JP2000326621A - インクジェット印刷の受像層形成用組成物及び記録媒体 - Google Patents

インクジェット印刷の受像層形成用組成物及び記録媒体

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JP2000326621A
JP2000326621A JP11137167A JP13716799A JP2000326621A JP 2000326621 A JP2000326621 A JP 2000326621A JP 11137167 A JP11137167 A JP 11137167A JP 13716799 A JP13716799 A JP 13716799A JP 2000326621 A JP2000326621 A JP 2000326621A
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Seiichi Matsuda
誠一 松田
Yoshihisa Hayashi
善久 林
Kusutaro Yoshida
楠太郎 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット印刷において、良好な発色性
を有する受像層を提供することを課題とする。 【解決手段】 ウレタン系樹脂の有機溶剤溶液中に、水
溶性アクリル系樹脂粒子、シリカビーズ、セルロース粉
末及び弾性樹脂ビーズが分散していることを特徴とする
インクジェット印刷の受像層形成用組成物を用いて受像
層を形成することにより上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット印
刷の受像層形成用組成物及び記録媒体に関する。更に詳
しくは、本発明は、インクジェット印刷において、良好
な発色性を有する受像層を形成するための組成物及び、
該組成物から形成された受像層を含む記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット印刷は、近年急速に需要
が増大しており、比較的簡便な装置でフルカラー印刷が
容易にできるという利点を有している。更に、従来のス
クリーン印刷等と比べて、印刷画像の作成及び修正が容
易に行えるという利点も有している。そのため、OHP
用シートへの記録、吊り広告、看板等の多方面で使用さ
れ、特に印刷部数が少量の場合に有利である。インクジ
ェット印刷に使用される記録媒体に含まれるインクの受
像層には、一般的に、ウレタン樹脂とシリカ粒子が使用
されている。ところが、このような受像層は、インクの
受容性、定着性及び発色性が十分でないため、更に改善
の余地がある。そのため、受像層の前記性質を改善する
方法が種々報告されている。
【0003】例えば、受像層に水溶性セルロースエーテ
ル、酸化アルミニウム粒子及びシリカ粒子を含有させた
記録媒体(特開平9−272257号公報)、受像層に
多孔質球状ケイ酸塩粒子を含有させた記録媒体(特開平
9−309265号公報)、受像層にポリビニルアルコ
ール樹脂とアミノ基含有シランカップリング剤を含有さ
せた記録媒体(特開平10-287039号公報)等が
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記い
ずれの方法でも、インクの受容性、定着性及び発色性が
未だ十分ではなく、特に、フルカラー印刷の際の発色性
は満足できる域に達していなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の発明者ら
は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、従来のウ
レタン樹脂及びシリカ粒子からなる受像層形成用組成物
に、更に他の材料を添加することにより、得られた受像
層の発色性が著しく向上することを見いだし、本発明を
完成させるに到った。かくして、本発明によれば、ウレ
タン系樹脂の有機溶剤溶液中に、水溶性アクリル系樹脂
粒子、シリカビーズ、セルロース粉末及び弾性樹脂ビー
ズが分散していることを特徴とするインクジェット印刷
