JP5893878B2 - 着色板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線硬化型インクからなる画像が形成された着色板の製造方法に関する。
従来、インクジェットプリント技術として、溶剤系または水系などの揮発性インクを用いたインクジェットプリント以外に、紫外線硬化型インクを用いたインクジェットプリントが研究されている。紫外線硬化型インクは、紫外線が照射されることで瞬時に硬化する特徴を有しており、インク受容層を必要としないことから、紙へのプリントにとどまらず、フィルム、プラスチック、金属、ガラスなど、様々な素材に対する適用が検討されている。
その一例として、例えば、特許文献1には、紫外線硬化型インクジェットインクからなるインク層を有する屋外用着色板が提案されている。
しかしながら、紫外線硬化型インクを用いたインクジェットプリントにより画像が形成された着色板のうち、アクリル系樹脂などを用いた下塗り塗装が施された着色板において、下塗り塗料層と紫外線硬化型インクが硬化して形成された画像層が、密着性不良となる傾向があった。
特開2008−80629号公報
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、下塗り塗装と紫外線硬化型インクが硬化して形成された画像層(これを以下、単に「画像層」という)の密着性に優れた着色板を提供することである。
本発明は、基材に下塗り塗装を施す工程と、下塗り塗装を施した基材に対し紫外線硬化型インクを用いてインクジェットプリントを施す工程と、紫外線照射により紫外線硬化型インクを硬化させる工程とを含む、着色板の製造方法であって、
前記下塗り塗装に用いる塗料が、架橋剤を含有する熱可塑性樹脂のエマルション塗料であり、
前記インクジェットプリント工程における基材表面温度が44〜64℃であり、
前記インクジェットプリント工程における基材表面温度が、前記熱可塑性樹脂のガラス転移点(Tg)±15℃以内であることを特徴とする、着色板の製造方法である。
本発明によれば、下塗り塗料層と画像層の密着性に優れた着色板を提供することができる。
基材としては、下塗り塗装およびインクジェットプリントの実施が可能な基材であれば特に限定するものではなく、金属板、窯業板、プラスチック板などから適宜選定すればよい。なかでも、一般に下塗り塗装を施すことの多い金属板や窯業板が好ましい。金属板としては、普通鋼板やガルバリウム鋼板などのめっき鋼板、塗装鋼板やステンレス鋼板などの鋼板、アルミニウム板および銅板などがあげられる。また、これらの金属板に、エンボス加工や絞り成型加工などをおこなって、タイル調、レンガ調、木目調などの凹凸を施すことも可能である。窯業板としては、素焼陶板、施釉・焼成した陶板、セメント板などがあげられる。さらには、セメント質原料や繊維質原料などを用いて板状に成形したものもあげられる。また、これらの窯業板に、エンボス加工などをおこなって、タイル調、レンガ調、木目調などの凹凸を施すことも可能である。
また、前記基材に対して耐久性や目止めを目的としてシーラー塗装を施すこともできる。使用するシーラー塗料としては、水系、溶剤系いずれでも構わないが、作業性や安全性の点から水系の塗料であることが好ましい。
本発明の下塗り塗装工程で用いる下塗り塗料は、熱可塑性樹脂のエマルション塗料である。前記熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルスチレン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などがあげられる。
前記下塗り塗料には、架橋剤が含有されている。架橋剤は、下塗り塗料層形成に関与し、下塗り塗料層の硬度を向上させる。また、下塗り塗料層形成時に未反応であった架橋剤が、後述する紫外線硬化型インク中の反応性オリゴマーや反応性モノマーのアクリル基やその他の極性基と反応し、下塗り塗料層と画像層の密着性をさらに向上させることができる。
前記架橋剤としては、オキサゾリン化合物、イソシアネート化合物、カルボジイミド化合物などがあげられる。
前記架橋剤の添加量は、特に限定するものではないが、前記熱可塑性樹脂の酸価に対して、1等量程度添加することが好ましい。
前記下塗り塗料には、さらに、基材色を隠蔽することを目的として、顔料が含有されていることが好ましい。顔料としては、有機または無機顔料があげられる。有機顔料としては、例えば、ニトロソ類、染付レーキ類、アゾレーキ類、不溶性アゾ類、モノアゾ類、ジスアゾ類、縮合アゾ類、ベンゾイミダゾロン類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペリレン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、アゾメチン類およびピロロピロール類などがあげられる。無機顔料としては、例えば、酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)および金属粉類などがあげられる。
前記下塗り塗料の顔料重量濃度は、塗料中に10〜50重量%であることが好ましい。下塗り塗料の顔料重量濃度が10重量%未満の場合には、顔料の量が少なく、基材の色を隠蔽することができないおそれがある。また、顔料重量濃度が50重量%を超える場合には、下塗り塗料層の耐水性が悪くなるおそれがある。なお、ここでいう顔料重量濃度とは、塗料の不揮発成分に対しての顔料濃度のことである。
前記下塗り塗料には、その他、添加剤として、体質顔料、造膜助剤、分散剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、顔料誘導体、重合禁止剤、紫外線吸収剤、光安定剤および樹脂ビーズなどがあげられる。また水系エマルション塗料の場合、造膜助剤としてエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、ベンジルアルコールなどの溶剤を適宜添加することも可能である。
前記下塗り塗料の塗布量(DRY塗布量)としては、10〜100g/mであることが好ましい。DRY塗布量が10g/m未満であると、基材全体を均一に被覆できないおそれがあり、DRY塗布量が100g/mを超えると、下塗り塗料層が厚くなり、下塗り塗料層に亀裂が発生しやすくなる傾向がある。
