JP6212459B2 - インクジェット記録用圧着用紙 - Google Patents

インクジェット記録用圧着用紙 Download PDF

Info

Publication number
JP6212459B2
JP6212459B2 JP2014195379A JP2014195379A JP6212459B2 JP 6212459 B2 JP6212459 B2 JP 6212459B2 JP 2014195379 A JP2014195379 A JP 2014195379A JP 2014195379 A JP2014195379 A JP 2014195379A JP 6212459 B2 JP6212459 B2 JP 6212459B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
sensitive adhesive
mass
fine particle
silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014195379A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016064596A (ja
Inventor
秀憲 野口
秀憲 野口
善博 大久保
善博 大久保
敏宏 藤田
敏宏 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd
Original Assignee
Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd filed Critical Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd
Priority to JP2014195379A priority Critical patent/JP6212459B2/ja
Publication of JP2016064596A publication Critical patent/JP2016064596A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6212459B2 publication Critical patent/JP6212459B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

本発明は、インクジェット式プリンタによる印刷に適したインクジェット記録用圧着用紙に係り、特に、顔料タイプの水性インクを使用したインクジェットプリンターによる印刷にも好適なインクジェット記録用圧着用紙に関する。
感圧接着剤を塗工した面に親展情報や広告情報等を印刷した上で感圧接着剤塗工面が内面となるように用紙を折り畳み、所定の圧力をかけることで圧着封止する圧着用紙が種々の用途に用いられている。このような圧着用紙は、郵送コストの低減を目的として、個人情報印刷面を内側にして再剥離可能に圧着し、封書の代わりとして用いる葉書(以下、圧着葉書と略す)として、また郵送や投函等で配布される圧着広告などの圧着印刷物としても多方面で利用されている。
圧着用紙の製造方法の一例は以下の通りである。先ず、一定の圧力を加えることにより接着可能で、且つ再剥離可能な感圧接着剤組成物を基紙表面に塗工し、固定情報である枠組や発送者情報等の共通情報をUV硬化型のインキによりフォーム印刷機で印刷する。次いで、可変情報である個人情報(親展情報)を各種プリンタで印字し、2つ折り若しくは3つ折り等に折り畳んでからドライシーラーの加圧ロール間に通して感圧接着剤組成物を塗工した面同士を接着することで、ユーザーに提供される形態となる。なお、ここで、用紙を葉書大にカットすれば、圧着葉書となる。受取人は、圧着用紙乃至圧着葉書を受け取った後に、接着された感圧接着剤の塗工面を剥離して内部に印刷された親展情報を読み取る。
なお、圧着用紙の製造工程では、圧着用紙は予め圧着用紙に固定情報(共通情報)をまとめて印刷した状態で保存され、保存された圧着用紙を必要な分だけ使用して親展情報の印刷を行い顧客に提供されるのが一般的である。このため、固定情報が印刷された後、親展情報が印刷されて提供されるまでの間にはある程度の日数が空くことも多く、固定情報の印刷に用いるインクには耐候性が求められ、UV硬化型インキが使用されるのが一般的である。