の受像層形成用組成物が提供される。更に、本発明によ
れば、上記受像層形成用組成物から溶剤を除去すること
により得られた受像層を備えたインクジェット印刷の記
録媒体が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を説明する。まず、
本発明に使用できるウレタン系樹脂は、特に限定されな
い。例えば、ジカルボン酸、トリカルボン酸等のポリカ
ルボン酸と、ジオール、トリオール等のポリアルコール
との重縮合反応により生産されるポリオール成分の活性
水酸基と、MDI、TDI、IPDI等のイソシアネー
ト成分の活性水素との反応により得られるウレタンエラ
ストマーから適宜選択することができる。
【0007】また、ポリオール成分、イソシアネート成
分及び高分子量化に必要な鎖伸長剤の組み合わせにより
種々のウレタン樹脂が得られるが、本発明に使用できる
ウレタン系樹脂は、比較的低沸点の溶剤に溶解可能であ
ることが好ましい。上記のようなウレタン系樹脂とし
て、より具体的には、大日精化社製レザミンNE−30
8やME−8105LP、三洋化成社製サンプレンHM
P−17A等が挙げられる。これらのウレタン系樹脂
は、受像層のバインダーとして機能する。
【0008】ウレタン系樹脂に加えて、本発明の効果を
阻害しない範囲で他のバインダーを添加してもよい。そ
のようなバインダーとしては、例えば、ポリビニルアル
コール、ポリ酢酸ビニル、無水マレイン酸樹脂、ポリア
クリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエ
ステル樹脂、スチレンとブタジエンとの共重合体、メチ
ルメタクリレートとブタジエンとの共重合体、エチレン
と酢酸ビニルとの共重合体、塩化ビニルと酢酸ビニルと
の共重合体、メラミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹
脂、酸化デンプン、エーテル化デンプン、カルボキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイ
ン、ゼラチン、大豆蛋白等が挙げられる。
【0009】有機溶剤は、ウレタン系樹脂を溶解し得る
ものであれば、特に限定されず。例えば、ジメチルホル
ムアミド、プロパノール、イソプロパノール、酢酸エチ
ル、メチルエチルケトン等の脂肪族系有機溶剤、トルエ
ン、キシレン等の芳香族系有機溶剤が挙げられ、これら
は混合して使用してもよい。この内、脂肪族系有機溶媒
を使用することが、比較的低温で有機溶剤を除去するこ
とができるので好ましい。
【0010】水溶性アクリル系樹脂粒子は、特に限定さ
れず、公知の樹脂をいずれも使用することができる。本
発明で使用される水溶性アクリル系樹脂粒子は、吸水性
能はあるが、吸水による膨潤のような形態変化は少ない
という性質を有している。このような性質を有すること
により、印刷時にインクジェットプリンタ用インクの吸
水性能を維持しながら、樹脂自体が膨潤することによる
形成画像の歪みを抑制し、その結果画像の鮮明性を維持
することができる。また、膨潤による基材との密着性の
低下も抑制することができる。
【0011】本発明で好適に使用される水溶性アクリル
系樹脂粒子としては、例えば、アクリルアミド、アクリ
ル酸エステル及び酢酸ビニルの非イオン性の三元共重合
体(グラフト、ランダム及びブロック共重合体を含む)
等の粒子が挙げられる。この樹脂粒子を使用することに
より、発色性を改善できるだけでなく、組成物中の他の
粒子をより均一に分散させることも可能となる。特に共
重合体を構成するアクリルアミド、アクリル酸エステル
及び酢酸ビニルの割合が、1:1〜3:0.3〜1.5
であることが好ましい。また、GPCによる重量平均分
子量が、約10万〜約90万の範囲であることが好まし
く、約15万〜約40万がより好ましい。そのような樹
脂粒子として、具体的には、昭和高分子社製コーガムH
W−21のようなエマルジョンの形態の水溶性アクリル
系樹脂粒子が挙げられる。
【0012】水溶性アクリル系樹脂粒子の平均粒子径
は、0.5〜150μmの範囲であることが好ましい。
