JP4092041B2 - インクジェット記録シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録シート、特に耐擦傷性、インク吸収性及び顔料インク定着性に優れたインクジェット記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラの普及、あるいはコンピュータの普及とともに、それらの画像を紙面等に記録するためのハードコピー技術が急速に発達している。これらハードコピーの究極の目標は銀塩写真であり、特に、色再現性、画像密度、光沢、耐候性等をいかに銀塩写真に近づけるかが、開発の課題となっている。ハードコピーの記録方式には、銀塩写真によって画像を表示したディスプレーを直接撮影するもののほか、昇華型熱転写方式、インクジェット方式、静電転写型を各社各様の方式でカラー化した方式等、多種多様な方式が採用されている。
【0003】
このうちインクジェット方式は、装置が比較的小型であり、ランニングコストも低い等の利点を有しているため、昇華型熱転写方式等とともにハードコピー方式の主流となりつつある。特に、インクジェット方式は、ノズルから記録シートに向けてインク液滴を高速で射出して画像形成するため、フルカラー化や高速化が容易なことや印字騒音が低いこと等から、近年急速に普及しつつある。
【0004】
インクジェットプリンタ用の記録シートとしては、これまでインクを速やかに吸収し、鮮明な画像を得るために、紙やフィルム等の基材上にアルミナ水和物とポリビニルアルコールといった結着剤とからなる多孔質のインク受容層を設けたものが知られている。インクジェットプリンタ用の記録シートは、インクの中に多量に含まれる水や溶媒を、インク受容層中の細孔で吸収する必要があるが、インク受容層が透明であるほど、色濃度の高い鮮明な画像を形成することができる。このため、インク受容層としては透明なものが望まれている。更に、多くのインクジェット記録方法は、水系のインクを使用するため、画像形成後、水がかかってもインク受容層に外観上の欠点が発生したり、インク中の染料が流れてインクが滲んだりしないこと(以下耐水性と記す)や、記録シートの表面が鋭利なものに接触して傷が付き、記録物の品質を損なうことがないこと(以下耐擦傷性と記す)や、表面の光沢度が高いこと(以下光沢性と記す)等も重要になってきている。
【0005】
上述したようなアルミナ水和物とポリビニルアルコール等の結着剤とからなる多孔質のインク受容層の表面は、鋭利なものに接触して傷がつきやすく記録物の品質を損なうため、従来ではその保護を目的としてシリカゲルを主成分とするトップ層を設けて耐擦傷性を得ている。
【0006】
このようなトップ層として、特開平7−76162号公報においては、インク受容層の上層にシリカゲル層を設けたインクジェット記録シートが開示されており、トップ層としてシリカゲル層を用いることでインク吸収性を改善し、色素の発色性が高く、かつ記録面の耐摩擦性を改善することが可能なインクジェット記録シートが提供されている。また、特開平7−101142号公報では、特に水溶性インクに対して印字濃度が高く、インク吸収性に優れ、折り割れに対して強度の優れたインクジェット記録シートが提供されている。しかしながら、特開平7−101142号公報のトップ層では、依然として耐擦傷性、顔料インクに対する定着性が充分ではない。
【0007】
近年プリンタのインク量は、高画質化の要求とともに増加する傾向にあり、上述した従来のシリカゲルを主成分とするトップ層を設けたインクジェット記録シートは、プリンタの種類又は印刷モードによっては、インクを吸収しきれずに表面に溢れ、粒状の画像となる現象(以下ビーディングと記す)が発生する。また、近年では、画像の耐光性を向上させるため耐候性に優れる顔料インクを用いる場合も多い。上述した従来のトップ層を設けたインクジェット記録シートは、顔料インクに対して定着性が依然として不充分であるため印字部を擦ると、容易にインクが剥がれる問題があり、使用条件が限られてしまうという不都合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明の目的は、耐擦傷性に優れるとともに、インク吸収性も良く、さらには顔料インクに対しても良好な定着性を示すインクジェット記録シートを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上述した目的は、本発明のインクジェット記録シートを提供することによって達成される。すなわち本発明の構成によれば、支持体上に顔料としてアルミナ水和物と結着剤とを含有するインク受容層と、表面に無機粒子が結合した重合体粒子からなる複合重合体及び無機粒子を含有するトップ層とを順次積層してなり、上記トップ層において上記無機粒子の合計量100重量部に対して上記重合体粒子が3〜100重量部であり、トップ層の塗工量が0.1〜5.0g/m 2 であるインクジェット記録シートが提供される。