前記下塗り塗料の塗布については、刷毛塗り、エアスプレー、エアレススプレー、カーテンコーター、フローコーターなどにて行うことができ、特には限定されない。
下塗り塗料を塗布した後の乾燥については、熱風乾燥、送風乾燥、ヒーターによる乾燥、ホットプレートによる乾燥などにて行うことができ、特には限定されない。温度および時間については、適宜選択することができるが、乾燥温度は60〜150℃、乾燥時間は1〜30分であることが好ましい。
そして、本発明においては、基材にインクジェットプリントを行う時に、基材表面温度を、前記下塗り塗料に用いられる熱可塑性樹脂のガラス転移点(Tg)±15℃以内に保持することが重要となる。基材表面温度を前記温度範囲内とすることにより、下塗り塗料層が適度に軟化し、画像層との密着性が向上すると考えられる。また、下塗り塗料層が軟化することにより、下塗り塗料層形成時に未反応であった架橋剤が、後述する紫外線硬化型インク中の反応性オリゴマーや反応性モノマーのアクリル基やその他の極性基と反応しやすくなり、下塗り塗料層と画像層の密着性がさらに向上すると考えられる。
基材表面温度が前記範囲より低い場合、下塗り塗料層が硬く紫外線硬化型インクとの密着性が悪くなるおそれがある。また、基材表面温度が前記範囲より高い場合には、密着性は良好となるが、下塗り塗料層が軟らかくなりすぎて、紫外線硬化型インクの濡れ性が悪化し、鮮明な画像を形成できなかったり、安定した色再現性が得られなかったりするおそれがある。
基材表面温度を制御する方法としては、特に限定するものではないが、基材表面温度を上昇させる場合には、例えば、熱風、送風、ヒーター、ホットプレートなどで加熱するなどの方法があげられる。また、下塗り塗料層乾燥時の余熱を利用することも可能である。一方、基材表面温度を低下させる場合には、例えば、冷風、送風、その他の冷却装置などで冷却するなどがあげられる。また、基材表面温度を制御する手段として、加熱機能と冷却機能を兼ね備えた装置を用いることも可能である。
基材表面温度の測定としては、接触式温度計、非接触式温度計(赤外放射温度計)などを用いることができ、特に限定しないが、測定時に下塗り塗料層に傷や汚れなどを生じることがない点で、非接触式温度計を用いることが好ましい。
インクジェットプリントで使用される紫外線硬化型インクには、顔料、反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマー、光重合開始剤、さらに必要に応じてその他の添加剤が含まれる。顔料としては、前記下塗り塗料における顔料と同様のものが使用できる。
紫外線硬化型インク中の顔料重量濃度は、紫外線硬化型インク100重量部中に0.5〜20重量部であることが好ましい。顔料重量濃度が0.5重量部未満の場合には、着色が不十分となり、目的である「画像」が形成できないおそれがあり、また、顔料重量濃度が20重量部を超える場合には、紫外線硬化型インクの粘度が高くなりすぎて、インクジェットプリンタのノズルから紫外線硬化型インクが吐出できなくなるおそれがある。なお、ここでいう顔料重量濃度とは、紫外線硬化型インクの不揮発成分に対しての顔料濃度のことである。
反応性モノマーとしては、画像層の耐久性に優れる点で、2官能の反応性モノマーが好ましい。2官能の反応性モノマーとしては、例えば、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレートなどの2官能アクリレートがあげられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、難黄変性である点で、炭化水素からなる脂肪族反応性モノマー、具体的には、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートが好ましい。
反応性モノマーは、紫外線硬化型インク100重量部中に50〜85重量部含まれることが好ましい。50重量部未満の場合、紫外線硬化型インクの粘度が高くなるため吐出不良を生じるおそれがあり、85重量部を超えると硬化に必要な他の成分が不足し、硬化不良になるおそれがある。
反応性オリゴマーとしては、脂肪族の反応性オリゴマーが好ましく、例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコーンアクリレート、ポリブタジエンアクリレートがあげられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、強じん性、柔軟性および付着性に優れる点で、また、難黄変性である点で、炭化水素からなる脂肪族ウレタンアクリレートがさらに好ましい。
反応性オリゴマーは、紫外線硬化型インク100重量部中に1〜40重量部含まれることが好ましく、5〜40重量部がより好ましく、10〜30重量部がさらに好ましい。反応性オリゴマーが1〜40重量部の範囲であれば、紫外線硬化型インクの硬化した画像層が、強じん性、柔軟性、密着性のより優れたものとなる。
光重合開始剤としては、ベンゾイン類、ベンジルケタール類、アミノケトン類、チタノセン類、ビスイミダゾール類、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類があげられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、高反応性であり、難黄変性である点で、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類が好ましい。
光重合開始剤の添加量は、紫外線硬化型インク100重量部中1〜15重量部であることが好ましく、3〜10重量部であることがより好ましい。1重量部未満では重合が不完全で画像層が未硬化となるおそれがあり、一方、15重量部を超えて添加しても、それ以上の硬化率や硬化スピードの効率向上が期待できず、コスト高となる。
紫外線硬化型インクには、必要に応じて、顔料を分散させる目的で分散剤を添加してもよい。分散剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤および高分子分散剤などがあげられ、単独もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
