JP2010106619A - 建築板 - Google Patents

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知志 西川
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Abstract

【課題】インクジェットプリントにて画像が形成された建築板において、屋外での使用に耐えうる十分な耐候性を備えた建築板を提供する。
【解決手段】基材上に、下塗り塗料層、UVインク画像層2、クリア塗料層が順に形成された建築板1において、下塗り塗料層に対するUVインク画像層2の被覆面積が20〜90%であり、最適には30〜80%で、下塗り塗料層の膜厚が10〜150μm、UVインク画像層2の膜厚が1〜150μmおよびクリア塗料層の膜厚が3〜100μmとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットプリンタをもちいてUVインクにより画像が形成された建築板に関する。
近年、インクジェットプリントの様々な素材への適用が検討されてきており、その一つの例に、屋外用途である建築板がある。この建築板には、あらゆる自然条件に対応することができる優れた耐候性が求められる。ここでいう耐候性とは、熱、光、水などに曝された場合であっても、基材上にプリントされた画像が亀裂や剥離を発生せずに保持されることである。具体的には、通常屋外にて5〜10年間、熱、光、水などに曝露された後もほとんど劣化しないレベルの品質が求められる。
これまでに提案されているインクジェットプリントにて画像が形成された建築板としては、基材にまず下塗り塗装を施した後、次にこの上にインクジェットプリントをして、最後にクリア塗装を施すもの(例えば、特許文献1)がある。さらには、基材にまず受理層を形成し、次にこの上に水性インクにてインクジェットプリントをして、水性塗料のクリア塗装を施し、最後に無機質塗料を塗装するもの(例えば、特許文献2)もある。
これらの方法における大きな特徴として、溶剤系や水系などの揮発性のインクを使用してインクジェットプリントをする場合、そのプリントをおこなう基材表面を吸液性のあるものにしておかなければならない、ということがある。さもないと、滲み、インクの付与量の大小に起因する不均一な発色など、という画像の品質を大きく損なう問題をひきおこすおそれがある。しかしながら、基材表面を吸液性のあるものにするということは、耐候性という観点からみた場合、あまり好ましいことではない。つまり、インクが付与された(インクジェットにより画像が形成された)部分とインクが付与されていない(インクジェットにより画像が形成されていない)部分では、後の工程にてその上に付与されるクリア塗料の吸液性に違いが発生する。この結果、均一なクリア塗料層とならずに塗装ムラとなってしまい、上述した耐候性やさらには外観などにも悪影響を及ぼすことがある。
よって、インクジェットプリントにて画像が形成された建築板において、屋外での使用に耐えうる十分な耐候性を備えたものは未だ提案がされていない。
特開2004−60241号公報 特開2007−152595号公報
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、インクジェットプリントにて画像が形成された建築板において、屋外での使用に耐えうる十分な耐候性を備えた建築板を提供することを目的とする。
本発明の建築板は、基材上に、下塗り塗料層、UVインク画像層、クリア塗料層が順に形成された建築板において、下塗り塗料層に対するUVインク画像層の被覆面積が20〜90%であることを特徴とする。
さらには、下塗り塗料層に対するUVインク画像層の被覆面積が30〜80%であることが好ましい。
また、上記建築板の下塗り塗料層の膜厚が10〜150μm、UVインク画像層の膜厚が1〜150μmおよびクリア塗料層の膜厚が3〜100μmであることが好ましい。
本発明の建築板は、インクジェットプリントにて画像が形成されたものであり、屋外での使用に耐えうる十分な耐候性を備えている。
本発明の建築板は、基材、下塗り塗料層、UVインク画像層、クリア塗料層から構成され、下塗り塗料層に対するUVインク画像層の被覆面積が20〜90%である。さらには、下塗り塗料層に対するUVインク画像層の被覆面積が30〜80%であることが好ましい。下塗り塗料層に対するUVインク画像層の被覆面積が20%未満の場合、十分な画像表現ができないおそれがあり、逆に、UVインク層の被覆面積が90%を超えた場合、UVインク画像層とクリア塗料層との密着が悪くなるおそれがある。ここで、下塗り塗料層は基材表面の全面に形成されるものであり、また、UVインク画像層の被覆面積とは、1枚の基材に対して1つの画像の場合には、その1つの画像面積のことであるが、その1枚の基材に対して複数の画像が存在する場合には、その複数の画像の総面積のことである。