平均粒子径が150μmより大きいと、エマルジョン自
体の安定性が悪くなるので好ましくなく、逆に0.5μ
mより小さいと、染料及び顔料との固着性が低下し発色
性に劣るので好ましくない。
【0013】この水溶性アクリル系樹脂粒子は、平均粒
子径が上記の範囲内であれば、2種以上の平均粒子径の
粒子の組み合わせであってもよい。例えば、粒子がアク
リルアミドを主体として含めば、溶媒により膨潤し、そ
の平均粒子径は比較的大きくなり、アクリル酸エステル
を主体として含めば、その平均粒子径は比較的小さくな
る。この現象を利用して、粒子に含まれる成分を調整す
ることにより複数の平均粒子径の粒子を組合わせること
ができる。より具体的には、2種の平均粒子径の粒子の
組合わせの場合、大きい方の平均粒子径は10〜150
μmの範囲、小さい方は0.5〜2μmの範囲であるこ
とが好ましい。このような平均粒子径が異なる粒子を組
合わせて使用することで、吸水性能はあるが、吸水によ
る膨潤で形態変化しにくいという性質を実現することが
できると考えられる。
【0014】なお、水溶性アクリル系樹脂粒子は組成物
中で有機溶剤により粒子自体の周囲が膨潤した状態であ
り、受像層形成時に互いに接着するというバインダーと
しての役割を果たすものと考えられる。シリカビーズも
特に限定されず、公知のものを使用することができる
が、インクをより多く吸収させる観点から、多孔質のシ
リカビーズが特に好ましい。具体的には、水澤化学社製
ミズカシールP−78A、P−73、P707等が挙げ
られる。
【0015】シリカビーズの平均粒子径は、1〜10μ
mの範囲であることが好ましく、1〜5μmの範囲がよ
り好ましい。平均粒子径が10μmより大きいと、表面
が粗くなり作画性が低下するので好ましくなく、逆に1
μmより小さいと、取り扱い性が低下すると共に基材と
の密着性を低下させるので好ましくない。
【0016】セルロース粉末も、特に限定されず、公知
のものを使用することができるが、繊維状でかつ水不溶
性のセルロース粉末が使用される。セルロース粉末は、
インク中の染料及び/又は顔料の吸着性に優れているた
め、発色性を改善することができる。更に、セルロース
粉末が繊維状であると、受像層形成時に繊維が一定方向
に配向し、インクが一定方向に吸着され、その結果、ド
ット間のインクの混じりが少なくなり、染料及び顔料の
本来の色を再現することができる。
【0017】セルロース粉末は、そのアスペクト比が1
〜50のものを使用することが好ましい。このようなア
スペクト比を満たすセルロース粉末として、具体的に
は、繊維長1〜50μmのものを使用することがより好
ましい。このようなセルロース粉末として、ドイツのレ
ッテンマイヤー社製ビタセルBZN−600/30P
H、日本製紙社製KCクロック等が挙げられる。
【0018】弾性樹脂ビーズも、特に限定されず、弾性
を有していさえすれば、公知のものをいずれも使用する
ことができる。即ち、弾性樹脂ビーズとしては、樹脂自
体が弾性を有するビーズ及び気泡や孔を備えていること
により弾性を有するビーズ(弾性中空ビーズ)のいずれ
も使用することができる。このようなビーズを使用する
ことにより、受像層の表面に凹凸を形成することがで
き、印刷表面で光が乱反射するため、発色性を改善する
ことができる。また、弾性によりもたらされる柔軟性に
より、受像層の屈曲性を向上させることも可能である。
【0019】樹脂自体が弾性を有するビーズの基材樹脂
としては、架橋及び/又は高分子化により、前記溶剤に
不溶のものが使用される。具体的には、ウレタン系重合
体や、エチルアクリレートとクロロエチルビニルエーテ
ルとの共重合体、n−ブチルアクリレートとアクリロニ
トリルとの共重合体、エチルアクリレートとアクリロニ
トリルとの共重合体等のアクリルゴム、更にはウレタン
変性アクリルゴム等が挙げられる。弾性中空ビーズを構
成する基材樹脂としては、上記のそれ自体が弾性を有す
る基材樹脂のほかに、スチレン架橋重合体、スチレンと
アクリロニトリルとの共重合体、メタクリル酸メチルと
アクリロニトリルとの共重合体、塩化ビニリデンとアク
リロニトリルとの共重合体等が挙げられる。
