JP5643090B2 - 合成樹脂成形品の加飾表面構造体、その製造方法および自動車内装部品 - Google Patents

合成樹脂成形品の加飾表面構造体、その製造方法および自動車内装部品 Download PDF

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Description

本発明は、合成樹脂成形品の加飾表面構造体に関する。さらに詳しくは、合成樹脂成形品の表面に塗膜形成されるベース塗装部と、該ベース塗装部上に形成される、1または2以上の凸状体とから構成され、耐摩耗性に優れ、意匠性および手触り感に優れ、かつ、防眩性を備えながら、立体感と光沢性とに優れた意匠表現を可能とする合成樹脂成形品の加飾表面構造体、その製造方法および自動車内装部品に関する。
近年、コンピューター筐体、携帯電話などの弱電部品、インテリア資材など多様な分野において、軽量で耐衝撃性に優れた合成樹脂成形品が用いられ、自動車関連部品などにもよく用いられている。例えば、インストルメントパネル、センターコンソール、ドアトリムなどの自動車内装部品の多くは、まず、射出成形機などで各種合成樹脂を所望の形状に加工し、次いで、成形品の表面に色材を含む着色ベース塗料を塗布することによって塗膜を形成して製造される。さらに必要に応じて、耐候性や耐磨耗性を向上させるためのクリア塗装を行なうなどして成形品の表面には複層の塗膜層が形成される。上記の工程を経ることで、耐候性、耐摩耗性および美装性に優れた成形品として市場に供給される。
しかし、上記のような方法で製造された合成樹脂成形品は、ベース塗装またはクリア塗装がなされる結果、塗装面が平面的で一様な仕上がりとなってしまう。したがって、その表面に十分な視覚的変化が得られず、意匠性が乏しいという課題を有する。
自動車内装部品として使用する場合においては、その表面の意匠性に変化を与えるために微凹凸からなるシボパターンを成形加工したものが多く採用されている。例えば特許文献1には、自動車内装部品などの表面に微凹凸形状を形成して滑らかな触感を得る方法が開示されている。
しかしながら、微凹凸を持つ成形品に対してベース塗装を行うと、その表面が凸部と凹部の高低差を有するため、凹部に塗料が流動し凸部と凹部の塗装厚さを一定にすることが極めて困難となる。その結果、塗装ムラや色ムラが生じるという課題を有する。
また、自動車内装部品には、乗員に快適な車内環境を提供する機能が求められる。すなわち、内装部品は見栄えの良い外観を有すること、立体模様や光沢を施し、質感、色調を強調するなどして高級感のある意匠表現、さらには他の内装部品の意匠との調和などが必要とされる。
自動車内装部品は、主にPP、ABS樹脂製の射出成形品を基材としているものが多いため、その表面に高級感を与える素材を貼り付けるなどして、車内環境に高級感を演出する。低コスト化の傾向が強い近年では、内装部品の成形品に直接塗装を施すといった廉価な手法を採用するものが多い。最近ではこれらのものにも高級感や個性的な装飾が求められる傾向があり、内装部品の表面に加飾を施し、保護塗装で覆ったものや、内装部品の表面を塗装、水圧転写、加飾した後、最表層に光沢仕上げを施すといったものが増加している。
塗装や転写によれば多種多様な図柄を表現することはできるが、平面的なものになってしまう。図柄と立体模様とを組み合わせることにより、立体感に優れ、より高級感のある意匠表現が可能となる。そのような表現方法の一つとして、金型などにより微凹凸を付与する工程と、図柄を転写して付与する工程とを組み合わせる方法がある。しかし、この方法では、凹凸と図柄との型合せが極めて困難であり、凹凸の表現も非常に制限される結果、付与する図柄と対応した立体模様とすることができず、意匠表現が大きく制限されるという課題を有する。
車内環境の快適性を維持するための要素としては、そのほかにも内装部品に皮脂などが付着して指紋などの汚れが目立つことなど乗員の不快感を防止することも挙げられる。
一方、自動車内装部品には、乗員に快適な車内環境を提供するほかにも、走行時の安全性、耐久性などの機能が求められる。走行時の安全を確保するためには防眩機能、すなわち、太陽光などの外部からの入射光が車内の内装部品表面で反射してドライバーの目に入ることを防止したり、反射光がフロントガラスに映り込むことでドライバーの視界を狭めて運転に支障が生じることを防止する機能が要求される。耐久性としては、経年使用に伴う摩耗や、部品の劣化がないことが要求される。
車内環境の快適性を重視して内装部品の表面に高級感を演出する光沢仕上げを施すと、防眩機能が損なわれ、安全面の問題が生じる。したがって、インストルメントパネルなどドライバーの視界に入りやすい内装部品の表面には、通常、その全面または一部に艶消し塗装処理を施すか、クリア塗装の塗膜上に微細な凹凸を形成し、光を散乱させて艶消しすることにより防眩性を確保している。微細な凹凸の形成方法として、例えば特許文献2に、自動車内装部品の表面に形成された塗膜に押込成形により微細な凹凸模様を形成する技術が開示されている。
しかし、上記の方法では防眩機能を確保することはできるが、立体感に優れた意匠表現や光沢感が制限されてしまう。また、防眩性確保に用いられる艶消し塗料による塗膜は、徐々に艶消し効果が低下していくため、耐久性の面で問題がある。また、特許文献2のような微凹凸処理による艶消しの場合、型合せを行う関係上、所定の部分だけに艶消しを行うことが困難であり、色柄、図柄などの加飾表現に対応した艶消し処理を実施することができないという課題を有する。
特開2007−22000号公報 特開2001−276725号公報
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性に優れ、意匠性および手触り感に優れる合成樹脂成形品の加飾表面構造体、その製造方法および合成樹脂加飾成形品を提供することを目的とする。
また、防眩性を確保しながら、立体感に優れた多彩な意匠表現を可能とし、さらには光沢仕上げを損なわない、自動車内装部品の加飾表面構造体、その製造方法、および自動車内装部品を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかわる合成樹脂成形品の加飾表面構造体は、合成樹脂成形品の表面に塗膜形成されるベース塗装部と、該ベース塗装部上に形成される、1または2以上の凸状体とから構成された加飾表面構造体である。
前記凸状体が、樹脂組成物を含む加飾インクの硬化物であり、単位面積当たりにおける、前記凸状体の占める面積が20〜60%であることが好ましい。
前記凸状体が、その短径が0.2〜2.0mmであり、かつ、ベース塗装部表面からの高さが20〜200μmであることが好ましい。
前記加飾インクが略半球面形状を有し、その直径が0.2〜1.0mmであることが好ましい。
前記凸状体の前記ベース塗装部表面からの高さがベース塗装部の厚さの2〜20倍であることが好ましい。
前記加飾インクが色材を含むことが好ましい。
前記加飾インクが、紫外線硬化型インクからなることが好ましい。
本発明の第2の態様にかかわる合成樹脂成形品の加飾表面構造体の製造方法は、