本発明において、下塗り塗料層に対するUVインク画像層の被覆面積に、特に着目した理由については、基材、下塗り塗料層、UVインク画像層、クリア塗料層の各層の密着において、UVインクの硬化した皮膜は難接着性であるため、UVインク画像層と各層の密着が特に困難であるからである。実際にも、熱、光、水などに長時間曝露されたときに、下塗り塗料層とクリア塗料層との境界とに比べて、下塗り塗料層とUVインク画像層との境界およびクリア塗料層とUVインク画像層との境界において、剥離が多く発生している。
また、例えば、図1と図2に例示するようなUVインク画像層の被覆面積が共に80%の場合であっても、図1のように基材(下塗り塗料層)全体に対して偏りが無く、均一に、UVインク画像が形成されている方が、言い換えれば、UVインク画像が形成されない部分(下塗り塗料層とクリア塗料層との接着部分)が偏り無く、均一にあった方が、耐候性により優れたものとなる。そのような理由から、UVインク画像は複数の不連続柄であることがより好ましい。
本発明においてUVインクにより画像を形成することの利点については、以下のようなことがあげられる。
UVインクは紫外線照射されることにより樹脂が瞬時に硬化する性質をもつものであり、基材表面に吸液性を必要としない。さらに、そのUVインクが硬化して得られるUVインク画像層はその大半が疎水性のものであり、耐水性に優れているといえる。
また、UVインクは溶剤系や水系などの揮発性のインクと比較して樹脂固形分を多く設計することが可能であり、高濃度の画像表現が可能となる。
また、UVインクの硬化した樹脂で顔料が包み込まれて保護されるような形となるため、顔料の変色や退色も少ない。
さらには、下塗り塗料層、UVインク画像層、クリア塗料層の各層の膜厚が調整可能であり、全体の膜厚を厚く設計することも可能である。この膜厚を厚く設計できるということの利点は、たとえ最外層であるクリア塗料層の表面より劣化や浸食が起こったとしても、その下層となる下塗り塗料層やUVインク画像層にはすぐには影響が及ばず、結果的に、耐候性が良好なものとなる。
基材としては、金属板や窯業板であることが好ましい。
金属板としては、普通鋼板やガルバリウム鋼板などのめっき鋼板、塗装鋼板やステンレス鋼板などの鋼板、アルミニウム板および銅板などがあげられる。さらにはこれらの金属板に下地塗装層として各種樹脂コートを施したPCM鋼板もあげられる。また、これらの金属板に、エンボス加工や絞り成型加工などをおこなって、タイル調、レンガ調、木目調などの凹凸を施すことも可能である。さらに、断熱性や防音性を高める目的で、樹脂発泡体や石膏ボードなどの無機素材を芯材としたアルミラミネートクラフト紙などで金属板の裏面を被覆することも可能である。
窯業板としては、素焼陶板、施釉・焼成した陶板、セメント板などがあげられる。さらには、セメント質原料や繊維質原料などを用いて板状に成形したものもあげられる。また、これらの窯業板に、エンボス加工などをおこなって、タイル調、レンガ調、木目調などの凹凸を施すことも可能である。
また、上記の基材に対して耐久性や目止めを目的としてシーラー塗装を施すこともできる。使用するシーラー塗料としては、水系、溶剤系いずれでも構わないが、作業性や安全性の点から水系塗料であることが好ましい。
次に下塗り塗料層にて使用される下塗り塗料としては、インクジェットプリントの下地という目的のものであり、つまりは顔料にて白色またはプリントする画像と同系色の淡色にて調製される。プリントする画像と同系色の淡色にて調製することにより、プリントされる部分とされない部分とが馴染み、全体として画像を自然に見せることができる。下塗り塗料としては、水系、溶剤系いずれでも構わないが、作業性や安全性の点で水系塗料であることが好ましい。下塗り塗料は、顔料、樹脂、さらに必要に応じて添加剤などで構成される。
顔料としては、有機または無機顔料で、有機顔料としては、例えば、ニトロソ類、染付レーキ類、アゾレーキ類、不溶性アゾ類、モノアゾ類、ジスアゾ類、縮合アゾ類、ベンゾイミダゾロン類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペリレン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、アゾメチン類およびピロロピロール類などがあげられる。無機顔料としては、例えば、酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)および金属粉類などがあげられる。
下塗り塗料の顔料重量濃度は下塗り塗料100重量部中に10〜50重量部であることが好ましい。下塗り塗料の顔料重量濃度が10重量部未満の場合には、顔料の量が少なく、基材の色を隠蔽することができず、目的である「下塗り」が達成できないおそれがあり、また、顔料重量濃度が50重量部を超える場合には、下塗り塗料層の耐水性が悪くなるおそれがある。なお、ここでいう顔料重量濃度とは、塗料の不揮発成分に対しての顔料濃度のことである。
樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂、アクリルシリコン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂などがあげられ、UVインク画像層やクリア塗料層との密着性、汎用性および経済性の点から、アクリル樹脂、アクリルスチレン樹脂、アクリルシリコン樹脂が好ましい。溶剤系塗料の場合には上記樹脂を溶剤に溶解させて塗料とし、水系塗料の場合には上記樹脂を水に溶解またはエマルション化して塗料とする。
添加剤としては、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、顔料誘導体、重合禁止剤、紫外線吸収剤、光安定剤および樹脂ビーズなどがあげられる。また水系エマルション塗料の場合、造膜助剤としてエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、2,2,4−トリメチルー1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、ベンジルアルコールなどの溶剤を適宜添加することも可能である。
下塗り塗料の塗布量は10〜200g/m(乾燥状態)であることが好ましい。塗布量が10g/mより少ないと、基材全体を完全に被覆できないおそれがあり、塗布量が200g/mより多いと、下塗り塗料層の膜厚が厚くなりすぎて下塗り塗料層に亀裂が発生しやすくなる。
下塗り塗料層の膜厚は10〜150μmであることが好ましい。膜厚が10μmより薄いと、基材全体を完全に被覆できないおそれがあり、膜厚が150μmより厚いと、下塗り塗料層に亀裂が発生しやすくなる。
下塗り塗料の塗布については、スプレーガン、カーテンコーター、フローコーターなどにておこなうことができ、特には限定されない。
また、下塗り塗料の乾燥については、熱風乾燥、送風乾燥、ヒーターによる乾燥、ホットプレートによる乾燥などにておこなうことができ、特には限定されない。乾燥温度および時間については、適宜決定されうるが、乾燥温度は60〜150℃、乾燥時間は1〜30分であることが好ましい。
次にUVインク画像層にて使用されるUVインクは、顔料、反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマー、光重合開始剤、さらに必要に応じて添加剤などからなる。顔料については前記下塗り塗料のところで説明したものと同様なものが使用できる。
UVインクの顔料重量濃度はUVインク100重量部中に0.5〜20重量部であることが好ましい。UVインクの顔料重量濃度が0.5重量部未満の場合には、着色が不十分となり、目的である「画像」が形成できないおそれがあり、また、顔料重量濃度が20重量部を超える場合には、UVインクの粘度が高くなりすぎて、インクジェットプリンタのノズルからUVインクが吐出できなくなるおそれがある。なお、ここでいう顔料重量濃度とは、UVインクの不揮発成分に対しての顔料濃度のことである。
反応性モノマーとしては、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレートやそれらの変性体などの6官能アクリレート;ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレートなどの5官能アクリレート;ペンタジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどの4官能アクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、グリセリルトリアクリレートなどの3官能アクリレート;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレートなどの2官能アクリレート;および、カプロラクトンアクリレート、トリデシルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールジアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ネオペンチルフリコールアクリル酸安息香酸エステル、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシ−ジエチレングリコールアクリレート、メトキシ−トリエチレングリコールアクリレート、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−コハク酸、2−アクリロイロキシエチル−フタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸などの単官能アクリレートがあげられる。なかでも、強じん性、柔軟性に優れる点で、2官能モノマーが好ましい。2官能モノマーのなかでは、難黄変性である点で、炭化水素からなる脂肪族反応性モノマー、具体的には1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートなどが好ましい。
反応性モノマーとしてはさらに、前記反応性モノマーにリンやフッ素、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドの官能基を付与した反応性モノマーがあげられる。また、これらの反応性モノマーを単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
