモニウム塩は一種以上のアルキル基または他の好適な有機基で置換されることができる)のようなアンモニウム系酸性反応性塩を含むが、それらに限定されない。ここで使用される用語「実質的に水性の溶液」は、水及び少なくとも一種のイオン性化合物(例えば酸性反応性塩)またはフッ化水素及び溶液が液体としてなお自由に流れるような濃度で水中に溶解された(すなわち、飽和点まで溶解された)少なくとも一種の酸化防止化合物を含む溶液を意味する。実質的に水性の溶液はさらに、極性有機溶剤(例えばアルコール)のような有機溶剤のような一種以上の他の化合物を含むことができる。但し、この他の化合物が、触媒の細孔中への溶液の浸透を含む、触媒の表面との接触及び湿潤のために実質的に水性の溶液の能力(湿潤性)を妨げないことが条件である。ある実施態様では、酸性反応性塩は、フッ化アンモニウム、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、またはいずれかのそれらの混合物のようなアンモニウム塩であることができる。特定の実施態様では、酸性反応性塩は、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、またはそれらの混合物であることができる。ある実施態様では、実質的に水性の溶液は約0.1%〜約10.0%の濃度の酸性反応性塩を含むことができる。他の実施態様では、実質的に水性の溶液は約0.1〜約4.0重量%の濃度の酸性反応性塩を含むことができ、他の実施態様では、溶液の約0.5〜約2.0重量%で含むことができる。さらに他の実施態様では、実質的に水性の溶液は、5.0未満の溶液のpHを作るのに十分な酸性反応性塩を含むことができる。
他の実施態様によれば、SCR触媒は、フッ化水素及び少なくとも一種の酸化防止剤(すなわち、少なくとも一種の酸化防止剤を含む実質的に水性のフッ化水素酸溶液)を含む実質的に水性の溶液で処理されることができる。ここで使用される用語「フッ化水素を含む実質的に水性の溶液」及び「フッ化水素酸溶液」は同じことを意味し、置き換えて使用されることができる。例えば、これらの実施態様によれば、実質的に水性の溶液は、溶液の約0.05〜0.2重量%の濃度のフッ化水素を含むことができる。
酸性反応性塩またはフッ化水素に加えて、実質的に水性の溶液はさらに、少なくとも一種の酸化防止剤を含む。好適な酸化防止剤は、例えばアスコルビン酸のようなエノールまたはエンジオール、例えばクエン酸のようなカルボン酸、及び例えば酒石酸及びサリチル酸のようなヒドロキシカルボン酸またはこれらの化合物のいずれかの誘導体を含むことができる。特定の実施態様では、酸化防止剤はアスコルビン酸またはその誘導体であることができる。これらの実施態様によれば、実質的に水性の溶液は、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸(またはその誘導体)を、溶液の約0.5〜約10.0重量%の濃度で含むことができる他の実施態様では、酸化防止剤の濃度は溶液の約0.5〜約2.0重量%であることができる。
実質的に水性の溶液が酸性反応性塩またはフッ化水素のいずれかを含む実施態様によれば、酸性反応性塩またはフッ化水素は、溶液のpHを例えば5.0未満にもたらすのに十分な濃度で添加され、ある実施態様ではpH範囲は約2.0〜約5.0であることができる。
操作のいずれの理論によっても拘束されることを意図しないが、本発明者らは、酸化防止化合物が触媒上に蓄積した一種以上の鉄化合物を還元し及び/またはそれに結合することができ、それにより鉄化合物のより可溶性の形を形成し、この鉄化合物は次いで水性溶液内に可溶化されかつ触媒から除去されると思われる。例えば、酸化防止剤がアスコルビン酸を含むそれらの実施態様では、アスコルビン酸は不溶性Fe3+イオンをFe2+イオンに還元することができ、それは次いでアスコルビン酸と可溶性の金属/リガンド錯体を形成することができる。他の実施態様では、酸化防止剤は鉄化合物を還元することができ、還元された鉄化合物は実質的に水性の溶液内の成分と可溶性錯体を形成することができる。酸化防止剤/鉄錯体または鉄の還元された形は、次いで可溶化されかつ触媒の表面から洗い去られることができる。しかし、いずれの理論によっても拘束されることを意図しないが、酸化防止剤/鉄錯体の結合、還元及び/または可溶化は実質的に水性の溶液中に酸性反応性塩またはフッ化水素の存在を必要とすると考えられる。例えば、酸性反応性塩またはフッ化水素の不在下では、鉄化合物に対する酸化防止剤の結合定数は、触媒に対する鉄の結合定数に比べて、安定な可溶性錯体を形成するためには十分でないかもしれない。すなわち、触媒に対する鉄の結合定数は、鉄に対する酸化防止剤の結合定数より高い。特に、鉄が触媒表面にまたは触媒表面に付着している毒に化学的に結合されるとき、酸性反応性塩またはフッ化水素のような強い薬剤が、かかる化学、イオンまたは物理結合または親和力のいずれかを破壊し、遊離鉄化合物を酸化防止剤と反応させるために必要であるかもしれないと思われる。
