JP3906978B2 - 水性樹脂組成物及びそれを用いた被記録材 - Google Patents

水性樹脂組成物及びそれを用いた被記録材 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水溶性マグネシウム塩と水性ポリウレタンを含んでなる安定性に優れた水性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、疎水性の強い水性ポリウレタンからの溶媒の乾燥速度が水溶性マグネシウム塩により遅延化コントロールされることにより、経時安定性と被膜形成性に優れ、印刷用材料用途などに有用な水性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
分子中に親水基を有する水性ポリウレタンは一般には乳化剤を含まないので、その被膜は耐水性に優れることから、各種塗料、インキ、コーティング剤、接着剤、被記録材等に応用されている。
【0003】
しかしながら、特に疎水性の強いポリエステルポリオールやポリカーボネートポリオールを含む組成の水性ポリウレタンは、溶媒、特に水の蒸発速度が速いことから、保管時には経時的に皮張り等が発生しやすく安定性に問題がある。また各種応用品を基材に塗布した際には、被膜からの水の蒸発速度が速いことに起因して、膜厚等が不均一となったり、クラックが発生したりするなど被膜形成性に問題が見られる。
【0004】
これらの問題点の改善策として、水性ポリウレタンに高沸点の溶剤を添加する方法が知られているが、臭気や環境問題から本質的に好ましい手法とはいえず、また、用途によっては全くこの手法を用いることができず問題となっている。
【0005】
例えば塗料として用いた場合には、塗膜の不均一性より、耐候性、耐水性あるいは耐薬品性等の機能が本来の性能を発揮し得ず、また外観面においても問題が生じやすい。更には基材への密着性や重ね塗り性も大きく損なわれるなどの不具合が発生する。
【0006】
接着剤の分野においては、概して接着力は接着剤層とりわけ膜厚の均一性に大きく依存しており、上記問題点による弊害が大きい。
【0007】
インキに応用した場合には、例えばグラビア印刷機においてインキが充填されるバット内で皮張りが発生しやすいために、連続印刷時にトラブルが生じやすい。また版づまり等の印刷不良の原因にもなる。
【0008】
被記録材分野では、インクジェットプリンター、熱転写プリンター、レーザープリンター、オフセット印刷など種々の印刷用として、フィルムや紙等の基材にポリウレタンをはじめ各種樹脂組成物を塗布した被記録材が応用されている。
【0009】
特に、インクジェット用被記録材については、近年フルカラー対応などインクジェットプリンターの高性能化が進んでいることから、高精細な印刷が可能となる被記録材が求められている。この高精細な印刷を実現するため、紙、繊維シート、各種フィルム等の各種基材にインク受理層を形成させたインクジェット用被記録材が使用されている。
【0010】
上記インク受理層としては、例えば各種親水性樹脂とシリカとの配合液、あるいは尿素−ホルマリン樹脂を含有する溶液などを用いて形成されたものが知られている。
【0011】
また、耐久性の点からウレタン系樹脂を用いてインク受理層を形成するタイプも提案されている。例えば、特開平9−39372号公報には、吸水性のウレタン系ポリマーとカチオン性のアクリル系ポリマー及びカルシウムまたはバリウムイオンを含むインク受理層が形成されたインクジェット用被記録材が示されている。
【0012】
これら従来のインクジェット用被記録材は、概して染料を含むインク(以下染料インク)の吸収性が比較的良好で、且つ、インクドットの広がりが少なくなるよう、被記録材について工夫されたものである。
【0013】
ところで、近年は広告用途において、広幅の印刷が可能なワイドフォーマットインクジェットプリンターで、顔料インクを用いて印刷されるケースが増えてきている。このワイドフォーマットインクジェットプリンターを用いたシステムは、従来のシステムに比べ小ロットの対応や納期短縮が可能で、かつ宣伝効果が高いことから、広告用途でのインクジェット用被記録材の拡大が期待されている。
【0014】
