JP2020203387A - 塗装物 - Google Patents

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Yoshifumi Konno
良文 紺野
康弘 松本
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Abstract

【課題】塗装物の表面に荷重が加えられても、傷付きを防止若しくは抑制することのできる塗装物を提供すること。【解決手段】人造大理石等からなる被塗装物11と、その表面に複数の凸部を斑点状に塗布して斑点模様12を表出する、キッチンの天板等に適用可能な塗装物10。斑点模様を形成する凸部は、樹脂材料にシリカ等の無機充填材を含有させたものをスプレーガン等で塗布することにより、所定の高さ、大きさ、面積比率とされている。凸部は、そのビッカース硬度を25HV0.01以上とすることで、耐傷性に優れ、傷が付いた場合でも、目立ち難くなるようになっている。【選択図】図1

Description

本発明は塗装物に係り、例えば、キッチン、浴室、洗面化粧台、家具等の天板、シンク又はボール等の凹状体、壁面材若しくは扉面材を構成する部材として利用することに適した斑点模様付きの塗装物に関する。
キッチンや洗面化粧台に用いられる天板、凹状体若しくは各種面材等の塗装物としては、その基材若しくは素材となる被塗装物に表面保護層を施したもの、或いは、被塗装物の表面に複数の凸部を塗装などの手段を用いて形成することで斑点模様を表出させたもの等が知られている。
表面保護層や、斑点模様が施された塗装物は、例えば、特許文献1、2に開示されたものが知られている。
特許文献1記載の塗装物は、樹脂及び無機粒子を充填材として含有する塗料を用いて金属板に表面保護層を施し、これにより、金属板の曲げ加工を許容する範囲において、表面保護層に一定の硬度を付与して傷を付き難くした構成が採用されている。
また、特許文献2記載の塗装物は、被塗装物の表面にプライマー塗装を施した後、その表面に着色塗料をスプレー塗布して凸状の斑点模様を表した構成となっている。
特開平10−86275号公報 特開2007−29913号公報
特許文献1記載の塗装物としての金属板によれば、無機粒子を充填材として樹脂材料に含有させることで表面保護層に硬度が付与されることになるが、その硬度は、金属板の曲げ加工を許容する範囲でなければならないという制約がある。また、表面保護層は平滑面とされているため、表面保護層が傷付いた場合には、それが面内に連続する線状に表れることとなり、目立ち易いものになる、という不都合を招来する。
また、特許文献2記載の塗装物にあっては、複数の凸部からなる斑点模様を形成するための塗料に無機充填材が含有されていないため、模様を形成する凸部若しくは斑点に硬度を付与することができず、荷重に対する凸部の耐傷性が乏しくなって凸部が傷付き易くなる、という不都合がある。しかも、凸部の硬度についての考慮が何ら払われていないため、単に傷が付き易いというだけでなく、その傷が凸部に深く食い込んでしまうことになり、目立ち易いものとなり、更に、傷内に汚れが付着若しくは堆積し易くなって防汚性を低下させてしまう、という不都合もある。
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、塗装物の表面すなわち斑点模様を構成する凸部に荷重が加えられても、凸部への傷付きを効果的に防止若しくは抑制することのできる塗装物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は凸部に傷が付くことがあっても、その傷が深く形成されてしまうことがないようにし、且つ、傷が連続して形成されることがない塗装物を提供することにある。
更に、本発明の目的は、奥行感や深み感を表出させて美的外観に優れた意匠性のある塗装物を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明は、特許請求の範囲記載の構成を採用したものである。具体的には、被塗装物と、
前記被塗装物の表面に複数の凸部を設けて斑点模様を表出させた塗装物であって、
前記凸部は、樹脂材料と、無機物充填材とを含み、ビッカース硬度が25HV0.01以上である、という構成を採っている。