特定の実施態様によれば、SCR触媒を処理及び再生することは、一種以上の鉄化合物を実質的に水性の溶液中に除去するために適したいずれの温度でも行われることができる。一実施態様では、SCR触媒を実質的に水性の溶液で処理することは、約0℃〜約100℃または約0℃〜約60℃の温度であることができる。別の実施態様では、SCR触媒を実質的に水性の溶液で処理することは、約20℃〜約60℃の温度であることができる。
触媒を実質的に水性の溶液で処理することは、実質的に水性の溶液を保持するタンクまたはボウル内に触媒を少なくとも部分的に沈めることを含むことができる。他の実施態様では、触媒を実質的に水性の溶液で処理することは、触媒を実質的に水性の溶液で噴霧することを含むことができる。さらに他の実施態様では、触媒を実質的に水性の溶液で処理することは、触媒の一以上の開口を通して溶液を流すことができ、その方法は、例えば米国出願公開2008/0115800に記載された方法に限定されないが、その開示は参考としてその全体を組み込まれる。
特定の実施態様では、SCR触媒を処理することは、例えば触媒が実質的に水性の溶液を含むタンク内に少なくとも部分的に浸漬されながら、触媒を動かすこと及び実質的に水性の溶液を攪拌することの少なくとも一つを含むことができる。例えば、処理工程時に触媒を動かし及び/または溶液を攪拌することは、実質的に水性の溶液と触媒の表面の間、従って触媒の表面上のまたは触媒に化学的に結合された一種以上の鉄化合物との改善された接触を提供することができる。加えて、触媒を動かすこと及び/または触媒を含む溶液を攪拌することは、フライアッシュ粒状物及び/または鉄化合物(それ自身または酸化防止剤との錯体を形成した後のいずれかで)を触媒の表面から除去することを助けることにより一種以上の鉄化合物の除去をさらに改善することができる。ある実施態様によれば、触媒を動かすことは、触媒を上下させること、触媒を縦、横、円、または対角線方向の一つ以上で動かすこと、触媒を垂直、水平、または対角軸の少なくとも一つの周りに旋回すること、または触媒を振盪または振動することの少なくとも一つを含むことができる。他の実施態様によれば、実質的に水性の溶液を攪拌することは、溶液をかき混ぜること、溶液を機械的混合器または空気ブロワーを用いて混合すること、溶液を再循環すること、溶液を触媒の一つ以上の開口を通して注入すること、溶液を触媒の少なくとも一つの表面上に噴霧すること、及び溶液及び触媒を超音波または低周波振動により処理することの少なくとも一つを含むことができる。特定の実施態様では、触媒を処理することは、溶液中の触媒を動かすこと及び溶液を攪拌することの両方を含むことができる。
ここに説明したように、ここに記載されたようにSCR触媒を処理した後、この方法は、SCR触媒上に蓄積した一種以上の鉄化合物の少なくとも一部分を除去することを含む。ここに記載されたように、鉄化合物は、例えば実質的に水性の溶液中に溶解することまたは実質的に水性の溶液中に除去することによって、実質的に水性の溶液で処理された後に除去されることができる。触媒が水性溶液から除去されるとき、鉄化合物及び残留物は水性溶液中に残り、従って触媒表面から除去される。ある実施態様によれば、十分な量の鉄化合物が、触媒の活性度(例えばSO/SO変換率の可能性)が新しい触媒に存在するレベルまでまたはそれ以下に再生されるように触媒から除去されることができる。特定の実施態様では、一種以上の鉄化合物の少なくとも一部分を除去することは、触媒表面上または触媒細孔中のFe汚染のような鉄化合物汚染を0.3重量%未満持つ再生された触媒をもたらす。