しかしながら、従来の染料インクを用いたインクジェットプリンターで印刷性能が良好な上記のインクジェット用被記録材に、顔料を含むインク(以下顔料インク)を用いたインクジェットプリンター(以下顔料インクジェットプリンター)で印刷すると、良好な印刷結果が得られない。また、ワイドフォーマットインクジェットプリンターで印刷された広告は、印刷面を透明フィルムにてラミネーションして屋外で使用されることが多いため、耐久性、耐水性、またラミネーション適性等が良好なことが求められるが、かかる点においても十分な品質が得られない。特に、顔料インクは、近年急速に市場拡大が進展しつつある広告用途に用いられことが多いことから、上記問題改善に対する産業界からの要請が高まっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高沸点の溶剤を使用しないで、経時的に皮張り発生等の問題を生じることがなく安定性が良好で、且つ均一な膜厚でクラックを生じない優れた被膜形成性を有する水性樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の目的は、各種基材上に該水性樹脂組成物からなる被印刷層を設けることにより、インクジェットプリンター用、熱転写プリンター用、レーザープリンターあるいはオフセット印刷等の印刷方法に適用した場合に、優れた印刷性能を有する被記録材を提供することにある。
更に、本発明の目的は、特に顔料インクを用いたインクジェットプリンターでの印刷性能を向上させ、実用レベルの高精細性、インク吸収性、耐摩耗性、高発色濃度を有する、インクジェット用被記録材を提供することにある。
更にまた、本発明の目的は、該被記録材又は該インクジェット用被記録材に文字及び/又は画像を印刷した印刷物を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、水溶性マグネシウム塩と水性ポリウレタンとアセトアセチル化ポリビニルアルコールとを含む、インクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物が皮張り等の問題が発生せず、経時安定性に優れ、且つ均一な膜厚でクラックを生じない優れた被膜形成性を結うゆすることを見出し、更にこれらの組成物からなる被印刷層を各種基材上に設けた被記録材を、インクジェットプリンター用に適用した場合に、上記した従来技術の問題点が改善され優れた印刷性能を発揮し得ることをも見出し、本発明を完成させるに至った。
【0017】
即ち、本発明は、水溶性マグネシウム塩水性ポリウレタン、及びアセトアセチル化ポリビニルアルコールを含むインクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物を提供するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成につき詳細に説明する。
【0022】
本発明の水性樹脂組成物は、水溶性マグネシウム塩及び水性ポリウレタンを含んでなる樹脂組成物である。
【0023】
本発明で使用する水性ポリウレタンは、水分散型、あるいは水可溶性のポリウレタンであるが、耐水性の点で水分散型ポリウレタンが好ましい。
【0024】
また、本発明で使用する水性ポリウレタンは、分子中にエステル結合単位を有するものであり、その中でもエステル結合単位が炭酸エステル結合単位であるものが好ましい。具体的には、ポリカーボネート鎖又はポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を有する水性ポリウレタンが耐久性の点で好ましい。
【0025】
水性ポリウレタンの製造方法としては、従来からよく知られているいずれの方法でもよく、親水性基を有さないポリウレタン樹脂を外部乳化剤により、強制的に水性媒体中に分散するという方法もあるが、これと異なる方法、例えば、次のような方法が好ましい。即ち、
▲1▼活性水素含有化合物、及び親水性基含有化合物と、ポリイソシアネートを反応させて得られた親水性基含有ポリウレタン樹脂の有機溶剤溶液又は有機溶剤分散液に、必要に応じて中和剤を含む水溶液を混合して水性分散体を得る方法、あるいは、
▲2▼活性水素含有化合物、及び親水性基含有化合物と、ポリイソシアネートを反応させて得られた親水性基含有末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに、中和剤を含む水溶液と混合するか、または予めプレポリマー中に中和剤を加えた後水を混合して水に分散させた後、ポリアミンと反応させて水性分散体を得る方法、又は、
▲3▼活性水素含有化合物、及び親水性基含有化合物と、ポリイソシアネートを反応させて得られた親水性基含有末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに、中和剤及びポリアミンを含む水溶液と混合するか、または予めプレポリマー中に中和剤を加えた後ポリアミンを含む水溶液と混合して水性分散体を得る方法、などである。