(a)合成樹脂成形品の外表面にベース塗料を塗付してベース塗装部を形成する工程と、
(b)前記工程(a)で得られたベース塗装部上に、インクジェット方式により紫外線硬化型インクを付与する工程であって、該紫外線硬化型インクの1液滴が60〜140pgとなるように20〜100g/m2の付与量で紫外線硬化型インクを付与する工程と、
(c)前記工程(b)で付与された前記紫外線硬化型インクを紫外線照射により硬化する工程と、
(d)前記工程(b)と工程(c)とを2〜8回繰り返して、前記凸状体の高さを前記ベース塗装部の厚さの2〜20倍として加飾表面構造体を得る工程と
を含む加飾表面構造体の製造方法である。
本発明の第3の態様にかかわる合成樹脂成形品の加飾表面構造体の製造方法は
反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーを混合して加飾インクを作製する工程と、
前記加飾インクを、インクジェット方式により基材の外表面に塗膜形成されたベース塗装部上に付与する工程と、
前記ベース塗装部上に付与された前記加飾インクを硬化する工程と
を含む加飾表面構造体の製造方法である。
本発明の第4の態様にかかわる自動車内装部品は、前記加飾表面構造体を、その外表面に形成してなる。
本発明によれば、立体模様を形成する凸状体がベース塗装部上に形成されるので、合成樹脂成形品に凹凸模様を形成する必要がなくなり、表面がフラットな合成樹脂成形品を用いることができる。したがって、ベース塗装部をフラットな合成樹脂成形品表面に塗布することができ、塗装ムラのない均一塗装が可能となる。また、ベース塗装部が着色ベース塗料による場合は色ムラが生じない。
加飾表面構造体の凸状体は、凹部であるベース塗装部よりも面圧が高くなるため、高い耐磨耗性が必要とされるが、本発明によれば、凸状体の形成には耐摩耗性に優れた紫外線硬化型インクを用いるので、凸状体、および加飾表面構造体は耐摩耗性に優れる。また、ベース塗装部上に形成される凸状体は紫外線硬化型インクを積層することによって形成されるので、加飾表面構造体の耐摩耗性をさらに高めることができる。
本発明の加飾表面構造体によれば、凸部を形成したい領域は画像処理ソフトウェアによって任意に作製することができるため、同一形状の合成樹脂成形品だけでなく、多種多様な合成樹脂成形品に対して、多様な立体模様の形成が可能である。また、デジタルデータを元に、ベース塗装部上の任意の箇所に、必要とされるインク液滴量を任意に変化させて付与することができるので、凸状体1個の大きさ、凸状体の高低、および凸状体の付与面積を自由に制御・調製することができ、合成樹脂成形品の表面に緻密かつ高度な意匠表現や手触り感に優れた加飾表面構造体を形成することができる。
前記加飾表面構造体を構成する複数の凸状体の大きさおよび付与量を自在に調節できるので、自動車内装部品の表面に高級感に優れる立体加飾模様を形成することができる。また、その表面に形成された図柄と調和した立体模様とすることで、加飾表面構造体は立体的質感に優れる。さらに、前記凸状体が曲面を有することにより、内装部品表面の手触り感に優れる。さらに、内装部品表面に光沢仕上げを施した場合であっても、前記凸状体により入射光を乱反射させ、入射光が直接ドライバーの目に入ること、反射光がフロントガラスに映り込むことを防止するので、高い防眩性が確保される。また、前記加飾表面構造体にはフラット部分が少ないので、指紋などの皮脂の汚れが目立たない。
本発明の加飾表面構造体は、前記凸状体が色材を含む場合、カラフルな図柄を表現することができる。また、色材に濃淡をつけることにより、平面模様ではなし得ない色調の変化や、実際の立体模様が有する以上の陰影のコントラストを表現することができる。また、前記凸状体が光沢樹脂を含む場合、ベース塗装が光沢を有しない場合であっても、部分的な光沢を表現することができる。
また、本発明の加飾表面構造体は、インクジェット方式を採用することにより、前記凸状体の大きさを非常に微細にすることができ、予めデジタル化した意匠情報をインプットするだけで、瞬時かつ正確に、多彩で緻密な意匠を有する立体模様を形成することができる。また、加飾インクの付与量を自在に調節でき、任意の箇所に加飾インクを施すことができるので、高級感のある意匠性と防眩性とを兼ね備えた加飾表面構造体を非常に狭い範囲から広範囲にまで適用することができる。
本発明の加飾表面構造体は、前記凸状体が合成樹脂を含むので経年使用に伴う摩耗などによっては劣化しにくく、立体感、光沢感および防眩性の経年劣化を少なくすることができ、耐久性に優れる。
本発明の加飾表面構造体の第1の実施形態における断面図である。 本発明の加飾表面構造体の第2の実施形態における断面図である。 本発明の加飾表面構造体の第3の実施形態における断面図である。 本発明の加飾表面構造体の第4の実施形態における断面図である。 本発明の加飾表面構造体の第5の実施形態における断面図である。 本発明の加飾表面構造体の第6の実施形態における模式図である。 本発明の加飾表面構造体の凸状体の第6の実施形態における上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の断面図である。 本発明の加飾表面構造体の凸状体の第7の実施形態における上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 (a)の縦断面図である。 本発明の加飾表面構造体の凸状体の第8の実施形態における上面図である。 (a)の断面図である。 本発明の加飾表面構造体の凸状体の第9の実施形態における上面図である。 本発明の加飾表面構造体の凸状体の第10の実施形態における上面図である。 (a)の変更例の上面図である。 本発明の加飾表面構造体の凸状体の第11の実施形態における上面図である。
(合成樹脂成形品)
本発明の加飾表面構造体は、合成樹脂成形品の基材外表面に形成される。合成樹脂成形品としては、コンピューター筐体、携帯電話などの弱電部品、インテリア資材などが例示され、特に限定されないが、高い意匠性と手触り感が求められ、かつ軽量で耐磨耗性に優れることが要求される自動車内装部品が好ましく例示される。自動車内装部品としては、例えば、インストルメントパネル、センターコンソール、ドアトリムなどが例示される。
前記基材に使用される材料としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)などのプラスチック材料、およびスチレン系、オレフィン系、塩ビ系、ウレタン系、エステル系、アミド系、塩素化ポリエチレン系、1,2−ポリブタジエン系の熱可塑性エラストマーを射出成形法、押出成形法、ブロー成形法の公知の成形方法によって成形したものを使用することができる。
射出成形法であれば、例えば180〜220℃で樹脂材料を溶融し、5〜50℃に保持された金型の成形凹部へ射出することで成形される。また、成形品には有機フィラー、可塑剤、酸化防止剤、加水分解抑制剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、難燃剤等を各用途の目的に従い適量配合することができる。
(ベース塗装部)