反応性モノマーは、UVインク100重量部中に50〜85重量部含まれることが好ましい。50重量部未満の場合、UVインクの粘度が高くなるため吐出不良を生じるおそれがあり、85重量部を超えると硬化に必要な他の成分が不足し、硬化不良になるおそれがある。
反応性オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレート、ポリブタジエンアクリレートがあげられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、強じん性、柔軟性および付着性に優れる点で、ウレタンアクリレートが好ましい。ウレタンアクリレートのなかでは、難黄変性である点で、炭化水素からなる脂肪族ウレタンアクリレートがさらに好ましい。
反応性オリゴマーは、UVインク100重量部中に1〜40重量部含まれることが好ましく、5〜40重量部がより好ましく、10〜30重量部がさらに好ましい。反応性オリゴマーが1〜40重量部の範囲であれば、UVインクの硬化した皮膜が、強じん性、柔軟性、密着性のより優れたものとなる。
光重合開始剤としては、ベンゾイン類、ベンジルケタール類、アミノケトン類、チタノセン類、ビスイミダゾール類、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類があげられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。光重合開始剤のなかでは、高反応性であり、難黄変性である点で、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類が好ましい。
光重合開始剤の添加量は、UVインク100重量部中1〜15重量部であることが好ましく、3〜10重量部であることがより好ましい。1重量部未満では重合が不完全で皮膜が未硬化となるおそれがあり、一方、15重量部を超えて添加しても、それ以上の硬化率や硬化スピードの効率向上が期待できず、コスト高となる。
またUVインクには、必要に応じて、顔料を分散させる目的で分散剤を添加してもよい。分散剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤および高分子系分散剤などがあげられ、単独もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
さらに必要に応じて、UVインクには、光重合開始剤の開始反応を促進させるための増感剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、樹脂バインダー、樹脂エマルジョン、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、顔料誘導体、重合禁止剤、紫外線吸収剤および光安定剤などの添加剤を加えることもできる。
そしてUVインクは、使用する上記原材料を混合し、さらにその混合物をロールミル、ボールミル、コロイドミル、ジェットミルまたはビーズミルなどの分散機を使って分散させ、その後、濾過を行うことで得ることができる。なかでも、短時間かつ大量に分散できることから、ビーズミルが好ましい。
UVインクの粘度については、50℃において1〜20mPa・sであることが好ましく、2〜15mPa・sであることがより好ましい。粘度が1mPa・s未満であると、吐出量の調整が難しく、インクの吐出が不安定になるおそれがあり、20mPa・sを超えるとインクの吐出ができないおそれがある。
吐出時のUVインクの表面張力は、15〜40dyne/cmであることが好ましく、20〜30dyne/cmであることがより好ましい。15dyne/cmより小さいと、濡れ性が良くなりすぎて画像が滲むおそれあり、また、プリンタヘッドへのインクの供給が困難になる。40dyne/cmを超えると、基材上でインクがはじかれ、画像が不鮮明になるおそれがある。
UVインク付与量は、1〜100g/m2であることが好ましく。1〜50g/m2であることがより好ましい。1g/m2未満の場合、十分な画像表現をすることが困難となるばかりか耐水性が悪くなるおそれがあり、100g/m2を超えると、インクの硬化不良が発生するおそれがある。
さらにUVインク画像層の膜厚は、1〜150μmであることが好ましい。1μmより薄いと、十分な画像表現を得ることが困難となるばかりか耐水性が悪くなる傾向にあり、150μmを超えると、インク層の割れや剥れが発生するおそれがある。
UVインクを吐出するインクジェット記録装置については特に限定されない。例えば、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式およびインクミスト方式などの連続方式、ステムメ方式、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式および静電吸引方式などのオン・デマンド方式などを用いることができる。さらに具体的なインクジェット記録装置としてはシリアル型、ライン型などがあげられいずれも使用可能である。
