JPH10315614A - 記録用シート - Google Patents

記録用シート

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Publication number
JPH10315614A
JPH10315614A JP14347997A JP14347997A JPH10315614A JP H10315614 A JPH10315614 A JP H10315614A JP 14347997 A JP14347997 A JP 14347997A JP 14347997 A JP14347997 A JP 14347997A JP H10315614 A JPH10315614 A JP H10315614A
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JP
Japan
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recording sheet
receiving layer
ink
modified polyvinyl
polyvinyl acetate
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Application number
JP14347997A
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English (en)
Inventor
Hideo Nakanishi
秀生 中西
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】基材の少なくとも片面に、インクに対する
受容層を有する記録用シートにおいて、該受容層が変性
ポリ酢酸ビニルを主成分として形成されることを特徴と
する記録用シート、また基材の少なくとも片面に、変性
ポリ酢酸ビニルを主成分とする、インクに対する受容層
を1層以上有し、かつ基材および該受容層を含む多層構
造を有する記録用シートにおいて、少なくとも最上層
に、平均粒径10〜30μmの微粒子を含有することを
特徴とする記録用シート。 【効果】本発明の記録用シートは、インク吸収性、耐水
性、画像解像度、耐ブロッキング性の各性質がバランス
良く優れ、各種の印刷に適用でき、特に水性インクによ
る印刷への適用に優れ、インクジェット印刷やペンプロ
ッター用に甚だ好適である。さらに、印刷重送性に優れ
ているために、連続印刷が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録用シートに関
するものであり、インクジェット印刷、オフセット印
刷、フレキソ印刷などの各種印刷に適用される記録用シ
ート、とりわけ、水性インクによる印刷を対象とする水
性インク吸収タイプの記録用シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、水性インクによる印刷に適用され
るシートとしては、支持体表面にインク吸収性を持たせ
るために、例えば特開昭59−174381号公報、特
開昭60−224578号公報等に示されるように、支
持体上にデンプン、水溶性セルロース誘導体、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン等の吸水性高分子
を主材とするインク受容層を設けることが提案されてい
る。しかしながら、特にインク吸収タイプの記録シート
のコーティング剤に要求される特性は、インク吸収速度
が速く、しかも含水膨潤状態でも被覆強度が大きく、通
常の摩擦では破れたりしないこと、さらにブロッキング
性がなく、滑りが良いことである。このような諸特性の
バランスの良いインク受容層材料は、従来満足すべきも
のが得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】インク吸収性、耐水
性、画像の鮮明さなどのバランスを改善するために、種
々検討が行なわれているが、例えばポリビニルアルコー
ルを用いた場合は画像の鮮明さは良いが、インク吸収
性、耐水性、ブロッキング性に劣る、また、PEO系樹
脂を用いた場合はインク吸収性がよく、耐水性もある程
度あるが、画像の鮮明さ、耐ブロッキング性に劣る、さ
らにそれらに無機、もしくは有機微粒子を加えても、耐
ブロッキング性が解消されるだけである。また両者を各
種構成で積層、あるいは混合した場合も、両者の欠点が
解消されないことが分かった。そこで、本発明者等は、
研究を深耕させた結果、特定の共重合体を主材とするイ
ンク受容層が従来のものに比べインク吸収性、耐水性、
耐ブロッキング性、画像鮮明度等が格段に優れたバラン