ここに記載された種々の実施態様による方法はさらに、触媒を一種以上の予備処理工程に供することを含むことができる。例えば、一実施態様では、この方法は、機械的予備処理工程及び洗浄予備処理工程から選ばれる予備処理工程を含むことができる。機械的予備処理は、触媒の表面の少なくとも一部分からダストまたはフライアッシュの少なくとも一部分を除去するように設計されることができる。例えば、触媒は、強制空気またはガス浄化工程に供することができ、そこでは触媒の表面の少なくとも一部分が、フライアッシュ、ダスト、他の粒状物、及び固体を触媒の表面から除去するために強制空気または他のガスの流れにさらされる。固体粒状物の少なくとも一部分を除去するために、振盪すること、けずり落とすこと、及び突き回すことのような、しかしそれらに限定されない、従来既知の他の機械的予備処理工程もまた使用されることができる。
他の実施態様によれば、この方法はさらに、SCR触媒を水(例えば脱イオン水)、水性溶液、または極性有機溶剤(例えば、アルコール溶剤)で洗浄することを含む予備処理工程を含むことができる。例えば、触媒表面を水、水性溶液、または極性有機溶剤で噴霧することによりまたは水、水性溶液、または極性有機溶剤を含む容器中に、任意選択的に動かすかまたは攪拌しながら触媒を少なくとも部分的に浸漬することにより触媒を洗浄することは、フライアッシュ固体のようなダストまたは固体、及び水溶性化合物(Na,K,P3+及び他の可溶性塩など)を触媒の表面から除去するために使用されることができる。これに代えて、予備処理工程は、米国出願公開2008/0115800に記載されたような処理を触媒に受けさせることを含むことができる。
ここに記載された種々の実施態様による方法はさらに、SCR触媒を再生するための他の既知の処理工程を含むことができる。例えば、他の処理工程は、米国特許6299695、6387836、7723251、及び7741239、並びに米国出願公開2007/0161509、2009/0209417、及び2009/0239735に記載された種々のプロセスを含み、それらのそれぞれの開示はここに参考としてその全体を組み込まれる。
特定の実施態様では、ここに記載された方法はさらに、SCR触媒をここに記載されたような実質的に水性の溶液で処理した後に、SCR触媒を水、水性溶液、または極性有機溶剤で洗浄することを含むことができる。処理及び除去工程後にSCR触媒を洗浄することはさらに、触媒表面上の残留鉄または他の汚染物を、残留鉄または他の汚染物を溶解または除去することによって除去することができる。触媒は、触媒表面を溶液で噴霧すること、溶液中への少なくとも部分的な浸漬(任意選択的に触媒の運動または溶液の攪拌と共に)、またはここで前述したように触媒チャンネルを通して溶液を注入することの一つ以上により洗浄されることができる。洗浄工程後に、触媒は、例えば乾燥炉中で触媒を少なくとも100℃の温度で乾燥することによって乾燥されることができる。これに代えて、触媒が処理及び除去工程後に洗浄工程に供されないそれらの実施態様では、触媒は、蓄積した鉄化合物の少なくとも一部分を除去する工程後に直接乾燥されることができる。
ここに詳細に記載された種々の実施態様のいずれかに従って触媒を処理した後、触媒は任意選択的にさらに、例えばSCR触媒を一種以上の触媒活性な金属化合物で含浸することにより再生されることができる。例えば、意図した使用(すなわち一種以上の成分をパワープラント煙道ガスから除去する)時に及び/または触媒の種々の処理/再生プロセス時に、触媒の触媒活性は、例えばSCR触媒中の一種以上の触媒活性な金属化合物の一部分の損失または脱活のために低下されることになるかもしれない。再生されたSCR触媒を再含浸することは、これらの金属の酸化物のようなバナジウム化合物、モリブデン化合物、及びタングステン化合物からなる群から選ばれた一種以上の触媒活性な金属化合物を含浸することを含むことができる。他の実施態様では、再生されたSCR触媒はさらに、例えば再生された触媒の機械的強度及び構造的完全性を改善するために、再焼成されることができる。