シリアル型とはキャリッジの駆動により印刷ヘッドを主走査方向(キャリッジの移動方向)に走査させるとともに、基材を主走査方向に直交する搬送方向(副走査方向)に間欠搬送させながらインクを吐出させ画像を形成する。印刷ヘッドには、例えばブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)などのインクのカートリッジが搭載されており、各色のカートリッジには、複数個のインク吐出ノズルが主走査方向および副走査方向の両方向に沿って設けられている。印刷ヘッドに紫外線照射装置を設けてもよい。
シリアル型を用いる場合、インク液滴を基材に付与する工程、および、紫外線を照射する工程を、主走査毎に繰り返して行う。ここで、主走査とは、印刷ヘッドが同一ライン上を移動することをいい、印刷ヘッドが、副走査方向に移動しないで、左から右へ1回移動する態様、左から右へ複数回移動する態様、右から左へ1回移動する態様、右から左へ複数回移動する態様、1往復する態様、複数回往復する態様等が含まれる。主走査毎とは、印刷ヘッドが一つのラインから別のラインに移動する毎に(副走査方向の移動が行われる毎に)という意味である。前記このような印刷ヘッドの主走査毎に、インク付与工程の終了後に、あるいは、前記インク付与工程と平行して、紫外線照射によるインクの硬化を行う。
ライン型とは、プリンタの幅方向(基材の搬送方向に直交する方向)に亘って各色のインクの吐出ノズルがライン状に設けられており、例えばブラック(Bk)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)などの吐出ノズルがライン状に設けられている。前記ライン型でのインク付与工程の終了後に紫外線照射によるインクの硬化を行うことも可能であるし、またはこの印刷ヘッドに紫外線照射装置を設けてもよい。このようなライン型を使用する場合、1ラインの印刷毎に色替えが行われ、色替ごとに紫外線を照射して、基材に付与されたインク液滴の硬化を行う。
上記インクジェット記録装置においてUVインクを吐出する場合には、インクジェット記録装置に装備されたヘッドに加熱装置を装備し、インクを加熱することによりインク粘度を低くして吐出してもよい。インクの加熱温度としては25〜150℃が好ましく、30〜70℃がより好ましい。インクの加熱温度は、反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーの熱に対する硬化性を考慮して定められ、熱により硬化が開始する温度よりも低く設定する。
UVインクに含まれる反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーを硬化させるための紫外線照射の条件としては、紫外線ランプの出力が、50〜280W/cmが好ましく、80〜200W/cmがより好ましい。紫外線ランプの出力が50W/cm未満であると、紫外線のピーク強度および積算光量不足によりインクが十分に硬化しない傾向にあり、280W/cmを超えると、着色媒体が紫外線ランプの熱により変形または溶融し、また、インクの硬化皮膜が劣化する傾向にある。
紫外線の照射時間は、0.1〜20秒が好ましく、0.5〜10秒がより好ましい。紫外線ランプの照射時間が20秒より長いと、着色媒体が紫外線ランプの熱により変形または溶融し、また、インクの硬化皮膜が劣化する傾向があり、0.1秒より短いと、紫外線の積算光量不足となり、紫外線硬化型インクが十分に硬化しない傾向にある。
次にクリア塗料層にて使用されるクリア塗料ついては、光沢などの外観調製、耐候性の向上のためにインクジェットプリント後に付与されるものである。クリア塗料としては、水系、溶剤系いずれでも構わないが、作業性や安全性の点で水系塗料であることが好ましい。クリア塗料は顔料、樹脂、さらに必要に応じて添加剤などで構成される。なお、樹脂および添加剤については前記下塗り塗料のところで説明したものと同様なものが使用できる。なお、クリア塗料で使用される顔料とは、所謂、艶消剤のことであり、具体的には、シリカや樹脂ビーズなどがあげられる。光沢のあるクリア塗料層としたい場合には、艶消剤を含まないか、あるいは含んでもごく少量となるようにする。逆に、マット感のあるクリア塗料層としたい場合には、艶消剤を多く含むように設計する。しかしながら、あまり多く入れすぎると、建築板の品位や物性が悪くなるので、クリア塗料の顔料重量濃度はクリア塗料100重量部中15重量部以下とすることが好ましい。クリア塗料の顔料重量濃度が15重量部を超える場合には、その下層に位置するUVインク画像が綺麗に見えなくなってしまうおそれがあり、また、クリア塗料層の耐水性が悪くなるおそれもある。
クリア塗料の塗布量は3〜150g/m(乾燥状態)であることが好ましい。3g/mより少ないと、基材を完全に被覆できないおそれがあり、150g/mより多いと、クリア塗料層に亀裂が発生しやすくなるおそれがある。