スを発揮することを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を有
するものである。 (1)基材の少なくとも片面に、インクに対する受容層
を有する記録用シートにおいて、該受容層が変性ポリ酢
酸ビニルを主成分として形成されることを特徴とする記
録用シート。 (2)基材の少なくとも片面に、変性ポリ酢酸ビニルを
主成分とする、インクに対する受容層を1層以上有し、
かつ基材および該受容層を含む多層構造を有する記録用
シートにおいて、少なくとも最上層に、平均粒径10〜
30μmの微粒子を含有することを特徴とする記録用シ
ート。 (3)基材の少なくとも片面に、変性ポリ酢酸ビニルを
主成分とする、インクに対する受容層を1層以上有し、
かつ基材および該受容層を含む多層構造を有する記録用
シートであって、最上層が該受容層の最上層であること
を特徴とする(2)に記載の記録用シート。 (4)基材の少なくとも片面に、2層のインクに対する
受容層を有し、該受容層の上層が最上層である記録シー
トにおいて、該受容層の上層が変性ポリ酢酸ビニルを主
成分とし、平均粒径10〜30μmの微粒子を含有する
ことを特徴とする記録用シート。 (5)微粒子の配合割合が、0.01〜10重量%であ
ることを特徴とする(2)乃至(4)のいずれか一項に
記載の記録用シート。 (6)インクに対する受容層中に架橋剤を0.01〜1
0重量%含有することを特徴とする(1)乃至(5)の
いずれか一項に記載の記録用シート。 (7)変性ポリ酢酸ビニルが、一般式 (式中、R1は水素またはメチル基、R2およびR3は水
素またはアルキル基、nは1から100までの整数であ
る。)で表わされるポリオキシアルキレン(メタ)アリ
ルエーテルと酢酸ビニルとを、ポリオキシアルキレン
(メタ)アリルエーテルと酢酸ビニルのモル比が1〜3
0:99〜70の割合となるように共重合した、オキシ
アルキレン基を側鎖に有する変性ポリ酢酸ビニルである
ことを特徴とする(1)乃至(6)のいずれか一項に記
載の記録用シート。 (8)水性インクによる印刷に用いることを特徴とする
(1)乃至(7)のいずれか一項に記載の記録用シー
ト。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明では、基材の少なくとも片
面に変性ポリ酢酸ビニルを主成分とするインクに対する
受容層(以下、インク受容層とする)を設ける。本発明
で用いる変性ポリ酢酸ビニルは、特に限定はされず、例
えばアクリル変性ポリ酢酸ビニル、アルキレンオキサイ
ド変性ポリ酢酸ビニル等が挙げられるが、好ましくは、
下記の一般式(1)で表わされるポリオキシアルキレン
(メタ)アリルエーテルと酢酸ビニルとを、ポリオキシ
アルキレン(メタ)アリルエーテルと酢酸ビニルのモル
比が1〜30:99〜70の割合となるように共重合し
た、オキシアルキレン基を側鎖に有する変性ポリ酢酸ビ
ニルが良い。 (式中、R1は水素またはメチル基、R2およびR3は水
素またはアルキル基、nは1から100までの整数であ
る。) 上記オキシアルキレン基を側鎖に有する変性ポリ酢酸ビ
ニルは、インク受容層に対し単独で用いても良いが、他
の変性ポリ酢酸ビニル1種以上と混合して用いても良
い。
【0006】本発明で用いられる変性ポリ酢酸ビニルの
本発明の範囲内に包含される種々の定義の好適な例と説
明とを以下に詳細に説明する好適なアルキル基として
は、、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル等のよう
な直鎖もしくは分岐鎖アルキル基が挙げられる。
【0007】本発明で用いられる変性ポリ酢酸ビニルの
製造方法は常法により、一般に市販されているものを用
いてもよい。
【0008】本発明で用いられる基材としては、特に制
限はなく、紙、合成紙、塗工紙、不織布、ガラス、プラ
スチックフィルムまたはシート等が挙げられるが、透明
性を重視する場合は、透明性、強度、実用上の点からプ
ラスチックフィルムが好ましい。上記プラスチックフィ
ルムとしては、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、酢酸セルロ
ースなどのセルロース誘導体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリ
アミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエステル、などが
挙げられ、さらに、透明性に問題がなければ、これらの
共重合体、ブレンド物、架橋物も用いることができる。
これらの内、機械的強度、作業性などの点からポリエス
テルが好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好