【0026】
本発明におけるポリカーボネート鎖又はポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を含有する水性ポリウレタンは、上記のような公知の製造法を用いて製造することができる。即ち、例えばポリカーボ−ネート鎖を有する活性水素含有化合物(以下ポリカーボネートポリオールという)単独、又はポリカーボ−ネートポリオール及びポリエステル鎖を有する活性水素含有化合物(以下ポリエステルポリオールという)を用いて上記の製造法で製造することができる。あるいはポリカーボネートポリオールを用いて上記の製造法等で製造した水性ポリウレタンと、ポリエステルポリオールを用いて上記の製造法等で製造した水性ポリウレタンを混合して用いてもよい。
【0027】
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば1,4ーブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール等のグリコールとジフェニルカーボネート、ホスゲンとの反応によって得られる化合物等が挙げられる。これらを単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0028】
また、ポリエステルポリオールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ハイドロキノン及びそれらのアルキレンオキサイド付加体等のグリコール成分と、
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p'−ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物あるいはエステル形成性誘導体;p−ヒドロキシ安息香酸、p−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の酸成分とから脱水縮合反応によって得られるポリエステル、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステル及びこれらの共重合ポリエステル等が挙げられる。
【0029】
上記ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールの他に、物性を損なわない範囲内でこれら以外の活性水素含有化合物を使用することができる。
上記以外の活性水素含有化合物としては、例えばアルキレンオキサイド鎖を有するポリオールがある。アルキレンオキサイド鎖としては、代表的なものとしてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ビスフェノールのエチレンオキサイド付加物等が挙げられ、これら単独又は2種以上組み合わされていてもよい。アルキレンオキサイド鎖の含有量に特に制限はないが、ポリカーボネートポリオールの全ポリオール成分に対する割合が50重量%以上となるように併用することが好ましく、より好ましくは70重量%以上である。また、ポリカーボネート鎖を有する水性ポリウレタンとポリカーボネート鎖以外のポリオール鎖を有する水性ポリウレタンを混合して用いる場合も同様で、ポリカーボネート鎖を有する水性ウレタンの全水性ポリウレタンに対する割合が、固形分換算で50重量%以上となるように併用することが好ましく、より好ましくは70重量%以上である。
【0030】
ジイソシアネートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2'−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、3,3'−ジクロロ−4,4'−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンキシリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3'−ジメチル−4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられ、それぞれ単独又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらのジイソシアネートのうち、安定性と耐光性等の点から脂肪族ジイソシアネートが好ましい。尚、本発明の効果を損なわない範囲で3価以上のポリイソシアネートを併用することもできる。