【0020】弾性樹脂ビーズの具体例としては、根上工
業社製のアートパールC−300やC−400のような
ウレタン系重合体からなるビーズ、アートパールA−4
00のようなアクリルゴムからなるビーズ等の非中空ビ
ーズ、並びに日本フェライト社製のエクスパンセル09
1DE80のような塩化ビニリデンとアクリロニトリル
との共重合体からなる中空ビーズ、及び日本フェライト
社製のエクスパンセル642WUや松本油脂製薬社製の
F−50D等の発泡性ビーズを発泡させて得られる中空
ビーズが挙げられる。
【0021】これらの内、ウレタン系重合体は低屈折率
であるため、発色性の向上に更に寄与することができる
ので、基材樹脂としてウレタン系重合体が好ましい。弾
性樹脂ビーズの平均粒子径は、5〜50μmの範囲であ
ることが好ましい。平均粒子径が50μmより大きい
と、表面が粗くなり作画性が低下するので好ましくな
く、逆に5μmより小さいと、発色性の向上効果が低下
するので好ましくない。
【0022】上記各成分の配合割合は、各成分の種類及
び所望する受像層の性質等に応じて、適宜調製される。
例えば、ウレタン系樹脂を100重量部とした場合、シ
リカビーズを80〜130重量部、セルロース粉末を2
0〜75重量部、水溶性アクリル系樹脂粒子を60〜1
00重量部、弾性樹脂ビーズを20〜40重量部の割合
で使用することができる(固形分換算)。そして、溶剤
は、これらの成分を固形分として、固形分が10〜40
重量%となるように使用することが好ましい。ここで、
シリカビーズが上記の範囲外である場合、量が少ないと
吸水速度が低下し、逆に量が多いと発色性が低下するの
で好ましくない。セルロース粉末が上記の範囲外である
場合、量が少ないと発色性が改善されず、逆に多いと密
着性が低下するため好ましくない。
【0023】水溶性アクリル系樹脂粒子が上記の範囲外
である場合、量が少ないと滲みが発生し、逆に量が多い
と密着性が低下するため好ましくない。弾性樹脂ビーズ
が上記の範囲外である場合、量が少ないと発色性が改善
されず、逆に量が多いと密着性が低下するため好ましく
ない。更に、これら成分を含む溶液の濃度が上記の範囲
外である場合、受像層の形成が困難になるため好ましく
ない。
【0024】上記成分以外にも、本発明の効果を阻害し
ない範囲で、無機充填剤(例えば、カオリン、クレー、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、バライ
タ、亜鉛華、チタン、水酸化マグネシウム、チョーク、
珪酸塩等)、顔料分散剤、増粘剤、流動変性剤、キレー
ト剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、架橋剤等を適宜混合し
てもよい。
【0025】次に、本発明の記録媒体について説明す
る。本発明の記録媒体は、上記の受像層形成用組成物か
ら溶剤を除去して得られる受像層を少なくとも備えてい
る。受像層は基材上に設けられていてもよく、その場合
の基材としては、特に限定されず、公知の基材をいずれ
も使用することができる。例えば、ポリ塩化ビニル、ポ
リエチレンテレフタレート等の樹脂シートや、合成紙、
耐水紙等の紙等が挙げられる。受像層の厚さは、特に限
定されず、用途に応じて適宜設定することができる。通
常10〜90μmの範囲とされる。また、基材なしで受
像層自体からなる場合には、25〜90μmの厚さを有
するのが好ましい。受像層が基材上に設けられている場
合には、受像層の厚さは10〜70μm程度が好まし
い。
【0026】受像層は、溶剤の除去後の厚さが、所定の
厚さになるように基材上に組成物を塗布し、その後加熱
して溶剤を除去することにより形成することができる。
記録媒体が受像層のみからなる場合は、受像層形成後に
除去される工程紙上に組成物を塗布し、加熱して溶剤を
除去した後、工程紙を除去することにより形成すること
ができる。組成物の塗布方法としては、ブレードコー
タ、エアーナイフコータ、ロールコータ、ブラッシュコ
ータ、カーテンコータ、チャンプレックスコータ、バー
コータ、グラビアコータ等の塗布装置を使用する方法が
挙げられる。溶剤の除去は、通常40〜120℃で、1