他の実施態様によれば、本開示は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つDeNOx触媒を再生するための方法を提供する。これらの実施態様による方法は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つDeNOx触媒を、約2.0〜約5.0のpHを持ちかつ約0.1重量%〜約4.0重量%のここに記載されたような酸性反応性アンモニウム塩、及び約0.5重量%〜約2.0重量%のアスコルビン酸またはその誘導体を含む実質的に水性の溶液で処理すること;DeNOx触媒上に蓄積された一種以上の鉄化合物の少なくとも一部分を除去すること;いかなる残留鉄化合物または他の汚染物も除去するために処理されたDeNOx触媒を水または他の水性溶液で洗浄すること;及びDeNOx触媒を乾燥することを含む。これらの工程の特定な実施態様は、ここに詳細に記載される。
他の実施態様は、ここに記載された方法のいずれかにより再生された再生SCR触媒を提供する。ここに記載された方法は、一種以上の鉄化合物の蓄積を持つDeNOx触媒のようなSCR触媒を処理して煙道ガス中のSOからSOへの変換の増加をもたらし、汚染する鉄化合物の少なくとも一部分を除去することにより触媒を再生し、それにより煙道ガス中のSOからSOへの変換の割合を低下することができる。ここに記載された方法のいずれか一つにより処理された再生されたSCR触媒(例えば再生されたDeNOx触媒)は、新しい触媒に比べてSOからSOへの同じかまたは更に低い酸化を示すことができる。例えば、ある実施態様によれば、本開示の一実施態様により処理されたDeNOx触媒のようなSCR触媒は、未処理の鉄汚染触媒に比べてSOからSOへの変換率の少なくとも10%の減少を示すことができる。他の実施態様では、処理された触媒は、未処理の鉄汚染触媒に比べて少なくとも30%、40%、50%、60%、さらには少なくとも70%のSOからSOへの変換率の減少を示すことができる。
明細書に記載されかつ請求項により規定された本発明は、以下の非限定の例示的な実施例と関連して読めばより良く理解されるだろう。
実施例1
この実施例では、塩−アスコルビン酸混合物のpHに基づいたアンモニウム塩に対する潜在的候補を識別するために予備試験が実施された。種々のアンモニウム酸性反応性塩の実質的に水性の溶液のpHが試験された。この実施例で試験された塩は、塩化アンモニウム(NHCl)、フッ化アンモニウム(NHF)、硝酸アンモニウム(NHNO)、及び硫酸アンモニウム((NHSO)であった。
塩濃度は、1,2及び4重量%で選ばれ、アスコルビン酸濃度は0.5,1及び2重量%であった。これらの組成物の水性溶液に対するpHの影響は表1に与えられる。図1a,1b及び1cは、異なる温度でのアンモニウム塩とアスコルビン酸の種々の濃度のpHに対する影響を示す。図1aは、0.5重量%アスコルビン酸の1%塩溶液への初期添加後にpHが全ての塩に対し6〜7から2.5〜3.5に落ち、次いで2重量%までのアスコルビン酸の添加後でさえ殆ど一定のままであったことを示す。塩濃度をさらに高めることは、pH値に影響を持たなかった。また、NHFは、他の塩に比べたときアスコルビン酸添加後に有意に高いpHを持ったことがわかる。この影響は、NHF濃度を高めると共に増えた(図1aと1cを比較)。フッ化アンモニウム溶液に対する最低pH値は、1重量%NHF及び2.0重量%アスコルビン酸に対し4.40であった(図1a)。塩化アンモニウム溶液に対する最低pH値は、4重量%NHCl及び2.0重量%アスコルビン酸に対し2.78であった(図1c)。pH2.84の同様な値は、4重量%NHNOと2.0重量%アスコルビン酸を含む硝酸アンモニウム溶液で達成された(図1c)。対応する(NHSO溶液(4重量%(NHSO及び2.0重量%アスコルビン酸)は3.55のより高いpH値を持ったけれども、酸性反応性塩NHCl及び(NHSOをさらに研究することが決定された。
実施例2
アスコルビン酸と塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム及びフッ化水素の組み合わせを使用して鉄除去のためのハニカムSCR触媒が試験された。約30gのハニカム触媒が270mLの対象溶液(表3〜5参照)中に置かれ、水浴中で4時間加熱及び混合された。溶液の試料が、試験の始め、1時間後、4時間後に取られ、表2に記載された分析試験法を使用してpH,Fe2+及び合計鉄分析のために保存された。
表2に見ることができるように、Fe2+分析のための範囲は非常に広いが、合計鉄分析のための限度は3000mg/Lである。1:200までの希釈が、合計鉄分析のための測定範囲内にとどめるために必要であった。結果として、測定された合計鉄値は、ある場合には、測定されたFe2+値より低かった。合計鉄はFe2+とFe3+の合計である。従って、合計鉄は、Fe2+濃度に少なくとも等しいかまたはそれより大きいだろう。Fe2+試験片法用いる視覚比較の不正確性、及び正確だが合計鉄測定を使用して観察された高度に希釈された値のために実験誤差が観察されることができる。
