JP3503420B2 - インクジェット記録用シート - Google Patents

インクジェット記録用シート

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JP3503420B2 JP14357697A JP14357697A JP3503420B2 JP 3503420 B2 JP3503420 B2 JP 3503420B2 JP 14357697 A JP14357697 A JP 14357697A JP 14357697 A JP14357697 A JP 14357697A JP 3503420 B2 JP3503420 B2 JP 3503420B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用シートに関し、更に詳述すると、特にポリビニルア
ルコール(PVA)樹脂を樹脂成分とした、耐水性が向
上し、にじみが少なく、インク吸収性に優れ、高鮮明な
印刷が可能なコーティング層を有するインクジェット記
録用シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
各種印刷や記録、例えばグラビア、凸版、インクジェッ
トなどの記録媒体には通常の紙が使用されている。しか
し、印刷や記録の高速化或いは多色化など、印刷、記録
の高性能化に伴い、印刷、記録紙に対しより高度な特性
が要求されている。
【0003】特に、インクジェット記録方式は、高電圧
印可による静電吸引方式、圧電素子を用いてインクに機
械的振動又は変位を与える方式等のインク吐出方式によ
りインクの小滴を発生させ、これを飛ばし、紙等の被記
録材料に付着させて記録を行うものであり、騒音の発生
が少なく、カラー化が容易で、しかも高速記録、印字が
可能であることなどから、ファクシミリ、各種プリンタ
ー等へ幅広く採用されているが、インクジェット記録機
が高速化、多色化したことから、インクジェット記録用
シートに対する高度化の要求は強い。
【0004】即ち、インクジェット記録用シートには、
インクの吸収速度が速いこと、インクドットの径が
必要以上に大きくならないこと(染みないこと)、イ
ンクドットが重なった時、後で付着したインクが前のド
ットに流れ出さないこと、インクジェット記録用シー
ト自体が耐水性が高いこと、などの特性が望まれてい
る。
【0005】このため、水溶性のインクジェット記録用
インクの吸収材料として、紙、或いはプラスチック(ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピ
レンなど)からなるシート又はフィルムを水溶性樹脂、
例えばポリビニルアルコール(PVA)樹脂で処理(コ
ーティング)し、印刷、記録性を向上させる試みが種々
検討されているが、インクの染み出しにより、インクド
ットの径が必要以上に大きくなり、印刷の鮮明度が失わ
れる上に、耐水性が著しく低下するという問題がある。
【0006】一方、インクジェット記録方式により、被
記録材料として各種プラスチック、特にポリエチレンテ
レフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ナイロン等の透明性を有するフィルムへ直接印刷
し、OHP等用シート、カラーディスプレイ等の透過光
観測用などに用いる場合がある。
【0007】しかしながら、この場合においても、水溶
性インクの吸収速度が満足し得るものではなく、たとえ
水溶性樹脂をフィルム上にコーティングしたとしても、
印刷したフィルムを水に浸した場合、水溶性樹脂が水に
溶け出すばかりか、フィルムと水溶性樹脂との密着性が
得られないため、フィルムから樹脂ごと剥離してしまう
という問題があった。
【0008】このため、上記問題点を解決すべく、水溶
性樹脂であるPVA樹脂のケン化度を向上させ、塗膜処
理後の水素結合によって耐水性を向上させる試みや、P
VA樹脂にカチオンやアニオンの官能基を持たせたり
(特開昭63−183874号公報)、架橋剤を用いて
官能基を架橋させることにより耐水性を向上させる試み
がなされている。
【0009】しかしながら、ケン化度を向上させたPV
A樹脂及びカチオン、アニオンの官能基を持たせたPV
A樹脂はその架橋力が弱く、十分満足できる耐水性能を
得ることはできない。
【0010】一方、架橋剤を用いる方法は、架橋剤とし
てアジリジン化合物、エポキシ化合物、ブロックドイソ
シアネート化合物、オキサゾリン化合物などが知られて
いるが、このうちオキサゾリン化合物及びブロックドイ
ソシアネート化合物を用いる方法は、キュアの温度が8
0〜180℃と高いために、高価な設備が必要となり、
コーティングする基材の耐熱性が低い場合には問題とな
る。特に、ブロックドイソシアネート化合物は、イソシ
アネートをブロックしているブロック化剤がキュア時に
揮発し、環境及び作業者の身体に悪影響を与えるおそれ
がある。
【0011】また、アジリジン系化合物及びエポキシ系
