JP6090744B2 - 加飾構造体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基材、凸部及びオーバーコート層を備える加飾構造体並びに該加飾構造体の製造方法に関し、特には、凸部の基材との付着性を向上でき、複雑で不規則な立体感のある模様を形成でき、且つ、光沢を自在に調整できる加飾構造体の製造方法に関するものである。
現在、携帯電話、家電製品、OA機器及び自動車等の各種部材には、軽量で耐衝撃性に優れた合成樹脂成形品や金属基材が広く用いられている。また、これらの合成樹脂成形品や金属基材には、その用途や使用される環境に応じて、耐候性、耐摩耗性および適切な美装性を付与することが求められる。
近年では、これらの合成樹脂成形品や金属基材に、高級感のある装飾や個性的な装飾が求められる傾向があり、立体模様及び着色模様を施して質感や色調が強調された意匠を有することが求められている。
金属基材の表面に高級感のある意匠を施す方法としては、化学薬品を用いたエッチング加工やサンドブラスト処理があるが、エッチング加工は薬品処理が面倒であり、環境への負荷が大きい。また、サンドブラスト処理は砂やガラスビーズを吹き付けるため、これらの後処理が面倒である。
一方、PP、ABS樹脂製等の合成樹脂成形品の表面に高級感のある意匠を施す方法としては、例えば、その表面に高級感を与えるシートやフィルムを貼り付ける方法や、内装部品の成形品に直接塗装を施すといった方法、内装部品の成形品に水圧転写等を行う方法が挙げられる。なお、これらの方法は金属基材へ適用することも可能である。また、内装部品の表面に加飾を施した後、保護塗装を施したり、最表層に光沢仕上げを施したりする場合がある。
上記のような直接塗装や転写によれば多種多様な模様を表現することはできるが、平面的なものになりやすいといった課題がある。このような課題を解決する方法の一つとして、金型などにより微凹凸を付与する工程と、平面的な着色模様を転写して付与する工程とを組み合わせる方法が存在する。しかしながら、この方法では、凹凸と平面的な着色模様との型合せが極めて困難であり、凹凸の表現も非常に制限される結果、付与する着色模様に対応した立体模様を形成することができず、意匠表現が大きく制限されるという課題を有する。
上記の課題を解決する方法として、特開2008−264729号公報(特許文献1)及び国際公開第2010/013667号(特許文献2)に記載の方法が提案されている。特許文献1では、基材に機能性コーティング層を形成した後、紫外線硬化型インクをインクジェット装置で噴出させ、硬質凸パターンを形成する方法が示されている。また、特許文献2では、合成樹脂成形品の表面にベース塗装部と、紫外線硬化型インクの硬化物からなる1または2以上の凸状体とから構成された加飾表面構造体が開示されている。
特開2008−264729号公報 国際公開第2010/013667号
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、硬質凸パターンが露出するため、長期間の曝露により、硬質凸パターン層と機能性コーティング層との付着性が低下して、硬質凸パターン層が脱離する懸念がある。
一方、特許文献2の段落0046には、ベース塗装部及び凸状体の上に上塗り塗装部を成膜できる記載はあるものの、上塗り塗装部の塗装方法に関する言及はない。また、上記上塗り塗装部の成膜によって、所望の光沢感を得ることが困難になる可能性もある。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、凸部の基材との付着性を向上でき、複雑で不規則な立体感のある模様を形成でき、且つ、光沢を自在に調整できる加飾構造体の製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記製造方法によって得られる加飾構造体を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、凸部を覆うオーバーコート層を設けることで、凸部の基材との付着性を向上でき、また、凸部の高さ及びオーバーコート層の膜厚を特定の範囲に限定することで、複雑で不規則な立体感のある模様を形成でき、更に、スプレー方式又はインクジェット方式を利用してオーバーコート層を形成することで、光沢を自在に調整できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の加飾構造体の製造方法は、基材と、該基材の少なくとも1つの面に配置された複数の凸部と、少なくとも凸部を覆うオーバーコート層とを備える加飾構造体の製造方法であって、
(a)基材の少なくとも1つの面に、複数の凸部を形成させる工程であって、前記凸部が、活性エネルギー線硬化型の凸部用インクを活性エネルギー線照射で硬化させることにより形成され、前記凸部の高さが40〜200μmである工程と、
(b)前記凸部を覆うようにオーバーコート層を形成させる工程であって、前記オーバーコート層が、インクジェット方式又はスプレー方式によりオーバーコート層用コーティング材を塗装し硬化させることによって形成され、前記オーバーコート層と前記凸部とが、下記式(1):
H1 > H2 ・・・ (1)
[式中、H1は、凸部の高さ(μm)であり、H2は、オーバーコート層の膜厚(μm)である]の関係を満たす工程と
を含むことを特徴とする。
本発明の加飾構造体の製造方法の他の好適例においては、前記オーバーコート層が、前記基材表面の少なくとも一部を直接覆っている。
本発明の加飾構造体の製造方法の他の好適例においては、前記凸部が配置された基材面の加飾領域における凸部の占有面積が、該加飾領域の面積の60%を超えて且つ90%以内である。
本発明の加飾構造体の製造方法の他の好適例においては、前記オーバーコート層用コーティング材が、活性エネルギー線硬化型インクであり、前記凸部及び前記オーバーコート層の形成に用いる活性エネルギー線硬化型インクは、同一であるか又は異なる。