ましい。プラスチックフィルムには必要に応じて、酸化
防止剤、熱安定剤、滑材、顔料、紫外線吸収剤などを添
加してもよい。また、インク受容層との接着性を向上さ
せる目的で、コロナ放電処理やアンダーコート処理など
を行うこともできる。また、特に透明性を重視しない場
合は、上質紙、中質紙、コート紙、アート紙、キャスト
コート紙等の紙、合成紙、塗工紙や白色プラスティック
フィルムまたはシート等も用いることができる。
【0009】本発明の記録シートは、インク受容層の上
に、保護層としてインク透過性の保護層を有していても
よい。保護層の成分および厚さは、該保護層が多孔質等
の構成によってインク透過性を有し、特に水性インクに
対しインク透過性を有し、かつ透明性を有すれば、特に
制限はされない。
【0010】本発明の記録シートは、耐水性を向上させ
る目的で、インク受容層中に架橋剤を0.01〜10重
量%含有しても良い。架橋剤の配合量が10重量%より
多くなると、残存する架橋剤が可塑剤的な効果を示して
インク受容層ががべたつき、架橋剤の配合量が0.01
重量%未満であると耐水性が低下する。本発明で用いら
れる架橋剤としては、メラミン系化合物、エポキシ系化
合物、ほう酸系化合物、ジルコニウム系化合物、チタニ
ウム系化合物、リン化合物、シランカップリング剤等が
挙げられるが、イソシアネート系、特にブロック型のイ
ソシアネートを用いるのが望ましい。
【0011】本発明の記録シートは、変性ポリ酢酸ビニ
ルを主成分とする、インク受容層を1層以上有し、かつ
基材および該インク受容層を含む多層構造を有してお
り、インク受容層および/または保護層等の本発明の記
録シートを構成する各層の内、少なくとも最上層に、平
均粒径10〜30μmの微粒子を、印刷重送性、耐ブロ
ッキング性、耐水性を向上させる目的で、含有させても
よい。微粒子の粒径が10μm未満であると、耐ブロッ
キング性が低下し、30μmより大きいと画像の鮮明さ
が低下する。
【0012】インク受容層を構成する主成分は、インク
受容層形成後にインク吸収性を有すれば特に限定はされ
ないが、変性ポリ酢酸ビニルが好ましく、特に前記式
(1)で表わされるポリオキシアルキレン(メタ)アリ
ルエーテルと酢酸ビニルとを、ポリオキシアルキレン
(メタ)アリルエーテルと酢酸ビニルのモル比が1〜3
0:99〜70の割合となるように共重合した、オキシ
アルキレン基を側鎖に有する変性ポリ酢酸ビニルが好ま
しい。また、耐水性を向上させる目的で、インク受容層
中にイソシアネート系等の架橋剤を0.01〜10重量
%含有しても良い。
【0013】上記多層構造は、基材上に、変性ポリ酢酸
ビニルを主成分とする、1層以上のインク受容層を有す
る構成とし、該インク受容層の最上層が上記多層構造の
最上層となるようにして、インク受容層の最上層に微粒
子を配合するのが好ましく、さらに好ましくは、基材上
に2層のインク受容層を有する構成とし、該インク受容
層の上層が変性ポリ酢酸ビニルを主成分とし、かつ上記
多層構造の最上層となるようにして、該インク受容層の
上層に微粒子を配合するのが良い。また、インク受容層
が2層以上の構成を有する場合、各層を構成する主成分
は、それぞれ同一であってもよいし、層毎に異なってい
てもよい。
【0014】上記微粒子の配合割合は、好ましくは、
0.01〜10重量%の範囲で加えるのが良い。配合割
合が、10重量%より多くなると、インク吸収性が低下
し、また0.01重量%未満であると、印刷時重送性、
耐ブロッキング性が低下する。
【0015】上記微粒子は、無機、有機の微粒子いずれ
であってもよく、特に限定されないが、例えばシリカ、
クレー、タルク、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミ、合成
ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛、ポリメチルメタクリ
レート等を用いることができる。
【0016】本発明の記録シートは、このような多層構
成とすることによってインク吸収性のよい下層の上に、
印刷時重送性、耐ブロッキング性・耐水性に優れた上層
が形成され、インク吸収性、耐水性、印刷時重送性、耐
ブロッキング性、画像鮮明度等のバランスがより優れる
ようになる。特に、上層を変性ポリ酢酸ビニルを主成分
とするインク受容層とし、上記微粒子を配合することに
より、インク吸収性、耐水性、印刷時重送性、耐ブロッ
キング性、画像鮮明度等のバランスが優れ、かつ基材が
透明である場合の透明性にも優れた記録シートが得られ
る。
【0017】本発明におけるインク受容層には、他種の
水溶性高分子や水分散性高分子を、本発明の効果を阻害
しない範囲で加えることができる。このような水溶性高
