JP2012111069A - 加飾木材 - Google Patents
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Abstract
木質基材に意匠を印刷してなる加飾木材であって、天然木材の照りを高度に維持し、しかも、耐久性に優れた加飾木材を提供する。
【解決手段】
木質基材の一面全面に、意匠性を有する印刷層を配してなる加飾木材であって、印刷層が紫外線硬化型インクの硬化物からなり、かつ、印刷層の可視光領域における透過率が7%以上であることを特徴とする加飾木材。
【選択図】 なし
Description
また、前記加飾木材は、印刷層の表面に、塗装層を配してなるものであることが好ましい。このとき、塗装層と印刷層とを合わせた層の可視光領域における透過率は、7%以上であることが求められる。
すなわち、印刷層の可視光領域における透過率が7%以上であることにより、木質基材が有する天然木材の照りを、印刷層を透して視認することができ、木材本来の美観を備えた加飾木材となる。また、印刷層を、木質基材の一面全面に配することにより、加飾木材に高度な耐久性を付与することができる。
本発明の加飾木材は、車両用内装材、建築用内装材、家具などの部材として好適に用いることができる。
本発明の加飾木材は、木質基材の一面全面に、意匠性を有する印刷層を配してなる加飾木材であって、印刷層が紫外線硬化型インクの硬化物からなり、かつ、印刷層の可視光領域における透過率が7%以上であることを特徴とする。
さらに、デザイン上、木材本来の美観を損なわない範囲内で、透過率が7%未満の部分が存在していてもよい。
光重合開始剤としては、反応性オリゴマーおよび反応性モノマーとの相溶性がよく、低臭気であり、自然光で反応しないものを適宜選択すればよい。
光重合開始剤の開始反応を促進させるためには、添加剤として増感剤を用いるとよい。
有機顔料としては、例えば、ニトロソ類、染付レーキ類、アゾレーキ類、不溶性アゾ類、モノアゾ類、ジスアゾ類、縮合アゾ類、ベンゾイミダゾロン類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペリレン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、アゾメチン類、ピロロピロール類などを挙げることができる。
無機顔料としては、例えば、酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)、金属粉類などを挙げることができる。
塗装層の形成に用いられる塗料は、かかる樹脂を有機溶剤に溶解したものであり、加工に適した動粘性を備えたものである。
塗料は、必要に応じて、着色剤、増粘剤、沈降防止剤、消泡剤、帯電防止剤、酸化防止剤、硬化触媒、防眩剤、レベリング剤、平滑剤、紫外線吸収剤、架橋剤などの添加剤を含んでいてもよい。
なお、透過率の測定、および、加飾木材の評価(照り、耐摩耗性)は、以下の方法に従った。
離型紙の表面に、各実施例および比較例と同様の条件にて、印刷層(単独層)、塗装層(単独層)、および、印刷層と塗装層との積層体をそれぞれ形成した。離型紙を剥がして得られた試験片について、自記分光光度計(型番「UV−3100PC」、株式会社島津製作所製)を用いて、スキャン速度が高速、スリット幅が2.0nm、サンプリングピッチがAutoの条件で、350〜800nmの波長領域における透過率を測定し、そのうち400〜700nmの波長領域における透過率について平均値を求めた。
加飾木材を目視にて観察し、以下の基準に従って判定した。
○:木質基材の照りが明瞭に認められる
△:木質基材の照りが僅かに認められる
×:木質基材の照りが認められない
幅70mm、長さ300mmの大きさの試験片を採取し、裏面に幅70mm、長さ300mm、厚さ10mmの大きさのウレタンフォームを両面テープで固定して、平面摩耗試験機T−TYPE(株式会社大栄科学精機製作所製)に固定した。ガーゼをかぶせた平面摩擦子に荷重2500g/cm2を掛けて試験片を摩耗した。平面摩擦子は試験片の表面上140mmの間を60往復/分の速さで3000回往復摩耗した。摩耗後の試験片を目視にて観察し、以下の基準に従って判定した。
○:塗装層および印刷層の破損、もしくは欠損が発生しない
×:塗装層および印刷層の破損、もしくは欠損が発生した
接着剤(フェノール系樹脂)を介してトリコット編地を裏打ちした厚さ300μmのアガチス突板の一面全面に対して、処方1に示す組成の紫外線硬化型インク(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、クリアー(無色)の5色)を、木目模様を描くようにシリアル型インクジェットプリンタを用いて付与した後、直ちに紫外線を照射して紫外線硬化型インクを硬化させる、という操作を繰り返して、厚さ40μmの印刷層を形成した。印刷条件および紫外線照射条件は以下の通りである。
ここで、実施例1〜3および比較例1は、各色インクの付与量(打点数)を調整することによって着色の程度(可視光領域における透過率)を異ならせたもので、インクの総付与量(総打点数)は同じである。
1)各色の顔料
2)商品名「フローレンDOPA−33」;1重量部
(分散剤、変性アクリル系共重合物、共栄社化学株式会社製)
3)商品名「CN983」;20重量部
(反応性オリゴマー、ウレタンアクリレート、サートマージャパン株式会社製)
4)商品名「SR238F」;72重量部
(反応性モノマー、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン株式会社製)
5)商品名「イルガキュア184」;5重量部
(光重合開始剤、1−ヒドロキシ−1−シクロヘキシルフェニルケトン、チバスペシャルティケミカルズ株式会社製)
得られたインクの常温(25℃)における粘度はいずれも60mPa・sであり、60℃における粘度はいずれも8mPa・sであり、60℃における表面張力はいずれも30dyne/cmであった。
ヘッド加熱温度:60℃
ノズル径:70μm
印加電圧:50V
パルス幅:20μs
駆動周波数:3kHz
解像度:360dpi
繰り返し印刷回数:4回
インク1液滴の重量:110pg
インク総付与量:40g/m2
ランプ種類:メタルハライドランプ
電圧:120W/cm
照射時間:1秒
照射回数:20回
照射距離:10mm
1)商品名「アクリディック WXU−880」;200重量部
(アクリル樹脂、DIC株式会社製)
2)メチルイソブチルケトン;130重量部
3)キシレン;75重量部
4)酢酸ブチル;70重量部
5)トルエン;70重量部
6)商品名「バーノックDN−980」;5重量部
(架橋剤、ポリイソシアネートプレポリマー、DIC株式会社製)
これらについて、照り、および、耐摩耗性を評価した結果を表1に示す。あわせて、印刷層、塗装層、および、印刷層と塗装層との積層体について、別途求めた可視光領域における透過率を表1に示す。
Claims (3)
- 木質基材の一面全面に、意匠性を有する印刷層を配してなる加飾木材であって、印刷層が紫外線硬化型インクの硬化物からなり、かつ、印刷層の可視光領域における透過率が7%以上であることを特徴とする加飾木材。
- 印刷層が、インクジェット印刷により付与形成されたものであることを特徴とする、請求項1に記載の加飾木材。
- 印刷層の表面に、塗装層を配してなるものであり、かつ、塗装層と印刷層とを合わせた層の可視光領域における透過率が7%以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の加飾木材。
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