また、本発明の加飾構造体は、上記製造方法によって得られることを特徴とする。
本発明によれば、凸部の基材との付着性を向上でき、複雑で不規則な立体感のある模様を形成でき、且つ、光沢を自在に調整できる加飾構造体の製造方法を提供することができる。また、かかる製造方法によって、加飾構造体を提供することができる。
本発明の加飾構造体の一例の断面図である。 本発明の加飾構造体の製造方法の一例における工程(a)の概略図である。 本発明の加飾構造体の一例における加飾領域を説明するための図である。 実施例2〜5の加飾構造体の光沢度とオーバーコート層吐出条件の走査回数の関係を示す図である。
以下に、図を参照しながら、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の加飾構造体の一例の断面図である。図示例の加飾構造体1は、基材2と、該基材の表面に配置された複数の凸部3と、該凸部3を覆うオーバーコート層4とを備える。なお、図示例の加飾構造体1においては、凸部3が基材2の1つの面にのみ配置されるが、本発明の加飾構造体は、複数の凸部が基材の少なくとも1つの面に配置されていればよいため、凸部3が基材2の複数の面に配置されてもよい。また、図示例の加飾構造体1は、オーバーコート層4が基材2と凸部3の両方を覆っているが、本発明の加飾構造体は、オーバーコート層が少なくとも凸部を覆っていればよいため、オーバーコート層4は、基材2の表面を覆っていなくてもよい。
なお、加飾構造体とは、複数の凸部によって基材上に装飾を施すことが可能な構造体であり、携帯電話、家電製品及びOA機器の外装部材、自動車の内装部材、タイルやレンガ等の窯業建材、化学機械又は建設機械等の産業機械の内・外装部材、エレベーターの内・外装部材、サッシ等の各種部材に利用可能である。
本発明の加飾構造体は、凸部の高さが40〜200μmであることを要し、50〜150μmであることが好ましい。凸部の高さが40〜200μmの範囲内にあることで、複雑で不規則な立体感のある模様を形成することができ、例えば、皮革状模様やヘアライン等を基材上に形成することが可能になる。
本発明において、凸部の高さとは、基材から凸部頂点までの最大高さの平均値であり、無作為に選択した10箇所の凸部の高さから算出される。また、凸部の最大高さは、レーザー顕微鏡を用いて測定できる。
本発明の加飾構造体は、オーバーコート層と凸部とが、下記式(1):
H1 > H2 ・・・ (1)
[式中、H1は、凸部の高さ(μm)であり、H2は、オーバーコート層の膜厚(μm)である]の関係を満たすことを要し、更には下記式(2):
0.7×H1 > H2 ・・・ (2)
[式中、H1及びH2は、式(1)の定義と同義である]の関係を満たすことが好ましい。凸部を覆うオーバーコート層の膜厚が凸部の高さより小さいと、オーバーコート層を積層しても、加飾構造体表面の立体感を十分保つことができる。
本発明において、オーバーコート層の膜厚は、凸部を覆うオーバーコート層から無作為に選択した10箇所の膜厚の平均である。オーバーコート層の膜厚を測定する方法としては、例えば、加飾構造体の断面を切り出し、切断面を研磨加工して、加飾構造体の構成がレーザー顕微鏡で確認できるようにし、その後、レーザー顕微鏡を用いて測定する方法が挙げられる。
なお、上記オーバーコート層の膜厚は、1〜150μmであることが好ましい。
本発明の加飾構造体において、オーバーコート層は、基材と凸部の付着性を向上させ、凸部の離脱を防止するために少なくとも凸部を覆っていることを要するが、基材表面の少なくとも一部を直接覆っていることが好ましく、更には、該オーバーコート層が連続層であることが好ましい。凸部を覆うオーバーコート層が基材表面の一部も覆うことによって、基材と凸部の付着性を更に向上でき、凸部の離脱を大幅に防止することができる。また、オーバーコート層が連続層であれば、かかる効果をより確実に発揮することができる。
本発明の加飾構造体は、凸部が配置された基材面の加飾領域における凸部の占有面積が、該加飾領域の面積の60%を超えて且つ90%以内であることが好ましい。ここで、加飾領域とは、基材上に装飾が施された領域であり、図3に示されるように、基材表面5と凸部6とから構成される。図3は、本発明の加飾構造体の一例における加飾領域を説明するための図であり、図中、符号2は基材であり、符号5は基材表面であり、符号6は凸部であるが、オーバーコート層については図示していない。凸部の占有面積が上記特定した範囲内であれば、皮革状模様やヘアライン等の複雑で不規則な立体感のある模様を容易に形成することが可能になる。本発明において、凸部の占有面積は、基材の凸部が配置された面を上方からデジタルカメラ等により撮影し、得られた画像データを画像解析ソフトで解析し、基材上の加飾領域において凸部が基材上に配置された面積の割合を算出して求めることができる。
本発明の加飾構造体は、上述したように、基材と、該基材の少なくとも1つの面に配置された複数の凸部と、少なくとも凸部を覆うオーバーコート層とを備える加飾構造体であるが、以下に詳細に説明する方法によって製造できる。
本発明の加飾構造体の製造方法は、(a)基材の少なくとも1つの面に、複数の凸部を形成させる工程と、(b)上記凸部を覆うようにオーバーコート層を形成させる工程とを含むことを特徴とする。
上記工程(a)において、基材は、加飾を必要とする基材であれば特に制限されるものではないが、例えば、携帯電話、家電製品、OA機器及び自動車等に使用される基材が挙げられる。基材の材質としては、特に限定されないが、例えば、紙、布帛、プラスチック、金属、ゴム、ガラス等が挙げられ、これらの中でも、インクが浸透し難い材質として、プラスチック、金属及びガラスが好ましく、プラスチックが更に好ましい。また、基材は、用途に応じて様々な形態で使用されるものであり、例えば、フィルム、シート、板の他、成形加工等により製造される様々な成形品も含まれる。