【0031】
水性ポリウレタンとしての安定性等の点から、ジイソシアネート以外の成分/ジイソシアネートの重量比としては、50〜95/50〜5重量比であることが好ましい。
【0032】
本発明の実施にあたっては、一般に市販されているポリカーボネート鎖を有する水性ポリウレタンを使用してもよい。
本発明で使用してもよい分子中にポリカーボネート鎖を含有する水性ポリウレタンの市販品としては、例えば大日本インキ化学工業(株)製の「ボンディック」(商品名)、「ハイドラン」(商品名)やバイエル社製の「インプラニール」(商品名)等の水性ポリウレタンが挙げられる。また使用に当たっては、被膜強度や耐水性の問題から、乳化剤含有量のできるだけ少ないものを使用することが好ましく、一般的に自己乳化型と呼称される乳化剤を含有しない水性ポリウレタンを使用すると耐水性がより優れることとなり好ましい。
【0033】
水性ポリウレタンの平均粒子径は、樹脂エマルジョンの透明性や安定性、耐水性等の観点から、3.0μm以下とすることが好ましい。この範囲内であれば、得られる水性樹脂組成物の耐水性や安定性、及び水性樹脂組成物を塗布した面の光沢等が非常に優れたものとなり、好ましい。
【0034】
水性ポリウレタンの不揮発分含有率(即ち、107℃にて2時間保持後の残存分重量%対初期重量)としては、水性ポリウレタンの粒子径や安定性等の点から、好ましくは5〜70重量%、より好ましくは10〜60重量%である。
【0035】
本発明の水性樹脂組成物は、水溶性マグネシウム塩を含有していることに特徴を有する。水溶性とは、20℃の水にマグネシウム金属塩の飽和水溶液を調製した場合、飽和水溶液100g中に含まれるマグネシウム金属塩が1g以上になるものをいう。水溶性マグネシウム塩としては、マグネシウム塩のうち、水溶性であれば特に限定はなく、公知公用のものを用いることができる。例えば塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩素酸マグネシウム等が挙げられる。尚、本発明が上記具体例によって、何等限定されるものでないことは勿論である。また、水溶性マグネシウム塩は1種類だけを用いても構わないし、2種類以上を同時に用いても構わない。これらは後述する理由により、顔料インクに対する印刷性を向上させる効果を有する。
【0036】
一般に疎水性の強いポリエステル鎖やポリカーボネート鎖を有する水性ポリウレタンは、溶媒、特に水の蒸発速度が速いことから、保管時には経時的に皮張り等が発生しやすく安定性に問題がある。また各種応用品を基材に塗装した際には、被膜からの水の蒸発速度が速いことに起因して、膜厚等が不均一となりクラックが発生するなど被膜形成性に問題が見られる。水溶性マグネシウム塩は、この水性ポリウレタンからの溶媒の乾燥速度を遅延化コントロールする作用を有しており、水溶性マグネシウム塩を含有させることにより水性樹脂組成物の経時安定性と被膜形成性を向上させることができる。水溶性マグネシウム塩の使用量としては特に限定されるものではないが、水性ポリウレタンの樹脂固形分100重量部に対し、1〜30重量部の範囲が好ましい。
【0037】
またポリカーボネート鎖又はポリカーボネート鎖及びポリエステル鎖を含有する水性ポリウレタンは水素結合が経時で強くなる傾向にあり、これが印刷性能に悪影響することが判明しているが、水溶性マグネシウム塩を併用することにより水素結合をコントロールし、印刷性能とりわけ顔料インクに対する印刷性が向上するものと推定される。
【0038】
本発明の水性樹脂組成物は、被記録材の被印刷層に使用された場合に優れた特性を発揮するが、水性樹脂組成物にカチオン性化合物を含有させ、かつ水性ポリウレタンとしてはアニオン性親水基を有するものを用いることにより、印刷性と光沢とが両立した、より優れた被記録材を得ることができる。
【0039】
水性ポリウレタンが有するアニオン性親水基としては、水性樹脂組成物をシート状基材に塗布した場合の塗布シートのカールが少ないことから、スルホン酸基が好ましい。このスルホン酸基は、活性水素含有化合物とジイソシアネートとの反応時にこの官能基を有する原料を使用することで導入できる。通常、末端イソシアネート基を有するプレポリマーの高分子量化の工程(鎖伸長工程)でスルホン酸基含有ジアミンあるいはスルホン酸基含有ジオールの使用で導入することができる。一般にはカルボン酸基を大量に含有する水性ポリウレタンは塗布シートにカールが生じやすいが、カールを生じない範囲内でカルボン酸基をスルホン酸基と併用してもよい。
【0040】