ここで、前記被塗装物の表面及び当該表面と前記凸部との間に、着色樹脂層を備えた構成を採用することができる。
また、本発明は、被塗装物と、
前記被塗装物の表面に複数の凸部を設けて斑点模様を表出させた塗装物であって、
前記被塗装物の表面及び凸部を覆う着色樹脂層を更に含み、
前記凸部は、樹脂材料と、無機物充填材とを含み、ビッカース硬度が25HV0.01以上である、という構成を採っている。
更に、本発明は、被塗装物と、
前記被塗装物の表面に複数の凸部を設けて斑点模様を表出させた塗装物であって、
前記凸部は、樹脂材料と、無機物充填材とを含み、ビッカース硬度が25HV0.01以上であり、
前記被塗装物の表面及び凸部を覆う透明樹脂層を更に含み、
前記被塗装物の表面及び当該表面と前記凸部との間に、着色樹脂層を備える、という構成を採ることもできる。
本発明において、前記塗装物は、キッチン、浴室、洗面台、家具の天板、シンク又はボール等の凹状体、壁面材若しくは扉面材を構成する部材として利用することができる。
本発明は、凸部のビッカース硬度を25HV0.01以上とすることで、荷重が加えられたときに凸部に深い傷が発生し難くなり、耐傷性を付与することができる。なお、硬度を35HV0.01以上にした場合には、耐傷性は更に向上するようになる。
被塗装物としては特に限定されるものではないが、人造大理石、MDF(Medium Density Fiberboard)を好適に利用することができ、その他、金属板等も含む。
斑点模様を構成する凸部は、好ましくは高さ10μm〜100μmで決定される。これにより、耐傷性と、意匠性の良い塗装物を得ることができる。凸部の高さが10μm以下では、塗装物表面の凹凸が全体的に小さく、砂目状になって意匠性が悪くなり、凸部の高さが100μmを超えると凹凸が大きくなってお手入れの容易性を阻害し、防汚性を悪化させる。なお、高さが10μmであれば、例えば実使用を想定して陶器の底部を塗装物表面に強めに擦り、傷をつけて深さを測ったときの当該深さが大凡10μm以下であり、耐傷性は維持される。
また、凸部の大きさを2mm2〜25mm2とすることで良好な外観を得ることができる。2mm2未満では模様が細かすぎてしまい外観が損なわれる。25mm2を超えると模様が大きくなることで当該模様を形成する時間がかかり、作業性が悪くなるとともに意匠性も低下する。
更に、凸部の面積比率は25〜90%の範囲が好ましい。これにより、下地すなわち人造大理石等の被塗装物に表れている色柄と斑点模様とにより奥行感のある外観を表出させることができる。25%未満、例えば20%程度では模様のバランスが悪くなって意匠性が低下する。なお、100%では下地の効果が出せずに奥行感を得ることができないが、耐傷性や傷の目立ち難さ、防汚性が一定程度満たせば塗装物としての利用価値は失われることはない。
本発明によれば、樹脂材料に無機充填材を含有させた樹脂塗料で所定の硬度を有する凸部を形成して斑点模様を表出させる構成としたから、凸部に荷重が加わっても傷が付き難い耐傷性を付与することができる。
また、凸部表面に傷が付いたとしても、凸部の高さ内に収まる浅いものとすることができ、傷が目立ち難くなるとともに防汚性も付与することができる。
更に、斑点模様としたことで塗装物の表面が凹凸面となることから、傷が連続して表れることもなく、この点からも傷を目立ち難くすることができる。
また、着色樹脂層を被塗装物の表面及び凸部の表面に設けた構成によれば、塗装物の表面に発生するざらつきをなめらかにでき、表面の汚染性が良くなる。更に、被塗装物が隠蔽されるため、被塗装物の色柄自由度が高くなる。
また、着色樹脂層を、被塗装物の表面と凸部との間に設けた構成によれば、奥行感のある外観が表現できる。更に、被塗装物が隠蔽されるため、被塗装物の色柄自由度が高くなる。
また、着色樹脂層を、被塗装物の表面と凸部との間に設け、透明樹脂層を被塗装物の表面及び凸部の表面に設けた場合には、塗装物の表面に発生するざらつきをなめらかにでき、表面の汚染性が良くなるとともに、透明樹脂層、斑点模様層及び着色樹脂層の3層構造により、奥行感、深み感を有する意匠性を付与することが期待できる。更に、表面に濡れ性を付与して外観を良好なものとすることができる。また、表面に透明層があることで浅い傷は目立ちにくくなり耐傷性も向上する。
なお、塗装物が天板や凹状体、面材等に適用される構成では、耐傷性と意匠性に優れる当該天板等が適用されるキッチン等の全体的な質感向上に有効に寄与することができる。
