JP5318674B2 - インクジェット用記録シート - Google Patents

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Description

本発明は、水性顔料インクの画像記録に適したインクジェット用記録シートに関する。詳細には、基材上に、透明性と吸収性に優れるとともにシート同士の密着を防止したインク受容層を有するインクジェット用記録シートに関するものである。
インクジェット記録方式は、インクの微小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙あるいはフィルム等の記録媒体に付着させ、画像記録を行うものである。該インクジェット記録方式は、低騒音であること、フルカラー画像等の多色化が容易であること、高速記録が可能であること、および、他の印刷装置よりも記録コストが低いことなどの理由により、端末プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、帳票印刷等で広く利用されている。
そして、これらのインクジェット記録方式により形成される画像は、高解像度化及び色再現性範囲の拡大によって、製版方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較して遜色のない記録を得ることが可能であるため、近年ではポスター、ディスプレイ、チラシ、パッケージプルーフ等の高発色性や色再現性が要求される意匠性用途においてその需要が急速に高まってきている。
上記需要の拡大に伴い、多色印刷などの高発色性や色再現性を達成するためにはインクを多く記録媒体に打ち込む必要が生じるため、該打ち込み量に見合ったインク受理容量の多いインクジェット用記録シートが希求されている。
一般的に、インクジェット用記録シートとしては、空隙タイプと高分子樹脂タイプの2種が知られている。空隙タイプの記録シートは、基材上に、シリカ、アルミナあるいは炭酸カルシウムなどのフィラーで細孔を形成したインク受容層を有するものであり、細孔に毛細管力でインクの溶媒を吸収し、発色成分である色材成分のみを表面に定着させるものである。一方、高分子樹脂タイプの記録シートは、基材上に高分子樹脂で形成したインク受容層を有するものであり、高分子樹脂がそれ自身が膨張しながら溶媒を吸収し、発色成分である色材成分のみを表面に定着させるものである。溶媒が色材と分離されて受容層に吸収されることで、色材の乾燥性を高めることができる。従って、インク受容層の吸収性が高いほど色材の乾燥性が高まる。
しかしながら、従来のインクジェット用記録シートは染料インクには適するものの、必ずしも顔料インクに適したものではなかった。顔料インクに含まれる顔料粒子は、一般的に染料と比べて非常に大きいこと等がその理由として考えられ、顔料インクの記録に適したインクジェット用記録シートの開発が求められている。
一方で、意匠性用途においては、画像が記録されるインク受容層には高い透明性が要求される。一般的に、シリカ、アルミナあるいは炭酸カルシウムなどのフィラーから形成される空隙タイプの受容層は透明性が低く、したがって透明性の観点からは高分子樹脂タイプのインク受容層であることが好ましい。
従来はこのような透明性の高い高分子樹脂タイプのインク受容層形成材料として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、澱粉、水溶性セルロース誘導体が提案されている。しかし、この方法では特に水性顔料インクの吸収性が悪く、これに起因して、高い発色性や色再現性のためにインクの打ち込み量を増やすと、インクの乾燥時に顔料インクの凝集(インクが表面でダマになる現象)や滲みが生じたり、あるいは、乾燥途中で受容層が膨潤しすぎることにより画像にひび割れ(クラック)が生じる問題があった。一方、インク打ち込み量が少なすぎると、発色性が得られず、色再現性にも劣る。吸収性に起因するこれらの問題は、特に低温・高湿環境下において顕著に観測される。また、吸収性が悪いと、表面に定着する顔料の乾燥性も悪い。
そこで、特許文献1では、水性顔料インク用途のインクジェット用記録シートとして、カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂とカチオン性ウレタン系樹脂を含んで形成される受像層(インク受容層)を有する記録シートを提案している。特許文献1ではかかる構成とすることにより、透明性もしくは光沢性に優れながら、インクの吸収性、乾燥性、発色性にも優れたインクジェット用記録シートが得られるとしている。
また、特許文献2では、水性顔料インク用途のインクジェット用記録シートとして、水性ウレタン樹脂、水性アクリル樹脂の2種からなり、架橋剤としてオキサゾリン基を有する水溶性ポリマー及びアクリル系の水溶性自己乳化型エポキシ硬化剤を含有する受像層を有する記録シートを提案している。特許文献2ではかかる構成とすることにより、透明性もしくは光沢性に優れながら、インクの吸収性、乾燥性、発色性に優れ、且つ、耐水性が良好なインクジェット用記録シートが得られるとしている。