この実施例の配合により処理されたSCR触媒からのpH,Fe2+濃度及び合計鉄濃度の測定結果は、表3,4及び5にそれぞれ与えられている。一般的に、合計鉄濃度の増加はアンモニウム塩濃度の増加に比例した。アスコルビン酸濃度を0.3から0.5重量%に増やすと、4時間後の合計鉄濃度の0.5重量%(NHSO溶液に対し126mg/Lから184mg/L(47%)への増加、及び0.5重量%NHC1溶液に対し122mg/Lから199mg/L(64%)への増加をもたらした。4時間後の試験溶液の合計鉄濃度は、0.2重量%フッ化水素と0.5重量%アスコルビン酸の組み合わせで257mg/Lであった。2重量%(NHSOと0.5重量%アスコルビン酸の組み合わせは249mg/Lの合計鉄値を示した。合計鉄の230mg/Lの濃度は、2重量%NHClと0.5重量%アスコルビン酸の混合物で見出された。種々の試験条件に対する合計鉄濃度のグラフ図は図2に与えられている。
Figure 0005643905
Figure 0005643905
実施例3
SO からSO への変換率の変化の決定
この実施例では、本開示の一実施態様により処理されたSCR触媒に対するSOからSOへの変換率の変化が決定された。鉄で汚染されたSCR触媒のSOからSOへの変換率が、本開示の一実施態様による処理前後で決定された。
鉄で汚染されたハニカムSCR触媒からの試料素材が触媒のSOからSOへの変換率を決定するために分析された。SOからSOへの変換率は、Chapter4:SO to SO Oxidation of Electric Power Research Institute,“Protocol for Laboratory Testing of SCR Catalyst:2nd Edition,”D.Broske,Technical Update,2007年12月,pp4−1〜4−11に記載されたプロトコルにより決定される。未処理試験素材のSOからSOへの変換率は0.752%であると決定された。試料素材は、次いで3時間の間、2重量%(NHSO及び0.5重量%アスコルビン酸を含む水性溶液中で40℃〜50℃の温度で処理された。試料素材は、次いで脱イオン水で1時間の間、瀑落様式で洗浄された。処理溶液のFe2+含有量は、鉄除去を決定するために測定された。瀑落洗浄の鉄含有量はまた、可溶化された鉄を除去するために触媒が十分にすすがれたことを確保するために分析された。鉄除去分析データは表6に与えられる。鉄除去データから見ることができるように、3時間後の処理溶液のFe2+濃度は275mgFe2+/Lであった。
試料素材は、次いで乾燥され、8時間の間、400°〜425℃(750°〜800°F)で焼成され、処理された試料素材のSOからSOへの変換率が決定された。処理された試料素材は、未処理鉄汚染素材に比べてSOからSOへの変換の73%減少に相当する、0.201%のSOからSOへの変換率を示した。
Figure 0005643905
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Claims (17)

  1. 一種以上の鉄化合物の蓄積を持つSCR触媒を再生する方法であって、
    一種以上の鉄化合物の蓄積を持つSCR触媒を、アンモニウム系酸性反応性塩及び少なくとも一種の酸化防止剤を含む実質的に水性の溶液で処理すること;及び
    SCR触媒上に蓄積した一種以上の鉄化合物の少なくとも一部分を除去すること;
    を含み、
    実質的に水性の溶液が2.0〜5.0のpHを持つこと、及びアンモニウム系酸性反応性塩が塩化アンモニウムまたは硫酸アンモニウムであることを特徴とする方法。
  2. アンモニウム系酸性反応性塩の濃度が0.1重量%〜10.0重量%であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  3. 少なくとも一種の酸化防止剤がアスコルビン酸またはその誘導体を含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