分子としては、例えば、ポリビニルピロリドン、水溶性
セルロース誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナ
トリウム、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリビニルメチルエーテル、デンプン、カゼイン、
カチオン性ポリマー等が挙げられる。そして水分散性高
分子としては、例えばアクリルエマルジョン、ポリエス
テルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、スチレン
ブタジエンラテックス等が挙げられる。
【0018】さらに、本発明において、インク受容層に
は本発明の効果を阻害しない範囲で、消泡剤、塗布性改
良剤、増粘剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑材、顔料、紫
外線吸収材、帯電防止剤等の添加剤を添加しても良い。
【0019】基材を除くインク受容層等の本発明の記録
シートを構成する各層の形成方法は常法により、インク
受容層であれば式前記オキシアルキレン基を側鎖に有す
る変性ポリ酢酸ビニルのような主成分である樹脂材を溶
媒に溶解もしくは分散させ、これを基材上に塗布後、溶
媒を乾燥させる等の方法が挙げられ、各層を順次積層す
れば良い。また、無機、もしくは有機の微粒子を配合す
る場合は、上記溶媒に樹脂材と同時にあるいは順次配合
して攪拌混合すれば良い。
【0020】溶媒としては特に制限はなく、使用する樹
脂材、配合する微粒子の種類等に応じて適宜選択すれば
良い。
【0021】各層を塗布法により形成する場合の塗布方
法は、特に限定されず、ロールコーティング、エアナイ
フコーティング、ブレードコーティング、ロッドコーテ
ィング、バーコーティング、コンマコーティング法など
公知の方法を適用することができる。
【0022】インク受容層の厚さは、用途によって適宜
選択される。
【0023】試験例 以下に、試験例により本発明の効果をさらに詳細に説明
する。 試験例1 インク吸収性の評価 実施例1〜4、比較例1〜6、参考例1〜5の記録シー
トに対し、セイコーエプソン製インクジェットプリンタ
ー(MJ−700V2C)により、シアン、イエロー、
マゼンダ、ブラックの4色各々をベタで印字して記録画
像を形成し、印字直後、印字部上にPPCコピー紙をの
せ、その上から40g/cmの荷重をかけた後、P
PCコピー紙をめくって、インクの移行具合を下記の評
価基準に従い目視で判断した。 ◎…移行なし インク吸収性 優 を意味する。 ○…移行30%以内 インク吸収性 良 を意味する。 △…移行40〜90% インク吸収性 可 を意味する。 ×…移行100% インク吸収性 不可 を意味する。
【0024】試験例2 耐水性の評価 実施例1〜4、比較例1〜6、参考例1〜5の記録シー
トに対し、セイコーエプソン製インクジェットプリンタ
ー(MJ−700V2C)により、シアン、イエロー、
マゼンダ、ブラックの4色各々をベタで印字して記録画
像を形成し、印字後、印字部分を水を含ませた綿棒で3
往復拭き、インクのとれ具合を、下記の評価基準に従い
目視で判断した。 ◎…変化なし 耐水性 優 を意味する。 ○…インクが少し取れ、印字部が薄くなる 耐水性 良 を意味する。 ×…拭いた部分の受容層が完全に取れる 耐水性 不可 を意味する。
【0025】試験例3 画像の解像度評価 実施例1〜4、比較例1〜6、参考例1〜5の記録シー
トに対し、セイコーエプソン製インクジェットプリンタ
ー(MJ−700V2C)により、イエローベースのマ
ゼンタライン(幅100μm)を印字後、顕微鏡で50
倍に拡大してドットの観察を行い、下記の評価基準に従
い判断した。。 ◎…ドットがほとんど滲んでいない ○…ドットが少し滲み、実測値が120μmより大きく
なっている ×…ドットが滲み、隣接するイエローとマゼンダのドッ
トの境目が判らない
【0026】試験例4 耐ブロッキング性の評価 実施例1〜4、比較例1〜6、参考例1〜5の記録シー
トに対し、記録用シートを2枚以上重ねて、40g/c
の荷重をかけ、40℃、90%RH湿度下で1日保
存し、下記の評価基準に従い判断した。 ◎…マッティング、ブロッキング共になし ○…マッテイングはあるが、ブロッキングなし ×…ブロッキングしている
【0027】試験例5 ヘイズの評価 実施例1〜4、比較例1〜6、参考例1〜5の記録シー
トに対し、ヘイズをヘイズメーターで計測する。
【0028】試験例6 印刷時重送性の評価 実施例1〜4、比較例1〜6、参考例1〜5の記録シー
トに対し、キャノン製インクジェットプリンター(BJ
C−600J)を用いて5枚連続印刷を行い、重送の回
数を計測する。
【0029】試験例1〜6の結果を表1に示す。