クリア塗料層の膜厚は3〜100μmであることが好ましい。3μmより少ないと、基材を完全に被覆できないおそれがあり、100μmより多いと、クリア塗料層に亀裂が発生しやすくなるおそれがある。
また、クリア塗料の塗布方法や乾燥方法については、前記下塗り塗料のところで説明した方法と同様なものが適用できる。
次に本発明について実施例をあげて説明するが、本発明は必ずしもこれらの実施例に限定されるものではない。
<下塗り塗料>
アクリル樹脂エマルション 100重量部
(AD176、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製、固形分50%)
エチレングリコールモノブチルエーテル 10重量部
(造膜助剤、日本乳化剤(株)製)
酸化チタン分散液(顔料分60%) 15重量部
(CR−90、酸化チタン、石原産業(株)製)
炭酸カルシウム分散液(顔料分60%) 40重量部
(Homocal D、炭酸カルシウム、白石工業(株)製)
消泡剤 0.3重量部
(FSアンチフォーム013A、東レ・ダウコーニング(株)製)
増粘剤 0.1重量部
(SNシックナー627N、サンノプコ(株)製)
水 10重量部

上記原材料を混ぜ合わせ、ハンドミキサーにて攪拌し、ろ過をして下塗り塗料を作製した。なお、下塗り塗料の顔料重量濃度は37.5重量%である。
<イエローUVインク1>
顔料分散液(顔料分20%) 20重量部
(顔料:TSY−1、黄色酸化鉄、戸田工業(株)製、分散媒:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性オリゴマー 25重量部
(CN985B88、脂肪族ウレタンアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性モノマー 47重量部
(SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
光重合開始剤 5重量部
(イルガキュア184、ヒドロキシケトン類、チバジャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア819、アシルホスフィンオキサイド類、チバジャパン(株)製)
<イエローUVインク2>
顔料分散液(顔料分20%) 20重量部
(顔料:SicoPal Yellow L1100、バナジウム酸ビスマス、BASFジャパン(株)製、分散媒:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性オリゴマー 25重量部
(CN985B88、脂肪族ウレタンアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性モノマー 47重量部
(SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートサートマージャパン(株)、製)
光重合開始剤 5重量部
(イルガキュア184、ヒドロキシケトン類、チバジャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア819、アシルホスフィンオキサイド類、チバジャパン(株)製)
<マゼンタUVインク1>
顔料分散液(顔料分:20%) 20重量部
(顔料:IRGAZIN Red 179、ペリレン、チバジャパン(株)製、分散媒:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性オリゴマー 25重量部
(CN985B88、脂肪族ウレタンアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性モノマー 47重量部
(SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
光重合開始剤 5重量部
(イルガキュア184、ヒドロキシケトン類、チバジャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア819、アシルホスフィンオキサイド類、チバジャパン(株)製)
<マゼンタUVインク2>
顔料分散液(顔料分:20%) 20重量部
(顔料:160ED、酸化鉄、戸田工業(株)製、分散媒:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性オリゴマー 25重量部
(CN985B88、脂肪族ウレタンアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性モノマー 47重量部
(SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
光重合開始剤 5重量部
(イルガキュア184、ヒドロキシケトン類、チバジャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア819、アシルホスフィンオキサイド類、チバジャパン(株)製)
<シアンUVインク1>
顔料分散液(顔料分:20%) 10重量部