加飾表面構造体は、前述のとおり成形された合成樹脂成形品の基材外表面に形成され、当該合成樹脂成形品の表面に成膜されるベース塗装部と、当該ベース塗装部上に形成される複数の凸状体とから構成される。本発明では、立体模様を形成する凸状体がベース塗装部上に形成されるので、当該合成樹脂成形品自体に凹凸模様を形成する必要がなく、当該合成樹脂成形品の表面をフラットにすることができる。したがって、ベース塗料をフラットな基材表面に塗布することができ、塗装ムラのない均一塗装とすることができる。
自動車内装部品に使用する場合、自動車内装部品の基材の外表面に形成され、基材の表面に塗膜形成されるベース塗装部と、前記ベース塗装部上に形成される複数の凸状体とから構成される。ベース塗装は特に限定されず、光沢を有する塗装、非光沢性の塗装のいずれであってもよい。ベース塗装としては、加飾表面構造体が有する防眩性効果を高めるため、金属片、金属酸化物などを含有するメタリック塗装、パール塗装、表面保護用のクリア塗装などの光沢を有する塗装が例示されるが、一般的な顔料からなる通常の塗装、艶消し塗装、木目模様などを水圧転写した保護用クリア塗装などであってもよく、それらを併用したものであってもよい。その塗装方法についても特に限定されず、スプレーなどにより塗装することができる。
前記ベース塗装としては特に限定されず、一般的な顔料からなる通常の塗装用塗料、艶消し塗装用塗料、木目模様などを水圧転写した保護用クリア塗装用塗料などが例示され、金属片、金属酸化物などを含有するメタリック塗装用塗料、パール塗装用塗料、表面保護用のクリア塗装用塗料などの光沢を有する塗装用塗料であってもよく、それらを併用したものであってもよい。当該合成樹脂成形品とベース塗装部との間には、両者の積層界面が少なくとも1つ存在し、ベース塗装を2種類以上の塗装用の塗料の併用とした場合には、当該合成樹脂成形品とベース塗装部表面との間には、積層界面が2つ以上存在する。なお、本実施の形態によれば、当該合成樹脂成形品に使用される熱可塑性エラストマーは、耐光性、耐熱性、耐摩耗性が充分ではないため、塗装部を設けることには、当該合成樹脂成形品を保護する役割を有している。また、1つの成形パーツであっても、着色ベース塗料部の塗料を変更することで自由に装飾することができるという利点がある。
ベース塗料には、ポリウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、シリコーン樹脂系、エポキシ樹脂系、アルキド樹脂系、アミノアルキド樹脂系塗料組成物などの樹脂組成物を含有することができる。なかでも、耐溶剤性、密着性、硬度、塗膜強度、耐候性、耐薬品性に優れるポリウレタン塗料が好ましく、水酸基価が5〜100mgKOHであるアクリル系ポリオールとポリイソシアネート化合物とからなる2液型ポリウレタン塗料が、耐候性、耐溶剤性、密着性が高いためより好ましい。塗膜強度が高く、磨耗物性が高いという理由から前記塗料の水酸基価は5mgKOH以上であることが好ましく、ベース塗装部上に形成される凸状体との密着性に優れるという理由から水酸基価は100mgKOH以下であることが好ましい。
ベース塗装部は、着色されている(すなわち、着色ベース塗装部とする)ことが好ましい。フラットな合成樹脂成形品表面に着色ベース塗料部を成膜することで色ムラが生じない着色ベース塗装部とすることができる。着色ベース塗料を構成する色材としては、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、フタロン系顔料、ジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、イソイントリノン系顔料、金属錯体顔料などの有機系顔料、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化チタンなどの無機顔料、タルク、炭酸カルシウム、沈降性硫酸バリウム、シリカなどの体質顔料、ホワイトマイカ、着色マイカ、干渉マイカなどのマイカ系顔料、アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミフレーク顔料、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、グラファイト顔料、金属チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、板状酸化鉄顔料、金属めっきガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆めっきガラスフレーク顔料、ホログラム顔料などを使用することができる。
ベース塗料は、塗布装置に適した動粘性を持たせるために各種有機溶剤で希釈して使用することができる。また、必要に応じて増粘剤、沈降防止剤、消泡剤、帯電防止剤、酸化防止剤、硬化触媒、防眩剤、レベリング剤、平滑剤、紫外線吸収剤などの成分を添加してもよい。
ベース塗装部の成膜後に50〜100℃で加熱硬化を行うことにより、硬化膜厚10〜30μmの塗膜を形成することができる。合成樹脂成形品を完全に覆い、塗布ムラの目立つことを防止し、かつ塗装強度を高めて耐摩耗性を高めるため、硬化膜厚は10μm以上が好ましく、塗料の乾燥効率、およびユズ肌、ピンホールといった塗装外観面の不具合が発生することを防止する観点から、硬化膜厚は30μm以下が好ましい。
(凸状体)
図1に示されるように、合成樹脂成形品10の表面に塗膜形成されたベース塗装部11上には、紫外線硬化型インクを付与、硬化することによって凸状体12が形成される。凸状体12は、紫外線硬化型インクを付与、硬化した第一インク層13aの上に、紫外線硬化型インクを付与、硬化して第2インク層13bを形成して積層することにより、そのベース塗装部11の表面からの高さがベース塗装部11の厚さの2〜20倍となるように形成されることが好ましい。これにより、凸状体12および加飾表面構造体1の耐摩耗性を高めることができる。前記高さは、視覚および手触り感覚により立体感を認識できるようにベース塗装部11の厚さの2倍以上であることが好ましく、好触感を得るためには6倍以上であることがより好ましい。また、前記高さがベース塗装部11の厚さの20倍を超えると、紫外線硬化型インクの付与および硬化工程の反復回数が増加し、生産性が低下し、また耐磨耗性が低下する傾向がある。したがって、生産性および耐磨耗性を考慮すると前記高さはベース塗装部11の厚さの20倍以下であることが好ましく、より好ましくは10倍以下である。
凸状体12の上面から見た形状が長径と短径とを有する場合、凸状体12において最も径が短い部分を短径Lとする。凸状体12が略半球面形状または上面から見た形状が円形の場合、前記円の短径と長径の平均値を直径Lとする。凸状体12の短径Lは、凸状体12が有する光沢を視認するため、0.2mm以上が好ましく、より好ましくは0.23mm以上であり、最も好ましくは0.25mm以上である。また、自動車内装部品表面に乱反射効果を与え、防眩性を確保するという観点から、凸状体12の短径Lは、2.0mm以下であることが好ましく、より好ましくは1.0mm以下であり、最も好ましくは0.5mm以下である。
