JP2001071630A - インクジェット記録用ポリウレタンシートおよびその用途 - Google Patents

インクジェット記録用ポリウレタンシートおよびその用途

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JP2001071630A
JP2001071630A JP25227999A JP25227999A JP2001071630A JP 2001071630 A JP2001071630 A JP 2001071630A JP 25227999 A JP25227999 A JP 25227999A JP 25227999 A JP25227999 A JP 25227999A JP 2001071630 A JP2001071630 A JP 2001071630A
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ink
ink jet
jet recording
sheet
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Takashi Chiba
葉 孝 千
Tsukasa Okada
田 司 岡
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Nippon Mektron KK
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OKADA ENGINEERING KK
Nippon Mektron KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明に係るインクジェット記録用シート
は、吸水能が40〜150重量%である吸水性ポリウレ
タンからなる支持体がインク受容層であり、吸水性ポリ
ウレタンが、脂肪族系または脂環系ポリイソシアネート
を原料とする組成物であることを特徴としている。ま
た、本発明に係るインクジェット記録用シートは、イン
クジェット記録用シートにインクジェット方式により印
刷されたシートからなる装飾用シート、広告用シートお
よび建築用シートとしての使用が可能であることを特徴
としている。 【効果】本発明によれば、インク吸収速度が速くてにじ
みが少なく、印刷画像が良好で、屋外用途として特に必
要な雨、風、光に対する耐水性、耐光性、擦過性に優
れ、かつ光を当てた場合の発色性に優れており、屋内外
での使用の双方に好適な、インクジェット記録用シート
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、インク吸収速度が速く、
印刷画像が鮮明で、耐水性、耐光性が良好で擦過性に優
れ、光を当てた場合の発色性がよいインクジェット記録
用シートに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】インクジェット方式によるプリン
ターは、フルカラー化が容易なこと、印字騒音が低いこ
と、コンピューターによって処理された画像が印字可能
なことから、近年急速に普及している。それにともな
い、インクジェットプリンターは、より高速化、高解像
度化、多色化が図られており、ハード面の技術はかなり
の進歩を遂げつつある。
【0003】また、インクジェットプリンターで使用さ
れるインクについても、従来使われてきた染料インクに
代わり、耐水性や耐光性に富む顔料インクが種々開発さ
れており、プリンターの普及と相まって従来の染料イン
クを用いての広告案内、装飾、標識表示板、各種インテ
リアなどの屋内用途から顔料インクを用いた屋外用途へ
の展開が活発になってきている。
【0004】このようなプリンターやインクの進歩にと
もない、記録用シートの性能への要求が、より厳しくか
つ多様化してきている。たとえば、プリンターの高速
化、多色化、高解像度化等にともない、記録用シート
は、インクの吸収速度が早くかつにじみが少なく、発色
性に優れていることなど更なる性能向上を望まれてい
る。さらに、装飾品、建築材料などの屋内外の使用にお
いては、耐水性、耐光性、擦過性などの更なる向上が望
まれている。
【0005】このような性能向上への要求に対応するた
め、種々のインクジェット記録用シートの提案がなされ
ている。この中で、ポリウレタン自体が支持体であり、
インク受容層でもあるインクジェット記録用シートの開
発も行われている。例えば、特公平6-84099号公報、特
開昭61-35988号公報、特開昭61-35989号公報、特開昭61
-49882号公報、特開昭61-92885号公報、特開昭61-92886
号公報などでは、ポリウレタンをインク受容層として用
いるとともに、インク保持層に支持体としての機能を併
せ持たせてもかまわないとしているが、いずれも、ポリ
ウレタン自体の吸水性が低いと本来の画像が得られない
ことや、ポリウレタンの原料に芳香族系イソシアネート
を用いた場合、良好な耐光性、透明性、発色性を得にく
いなどの問題点があった。
【0006】また、特開平9-39372号公報には、吸水性
ポリウレタンとカチオン系アクリルポリマーからなるイ