化合物からなる架橋剤は、この化合物自体の保存安定性
が低いために、高温、高湿下の条件で保存すると、重合
・硬化してしまう上に、毒性が極めて強く、取り扱いに
最大限の注意を払わなければならないという欠点があ
る。
【0012】更に、従来の架橋剤は、特に低温での反応
性が十分満足のいくものではなく、架橋する水溶性樹脂
と十分に相溶できず、水溶性樹脂に望ましい耐水性を付
与し得ないものである。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、特にPVA樹脂を樹脂成分とする場合に好適な、イ
ンク吸収速度、耐水性、高鮮明な記録、印刷を可能とし
たインクジェット記録用シートを提供することを目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、ジイソシアネート類又はジイソシアネート類とトリ
イソシアネート類を脱二酸化炭素縮合して得られる縮合
反応物の末端イソシアネート基を親水性基で封止してな
る、少なくとも1個の−NCN−基を有する水溶性又は
水分散性カルボジイミド化合物、特に、ジイソシアネー
ト類、トリイソシアネート類として4,4’−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、イ
ソホロンジイソシアネート(IPDI)、2,4,6−
トリイソプロピルフェニルジイソシアネート(TID
I)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、水
添トリレンジイソシアネート(HTDI)及び分子中に
メチレン基の炭素原子に結合したイソシアネート基を少
なくとも2個以上有するイソシアネートから選ばれる1
種又は2種以上のイソシアネートを用い、一官能の水溶
性又は水分散性有機化合物とをカルボジイミド化触媒の
存在下で脱二酸化炭素反応させてなるカルボジイミド化
合物を主成分とするカルボジイミド架橋剤が、優れた水
溶性又は水分散性を有し、架橋対象である高分子樹脂、
特にPVA樹脂との反応性に優れ、PVA樹脂と良く相
溶し、PVA樹脂を低温でも効果的に架橋し得、このた
めこの架橋剤を配合したPVA系組成物を紙、プラスチ
ック等のインクジェット記録用シート基材に塗布し、或
いは内部添加し、架橋して架橋PVA樹脂のインク受容
膜を形成した場合、このインクジェット記録用シート
は、(1)インクの吸収速度が速く、(2)インクドッ
トの径が必要以上に大きくならず(染みにくい)、
(3)インクドットが重なった時、後で付着したインク
が前のドットに流れ出さず、(4)インクジェット記録
用シート自体の耐水性が高く、(5)支持基材とPVA
系塗料との密着性が高い、というインクジェット記録方
式の被記録材料として要求される耐水性、インク吸収
性、密着性、及び印刷の鮮明度などのすべてについて満
足し得るものであり、インクジェット記録機の高速化、
多色化等の性能の向上に効果的に対応できることを見出
し、本発明を完成したものである。
【0015】従って、本発明は、基材上にジイソシアネ
ート類又はジイソシアネート類とトリイソシアネート類
とを脱二酸化炭素縮合して得られる縮合反応物の末端イ
ソシアネート基を親水性基で封止してなる水溶性又は水
分散性カルボジイミド化合物を主成分とする架橋剤を高
分子樹脂に配合してなる組成物を架橋したインク受容膜
を形成してなることを特徴とするインクジェット記録用
シートを提供する。
【0016】この場合、高分子樹脂がポリビニルアルコ
ール(PVA)樹脂であることが好ましい。
【0017】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のインクジェット記録用シートは、ジイソシ
アネート類又はジイソシアネート類とトリイソシアネー
ト類とを脱二酸化炭素縮合して得られる縮合反応物の末
端イソシアネート基を親水性基で封止してなる水溶性又
は水分散性カルボジイミド化合物を主成分とする架橋剤
を高分子樹脂に配合してなるコーティング材を基材上に
コーティングし、これを架橋してなるものである。
【0018】ここで、ジイソシアネート類及びトリイソ
シアネート類としては、脂環族イソシアネート、脂肪族
イソシアネート、及び芳香族イソシアネートのいずれで
もよく、分子中にイソシアネート基を少なくとも2個以
上、特に2個有するものが好適である。
【0019】このようなイソシアネートとしては、例え
ば(A)4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート(HMDI)、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート
(IPDI)、2,4,6−トリイソプロピルフェニル
ジイソシアネート(TIDI)、4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシ
アネート(TDI)、水添トリレンジイソシアネート