【表1】 表1の結果から明らかなように、 実施例1〜4の記録
用シートは、比較例に比較してインク吸収性、耐水性、
画像解像度、耐ブロッキング性、印刷時重送性の各性質
がバランス良く優れている。また、ヘイズも良好であ
り、水性インクを用いるインクジェット印刷用OHPと
して使用するのに好適である。
【0030】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げるが、これら
の例に限定されるものではない。 [実施例1]変性ポリ酢酸ビニル、有機微粒子、ブロッ
クイソシアネート化合物を下記の重量比で配合し、厚さ
100μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレー
トフィルム(ICIジャパン(株)製、メリネックス7
05)上に塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容
層を設けた。また、受容層形成後、100℃で3分以上
の加熱処理を行った。 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 80.00重量% 有機微粒子(架橋PMMA) (積水化成品工業(株)製;テクポリマー) 10.00重量% ブロックイソシアネート化合物 (武田薬品工業(株)製;タケネートNW−4) 10.00重量%
【0031】[実施例2]変性ポリ酢酸ビニル、有機微
粒子、ブロックイソシアネート化合物を下記の重量比で
配合し、厚さ100μmの易接着処理済みポリエチレン
テレフタレートフィルム(ICIジャパン(株)製、メ
リネックス705)上に塗布し、乾燥して厚さ15μm
のインク受容層を設けた。また、受容層形成後、100
℃で3分以上の加熱処理を行った。 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 99.98重量% 有機微粒子(架橋PMMA) (積水化成品工業(株)製;テクポリマー) 0.01重量% ブロックイソシアネート化合物 (武田薬品工業(株)製;タケネートNW−4) 0.01重量%
【0032】[実施例3]変性ポリ酢酸ビニルとブロッ
クイソシアネート化合物を下記の重量比で配合し、厚さ
100μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレー
トフィルム(ICIジャパン(株)製、メリネックス7
05)上に塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容
層1を設けた。さらに、変性ポリ酢酸ビニルと有機微粒
子を下記の重量比で配合し、先のインク受容層1上に塗
布し、乾燥して厚さ2μmのインク受容層2を設けた。
また、受容層形成後、100℃で3分以上の加熱処理を
行った。 インク受容層1配合 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 90.00重量% ブロックイソシアネート化合物 (武田薬品工業(株)製;タケネートNW−4) 10.00重量% インク受容層2配合 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 90.00重量% 有機微粒子(架橋PMMA) (積水化成品工業(株)製;テクポリマー) 10.00重量%
【0033】[実施例4]変性ポリ酢酸ビニルとブロッ
クイソシアネート化合物を下記の重量比で配合し、厚さ
100μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレー
トフィルム(ICIジャパン(株)製、メリネックス7
05)上に塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容
層1を設けた。さらに、変性ポリ酢酸ビニル、有機微粒
子、ブロックイソシアネート化合物を下記の重量比で配
合し、先のインク受容層1上に塗布し、乾燥して厚さ2
μmのインク受容層2を設けた。また、受容層形成後、
100℃で3分以上の加熱処理を行った。 インク受容層1配合 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 90.00重量% ブロックイソシアネート化合物 (武田薬品工業(株)製;タケネートNW−4) 10.00重量% インク受容層2配合 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 80.00重量% 有機微粒子(架橋PMMA) (積水化成品工業(株)製;テクポリマー) 10.00重量% ブロックイソシアネート化合物 (武田薬品工業(株)製;タケネートNW−4) 10.00重量%