ンク受容層を有する記録媒体が記載されているが、吸水
性ポリウレタンの含有率を上げるとインクの吸収速度が
速くなりにじみの少ない画像が得られる反面、耐水性が
悪化するという問題点があった。また、ポリウレタンが
芳香族系ポリイソシアネートを原料とした組成物である
と、光による黄変のため、耐光性、透明性、発色性が悪
くなるという問題点があった。
【0007】また、光を当てた場合の発色性を向上させ
るために、蛍光塗料や光分散剤などを添加することは公
知であるが、蛍光塗料や光分散剤などの添加が少量であ
ると発色性が不十分となったり、逆にこれらを多量に添
加するとインクの吸収性を阻害してしまいかつインク受
容層自体の強度が低下して耐擦過性が低下するなどの問
題点があった。
【0008】さらに、OHP用に使用される透明で光沢
ある記録シートは、透過光によって形成される画像の発
色性は良いが電飾用としての発色性はまだ不十分であ
り、また、インクの吸収性や耐水性、耐光性が不足する
などの点においてなお問題点があった。このため、イン
ク吸収速度が速くてにじみが少なく、印刷画像が良好
で、耐水性、耐光性、擦過性に優れ、かつ発色性にも優
れるといった、インクジェット記録用シートへの要求性
能を全て満たしたインクジェット記録用シートの出現が
望まれている。
【0009】そこで、本発明者らは、上記問題を解決す
べく鋭意研究し、吸水性ポリウレタンからなる支持体自
体がインク受容層であるインクジェット記録用シートで
あって、該吸水性ポリウレタンの吸水能を特定の範囲に
限定することにより、吸水性ポリウレタンからなる受容
層におけるインクの吸水速度を維持しつつ、耐水性、擦
過性を備えることができることを見出し、本発明を完成
するに至った。また、吸水性ポリウレタンの原料を脂肪
族系または脂環系ポリイソシアネートとすることによ
り、擦過性、耐光性、発色性の向上を図ることも可能で
あることを見出した。
【0010】さらに、本発明者らは、本発明に係るイン
クジェット記録用シートが、これまでの一般的な安価の
印刷物やプリント写真などでの使用ではなく、発色性、
耐水性、剥離性、耐光性、発色性などの向上により、装
飾用シート、広告用シートおよび建築用シートなどとし
ての屋内外での特殊用途に有用であることを見出した。
【0011】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、インク吸収速度
が速くてにじみが少なく、印刷画像が良好で、屋外用途
として特に必要な雨、風、光に対する耐水性、耐光性、
擦過性に優れ、かつ光を当てた場合の発色性に優れるイ
ンクジェット記録用シートを得ることを目的としてい
る。
【0012】
【発明の概要】本発明に係るインクジェット記録用シー
トは、吸水能が40〜150重量%である吸水性ポリウ
レタンからなる支持体自体がインク受容層であることを
特徴としている。また、前記吸水性ポリウレタンは脂肪
族系、脂環系ポリイソシアネートを原料とする組成物で
あることが好ましい。また、本発明に係るインクジェッ
ト記録用シートは、インクジェット記録用シートにイン
クジェット方式により印刷されたシートからなる装飾用
シート、広告用シートおよび建築用シートとしての使用
が可能である。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るインクジェッ
ト記録用シートについて具体的に説明する。本発明に係
るインクジェット記録用シートでは、特定の範囲の吸水
能を有する吸水性ポリウレタンからなる支持体自体がイ
ンク受容層としても機能する。吸水性ポリウレタン 本発明に係るインクジェット記録用シートの支持体およ
びインク受容層を構成する吸水性ポリウレタンは、特定
の範囲の吸水能を有する吸水性ポリウレタンである。
【0014】このような、吸水性ポリウレタンは、ポリ
オールとポリイソシアネート化合物との重付加反応な
ど、従来公知のいずれの方法によっても得ることができ
る。また、本発明に合致する吸水性ポリウレタンであれ
ば、市販の吸水性ポリウレタンを用いてもかまわない。吸水性ポリウレタンの吸水能 本発明に係る吸水性ポリウレタンの吸水能は、40〜1
50重量%であり、好ましくは60〜150重量%であ
る。
【0015】なお、本発明における吸水性ポリウレタン
の吸水能とは、非吸水状態の吸水性ポリウレタン重量
(A)と、吸水性ポリウレタン中に保持可能限界まで水
を吸収させた吸水性ポリウレタンの重量(B)との比
(B/A)を意味している。このように吸水性ポリウレ
タンの吸水能が40〜150重量%であると、インク受
容層としてのポリウレタンのインクの吸収速度、吸収容
量が十分でにじみがなく、鮮明な画像が得られるととも
に、耐水性も良好である。また、インクジェット記録用
シートの表面強度や硬度が高く、擦過性も良好である。
【0016】吸水能が150重量%を超えると、吸水性
ポリウレタンの支持体としての強度が低下してしまう。
また、吸水能が40重量%より小さいと、吸水性ポリウ
レタンのインク受容層としてのインクの吸収速度が低下
し、また、水の吸水容量が小さいため、良好な印刷画像
が得られない。このように、吸水性ポリウレタンの吸水