他方で、透明性および吸収性に加えて、更なる高品位なインクジェット用記録シートが求められている。この要求される特性の一つとして、インクジェット用記録シートを複数枚重ねた際に生じるシート同士の過度な密着(ブロッキング)の防止がある。一般的に、インクジェット用記録シートのシート同士の密着を防止するため、インク受容層中にシリカ粒子などの微粒子を添加してシート表面に凹凸を形成することが行なわれている。しかしながら、インクの吸収に寄与しない微粒子を添加した影響により、吸収性が低下してしまうとともに、微粒子による光散乱の影響で透明性が低下する問題があった。
特開2006− 88341号公報 特開2005− 74880号公報
本発明は、透明性、吸収性、および密着防止性の全てを満足するインク受容層を有する高品位なインクジェット用記録シートを提供することを目的とする。
本発明者等の鋭意検討の結果、加水分解性シリル基を架橋成分として有するカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂と、カチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂と、カルボジイミド基含有樹脂とを特定配合で含むコーティング組成物を架橋硬化してなるインク受容層によって上記課題を解決できることを知見した。即ち、本発明は下記の通りである。
(1)水性顔料インクを用いて画像を形成するためのインクジェット用記録シートであって、
前記インクジェット用記録シートは、基材上に、加水分解性シリル基を架橋成分として有するカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂と、カチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂と、カルボジイミド基含有樹脂とを含むコーティング組成物を塗布、硬化してなるインク受容層を有しており、
前記コーティング組成物中、固形分換算で、前記カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂の含有量が2〜7質量%であり、前記カチオン性ポリエーテル系ウレタン系樹脂の含有量が88〜94質量%であり、前記カルボジイミド基含有樹脂の含有量が2〜6質量%であることを特徴とするインクジェット用記録シート。
(2)前記インク受容層がシリカ粒子を含有することを特徴とする上記(1)記載のインクジェット用記録シート。
(3)前記シリカ粒子の平均粒径が5〜16μmであることを特徴とする上記(2)記載のインクジェット用記録シート。
(4)前記基材が透明であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のインクジェット用記録シート。
本発明のインクジェット用記録シートのインク受容層は、水性顔料インクの画像記録に適しており、高い透明性と吸収性を有する。従って、インクの打ち込み量が増加しても顔料インクの凝集や画像層のクラックを生じることなく、発色性および色再現性に優れた高品位な画像を記録することが可能である。また、かかるインク受容層は、シート同士の密着防止効果をも有する。
以下、本発明のインクジェット用記録シートについて、詳細に説明する。
本発明のインクジェット用記録シートは、基材上に、カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂と、カチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂と、カルボジイミド基含有樹脂を含むコーティング組成物を塗布、架橋硬化してなるインク受容層を有する。
本発明で用いられるカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂は、一液常温硬化型であることが好ましく、加水分解性シリル基を架橋成分として有する。加水分解性シリル基としては、例えばアルコキシシリル基であり、加水分解によりシラノール(Si−OH)を生成するものであれば、特に限定されない。
本発明におけるカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂は、加水分解性シリル基をもつアクリル系モノマーを用いることにより得られる。加水分解性シリル基をもつアクリル系モノマーとしては、例えば、2‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)エチルトリメトキシシラン、2‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)エチルトリエトキシシラン、3‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)プロピルトリメトキシシラン、3‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、3‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)プロピルトリス(2‐メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。本発明におけるカチオン性アクリルエマルションは、公知の乳化重合法に従い、水性溶媒中に、アクリル系モノマー、さらにカチオン型反応性界面活性剤を添加して乳化したのち、ラジカル重合開始剤を加え、かきまぜながら加温して重合させることにより調製することができる。
カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂は、例えば、アクアブリット922、903、908(ダイセル化学工業(株)製)などの商品名で入手することができる。
発明で用いられるカチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂としては、水溶性または水分散性を有し、カチオン性官能基(例えば、第1〜第3級アミノ基、第4級アンモニウム塩等)を有するものであれば、構成するモノマー成分であるポリオール成分及びポリイソシアナート成分並びに重合方法は特に限定されるものではない。例えば、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアナート(HMDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)などの脂肪族、脂環式もしくは芳香族ジイソシアナ−トと、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどの鎖中にアミノ基を導入したポリオールとを公知の方法により重合させ、アルキル硫酸等でアミンを一部4級化することによってカチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂を得ることができる。カチオン性官能基における窒素上の置換基としては、水素原子、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ヒドロキシアルキル基等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
カチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂は、例えば、パラサーフUP−36(大原パラジウム化学(株)製)、パスコールE−77(明成化学工業(株)製)、スーパーフレックス600(第一工業製薬(株)製、固形分25%)などの商品名で入手することができる。
本発明で用いられるカルボジイミド基含有樹脂は、一分子中に2個以上のカルボジイミド基を有する樹脂であって、水溶性または水分散性を有するポリカルボジイミドであれば特に限定されない。このようなカルボジイミド基含有樹脂としては、末端に親水性基を有するものを挙げることができ、例えば有機ジイソシアネート化合物の脱二酸化炭素を伴う縮合反応により、イソシアネート末端ポリカルボジイミドを形成した後、さらに、イソシアネート基との反応性を有する官能基を持つ親水性セグメントを付加することにより製造することができる。
カルボジイミド基含有樹脂は、例えば、カルボジライトE02、E04、V02、V04(日清紡(株)製)、NKアシストCI(日華化学(株)製)などの商品名で入手できる。
本発明におけるインク受容層を成すコーティング組成物は、上記成分を含んでなり、且つ、固形分換算で、カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂を2〜7質量%、カチオン性ポリエーテル系ウレタン系樹脂を88〜94質量%、カルボジイミド基含有樹脂を2〜6質量%含む。かかる樹脂組成・配合とすることにより、透明性、吸収性および密着防止性を両立するインク受容層を形成することが可能となる。
カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂の含有量が2質量%未満であると密着防止性が低下し、一方、7質量%を超えると吸収性が低下する。インクの吸収性が悪いと、インクの乾燥時に顔料インクの凝集(インクが表面でダマになる現象)や、乾燥途中で受容層が膨潤しすぎることにより画像にひび割れ(クラック)が生じ、良好な画像が得られない。コーティング組成物中、好ましくは、カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂の含有量は3〜6質量%である。
また、カチオン性ポリエーテル系ウレタン系樹脂の含有量が88質量%未満であると吸収性が低下し、一方、94質量%を超えると密着防止性が低下する。好ましくは、カチオン性ポリエーテル系ウレタン系樹脂の含有量は90〜93質量%である。
更に、カルボジイミド基含有樹脂の含有量が2質量%未満であると密着防止性が低下し、6質量%を超えると吸収性が低下すると共に、インク受容層の透明性の低下が懸念される。好ましくは、カルボジイミド基含有樹脂の含有量は3〜5質量%である。