一方、カチオン性化合物としては、エピクロルヒドリンポリアミド樹脂が好適である。このエピクロルヒドリンポリアミド樹脂は、一般には湿潤紙力増強剤として知られているものである。この樹脂は公知の方法で製造することができ、例えばジエチレントリアミンの如き多官能ポリアミンとアジピン酸の如き多塩基酸を縮合させて得られたポリアミドポリアミンを、エピクロルヒドリンと反応させて得ることができる。このエピクロルヒドリンポリアミド樹脂の市販品としては日本PMC(株)の「WS525」、「WS535」や「WS570」(いずれも商品名)、住友化学工業(株)の「スミレーズレジン」(商品名)等を挙げることができる。
【0041】
本発明におけるエピクロルヒドリンポリアミド樹脂の使用量としては、特に制限はないが、水性ポリウレタンの樹脂固形分100重量部に対し、10〜500重量部の範囲が好ましく、より好ましくは50〜200重量部の範囲である。かかる範囲でエピクロルヒドリンポリアミド樹脂を用いることにより、水性樹脂組成物の安定性、被印刷層に用いた場合の耐水性がより優れるものとなり、好ましい。
【0042】
本発明の水性樹脂組成物にノニオン性水溶性高分子化合物を含有させることにより、水性樹脂組成物の安定性をより向上させることができる。この安定化の効果がより有効に発現するという観点から、ノニオン性水溶性高分子化合物の数平均分子量は5,000〜500,000のものが好ましい。また、ノニオン性水溶性高分子化合物の使用量は、特に制限はないが、水性ポリウレタンの樹脂固形分100重量部に対し、50〜500重量部の範囲が好ましく、より好ましくは100〜500重量部の範囲である。かかる範囲であれば水性樹脂組成物の安定性がより優れるものとなり、好ましい。
【0043】
上記水性樹脂組成物の安定化効果に加えて、被記録材として用いた場合の印刷性を更に向上させることが可能であることから、ノニオン性水溶性高分子化合物としては部分ケン化ポリビニルアルコールが好ましく、さらにアセトアセチル化ポリビニルアルコールがより好ましい。
【0044】
アセトアセチル化ポリビニルアルコールとは、一般にポリビニルアルコール系樹脂の溶液あるいは粉末に、液状、またはガス状のジケテンを添加反応させて製造されるものをいう。このアセトアセチル化ポリビニルアルコールの使用量は、特に制限されないが、水性ポリウレタンの樹脂固形分100重量部に対し、50〜500重量部の範囲が好ましく、より好ましくは100〜500重量部の範囲である。アセトアセチル化ポリビニルアルコールがかかる範囲の使用量であれば、水性樹脂組成物の安定性がより優れるものとなる。
【0045】
アセトアセチル化ポリビニルアルコールの市販品としては、日本合成化学工業(株)製の「ゴーセファイマーZシリーズ」(商品名)等が挙げられるが、これら具体例によって本発明が何等限定されるものでないことは勿論である。
【0046】
本発明の水性樹脂組成物には、更に水溶性エポキシ化合物を配合することができる。これにより、本発明の水性樹脂組成物を各種基材へ塗布した場合、基材との密着性が向上することにより、更に基材の耐摩耗性等の耐久性を向上させることができる。この効果は、上記アセトアセチル化ポリビニルアルコールと水溶性エポキシ化合物との併用の場合に更に向上する。
【0047】
本発明で使用する水溶性エポキシ化合物としては、例えばソルビトールポリグリシジルエーテル、ソルビタンポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリグリシデルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、グリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグルシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレン/プロピレングリコールジグリシジルエーテル等各種のものが使用できるが、3官能以上のソルビトールポリグリシジルエーテルが好ましい。
【0048】
水溶性エポキシ化合物の使用量は、特に制限されないが、水性ポリウレタンの樹脂固形分100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部である。
【0049】
本発明の組成物には、諸物性を損なわなければ如何なる他の材料も添加することができる。例えば、ノニオン系、カチオン系、アニオン系の各種界面活性剤、顔料の分散剤、シリコーン系、フッ素系、アセチレンジオール系等の各種レベリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを添加することができ、これらの添加量としては、組成物中に固形分換算で好ましくは0.01〜5重量%である。
