JP4138622B2 - 空隙型透明インクジェットフィルム - Google Patents
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Description
さらに、ガラスビーズや合成樹脂マイクロビーズをバインダーで固着したインク受容層は、インク吸収性は良いが、インクの定着性が悪い上に、滲みを生じやすく、しかも脆くて割れやすいという欠点を有する。
しかしながら、同じ一次粒子径及び二次粒子径をもつθ型又はγ型の酸化アルミニウムも用いることができる。
で表わされる界面活性剤を挙げることができるが、特に好ましいのは、ω‐ノナデセニルトリメチルアンモニウムクロリド、ω‐ヘキサデセニルトリメチルアンモニウムクロリド及びω‐テトラデセニルトリメチルアンモニウムクロリドなど疎水性基として末端にエチレン結合を有する炭素数12以上の長鎖炭化水素基をもつものである。
乳化重合に際しては、この反応性界面活性剤以外の乳化剤として慣用されているカチオン型界面活性剤を併用することもできる。
で表わされる基であり、このような基をもつアクリル系モノマーの例としては、2‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)エチルトリメトキシシラン、2‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)エチルトリエトキシシラン、3‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)プロピルトリメトキシシラン、3‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)プロピルメチルジメトキシシラン、3‐アクリロキシ(又はメタクリロキシ)プロピルトリス(2‐メトキシエトキシ)シランなどがある。これらの加水分解性シリル基をもつアクリル系モノマーは、所望に応じ、他のアクリル系モノマーと混合して用いることもできる。
なお、各例中の物性は以下の方法により測定したものである。
水を含ませた脱脂綿でインク受容層を擦り、塗膜が剥がれ、基材表面が現れた時点の往復回数を測定し、評価した。
◎:100回以上
○:50回以上100回未満
×:50回未満
ヘイズメーター「NDH2000」(日本電色製)でヘイズ値を測定した。
染料インクの印字性は、EPSON社製インクジェットプリンター(PM−3300C)で画像を出力し、インク吸収性、混色部分のにじみ、ベタ部の色むらなどを目視で評価した。油性顔料インクの印字性はOLYMPUS社製インクジェットプロッター(PJ−3600)で画像を出力し、染料インクと同様に評価した。
○:インクのあふれ、にじみ、色むらのないもの
×:インクのあふれ、にじみ、色むらのいずれかが認められるもの
EPSON社製インクジェットプリンター(PM−3300C)とOLYMPUS社製インクジェットプロッター(PJ−3600)でそれぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエロー各色をべタ印字した。印字1分後、べタ部に紙を置き、200gの分銅で1回こすった後のインクの紙への転写度合を評価した。
○:インクの転写が見られない
△:若干転写が見られる
×:インクが紙に転写している
OLYMPUS社製インクジェットプロッター(PJ−3600)でブラック、シアン、マゼンタ、イエロー各色をべタ印字し、インク乾燥後、乾いた脱脂綿でべタ部分を10回擦り、顔料インクが受容層上に定着しているかを評価した。
○:顔料インクが受容層上に残っている。
×:顔料インクが脱脂綿に移り、受容層上に残らない。
δ型酸化アルミニウム(日本アエロジル社製,「アルミニウムオキサイドC」,一次粒子径13nm)20gに水79.6gと酢酸0.4gを加えてホモジナイザーで分散した。この分散液の平均2次粒径は150nm以下であった。
インク受容層塗布液A
酸化アルミニウム分散液α(20%水分散液) 46.9g
水溶性セルロースエーテル(信越化学工業社製,商標名「メトローズ90SH−30000」) 0.63g(固形分)
カチオン性アクリルシリコンエマルション(ダイセル化学工業社製,商標名「アクアブリット903」) 0.31g(固形分)
上記組成物に水、アルコールを加えて、固形分10質量%に調整した。
この塗布液から形成されるインク受容層中の超微粒子状無機物の含有割合は90.9質量%、水溶性セルロースエーテルの含有割合は6.1質量%である。
インク受容層塗布液B
シリカ20%水分散液(キャボット・スペシャルティー・ケミカルズ・インク社製,「CAB−O−SPERSE PG−022」,一次粒子径20nm,二次粒子径150nm以下) 35.0g
水溶性セルロースエーテル(信越化学工業社製,商標名「メトローズ90SH−30000」) 1.0g(固形分)
カチオン性アクリルシリコンエマルション(ダイセル化学工業社製,商標名「アクアブリット903」) 0.5g(固形分)
上記組成物に水、アルコールを加えて、固形分8質量%に調整した。
この塗布液から形成されるインク受容層中の超微粒子状無機物の含有割合は82.4質量%、水溶性セルロースエーテルの含有割合は11.8質量%である。
実施例1におけるインク受容層塗布液Aにおいて、カチオン性アクリルシリコンエマルション「アクアブリット903」を用いない以外は、実施例1と同様にして空隙型インクジェットフィルムを得た。このフィルムは印字性、乾燥性、特に透明性に優れていたが、耐水性に劣る。
