JP2005246324A - ダイオキシン分解触媒の再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】銅および/または鉄の付着による活性低下に対しても対応出来、加熱焼成を必要とせずに経済的に有利な、ダイオキシン分解触媒の再生方法を提供する。
【解決手段】排ガス中のダイオキシン類を分解除去するために使用したダイオキシン分解触媒の再生方法であって、使用済みのダイオキシン分解触媒をpH1以上、pH6以下の酸性水溶液で洗浄する。そして、好ましい態様においては、酸性水溶液による洗浄時間は以下の実験式(1)で算出される時間T(分)の0.2〜10倍である。
【数1】
【選択図】 なし
【解決手段】排ガス中のダイオキシン類を分解除去するために使用したダイオキシン分解触媒の再生方法であって、使用済みのダイオキシン分解触媒をpH1以上、pH6以下の酸性水溶液で洗浄する。そして、好ましい態様においては、酸性水溶液による洗浄時間は以下の実験式(1)で算出される時間T(分)の0.2〜10倍である。
【数1】
【選択図】 なし
Description
本発明は、ダイオキシン分解触媒の再生方法に関し、詳しくは、都市ゴミ焼却炉、産業廃棄物焼却炉などから排出される排ガス中のダイオキシン類を分解除去するために使用したダイオキシン分解触媒の再生方法に関する。
ダイオキシン分解触媒には、例えばバナジウム酸化物を活性成分とする様な脱硝触媒が広く使用されるが、ダイオキシンの再合成する温度の制約を受け、200℃付近の反応温度で使用されることが通常となっていることから、斯かる温度で機能を発揮するように改良されている。
しかしながら、排ガス中にSO2、SO3の様な硫黄酸化物が存在した場合、脱硝反応のため排ガス中に導入したNH3や尿素水により酸性硫安や硫安が生成し、これによってダイオキシン分解活性が経時的に劣化していく。
近年、産業廃棄物焼却炉でもダイオキシン排出規制が行われ、その排ガス処理にもダイオキシン除去触媒が使用されるようになった。産業廃棄物焼却炉では、シュレッダーダストの様な金属含有率が高く、特に銅の含有量が多い廃棄物を重点的に処理しており、必然的に銅などの金属を主成分とするダストが排ガス中に多く含まれる。
ところで、近年の研究により、銅および鉄は、塩化物となるとダイオキシンを生成する触媒効果を持つことが明確になっており、銅および鉄を含有するダストが分解触媒に付着すると分解活性点を被覆しつつ再合成活性点が生成するのでダイオキシン除去性能は著しく低下する。
特に、排ガスの諸条件によってダストの金属成分が塩化物となり、当該塩化物がガス中の水分によって溶解した状態に維持された場合は、触媒中に吸着されるため、エアーブロー等の物理的な衝撃では除去が困難である。また、直径0.1μm以下の銅および/または鉄を含有する微細なダスト粒子は、触媒の細孔内に侵入するため、やはり物理的な衝撃では除去が困難である。
従来、ダイオキシン分解触媒の再生方法の提案については、余りなされていないが、脱硝触媒またはダイオキシン分解触媒の再生方法として、硫黄酸化物により活性劣化したバナジウム化合物を含有する触媒を空気中で350〜800℃の温度範囲で加熱して、当該触媒中に含まれる全バナジウム(全V)に対する5価のバナジウム(5価V)の割合(5価V/全V)を65%以上とする方法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、上記の様な加熱焼成による再生方法では熱エネルギーを要して経済的ではなく、しかも、銅や鉄の様な金属が付着した触媒の再生には効果的ではない。
また、脱硝触媒の再生方法ではあるが、硫黄酸化物によって被毒された酸化鉄系触媒をpH8〜13のアンモニア水を含むアルカリ性溶液で洗浄処理する方法(例えば特許文献2)、バナジウム系触媒をシュウ酸水溶液で処理した後にバナジウム化合物を含浸担持し、焼成する方法(例えば特許文献3)等が提案されている。
しかしながら、アルカリ性溶液ではCuが溶解せず、活性の回復が小さい。また、シュウ酸の様なバナジウム酸化物の溶解性の高い有機酸を使用すると、活性成分であるバナジウム酸化物が溶出し、活性成分の再含浸が必要となる。一方、高濃度の酸を使用しても同じくバナジウム酸化物の溶出が著しく、活性が低下し、活性成分の再含浸が必要となる。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、銅および/または鉄の付着による活性低下に対しても対応出来、加熱焼成を必要とせずに経済的に有利な、ダイオキシン分解触媒の再生方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は、排ガス中のダイオキシン類を分解除去するために使用したダイオキシン分解触媒の再生方法であって、使用済みのダイオキシン分解触媒をpH1以上、pH6以下の酸性水溶液で洗浄することを特徴とするダイオキシン分解触媒の再生方法に存する。