【0010】
また、本発明の構成では上記トップ層の上記無機粒子は、コロイダルシリカとされることが好ましい。
【0011】
さらに、本発明の構成では、上記複合重合体は、コロイダルシリカの存在下で重合性単量体を重合させることにより形成されることが好ましい。
【0015】
また、本発明の構成では、上記コロイダルシリカの平均粒子径は、0.01〜0.1μmであることが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる支持体としては特定の材料に限定されるものではなく、一般に塗工紙分野で使用される酸性紙、中性紙、フィルム、合成紙等の紙化処理したフィルム等が使用できる。上述したフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエステルジアセテート等のポリエステル樹脂フィルム、ポリカーボネート樹脂フィルム、ETFE等のフッ素系樹脂シート等を挙げることができる。これらの支持体には、接着性を改善するために適宜コロナ放電処理を施したり、アンダーコート等を設けても良い。
【0018】
本発明においてインク受容層に用いられる顔料としては、無機酸化物又はその水和物が好ましい。具体的にはシリカ、アルミナ、アルミナ水和物を挙げることができる。さらに、アルミナ水和物としては、インクを良く吸収、定着すること等から、ベーマイト(A12O3・nH2O、n=1〜1.5)が好ましい。このアルミナ水和物は、種々の形態のものを用いることができるが、容易に平滑な層が得られるのでゾル状のベーマイトを原料として用いることが好ましい。
【0019】
このインク受容層に充分な吸収性を付与し、かつインク受容層に透明性を付与するためには、その細孔構造が平均細孔半径で3〜15nmであり、細孔容積で0.3〜2.0cc/gを有することが好ましい。このようにアルミナ水和物層の透明性を高くすることによって、色濃度を高くできるとともに鮮明な画像が得られる。さらには、その細孔が実質的に細孔半径1〜30nmにあることが好ましい。なお、本発明における細孔径分布は、窒素吸脱着法により測定することができる。
【0020】
上述したインク受容層の厚さは適宜設定することができるが、一般には1〜100μmとすることが好ましい。インク受容層の厚きが1μmに満たない場合は充分なインク吸収の効果が得られず、100μmを超える場合は、透明性や強度が低下しがちになるのでので好ましくない。
【0021】
支持体上にインク受容層を設ける手段としては、例えば、アルミナ水和物に結着剤を加えてスラリー状とし、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、バーコーター、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等を用いて塗布し、乾燥する方法を挙げることができる。
【0022】
インク受容層に用いられる上述の結着剤としては、デンプンやその変性体、ポリビニルアルコール及びその変性体、SBRラテックス、NBRラテックス、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等の水溶性重合体、アルコール可溶性の重合体及びこれらの重合体の混合物並びに必要に応じて従来公知のいかなる重合体を混合して用いることができる。
【0023】
本発明のトップ層は、少なくとも無機粒子が結合した重合体粒子からなる複合重合体(以下、単に複合重合体という)を含有する。このような複合重合体は、単独のエマルジョンとして本発明のインクジェット記録シートのトップ層として用いることもできるが、上述の複合重合体に加えて、さらに別途無機粒子を加えて本発明のトップ層とすることが、本発明の耐擦傷性に優れるとともに、インク吸収性も良く、さらには顔料インクに対しても良好な定着性を示すインクジェット記録シートを提供する効果が得られ易いので好ましい。
【0024】
本発明において、トップ層の複合重合体と無機粒子との割合は、トップ層における無機粒子の合計量100重量部に対して重合体粒子を3〜100重量部とすることが好ましい。すなわち、無機粒子の合計量(重合体に結合した無機粒子+後から加えた無機粒子)100重量部を基準として重合体が3〜100重量部とされていることが好ましく、さらには、5〜30重量部とされていることがより好ましい。
【0025】