そのほか、光重合開始剤の開始反応を促進させるための増感剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、樹脂バインダー、樹脂エマルジョン、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、顔料誘導体、重合禁止剤、紫外線吸収剤、濡れ剤および光安定剤などの添加剤を加えてもよい。
紫外線硬化型インクは、使用する上記原材料を混合し、さらにその混合物をロールミル、ボールミル、コロイドミル、ジェットミルまたはビーズミルなどの分散機を使って分散させ、その後、濾過を行うことで得ることができる。なかでも、短時間かつ大量に分散できることから、ビーズミルが好ましい。
紫外線硬化型インクの粘度は、50℃において1〜20mPa・sであることが好ましく、2〜15mPa・sであることがより好ましい。粘度が1mPa・s未満であると、吐出量の調整が難しく、インクの吐出が不安定になるおそれがあり、20mPa・sを超えるとインクの吐出ができないおそれがある。
紫外線硬化型インクの表面張力は、20〜30dyne/cm・25℃であることが好ましい。20dyne/cm・25℃より小さいと、濡れ性が良くなりすぎて画像が滲むおそれあり、また、プリンタヘッドへのインクの供給が困難になる。30dyne/cm・25℃を超えると、基材上でインクがはじかれ、画像が不鮮明になるおそれがある。
紫外線硬化型インクの表面張力が上述した好ましい範囲の表面張力よりも高い場合には、濡れ剤を使用して調整することが好ましい。使用される濡れ剤としては、シリコーン系、アクリル系、フッ素系があげられ、この中でも十分に表面張力を下げることが可能なシリコーン系,フッ素系が好ましい。
紫外線硬化型インクの付与量は、1〜100g/mであることが好ましく。1〜50g/mであることがより好ましい。付与量が1g/m未満であると、十分な画像表現が困難となるおそれがあり、100g/mを超えると、インクの硬化不良が発生するおそれがある。
紫外線硬化型インクを吐出するインクジェットプリント装置については特に限定するものではなく、例えば、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式およびインクミスト方式などの連続方式、ステムメ方式、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式、静電吸引方式などのオン・デマンド方式などを用いることができる。さらに、シリアル型、ライン型などといったプリント方式についても、特に限定しない。
上記インクジェットプリント装置において紫外線硬化型インクを吐出する場合には、インクジェットプリント装置に装備されたプリンタヘッドに加熱装置を装備し、紫外線硬化型インクを加熱することによりインク粘度を低くして吐出してもよい。インクの加熱温度としては25〜150℃が好ましく、30〜70℃がより好ましい。25℃未満の場合、インクの粘度を低くすることができないおそれがあり、150℃を超えるとインクが硬化してしまうおそれがある。インクの加熱温度は、反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーの熱に対する硬化性を考慮して定められ、熱により硬化が開始する温度よりも低く設定する。
紫外線硬化型インクに含まれる反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーを硬化させるための紫外線照射の条件としては、紫外線ランプの出力が、50〜280W/cmが好ましく、80〜200W/cmがより好ましい。紫外線ランプの出力が50W/cm未満であると、紫外線のピーク強度および積算光量不足によりインクが十分に硬化しないおそれがあり、280W/cmを超えると、着色媒体が紫外線ランプの熱により変形または溶融し、また、インクが硬化した画像層が劣化するおそれがある。
紫外線の照射時間は、0.1〜20秒が好ましく、0.5〜10秒がより好ましい。紫外線ランプの照射時間が20秒より長いと、着色媒体が紫外線ランプの熱により変形または溶融し、また、インクが硬化した画像層が劣化する傾向があり、0.1秒より短いと、紫外線の積算光量不足となり、紫外線硬化型インクが十分に硬化しないおそれがある。
本発明においては、紫外線照射により紫外線硬化型インクを硬化させた後で、さらにその上にクリア塗装を施してもよい。クリア塗装とは、光沢などの外観調製、耐候性の向上のためにインクジェットプリント後に施す塗装をいう。クリア塗装に用いられる塗料(クリア塗料)としては、水系、溶剤系いずれでも構わないが、作業性や安全性の点で水系塗料であることが好ましい。
前記クリア塗料は、顔料、樹脂、さらに必要に応じて添加剤などで構成される。なお、樹脂および添加剤については前記下塗り塗料のところで説明したものと同様のものが使用できる。
前記クリア塗料で使用される顔料とは、いわゆる艶消剤のことであり、具体的には、シリカや樹脂ビーズなどがあげられる。光沢のあるクリア塗装を施したい場合には、艶消剤を含まないか、あるいは含んでもごく少量となるようにする。逆に、マット感のあるクリア塗装を施したい場合には、艶消剤を多く含むように設計する。しかしながら、あまり多く入れすぎると、着色板の品位や物性が低下するため、クリア塗料の顔料重量濃度はクリア塗料100重量部中15重量部以下とすることが好ましい。クリア塗料の顔料重量濃度が15重量部を超える場合には、その下層に位置する画像層が綺麗に見えなくなってしまうおそれがあり、また、下塗り塗料層の耐水性が悪化するおそれがある。
前記クリア塗料の塗布量(DRY塗布量)としては、10〜100g/mであることが好ましい。DRY塗布量が10g/m未満であると、基材全体を均一に被覆できないおそれがあり、DRY塗布量が100g/mを超えると、クリア塗料層が厚くなり、クリア塗料層に亀裂が発生しやすくなる傾向がある。
次に本発明について実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
基材として、亜鉛メッキ鋼板(ボンデ鋼板:ジンコート21QS1処理・0.8mm)を用いた。
下記処方からなる下塗り塗料を作製し、前記基材に塗布した。