また、本発明では、カルボジイミド基含有樹脂と、カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂の加水分解シリル基とを架橋させることで、インク受容層の成膜性や耐水性を確保している。カチオン性アクリル系エマルション系樹脂とカチオン性ポリエーテル系ウレタン系樹脂のみでは耐水性と吸収性の両立が不十分であるため、カルボジイミド基含有樹脂量とカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂とで架橋成膜を形成させることで、耐水性と吸収性との両立が可能となる。カルボジイミド基含有樹脂量が2質量%未満であるとカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂との成膜が不十分となるため耐水性が悪くなり、一方、カルボジイミド基含有樹脂量が6質量%を超えるとカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂の量が減り、耐水性が悪くなる。
本発明における上記コーティング組成物には、より密着防止効果を高めるために、アルミナ、炭酸カルシウム、シリカ等の微粒子を含んでいても良い。本発明では樹脂成分種とその配合によってインク受容層の高い吸収性と密着防止効果を発現しているが、微粒子を添加してインク受容層表面に凹凸を形成することで、よりシート同士の密着を防止できる。本発明においては微粒子の平均粒径は5〜16μmであることが好ましく、より好ましくは10〜14μmである。添加する微粒子の平均粒径が大きい程、少ない添加量で密着防止性を向上させることができるが、これら微粒子は吸収に寄与しないため、多く添加する事でインク吸収性が妨げられるとともに、凹凸によって基材の平滑感が失われる。一方、添加する微粒子の平均粒径が小さいと、密着防止の効果を得られず、密着防止効果の得られる範囲まで微粒子を添加すると、インク受容層の透明性が低下する。微粒子の平均粒径は、表面の光学顕微鏡観察もしくは濃厚系粒径アナライザ(大塚電子株式会社製)等により測定できる。微粒子はコーティング組成物中に0.25質量%以下で含有されることが好ましい。
本発明のインクジェット用記録シートは、上記コーティング組成物を基材にバーコーター等で塗布した後、硬化されることで形成される。
基材としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルム、合成紙等の紙が挙げられる。また、基材はコロナ放電処理などの表面処理によりインク受容層のコーティング性を改善させることも可能である。本発明では基材が透明であることが好ましい。
基材の厚みは25〜400μmの範囲が好ましく、プリンタへの装着性や取り扱いを考慮すると50〜300μmが好ましい。基材の厚みが25μm未満では、ハンドリングやプリンタでの装着性が悪いほか、プリンタに装着した記録材がフィードされる際に皺が発生したり等正常に紙送りされないことがある。また、基材が400μmを超えるとプリンタへの装着が困難になったり、正常に紙送りされないことがある。ただし、基材の厚みは上記の厚みに限定されるものではない。
インク受容層の硬化後の厚みは、吸収性の観点から、5〜50μmが好ましく、さらには10〜30μmが好ましいが、これに限定されるものではない。
コーティング組成物を架橋硬化させる硬化温度は80〜130℃が好ましく、100〜125℃がより好ましい。硬化時間は硬化温度にもよるが、1〜5分程度であればよい。
また、コーティング組成物を基材上に塗布する際に、該コーティング組成物を含む水溶液とし、塗布性を向上させてもよい。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(インクジェット記録用シートの作成)
まず、カチオン性ウレタン樹脂、カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂、カルボジイミド基含有樹脂およびシリカ粒子を下記表1に記載の固形分換算量となるように、イオン交換水に順次投入して攪拌処理を行ない、塗工液を調整した。
得られた塗工液を、基材である帝人デュポンフィルム株式会社製ポリエステルフィルムの一方の面上に硬化塗膜が20μmとなるように塗布して乾燥硬化させることで、基材上にインク受容層を有するインクジェット用記録シートを得た。表1に、実施例1〜24および比較例1〜15の受容層をなすコーティング組成物の各組成(質量%)を示す。
以下、表1の各塗工液に含有される成分を示す。
A:カチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂;「パラサーフUP−36」(大原パラジウム化学(株)製)。
B:カチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂;大原パラジウム化学(株)製のパラサーフシリーズの他のタイプを使用。
H:カチオン性ポリカーボネート系ウレタン樹脂;「パスコールJK−4A」(明成化学工業(株)製)。
C:カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂;「アクアブリット922」(ダイセル化学工業(株)製)。
D:カルボジイミド基含有樹脂;NKアシストCI(日華化学(株)製)。