上記プラスチックとしては、例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフェニレンオキシド(PPO)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等のプラスチック材料の他、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、塩素化ポリエチレン系、1,2−ポリブタジエン系の熱可塑性エラストマーも含まれ、射出成形法、押出成形法、ブロー成形法等の公知の成形方法によってこれらを成形することで、基材を用意することができる。
プラスチック基材については、そのまま使用することができるし、凸部の形成前に、プライマーが塗布されてもよい。プライマーを予め塗布することにより、凸部と基材の付着性を更に向上させることができる。
金属としては、例えば、亜鉛、鉄、ステンレス、スチールや、これらの表面に亜鉛めっき処理やアルミニウムめっき処理が施されたものが挙げられ、金属基材の具体例としては、熱延鋼板、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板等の金属板が挙げられる。
金属基材については、そのまま使用することができるが、予め脱脂しておくことが好ましい。また、付着性の観点から、凸部の形成前に、プライマーが塗布されてもよい。
上記工程(a)において、上記凸部は、上述したように複雑で不規則な立体感のある模様を形成する観点から、その高さが40〜200μmであり、また、上記凸部は、活性エネルギー線硬化型の凸部用インクを活性エネルギー線照射で硬化させることにより形成される。ここで、活性エネルギー線硬化型インクとは、可視光線、紫外線、電子線等の活性エネルギー線の照射により硬化できるインクを意味するが、他のタイプのインクに比べて短時間での硬化が可能であるため、複雑で不規則な立体感のある模様を容易に形成することが可能になる。
上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクは、光重合性化合物及び光重合開始剤を少なくとも含み、必要に応じて、光重合開始剤の開始反応を促進させるための増感剤や、分散剤、表面調整剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、浸透剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を配合できる。
上記光重合性化合物としては、光ラジカル重合性化合物と光カチオン重合性化合物が挙げられる。光ラジカル重合性化合物としては、例えば、ラジカル重合性1官能モノマー、ラジカル重合性2官能モノマー、官能基数が3以上のラジカル重合性多官能モノマー、(メタ)アクリレートオリゴマーが挙げられる。なお、光重合性化合物は、活性エネルギー線硬化型インクの粘度を考慮して、材料を選定すればよく、一種単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、本発明において、官能基とは、光重合性を示す官能基を指す。
上記1官能モノマーの具体例としては、ステアリルアクリレート、アクリロイルモルホリン、トリデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、N,N−ジメチルアクリルアミド、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、イソオクチルアクリレート、オクチルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、イソアミルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、EO変性2−エチルヘキシルアクリレート、ネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エステル、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルイミダゾール、テトラヒドロフルフリルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアクリレート、環状トリメチロールプロパンフォルマルアクリレート、エトキシ−ジエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、EO変性フェノールアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、EO変性ノニルフェノールアクリレート、及びPO変性ノニルフェノールアクリレート等が挙げられる。これらの中で、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート及びフェノキシエチルアクリレートが好ましい。なお、これら1官能モノマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記2官能モノマーの具体例としては、1,10−デカンジオールジアクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジアクリレート、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,8−オクタンジオールジアクリレート、1,7−ヘプタンジオールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、PO変性ビスフェノールAジアクリレート、EO変性水添ビスフェノールAジアクリレート、及びEO変性ビスフェノールFジアクリレート等が挙げられる。これらの中でも、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び2−(2−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレートが好ましい。