能を特定の範囲に限定することにより、吸水性ポリウレ
タンからなる受容層かつ支持体におけるインクの吸水速
度を維持しつつ、耐水性、擦過性を備えることができ
る。
【0017】吸水性ポリウレタンの原料(1):ポリオー
本発明に係る吸水性ポリウレタンの原料となるポリオー
ルは、ポリイソシアネート化合物との重付加反応などに
より得られる吸水性ポリウレタンの吸水能が、40〜1
50重量%の範囲であれば特に限定されるものではな
い。本発明においては、末端基が水酸基であり親水性を
有するポリオールが好ましく、具体的には、ポリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール/ポリテトラメ
チレングリコール共重合体ポリオール、ポリエチレング
リコール/ポリプロピレングリコール共重合体ポリオー
ル、ポリエチレングリコールアジペート、ポリエチレン
グリコール/ポリ−ε−カプロラクトン共重合体ポリオ
ールなどが挙げられる。これらのポリオールは、単独ま
たは2種以上を組み合わせて使用することもできる。
【0018】吸水性ポリウレタンの原料(2):ポリイソ
シアネート 本発明に係る吸水性ポリウレタンの原料となるポリイソ
シアネートは、芳香族系ポリイソシアネート、脂肪族系
ポリイソシアネートおよび脂環系ポリイソシアネートな
ど従来公知のものが使用できる。芳香族系ポリイソシア
ネートとしては、具体的には、パラフェニレンジイソシ
アネート、2−クロロ−1,4−フェニルジイソシアネ
ート、2,4−トルエンジイソシアネート、2,5−ト
ルエンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシ
アネートなどやこれらの誘導体が挙げられる。
【0019】脂肪族系ポリイソシアネートまたは脂環系
ポリイソシアネートとしては、具体的には、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネートなどやこれらの誘導体が挙
げられる。本発明においては、このうち、脂肪族系ポリ
イソシアネートまたは脂環系ポリイソシアネートが好ま
しい。これらを吸水性ポリウレタンの原料として用いる
と、得られる吸水性ポリウレタンの透明性が良くなるの
で、光を当てた場合の発色性が良くなる。さらに、吸水
性ポリウレタンの黄変が防止され、インクジェット記録
用シートの耐光性も良くなる。
【0020】吸水性ポリウレタンの原料(3):鎖伸長剤 本発明では、吸水性ポリウレタンを反応により合成する
際、上記成分の他に、本発明の目的達成を損なわない範
囲で、各種添加剤を併用してもよい。例えば、吸水性ポ
リウレタンの鎖を伸長したい場合は、前記ポリオールと
ポリイソシアネート化合物の重付加反応などの際、鎖伸
長剤を添加してもかまわない。本発明で用いられる鎖伸
長剤としては、具体的には、1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオールおよび2,3−ブタンジオー
ル等の低分子量脂肪族ジオール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパンおよびトリメチロールエタン等の低分子
量脂肪族トリオールが挙げられる。このような伸長剤を
添加することにより、得られる吸水性ポリウレタンをイ
ンクジェット記録用シートの透明性が良くなるので、光
を当てた場合の発色性が良くなる。インクジェット記録用シート 本発明に係る、吸水性ポリウレタンからなる支持体自体
がインク受容層であるインクジェット記録用シートを形
成する方法は、特に限定されないが、例えば、吸水性ポ
リウレタンを熱伸展法、Tダイ法など公知の方法により
フィルム状に加工する方法が挙げられる。これらの方法
により得られるシートは、吸水性ポリウレタンからなる
支持体自体がインク受容層でもあるシートである。
【0021】このような支持体およびインク受容層の双
方を構成する吸水性ポリウレタンからなるインクジェッ
ト記録用シートは、このような吸水性ポリウレタンを単
独で用いてもよいし、吸水能の異なる吸水性ポリウレタ
ンを2種以上混合してもよい。この場合、得られる吸水
性ポリウレタンの吸水能が、40〜150重量%の範囲
であれば、吸水性ポリウレタンの吸水能が40重量%よ
り小さい吸水性ポリウレタンまたは吸水能が150重量
%より大きい吸水性ポリウレタンを混合してもかまわな
い。
【0022】また、本発明においては、使用するインク
ジェット用インクの組成、インクジェット記録用シート
の用途などにより、所望により、予め公知の樹脂を吸水
性ポリウレタンに添加してインクジェット記録用シート
を形成してもかまわない。このような樹脂としては、具
体的には、デンプン、ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、ポリビニルピロリドン、メチルエチルセルロ
ース、メラミン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
このような樹脂は、これらの変性物も含め1種類以上使
用することができる。
【0023】また、インクジェット記録用シートの形成
に際し、加工に影響しない範囲で、所望により、公知の