〜10分間加熱することにより行われる。
【0027】受像層を基材上に形成した場合は、受像層
形成面の反対側の基材裏面に、被着体に接着するための
粘着剤層及び、粘着剤層上に接着時まで粘着剤層を保護
する剥離紙を設けてもよい。受像層を工程紙上に設ける
場合は、受像層の裏面に粘着剤層と剥離紙を設けてもよ
い。なお、粘着剤層を構成する粘着剤は、特に限定され
ず、受像層と被着体への接着性を考慮して、公知の粘着
剤から適宜選択することができる。また、剥離紙も、公
知のものを使用することができる。ここで、基材を使用
しない記録媒体は、印刷時に基材の堅さに応じた取り扱
いや、基材の風合いを考慮した印刷条件の設定等を行う
必要がないため、より簡単に印刷を行うことができる。
【0028】本発明の記録媒体への印刷に使用すること
ができるインクジェットプリンタは、特に限定されず、
公知のプリンタを使用することができる。例えば、静電
吸引方式、圧電素子を用いてインクに機械的振動又は変
位を与える方式、インクを加熱して発泡させ、その圧力
を利用する方式等を利用したプリンタが挙げられる。ま
た、インクジェットプリンタ用インクは、特に限定され
ず、公知のインクを使用することができる。このインク
には、主成分として染料又は顔料と溶剤とが含まれてい
る。この内、本発明の記録媒体に印刷するためのインク
に含まれる溶剤は、水又は、水と水混和性有機溶媒(ア
ルコール等)との混合溶剤であることが好ましい。
【0029】本発明の記録媒体は、白黒を含むフルカラ
ー印刷を行った際に、作画性がよく、極めて良好な発色
を呈する画像を提供することができる。更に、その画像
は、滲み、密着性及び耐水性にも優れている。本発明の
記録媒体は、例えば次のように使用される。即ち、ま
ず、工程紙を備えている場合は、工程紙を除去し、受像
層上に印刷を行った後、受像層の印刷面側に粘着剤層を
介してオーバーラミフィルムを積層する。このオーバー
ラミフィルムは印刷面を保護する役割を果たしている。
その後、剥離紙を取り除き、被着体に粘着剤層を介して
接着する。
【0030】上記使用方法以外にも、オーバーラミフィ
ルムを積層しないで、そのまま被着体に接着することも
可能である。更に、記録媒体に粘着剤層及び剥離紙を積
層せず、印刷後の記録媒体を粘着剤層を表面に有する被
着体に接着することも可能である。本発明の記録媒体
は、プリンタ用用紙、OHP用フィルム、吊り広告、看
板等の多方面で使用することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。 実施例1 以下の表1の配合割合で各成分を混合することにより受
像層形成用組成物を調製した。なお、表1中、 ・ウレタン系樹脂は、大日精化社製レザミンNE−30
8(溶剤:トルエン/イソプロパノール=50/50、
固形分濃度25重量%)を使用し、 ・弾性樹脂ビーズは、根上工業社製アートパールC−3
00(平均粒子径20μm)を使用し、 ・水溶性アクリル樹脂粒子は、昭和高分子社製コーガム
HW−21(溶剤:水/イソプロパノール=95/5、
固形分濃度39重量%、平均粒子径約60μmと0.5
μmの粒子の混合物)を使用し、 ・セルロース粉末は、レッテンマイヤー社製ビセタルB
ZN−600/30PH(繊維長約23μm)を使用
し、 ・シリカビーズは、水澤化学社製ミズカシールP−78
A(平均粒子径3μm)を使用し、 ・溶剤は、イソプロパノール/トルエン/酢酸エチル=
25/15/60を使用した。更に、表1中の数値は、
溶剤以外については、固形分換算されている。
【0032】得られた組成物は、固形分濃度が24.5
重量%で、粘度が8000cps(25℃)の白色粘稠
溶液であったなお、表1中の溶剤は、ウレタン系樹脂及
び水溶性アクリル樹脂中に含まれる溶剤も加算した数値
である。 実施例2〜7及び比較例1〜7 表1及び表2の配合割合とすること以外は実施例1と同
様にして、受像層形成用組成物を調製した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】上記表1及び表2の組成物を、ポリ塩化ビ