さて、インクジェット方式のプリンタは、様々な手段でインクを無数の液滴として飛ばして、記録シートに付着させることで記録を行うものであるが、技術的な進歩も著しく、これにより記録速度の高速化が可能となり、カラー化も容易となった。これにより、多色オフセット印刷やカラー電子写真方式と比較しても見劣りをしない画像を得られるようになってきており、加えて、インクジェット方式のプリンタには、カラー印字におけるランニングコストが電子写真方式のプリンタと比較して安いという特徴もあり、広く普及してきている。このような理由から、近年、圧着用紙への親展情報の印字においても、インクジェット方式のプリンタが使用されることが多くなっている。
インクジェット記録用紙の使用用途は、ポスターや製図用途にも広がってきており、このためインクジェット記録用紙やインクジェット記録用インクについても、より従来以上に、色彩性や色再現性及び画像の耐候性等が求められるようになっている。このような要望に対して、インクジェット記録用インクや基材(インクジェット記録用紙)の改良も進み、最近では従来公知の水性染料インクに加え、水に色材顔料を分散させた水性顔料インクも使用されるようになり、上記の要求適性への対応が図られている。
これらの適性の内、水性顔料インクの使用による耐候性の向上により、UV硬化型インキによるフォーム印刷に代わってインクジェット方式のプリンタで固定情報を印刷することが可能となった。このため、固定情報と親展情報を同時にインクジェット方式のプリンタで印字することによりフォーム印刷工程を減らすことができるため、大きなコスト改善につながることが期待されている。
その一方で、インクジェット記録用圧着用紙に水性顔料インクを使用するに際しては未だ幾つかの問題点もあり、これらに対応するために圧着用紙に新たな適性を付与する必要が生じた。具体的には以下の通りである。
(1)高発色濃度
水性顔料インク中の色材顔料は色材染料と異なり水に不溶であるので、インク中に色材顔料を安定に分散させるために色材顔料の比率をあまり上げることができず、鮮明な発色が得られにくい。また、発色濃度を上げる方法の一つとしてインク吸収性の高いシリカ等の填料の配合率を増やすというものもあるが、圧着葉書としての適切な接着力を保持させるためには印字面(圧着用紙においては感圧接着剤塗工層)への填料の配合量を一般的なインクジェット記録用紙程に上げることもできない。
(2)インク定着性の向上(開封時の印字転移防止)
水性顔料インク中の色材顔料は、色材染料と比較して感圧接着剤組成物の塗工層内への吸収性が悪く、塗工層上に色材顔料が残存し易い。このため、塗工層上に残存した色材顔料がドライシーラーで圧着されそのまま保持される間に対向面に転移し、圧着葉書を剥離した際に転移した色材顔料により文字やバーコードの判読が困難になるという問題がある。
(3)表面強度の向上(ドライシーラーの加圧ロールの汚れ防止)
吸収性の悪い水性顔料インクを吸収させるためにシリカ等の吸水性の高い填料の配合比率を高くすると、インク付着量を多くした場合、印字された塗工層の塗工層強度が弱くなるために、圧着用紙をドライシーラーで圧着して封滅処理をする際に、ドライシーラーの加圧ロールに色材顔料が剥ぎ取られてロールを汚し、この状態が継続すれば加圧ロールに蓄積した汚れが圧着用紙を汚すという問題が発生する。
これらの問題を解決するために、従来より、インクジェット記録用圧着紙に関する種々の提案がなされている。例えば特許文献1では、スチレン−メタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴム系接着剤基剤(固形分)100質量部に対して、平均粒子径1乃至100nmのシリカ、炭酸カルシウムなどのコロイド微粒子5乃至25質量部を配合した感圧接着剤組成物を用いることで、インクジェットインクの定着性や耐水性に優れた情報担持用シートが提案されている(特許文献1参照)。
また、接着剤層の微粒子充填剤としてJIS K 6220に準じて測定される見掛比重が0.25g/ml以上の非晶質シリカを含有し、接着剤層中の該非晶質シリカ含有量が20乃至50質量%とすることにより、高速インクジェットプリンター適性に優れた感圧接着シートが提案されている(特許文献2参照)。
また、擬似接着層が、天然ゴムを主剤とする非剥離性接着剤、完全ケン化ポリビニルアルコール、及び、微粒子充填剤を含有し、この微粒子充填剤が、沈降法合成シリカとゲル法合成シリカとの配合質量比を9:1乃至7:3とすることにより、接着・剥離特性を満足しつつ、オフセット印刷適性、及び、インクジェット記録における記録濃度、印字のにじみ(フェザリング)、インクの乾燥・吸収性、インクの耐水性、加圧接着時の印字部の転写性が改善された擬似接着用紙が提案されている(特許文献3参照)。