凸状体12のベース塗装部11表面からの高さは、視覚および手触り感覚により立体感を認識するため、20μm以上であることが好ましく、より好ましくは40μm以上であり、最も好ましくは60μm以上である。また、高さにより得られる立体効果には制限があり、製造コストを考慮すると必要以上に高くする必要はない。さらに、製造において高さを上げ過ぎると強度が低下する傾向が見られる。したがって、使用上での耐久性を考慮し、また手触り時に爪先などが引っかかり難くするために、前記高さは、200μm以下であることが好ましく、より好ましくは150μm以下であり、最も好ましくは120μm以下である。
本発明の加飾表面構造体は、曲面を有する複数の凸状体12を含む。凸状体12は、基材外表面に塗膜形成されたベース塗装部11上に形成される。この凸状体12により、内装部品表面の立体的質感および手触り感を優れたものにすることができ、自動車内装部品の表面において入射光を乱反射させ、入射光が直接ドライバーの目に入ること、反射光がフロントガラスに映り込むことを防止するので、防眩性が確保される。また、この凸状体により、自動車内装部品表面にフラット部分が少なくなり、指紋などの皮脂の汚れが目立たない。
図2に示されるように、凸状体12は、合成樹脂成形品10の表面に形成された凹部の上面に、ベース塗装部11を介して形成することができる。これにより、第一インク層13aを凹部分で付与、硬化することができ、ベース塗装部11と第一インク層13aとをより強力に接着することができるので、凸状体12の剥離をより強力に防止することができる。また、本実施の形態の加飾表面構造体1は、図3に示されるように、ベース塗装部11を2層(11a、11b)とした加飾表面構造体1とすることができ、図4および図5に示されるように、ベース塗装部11および凸状体12の上に、さらに上塗り塗装部14を成膜(塗膜)した加飾表面構造体1とすることができる。
また、凸状体12の形状は、多彩な形状とすることができるが、意匠表現、立体的質感および手触り感に優れ、かつ、防眩性を確保する必要がある。それらの機能を果たすため、凸状体12は略半球面形状を有することが最も好ましい。略半球面形状を有する多数の凸状体12が形成された加飾表面構造体1を図6に示す。図6に示されるように、略半球面形状を有する凸状体12は、凸状体12を形成する材料のインク液滴を、それぞれが繋がることなく独立してベース塗装部11上に付与することにより形成される。これにより、図7a〜fに示されるように、半球面形状を有する凸状体1個単位の配置を変更して、防眩性を確保しながら多彩かつ緻密な意匠を表現することができる。また、これらの意匠は、図7gに示されるように、凸状体12が任意の断面において略半球面形状を有し、その表面に角がなく滑らかな曲面のみによって構成されるので、それによって形成された加飾表面構造体1は立体的質感および手触り感に優れ、また、図柄と調和した立体模様を有する加飾表面構造体とすることができる。
また、凸状体12は、縦横にかかわらず任意の断面形状が曲面を有し、また、複数のインク液滴を付与して1個の凸状体12を形成してもよい。図8に示されるように凸状体12の上面から見た形状を長径と短径とを有する長方形であって角に丸みを帯びた形状とすることができる。また、図9に示されるように凸状体12の上面から見た形状を円形にすることができる。また、図10に示されるように凸状体12の前記円形の大きさを任意に変化させることができる。また、図11に示されるように凸状体12の上面から見た形状をその角に丸みを帯びた正方形とすることができる。また、図12に示されるように複数の凸状体12それぞれを多種の形状として、それらを組み合わせてベース塗装部11上に形成することができる。このように凸状体12の形状、配置および付与面積などを変化させることにより、加飾表面構造体1を、防眩性を確保しながら意匠表現、立体的質感および手触り感に優れたものにすることができ、また、図柄と調和した立体模様を有する加飾表面構造体とすることができる。
加飾表面構造体1は、単位面積当たりにおける前記凸状体12の占める面積が20〜60%である。前記凸状体12の占める面積は、凸状体12を視認するため20%以上が好ましく、より好ましくは23%以上であり、最も好ましくは25%以上である。また、立体模様および立体的質感を表現する凹部と凸部とのコントラストおよび防眩性を考慮して、前記凸状体12の占める面積は、60%以下が好ましく、より好ましくは50%以下であり、最も好ましくは40%以下である。なお、単位面積当たりにおける前記凸状体12の占める面積は、以下単に付与面積率ともいう。
また、単位面積当たりにおける前記凸状体12の占める面積とは、デジタル化した意匠情報において凸状体が占める面積であって、成形品の表面全域に対する凸状体の占める面積ではない。すなわち、複数の凸状体によって一つの画像を構成する場合、その最小繰り返し画像において凸状体が占める面積を指す。
上記のように凸状体12を形成することにより、合成樹脂成形品10と凸状体12との間にはベース塗装部11が存在し、両者の積層界面は少なくとも2つ存在する。これにより、前記凸状体12がベース塗装を光、熱および摩耗などから保護するので、合成樹脂成形品10の耐候性、耐熱性および耐摩耗性をさらに高めることができる。また、加飾表面構造体1における塗装の奥行き感や光沢感といった意匠性をより優れたものにする。ベース塗装部11を2種類以上の塗装の併用とした場合には、基材2とベース塗装部11表面との間に積層界面が3つ以上存在することとなる。
(加飾インク)
本発明において、加飾表面構造体を構成する凸状体はベース塗装部上に付与された加飾インクを硬化したものである。加飾インクは樹脂組成物を含むことによって、硬化して凸状体を形成する。樹脂組成物は、ベース塗装部上に付与された後、凸形状を保った状態で硬化する必要があるので、紫外線を照射することにより瞬時に硬化凸状体を得ることができる紫外線硬化型樹脂であることが好ましい。
紫外線硬化型樹脂を用いることの利点は、加飾インク成分を100%硬化させて立体模様を形成することができる点と、凸状体を形成することにより入射光を乱反射させ、防眩性を確保する点にある。したがって、顔料を含まない加飾インクであっても、ベース塗装部と凸状体とによって形成される凹凸模様だけで意匠を表現することができる。すなわち、得られる立体模様が透明でも、加飾インクを付与した凸状体部分と付与しないベース塗装部分との光沢の差や凹凸差によって、色彩模様のみでは達成できない立体的質感に優れた意匠を表現することができる。
(紫外線硬化型インク)
紫外線硬化型インクは、主に反応性モノマー、反応性オリゴマー、光重合開始剤などから構成され、必要に応じて、光重合開始剤の開始反応を促進させるための増感剤や、そのほか分散剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、浸透剤などの添加剤が添加される。
紫外線硬化型インクをインクジェット方式により付与する場合、紫外線硬化型インクの粘度は、プリンタヘッド部への供給系(チューブ、配管などのインク流路)での流動性を保持するために、25℃において100mPa・s以下であることが好ましく、インクジェットの吐出性を考慮すると、60℃±1℃において1〜15mPa・sであることがより好ましい。