なお、これら2官能モノマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記多官能モノマーの具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性ジグリセリンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート変性アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。なお、これら多官能モノマーは、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記アクリレートオリゴマーの具体例としては、アミノ樹脂アクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエポキシアクリレート、シリコーンアクリレート、ポリエステルアクリレート、及びポリブタジエンアクリレート等が挙げられる。これらの中でも、耐候性や付着性の観点から、ポリウレタンアクリレートが好ましい。
なお、上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクにおいて、光重合性化合物の含有量は、40〜98質量%であることが好ましく、50〜90質量%であることが更に好ましい。
上記光重合開始剤は、活性エネルギー線を照射されることによって、上述した光重合性化合物の重合を開始させる作用を有する。また、上記光重合開始剤の含有量は、該インク中1〜25質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることが更に好ましい。光重合開始剤の含有量が上記特定した範囲内であれば、インクの硬化性を向上できる。また、光重合開始剤の含有量が1質量%未満では、印刷物が硬化不良となることがあり、25質量%を超えると、低温時に析出物が発生してインクの吐出が不安定になることがある。更に、光重合開始剤の開始反応を促進させるため、光増感剤等の助剤を併用することも可能である。
上記光重合開始剤としては、ベンゾフェノン系化合物、アセトフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、フォスフィンオキサイド系化合物等が挙げられるが、硬化性の観点から、照射する活性エネルギー線の波長と光重合開始剤の吸収波長ができるだけ重複するものが好ましい。
上記光重合開始剤の具体例としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等が挙げられる。これらの中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドが、インクの硬化性の観点から好ましい。なお、これら光重合開始剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクは、色彩豊かな意匠を表現するため、色材を含んでもよい。色材を用いると、着色された立体模様を形成することができる。
上記色材としては、顔料、染料等を使用できる。顔料及び染料は、特に制限されるものではなく、公知のものを使用することができるが、耐候性や耐光性に優れる顔料を使用することが好ましい。
顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、アゾメチン顔料など)、多環式有機顔料(フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、ペリレン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、ベンズイミダゾロン顔料、チオインジゴ顔料、ジオキサジン顔料、キノフタロン顔料、ピロロピロール顔料)、その他の有機顔料(ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、蛍光顔料など)、無機顔料(無機酸化物系顔料、水酸化物系顔料、硫化物系顔料、フェロシアン化物系顔料、クロム酸塩系顔料、炭酸塩系顔料、ケイ酸塩系顔料、リン酸塩系顔料、炭素系顔料、金属粉)、金属錯体顔料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
染料としては、例えばアゾ類、アントラキノン類、インジゴイド類、フタロシアニン類、カルボニウム類、キノンイミン類、メチン類、キサンテン類、ニトロ類、ニトロソ類のような油溶性染料、分散染料、酸性染料、反応染料、カチオン染料、直接染料等が挙げられる。
なお、上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクにおいて、上記色材の含有量は、インクの吐出性及び貯蔵安定性を考慮して、0質量%を超えて且つ20質量%以下であることが好ましく、0.01〜10質量%であることが更に好ましい。
また、上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクは、色材を含む場合、分散剤を含むことが好ましい。分散剤としては、例えばアニオン性化合物、カチオン性化合物、ノニオン系化合物、両性化合物、高分子化合物等が挙げられ、単独もしくは組み合わせて使用することができる。なかでも分散性の高い高分子タイプのものが好ましく、末端基に酸性吸着基や塩基性吸着基を持つものがより好ましい。上記分散剤の含有量は、分散する色材の種類により適宜決定されるものであるが、分散効果及びインクの吐出性を考慮して、色材に対して0質量%を超えて且つ150質量%以下であることが好ましく、10〜60質量%であることが更に好ましい。