【0050】
また、アクリル系エマルジョン、合成ゴムラテックス、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のバインダー成分も添加することができ、これらの添加量としては、組成物中に固形分換算で好ましくは1〜30重量%である。
【0051】
更に、インク定着性を有するカチオン性水溶性樹脂も添加することができ、これらの添加量としては、組成物中に固形分換算で好ましくは1〜30重量%である。
【0052】
また、シリカ、クレー、アルミナ、炭酸カルシウム等の各種多孔質顔料を添加してもよい。多孔質顔料を添加することで、本発明の水性樹脂組成物を塗布してなる被印刷層に適度な白度や更なるインク吸収能を持たせることができる。本発明のインクジェット用のインク受理層用にはシリカが好ましい。多孔質顔料の添加量としては組成物中に固形分換算で10〜90重量%である。
【0053】
また、本発明の水性樹脂組成物を塗布する際の加工速度向上のために、アルコール系やケトン系等の水溶性の溶剤等を添加することができ、これらの添加量としては、組成物中の全溶媒中0.1〜20重量%であることが好ましい。
【0054】
本発明の水性樹脂組成物は、各原料を適当な攪拌機、例えばプロペラ型やディスパー、ホモジナイザー等で十分に攪拌、混合することで調製することができる。
【0055】
本発明の水性樹脂組成物は、各種基材に塗布することができる。基材としては、例えば、紙、板紙、各種フィルム、繊維、不織布、スパンボンド等が挙げられる。本発明の水性樹脂組成物を塗布された基材は、各種印刷の被記録材として有用である。
【0056】
本発明の水性樹脂組成物を上記各種基材上に塗布する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、エアナイフ塗布、ブレード塗布、ロール塗布、グラビア塗布、含浸、サイズプレス塗布、ゲートロール塗布等が挙げられる。これらの方法で、本発明の水性樹脂組成物を基材上に塗布したものを、乾燥させることで被印刷層を形成できる。
【0057】
本発明の水性樹脂組成物は、経時安定性及び被膜形成性に優れ、各種基材上に塗布した場合に均一な被膜が得られる被膜用水性樹脂組成物であり、各種塗料、インキ、コーティング剤、接着剤、被記録材等に応用することができる。
【0058】
被記録材用途としては、インクジェットプリンター、熱転写プリンター、レーザープリンター、オフセット印刷など種々の印刷用途への適用が可能である。
【0059】
本発明の被記録材は、基材上に本発明の水性樹脂組成物からなる被印刷層を設けてなる被記録材である。特に、フィルムや紙等の基材上に本発明の水性樹脂組成物からなるインク受理層を形成した被記録材は、インクジェット用として極めて優れたものである。
【0060】
熱転写プリンター用、レーザープリンター、オフセット印刷などの適用について簡単に説明する。
良好なオフセット印刷は、通常は上質紙にラテックス、クレー、デンプン等を表面コーティングして表面をカレンダー処理した、いわゆるコート紙を用いることで達成される。印刷性を向上させるためには、表面平滑性が高く、塗工層を嵩高化することが必要である。この為に添加剤配合処方やラテックス組成面でのアプローチ、クレー等の顔料などの検討が行われている。本発明の水性樹脂組成物は、嵩高化が可能であり、塗布して得られる被印刷層の表面平滑性に優れることから、このようなオフセット印刷性向上に非常に有効である。
【0061】
また、本発明の水性樹脂組成物にカチオン性化合物を含有させると、アニオンとカチオンのイオン的なミクロ凝集がもたらす微細な凝集構造体により、その塗布被膜が嵩高化しやすくなり、オフセット印刷性が更に向上する。メラミン系やエポキシ系などの各種架橋剤と併用すると、より好適である。
【0062】
レーザープリンターや熱転写プリンターで使用される被記録材では、被記録材の高度な平滑性が印字性能を左右する。その為、各種基材上の被印刷層をカレンダー処理して平滑性を付与する方法が行われている。また、トナー(ポリエステル、ワックス、エポキシ系)や転写インキ(昇華染料他)との密着性が重要であり、最適組成の検討がなされている。本発明の水性樹脂組成物を塗布して得られる被印刷層は、表面平滑性が極めて高いものであり、組成物中のウレタン成分が各種インキとの密着性に優れることから、これらの用途にも非常に有効である。
【0063】