(A)は実施例に係る塗装物の概略断面図、(B)は、その一部拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図1に示す塗装物の層厚み若しくは高さ、凸部の大きさ、形状等は、明細書の理解を容易にすることを目的とした例示に過ぎない。
図1に示されるように、塗装物10は、基材となる板状の被塗装物11と、当該被塗装物11の表面に塗装を施して形成される複数の凸部からなる斑点模様12とを備えて構成されている。
被塗装物11は、本実施形態では、板状の人造大理石が用いられているが、特にこれに限定されるものではなく、その他の樹脂成形板、金属板、MDF等を採用することができる。人造大理石は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を染料や顔料によって着色するとともに、プラスチック材等を粉砕して様々な色、形状、大きさとされた粒体の他、人造大理石、天然石等を粉砕して得られる粒体、各種添加剤を配合することにより形成されている。熱硬化性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、熱硬化型アクリル系樹脂などが挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などが挙げられる。
なお、被塗装物11の好ましい板厚としては、1mm〜50mmのもの、さらに好ましくは3mm〜20mmが例示できる。
前記斑点模様12を構成する凸部の材料は、樹脂成分に無機充填材を含有させるとともに、着色顔料をシンナー、水等の溶剤に混合、分散させたものが好適に用いられている。樹脂成分として、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂等の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を使用できる。着色顔料は樹脂成分を着色できるものであればよく、各種の着色用顔料を用いることができる。
無機充填材としては、粒状、片状のシリカ、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモンド、黒鉛、ジルコニア、二酸化チタン等が挙げられる。
斑点模様12は、凸部が一つずつ独立したもののほか、凸部が重なり合う場合や面方向につながるものも含む。また、斑点模様12を形成するための樹脂塗料は、単一色の場合だけでなく、2色、またはそれ以上であってもよい。
斑点模様12を形成する手法としては、スプレーガンを用いて材料を塗布することが好ましいが、これに限定されるものではなく、ローラー等を用いた他の塗装手段を用いることもできる。例えば、凸部に対応する複数の穴を備えたマスキングシートを被塗装物11上に配置し、塗料を含浸したローラーをシート上で転動させた後、当該シートを除去する方法等も採用できる。この場合には、斑点模様12を形成する凸部の位置が共通化ないしは規格化された塗装物を提供でき、スプレー塗布に要求される熟練度を必要とすることはない。
斑点模様12の塗料の粘度は、アネスト岩田株式会社製の粘度カップNK−2にて滴下時間が10秒〜14秒になるように調整する。これにより、スプレーガンを用いて塗装を施した際に、上記大きさ、高さ、面積比率を有する凸部すなわち斑点模様を無理なく形成することができる。なお、凸部を大きく形成するためには15秒〜20秒に調整することが好ましい。
上記斑点模様12及び被塗装物11の表面にはその凹凸面に沿う状態で、ガラスビーズ入りの着色樹脂層を設けることができる。また、被塗装物11の表面にガラスビーズ入りの着色樹脂層を設けた後に、当該着色樹脂層の表面に斑点模様を設けることもできる。この着色樹脂層は、樹脂成分及び着色顔料をシンナー、水等の溶剤に混合、分散させたものが好適に用いることができる。樹脂成分として、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコン樹脂等の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を使用できる。また、着色顔料として、樹脂成分を着色できるものであればよく、各種の着色用顔料を用いることができる。
