JP2000296666A - インクジェット記録材用樹脂組成物 - Google Patents

インクジェット記録材用樹脂組成物

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JP2000296666A
JP2000296666A JP11106005A JP10600599A JP2000296666A JP 2000296666 A JP2000296666 A JP 2000296666A JP 11106005 A JP11106005 A JP 11106005A JP 10600599 A JP10600599 A JP 10600599A JP 2000296666 A JP2000296666 A JP 2000296666A
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resin composition
recording material
jet recording
ink jet
acid
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JP11106005A
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English (en)
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Katsuhisa Shimizu
勝久 清水
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Ohara Paragium Chemical Co Ltd
Original Assignee
Ohara Paragium Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録画像や文字の耐水性を向上させ、かつそれ
らの耐候性の低下が極めて少ないインクジェット記録材
用樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】バインダーとして分子中にポリエステル鎖
を含有する、アニオン性及び/又はノニオン性の水性ポ
リウレタン樹脂を含み、且つ染料固着剤として第2級ア
ミンとエピハロヒドリンとの反応生成物を含んでなる組
成物をインクジェット記録材用樹脂組成物として使用す
ること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はインクジェット記録
材用樹脂組成物に関し、その目的とするところは紙、繊
維シート、不織布、プラスチックフィルム等の各種基材
に含浸又はコーティングすることにより、記録材上に記
録された画像や文字の耐水性を向上させ、かつそれらの
耐候性の低下が極めて少ないインクジェット記録材用樹
脂組成物を提供することである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、騒音の発生
が少なく、高速、高密度記録が可能であり、しかもフル
カラー対応が容易であるため、近年急速に普及してい
る。
【0003】このようなインクジェット記録方式に用い
られる記録材には、(1)インキの吸収が早く、しかも滲
んだり、汚れが発生しないこと、(2)インキドットの横
方向への拡散が必要以上に大きくなく、且つ均一である
こと、(3)インキドットの濃度が高く、しかも鮮明であ
ること、(4)記録画像が濡れた場合に滲んだり、濡れた
状態で摩擦した場合にも記録画像が消失しないこと(耐
水性)、(5)保存中に記録画像が退色したり、記録材表
面が劣化しないこと(耐候性)等が要求されている。
【0004】これらの要求に応えるべく、従来から、イ
ンクジェット記録に用いられる紙、繊維シート、不織
布、プラスチックフィルム等の各種基材上に、顔料、バ
インダー、染料固着剤等が配合されたインキ受容層を形
成させることが試みられている。バインダーとしては、
例えば、カゼイン、澱粉、ポリビニルアルコール及びそ
れらの変性物、ポリビニルピロリドン、アクリル系共重
合体、その他各種のものが使用されているが、耐水性に
優れたものは耐候性の低下が著しく、逆に耐候性に優れ
たものは耐水性が極端に低下する傾向がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、記録画像や
文字の耐水性を向上させ、かつそれらの耐候性の低下が
極めて少ないインクジェット記録材用樹脂組成物を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
について鋭意研究した結果、特定のポリウレタン樹脂及
び第2級アミンとエピハロヒドリンとの反応生成物を併
用してなる特定の樹脂組成物を、上記各種基材上に適用
することにより、上記課題を解決できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0007】この際、特定のポリウレタン樹脂単独、ま
たは他の染料固着剤との併用では、耐水性及び耐候性の
付与が不充分であり、又、第2級アミンとエピハロヒド
リンとの反応生成物と、他のバインダーとの併用では、
耐水性、特に水に濡れた状態で摩擦した場合の耐水性に
劣ることも併せて見出された。
【0008】
【発明の構成】即ち、本発明は、バインダーとして分子