本発明において上述の複合重合体を単独でトップ層に用いる場合には、特にインク受容層がアルミナ水和物、特にベーマイト(A12O3・nH2O、n=1〜1.5)から形成され、その層厚が5μmよりも大きくされたインク受容層と組み合わせて用いることが好ましい。このようなインク受容層と上述の複合重合体から構成される本発明のインクジェット記録シートは、耐擦傷性に優れるとともに、インク吸収性も良く、さらには顔料インクに対しても良好な定着性を示すことが見出された。
【0026】
以下に本発明のトップ層に用いられる材料についてさらに説明する。
本発明のトップ層に用いられる重合体粒子としては、不飽和結合を有する単量体を重合させたものを挙げることができる。本発明に用いることのできる上述した不飽和結合を有する重合性単量体としては、具体的には、アクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、デシルアクリレート、ラウリルアクリレート等の炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するアクリル酸エステル、メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等の炭素数が1〜18の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を有するメタクリル酸エステル、アクリルアミド及びその誘導体、アクリロニトリル、グリシジルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、酢酸ビニル、塩化ビニル、エチレン、ブタジエン、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、ビニルフェノール等のビニル基を含有する化合物類を挙げることができる。さらに、ビニルトリメトキシンラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシ−エトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシンラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリス(メトキシ−エトキシ)シランといった不飽和結合を有するシリコン誘導体を用いることもできる。これらの他にも必要に応じてポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコーンアクリレートといった不飽和結合を有する重合体を適宜用いることもできる。これらの不飽和結合を有する単量体は、単独で重合体を形成することも可能であるが、上述した単量体を2種以上用いて重合され共重合体とされていても良い。さらに、上述した不飽和結合を有する単量体は、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、スルフィン酸基、燐酸基等のうち少なくとも1種を含有し、水素イオンを与えることができ、塩基性官能基と反応できるようにされていていても良い。また、上述したカルボキシル基等は、上述したアルキル基の置換基として導入されていても良い。特にこのような重合性単量体を用いることにより、化学反応可能な無機粒子の表面に存在する反応可能サイトと良好な反応を行わせることができる。このようにすることで本発明の複合重合体を形成させることが可能となる。また、本発明のトップ層には、上述した単量体から形成される重合体と、いかなる従来知られている重合体とを本発明の効果が得られる範囲内で混合して用いることもできる。
【0027】
本発明のトップ層に含まれる複合重合体に用いられる無機粒子としては、化学的に上述したモノマーと反応させることができる官能基を含む祖成のものであれば種々のものを用いることができ、例えば、シリカ、二酸化チタン、酸化アルミニウム等を挙げることができる。上述した無機粒子のうちでも特にSiO2・nH2Oの化学組成を有するシリカが好ましい。このようなシリカとしては、例えばコロイダルシリカを挙げることができる。本発明に用いられるコロイダルシリカの平均粒子径としては、0.01〜0.1μmとされていることが好ましい。シリカの平均粒子径が0.01μm未満の場合には、トップ層の耐擦傷性が不充分となるため好ましくない。また、シリカの比表面積が0.1μmを超える場合は、光沢低下の傾向があるので好ましくない。
【0028】
上述のコロイダルシリカは、従来の方法に従って製造されるものを用いることができる。本発明においては、さらにテトラクロロシランといった原料を酸化させて乾式法で製造したシリカを好適なシランカップリング剤といった処理剤によって適宜処理してその表面に化学反応可能なサイトを付与することで本発明に用いることができる。また、用いる無機粒子の種類に応じてチタネートカップリング剤等により上述の無機粒子を処理して用いることもできる。