(HTDI)などから選ばれる1種又は2種以上、即
ち、分子中にメチレン基の炭素原子に結合したイソシア
ネート基を有しないイソシアネート化合物の1種又は2
種以上、及び(B)分子中にメチレン基の炭素原子に結
合したイソシアネート基を2個以上有する脂環族、脂肪
族、芳香族イソシアネート、例えばヘキサメチレンジイ
ソシアネート(HDI)、水添キシリレンジイソシアネ
ート(H6XDI)、キシリレンジイソシアネート(X
DI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート(TMHDI)、1,12−ジイソシアネー
トドデカン(DDI)、ノルボルナンジイソシアネート
(NBDI)、及び2,4−ビス−(8−イソシアネー
トオクチル)−1,3−ジオクチルシクロブタン(OC
DI)から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
【0020】この場合、本発明のイソシアネートは、上
記(A)のイソシアネート又は(B)のイソシアネート
を単独で、或いは(A)のイソシアネートと(B)のイ
ソシアネートを混合したものを用いることもできる。な
お、(A)と(B)を混合して用いる場合には、(A)
のイソシアネートのイソシアネート基と(B)のイソシ
アネートのイソシアネート基の混合比(モル比)が5
0:1〜1:20、好ましくは20:1〜1:10の割
合で用いることが好適である。
【0021】また、上記イソシアネート類を脱二酸化炭
素縮合して得られる縮合反応物の末端イソシアネート基
を封止する親水性基は適宜選定されるが、この末端封止
は(C)一官能の水溶性又は水分散性有機化合物を用い
て行うことができる。このような水溶性又は水分散性有
機化合物(C)としては、イソシアネート基と反応し得
る基(官能基)、例えばOH基、COOH基、NH
2基、SO3H基などを1個有し、水に溶解乃至は分散し
得るものであればいずれのものでもよく、例えばポリエ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等の二官
能性の水分散性有機化合物のモノアルキルエステル、モ
ノアルキルエーテル、カチオン系の官能基(例えば窒素
を含む基)、又はアニオン系の官能基(例えばスルホニ
ル基を含む基)を持つ一官能の有機化合物などが挙げら
れ、特に、ポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテルなど
が好適である。
【0022】上記(C)の水溶性又は水分散性有機化合
物の添加量は、上記(A)及び(B)成分の全イソシア
ネートのイソシアネート基に対し、水溶性又は水分散性
有機化合物のイソシアネート基と反応し得る官能基の混
合比(モル比)が1.1:1〜16:1(理論カルボジ
イミド重合度はn=0.1〜15)、好ましくは1.
5:1〜11:1(同重合度n=0.5〜10)、より
好ましくは2:1〜6:1(同重合度n=1〜5)とな
る割合に加える。混合比が1.1:1未満では水溶性が
増すので耐水性に劣り、16:1を超えると水に分散し
にくくなるので架橋剤としての効果が低くなる場合があ
る。
【0023】本発明に係る水溶性又は水分散性カルボジ
イミド化合物は、上記(A)及び/又は(B)成分、及
び(C)成分の混合物を原料とする脱二酸化炭素を伴う
縮合反応(カルボジイミド化反応)により合成すること
ができる。
【0024】即ち、カルボジイミド化反応は、公知の方
法により行うことができる。具体的には、(A)のイソ
シアネート及び/又は(B)のイソシアネート、及び
(C)の一官能の水溶性又は水分散性有機化合物を上記
の割合で混合し、この混合物を不活性な溶媒に溶解する
か、或いは無溶剤で窒素等の不活性気体の気流下又はバ
ブリング下、カルボジイミド化触媒を加え、150〜2
00℃の温度範囲内で加熱及び撹拌することにより、カ
ルボジイミド化反応を進めることができる。反応終了の
判定は赤外吸収(IR)スペクトル測定により波長22
00〜2300cm-1のイソシアネート基の吸収が消滅
することで確認することができる。
【0025】ここで、上記カルボジイミド化触媒として
は、有機リン系化合物が好ましく、特に活性の面からフ
ォスフォレンオキシド類が好ましい。具体的には、3−
メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキ
シド、3−メチル−1−エチル−2−フォスフォレン−
1−オキシド、1,3−ジメチル−2−フォスフォレン
−1−オキシド、1−フェニル−2−フォスフォレン−
1−オキシド、1−エチル−2−フォスフォレン−1−
オキシド、1−メチル−2−フォスフォレン−1−オキ
シド及びこれらの二重結合異性体などが挙げるられ、特
に工業的に入手の容易な3−メチル−1−フェニル−2
−フォスフォレン−1−オキシドが好ましい。この場
合、カルボジイミド化触媒の添加量は、通常、全イソシ