上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクは、使用する塗装方式によってその粘度を調整すればよいが、例えば、インクジェット方式である場合、プリンタヘッド部への供給系(チューブ、配管等のインク流路)での流動性を保持するため、25℃での粘度が100mPa・s以下であることが好ましく、10〜100mPa・s以下であることが更に好ましく、また、インクジェットの吐出性を考慮すると、45℃での粘度が1〜15mPa・sであることが好ましい。なお、粘度は、一般的に知られる粘度計(例えば、オストワルド粘度計、B型粘度計等)を用いて測定できる。
上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクは、使用する塗装方式や基材によってその表面張力を調整すればよいが、一般的には20℃での表面張力が20〜45mN/mであることが好ましく、25〜40mN/mであることが更に好ましい。濡れ性を抑え、塗装機へのインクの供給を容易にするという理由から、20℃での表面張力は20mN/m以上であることが好ましい。また、濡れ性が低下し過ぎるとインクがはじかれるので、それを防止するため、20℃での表面張力は45mN/m以下であることが好ましい。なお、本発明においては、表面張力をプレート法により測定する。
上記工程(a)において、基材の少なくとも1つの面に複数の凸部を形成されるため、上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクをインクジェット方式により塗装することが好ましい。ここで、インクジェット方式としては、特に限定されるものではなく、電荷制御方式等の連続吐出タイプ、電気機械変換方式(例えば、ピエゾ方式等)、電気熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット方式等)、静電吸引方式等のオン・デマンドタイプを採用することができる。
また、上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクをインクジェット方式により塗装する際には、凸部を形成する領域を、画像処理ソフトウェアを用いて、任意に設定することができるため、多様な立体模様を形成することができる。また、インクジェットプリンタの設定により、液滴量、インク塗装量等の塗装条件、硬化条件及びインク付与箇所を自由に制御することができるので、凸部の大きさから、凸部の形状、高さ及び占有面積などまでを任意に設定することができる。これにより、基材の表面に、複雑で不規則な立体感のある模様を容易に形成することが可能になる。
また、上記活性エネルギー線硬化型の凸部用インクをインクジェット方式により塗装する際には、通常のインクジェットプリンタに装備されたヘッドに加熱装置を装備し、インクを25〜150℃に加熱し、インクの粘度を低くして吐出することが好ましい。その加熱温度範囲は、より好ましくは25〜70℃である。加熱温度は、使用する光重合性化合物の熱に対する硬化性を考慮して決められ、硬化が始まる温度よりも低い温度に設定することが好ましい。
上記工程(a)において、上記ヘッドから吐出される活性エネルギー線硬化型の凸部用インクの液滴量は、5〜50pLであることが好ましく、7〜40pLであることが更に好ましい。5pL未満では、凸部の高さを40〜200μmにするために印刷回数を多くする必要があるため、生産性が低下する。一方で、50pLを超えると、液滴量が多くなりすぎ、立体模様がぼやけやすくなり、立体感を判別しにくくなる。また、活性エネルギー線硬化型の凸部用インクの塗装量は、特に限定されないが、通常、20〜100g/m2である。
また、活性エネルギー線硬化型の凸部用インクの塗装方法がインクジェット方式である場合、凸部を形成する領域に関し、同一領域をプリンタヘッドにてx回(1≦x)走査することにより、印刷層を1層形成する。走査回数(x)は、特に制限されないが、生産性を考慮して決定する必要があり、16回以下が好ましい。なお、1回の印刷で、1層の印刷層が形成されることになる。従って、所望の高さの凸部が得られるまで、印刷回数を重ねる。印刷回数は、1〜10回であることが好ましい。印刷回数が10回を超えると、生産性が悪くなる。図2は、本発明の加飾構造体の製造方法の一例における工程(a)の概略図であるが、この凸部3は、基材2上に印刷層3’を形成した後、印刷層3’’を重ねて塗装して形成することができる。ここで、印刷層3’’は、印刷層3’と全く同じ部分に重ねても良いし、印刷層3’に一部重なるように形成させても良い。つまり、印刷層3’と印刷層3’’は、必ずしも同一の印刷画像でなくてもよい。また、印刷層3’と、印刷層3’’の塗装条件は必ずしも同一である必要はない。尚、凸部3は複数の印刷層から形成されていても良いし、単独の印刷層で形成されていても良い。
上記工程(a)において、活性エネルギー線硬化型の凸部用インクの硬化は、活性エネルギー線(可視光線、紫外線又は電子線等)を照射することにより行うことができる。ここで、活性エネルギー線源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー、色素レーザー、LEDランプ等の紫外線源、並びに電子線加速装置等が使用できる。活性エネルギー線の照射エネルギー量は、400〜10000mJ/cmであることが好ましい。
なお、複数の凸部により形成できる立体模様としては、幾何学模様、木目調、皮革状模様(例えば、牛皮模様等)、梨地模様、サンドブラスト調模様、ヘアライン、シルクスクリーン調模様(例えば、格子模様等)等が挙げられるが、特に皮革状模様やヘアラインが好適である。また、上記立体模様に着色する場合は、異なる色材を含んだ活性エネルギー線硬化型インクを組み合わせてなるインクセットを用いることにより、所望の着色を達成できる。
上記工程(b)においては、基材上に形成された凸部を覆うようにオーバーコート層を形成させる。ここで、上記オーバーコート層は、上述したように、上記式(1)の関係を満たすことを要する。また、上記オーバーコート層は、上述したように、凸部の他、基材表面の少なくとも一部を直接覆っていることが好ましく、更には、該オーバーコート層が連続層であることが好ましい。