また、紫外線硬化型インクの吐出時の表面張力は、様々なベース塗装に対応することを考慮して20〜40dyne/cmであることが好ましく、25〜35dyne/cmであることがより好ましい。濡れ性を抑制して画像の滲みを防止し、プリンタヘッドへのインクの供給を容易にするという理由から、前記表面張力は20dyne/cm以上であることが好ましい。また、濡れ性が低下するとインクがはじかれ画像がスジっぽくなるので、それを防止するために前記表面張力は40dyne/cm以下であることが好ましい。
(反応性モノマー)
反応性モノマーとしては、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレートやそれら変性体などの6官能アクリレート;ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレートなどの5官能アクリレート;ペンタジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどの4官能アクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、プロポキシ化グリセリルトリアクリレートなどの3官能アクリレート;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物ジアクリレートなどの2官能アクリレート;および、カプロラクトンアクリレート、トリデシルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ネオペンチルフリコールアクリル酸安息香酸エステル、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシ−ジエチレングリコールアクリレート、メトキシ−トリエチレングリコールアクリレート、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド付加物アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−コハク酸、2−アクリロイロキシエチル−フタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸などの単官能アクリレートなどが挙げられる。さらにこれらにリンやフッ素の官能基を付与した反応性希釈剤が挙げられる。これらの反応性希釈剤は単独または組み合わせて使用することができる。なかでも、形成された凸状体が耐磨耗性および柔軟性に優れるという理由から2官能モノマーが好ましく、なかでも透明性に優れる1,6−ヘキサンジオールジアクリレートがより好ましい。
反応性モノマーは、硬化後の表面粘着性を低くするために、Tgは20℃以上であることが好ましく、また、インク液滴の吐出性を考慮して25℃における粘度は30mPa・s以下が好ましい。
反応性モノマーは、紫外線硬化型インク中に65〜95重量%含まれることが好ましい。反応性希釈剤は、良好な吐出性を維持するため65重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。硬化に必要な他の薬剤を配合するため、95重量%以下であることが好ましく、75重量%以下であることがより好ましい。
(反応性オリゴマー)
反応性オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレート、ポリブタジエンアクリレートなどが挙げられ、単独または複合して使用することができるが、なかでもウレタンアクリレートが接着性に優れるという理由から好ましい。
反応性オリゴマーは、形成される凸状体の耐磨耗性、柔軟性および密着性を高く維持するため、インク中に1〜30重量%含まれることが好ましく、15〜25重量%であることがより好ましい。
(光重合開始剤)
光重合開始剤としては、ベンゾイン系、チオキサントン系、ベンゾフェノン系、ケタール系、アセトフェノン系などが挙げられ、単独または複合して使用することができる。なかでも、高反応性であり難黄変であるという理由からヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類が好ましい。
光重合開始剤の添加量は、重合が十分になされること、硬化率、硬化速度およびコストを考慮して1〜10重量%であることが好ましく、3〜7重量%であることがより好ましい。
(色材)
加飾インクには、色彩豊かな意匠を表現するため色材が含まれる。これにより、加飾表面構造体を凹凸模様と有色図柄とが調和した立体模様とすることができ、この立体模様に濃淡をつけることにより、平面模様ではなし得ない色調の変化や、凹凸模様との関係で実際の立体模様が有する以上の陰影のコントラストを表現することができる。
本発明に用いられる色材としては、顔料、染料などを使用することができるが、耐候性や耐光性に優れる顔料を使用することが好ましい。顔料は、有機、無機を問わず使用することができる。
有機顔料としては、例えばニトロソ類、染付レーキ類、アゾレーキ類、不溶性アゾ類、モノアゾ類、ジスアゾ類、縮合アゾ類、ベンゾイミダゾロン類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペリレン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、アゾメチン類、ピロロピロール類などが挙げられる。
無機顔料としては、例えば酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)、金属粉類などが挙げられる。
染料としては、例えばアゾ類、アントラキノン類、インジゴイド類、フタロシアニン類、カルボニウム類、キノンイミン類、メチン類、キサンテン類、ニトロ類、ニトロソ類のような油溶性染料、分散染料、酸性染料、反応染料、カチオン染料、直接染料などが挙げられる。
加飾インク中の色材の含有量は、十分な着色を得ること、インクの吐出性およびコストを考慮して0〜10重量%であることが好ましく、0.01〜2重量%であることがより好ましい。
(分散剤)
そのほか、本発明で使用される加飾インクには、必要に応じて分散剤を添加してもよい。分散剤としては、例えばアニオン性化合物、カチオン性化合物、ノニオン系化合物、両性化合物、高分子化合物などが挙げられ、単独もしくは組み合わせて使用することができる。なかでも分散性の高い高分子タイプのものが好ましく、末端基に酸性吸着基や塩基性吸着基を持つものがより好ましい。
前記分散剤の加飾インクへの添加量は、分散する色材の種類により適宜決定されるものであるが、分散効果、加飾インクの吐出性およびコストを考慮して、色材に対して0〜150重量%であることが好ましく、10〜60重量%であることがより好ましい。