アネート化合物に対し0.1〜10重量%、好ましくは
0.5〜5重量%である。
【0026】上記カルボジイミド化反応は、例えば
(C)の一官能の水溶性又は水分散性有機化合物を
(B)のイソシアネートと先に混合し、必要であれば0
〜200℃の温度範囲内で不活性気体の気流下又はバブ
リング下、200℃以下の温度で加熱し、撹拌し、その
後、(A)のイソシアネートを上記触媒とともに加え、
撹拌、反応させることもできる。
【0027】また、(A)のイソシアネート全量に対
し、(B)のイソシアネートを30重量%以下に混合し
てなるイソシアネート混合物を、予め、該混合物に対し
て不活性な溶媒に溶解するか、或いは無溶媒で、窒素等
の不活性気体の気流下又はバブリング下、上記カルボジ
イミド化触媒を上記全イソシアネートに対し1〜10重
量%加え、150〜200℃の反応温度内で加熱及び撹
拌し、カルボジイミド反応を進め、末端にイソシアネー
ト基を有するカルボジイミド化合物を合成する。その
後、残存した末端のイソシアネート基と当量の(C)の
一官能の水溶性又は水分散性有機化合物を加え、0〜2
00℃、好ましくは60〜150℃の温度範囲で、1〜
24時間撹拌、混合することでカルボジイミド化合物を
得ることもできる。
【0028】本発明のインクジェット記録用シートは、
上記水溶性又は水分散性カルボジイミド化合物を主成分
とする架橋剤を高分子樹脂に配合したコーティング用或
いは内添用組成物を用いて形成されるが、上記架橋剤と
しては、上記水溶性又は水分散性カルボジイミド化合物
に加え、必要に応じて上記縮合反応物の末端イソシアネ
ート基を疎水性基で封止した非水溶性カルボジイミド化
合物を配合することができる。
【0029】この場合、上記(A)及び/又は(B)、
及び(C)から合成された水溶性又は水分散性カルボジ
イミド化合物に対し、非水溶性カルボジイミド化合物を
重量比で100:0〜30:70の割合に混合すること
が好ましい。
【0030】また、高分子樹脂としては、ポリビニルア
ルコール(PVA)樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げらるが、特にPVA樹
脂が好ましい。
【0031】このPVA樹脂としては、部分ケン化、完
全ケン化、カチオン変性、アニオン変性等の変性を加え
たものでも良く、特にカルボキシル基、スルホン酸基、
アンモニウム塩基を有するエチレン性不飽和単量体とビ
ニルエステルとの共重合体をケン化することによって得
ることができる変性ポリビニルアルコールが好ましい。
【0032】ここで、カルボキシル基を有するエチレン
性不飽和単量体としては、クロトン酸、イタコン酸、マ
レイン酸モノメチル、アクリル酸、アクリル酸メチル、
無水マレイン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸もし
くはその塩、又はその低級アルキルエステルもしくは酸
無水物などが挙げられる。スルホン酸塩を有するエチレ
ン性不飽和単量体としては、ビニルスルホン酸、アリル
スルホン酸、N−(メタ)アクリルアミドプロパンスル
ホン酸等のエチレン性不飽和スルホン酸もしくはその塩
が挙げられる。また、アンモニウム塩基を有するエチレ
ン性不飽和単量体としては、トリメチル−3−(1−
(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)
アンモニウムクロライド、トリメチル−3−(1−(メ
タ)アクリルアミド−1,1−ジメチルエチル)アンモ
ニウムクロライド、トリメチル−3−(1−(メタ)ア
クリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−
ビニルイミダゾール、N−ビニル−N−メチルイミダゾ
ール及びこれらの4級化物等が挙げられる。この場合、
変性ポリビニルアルコールのアニオン或いはカチオン性
基単位の含有量は0.1〜10モル%の範囲が好まし
い。また、目的に応じて、更に他のエチレン性不飽和単
量体を共重合せしめることは何ら差し支えない。この場
合、他のエチレン性不飽和単量体単位の含有量は、得ら
れる変性PVA樹脂が水溶性であればよく、イオン性基
単位の含有量、ケン化度により異なるが、通常、0.1
〜10モル%の範囲が好ましい。
【0033】上記変性PVA樹脂の酢酸ビニル単位のケ
ン化度は、イオン性基の含有量によっても異なるが、水
溶性であればよく、通常、50〜100モル%、好まし
くは70〜99モル%の範囲から選ばれる。また重合度
は特に制限されず、通常、100〜3000の範囲のも
のが好適である。
【0034】高分子樹脂に対する上記架橋剤の添加量
は、水溶性又は水分散性カルボジイミド化合物のカルボ
ジイミド当量(分子量/カルボジイミド基数)の大小、
種類等によって異なり、一概に決められないが、通常、
PVA樹脂100重量部に対し水溶性又は水分散性カル
ボジイミド化合物の固形分で0.5〜50重量部、好ま