上記工程(b)において、上記オーバーコート層は、スプレー方式又はインクジェット方式によりオーバーコート層用コーティング材を塗装し硬化させることによって形成される。ここで、インクジェット方式又はスプレー方式の塗装方法を採用することによって、コーティング材の塗装が正確に可能となり、凸部を覆うようにオーバーコート層を容易に作製できる。また、インクジェット方式又はスプレー方式の塗装方法によれば、光沢を自在に調整することができる。特に、インクジェット方式は、塗装時の走査回数、印刷回数及び液滴量を適宜設定することによって、より自由且つ簡便に光沢を調整することができるため、好ましい。
インクジェット方式の場合、オーバーコート層用コーティング材は、水系インク、溶剤系インク、活性エネルギー線硬化型インク等の公知のインクが使用できるが、中でも、活性エネルギー線硬化型インクであることが好ましい。活性エネルギー線硬化型インクを用いる場合、活性エネルギー線の照射条件によって硬化条件を調整できるため、所望の凹凸形状を形成でき、光沢度を容易に調整しやすい。この活性エネルギー線硬化型インクは、光重合性化合物及び光重合開始剤を少なくとも含み、必要に応じて、光重合開始剤の開始反応を促進させるための増感剤や、色材、分散剤、表面調整剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、浸透剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を配合でき、具体的には、先に説明した凸部用インクと同一の活性エネルギー線硬化型インクを使用できる。また、本発明の加飾構造体の製造方法において、オーバーコート層の形成に用いた活性エネルギー線硬化型インクは、凸部の形成に用いた活性エネルギー線硬化型インクと同一であってもよいし、異なっていてもよい。
スプレー方式の場合、オーバーコート層用コーティング材としては、乾燥硬化型塗料、吸湿硬化型塗料、熱硬化型塗料、2液硬化型塗料、活性エネルギー線硬化型塗料が好ましい。これら塗料は、少なくとも樹脂を含み、必要に応じて塗膜を硬化させるための硬化剤や、色材、分散材、表面調整剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤を配合できる。なお、これら塗料は、公知の塗料を制限なく使用できる。
オーバーコート層用コーティング材は、使用する塗装方式によってその粘度を調整すればよいが、例えば、インクジェット方式である場合、プリンタヘッド部への供給系(チューブ、配管等のインク流路)での流動性を保持するため、25℃での粘度が100mPa・s以下であることが好ましく、10〜100mPa・s以下であることが更に好ましく、また、インクジェットの吐出性を考慮すると、45℃での粘度が1〜15mPa・sであることが好ましい。一方、スプレー方式である場合は、使用する塗料の粘度を適宜調整すればよい。なお、粘度は、一般的に知られる粘度計(例えば、オストワルド粘度計、B型粘度計等)を用いて測定できる。
オーバーコート層用コーティング材は、使用する塗装方式や基材によってその表面張力を調整すればよいが、一般的には20℃での表面張力が20〜45mN/mであることが好ましく、25〜40mN/mであることが更に好ましい。濡れ性を抑え、コーティング材の供給を容易にするという理由から、20℃での表面張力は20mN/m以上であることが好ましい。また、濡れ性が低下し過ぎるとインクがはじかれるので、それを防止するため、20℃での表面張力は45mN/m以下であることが好ましい。なお、本発明においては、表面張力をプレート法により測定する。
また、オーバーコート層用コーティング材をインクジェット方式により塗装する際には、通常のインクジェットプリンタに装備されたヘッドに加熱装置を装備し、インクを25〜150℃に加熱し、インクの粘度を低くして吐出することが好ましい。その加熱温度範囲は、より好ましくは25〜70℃である。加熱温度は、使用する光重合性化合物の熱に対する硬化性を考慮して決められ、硬化が始まる温度よりも低い温度に設定することが好ましい。
更に、オーバーコート層用コーティング材の塗装方法がインクジェット方式である場合、活性エネルギー線硬化型インクの液滴量は、5〜50pLであることが好ましく、7〜40pLであることが更に好ましい。また、活性エネルギー線硬化型用インクの塗装量は、凸部を覆うことができる限り特に限定されないが、20〜100g/m2であることが好ましい。
また、オーバーコート層用コーティング材の塗装方法がインクジェット方式である場合、オーバーコート層を形成する領域に関し、同一領域をプリンタヘッドにてy回(好ましくは8≦y)走査することにより、印刷層を1層形成する。走査回数(y)は、加飾構造体の光沢の調整の観点から、8回以上が好ましく、16回以上が更に好ましい。走査回数は少ないと、光沢度が上昇する傾向があり、走査回数が多いと、光沢度が低下する傾向がある。なお、1回の印刷で、1層の印刷層が形成されることになる。従って、所望の厚みのオーバーコート層が得られるまで、印刷回数を重ねる。印刷回数は、1〜10回であることが好ましい。印刷回数が10回を超えると、生産性が悪くなる。
オーバーコート層用コーティング材の塗装方法がスプレー方式である場合、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、回転霧化塗装等により、オーバーコート層の形成が可能である。オーバーコート層用コーティング材を塗装する際、オーバーコート層を形成する領域に関し、同一領域をスプレーガンにて1〜60回の手拭き塗装を行うことが均一な膜厚を形成する点で好ましく、1〜20回がより好ましい。スプレー方式では、加飾構造体の光沢を調整するため、スプレーガンからの吐出量を10cc/分〜150cc/分の範囲内で制御することが好ましく、より好ましい範囲としては、60cc/分〜130cc/分である。