加飾インクには、必要に応じて光重合開始剤の開始反応を促進させるための増感剤や、そのほか熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、樹脂バインダ、樹脂エマルジョン、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、顔料誘導体、重合禁止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの添加剤を加えることができる。
(加飾表面構造体の形成)
上記の成分からなる加飾インクは、ロールミル、ボールミル、コロイドミル、ジェットミル、ビーズミルなどの分散機を使って分散される。その後、ろ過を行い、インクから粗大粒子を除去することが好ましい。
加飾インクは、凸版プリント、平版プリント、凹版プリント、孔版プリント、インクジェットプリントなど従来から用いられている捺染方式を用いて、基材を構成するベース塗装部上に付与される。なかでも、版型を必要としないため、緻密な意匠表現および立体模様の形成が可能なインクジェット方式が好ましい。
本発明で使用されるインクジェット方式は特に限定されず、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式、インクミスト方式などの連続方式、ステムメ方式、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式、静電吸引方式などのオン・デマンド方式などを採用することができる。
凸状体は、加飾インク液滴をベース塗装部上に複数着弾させ、全体としては20〜100g/m2の付与量で付与し、一定時間後にキャリッジの両サイドに搭載された紫外線ランプから紫外線を照射して紫外線硬化型インクを硬化させることを2〜8回繰り返すことにより形成されることが好ましい。
加飾インクの1液滴重量は60〜140pgであることが好ましい。所定の付与回数(2〜8回程度)でベース塗装部の厚さの2〜20倍となる高さを有する凸状体を形成することを考慮して液滴重量は60pg以上であることが好ましく、より好ましくは90pg以上である。また、ノズル数の多いプリンタヘッドを使用することで液滴付与量を多くすることはできるが、液滴付与量を多くするとプリンターのキャリッジサイズを大型化しなければならず、消費電力が高騰する。このようなコスト面を考慮して、液滴重量は140pg以下であることが好ましく、より好ましくは130pg以下である。
ベース塗装部上に付与される加飾インクの付与量は、着色や立体模様を視認でき、凸状体を手触りで確認できるよう20g/m2以上であることが好ましく、100g/m2以上であることがより好ましい。また、インクの硬化不良を防止する観点から、インクの付与量は、200g/m2以下であることが好ましく、170g/m2以下であることがより好ましい。
また、加飾インクが紫外線硬化型インクである場合には、これら通常のインクジェットプリンタに装備されたヘッドに加熱装置を装備し、25〜150℃に加熱し、インク粘度を低くして吐出することが好ましい。その加熱温度範囲は、より好ましくは40〜70℃である。加熱温度は、使用する反応性オリゴマーの熱に対する硬化性を考慮して決められ、熱により硬化が始まる温度よりも低く加熱温度を設定することが好ましい。
ベース塗装部上に付与された紫外線硬化型インクは、キャリッジの両サイドに搭載された紫外線ランプから紫外線を照射することにより硬化される。紫外線ランプの出力は、紫外線硬化型インクの硬化性ならびに紫外線照射エネルギーによるベース塗装に含まれる樹脂の劣化および前記エネルギーによって発生する過剰な熱による基材の変形を防止する観点から、50〜280W/cmが好ましく、60〜180W/cmがより好ましい。
紫外線の照射は、照射エネルギーによるベース塗装の塗料に含まれる樹脂の劣化および前記エネルギーによって発生する過剰な熱による基材の変形を防止する観点から、0.1〜1.0秒の照射を10〜30回繰り返すことが好ましく、15〜20回がより好ましい。
本実施の形態において、例えばドアトリムのように自動車本体に固定して使用する合成樹脂成形品に立体模様を形成する場合には、成形品を水平に固定することができるジグに取り付けた状態で印刷を行うことが好ましい。その理由は、成形品を水平に固定できない場合、インクジェットヘッドから吐出されたインク液滴の着弾精度を一定に保つことが困難となり印刷品位が低下するからである。また、かかる場合、成形品の形状に応じて非印刷部分にはマスキングなどによりカバーを施した状態で印刷することが好ましい。その理由は、自動車本体内部へはめ込まれる部位にインクが付着した場合、自動車本体への組み付け不良、音泣きなどの実装不良が生じるおそれがあるからである。
加飾インクの付与は、凸状体を形成したい領域を、画像処理ソフトウェアを用いて任意に行うことができるため、同一形状の合成樹脂成形品だけでなく、多種多様な合成樹脂成形品に対して、多様な立体模様を形成することができる。また、デジタルデータを元に、液滴重量、インク付与量などのインク付与条件、紫外線硬化条件およびインク付与箇所を自由に制御することができるので、凸状体1個の大きさから、凸状体の形状、高低および付与面積などまでを任意に設定することができ、合成樹脂成形品の表面に緻密で手触り感に優れた加飾表面構造体を形成することができる。
次に本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
〔顔料ペーストの作製〕
IRGALITE BLUE GLNF 30重量部
(チバスペシャルティケミカルズ(株)製、銅フタロシアニン顔料)
フローレンDOPA−33 3重量部
(共栄社化学(株)製、分散剤、変性アクリル系共重合物)
アクリディック WXU−880 60重量部
(DIC(株)製、アクリル樹脂)
メチルイソブチルケトン 30重量部
キシレン 15重量部
上記各材料をミキサーで混合し、次いでビーズミルで3時間分散して顔料ペーストを作製した。
〔着色ベース塗料の作製〕
上記作製した顔料ペースト50重量部と塗料用アクリル樹脂(DIC(株)製、商品名:アクリディックWXU−880)180重量部とメチルイソブチルケトン120重量部とキシレン70重量部と酢酸ブチル70重量部とトルエン70重量部を全体が均一になるまで混合後、ポリイソシアネートプレポリマー(DIC(株)製、商品名:バーノックDN−980)5重量部を加えた後、ろ過を行って不純物除去し、着色ベース塗料を作製した。
〔着色ベース塗装部〕
縦100mm×横100mmで厚さ3mmのABS成形品基材を用意し、その表面をイソプロパノールで洗浄後、ABS成形品基材を乾燥した。次いで、スプレーガン(アネスト岩田(株)製、商品名:W−101)を用いて、乾燥膜厚30μmとなるよう塗布し、70℃で30分間、熱風乾燥した。
〔加飾インクAの作製〕
IRGALITE BLUE GLNF 2重量部
(チバスペシャルティケミカルズ(株)製、銅フタロシアニン顔料)
フローレンDOPA−33 1重量部
(共栄社化学(株)製、分散剤、変性アクリル系共重合物)
CN983 20重量部
(サートマージャパン(株)製、ウレタンアクリレートオリゴマー)
SR238F 72重量部