  4. 実質的に水性の溶液におけるアスコルビン酸またはその誘導体の濃度が0.5重量%〜10.0重量%であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  5. SCR触媒を処理することが、0℃〜100℃の温度でSCR触媒を処理することを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
  6. SCR触媒を処理することが、溶液中の触媒を動かすこと、及び実質的に水性の溶液を攪拌することの少なくとも一つをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
  7. 溶液中の触媒を動かすことが、触媒を上下させること、触媒を垂直、対角、または水平軸周りに旋回すること、触媒を縦方向に動かすこと、及び触媒を振盪することの少なくとも一つを含み、実質的に水性の溶液を攪拌することが、溶液をかき混ぜること、溶液を再循環すること、溶液を触媒中の一つ以上の開口を通して注入すること、及び溶液を超音波または低周波振動で処理することの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
  8. SCR触媒を処理する工程後にSCR触媒を水または第三の水性溶液で洗浄すること、及びSCR触媒を乾燥することをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
  9. SCR触媒を一種以上の触媒活性金属化合物で再含浸することをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. 処理されたSCR触媒が、未処理SCR触媒に比べて減少したSOからSOへの変換率を持つことを特徴とする請求項に記載の方法。
  11. 一種以上の鉄化合物の蓄積を持つDeNOx触媒を再生する方法であって、
    一種以上の鉄化合物の蓄積を持つDeNOx触媒を、2.0〜5.0のpHを持ちかつ0.1〜4.0重量%の酸性反応性アンモニウム塩及び0.5〜2.0重量%のアスコルビン酸またはその誘導体を含む実質的に水性の溶液で処理すること;
    DeNOx触媒上に蓄積した一種以上の鉄化合物の少なくとも一部分を除去すること;
    処理されたDeNOx触媒を水または水性溶液で洗浄すること;及び
    DeNOx触媒を乾燥すること;
    を含むことを特徴とする方法。
  12. 処理されたDeNOx触媒が、未処理DeNOx触媒に比べて減少したSOからSOへの変換率を持つことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. DeNOx触媒を処理することがDeNOx触媒を20℃〜60℃の温度で処理することを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. DeNOx触媒を処理することがDeNOx触媒を60℃の温度で処理することを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. SCR触媒を処理することがSCR触媒を20℃〜60℃の温度で処理することを含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
  16. SCR触媒を処理することがSCR触媒を60℃の温度で処理することを含むことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. SCR触媒を処理することが、溶液中の触媒を動かすこと、及び実質的に水性の溶液を攪拌することの少なくとも一つをさらに含み、溶液中の触媒を動かすことが、触媒を上下させること、触媒を垂直、対角、または水平軸周りに旋回すること、触媒を縦方向に動かすこと、及び触媒を振盪することの少なくとも一つを含み、実質的に水性の溶液を攪拌することが、溶液をかき混ぜること、溶液を再循環すること、溶液を触媒中の一つ以上の開口を通して注入すること、及び溶液を超音波または低周波振動で処理することの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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