<下塗り塗料処方>
アクリル−スチレンエマルション(樹脂分:46.0%) 100重量部
(Acronal YJ1100D ap、ビーエーエスエフジャパン(株)製、Tg=54℃、酸価14)
造膜助剤 10重量部
(キョーワノールM、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
顔料分散液(顔料分:60%) 20重量部
(LIOFAST WHITE H201、トーヨーケム(株)製)
架橋剤(不揮発分:39%) 14.2重量部
(エポクロス WS−500、オキサゾリン化合物、オキサゾリン基量4.5mmol/g、(株)日本触媒製)
水 30重量部

下塗り塗料塗布条件は、下記のように設定した。

<下塗り塗料塗布条件>
塗布手段:エアスプレー
塗布量 :30g/m(DRY塗布量)
下塗り塗料塗布後、送風定温乾燥機(DRS420DA、アドバンテック東洋(株)製)を用い、80℃で10分間乾燥させた。
次いで、紫外線硬化型インクとして、下記処方からなる、顔料濃度2重量%のブラックインクを作製した。

<ブラックインク処方>
顔料分散液(顔料分:20%) 10重量部
(顔料:NIPex 35、カーボン、デグサジャパン(株)製、分散媒:SR9003、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
反応性オリゴマー 25重量部
(CN985B88、2官能脂肪族ウレタンアクリレート88%、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート12%、サートマージャパン(株)製)
反応性モノマー 58.5重量部
(SR238F、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、サートマージャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア184、ヒドロキシケトン類、ビーエーエスエフジャパン(株)製)
光重合開始剤 3重量部
(イルガキュア819、アシルホスフィンオキサイド類、ビーエーエスエフジャパン(株)製)
濡れ剤 0.5重量部
(R−08、フッ素系濡れ剤、DIC(株)製)