本発明のインクジェット用被記録材は、染料インク、顔料インクの両方に対して印刷性に優れるが、特に、顔料インクに対する印刷性に優れる。また、耐久性、耐水性、ラミネーション適性等、広告用途としての要求特性を満足するものである。
【0064】
本発明の被記録材に各種印刷方法で文字及び/又は画像を印刷して得られる印刷物は、高精細な文字及び/又は画像、優れた耐久性、耐水性、ラミネート適性を有しており、特に、広告用途に有用である。
【0065】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、一層、具体的に説明する。以下において、特にことわりのない限り、例中の部及び%は全て固形分換算、重量基準とする。また、諸特性は以下に記載する方法で測定した。尚、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0066】
[水性樹脂組成物の経時安定性の評価方法]
得られた水性樹脂組成物をサンプル瓶に入れ、密封して40℃で1ヶ月間保管し、皮張り発生の有無、増粘の度合いを確認し下記の基準に従い評価した。
○:皮張りが発生せず、増粘もしていないもの。
△:皮張りが発生したが、増粘していないもの。
×:皮張りの有無に関わらず、水性樹脂組成物がゲル化していたもの。
【0067】
[光沢の評価方法]
水性樹脂組成物の塗布面を目視観察にて下記の基準に従い評価した。
○:光沢が良好なもの。
△:光沢はあるが若干劣るもの。
×:光沢の全くないもの。
【0068】
[印刷性の評価方法]
インクとして顔料インクであるGOインクを使用して、エンキャド社製ワイドフォーマットインクジェットプリンターにて、シアン(以下C)100%、マゼンタ(以下M)100%、イエロー(以下Y)100%、ブラック(以下K)100%、CM各100%の混色、CY各100%の混色、MY各100%の混色、CMY各100%の混色、CMYK各100%の混色のベタを印刷し、印刷外観、にじみの度合いを確認し下記の基準に従い評価した。
○:印刷外観が良好で、にじみがないもの。
△:印刷外観が良好で、にじみが若干あるもの。
×:印刷外観が不良で、にじみが多くあるもの。
【0069】
[発色濃度の評価方法]
グレタグ社製の反射濃度計を用いて、上記で印刷したC、M、Y、Kそれぞれの単色100%のベタ部分における発色濃度を測定し数値の総合計で評価した。数値が高いほど発色濃度が良好であることを意味する。
【0070】
[耐摩耗性の評価方法]
上記で印刷したベタ部分を綿棒でこすり、色落ちの有無を確認し下記の基準に従い評価した。
○:全く色落ちのないもの。
△:一部色落ちのあるもの。
×:色落ちの多くあるもの。
【0071】
[実施例1]
塩化マグネシウムを10部、ボンディック2250[大日本インキ化学工業(株)製、ポリカーボネート鎖を有する水性ポリウレタン、平均粒子径0.2μm、不揮発分35%]50部とWS525[日本PMC(株)製、エピクロルヒドリンポリアミド樹脂]50部、ゴーセファイマーZ−200[日本合成化学(株)製、アセトアセチル化ポリビニルアルコール]の15%水溶液を50部配合した水性樹脂組成物Aを得た。
【0072】
この水性樹脂組成物AをコンマコーターによりPETフィルム(厚さ100μm)に乾燥後の塗布厚が15μmになるように塗布し、乾燥温度90℃で30秒間乾燥し、被記録材Aを得た。
【0073】
得られた被記録材Aをエンキャド社製のワイドフォーマットインクジェットプリンターにて印刷、評価した。インクは顔料インクであるGOインク(商品名、エンキャド社製)を用いた。評価結果を表1に示す。
【0074】
[実施例2]
塩化マグネシウム10部、ハイドランHW−970[大日本インキ化学工業(株)製、ポリカーボネート鎖、スルホン酸基を有する水性ポリウレタン、平均粒子径0.1μm、不揮発分40%]30部、ゴーセファイマー Z−100[日本合成化学(株)製、アセトアセチル化ポリビニルアルコール]の20%水溶液を30部、WS525[日本PMC(株)製、エピクロルヒドリンポリアミド樹脂]30部を配合し、水性樹脂組成物Bを得た。
【0075】
実施例1と同様の方法でPETフィルムに塗布し、被記録材Bを得た。得られた被記録材Bを実施例1と同様に印刷して評価した。評価結果を表1に示す。
【0076】
[実施例3]
実施例1で得られた水性樹脂組成物A100部に水溶性エポキシ化合物であるCR−5L[大日本インキ化学工業(株)製]を5部添加して水性樹脂組成物Cを得た。
【0077】
実施例1と同様の方法でPETフィルムに塗布し、被記録材Cを得た。得られた被記録材Cを実施例1と同様に印刷して評価した。評価結果を表1に示す。