(サートマージャパン(株)製、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、Tg:43℃)
イルガキュア184 5重量部
(チバスペシャルティケミカルズ(株)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)
上記各材料をミキサーで混合し、次いでビーズミルで3時間分散して、ろ過を行って不純物除去し、加飾インクAを作製した。
得られた加飾インクAを、インクジェットプリンタを用いて下記条件でABS成形品基材のベース塗装部上に印刷した。次いで、紫外線ランプを用いて下記の条件で紫外線を照射し、インクを硬化させて印刷物を得た。評価柄の条件については下記に示す。
〔評価柄〕
A)図柄 :1.1mm間隔の幅0.6mmの縦ストライプ柄
B)凸状体の占める面積率:33%
C)凸状体の高さ :90μm
〔プリント条件〕
イ)ヘッド加熱温度 :60(℃)
ロ)ノズル径 :70(μm)
ハ)印加電圧 :50(V)
ニ)パルス幅 :15(μs)
ホ)駆動周波数 :4.5(kHz)
ヘ)繰り返し印刷回数 :4回
ト)インク1液滴の重量 :110pg
チ)インク総付与量 :100(g/m2
〔紫外線照射条件〕
あ)ランプ種類:メタルハライドランプ
い)電圧 :120W/cm
う)照射回数 :20回
え)照射高さ :5(mm)
実施例2
プリント条件の繰り返し印刷回数を1回(インク総付与量:25g/m2)としたほかは実施例1と同様の方法により、加飾インクAをABS成形品基材のベース塗装部上に印刷し、インクを硬化させて印刷物を得た。得られた印刷物の評価柄における凸状体の高さは30μmであった。
得られた印刷物を下記の評価方法によって評価した。結果を表1に示す。
〔評価方法〕
(1)立体感
モニター20名に対して、目視によるモニター評価を実施した。
評価基準:立体感を感じる 2
立体感をやや感じる 1
立体感を感じない 0
として、平均点1.5以上を○、それ未満を×とした。評価結果を表1に示す。
(2)手触り感
社内モニター20名に対して、指触によるモニター評価を実施した。
評価基準:凹凸を認識できる 2
凹凸をやや感じる 1
凹凸を感じない 0
として、平均点1.5以上を○、それ未満を×とした。評価結果を表1に示す。
(3)密着性
作製したサンプルに、カッターナイフを用いて縦横2mm間隔で11本ずつ碁盤目状に基材に達するまで切り込みをいれて、1サンプル当たり100個の碁盤目を作成した。その後、サンプル表面全体に接着テープを貼り付け、素早く引き剥がして、サンプル表面の状況を目視で確認した。実施例1および2により得られたサンプルの評価結果を表1に示す。
○ ‥ 着色ベース塗装部および凸状体の剥離は認められなかった
× ‥ 着色ベース塗装部または凸状体の剥離が認められた
(4)耐摩耗性
サンプル表面に乾布と、さらにその上にガーゼ5枚を重ねて、学振型摩擦堅牢度試験機を用いて、ストローク100mm、圧力49kPaの条件で200回往復した。その後、サンプル表面を目視で観察した。実施例1および2により得られたサンプルの評価結果を表1に示す。
○ ‥ 着色ベース塗装部および凸状体の剥がれまたは著しい傷つきは認められなかった
× ‥ 着色ベース塗装部および凸状体の剥がれおよび著しい傷つきが認められた
Figure 0005643090
表1から明らかなように、ABS成形品基材上に形成した実施例1の加飾表面構造体は、凸状体を積層して形成することにより、実施例2より立体感、手触り感に優れ、かつ密着性および耐摩耗性にも優れていたことがわかる。
実施例3
〔顔料ペーストの作製〕
実施例1と同様に行った。
〔着色ベース塗料の作製〕
実施例1と同様に行った。
〔着色ベース塗装部〕
乾燥膜厚20μmとなるよう塗布したこと以外は、実施例1と同様に行った。
〔加飾インクBの作製〕
反応性モノマー(サートマージャパン(株)製、商品名:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2官能)75重量部と、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名:イルガキュア184、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)5重量部と、反応性オリゴマー(サートマージャパン(株)製、商品名:CN983、ウレタンアクリレートオリゴマー)20重量部とを混合し、ビーズミル分散機を用いて分散した後、ろ過を行って不純物除去し、加飾インクBを作製した。
得られた加飾インクBを、インクジェットプリンタを用いて下記条件でABS基材のベース塗装部上に印刷した。次いで、紫外線ランプを用いて下記の条件で紫外線を照射し、インクを硬化させて印刷物を得た。評価柄の条件については下記および表2に示す。
〔評価柄〕
A)図柄 : 単色無地柄
B)凸状体の形状 : ドット
C)凸状体の直径 : 0.3mm
D)凸状体の高さ : 100μm
E)凸状体の配置 :縦横0.45mmピッチで配列
F)凸状体の占める面積率: 35%
〔プリント条件〕
イ)ノズル径 : 70(μm)
ロ)印加電圧 : 50(V)
ハ)パルス幅 : 20(μs)
ニ)駆動周波数: 3(kHz)
ホ)解像度 : 180(dpi)
ヘ)加熱温度 : 60(℃)
ト)繰り返し印刷回数 :4回
チ)インク1液滴の重量 :110pg
リ)インク総付与量:40(g/m2
〔紫外線照射条件〕
あ)ランプ種類: メタルハライドランプ
い)電圧 : 120(W/cm)
う)照射時間 : 1(秒)
え)照射回数 : 20回
お)照射距離 : 10(mm)
上記の条件で作製したサンプルの断面をマイクロスコープにて倍率200倍で撮影し、観察した結果、ABS基材上に厚さ20μmの着色ベース塗装部、直径0.3mm、高さ100μmの凸状体が形成されていることを確認した。凸状体の付与面積率についてもABS基材上面からデジタルカメラで撮影し、画像解析して測定した結果35%であることを確認した。
実施例4
〔加飾インクCの作製〕
無機顔料としてSicopal Yellow L1100(BASF社製、C.I.ピグメントイエロー184、バナジウム酸ビスマス)3重量部、分散剤(高分子化合物、BykChemie社製、商品名:Disperbyk−168)3重量部、 反応性モノマー(サートマージャパン(株)製、商品名:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2官能)69重量部と、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名:イルガキュア184、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)5重量部と、反応性オリゴマー(サートマージャパン(株)製、商品名:CN983、ウレタンアクリレートオリゴマー)20重量部とを混合し、ビーズミル分散機を用いて分散した後、ろ過を行って不純物除去し、加飾インクCを作製した。
得られた加飾インクCを、インクジェットプリンタを用いて実施例2と同条件でABS基材のベース塗装部上に印刷し、インクを硬化させて印刷物を得た。評価柄の条件を表2に示す。