本発明によれば、銅および/または鉄の付着による活性低下に対しても対応出来、加熱焼成を必要とせずに経済的に有利な、ダイオキシン分解触媒の再生方法が提供される。特に、本発明の再生方法は、活性成分としてバナジウム酸化物成分を含有し、被毒金属成分として銅および/または鉄を付着している、使用済みのダイオキシン分解触媒に好適である。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明方法が適用可能なダイオキシン分解触媒は、特に制限されないが、バナジウム酸化物、バナジウム酸化物とモリブデン酸化物の混合物または複合酸化物を活性成分として担体に担持した触媒が好適である。
バナジウム酸化物成分の割合は、通常0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量%である。バナジウム酸化物成分の割合が0.5重量%未満の場合は、後述の洗浄再生で生じるバナジウムの溶出の活性への悪影響が大きくなり、20重量%を超える場合は、洗浄再生の際、一度溶出したバナジウム、銅、鉄が高くなりすぎた液濃度の影響で触媒に再吸着し、洗浄効果が減少する。
ダイオキシン分解触媒で処理する排ガスは、特に制限されないが、酸素濃度が1〜15体積%であり、触媒に銅や鉄が付着した際、ダイオキシンの再合成を促進する塩化銅や塩化鉄を生成させる塩酸ガスや塩素ガスが1ppm以上存在する排ガスが挙げられる。排ガス温度は、通常140〜240℃である。
本発明の再生方法は、上記の様に、活性成分としてバナジウム酸化成分を含有し且つ被毒成分として銅および/または鉄を付着したダイオキシン分解触媒に好適に使用され、pH1以上、pH6以下の酸性水溶液で洗浄することを特徴とする。
酸性水溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸、酢酸、ぎ酸などの有機酸が使用できる。また、複数種類の酸を混ぜて使用してもよい。
酸性水溶液のpHが1未満(強酸)の場合はバナジウムの溶出速度が銅の溶出速度よりも速くなり、6を超える(中性ないしアルカリ性)場合は、どちらも溶出速度が小さくなり、付着した銅を完全に取り除くことが出来なくなる。この場合、長時間の浸漬によりある程度の銅が除去されて見合った程度の回復が見込まれるが、結果的には、銅が残存し、かつ、バナジウム酸化物の溶出量も相対的に多くなるため、触媒は再生処理によってダメージを受け活性が低下してしまう。
これに対し、酸性水溶液のpHが1〜6の場合は、触媒上での存在比が大過剰のバナジウムに微量の銅という量的関係であるにも拘わらず、銅の溶出速度がバナジウムの溶出速度と同程度になる。
これに対し、酸性水溶液のpHが1〜6の場合は、触媒上での存在比が大過剰のバナジウムに微量の銅という量的関係であるにも拘わらず、銅の溶出速度がバナジウムの溶出速度と同程度になる。
触媒の再生は、次の様に行うのが一般的である。ハニカム触媒の場合は、反応器に設置していた数本〜数十本の触媒を束ねたカートリッジのまま酸性水溶液に浸漬して液流通洗浄する方法が手間が省けて好ましい。粒状触媒の場合はかごに収納して浸漬するのが好ましい。しかしながら、反応器に酸性水溶液と水洗水の噴霧装置を設置すれば、反応器から触媒を抜き出さないで再生することも可能である。
使用する酸性水溶液の温度は、特に制限されないが、余りに低温だと付着した金属を溶解する速度が遅くなり、余りに高温だと触媒そのものが溶解されたり、触媒をパッキングしている金属部分の腐食が激しくなる。従って、使用する酸性水溶液の温度は、上記の観点から、通常0〜70℃、好ましくは15℃〜50℃である。触媒や装置のダメージを避けると共にエネルギー効率の面から、特に好ましい形態は、常温になった触媒に常温の酸性水溶液を適用する態様である。
酸性水溶液による洗浄時間は、使用する酸性水溶液のpHによって最適時間を算出し、その時間液と接触させるのが好ましい。本発明においては、本発明者によって求められた以下の実験式(1)で算出される浸漬時間T(分)の0.2〜10倍、好ましくは0.5〜3倍が推奨される。
式(1)中の表面金属付着量は、反応場と考えられる触媒表層(深さ数ミクロン程度)に付着した金属を電子線マイクロアナライザー((株)島津製作所「EPMA−1600」等の機器が使用できる)を用いて測定した数値であり、その測定条件の一例は後述の実施例に記載した通りである。
上記の様な浸漬時間を採用するならば、バナジウムの溶出を最小限にすることが出来、活性成分の再含浸を行わなくても、酸性水溶液による洗浄後、その触媒を水洗し、乾燥しただけでダイオキシン除去性能を回復させることが出来る。
酸性水溶液による洗浄後の洗浄方法は、特に制限されないが、例えば酸性水溶液による洗浄に浸漬槽を使用した場合は、当該浸漬槽内を水と入れ換え、通常1〜30分、好ましくは3〜10分浸漬すればよい。
洗浄後の触媒の乾燥は通常の方法で行うことが出来る。例えば乾燥機で行ってもよいし、反応器に設置し、空気や反応器排ガスで乾燥することも出来る。しかしながら、濡れた状態で触媒を放置すると変質することがあるため、洗浄後に直ちに乾燥することが好ましい。乾燥条件は、空気の流通速度は、SVとして、通常100〜10000h−1、好ましくは100〜3000h−1、乾燥温度は、通常80〜250℃、好ましくは100〜170℃、乾燥時間は、通常1〜100時間、好ましくは5〜50時間である。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により限定されるものではない。