しくは1〜30重量部である。0.5重量部未満では架
橋効果が十分ではなく、目的とする耐水性が得られない
場合がある。一方、50重量部を超えて添加しても効果
は向上せず、経済的に不利となる場合がある。
【0035】本発明で用いる組成物は、PVA樹脂等の
高分子樹脂に上記架橋剤を配合してなるものであるが、
上記成分に加え、必要に応じて、顔料、充填剤、可塑
剤、分散剤、塗面調製剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤などの任意成分を添加することができ、これ
ら任意成分の添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で
通常量とすることができる。
【0036】次に、本発明のインクジェット記録用シー
トは、支持基体(基材)に上記組成物をコーティング
し、又は内部添加し、これを架橋して、インク受容膜を
形成してなるものである。ここで、支持基体としては、
特に制限されず、従来から公知のものを用いることがで
き、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタク
リレート、酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリイ
ミド、セロハン、セルロイド等のフィルム、或いは紙、
顔料コート紙、布、木材、金属板、合成紙からなるシー
ト又はフィルムなどが挙げられる。
【0037】上記支持基体にインク受容膜を形成する方
法としては、例えば、PVA樹脂と本発明の架橋剤の混
合水溶液又は水分散液、或いは必要に応じて充填剤を加
えた上記混合水溶液又は水分散液をサイズプレス、エア
ーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、ブ
レードコーター、ディップコートなど通常のコーティン
グ方法によって支持基体中に含浸させるなどの方法が採
用できる。また、支持基体が不織布、紙等の場合には、
抄紙原料に上記架橋剤の混合水溶液又は水分散液を内部
添加する方法なども採用し得る。
【0038】上記形成方法により、塗布、含浸、内部添
加した後、0〜180℃、好ましくは20〜120℃、
より好ましくは30〜80℃の温度範囲で乾燥させるこ
とにより密着性に優れたインク受容膜を有する本発明の
インクジェット記録用シートを得ることができる。この
場合、上記組成物の水溶液又は水分散液の塗布、含浸、
内部添加量は、通常、支持基体に対し0.1〜200g
/m2、好ましくは1〜100g/m2の範囲である。
0.1g/m2未満ではインク受容能力が十分に発現で
きない場合があり、200g/m2を超えると効果が発
現できないばかりか、経済的に不利になる場合がある。
【0039】なおこの場合、上記インクジェット記録用
シートのインクの受容能力を更に向上させるために、各
種充填剤を上記塗布、含浸、内部添加用溶液に予め添加
しておくことも可能である。この充填剤としてはシリ
カ、クレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、サチンホワイト、ケイ酸アル
ミニウム、アルミナ、ゼオライト、フィブリル化セルロ
ース、結晶セルロース、アルギン酸カルシウム、カルボ
ジイミド粉末、でんぷん、各種酸化でんぷん、ゼラチ
ン、ステアリル酸金属塩(ナトリウム、カリウム、カル
シウム、亜鉛等)、硫酸アルミニウム、ロジン、スメク
タイトなどが挙げられ、これらの1種を単独で又は2種
以上を混合して用いることができる。その添加量は塗
布、含浸、内部添加し、乾燥後、シートから通常の使用
方法で脱落しない程度であればよく、好ましくはPVA
樹脂(インク受容樹脂)100重量部に対し0〜500
重量部、好ましくは1〜100重量部である。
【0040】本発明のインクジェット記録用シートは、
インクジェット記録方式により良好な記録、印刷が可能
なものであり、耐水性に優れ、にじみが少なく、かつイ
ンク吸収性に優れているために鮮明な画像が得られるも
のである。この場合、被記録材料としては紙が好適であ
るが、紙以外にも、各種プラスチック、特にポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ナイロン等の透明性を有するフィルムへ直接印
刷し、OHP等用シート、カラーディスプレイ等の透過
光観測用などにも使用できるものである。
【0041】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限
されるものではない。
【0042】[合成例1]表1に示したように、ヘキサ
メチレンジイソシアネート(HDI)1682gとポリ
エチレングリコールモノメチルエーテル(M400、平
均分子量400)2200gとを還流管及び撹拌機付き
20リットル反応釜に入れ、120℃で1時間、機械式
撹拌で撹拌し、更に4,4’−ジシクロヘキシルメタン
ジイソシアネート(HMDI)262gとカルボジイミ