また、疑似接着剤層が接着剤とともに微粒子充填剤を含む顔料インク印刷用の疑似接着シートであって、微粒子充填剤として沈降法シリカが使用することにより、印刷に顔料インクが使用されたとしても擦れ汚れ等が生じるおそれがなく、しかも、基材シートの表面に設けられる疑似接着剤層の表面強度が弱くなるおそれのない顔料インク印刷用の疑似接着シートが提案されている(特許文献4参照)。
特開2001−262105号公報(請求項1) 特開2004−82466号公報(請求項1) 特開2009−249745号公報(請求項1) 特開2013−212671号公報(請求項1)
しかしながら、特許文献1,2に記載された方法では、水性顔料インクを使用した高速インクジェット方式のプリンタに適用した場合に、十分な表面強度とインク定着効果が得られない。このため、ドライシーラーにおけるインク汚れ防止や非転写性等を付与するまでには至らないものであった。
また、特許文献3,4に記載された方法では、水性顔料インクを使用した高速インクジェット方式のプリンタに適用した場合に、十分な画像の高発色濃度を付与するまでには至らないものであった。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、水性顔料インクを用いたインクジェット式プリンタで印字した場合にも印字の発色濃度に優れており、しかも、インク定着性に優れて印字内容が対向面に転写することがないインクジェット記録用圧着用紙を提供することにある。
本発明の他の目的とするところは、感圧接着剤塗工層の表面強度に優れており、ドライシーラーで圧着葉書を封滅処理する際に、ドライシーラーの加圧ロールを汚すことのない、インクジェット記録用圧着用紙を提供することにある
さらに、本発明の他の目的並びに作用効果については、以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
上述の課題を解決するために、本発明に係るインクジェット記録用圧着用紙は、基紙の少なくとも一方の面に、非剥離性感圧接着剤基剤と微粒子充填剤を含有する感圧接着剤組成物を塗工して感圧接着剤塗工層を設けてなるインクジェット記録用圧着用紙であって、非剥離性感圧接着剤基剤は、前記微粒子充填剤に対して固形分で100乃至130質量%の範囲で配合され、前記微粒子充填剤が、タルクと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が130乃至190ml/100gである沈降法シリカと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカとを、少なくとも含有することを特徴とする。
このような構成によれば、感圧接着剤塗工層面の発色濃度(以下、「発色性」と略す)が高く、ドライシーラーで圧着後剥離時に親展面へ記録された印字が対向面へ転移(以下、「対向面への印字転移」と略す)することが抑えられ、ドライシーラーで圧着する際にドライシーラーの加圧ロールに印字された感圧接着剤塗工層が付着(以下、「加圧ロールの汚れ」と略す)することがないものである。
なお、本発明のインクジェット記録用圧着用紙においては、少なくとも一方の面に設けられた感圧接着剤塗工層が上記条件を満たしていればよく、もう一方の面は、同じ構成の感圧接着剤塗工層、異なる構成の感圧接着剤塗工層、感圧接着剤塗工層を設けない、等の構成を適宜採用すればよい。
また、本発明の好ましい実施の形態においては、前記微粒子充填剤のレーザー回折法による平均粒子径が、前記タルクは5.0乃至7.0μmであり、前記沈降法シリカは2.0乃至4.0μmであり、前記ゲル法シリカは6.0乃至8.0μmであってもよい。
このような構成によれば、微粒子充填剤の平均粒子径が好ましい範囲となるため、ドライシーラーの加圧汚れと、対向面への印字転移をより抑制することができ、インクジェットプリンターによる記録画像の発色性をより向上させることができる。
また、本発明の好ましい実施の形態においては、前記微粒子充填剤が、固形分で、前記タルクを10乃至40質量%、前記沈降法シリカを50乃至70質量%、前記ゲル法シリカを10乃至20質量%含むものであってもよい。
このような構成によれば、微粒子充填剤の配合割合が好ましいものとなるため、対向面への印字転移をより抑制することができる。
また、本発明の好ましい実施の形態においては、感圧接着剤組成物に、さらに、微粒子充填剤に対して固形分で5乃至15質量%の範囲で硫酸マグネシウムを配合してもよい。