(顔料:IRGAZIN Blue GLVO、銅フタロシアニン、チバジャパン(株)製、分散媒:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性オリゴマー 25重量部
(CN985B88、脂肪族ウレタンアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性モノマー 57重量部
(SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
光重合開始剤 5重量部
(イルガキュア184、ヒドロキシケトン類、チバジャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア819、アシルホスフィンオキサイド類、チバジャパン(株)製)
<シアンUVインク2>
顔料分散液(顔料分:40%) 25重量部
(顔料:ダイピロキサイドブルー 9410、コバルトブルー、大日精化工業(株)製、分散媒:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性オリゴマー 25重量部
(CN985B88、脂肪族ウレタンアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性モノマー 42重量部
(SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
光重合開始剤 5重量部
(イルガキュア184、ヒドロキシケトン類、チバジャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア819、アシルホスフィンオキサイド類、チバジャパン(株)製)
<ブラックUVインク>
顔料分散液(顔料分:20%) 10重量部
(顔料:NIPex 35、カーボン、デグサジャパン(株)製、分散媒:SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性オリゴマー 25重量部
(CN985B88、脂肪族ウレタンアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性モノマー 57重量部
(SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
光重合開始剤 5重量部
(イルガキュア184、ヒドロキシケトン類、チバジャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア819、アシルホスフィンオキサイド類、チバジャパン(株)製)
上記原材料を混ぜ合わせ、ろ過をしてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックUVインクをそれぞれ作製した。なお各UVインクの顔料重量濃度は以下の通りである。
・イエローUVインク1 4重量%
・イエローUVインク2 4重量%
・マゼンタUVインク1 4重量%
・マゼンタUVインク2 4重量%
・シアンUVインク1 2重量%
・シアンUVインク2 10重量%
・ブラックUVインク 2重量%
<クリア塗料>
アクリルシリコンエマルション 100重量部
(G659、旭化成ケミカルズ(株)製、固形分41.5%)
エチレングリコールモノブチルエーテル 10重量部
(造膜助剤、日本乳化剤(株)製)
艶消剤 3重量部
(AZ−200、シリカ、東ソー・シリカ(株)製)
消泡剤 0.3重量部
(FSアンチフォーム013A、東レ・ダウコーニング(株)製)
増粘剤 0.1重量部
(SNシックナー627N、サンノプコ(株)製)
水 20重量部

上記原材料を混ぜ合わせ、ハンドミキサーにて攪拌し、ろ過をしてクリア塗料を作製した。なお、クリア塗料の顔料重量濃度は6.74重量%である。
実施例1
上記にて作製した下塗り塗料をスプレーで窯業板に塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥して下塗り塗料層を作製した。次に、上記にて作製したイエローUVインク1、マゼンタUVインク1、シアンUVインク1およびブラックUVインクをもちいてインクジェットプリンタにて下塗り塗料層の上に被覆面積が70%となるようにレンガ調画像をプリントしてUVインク層を作製した。さらに、上記にて作製したクリア塗料を塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥してクリア塗料層を作製し、本発明の建築板を得た。
実施例2
上記にて作製した下塗り塗料をスプレーで窯業板に塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥して下塗り塗料層を作製した。次に、上記にて作製したイエローUVインク1、マゼンタUVインク1、シアンUVインク1およびブラックUVインクをもちいてインクジェットプリンタにて下塗り塗料層の上に被覆面積が40%となるようにレンガ調画像をプリントしてUVインク層を作製した。さらに、上記にて作製したクリア塗料を塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥してクリア塗料層を作製し、本発明の建築板を得た。