中にポリエステル鎖を含有する、アニオン性及び/又は
ノニオン性の水性ポリウレタン樹脂を使用し、且つ染料
固着剤として第2級アミンとエピハロヒドリンとの反応
生成物を必ず併用したインクジェット記録材用樹脂組成
物に係るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において使用される水性ポ
リウレタン樹脂は、分子中にポリエステル鎖を含むもの
であって、且つアニオン性又は/及びノニオン性のもの
である必要がある。
【0010】この際ポリエステル鎖を有しないもの、例
えばポリエーテル鎖を有するものは耐候性が不良とな
り、紫外線を照射すると劣化して、バインダーとしての
働きを失ってしまい、またアニオン性又はノニオン性以
外のものでは、たとえポリエステル鎖を有していても紫
外線により、記録された画像や文字が退色し、所期の目
的を達成しない。
【0011】分子中にポリエステル鎖を含むアニオン性
及び/又はノニオン性の水性ポリウレタン樹脂自体は、
通常の製造法によって製造することができる。具体的に
は、ポリエステルポリオールと、ポリイソシアネート化
合物とを必要に応じて鎖伸長剤で鎖伸長して製造され
る。
【0012】アニオン性の水性ポリウレタン樹脂を得る
ためには、該ポリウレタン樹脂中の側鎖にカルボキシル
基、スルホン酸基等のアニオン性親水性基の1種又は2
種以上を導入し、これらを塩基で中和することによって
水中に溶解又は分散させる。又、ノニオン性の水性ポリ
ウレタン樹脂を得るためには、該ポリウレタン樹脂をノ
ニオン系界面活性剤を使用することによって水中に乳
化、分散させる。
【0013】本発明の分子中にポリエステル鎖を含む水
性ポリウレタン樹脂の製造において使用されるポリエス
テルポリオールは、例えば、テレフタル酸、イソフタル
酸、無水フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、
2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、
1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸及びそれらの無水物或い
はエステル形成性誘導体,p−ヒドロキシ安息香酸、p
−(2−ヒドロキシエトキシ)安息香酸等の芳香族ヒド
ロキシカルボン酸及びそれらのエステル形成性誘導体,
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、無
水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカル
ボン酸及びそれらの無水物或いはエステル形成性誘導
体,1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸及び
それらの無水物あるいはエステル形成性誘導体等、従来
から使用されてきた酸成分と、ジオール成分、例えば、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペ
ンチルグリコール等の脂肪族ジオール,1,4−シクロ
ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂環族ジオール等のジオール成分とを、脱水縮合
することによって得られる。更には、又、イプシロン−
カプロラクトン等の環状エステル化合物の開環重合や、
上記酸成分及びジオール成分との共縮合によっても得ら
れる。
【0014】本発明で用いられるポリエステルポリオー
ルは、得られる水性ポリウレタン樹脂の水分散性を損な
わない範囲において、トリメリット酸、ピロメリット
酸、シクロヘキサントリカルボン酸等のポリカルボン酸
及びそれらの無水物あるいはエステル形成性誘導体,グ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、ペンタエリストール等のポリオールの如き多官能
性成分を使用することができる。又、得られる水性ポリ
ウレタン樹脂の乳化、分散安定性を向上させるためにポ
リエステルポリオールの10重量%以下のポリオキシエ
チレングリコールをポリエステルポリオールと併用して
もよい。ポリオキシエチレングリコールの配合量が10
重量%を越えると、耐候性が不良となり、形成された塗
膜の劣化によりバインダーとしての効果が低下し、耐水
性も劣る。
【0015】本発明において必要に応じて用いられる鎖
伸長剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル等のグリコール類あるいはエチレンジアミン、プロピ
レンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジ
アミン、トリレンジアミン、ジフェニルジアミン、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタ
ン、ピペラジン、イソホロンジアミン等のジアミン類及
びヒドラジン類が挙げられる。又、得られる水性ポリウ
レタン樹脂の水分散性を損なわない範囲において、グリ
セリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等のポリオールの如き多官能
性成分を使用することもできる。
【0016】本発明で使用されるポリイソシアネート化