作製したブラックインクの粘度は50℃において11.5mPa・s、表面張力は25℃において26.2dyne/cmであった。
次いで、インクジェットプリント装置を用い、前記ブラックインクを、下塗り塗装後の基材に付与した。このときのインクジェット条件は、下記のように設定した。

<インクジェットプリント条件>
ノズル径 : 70(μm)
印加電圧 : 50(V)
パルス幅 : 15(μs)
駆動周波数 : 5(KHz)
解像度 : 180(dpi)
ヘッド加熱温度 : 50(℃)
インク塗布量 : 5(g/m
画像 : ベタ柄
基材表面温度 : 54(℃)

基材表面温度は、シリコーンラバーヒーター上で基材を加熱することにより調整した。
次いで、付与したブラックインクを、紫外線照射によって硬化させた。紫外線照射条件は、次のように設定した。

<紫外線照射条件>
ランプ種類 : メタルハライドランプ
出力 : 100(W/cm)
照射時間 : 0.5(秒)
照射高さ : 10(cm)
プリントから照射までの間隔 :5(秒)
このようにして、実施例1の着色板を得た。
得られた着色板に対し、下記評価を行った。
1)インク密着性
JIS K5600−5−6 付着性(クロスカット法)に従い、得られた着色板のインク密着性を、下記基準により評価した

○:付着性試験結果が95%以上
×:付着性試験結果が95%未満
2)画像品位(インク濡れ性)
得られた着色板の画像表面を目視観察し、下記基準により評価した。

○:インクの濡れ性がよく、均一なベタ柄画像が形成されている
△:インクの濡れ性がやや悪く、画像にスジ感がやや見られる
×:インク濡れ性が悪く、スジ感が目立つ
[実施例2]
インクジェットプリント時の基材表面温度を44℃に調整した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の着色板を得た。
[実施例3]
インクジェットプリント時の基材表面温度を64℃に調整した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の着色板を得た。
[比較例1]
インクジェットプリント時の基材表面温度を34℃に調整した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の着色板を得た。
[比較例2]
インクジェットプリント時の基材表面温度を74℃に調整した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の着色板を得た。
[比較例3]
基材として、亜鉛メッキ鋼板(ボンデ鋼板:ジンコート21QS1処理・0.8mm)を用いた。
下記処方からなる下塗り塗料を作製し、前記基材に塗布した。

<下塗り塗料処方>
アクリル−スチレンエマルション(樹脂分:46.0%) 100重量部
(Acronal YJ1100D ap、ビーエーエスエフジャパン(株)製、Tg=54℃、酸価14)
造膜助剤 10重量部
(キョーワノールM、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
顔料分散液(顔料分:60%) 20重量部
(LIOFAST WHITE H201、トーヨーケム(株)製)
水 44.2重量部

<下塗り塗料塗布条件>
塗布手段:エアスプレー
塗布量 :30g/m(DRY塗布量)
下塗り塗料塗布後、送風定温乾燥機(DRS420DA、アドバンテック東洋(株)製)を用い、80℃で10分間乾燥させた。
以下、実施例1と同様の方法にてインクジェットプリントおよび紫外線照射を行い、比較例3の着色板を得た。
[比較例4]
インクジェットプリント時の基材表面温度を34℃に調整した以外は、比較例3と同様にして、比較例4の着色板を得た。
[比較例5]
インクジェットプリント時の基材表面温度を74℃に調整した以外は、比較例3と同様にして、比較例5の着色板を得た。
実施例1〜3、および比較例1〜5の評価結果を表1に示す。












Figure 0005893878
Figure 0005893878

Claims (1)

  1. 基材に下塗り塗装を施す工程と、下塗り塗装を施した基材に対し紫外線硬化型インクを用いてインクジェットプリントを施す工程と、紫外線照射により紫外線硬化型インクを硬化させる工程とを含む、着色板の製造方法であって、
    前記下塗り塗装に用いる塗料が、架橋剤を含有する熱可塑性樹脂のエマルション塗料であり、
    前記インクジェットプリント工程における基材表面温度が44〜64℃であり、
    前記インクジェットプリント工程における基材表面温度が、前記熱可塑性樹脂のガラス転移点(Tg)±15℃以内であることを特徴とする、着色板の製造方法。
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