ニルからなる基材上に塗布し、溶剤を90℃で3分間乾
燥させることにより除去して、厚さ40μmの受像層を
備えた記録媒体を形成した。
【0036】次に、圧電方式のヘッドを有するインクジ
ェットプリンタ(ミマキ社製IJ−1300)を用い
て、受像層上にテストパターンを印刷した。インクは、
イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色からなる
水性顔料インク(前記インクジェットプリンタの純正
品)を使用した。
【0037】得られた画像の評価(発色性、滲み、密着
性、耐水性及び作画性)を以下の基準で行った。 ・発色性−プリンタへの入力色と出力色の色のぼやけ及
び濃淡を比較し、濃淡が鮮明な場合は○、若干鮮明さに
欠ける場合は△、鮮明さに欠ける(白っぽい)場合は×
とした。 ・滲み−印刷画像の色と色の境の滲みを観察し、インク
吐出量200%−200%間でも滲みがない場合は○、
100%−200%間で滲みがある場合は△、100%
でも滲む場合は×とした。 ・密着性−市販のセロハンテープを印刷面に貼り付けた
後、そのテープを高速で剥がすことにより評価し、セロ
ハンテープに受像層が剥離しない場合を○、剥離する場
合を×とした。 ・耐水性−パターン印刷後、24時間放置し、その後1
分間記録媒体を水に浸け、取り出し、受像層の剥離(溶
解を含む)及び色の流れ(滲み)を評価し、受像層が剥
離せず、色が流れない場合は○、受像層は剥離しない
が、色が流れる場合は△、受像層が剥離し、色も流れ出
す場合は×とした。 ・作画性−パターン作画での評価ではなく、写真印刷に
より、プリンターへの入力色と出力色の同一性を比較
し、同一の場合は○、白くぼやける場合は△、完全に白
くぼやけ、印刷むらが出る場合は×とした。結果を表3
及び4に示す
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】表3及び4から以下のことが判った。ま
ず、実施例1〜3より、弾性樹脂ビーズの配合割合が2
2〜37重量部の範囲で、良好な性質の画像が得られる
ことが確認できた。実施例1、4及び5より、水溶性ア
クリル樹脂の配合割合が70〜88重量部の範囲で、良
好な性質の画像が得られることが確認できた。実施例
1、6及び7より、セルロース粉末の配合割合が36〜
60重量部の範囲で、良好な性質の画像が得られること
が確認できた。
【0041】比較例4〜6と7より、セルロース粉末を
加えることで、若干発色性及び作画性を改善できるが、
滲みを改善することはできなかった。比較例1〜3と比
較例4〜6より、水溶性アクリル樹脂粒子を加えること
で、滲みを改善することができるが、発色性及び作画性
を更に向上させる必要があった。実施例1〜7及び比較
例1〜3より、弾性樹脂ビーズを添加することで、全て
の性質が良好な画像を得られることが確認できた。
【0042】
【発明の効果】本発明のインクジェット印刷の受像層形
成用組成物は、これを使用して形成された記録媒体の受
像層に極めて優れた発色性を付与することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタン系樹脂の有機溶剤溶液中に、水
    溶性アクリル系樹脂粒子、シリカビーズ、セルロース粉
    末及び弾性樹脂ビーズが分散していることを特徴とする
    インクジェット印刷の受像層形成用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の受像層形成用組成物か
    ら溶剤を除去して得られる受像層を備えたインクジェッ
    ト印刷の記録媒体。
  3. 【請求項3】 受像層が基材上に形成されている請求項
    2に記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】 基材がない場合には受像層上に、基材が
    ある場合には受像層形成面と反対の基材の裏面上に、粘
    着剤層及び剥離紙をこの順で備える請求項2又は3に記
    載の記録媒体。
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