【0029】
本発明のトップ層に用いられる複合重合体は、具体的には例えばコロイダルシリカ存在下で上述の不飽和結合を有する単量体を乳化重合、懸濁重合させることによリエマルジョンとして製造することができる。この複合重合体の平均粒子径は、0.05〜0.5μmとされていることが好ましい。また、本発明に用いられる複合重合体における重合体粒子の平均粒子径に対する無機粒子の平均粒子径の比は、0.01〜0.3とされることが好ましい。
【0030】
上述したように、本発明者等は、トップ層としてコロイダルシリカといった化学反応可能な無機粒子を重合体の重合中に共存させて形成される複合重合体を用いることにより、耐擦傷性、インク吸収性、顔料インクに対する定着性を備える優れたインクジェット記録シートを提供できることを見出し、本発明に至ったものである。本発明のインクジェット記録シートにより良好な印刷特性が得られる理由としては種々の要因が考えられるが、コロイダルシリカと重合体とを単に混合分散するよりも格段にシリカ表面が重合体により被覆された構造を形成させることができることによるものと推定される。このように、コロイダルシリカを重合体に化学的に結合させた複合重合体をトップ層に用いることによって、コロイダルシリカ粒子を強固にトップ層中に固定・分散することが可能となり、シリカ粒子の凝集による被膜強度低下及び光沢度の低下を防止することが可能となるものと推定される。また、特にコロイダルシリカ複合重合体層を用いることによって、その表面が良好に重合体で被覆されることになるので、顔料に対する親和性が向上し、その結果顔料インクに対する定着性が改善されるものと推定される。
【0031】
本発明のトップ層の塗工量は、0.1g/m2〜5.0g/m2とすることが好ましい。すなわち塗工層の密度が1g/cm3であるとき、トップ層の厚さを0.1〜5μmとすることが好ましい。トップ層の塗工量が0.lg/m2未満となると耐擦傷性が不充分となり好ましくない。また、トップ層の塗工量で5.0g/m2を超えるとインクジェット記録シートのインク吸収性が低下するので好ましくない。トップ層の形成方法としては、上述したインク受容層に用いる塗布方法と同様の塗布方法を挙げることができる。
【0032】
本発明のトップ層を塗布する際の溶媒としては、水系が好ましい。また、本発明のトップ層を塗布する際には、種々のノニオン系界面活性剤や、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤といったイオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤を添加して塗布性を改善することも可能である。
【0033】
また、本発明においてトップ層にはインク受容層に用いたのと同様な結着剤をさらに含有させることもできる。
【0034】
【実施例】
以下に、実施例をもって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、例中の部は特に断らない限り、固形分換算の重量部を示す。例1、例2、例4は実施例であり、例5〜7は比較例であり、例3は参考例である。
【0035】
[例1]
165g/m2の上質紙上に、下記のアルミナ水和物からなるインク受容層処方1を、バーコーターを用い塗工量が20g/m2となるように塗布し、乾燥後インク受容層を得た。
インク受容層処方1
アルミナゾル(触媒化成社製、力タロイドAS−3) 100部
ポリビニルアルコール(クラレ社製、PVA−124) 10部
このインク受容層上に、下記のトップ層処方1を、バーコーターを用い塗工重量を2.0g/m2となるように塗工し、乾燥後インクジェット記録シートを得た。この時のインク受容層の細孔特性は、平均細孔半径5.5nm、細孔容積は0.5cc/gであった。
トップ層処方1
コロイダルシリカ(触媒化成社製、カタロイドSI−45P) 100部
コロイダルシリカ複合重合体
(ヘキスト合成社製、モビニール8050:
重合体/コロイダルシリカ比=35/65:
不揮発分約43%
重合体:アクリル酸エステル/スチレン) 30部
この時、複合重合体に含まれるシリカは、19.5重量部であり、重合体は10.5重量部であるから、コロイダルシリカの合計量100重量部に対して重合体は8.8重量部であった。
【0036】
[例2]
実施例1のインク受容層塗工紙上に、下記のトップ層処方2を、バーコーターを用い塗工重量が2.0g/m2となるように塗工し、乾燥後、本発明のインクジェット記録シートを得た。
トップ層処方2
コロイダルシリカ(触媒化成社製、力タロイドSI−45P) 100部