実施例1:
<触媒の調製>
硫酸法による酸化チタンの製造工程より得られる硫酸チタン溶液を熱加水分解してメタチタン酸を得、これを酸化チタンとして800g取り出し、還流器付き撹拌槽に仕込み、これに15重量%アンモニア水498gを加えてpH9.5に調製した後、95℃にて1時間に亘り充分な撹拌を行いつつ加熱熟成した。その後、冷却してスラリーを取り出し、濾過脱水し、得られたケーキを100℃で20時間乾燥した後600℃まで75℃/hrの速度で昇温し同温度で5時間保持した。そして、冷却後に適当な粒度に粉砕し、TiO2粉末を得た。
<触媒の調製>
硫酸法による酸化チタンの製造工程より得られる硫酸チタン溶液を熱加水分解してメタチタン酸を得、これを酸化チタンとして800g取り出し、還流器付き撹拌槽に仕込み、これに15重量%アンモニア水498gを加えてpH9.5に調製した後、95℃にて1時間に亘り充分な撹拌を行いつつ加熱熟成した。その後、冷却してスラリーを取り出し、濾過脱水し、得られたケーキを100℃で20時間乾燥した後600℃まで75℃/hrの速度で昇温し同温度で5時間保持した。そして、冷却後に適当な粒度に粉砕し、TiO2粉末を得た。
メタバナジン酸アンモニウム1029gとパラモリブデン酸アンモニウム736gを80℃に加温した10重量%2−アミノエタノール水溶液6000gに溶解して原料液を調製した。前記で得たTiO2粉末7600gと成形助剤1000gを双腕型ニーダーで1時間に亘り乾式混合し、当該混合物に上記の原料液を加えてさらに2時間混練した。得られた混合物を押し出し機に充填し、ハニカム構造に押し出し成形した後130℃の温度で24時間乾燥し、次いで、SV100h−1、温度500℃の条件下で3時間焼成し、触媒Aを得た。
<触媒のダイオキシン分解性能評価>
縦×横×長さを3cm×3cm×500mmLに加工した、穴の内径が縦横それぞれ3.65mmのハニカム触媒Aが充填された、内径5cm、長さ60cmのガラス製反応器を2本直列に接続し、縦内径80cm、横内径80cm、高さ1.5mの恒温槽内に設置し、常圧固定床流通反応装置を組み立てた。そして、この装置を使用し、産業廃棄物焼却炉のモデル排ガスの処理試験を次の要領で行った。
縦×横×長さを3cm×3cm×500mmLに加工した、穴の内径が縦横それぞれ3.65mmのハニカム触媒Aが充填された、内径5cm、長さ60cmのガラス製反応器を2本直列に接続し、縦内径80cm、横内径80cm、高さ1.5mの恒温槽内に設置し、常圧固定床流通反応装置を組み立てた。そして、この装置を使用し、産業廃棄物焼却炉のモデル排ガスの処理試験を次の要領で行った。
温度200℃、SV5000h−1の条件下、上記装置に平均濃度0.3ngTEQ/m3NTPのダイオキシン類と平均濃度50ppmのNOxと平均濃度30ppmの塩酸ガスを含有するガスを通過させた。処理後の排ガスの分析はガスクロマトグラフィー質量分析法で「廃棄物処理におけるダイオキシン類標準測定分析マニュアル」(厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課(平成9年2月))に順じて行った。分析は、通ガス2週間後と6ヶ月後に行い、一度装置を停止し、触媒を再生処理した後、再び設置し、通ガス2週間後に行った。表1に結果を示す。
<触媒表層付着金属量測定>
また、通ガス2週間後および通ガス6ヶ月後、再生後の触媒表層付着金属量を次の方法で測定した。すなわち、電子線マイクロアナライザー(EPMA)((株)島津製作所「EPMA−1600」)にて触媒表層の付着金属量測定を実施した。測定条件は、Acc.V:15KV , Beam Size:100μm, Beam Current:0.05μm ,Au蒸着である。表1に結果を示す。
また、通ガス2週間後および通ガス6ヶ月後、再生後の触媒表層付着金属量を次の方法で測定した。すなわち、電子線マイクロアナライザー(EPMA)((株)島津製作所「EPMA−1600」)にて触媒表層の付着金属量測定を実施した。測定条件は、Acc.V:15KV , Beam Size:100μm, Beam Current:0.05μm ,Au蒸着である。表1に結果を示す。
<触媒再生処理>
直径10cm、長さ60cmのメスシリンダーに0.2重量%塩酸水溶液(pH1.1)を入れ、劣化した触媒を浸漬した。20分後に触媒を抜き出し、同じメスシリンダーに純水を入れ、再び触媒を浸漬した。5分後に抜き出し、純水を交換し、更に5分間浸漬した。触媒を抜き出し、エアーブローした後、熱風循環型乾燥機で130℃の温度で20時間乾燥した。ここで、塩酸洗浄液(液1)及び1回目の純水での洗浄液(液2)、2回目の純水での洗浄液(液3)の銅とバナジウムの溶出量を分析した。表2に結果を示す。なお、上記の塩酸水溶液(pH1.1)の浸漬時間20分は次の実験式に基づいて決定されたものである。また、銅とバナジウムの溶出量は以下の方法で測定した。