上記工程(b)において、オーバーコート層用コーティング材の硬化には、例えば、乾燥硬化、吸湿硬化、熱硬化、2液反応硬化、活性エネルギー線硬化等の硬化方法が採用できる。具体的には、オーバーコート層用コーティング材の塗装方法がインクジェット方式である場合、オーバーコート層用コーティング材の硬化は、活性エネルギー線(可視光線、紫外線又は電子線等)を照射より引き起こされる化学反応によって行うことが好ましい。ここで、活性エネルギー線源としては、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマレーザー、色素レーザー、LEDランプ等の紫外線源、並びに電子線加速装置等が使用できる。活性エネルギー線の照射エネルギー量は、400〜10000mJ/cmであることが好ましい。一方、オーバーコート層用コーティング材の塗装方法がスプレー方式である場合、オーバーコート層用コーティング材の硬化は、塗料の形態に応じて、適切な硬化形態(例えば、乾燥硬化、吸湿硬化、熱硬化、2液反応硬化、活性エネルギー線硬化等)を選択すればよい。乾燥硬化の場合、20〜150℃に加温して乾燥させることが好ましい。吸湿硬化や重合硬化、2液反応硬化については、スプレー塗装用塗料の形態に応じて、硬化条件を設定すればよく、また、活性エネルギー線硬化については、インクジェット方式と同様な方法を採用すればよい。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
1.活性エネルギー線硬化型インクの調製例
表1に示す配合処方に従う原料と、200質量部のガラスビーズ(分散用ビーズ)を混合し、得られた混合物をビーズミルにて4時間練合した。練合後、ろ過を行ってガラスビーズを除去し、活性エネルギー線硬化型インク(Y−1、M−1、C−1、K−1)を調製した。
また、表1に示す配合処方に従い、原料を混合した後、十分に撹拌することにより、活性エネルギー線硬化型インク(無色−1)を調製した。
次に、各インクに関して、25℃及び45℃における粘度をB型粘度計にて測定し、また、20℃における表面張力をプレート法により測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006090744
*1 5GN−01(アゾメチン、バイエル社)
*2 SicoFast Red 3855(ジメチルキナクリドン、BASF社)
*3 Paliogen Blue L7080(フタロシアニン、BASF社)
*4 Raven 450(カーボンブラック、コロンビアンカーボンジャパン)
*5 Disper BYK−168(ビックケミージャパン株式会社)
2.スプレー塗装用コーティング材の調製例
表2に示す配合処方に従い、主剤及び硬化剤を調製し、主剤に硬化剤を加え、更に、シンナーを加えてスプレー塗装用に粘度を調整し、スプレー塗装用コーティング材を得た。
Figure 0006090744
*6 アクリディック WAU−137 (アクリルポリオール、DIC社製)
*7 ディスパロン LC−915 (表面調整剤、楠本化成社製)
*8 CHISORB 292 (光安定剤、ダブルホンドケミカル社製)
3.加飾構造体の作製例
<実施例1>
無色−1の活性エネルギー線硬化型インクをピエゾ方式のインクジェットプリンタにセットした後、150mm×150mm×厚さ1mmのABS樹脂板の上面に、該インクを表3に示す吐出条件で塗装し、表3に示す照射条件で硬化させることにより、格子模様を作製した。次に、重力式エアカップガン(塗料ノズル口径:1.3mm、エア圧:4MPa、吐出量:120cc/分)により、凸部により形成されたシルクスクリーン調の模様全体を覆うように、上記スプレー塗装用コーティング材を3回手吹き塗装した。ここで、重力式エアカップガンは、基材から20〜25cm離され、ガンの移動速度は、30〜50cm/sであった。次いで、塗装されたコーティング材を60℃に加熱し硬化させ、オーバーコート層(連続層)を形成し、加飾構造体を作製した。
<実施例2〜6>
Y−1、M−1、C−1及びK−1の4種類の活性エネルギー線硬化型インクからなるインクセットをピエゾ方式のインクジェットプリンタにセットした後、150mm×150mm×厚さ1mmのABS樹脂板の上面に、該インクを表3に示す吐出条件で塗装し、表3に示す照射条件で硬化させることにより、牛皮模様(茶褐色)を作製した。次に、上記インクセットを用いて、表3に示す吐出条件で、凸部により形成された牛皮模様全体を覆うように塗装を行い、表3に示す照射条件で硬化させることにより、茶褐色のオーバーコート層(連続層)を形成し、加飾構造体を作製した。
尚、照射エネルギー量は照度計(UVICURE(R) PlusII、センサー:UVA2;Electronic Instrumentation and Technology社製)を用いて測定した。
<実施例7>
凸部により形成される立体模様を牛皮模様からヘアライン(茶褐色)に変更した以外は、実施例3と同様の方法で、加飾構造体を作製した。
<比較例1>
Y−1、M−1、C−1、K−1の4種類の活性エネルギー線硬化型インクからなるインクセットをピエゾ方式のインクジェットプリンタにセットした後、150mm×150mm×厚さ1mmのABS樹脂板の上面に、該インクを実施例2に示すオーバーコート層吐出条件と同一の条件で塗装し、実施例3に示すオーバーコート層照射条件と同一の条件で硬化させることにより、下塗り層(連続層)を作製した。次に、下塗り層上に、該インクを表4に示す吐出条件で塗装し、表4に示す照射条件で硬化させることにより、牛皮模様(茶褐色)を作製し、加飾構造体を作製した。
<比較例2〜3>
Y−1、M−1、C−1及びK−1の4種類の活性エネルギー線硬化型インクからなるインクセットをピエゾ方式のインクジェットプリンタにセットした後、150mm×150mm×厚さ1mmのABS樹脂板の上面に、該インクを表4に示す吐出条件で塗装し、表に示す照射条件で硬化させることにより、牛皮模様(茶褐色)を作製した。次に、上記インクセットを用いて、表4に示す吐出条件で、凸部により形成された牛皮模様全体を覆うように塗装を行い、表4に示す照射条件で硬化させることにより、茶褐色のオーバーコート層(連続層)を形成し、加飾構造体を作製した。