合物としては、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族
及び/又は脂環族系ポリイソシアネート化合物が挙げら
れる。トリレンジイソシアネート各種異性体、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネー
ト化合物は耐候性を低下させ、非記録部を黄変させるた
め好ましくない。
【0017】本発明の、分子中にポリエステル鎖を含
み、側鎖にアニオン性の親水性基を有する水性ポリウレ
タン樹脂を得るための親水性基の導入方法としては、従
来公知の方法でよい。
【0018】例えば(1)2,2−ジメチロールプロピオ
ン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロー
ル吉草酸等のジメチロールカルボン酸を、ポリエステル
ポリオールを製造する際にグリコール成分としたり、ス
ルホン化されたジカルボン酸を酸成分として縮合して得
られる、ペンダントカルボキシル基含有ポリエステルポ
リオールやペンダントスルホン酸基含有ポリエステルポ
リオールを使用する方法、
【0019】(2)鎖伸長剤として、上記ジメチロールカ
ルボン酸類、アミノスルホン酸類(特開昭50−108
356号公報)、カルボキシル基含有ジアミン(特公昭
52−3438号公報、特開昭50−108356号公
報)等を使用する方法、
【0020】又、(3)上記以外のペンダントカルボキシ
ル基の導入方法としては、ポリヒドロキシル化合物とジ
カルボン酸無水物とから得られる半エステルを鎖伸長剤
として使用する方法(特開昭57−165420号公
報)、末端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマー
に過剰量のポリアルキレンポリアミンを反応させてポリ
ウレタン尿素ポリアミンとした後、無水トリメリット酸
を付加させる方法(特公昭53−7479号公報)、ジ
カルボン酸とポリイソシアネートと過剰量の多価アルコ
ールとを反応させて末端水酸基含有ポリウレタンを製造
し、次いで過剰量の3価以上のポリカルボン酸と反応さ
せる方法(特開昭50−67395号公報)、末端イソ
シアネート基含有ウレタンプレポリマーに過剰量のポリ
アルキレンポリアミンを反応させてポリウレタン尿素ポ
リアミンとし、続いてエピハロヒドリンを反応させた
後、環式ジカルボン酸無水物を反応させる方法(特開昭
50−112490号公報)、末端イソシアネート基含
有ウレタンプレポリマーと、ポリカルボン酸無水物にジ
エタノールアミンを反応させて得られる、少なくとも1
個のカルボキシル基を有するポリヒドロキシ化合物を反
応させる方法(特開昭50−126795号公報)、末
端イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーにジカル
ボン酸又はその誘導体を反応させる方法(特開昭50−
151299号公報)等が挙げられる。
【0021】分子中にポリエステル鎖を有し、且つアニ
オン性及び/又はノニオン性の水性ポリウレタン樹脂と
しては市販品として、例えば、大原パラヂウム化学(株)
製の「パラゾールPN−17」、「パラゾールU−80
0K」を使用することができる。バインダーとしてはそ
の他、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、合成蛋白、澱
粉、ポリビニルアルコール及びそれらの変性物、ポリビ
ニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、アクリ
ルアミド系共重合体、アクリル系共重合体等の水溶性樹
脂、スチレン−ブタジエン系共重合体エマルジョン、ア
クリル系共重合体エマルジョン、酢酸ビニル系共重合体
エマルジョン等の合成樹脂エマルジョンを必要に応じて
併用しても良い。
【0022】本発明に使用する第2級アミンとエピハロ
ヒドリンとの反応生成物も、公知の製造法によって製造
することができる。具体的には、第2級アミンとエピハ
ロヒドリンとを溶剤中あるいは無溶剤下で常圧又は加圧
下に反応させることにより容易に得ることができる。
【0023】第2級アミンとしては、例えばジメチルア
ミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプ
ロピルアミン、メチルオクチルアミン、メチルラウリル
アミン、ピペリジン、ピロール、カルバゾール、ジエタ
ノールアミン、メチルエタノールアミン等が挙げられ、
それぞれ単独又は2種以上組み合わせて使用することが
できる。
【0024】エピハロヒドリンとしては、エピクロルヒ
ドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン等が
ある。
【0025】溶剤としては水、メタノール、エタノー
ル、エーテル、アセトン等の溶剤をそれぞれ単独又は2
種以上組み合わせて使用することができる。
【0026】この反応生成物としては市販品として、例
えば、大原パラヂウム化学(株)製の「パラコンPJ」を
使用することができる。
【0027】染料固着剤である第2級アミンとエピハロ
ヒドリンとの反応生成物は、全バインダー10重量部に
対して1〜250重量部、好ましくは3〜200重量部
の割合で配合される。1重量部未満では耐水性が不良と
なり、水に濡れた場合に記録された画像や文字に滲みを