E:カルボジイミド基含有樹脂;カルボジライトSV−02(日清紡(株)製)。
F:シリカ微粒子(平均粒径:5um、比表面積700m/g);「サイリシア740」(富士シリシア(株)製)。
G:シリカ微粒子(平均粒径:11um、比表面積700m/g);「サイリシア780」(富士シリシア(株)製)。
<インクジェット記録用シートの評価>
(1)密着防止性評価
上記で作成した実施例1〜24および比較例1〜15のインクジェット記録用シートの密着防止性を評価した。密着防止性評価は、インクジェット記録用シート(A4サイズ)を20枚重ね合わせて23℃50%RHの環境下に1日放置した時の密着状態を目視で判断することで行なった。判定基準は以下の通りである。
0:密着の痕なし
1:一部の面で密着あり
2:ほとんどの面が密着する
(2)透明性評価
上記で作成した実施例1〜24および比較例1〜15のインクジェット記録用シートの透明性を評価した。透明性評価は、23℃50%RHの環境下、日本電色工業(株)製のヘイズメーター「NDH 5000」を用いて、インク受容層側から照射した際の平行線透過率を測定することにより行なった(JIS K 7361による試験法)。判定基準は以下の通りである。
0:平行線透過率が84%超
1:平行線透過率が80〜84%
2:平行線透過率が80%未満
(3)吸収性(顔料インクの凝集およびクラック発生の有無)評価
上記で作成した実施例1〜24および比較例1〜15のインクジェット記録用シートのインク受容層面に、セイコーエプソン(株)製のプリンタ「PX−6500」を用いてシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、およびこれらの混色である、レッド(マゼンタ+イエロー)、グリーン(シアン+イエロー)、ブルー(マゼンタ+シアン)のベタ印刷を行なった。印刷解像度は1440dpi×720dpi、単位平方インチ当たりのドット数1036800となる(DUTY100%)ベタパターンを印字し、得られた印刷物を23℃50%RHの条件下に24時間放置した後、吸収性を評価した。吸収性評価は、顔料インクの凝集およびクラックの少なくともいずれかについて、放置後の印刷表面の状態を確認することで行なった。判定基準は以下の通りである。
0:全く問題なし
1:微小なクラックが発生
2:クラックおよび凝集が発生(やや悪化)
3:クラックおよび凝集が顕著に悪化
上記(1)〜(3)の各評価結果およびこれらの総合評価を表1に示す。
Figure 0005318674
Figure 0005318674
実施例1〜10と比較例1〜12、並びに、実施例19〜24と比較例13〜15の結果から、固形分換算で、カチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂を88〜94質量%、加水分解性シリル基を架橋成分として有するカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂を2〜7質量%、カルボジイミド基含有樹脂を2〜6質量%含むコーティング組成物を架橋硬化させてなるインク受容層は、高い透明性を有し、また、低温・高湿環境下においても高いインク吸収性と密着防止性を有していることが判る。
一方、比較例6〜8、比較例13はカルボジイミド基含有樹脂の含有量が少ないため、カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂との架橋成膜が良好に形成されず、耐水性に劣り、実用上適さない結果となった。
実施例11と実施例12、並びに、実施例13と実施例14とを比較すると、平均粒径が大きいシリカ粒子を少量含有させることで密着防止性と吸収性をより高度に両立できることが判る。

Claims (4)

  1. 水性顔料インクを用いて画像を形成するためのインクジェット用記録シートであって、
    前記インクジェット用記録シートは、基材上に、加水分解性シリル基を架橋成分として有するカチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂と、カチオン性ポリエーテル系ウレタン樹脂と、カルボジイミド基含有樹脂とを含むコーティング組成物を塗布、硬化してなるインク受容層を有しており、
    前記コーティング組成物中、固形分換算で、前記カチオン性アクリルシリコンエマルション系樹脂の含有量が2〜7質量%であり、前記カチオン性ポリエーテル系ウレタン系樹脂の含有量が88〜94質量%であり、前記カルボジイミド基含有樹脂の含有量が2〜6質量%であることを特徴とするインクジェット用記録シート。
  2. 前記インク受容層がシリカ粒子を含有することを特徴とする請求項1記載のインクジェット用記録シート。
  3. 前記シリカ粒子の平均粒径が5〜16μmであることを特徴とする請求項2記載のインクジェット用記録シート。
  4. 前記基材が透明であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット用記録シート。
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