実施例5〜10
評価柄の条件を、それぞれ表2に示す条件に変えたほかは実施例2と同様の方法により基材上に印刷し、インクを硬化させて印刷物を得た。評価柄の条件を表2に示す。
Figure 0005643090
比較例1
実施例3と同様の方法で着色ベース塗装部を施し、乾燥後、押込成形によりライン状の微細な凹模様を多数形成して艶消し処理を施した印刷物を得た。微細な凹模様の凹部の短径は0.5mm、深さは50μm、凹部の全体に占める面積率は60%であった。
得られた印刷物を下記の評価方法によって評価した。結果を表3に示す。
〔評価方法〕
(1)立体感
実施例3〜10、比較例1により得られた印刷物を、自動車を日常利用する社内モニター20名に対して、対比観察によるモニター評価を実施した。
評価基準:
立体感を感じる ‥ 2
立体感をやや感じる ‥ 1
立体感を感じない ‥ 0
20名による評価結果の平均値を表3に示す。
(2)画像表現の緻密さ
実施例3〜10、比較例1により得られた印刷物を、社内モニター20名に対して、対比観察によるモニター評価を実施した。
評価基準:
緻密である ‥ 2
やや緻密 ‥ 1
緻密ではない ‥ 0
20名による評価結果の平均値を表3に示す。
(3)光沢感
実施例3〜10、比較例1により得られた印刷物を、社内モニター20名に対して、対比観察によるモニター評価を実施した。
評価基準:
強い光沢がある ‥ 2
やや光沢がある ‥ 1
光沢がない ‥ 0
20名による評価結果の平均値を表3に示す。
(4)防眩性
実施例3〜10、比較例1により得られた印刷物を、屋外にて太陽光をあてた際に、50cmの距離で眩しいと感じるかについて、社内モニター20名に対して、対比観察によるモニター評価を実施した。
評価基準:
眩しくない ‥ 2
やや眩しい ‥ 1
眩しい ‥ 0
20名による評価結果の平均値を表3に示す。
(5)耐久性
実施例3〜10、比較例1により得られた印刷物を、平面摩耗装置の平面摩耗子にガーゼを付け2500g/cm2の荷重にて摩擦した際に、凸状体の破損、もしくは欠損の発生する往復回数が20回以上の場合を○とし、20回未満の場合×とした。
Figure 0005643090
表3から明らかなように、ABS基材上に形成した凸状体の直径が小さすぎる(実施例5)と立体感および光沢感が低下し、凸状体の直径が大きすぎる(実施例6)と、画像表現の緻密さおよび防眩性が低下することがわかる。また、凸状体のベース塗装部表面からの高さが低すぎる(実施例7)と立体感が低下し、前記高さが高すぎる(実施例8)と耐久性が低下することがわかる。また、基材上における凸状体の付与面積率が低すぎる(実施例9)と立体感および光沢感が低下し、前記付与面積率が高すぎる(実施例10)と立体感および防眩性が低下することがわかる。また、基材の着色ベース塗装部上にライン状の微細な凹模様を多数形成したものは、画像表現の緻密さおよび光沢感に劣ることがわかる。
実施例11〜25
評価柄の条件を、それぞれ表4に示す条件に変えたほかは実施例2と同様の方法により基材上に印刷し、インクを硬化させて印刷物を得た。評価結果を表4に示す。
Figure 0005643090
1 加飾表面構造体
2 基材
10 合成樹脂成形品
11、11a、11b ベース塗装部
12 凸状体
13a〜d インク層
14 上塗り塗装部
L (凸状体の)短径(直径)

Claims (7)

  1. 加飾表面構造体をその外表面に形成した自動車内装部品であって、
    該加飾表面構造体が、合成樹脂成形品の表面に塗膜形成されるベース塗装部と、
    該ベース塗装部上に形成される、曲面を有する1または2以上の凸状体とから構成されるものであって、
    前記凸状体が、略半球面形状であり、樹脂組成物を含む紫外線硬化型加飾インクの硬化物であり、その短径が0.2〜2.0mmであり、そのベース塗装部表面からの高さが40〜200μmであり、
    単位面積当たりにおける前記凸状体の占める面積が、20〜60%である自動車内装部品。
  2. 前記凸状体が、その直径が0.2〜1.0mmである、請求項記載の自動車内装部品。
  3. 前記凸状体の前記ベース塗装部表面からの高さがベース塗装部の厚さの2〜20倍である請求項1記載の自動車内装部品。
  4. 前記紫外線硬化型加飾インクが色材を含む、請求項1記載の自動車内装部品。
  5. 前記凸状体が、前記紫外線硬化型加飾インクを積層することによって形成された硬化物である請求項1記載の自動車内装部品。
  6. 自動車内装部品の外表面を形成する加飾表面構造体の製造方法であって、
    前記加飾表面構造体が、合成樹脂成形品の表面に塗膜形成されるベース塗装部と、
    該ベース塗装部上に形成される、曲面を有する1または2以上の凸状体とから構成されるものであって、
    前記凸状体が、略半球面形状であり、樹脂組成物を含む紫外線硬化型加飾インクの硬化物であり、その短径が0.2〜2.0mmであり、そのベース塗装部表面からの高さが40〜200μmであり、
    単位面積当たりにおける前記凸状体の占める面積が、20〜60%であるものであって、
    (a)合成樹脂成形品の外表面にベース塗料を塗付してベース塗装部を形成する工程と、
    (b)前記工程(a)で得られたベース塗装部上に、インクジェット方式により前記紫外線硬化型加飾インクを付与する工程であって、該紫外線硬化型加飾インクの1液滴が60〜140pgとなるように20〜100g/m2の付与量で前記紫外線硬化型加飾インクを付与する工程と、
    (c)前記工程(b)で付与された前記紫外線硬化型加飾インクを紫外線照射により硬化する工程と、
    (d)前記工程(b)と工程(c)とを2〜8回繰り返して、前記凸状体の高さを前記ベース塗装部の厚さの2〜20倍として加飾表面構造体を得る工程と
    を含む加飾表面構造体の製造方法。
  7. 自動車内装部品の外表面を形成する加飾表面構造体の製造方法であって、
    前記加飾表面構造体が、合成樹脂成形品の表面に塗膜形成されるベース塗装部と、
    該ベース塗装部上に形成される、曲面を有する1または2以上の凸状体とから構成されるものであって、
    前記凸状体が、略半球面形状であり、樹脂組成物を含む紫外線硬化型加飾インクの硬化物であり、その短径が0.2〜2.0mmであり、そのベース塗装部表面からの高さが40〜200μmであり、
    単位面積当たりにおける前記凸状体の占める面積が、20〜60%であるものであって、
    反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーを混合して前記紫外線硬化型加飾インクを作製する工程と、
    前記紫外線硬化型加飾インクを、インクジェット方式により基材の外表面に塗膜形成されたベース塗装部上に付与する工程と、
    前記ベース塗装部上に付与された前記紫外線硬化型加飾インクを硬化し、前記凸状体を形成する工程と
    を含む加飾表面構造体の製造方法。
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