【0034】[比較例1]ポリビニルアルコール(日本
合成化学(株)製;NH−26)を、厚さ100μmの
易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルム
(ICIジャパン(株)製、メリネックス705)上に
塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容層を設け
た。
【0035】[比較例2]ポリビニルピロリドン(五協
産業(株)提供;PVP K−15)を、厚さ100μ
mの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィル
ム(ICIジャパン(株)製、メリネックス705)上
に塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容層を設け
た。
【0036】[比較例3]部分架橋型ポリエチレンオキ
サイド(住友精化(株)製;アクアコーク)を、厚さ1
00μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレート
フィルム(ICIジャパン(株)製、メリネックス70
5)上に塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容層
を設けた。
【0037】[比較例4]酢酸ビニル(ダイセル化学工
業(株)製;セビアンA−117)を、厚さ100μm
の易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィルム
(ICIジャパン(株)製、メリネックス705)上に
塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容層を設け
た。
【0038】[比較例5]市販のPPC用OHPフィル
ム(富士ゼロックスオフィスサプライ(株)製;JE−
001)
【0039】[参考例1]変性ポリ酢酸ビニル(日本合
成化学(株)製;OKS−7158G)を、厚さ100
μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(ICIジャパン(株)製、メリネックス705)
上に塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容層を設
けた。
【0040】[参考例2]変性ポリ酢酸ビニルと有機微
粒子を下記の重量比で配合し、厚さ100μmの易接着
処理済みポリエチレンテレフタレートフィルム(ICI
ジャパン(株)製、メリネックス705)上に塗布し、
乾燥して厚さ15μmのインク受容層を設けた。 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 90.00重量% 有機微粒子(架橋PMMA) (積水化成品工業(株)製;テクポリマー) 10.00重量%
【0041】[参考例3]変性ポリ酢酸ビニルと有機微
粒子を下記の重量比で配合し、厚さ100μmの易接着
処理済みポリエチレンテレフタレートフィルム(ICI
ジャパン(株)製、メリネックス705)上に塗布し、
乾燥して厚さ15μmのインク受容層を設けた 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 99.99重量% 有機微粒子(架橋PMMA) (積水化成品工業(株)製;テクポリマー) 0.01重量%
【0042】[参考例4]変性ポリ酢酸ビニルとブロッ
クイソシアネート化合物を下記の重量比で配合し、厚さ
100μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレー
トフィルム(ICIジャパン(株)製、メリネックス7
05)上に塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容
層を設けた。また、受容層形成後、100℃で3分以上
の加熱処理を行った。 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 90.00重量% ブロックイソシアネート化合物 (武田薬品工業(株)製;タケネートNW−4) 10.00重量%
【0043】[参考例5]変性ポリ酢酸ビニルとブロッ
クイソシアネート化合物を下記の重量比で配合し、厚さ
100μmの易接着処理済みポリエチレンテレフタレー
トフィルム(ICIジャパン(株)製、メリネックス7
05)上に塗布し、乾燥して厚さ15μmのインク受容
層を設けた。また、受容層形成後、100℃で3分以上
の加熱処理を行った。 変性ポリ酢酸ビニル (日本合成化学(株)製;OKS−7158G) 99.99重量% ブロックイソシアネート化合物 (武田薬品工業(株)製;タケネートNW−4) 0.01重量%