無機顔料、有機顔料または樹脂粒子などの添加物を添加
してシートを形成してもかまわない。このような添加物
としては、具体的には、シリカ、炭酸カルシウム、タル
ク、酸化チタン、アルミナ、コロイダルシリカ、ゼオラ
イト等の顔料、ポリスチレン樹脂、尿素樹脂、アクリル
樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂などが挙げ
られる。
【0024】さらに、インクジェット記録用シートの形
成に際し、所望により、公知の助剤を添加してもかまわ
ない。このような助剤としては、具体的には、増粘剤、
離型剤、浸透剤、湿潤剤、サイズ剤、消泡剤、着色剤、
蛍光増白剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、防
腐剤、帯電防止剤、分散剤、PH調整剤などが挙げられ
る。
【0025】このような吸水性ポリウレタンからなる支
持体に使用用途や要求される特性に応じてさらにインク
受容層を設けることもできる。インク受容層の構成成分
としては、本発明の特性を損なわない範囲で公知のもの
が使用できる。このうち、インク受容層が、吸水性ポリ
ウレタンであることが好ましい。吸水性ポリウレタンを
インク受容層とすると支持体とインク受容層との密着性
がよくなるためである。
【0026】インク受容層を形成するには、例えば、上
記のような吸水性ポリウレタンを単独であるいは混合
で、所望により上記のような樹脂、添加物、助剤を、適
当な溶剤に溶解または分散させて塗工液を調製し、支持
体に塗布した後、乾燥する方法が挙げられる。塗布方法
としては、バーコーター、ロールコーター、エアナイフ
コーター、ブレードコーター、ロッドコーターなどを用
いる方法が挙げられる。
【0027】また、上記のような吸水性ポリウレタンお
よび所望により添加する添加物、助剤等を用いて、熱転
伸法、Tダイ法などの公知の方法によりインク受容層と
なるシートを形成して、該シートを支持体にラミネート
する方法、該シートを支持体と共押出しする方法、支持
体にホットメルトコーティングする方法により、吸水性
ポリウレタンからなる支持体にインク受容層を形成して
もよい。
【0028】このようにして形成されるインク受容層の
厚さは、インクを保持できる範囲であればよく、プリン
ターの種類、インクの種類、印刷条件あるいは用途にも
よるが、実用的には、20〜50μmが好ましい。用途 前記のような本発明に係るインクジェット記録用シート
は、前述のとおり、または後述の実施例において実証す
るとおり、インク吸収速度、印刷画像、耐水性、耐光
性、擦過性、発色性などの、インクジェット記録用シー
トへの要求性能を全てにわたって満たしている。これら
は、各種の特殊な用途への使用が可能である。
【0029】具体的には、印刷画像、発色性の向上など
の点で、屋内外における用途を拡大することが可能であ
るとともに、耐水性、耐光性、擦過性の向上などの点
で、屋外における用途を拡大することが可能である。ま
た、支持体が吸水性ポリウレタン自体であることから、
ポリウレタン自体の素材の特性を活かした屋内外におけ
る用途を拡大することが可能である。
【0030】用途としては、例えば、装飾用として装飾
品、テーブルクロス、ポスター、カレンダー、ランチョ
ンマット、タペストリー、壁紙など、広告用として電飾
看板、広告垂幕、ポスター、カレンダーなど、建築用と
して建築材料、壁紙などに使用可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明に係るインクジェット記録用シー
トは、インク吸収速度が速くてにじみが少なく、印刷画
像が良好で、屋外用途として特に必要な雨、風、光に対
する耐水性、耐光性、擦過性に優れ、かつ光を当てた場
合の発色性に優れており、屋内外での特殊な使用に好適
である。
【0032】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、これらの実施例により本発明は限定される
ものではない。
【0033】
【実施例1】吸水能が60%である吸水性ポリウレタン
(Tecophilic HP-60D-60,Thermedics社製)を押出機先
端のTダイよりシート状に押し出した後、冷却装置にて
押し出されたシートを冷却し、100μmの厚さの支持
体を得た。別途、吸収率が150%である(脂環系)ポ
リイソシアネート系の吸水性ポリウレタン(Tecophilic
SP-80A-150,Thermedics社製)15gを、トルエン35
g、イソプロピルアルコール25gおよびメチルエチル
ケトン10gの混合溶媒に溶解し、得られた溶液に非晶
質シリカ(MizukasilP-801、水澤化学工業(株)製)1
5gを混合分散し、固形物30重量%の塗工液を調製し
た。この塗工液を、上記支持体に塗布し、乾燥機にて1
00℃で2分間乾燥させて、支持体が吸水性ポリウレタ
ンであるインクジェット記録用シートを得た。
【0034】このインクジェット記録用シートに、イン
クジェットプリンター(ローランド社製CAMM JET CJ-7
0)により、360dpiで印字記録し、下記の評価を行っ