コロイダルシリカ複合重合体
(ヘキスト合成社製、モビニール8030
重合体/コロイダルシリカ比=65/35:
不揮発分約44%
重合体:アクリル酸エステル) 30部
この時、コロイダルシリカの合計量100重量部に対して重合体は17.6重量部であった。
【0037】
[例3]
165g/m2の上質紙上に、下記のアルミナ水和物からなるインク受容層処方1を、バーコーターを用い塗工重量が20g/m2となるように塗布し、乾燥後インク受容層を得た。このインク受容層塗工紙上に、下記のトップ層処方3をバーコーターを用い塗工重量が0.5g/m2となるように塗工し、乾燥後、本発明のインクジェット記録シートを得た。
トップ層処方3
コロイダルシリカ複合重合体
(ヘキスト合成社製、モビニール8050:
重合体/コロイダルシリカ比=35/65:
不揮発分約43%
重合体:アクリル酸エステル/スチレン) 100部
この時、コロイダルシリカの合計量100重量部に対して重合体は53.8重量部であった。
【0038】
[例4]
実施例1のインク受容層塗工紙上に、トップ層処方1を、バーコーターを用い塗工重量が5.0g/m2となるように塗工し、乾燥後本発明のインクジェット記録シートを得た。
【0039】
[例5]
実施例1のインク受容層塗工紙上に、下記のトップ層処方4を、バーコーターを用い塗工重量が2.0g/m2となるように塗工し、乾燥後インクジェット記録シートを得た。
トップ層処方4
コロイダルシリカ(触媒化成社製、力タロイドSI−45P) 100部
ポリビニルアルコール(クラレ社製、R−1130) 10部
この時、コロイダルシリカの合計量100重量部に対して重合体は0重量部であった。
【0040】
[例6]
実施例1のインク受容層塗工紙上に、トップ層処方1を、バーコーターを用い塗工重量が0.05g/m2となるように塗工し、乾燥後インクジェット記録シー卜を得た。
【0041】
[例7]
実施例1のインク受容層塗工紙上に、トップ層処方1を、バーコーターを用い塗工重量が7.0g/m2となるように塗工し、乾操後インクジェット記録シートを得た。表1に本発明の実施例及び比較例のインクジェット記録シートの各特性について示す。
【0042】
【表1】
上記7種のインクジェット記録シートについて、耐擦傷性、インク吸収性及び顔料インク定着性を以下の方法で評価した。
【0043】
[耐擦傷性]
白紙部を爪の先端で擦り、傷発生の程度を下記基準で目視評価を行った。
○:ほとんど発生しない。
△:やや発生する。
×:著しく発生する。
【0044】
[インク吸収性]
キヤノン社製インクジェットプリンタBJC−420Jを用いて、ブラック、シアン、イエロー、マゼンタ、の100%べ夕印字を行い、下記基準で目視評価を行った。
○:ビーディングは発生しない。
△:ややビーディングが発生する。
×:著しくビーディングが発生する。
【0045】
[顔料インク定着性]
ヒューレットパッカード社製インクジェットプリンタ2500Cを用いて、単色ブラックの100%ベタ印字を行い、印字部を爪の先端で擦り、インク剥がれの程度を下記基準で目視評価を行った。
○:ほとんど剥がれない。
△:やや剥がれる。
X:著しく剥がれる。
表2に、上述の評価結果を示す。
【0046】
【表2】
表2に示されるように、本発明のコロイダルシリカ複合重合体を含有するトップ層を用いたインクジェット記録シートは、耐擦傷性、インク吸収性、顔料インクに対する定着性に優れた特性を有していることがわかる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、耐擦傷性に優れるとともに、インク吸収性が良く、さらには顔料インクに対しても良好な定着性を示すインクジェットプリンタ用記録シートを提供することができる。
Claims (4)
- 支持体上に顔料としてアルミナ水和物と結着剤とを含有するインク受容層と、表面に無機粒子が結合した重合体粒子からなる複合重合体及び無機粒子を含有するトップ層とを順次積層してなり、前記トップ層において前記無機粒子の合計量100重量部に対して前記重合体粒子が3〜100重量部であり、トップ層の塗工量が0.1〜5.0g/m 2 であるインクジェット記録シート。
- 前記トップ層の前記無機粒子は、コロイダルシリカである請求項1に記載のインクジェット記録シート。
- 前記複合重合体は、コロイダルシリカの存在下で重合性単量体を重合させることにより形成される請求項2に記載のインクジェット記録シート。
- 前記コロイダルシリカの平均粒子径は、0.01〜0.1μmである請求項2または3に記載のインクジェット記録シート。
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