生じ、250重量部より多くなると、塗膜の強靭性が失
われ、水に濡れた場合に、記録された画像や文字が摩擦
により容易に脱落してしまう。
【0028】本発明のインクジェット記録材用樹脂組成
物には、更に必要に応じ、無機又は有機顔料、顔料分散
剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、
浸透剤、湿潤剤、熱ゲル化剤、滑剤、蛍光染料、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、クエンチャー剤、防腐剤、防黴
剤、帯電防止剤、架橋剤等、当該技術分野での公知の各
種助剤類を添加することができる。
【0029】本発明のインクジェット記録材用樹脂組成
物は、紙、繊維シート、不織布、プラスチックフィルム
等の各種基材にサイズプレス、ゲートロール、バーコー
ター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロール
コーター、ブラッシュコーター、カーテンコーター、グ
ラビアコーター、キャストコーター、スプレー装置等、
公知のコーターを使用して、常法により塗工される。
【0030】かくして得られたインクジェット記録材は
そのままでも使用できるが、必要により例えばスーパー
カレンダー、グロスカレンダー等で加圧及び/又は加熱
ロールニップ間を通し、常法により表面を平滑化するこ
ともできる。
【0031】
【実施例】本発明を実施例を挙げて詳細に説明する。但
し、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。又、文中、部及び%は断りのない限り重量部、重量
%を表す。
【0032】
【実施例1】シリカ(商品名:「ミズカシルP−78
F」、水澤化学工業(株)製)の20%の懸濁液100部
とアニオン性ポリエステル系水性ポリウレタン樹脂(商
品名:「パラゾールU−800K」、大原パラヂウム化
学(株)製)16部とを均一に混合し、その後第2級アミ
ンとエピハロヒドリンとの反応生成物(商品名:「パラ
コンPJ」、大原パラヂウム化学(株)製)を4.3部添
加し、均一に混合して樹脂組成物を得た(固形分比率は
10:4:1)。
【0033】
【実施例2】第2級アミンとエピハロヒドリンとの反応
生成物(商品名:「パラコンPJ」、大原パラヂウム化
学(株)製)の添加量を1.7部に代えた以外は実施例1
と同様にして樹脂組成物を得た(固形分比率は10:
4:0.4)。
【0034】
【実施例3】第2級アミンとエピハロヒドリンとの反応
生成物(商品名:「パラコンPJ」、大原パラヂウム化
学(株)製)の添加量を41.3部に代えた以外は実施例
1と同様にして樹脂組成物を得た(固形分比率は10:
4:9.5)。
【0035】
【実施例4】アニオン性ポリエステル系水性ポリウレタ
ン樹脂(商品名:「パラゾールU−800K」、大原パ
ラヂウム化学(株)製)16部を、ノニオン性ポリエステ
ル系水性ポリウレタン樹脂(商品名:「パラゾールPN
−17」、大原パラヂウム化学(株)製)24.2部に代
えた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得た(固
形分比率は10:4:1)。
【0036】
【実施例5】シリカ(商品名:「ミズカシルP−78
F」、水澤化学工業(株)製)の20%の懸濁液100部
とアニオン性ポリエステル系水性ポリウレタン樹脂(商
品名:「パラゾールU−800K」、大原パラヂウム化
学(株)製)8部、及びポリビニルアルコール(商品名:
「ゴーセノールGH−17」、日本合成化学工業(株)
製)の10%水溶液40部を均一に混合し、その後第2
級アミンとエピハロヒドリンとの反応生成物(商品名:
「パラコンPJ」、大原パラヂウム化学(株)製)を4.
3部添加し混合して樹脂組成物を得た(固形分比率は1
0:2:2:1)。
【0037】
【実施例6】アニオン性ポリエステル系水性ポリウレタ
ン樹脂(商品名:「パラゾールU−800K」、大原パ
ラヂウム化学(株)製)を水で希釈して25%水溶液と
し、これを100部と第2級アミンとエピハロヒドリン
との反応生成物(商品名:「パラコンPJ」、大原パラ
ヂウム化学(株)製)13.6部とを均一に混合して樹脂
組成物を得た(固形分比率は10:2.5)。
【0038】
【比較例1】シリカ(商品名:「ミズカシルP−78
F」、水澤化学工業(株)製)の20%の懸濁液100部
とアニオン性ポリエステル系水性ポリウレタン樹脂(商
品名:「パラゾールU−800K」、大原パラヂウム化
学(株)製)20部とを均一に混合して樹脂組成物を得た
(固形分比率は10:5)。
【0039】
【比較例2】アニオン性ポリエステル系水性ポリウレタ
ン樹脂(商品名:「パラゾールU−800K」、大原パ
ラヂウム化学(株)製)16部を、ポリビニルアルコール
(商品名:「ゴーセノールGH−17」、日本合成化学
工業(株)製)の10%水溶液80部に代えた以外は実施
例1と同様にして樹脂組成物を得た(固形分比率は1
0:4:1)。
【0040】
【比較例3】アニオン性ポリエステル系水性ポリウレタ
ン樹脂(商品名:「パラゾールU−800K」、大原パ
ラヂウム化学(株)製)16部を、ノニオン性ポリエーテ
ル系水性ポリウレタン樹脂(商品名:「パラゾールPN
−14」、大原パラヂウム化学(株)製)24.2部に代
えた以外は実施例1と同様にして樹脂組成物を得た(固