【0044】
【発明の効果】本発明の記録用シートは、インク吸収
性、耐水性、画像解像度、耐ブロッキング性の各性質が
バランス良く優れ、各種の印刷に適用でき、特に水性イ
ンクによる印刷への適用に優れ、インクジェット印刷や
ペンプロッター用に甚だ好適である。さらに、印刷重送
性に優れているために、連続印刷が可能である。また、
上層を変性ポリ酢酸ビニルを主成分とするインク受容層
とし、無機または有機の微粒子を配合することにより、
インク吸収性、耐水性、印刷時重送性、耐ブロッキング
性、画像鮮明度等のバランスが優れ、かつ基材が透明で
ある場合の透明性にも優れた記録シートが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 216/14 C08F 216/14 218/08 218/08 C09D 7/12 C09D 7/12 A Z // C09D 11/02 11/02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の少なくとも片面に、インクに対す
    る受容層を有する記録用シートにおいて、該受容層が変
    性ポリ酢酸ビニルを主成分として形成されることを特徴
    とする記録用シート。
  2. 【請求項2】 基材の少なくとも片面に、変性ポリ酢酸
    ビニルを主成分とする、インクに対する受容層を1層以
    上有し、かつ基材および該受容層を含む多層構造を有す
    る記録用シートにおいて、少なくとも最上層に、平均粒
    径10〜30μmの微粒子を含有することを特徴とする
    記録用シート。
  3. 【請求項3】 基材の少なくとも片面に、変性ポリ酢酸
    ビニルを主成分とする、インクに対する受容層を1層以
    上有し、かつ基材および該受容層を含む多層構造を有す
    る記録用シートであって、最上層が該受容層の最上層で
    あることを特徴とする請求項2記載の記録用シート。
  4. 【請求項4】 基材の少なくとも片面に、2層のインク
    に対する受容層を有し、該受容層の上層が最上層である
    記録シートにおいて、該受容層の上層が変性ポリ酢酸ビ
    ニルを主成分とし、平均粒径10〜30μmの微粒子を
    含有することを特徴とする記録用シート。
  5. 【請求項5】 微粒子の配合割合が、0.01〜10重
    量%であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか
    一項に記載の記録用シート。
  6. 【請求項6】 インクに対する受容層中に架橋剤を0.
    01〜10重量%含有することを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれか一項に記載の記録用シート。
  7. 【請求項7】 変性ポリ酢酸ビニルが、一般式 (式中、R1は水素またはメチル基、R2およびR3は水
    素またはアルキル基、nは1から100までの整数であ
    る。)で表わされるポリオキシアルキレン(メタ)アリ
    ルエーテルと酢酸ビニルとを、ポリオキシアルキレン
    (メタ)アリルエーテルと酢酸ビニルのモル比が1〜3
    0:99〜70の割合となるように共重合した、オキシ
    アルキレン基を側鎖に有する変性ポリ酢酸ビニルである
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載
    の記録用シート。
  8. 【請求項8】 水性インクによる印刷に用いることを特
    徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の記録用
    シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002038095A (ja) * 2000-07-24 2002-02-06 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 透明印刷下地膜形成用塗料、透明印刷下地膜および印刷方法
WO2016017721A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 富士フイルム株式会社 電飾用インクジェット記録材料、電飾用画像及びその形成方法、並びに電飾看板
KR20170011215A (ko) * 2015-07-22 2017-02-02 존스미디어 주식회사 잉크젯 출력용 고해상도 코팅 조성물을 이용한 출력용 필름

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