実施例1におけるインク受容層塗布液Aのカチオン性アクリルシリコンエマルション「アクアブリット903」の代わりに、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂「スミテックスレジンM−3」(住友化学工業社製,商標名)を0.16g(固形分)用い、その他は実施例1と同様にして空隙型インクジェットフィルムを得た。このフィルムは耐水性に劣る。
実施例1におけるインク受容層塗布液Aのカチオン性アクリルシリコンエマルション「アクアブリット903」の配合量を0.01g(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして空隙型インクジェットフィルムを得た。このフィルムは透明性に優れていたが、耐水性に劣る。
この塗布液から形成されるインク受容層中の超微粒子状無機物の含有割合は93.6質量%、水溶性セルロースエーテルの含有割合は6.3質量%である。
実施例1におけるインク受容層塗布液Aのカチオン性アクリルシリコンエマルション「アクアブリット903」の配合量を1.24g(固形分)とした以外は、実施例1と同様にして空隙型インクジェットフィルムを得た。このフィルムは耐水性に優れていたが、ヘイズ値が高く透明性に劣るため、実用に適さない。
この塗布液から形成されるインク受容層中の超微粒子状無機物の含有割合は83.4質量%、水溶性セルロースエーテルの含有割合は5.6質量%である。
易接着処理された透明フィルムに下記の組成からなるインク受容層塗布液Cを乾燥膜厚が35μmになるように塗布し、60〜140℃で乾燥させ、空隙型インクジェットフィルムを得た。
インク受容層塗布液C
酸化アルミニウム分散液α(20%水分散液) 25.0g
水溶性セルロースエーテル(信越化学工業社製,商標名「メトローズ90SH−30000」) 1.0g(固形分)
カチオン性アクリルシリコンエマルション(ダイセル化学工業社製,商標名「アクアブリット903」) 0.34g(固形分)
上記組成物に水、アルコールを加えて、固形分10質量%に調整した。
この塗布液から形成されるインク受容層中の超微粒子状無機物の含有割合は78.9質量%、水溶性セルロースエーテルの含有割合は15.8質量%である。
易接着処理された透明フィルムに下記の組成からなるインク受容層塗布液Dを乾燥膜厚が35μmになるように塗布し、60〜140℃で乾燥させた。
インク受容層塗布液D
酸化アルミニウム分散液α(20%水分散液) 48.1g
水溶性セルロースエーテル(信越化学工業社製,商標名「メトローズ90SH−30000」) 0.39g(固形分)
カチオン性アクリルシリコンエマルション(ダイセル化学工業社製,商標名「アクアブリット903」) 0.13g(固形分)
上記組成物に水、アルコールを加えて、固形分10質量%に調整した。
この塗布液から形成されるインク受容層中の超微粒子状無機物の含有割合は94.9質量%、水溶性セルロースエーテルの含有割合は3.8質量%である。
易接着処理された透明フィルムに下記の組成からなるインク受容層塗布液Eを乾燥膜厚が35μmになるように塗布し、60〜140℃で乾燥させ、空隙型インクジェットフィルムを得た。
インク受容層塗布液E
酸化アルミニウム分散液α(20%水分散液) 62.5g
カチオン性アクリルシリコンエマルション(ダイセル化学工業社製,商標名「アクアブリット903」) 2.6g(固形分)
上記組成物に水、アルコールを加えて、固形分15質量%に調整した。
酸化アルミニウム分散液βの調製
δ型酸化アルミニウム(日本アエロジル社製,商品名「アルミニウムオキサイドC」,一次粒子径13nm)20gに水80.0gを加えてホモジナイザーで分散した。この分散液の平均二次粒径は200nmよりも大きかった。
透明インクジェットフィルム(旭硝子社製,商標名「ピクトリコ」)について、実施例1と同様に評価した。このフィルムは透明性、印字性、耐水性には優れているが、油性顔料インクは定着しなかった。
Claims (7)
- 透明性基材シートの少なくとも片面に、アルコキシ基及びヒドロキシアルコキシ基によりエーテル化された水溶性セルロースエーテル及び超微粒子状無機酸化物を含有するフィラーリッチのインク受容層を設けてなる空隙型インクジェットフィルムにおいて、インク受容層に含ませる超微粒子として、一次粒子径30nm以下、二次粒子径200nm以下のδ型、θ型及びγ型のいずれかの酸化アルミニウム粒子若しくは酸化ケイ素粒子を用いるとともに、インク受容層にカチオン性アクリル系エマルションを配合したことを特徴とする空隙型透明インクジェットフィルム。
- インク受容層中のアルコキシ基及びヒドロキシアルコキシ基によりエーテル化された水溶性セルロースエーテルの含有割合が4〜15質量%である請求項1記載の空隙型透明インクジェットフィルム。
- 超微粒子状無機酸化物がδ型酸化アルミニウムである請求項1記載の空隙型透明インクジェットフィルム。
- インク受容層中の超微粒子状無機酸化物の含有割合が85〜96質量%である請求項1、2又は3記載の空隙型透明インクジェットフィルム。
- インク受容層中の超微粒子状無機酸化物と水溶性セルロースエーテルとが質量比で6:1ないし20:1の範囲にある請求項1ないし4のいずれかに記載の空隙型透明インクジェットフィルム。
- インク受容層中のカチオン性アクリルエマルションの含有割合が0.5〜5質量%である請求項1ないし5記載の空隙型透明インクジェットフィルム。
- カチオン性アクリルエマルションが、カチオン性アクリル・シリコンエマルションである請求項1ないし6のいずれかに記載の空隙型透明インクジェットフィルム。
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