また、被塗装物11の表面に上記の着色樹脂層を介して斑点模様を設けた後に、着色樹脂層と斑点模様の表面に更にガラスビーズ入りの透明樹脂層を設けることもできる。この透明樹脂層は、アクリル、ウレタン、シリコン樹脂等を用いたクリア塗料、若しくは半透明のクリア塗料を塗装することによって形成され、これにより、斑点模様12の表面保護を行うとともに、表面全体に濡れ色を付与することができるとともに、表面硬度が更に高められることになる。
次に、実施例について説明する。
[実施例1]
被塗装物として厚み10mmの人造大理石を用い、その表面に黒色に着色された塗料(カシュー株式会社製ストロン TXL#30 1分艶有黒)100部にシリカ20部を含有させて斑点模様の材料とし、アネスト岩田株式会社製の粘度カップNK−2にて滴下時間が12秒程度になるように調整してスプレーガンで塗布を行った。これにより大きさ2mm〜10mm、高さ約10μm〜50μm、凸部面積比率100%となる凸部を形成して斑点模様を表出する塗装物10を得た。
凸部を硬化乾燥させた後、株式会社フューチャーテック製微小硬度計FM−810を用い、測定荷重0.01kg(10g)で凸部の硬度測定を行った。硬度は25HV0.01であった。
その結果を表1に示す。
塗装物表面全体を目視観察したところ、奥行感だけがないだけで、外観、耐傷性は良好で、傷も目立たないものとなり、総合評価としては、製品として十分に耐え得るものとなった。
Figure 2020203387
[実施例2]
シリカを40部とした以外は実施例1と同一の条件で凸部すなわち斑点模様を形成した。
上記硬度計で測定した硬度は実施例1より高い35HV0.01であった。
得られた塗装物は、傷が付かず、耐傷性が優良となるものとなった。
[実施例3]
凸部面積比率を20%とした以外は実施例1と同一の条件で塗装物を得た。
硬度は実施例1と同様である。
この塗装物は、奥行感がなく、耐傷性が若干低下したが、傷が目立ち難いことで、総合評価としては製品として適用できるものとなった。
[実施例4]
凸部の面積比率を25%とした以外は、実施例1と同一の条件で同一硬度の塗装物を得た。
塗装物は奥行感がないだけで、外観、耐傷性、傷の目立ち難さはいずれも良好となり、実施例1と同様の評価を得ることができた。
[実施例5]
凸部面積比率を50%とした以外は実施例1と同一の条件で塗装物を得た。
硬度も実施例1と同様であり、実施例1と同一の評価を得た。
[実施例6]
斑点模様の凸部高さを50μm〜100μmとした以外は実施例5と同一の条件で塗装物を作製し、同一硬度の塗装物を得た。
塗装物は実施例5と同一の評価を得ることができた。
[実施例7]
凸部面積比率を90%とした以外は実施例1と同一の条件で塗装物を作製し、同一硬度を有する塗装物を得た。
この塗装物も奥行感だけがないだけで、耐傷性等、その他も実施例1と同一の評価を得た。
[実施例8]
被塗装物と凸部の表面に、厚み10μm程度となるガラスビーズ入りの着色樹脂層を形成し、凸部面積比率を50%とした。その他は実施例1と同一の条件で凸部を形成し、同一の硬度を有する塗装物を作製した。
この塗装物も奥行感がないだけで、耐傷性と防汚性は特に優れるものとなった。
[実施例9]
被塗装物の表面と凸部との間に実施例8と同様のガラスビーズ入りの着色樹脂層を設け、この着色樹脂層の表面に実施例3と同一の凸部を設けた。凸部硬度は25HV0.01である。
この塗装物は、実施例3と同様に耐傷性が若干低下するが、外観、傷の目立ち難さ、防汚性は良好に維持でき、更に、奥行感を有する意匠性を備えた製品とすることができた。
[実施例10〜実施例11]
凸部面積比率をそれぞれ25%、50%とした以外は、実施例9と同一の条件で同一硬度を有する塗装物を得た。
これら実施例における塗装物は外観、奥行感、耐傷性、傷の目立ち難さ、防汚性の全ての評価項目において良好な結果を得ることができた。
[実施例12]
凸部高さを10μm〜100μmとし、面積比率を90%とした以外は実施例10、11と同一の条件で同一硬度を有する塗装物を得た。
この実施例における塗装物の評価は、実施例10、11と同一の結果となった。
[実施例13]
被塗装物の表面と凸部との間にガラスビーズ入りの着色樹脂層を設けるとともに、凸部の表面を覆うように厚み15μm程度のガラスビーズ入りの透明樹脂層を更に設けた。凸部の大きさは前記各実施例と同様に2mm2〜10mm2であり、凸部面積比率は50%である。硬度は25HV0.01である。