直径10cm、長さ60cmのメスシリンダーに0.2重量%塩酸水溶液(pH1.1)を入れ、劣化した触媒を浸漬した。20分後に触媒を抜き出し、同じメスシリンダーに純水を入れ、再び触媒を浸漬した。5分後に抜き出し、純水を交換し、更に5分間浸漬した。触媒を抜き出し、エアーブローした後、熱風循環型乾燥機で130℃の温度で20時間乾燥した。ここで、塩酸洗浄液(液1)及び1回目の純水での洗浄液(液2)、2回目の純水での洗浄液(液3)の銅とバナジウムの溶出量を分析した。表2に結果を示す。なお、上記の塩酸水溶液(pH1.1)の浸漬時間20分は次の実験式に基づいて決定されたものである。また、銅とバナジウムの溶出量は以下の方法で測定した。
<再生時の溶出銅量、溶出バナジウム量の定量>
ICP−AES((株)島津製作所 JY−138μ)にて再生処理時の洗浄液中に溶出した銅およびバナジウムの定量を実施した。
ICP−AES((株)島津製作所 JY−138μ)にて再生処理時の洗浄液中に溶出した銅およびバナジウムの定量を実施した。
<再生触媒の活性試験>
ガラス製反応器に上記の触媒を30ml充填し、常圧固定床流通反応装置で活性試験を行った。触媒固定床の寸法は縦30mm、横30mm、高さ33mmであった。原料ガス組成はオルトクロルフェノール(OCP)100ppm、O2:10vol%、H2O:10vol%、N2:バランス量の組成であった。原料ガスのSVは5000h−1であった。160℃で5時間保持した後、反応装置通過ガスをシリンジでサンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析した。分析は絶対検量線法で行った。表5に結果を示す。また、併せて、フレッシュ品、未再生品(通ガス後6ケ月後)の活性試験も同表に示す。
ガラス製反応器に上記の触媒を30ml充填し、常圧固定床流通反応装置で活性試験を行った。触媒固定床の寸法は縦30mm、横30mm、高さ33mmであった。原料ガス組成はオルトクロルフェノール(OCP)100ppm、O2:10vol%、H2O:10vol%、N2:バランス量の組成であった。原料ガスのSVは5000h−1であった。160℃で5時間保持した後、反応装置通過ガスをシリンジでサンプリングし、ガスクロマトグラフィーで分析した。分析は絶対検量線法で行った。表5に結果を示す。また、併せて、フレッシュ品、未再生品(通ガス後6ケ月後)の活性試験も同表に示す。
実施例2:
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、0.2重量%塩酸水溶液の代わりに0.02重量%硝酸水溶液(pH2.2)を200mlトールビーカーに入れ、40分間浸漬した以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。結果を表5に示す。なお、上記の浸漬時間40分を求めるのに使用した実験式は次の通りである。
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、0.2重量%塩酸水溶液の代わりに0.02重量%硝酸水溶液(pH2.2)を200mlトールビーカーに入れ、40分間浸漬した以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。結果を表5に示す。なお、上記の浸漬時間40分を求めるのに使用した実験式は次の通りである。
比較例1:
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、0.2重量%塩酸水溶液の代わりに2重量%硝酸水溶液(pH0.5)を200mlトールビーカーに入れ、9分間浸漬した以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、銅とバナジウムの溶出量を実施例1と同じ方法で測定した。また、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。結果を表3及び表5に示す。なお、上記の浸漬時間9分を求めるのに使用した実験式は次の通りである。
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、0.2重量%塩酸水溶液の代わりに2重量%硝酸水溶液(pH0.5)を200mlトールビーカーに入れ、9分間浸漬した以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、銅とバナジウムの溶出量を実施例1と同じ方法で測定した。また、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。結果を表3及び表5に示す。なお、上記の浸漬時間9分を求めるのに使用した実験式は次の通りである。
比較例2:
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、0.2重量%塩酸水溶液の代わりに純水を200mlトールビーカーに入れ使用した以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、銅とバナジウムの溶出量を実施例1と同じ方法で測定した。また、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。結果を表4及び表5に示す。
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、0.2重量%塩酸水溶液の代わりに純水を200mlトールビーカーに入れ使用した以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、銅とバナジウムの溶出量を実施例1と同じ方法で測定した。また、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。結果を表4及び表5に示す。
実施例3:
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、水溶液を200mlトールビーカーに入れ、浸漬時間を2分にした以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。すなわち、実施例に比して浸漬時間を短くした。結果を表5に示す。
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、水溶液を200mlトールビーカーに入れ、浸漬時間を2分にした以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。すなわち、実施例に比して浸漬時間を短くした。結果を表5に示す。
実施例4:
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、水溶液を200mlトールビーカーに入れ、浸漬時間を60分にした以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。すなわち、実施例1に比して浸漬時間を長くした。結果を表5に示す。
実施例1と同じ処理を実施し、劣化した触媒を再生処理する際、活性試験で用いる触媒寸法に加工し、水溶液を200mlトールビーカーに入れ、浸漬時間を60分にした以外は、実施例1と同じ再生処理を実施し、活性試験を実施例1と同じ方法で実施した。すなわち、実施例1に比して浸漬時間を長くした。結果を表5に示す。
表2〜4の結果から分かる様に、本発明で示した条件で再生処理したときは、バナジウムの溶出速度に対する銅の溶出速度がpH1より小さい強酸酸性下での再生処理やpH6以上の純水での再生処理したときと比較し早くなることから、結果として、本来の触媒性能への悪影響を最小限にしながら付着した銅を除去することが出来、DXNs除去性能を再生することが出来る。
表5の結果から分かる様に、本発明で示した条件で再生処理したときには銅の付着によって低下した活性がフレッシュ品と同等のレベルに再生されるが、pHが1より小さい強酸酸性下での再生処理やpH6を超える純水での再生処理では活性は更に低下する。
Claims (5)
- 排ガス中のダイオキシン類を分解除去するために使用したダイオキシン分解触媒の再生方法であって、使用済みのダイオキシン分解触媒をpH1以上、pH6以下の酸性水溶液で洗浄することを特徴とするダイオキシン分解触媒の再生方法。
- ダイオキシン分解触媒がバナジウム酸化物成分を含有するものである請求項1に記載の再生方法。
- ダイオキシン分解触媒におけるバナジウム酸化物成分の割合が0.5〜20重量%である請求項2に記載の再生方法。
- 使用済みのダイオキシン分解触媒が、金属成分として銅および/または鉄を付着している請求項1〜3の何れかに記載の再生方法。
- 酸性水溶液による洗浄時間が以下の実験式(1)で算出される時間T(分)の0.2〜10倍である、請求項1〜4の何れかに記載の再生方法。
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---|---|---|---|---|
JP2014507273A (ja) * | 2011-02-03 | 2014-03-27 | シュテアグ エナジー サーヴィシィズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 蓄積した鉄化合物を持つscr触媒を処理するための方法 |
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2004
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JP2014507273A (ja) * | 2011-02-03 | 2014-03-27 | シュテアグ エナジー サーヴィシィズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 蓄積した鉄化合物を持つscr触媒を処理するための方法 |
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