<比較例4>
Y−1、M−1、C−1及びK−1の4種類の活性エネルギー線硬化型インクからなるインクセットをピエゾ方式のインクジェットプリンタにセットした後、150mm×150mm×厚さ1mmのABS樹脂板の上面に、該インクを表4に示す吐出条件で塗装し、表4に示す照射条件で硬化させることにより、牛皮模様(茶褐色)を作製した。オーバーコート層の作製を行わなかった。
4.測定及び評価
(1)凸部の高さ測定
基材表面に形成した凸部を無作為に10箇所選択し、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−8510)を用いて、各凸部の最大高さを測定し、その平均値を求めた。結果を表3〜4に示す。
(2)オーバーコート層の膜厚測定
加飾構造体の断面を切り出した後、その切断面を研磨加工し、次いで、凸部を覆うオーバーコート層から無作為に10箇所を選択し、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−8510)により膜厚を測定し、10箇所の膜厚の平均値を求め、これをオーバーコート層の膜厚とした。結果を表3〜4に示す。
(3)凸部の占有面積
加飾構造体を上部からデジタルカメラで撮影し、得られた画像データを画像解析ソフトで解析することにより、基材上面における凸部の占有面積の割合を算出した。結果を表3〜4に示す。
(4)外観評価(目視での立体感評価)
大日本塗料株式会社の社員15名による外観評価を実施した。具体的には、下記評価基準に従い加飾構造体の模様に点数を付け、15人の合計点を求めた。結果を表3〜4に示す。
(評価基準)
・所定の模様を表現するのに十分な立体感がある・・・1点
・所定の模様を表現するのに十分な立体感がない・・・0点
(5)触感評価(凹凸感評価)
大日本塗料株式会社の社員15名による触感評価を実施した。具体的には、下記評価基準に従い加飾構造体の模様に点数を付け、15人の合計点を求めた。結果を表3〜4に示す。
(評価基準)
・所定の模様に凹凸感がある・・・1点
・所定の模様に凹凸感がない・・・0点
(6)付着性評価(クロスカット剥離試験)
加飾構造体の表面に、切込み角60°でカッターナイフにより直線の切れ込み2本を基材に達するまで入れた。次いで、そのカット部分に気泡が生じないように、接着テープ(幅24mm)をカット部分に圧着し、その後、該接着テープを急激に引っ張った。下記評価基準に従い、加飾構造体の剥離について評価した。結果を表3〜4に示す。
(評価基準)
○:剥離なし
△:加飾領域において、凸部が一部剥離した。
×:加飾領域において、凸部が全面的に剥離した。
(7)光沢度
加飾構造体の模様に関して、光沢計(BYK Gardner社製Micro−TRI−gloss)を用い、20°、60°及び85°の鏡面光沢を測定した。結果を表3〜4及び図4に示す。
図4は、実施例2〜5の加飾構造体の光沢度とオーバーコート層吐出条件の走査回数の関係を示す図である。実施例2〜5の加飾構造体は、オーバーコート層吐出条件のうち走査回数以外は同一の条件で作製されたものであるが、図4に示されるように、走査回数を増加させることにより、光沢度の低下が確認することができ、光沢を自在に調整可能であることが分かる。
Figure 0006090744
Figure 0006090744
1 加飾構造体
2 基材
3 凸部
3’ 印刷層
3’’ 印刷層
4 オーバーコート層
5 基材表面
6 凸部

Claims (3)

  1. 基材と、該基材の少なくとも1つの面に配置された複数の凸部と、少なくとも凸部を覆
    うオーバーコート層とを備える加飾構造体の製造方法であって、
    (a)基材の少なくとも1つの面に、複数の凸部を形成させる工程であって、前記凸部が、プリンタヘッドからの液滴の吐出量が5〜50pLであるインクジェット方式で該基材の表面に1回以上10回以下印刷を行うことにより、該基材の少なくとも1つの面に配置された活性エネルギー線硬化型の凸部用インクを活性エネルギー線照射で硬化させることにより形成され、前記凸部の高さが40〜200μmである工程と、
    (b)前記凸部及び該凸部が配置されていない前記基材表面の少なくとも一部を覆うようにオーバーコート層を形成させる工程であって、前記オーバーコート層が、インクジェット方式又はスプレー方式により、塗装量が20〜100g/mとなるようにオーバーコート層用コーティング材を塗装し硬化させることによって形成され、かつ、オーバーコート層用コーティング材の塗装方法がインクジェット方式である場合、前記オーバーコート層を形成する領域に関し、同一領域をプリンタヘッドにてy回(8≦y)走査することにより、印刷層を1層形成し、オーバーコート層用コーティング材の塗装方法がスプレー方式である場合、スプレーガンからの吐出量を10cc/分〜150cc/分の範囲内で制御し、前記オーバーコート層と前記凸部とが、下記式(1):
    H1 > H2 ・・・ (1)
    [式中、H1は、凸部の高さ(μm)であり、H2は、オーバーコート層の膜厚(μm)である]の関係を満たす工程と
    を含むことを特徴とする加飾構造体の製造方法。
  2. 前記凸部が配置された基材面の加飾領域における凸部の占有面積が、該加飾領域の面積の60%を超えて且つ90%以内であることを特徴とする請求項1に記載の加飾構造体の製造方法。
  3. 前記オーバーコート層用コーティング材が、活性エネルギー線硬化型インクであり、前記凸部及び前記オーバーコート層の形成に用いる活性エネルギー線硬化型インクは、同一であるか又は異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の加飾構造体の製造方法。
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