実施例3
上記にて作製した下塗り塗料をスプレーで窯業板に塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥して下塗り塗料層を作製した。次に、上記にて作製したイエローUVインク2、マゼンタUVインク2、シアンUVインク2およびブラックUVインクをもちいてインクジェットプリンタにて下塗り塗料層の上に被覆面積が70%となるようにレンガ調画像をプリントしてUVインク層を作製した。さらに、上記にて作製したクリア塗料を塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥してクリア塗料層を作製し、本発明の建築板を得た。
比較例1
上記にて作製した下塗り塗料をスプレーで窯業板に塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥して下塗り塗料層を作製した。次に、上記にて作製したイエローUVインク1、マゼンタUVインク1、シアンUVインク1およびブラックUVインクをもちいてインクジェットプリンタにて下塗り塗料層の上に被覆面積が10%となるようにレンガ調画像をプリントしてUVインク層を作製した。さらに、上記にて作製したクリア塗料を塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥してクリア塗料層を作製し、建築板を得た。
比較例2
上記にて作製した下塗り塗料をスプレーで窯業板に塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥して下塗り塗料層を作製した。次に、上記にて作製したイエローUVインク1、マゼンタUVインク1、シアンUVインク1およびブラックUVインクをもちいてインクジェットプリンタにて下塗り塗料層の上に被覆面積が100%となるようにレンガ調画像をプリントしてUVインク層を作製した。さらに、上記にて作製したクリア塗料を塗布後、熱風乾燥機(100℃×5分)にて乾燥してクリア塗料層を作製し、建築板を得た。
各実施例で得られた建築板を以下の方法にて評価した。その結果を表1に示す。
(1)凍結融解試験
建築板を気中凍結−20℃×8時間、水中融解20℃×8時間を1サイクルとして、100サイクルの条件にて試験をおこなって、試験後の建築板の膨れ(JIS K 5600 8−2)および割れ(JIS K 5600 8−4)を評価した。
(2)温水試験
建築板を50℃の温水に10日間浸漬する試験をおこなって、試験後の建築板の膨れ(JIS K 5600 8−2)および割れ(JIS K 5600 8−4)を評価した。
(3)耐候試験
建築板を促進耐候試験機スーパーUVテスターにて試験した。試験条件は以下のとおりである。試験後の建築板の膨れ(JIS K 5600 8−2)および割れ(JIS K 5600 8−4)を評価した。
<耐候試験条件>
1)光源: 水冷式メタルハライドランプ
2)照度: 100mW/cm
3)波長: 295〜450nm
4)温度: 60℃(照射)、30℃(結露)
5)湿度: 50%(照射)、90%(結露)
6)サイクル: 照射5時間、結露5時間
7)シャワー: 結露前後10秒
8)試験時間: 500時間(10年曝露相当)
なお、評価項目 膨れ、割れの大きさとは、試験体における膨れや割れの大きさを表していて、0であれば膨れや割れがないこと、数値が大きくなるほど大きな膨れや割れであることを意味している。また、評価項目 膨れ、割れの密度とは、試験体に対する膨れや割れの密度を表していて、0であれば膨れや割れがないこと、数値が大きくなるほど膨れや割れの量が多いことを意味している。
実施例1〜3にて得られた建築板においては、表1から分かるように各評価試験後の建築板表面に膨れや割れはほとんど見られず、耐候性に優れているといえる。一方、比較例1〜2にて得られた建築板においては、各評価試験後の建築板表面に膨れや割れが見られ、実施例で得られたものに比べて耐候性が劣っているといえる。
本発明の建築板の1つのUVインク画像の柄である。 本発明の建築板の他のUVインク画像の柄である。
符号の説明
1 建築板
2 UVインク画像

Claims (3)

  1. 基材上に、下塗り塗料層、UVインク画像層、クリア塗料層が順に形成された建築板において、下塗り塗料層に対するUVインク画像層の被覆面積が20〜90%であることを特徴とする建築板。
  2. 下塗り塗料層に対するUVインク画像層の被覆面積が30〜80%であることを特徴とする請求項1に記載の建築板。
  3. 下塗り塗料層の膜厚が10〜150μm、UVインク画像層の膜厚が1〜150μmおよびクリア塗料層の膜厚が3〜100μmであることを特徴とする請求項1に記載の建築板。
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