ド化触媒として3−メチル−1−フェニル−2−フォス
フォレン−1−オキシド38.8g(全イソシイアネー
トに対し2重量%)を加え、窒素気流下185℃で更に
5時間撹拌した。反応終了の判定は赤外吸収(IR)ス
ペクトル測定により波長2200〜2300cm-1のイ
ソシアネート基の吸収が消滅することで確認した。
【0043】反応終了後、上記反応系を60℃まで放冷
し、蒸留水を樹脂固形成分が5671g(40重量%)
になるまで加え、合成例1のカルボジイミド化合物を合
成した。
【0044】なお、表1〜15において、重合度は得ら
れたカルボジイミド化合物の理論重合度を示す。
【0045】[合成例2〜5]HDIとM400の混合
量を表1に示したように代えた以外は合成例1と同様の
条件で合成例2〜5のカルボジイミド化合物を合成し
た。
【0046】
【表1】
【0047】[合成例6〜10]合成例1でHDIの代
わりに水添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)
を用いた以外は表2の処方に従って、合成例1と同様の
条件で合成例6〜10のカルボジイミド化合物を合成し
た。
【0048】
【表2】
【0049】[合成例11〜15]合成例1でHDIの
代わりにキシリレンジイソシアネート(XDI)を用い
た以外は表3の処方に従って、合成例1と同様の条件で
合成例11〜15のカルボジイミド化合物を合成した。
【0050】
【表3】
【0051】[合成例16〜20]合成例1でHDIの
代わりに2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート(TMHDI)を用いた以外は表4の処方に
従って、合成例1と同様の条件で合成例16〜20のカ
ルボジイミド化合物を合成した。
【0052】
【表4】
【0053】[合成例21〜25]合成例1でHDIの
代わりにノルボルナンジイソシアネート(NBDI)を
用いた以外は表5の処方に従って、合成例1と同様の条
件で合成例21〜25のカルボジイミド化合物を合成し
た。
【0054】
【表5】
【0055】[合成例26〜30]合成例1でHMDI
の代わりにイソホロンジイソシアネート(IPDI)を
用いた以外は表6の処方に従って、合成例1と同様の条
件で合成例26〜30のカルボジイミド化合物を合成し
た。
【0056】
【表6】
【0057】[合成例31〜35]合成例6でHMDI
の代わりにIPDIを用いた以外は表7の処方に従っ
て、合成例6と同様の条件でカルボジイミド化合物を合
成した。
【0058】
【表7】
【0059】[合成例36〜40]合成例11でHMD
Iの代わりにIPDIを用いた以外は表8の処方に従っ
て、合成例1と同様の条件で合成例36〜40のカルボ
ジイミド化合物を合成した。
【0060】
【表8】
【0061】[合成例41〜45]合成例16でHMD
Iの代わりにIPDIを用いた以外は表9の処方に従っ
て、合成例1と同様の条件で合成例41〜45のカルボ
ジイミド化合物を合成した。
【0062】
【表9】
【0063】[合成例46〜50]合成例21でHMD
Iの代わりにIPDIを用いた以外は表10の処方に従
って、合成例1と同様の条件で合成例46〜50のカル
ボジイミド化合物を合成した。
【0064】
【表10】
【0065】[合成例51〜55]合成例1でHMDI
の代わりにTMXDIを用いた以外は表11の処方に従
って、合成例1と同様の条件で合成例51〜55のカル
ボジイミド化合物を合成した。
【0066】
【表11】
【0067】[合成例56〜60]合成例6でHMDI
の代わりにTMXDIを用いた以外は表12の処方に従
って、合成例1と同様の条件で合成例56〜60のカル
ボジイミド化合物を合成した。
【0068】
【表12】
【0069】[合成例61〜65]合成例11でHMD
Iの代わりにTMXDIを用いた以外は表13の処方に
従って、合成例1と同様の条件で合成例61〜65のカ
ルボジイミド化合物を合成した。
【0070】
【表13】
【0071】[合成例66〜70]合成例16でHMD
Iの代わりにTMXDIを用いた以外は表14の処方に
従って、合成例1と同様の条件で合成例66〜70のカ
ルボジイミド化合物を合成した。
【0072】
【表14】
【0073】[合成例71〜75]合成例21でHMD
Iの代わりにTMXDIを用いた以外は表15の処方に
従って、合成例1と同様の条件で合成例71〜75のカ
ルボジイミド化合物を合成した。
【0074】
【表15】
【0075】[合成例76]表16に示したように、H
MDI 1048gとカルボジイミド化触媒(3−メチ
ル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキシ
ド)10.5g(全イソシイアネートに対し1重量%)
を加え、還流管及び撹拌機付き5000ml反応容器に
入れ、窒素気流下185℃で10時間撹拌した。反応容
器を120℃まで放冷し、M400を800g加え、更