た。その評価結果を表1に示す。 [インクの吸収速度]印字終了から1分後に印字面にコ
ピー用紙をのせ、上から3.3kgの荷重をかけて1分
間放置後、コピー用紙へのインクの付着度合いを観察
し、以下の基準で評価した。
【0035】 コピー用紙にインクは全く付着していないもの :○ コピー用紙にわずかにインクが付着しているが画像には影響しないもの:△ コピー用紙にインクが付着し画像に影響ありしていないもの :× [画像]各印刷ドットの形状を観察し、以下の基準で評
価した。
【0036】 にじみが全くなくきれいな画像が得られるもの :○ 細部ににじみがわずかにあるが使用上は問題ないもの:△ あきらかににじみがあり画像に影響があるもの :× [耐水性]印字部を水中に一分間浸せき後、垂直に垂ら
した状態で自然乾燥し、インク受容層の剥離、インク落
ちを観察し、以下の基準で評価した。
【0037】 インク受容層の剥離がなくインク落ちもないもの :○ インク受容層の剥離がなくインク落ちもわずかで画像に影響しないもの:△ インク受容層の剥離がありまたはインク落ちがあり画像に影響したもの:× [耐光性]印字部をアイスーパーUVテスターWタイプ
(SUV−W1、岩崎電気(株)製)を用いて28時間
照射し、変色度合いを観察し、以下の基準で評価した。
【0038】 インクの退色がなく照射前と同じ画像がえられているもの:○ 細部ではインクの退色があるが実用上は問題ないもの :△ 全体的にインクの退色が見られるもの :× [剥離性]アクリル樹脂系粘着剤のテープを印字面に貼
り、500gで1分間荷重をかけた後、テープを剥がし
たときのインク受容層の剥離、インク落ちを観察し、以
下の基準で評価した。
【0039】 インク受容層の剥離がなくインク落ちもないもの :○ インク落ちが見られるがインク受容層の剥離はなく画像に影響しないもの:△ インク受容層の剥離が見られるもの :× [発色性]印字面の裏から光を当てた場合の発色性につ
いて観察し、以下の基準で評価した。
【0040】 細部まで明るく鮮やかに発色するもの :○ 発色性がやや不足しているもの :△ 光を当てたことによる発色が見られないもの:×
【0041】
【比較例1】吸水能が35%である(脂環系ポリイソシ
アネート系)の吸水性ポリウレタン(Tecophilic HP-60
D-35,Thermedics社製)15gを、トルエン35g、イ
ソプロピルアルコール25gおよびメチルエチルケトン
10gの混合溶媒に溶解し、得られた溶液に非結晶シリ
カ(MizukasilP-801、水澤化学工業(株)製)15gを
混合分散し、固形物30重量%の塗工液を調製した。こ
の塗工液を、ポリエステルフィルム(厚さ100μm;
ルミラーS10、東レ(株)製)の片面上に乾燥後の厚
さが30μmとなるようにバーコーターを用いて塗布
し、乾燥機により100℃で2分間乾燥して、吸水性ポ
リウレタンをインク受容層とするインクジェット記録用
シートを得た。
【0042】このインクジェット記録用シートについ
て、実施例1と同様の方法、基準により評価を行った。
その評価結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EA13 FC06 2H086 BA15 BA19 4J034 CA04 CA05 CB03 CB04 CB07 CC03 DA01 DB04 DB07 DF12 DF16 DF20 DG03 DG06 DG08 DG09 HA01 HA07 HB17 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 QB04 QC03 QC08 RA05 RA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水能が40〜150重量%である吸水性
    ポリウレタンからなる支持体自体がインク受容層である
    ことを特徴とするインクジェット記録用シート。
  2. 【請求項2】前記吸水性ポリウレタンが脂肪族系、脂環
    系ポリイソシアネートを原料とする組成であることを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用シー
    ト。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のインクジェット記録用シ
    ートに、インクジェット方式により印刷されたシートか
    らなる装飾用シート。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のインクジェット記録用シ
    ートに、インクジェット方式により印刷されたシートか
    らなる広告用シート。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のインクジェット記録用シ
    ートに、インクジェット方式により印刷されたシートか
    らなる建築用シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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