形分比率は10:4:1)。
【0041】
【比較例4】アニオン性ポリエステル系水性ポリウレタ
ン樹脂(商品名:「パラゾールU−800K」、大原パ
ラヂウム化学(株)製)16部を、カチオン性水性ポリウ
レタン樹脂(商品名:「パラレジンU−4000」、大
原パラヂウム化学(株)製)20部に代えた以外は実施例
1と同様にして樹脂組成物を得た(固形分比率は10:
4:1)。
【0042】
【比較例5】第2級アミンとエピハロヒドリンとの反応
生成物(商品名:「パラコンPJ」、大原パラヂウム化
学(株)製)4.3部をポリアミン樹脂(商品名:「パラ
フィックスEP」、大原パラヂウム化学(株)製)4部に
代えた以外は実施例5と同様にして樹脂組成物を得た
(固形分比率は10:2:2:1)。
【0043】坪量70g/m2の上質紙に実施例1〜6
及び比較例1〜5で得られた樹脂組成物を乾燥塗工量が
10g/m2になるようにコーティングロッド(ワイヤ
ーバー)を用いて塗工し、120℃で3分間乾燥して各
記録材試料を作成した。
【0044】得られた各記録剤試料を、キャノン社製プ
リンター、「BJC400J」を用いてカラーインクジ
ェット記録を行い、下記に示す方法で耐水性(耐滲み
性、耐摩擦性)及び耐候性を評価した。その結果を表1
に示す。なお表1の評価項目の欄の括弧内に示した色
は、評価の際に用いたインキの色である。
【0045】耐水性(耐滲み性):上記により記録され
た記録部に水を一滴滴下し、5分間放置後、過剰の水を
拭取り、風乾して「滲み」の状態を観察した。 5級(優)〜1級(劣)
【0046】耐水性(耐摩擦性):上記の評価で滲みが
認められなかった記録材試料について、上記により記録
された記録部分に水を一滴滴下後、指で軽く擦って記録
部分が消失するまでの回数を測定した。 ◎(30回以上でも消失しない) ○(20〜30回で消失) △(10〜20回で消失) ×(10回以下で消失)
【0047】耐候性:上記により記録された記録部をフ
ェードメーターにて20時間照射後、退色の状態を目視
で判定した。また、照射後の記録部分の表面状態も観察
した。 5級(優)〜1級(劣)
【0048】
【表1】
【0049】表1から判るように、実施例1〜6の本発
明に係る樹脂組成物は、耐水性に優れ、且つ耐候性の低
下が少ない。これに対し、比較例1のように本発明のバ
インダーのみを含み、染料固着剤を含まない樹脂組成物
では、耐水性が不充分であり、比較例2のようにバイン
ダーとして水性ポリウレタン樹脂以外の樹脂を使用する
と、耐水性の内、耐滲み性は良好でも耐摩擦性が極端に
低下し、比較例3及び4のように、水性ポリウレタン樹
脂でも本発明以外のポリウレタン樹脂、即ちポリエーテ
ル型ポリウレタン樹脂や、カチオン性ポリウレタン樹脂
を使用すると、耐水性には優れるものの、耐候性はかな
り不良であった。
【0050】また比較例5は本発明以外の染料固着剤を
使用した例であるが、耐水性、耐候性ともに不良であっ
た。なお比較例3の耐候性は、退色性については本発明
の実施例と同程度であるが、塗膜表面が劣化して、指で
記録部分を擦ると簡単に表面から着色されたシリカが脱
落してきた。
【0051】
【発明の効果】バインダーとして分子中にポリエステル
鎖を含有する、アニオン性及び/又はノニオン性の水性
ポリウレタン樹脂を含み、且つ染料固着剤として第2級
アミンとエピハロヒドリンとの反応生成物を含んでなる
インクジェット記録材用樹脂組成物は、記録画像や文字
の耐水性を向上させ、且つそれらの耐候性の低下が極め
て少ない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FC06 2H086 BA01 BA31 BA33 BA34 4J002 CK031 DE146 DJ016 EB007 EN027 FD096 FD207 4J038 DG111 DG261 GA06 GA13 HA216 HA446 JA69 JB01 JB23 KA08 MA08 NA03 NA04 PB11 PC08 PC10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダーとして分子中にポリエステル鎖
    を含有する、アニオン性及び/又はノニオン性の水性ポ
    リウレタン樹脂を含み、且つ染料固着剤として第2級ア
    ミンとエピハロヒドリンとの反応生成物を含んでなるこ
    とを特徴とするインクジェット記録材用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】上記バインダー成分100重量部に対し、
    上記第2級アミンとエピハロヒドリンとの反応生成物が
    1〜250重量部である請求項1に記載のインクジェッ
    ト記録材用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】更にシリカやアルミナ等の顔料が含有され
    ている請求項1又は2に記載のインクジェット記録材用
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】更にバインダーとして上記水性ポリウレタ
    ン樹脂以外の通常のバインダーを含有している請求項1
    又は2に記載のインクジェット記録材用樹脂組成物。
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