に同じ温度で撹拌しながら1時間反応させ、再び150
℃まで加温し、撹拌しながら5時間反応させた。反応終
了の判定は赤外吸収(IR)スペクトル測定により波長
2200〜2300cm-1のイソシアネート基の吸収が
消滅することで確認した。
【0076】反応終了後、上記反応系を60℃まで放冷
し、蒸留水を樹脂固形成分が2442g(40重量%)
になるまで加え、合成例76のカルボジイミド化合物を
合成した。
【0077】[合成例77〜81]表16の処方に従っ
て上記合成例76と同様の条件で合成例77〜81のカ
ルボジイミド化合物を合成した。
【0078】
【表16】
【0079】[合成例82]表17に示したように、H
DI 673gとM400 800gとを還流管及び撹
拌機付き5リットル反応釜に入れ、120℃で1時間、
機械式撹拌で撹拌し、更にカルボジイミド化触媒(3−
メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1−オキ
シド)13.5g(全イソシイアネートに対し2重量
%)を加え、窒素気流下185℃で更に5時間撹拌し
た。反応終了の判定は赤外吸収(IR)スペクトル測定
により波長2200〜2300cm-1のイソシアネート
基の吸収が消滅することで確認した。
【0080】反応終了後、上記反応系を60℃まで放冷
し、蒸留水を樹脂固形成分が2011g(40重量%)
になるまで加え、合成例82のカルボジイミド化合物を
合成した。
【0081】[合成例83〜89]表17の処方に従っ
て上記合成例82と同様の条件で合成例83〜89のカ
ルボジイミド化合物を合成した。
【0082】
【表17】
【0083】[合成例90]表18に示したように、T
DI 696gとM400 800gとを還流管及び撹
拌機付き5000ml反応容器に入れ、50℃で1時
間、機械式撹拌で撹拌し、更にカルボジイミド化触媒
(3−メチル−1−フェニル−2−フォスフォレン−1
−オキシド)7.0g(全イソシイアネートに対し1重
量%)を加え、窒素気流下80℃で更に5時間撹拌し
た。反応終了の判定は赤外吸収(IR)スペクトル測定
により波長2200〜2300cm-1のイソシアネート
基の吸収が消滅することで確認した。
【0084】反応終了後、上記反応系を60℃まで放冷
し、蒸留水を樹脂固形成分が2057g(40重量%)
になるまで加え、合成例90のカルボジイミド化合物を
合成した。
【0085】[合成例91〜93]表18の処方に従っ
て上記合成例90と同様の条件で合成例91〜93のカ
ルボジイミド化合物を合成した。
【0086】
【表18】
【0087】[実施例1]ポリビニルアルコール(PV
A)樹脂 KL−318(クラレ社製)を蒸留水に溶解
し10%樹脂水溶液を調製した。この溶液1000重量
部(樹脂分100重量部)に対し、上記合成例1〜93
のカルボジイミド化合物を樹脂分で5重量部又は10重
量部加え、良く混合し樹脂混合物を調製した。
【0088】得られた各樹脂混合物30重量部にコロイ
ダルシリカ(スノーテックスYL日産化学製)100重
量部を加え、これを100μmのギャップのバーコータ
ーでPETシート上に塗布し、40℃で24時間キュア
し、No.1〜93の試験用記録シートを作成した。
【0089】[実施例2]パルプスラリー91重量部、
カチオン澱粉0.8重量部、硫酸バンド0.4重量部、
カオリン9重量部、アルキルケテンダイマー0.1重量
部からなるpH8.2のパルプスラリーを長網抄紙機で
抄造、乾燥し、マシンカレンダー仕上げをして、坪量8
5g/m2の原紙を作製した。得られた原紙のステキヒ
トサイズ度は25秒であった。
【0090】次に、上記実施例1においてPETシート
を上記原紙に代えた以外は同様の条件でNo.1〜93
の試験用記録紙を作成した。
【0091】[比較例1]カルボジイミド化合物を加え
ない以外は実施例1と同様にして試験用記録シートを作
成した。
【0092】[比較例2]カルボジイミド化合物を加え
ない以外は実施例2と同様にして試験用記録紙を作成し
た。
【0093】次に、上記実施例1、2、比較例1、2の
各シートについて、下記に示したインクジェット記録試
験を行った。結果を表19〜25に示す。インクジェット記録試験 得られた試験用記録シート(紙)に対し、下記a〜dの
4色のインクを用い、インクドロップレット径90μ
m、画素サイズ300×300の記録条件でインクジェ
ット記録を行い、記録後のシートについて下記方法で耐
水性、にじみ度、インク吸収度を評価した。 a.イエローインク(組成) C.I.アシッドイエロー23 2重量部 ジエチレングリコール 30 〃 水 70 〃 b.マゼンダインク(組成) C.I.アシッドレッド92 2重量部 ジエチレングリコール 30 〃 水 70 〃 c.シアンインク(組成) C.I.ダイレクトブルー86 2重量部 ジエチレングリコール 30 〃 水 70 〃 d.ブラックインク(組成) C.I.ダイレクトブラック19 2重量部 ジエチレングリコール 30 〃 水 70 〃耐水性 得られた記録シートに水をスポイトで垂らし、指で擦っ