この塗装物は、奥行感が良好である他、外観、耐傷性、傷の目立ち難さ、防汚性の各評価項目において優良なものとなり、総合評価においても優良なものとすることができた。
[実施例14]
シリカを40部とした以外は実施例13と同じような条件で塗装物を得た。
この塗装物の硬度は実施例13よりも高い35HV0.01となり、耐傷性が優良で、その他は実施例13と同様の評価を得ることができた。
[実施例15]
被塗装物としてMDFを用い、実施例13と同一の凸部からなる斑点模様を有する塗装物を得た。
この塗装物は、奥行感と耐傷性が良好で、外観、傷の目立ち難さ、防汚性はいずれも優良なものとなった。
[比較例1]
凸部を形成する樹脂塗料として、シリカ等の無機充填材を含まない樹脂塗料を用いて凸部を形成して斑点模様を設けた。凸部高さ、大きさ、面積比率は実施例1と同様である。凸部の硬度は、17.5HV0.01であった。
得られた塗装物は、外観、防汚性が良好なものの奥行感はなく、また、耐傷性が悪く、傷も目立ち易いものとなり総合評価として製品とすることはできないものとなった。
[比較例2]
凸部高さを10μm未満とした。その他は、実施例6と同一である。
塗装物は、防汚性のみ良好なものの、奥行感はなく、耐傷性、傷の目立ち難さも十分でなく、総合評価としては製品として適応性が認められないものとなった。
[比較例3]
凸部高さが100μmを超えるものとした。その他は比較例2と同一である。
この塗装物の奥行感はなく、防汚性が十分でなく、総合評価としては、比較例2と同様となった。
[比較例4]
凸部の大きさを25mm2とした以外は実施例5と同一の条件で同一硬度となる凸部を形成した。
塗装物は、外観と傷の目立ち難さに難があり、奥行感はなく、総合評価としては、上記比較例と同程度となった。
以上の実施例の結果を示す表1から明らかなように、本発明によれば、凸状の斑点模様が無機充填材を含む樹脂材料で形成されることで、凸部を硬質な構造とすることができ、これにより、良好な耐傷性を備えた塗装物を提供することが可能となった。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、特定の実施の形態に関して特に図示し、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上に述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
また、上記に開示した塗装物の塗装条件、例えば凸部を構成する材料、色、大きさ、厚み、高さなどは、本発明の目的を達成することができるかぎり変更することを妨げない。
10…塗装物、11…被塗装物、12…斑点模様

Claims (5)

  1. 被塗装物と、
    前記被塗装物の表面に複数の凸部を設けて斑点模様を表出させた塗装物であって、
    前記凸部は、樹脂材料と、無機物充填材とを含み、ビッカース硬度が25HV0.01以上であることを特徴とする塗装物。
  2. 被塗装物と、
    前記被塗装物の表面に複数の凸部を設けて斑点模様を表出させた塗装物であって、
    前記被塗装物の表面及び凸部を覆う着色樹脂層を更に含み、
    前記凸部は、樹脂材料と、無機物充填材とを含み、ビッカース硬度が25HV0.01以上であることを特徴とする塗装物。
  3. 前記被塗装物の表面及び当該表面と前記凸部との間に、着色樹脂層を備えたことを特徴とする請求項1記載の塗装物。
  4. 被塗装物と、
    前記被塗装物の表面に複数の凸部を設けて斑点模様を表出させた塗装物であって、
    前記凸部は、樹脂材料と、無機物充填材とを含み、ビッカース硬度が25HV0.01以上であり、
    前記被塗装物の表面及び凸部を覆う透明樹脂層を更に含み、
    前記被塗装物の表面及び当該表面と前記凸部との間に、着色樹脂層を備えたことを特徴とする塗装物。
  5. 前記塗装物は、キッチン、浴室、洗面台、家具の天板、シンク又はボール等の凹状体、壁面材若しくは扉面材を構成する部材であることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の塗装物。
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