【0078】
[実施例4]
ハイドランHW−930[大日本インキ化学工業(株)製、ポリエステルポリオール鎖、スルホン酸基を有する水性ポリウレタン、平均粒子径0.2μm、不揮発分50%]と実施例2で用いたハイドランHW970とを、固形分換算で50:50に混合したものを、ボンディック2250の代わりに使用する以外は全て実施例1と同様にして、水性樹脂組成物D、被記録材Dを得た。得られた被記録材Dを実施例1と同様に印刷して評価した。評価結果を表1に示す。
【0079】
[実施例5]
実施例2においてWS525を使用しない以外は全て実施例2と同様にして、水性樹脂組成物E、被記録材Eを得た。得られた被記録材Eを実施例1と同様に印刷して評価した。評価結果を表1に示す。
【0080】
[実施例6]
実施例2において塩化マグネシウムの代わりに硝酸マグネシウムを使用した以外は全て実施例2と同様にして、水性樹脂組成物F、被記録材Fを得た。得られた被記録材Fを実施例1と同様に印刷して評価した。評価結果を表1に示す。
【0081】
[実施例7]
実施例2において塩化マグネシウムの代わりに酢酸マグネシウムを使用した以外は全て実施例2と同様にして、水性樹脂組成物G、被記録材Gを得た。得られた被記録材Gを実施例1と同様に印刷して評価した。評価結果を表1に示す。
【0082】
[比較例1]
実施例1において塩化マグネシウムの代わりに塩化バリウムを用いた以外は全て同様にして、水性樹脂組成物H、被記録材Hを得た。得られた被記録材Hを実施例1と同様に印刷して評価した。評価結果を表1に示す。
【0083】
[比較例2]
比較例1において塩化バリウムの代わりに塩化カルシウムを用いた以外は全て同様にして、水性樹脂組成物I、被記録材Iを得た。得られた被記録材Iを実施例1と同様に印刷して評価した。評価結果を表1に示す。
【0084】
【表1】
Figure 0003906978
【0085】
【発明の効果】
本発明の水性樹脂組成物は、高沸点の溶剤を使用しなくても、経時的に皮張り発生等の問題が生じることがなく安定性が良好で、且つ被膜形成性にも優れる。また、各種印刷の被印刷層用、特にインクジェットプリンターのインク受理層用として優れている。本発明の被記録材は、特に顔料インクのインクジェット印刷性に優れ、かつ耐摩耗性、発色濃度、及び光沢も優れるものである。また、本発明の印刷物は、高精細な文字及び画像、優れた耐久性、耐水性、ラミネート適性を有しており、特に広告用途に有用である。

Claims (9)

  1. 水溶性マグネシウム塩水性ポリウレタン、及びアセトアセチル化ポリビニルアルコールを含む、インクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物。
  2. 水溶性マグネシウム塩が、塩化マグネシウムである請求項1に記載のインクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物。
  3. 水性ポリウレタンが、分子中にエステル結合単位を含有する請求項1又は2に記載のインクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物。
  4. エステル結合単位が、炭酸エステル結合単位である請求項3に記載のインクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物。
  5. 水性ポリウレタンが、分子中にアニオン性親水基を有する請求項1〜4の何れかに記載のインクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物。
  6. 水性ポリウレタンが、分子中にスルホン酸基を有する請求項1〜5の何れかに記載のインクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物。
  7. カチオン性化合物を含む請求項1〜6の何れかに記載のインクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物。
  8. 前記カチオン性化合物が、エピクロルヒドリンポリアミドである請求項7に記載のインクジェット用被記録材の顔料インク受理形成用水性樹脂組成物。
  9. 水溶性エポキシ化合物を含む請求項1〜8の何れかに記載のインクジェット用被記録材の顔料インク受理層形成用水性樹脂組成物。
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