た後の印刷状態を観察し、下記5段階で評価した。 5:変化なし。 4:若干のにじみ有り。 3:にじみ有り。 2:塗膜が一部溶解した。 1:塗膜が完全に溶解した。にじみ度 得られた記録シートの印字ドットの直径を実態顕微鏡で
測定し、インクドロップレット径(90μm)の何倍に
なったかを倍率で示した。倍率が低い程にじみが少ない
ことを示す。インクの吸収度 得られた印刷シートにインクを重ねて記録し、インクの
流れ出しの程度、画像の鮮明度を下記基準で評価した。 3:インクの流れ出しがなく、画像鮮明。 2:若干画像にぼやけ有り。 1:画像不鮮明。
【0094】
【表19】
【0095】
【表20】
【0096】
【表21】
【0097】
【表22】
【0098】
【表23】
【0099】
【表24】
【0100】
【表25】
【0101】表19〜25の結果から、本発明の印刷記
録用シートは、耐水性に優れると共に、にじみが少な
く、インクの吸収性に優れているために鮮明な画像が得
られることが確認できた。
【0102】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用シート
は、耐水性に優れると共に、にじみが少なく、インクの
吸収性に優れているために鮮明な画像が得られるもので
ある。
フロントページの続き (72)発明者 山根 武 東京都足立区西新井栄町1−18−1 日 清紡績株式会社 東京研究センター内 (72)発明者 鈴木 重一 東京都足立区西新井栄町1−18−1 日 清紡績株式会社 東京研究センター内 (56)参考文献 特開 平8−118792(JP,A) 特開 平7−32724(JP,A) 特開 平9−48865(JP,A) 特開 平2−107483(JP,A) 特開 平5−246130(JP,A) 特開 平8−324096(JP,A) 特開 平10−76621(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、ジイソシアネート類又はジイ
    ソシアネート類とトリイソシアネート類とを脱二酸化炭
    素縮合して得られる縮合反応物の末端イソシアネート基
    を親水性基で封止してなる水溶性又は水分散性カルボジ
    イミド化合物を主成分とする架橋剤を高分子樹脂に配合
    してなる組成物を架橋したインク受容膜を形成してなる
    ことを特徴とするインクジェット記録用シート。
  2. 【請求項2】 上記縮合反応物が、ジイソシアネート類
    を脱二酸化炭素縮合して得られるものであるとともに、
    このジイソシアネート類が、下記(A)のイソシアネー
    ト化合物からなる群から選ばれる1種又は2種以上及び
    /又は下記(B)のイソシアネート化合物からなる群か
    ら選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載のイン
    クジェット記録用シート。 (A)4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ
    ート(HMDI)、テトラメチルキシリレンジイソシア
    ネート(TMXDI)、イソホロンジイソシアネート
    (IPDI)、2,4,6−トリイソプロピルフェニル
    ジイソシアネート(TIDI)、4,4’−ジフェニル
    メタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシ
    アネート(TDI)及び水添トリレンジイソシアネート
    (HTDI) (B)ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、水
    添キシリレンジイソシアネート(H6XDI)、キシリ
    レンジイソシアネート(XDI)、2,2,4−トリメ
    チルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、
    1,12−ジイソシアネートドデカン(DDI)、ノル
    ボルナンジイソシアネート(NBDI)、及び2,4−
    ビス−(8−イソシアネートオクチル)−1,3−ジオ
    クチルシクロブタン(OCDI)
  3. 【請求項3】 上記水溶性又は水分散性カルボジイミド
    化合物が、上記縮合反応物の末端イソシアネート基を、
    このイソシアネート基と反応し得る親水性基を1個有す
    る水溶性又は水分散性有機化合物で封止してなる請求項
    1記載のインクジェット記録用シート。
  4. 【請求項4】 上記高分子樹脂がポリビニルアルコール
    樹脂である請求項1記載のインクジェット記録用シー
    ト。
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