このような構成によれば、インク発色性が改善され、更に滲み防止効果も向上した好ましいインクジェット記録用圧着用紙が得られる。
また、本発明の好ましい実施の形態においては、感圧接着剤組成物に、さらに、微粒子充填剤に対して固形分で10乃至25質量%の範囲でレーザー回折法による平均粒子径が10乃至20μmの小麦粉澱粉を配合してもよい。
このような構成によれば、感圧接着剤の接着力の調整に寄与し、接着力強度が適正に調整しやすくなることにより対向面への印字転移がより改善される。また、水性顔料インクの吸収性も改善される。
また、本発明の好ましい実施の形態においては、感圧接着剤組成物は、基紙の片面当たり固形分で3乃至12g/m2の範囲で塗工するものであってもよい。
また本発明は、インクジェット記録用圧着用紙用の感圧接着剤組成物に関する発明としても捉えることができる。
本発明に係るインクジェット記録用圧着用紙用の感圧接着剤組成物は、非剥離性感圧接着剤基剤と微粒子充填剤を含有するものであって、前記非剥離性感圧接着剤基剤は、前記微粒子充填剤に対して固形分で100乃至130質量%の範囲で配合され、前記微粒子充填剤には、少なくとも、タルクと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が130乃至190ml/100gである沈降法シリカと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカが含まれる、ことを特徴とする。
そして、このような構成によれば、所定の基材に当該感圧接着剤組成物を塗工して感圧接着剤塗工層を設けることで、感圧接着剤塗工層面の発色濃度が高く、ドライシーラーで圧着後剥離時に親展面へ記録された印字が対向面へ転移することが抑えられ、ドライシーラーで圧着する際にドライシーラーの加圧ロールに印字された感圧接着剤塗工層が付着することがないインクジェット記録用圧着用紙が得られる。
また、本願発明は、インクジェット記録用圧着用紙の製造方法としても捉えることができる。
本発明に係るインクジェット記録用圧着用紙の製造方法は、基紙を用意する基紙用意ステップと、微粒子充填剤と、前記微粒子充填剤に対して固形分で100乃至130質量%の感圧接着剤基剤とを含む感圧接着剤組成物原料を用いて感圧接着剤組成物を調整する感圧接着剤組成物調整ステップと、前記基紙の少なくとも一方の面に、前記感圧接着剤組成物を塗工して感圧接着剤塗工層を設ける感圧接着剤塗工ステップと、を含み、前記微粒子充填剤として、タルクと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が130乃至190ml/100gである沈降法シリカと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカを用いたことを特徴とするものである。


このような構成によれば、印字の発色濃度が高く、対向面への印字転移も押さえられ、ドライシーラーの加圧ロール等を汚さないインクジェット記録用圧着用紙を容易に製造することができる。
本発明に係るインクジェット記録用圧着用紙は、発色濃度が高く、感圧接着剤塗工層が十分な表面強度を有することにより、水性顔料インクを使用した場合でも、対向面への印字転移が抑えられ、加圧ロールの汚れを起こさないものである。
また、感圧接着剤組成物中に添加する微粒子充填剤として最適なものを選択したり、感圧接着剤組成物中に更に別の原料を加えることで、高いインク定着性が得られ、感圧接着剤組成物塗工層の表面強度も十分に高いものとなる。表面強度が高くなったことにより、水性顔料インクを使用した場合でも、発色性が良好で、対向面への印字転移や加圧ロールの汚れ等もさらに抑制される。
実施例における感圧接着剤組成物塗料の配合を示す図表である。 比較例における感圧接着剤組成物塗料の配合を示す図表である。 実施例及び比較例にて得られたインクジェット記録用圧着用紙の物性評価を示す図表である。
以下において、本発明の好適な実施の形態について詳細に述べるが、本発明は以下の記述で限定されるものではない。
先にも述べたように、インクジェット記録用圧着用紙へのインクジェットプリンターによる印字では、まずインクノズルから吐出されたインクジェットインクが液滴となって用紙表面に付着し、その後、付着した箇所から染料・顔料が用紙内部へと浸透して定着する。ここで水性顔料インクを用いた場合には、水性顔料インク中の色材顔料は感圧接着剤塗工層への吸収性が悪いため水性顔料インク中の水分のみが用紙内部へ浸透し、色材顔料は感圧接着剤塗工層表面に残存しやすい。そして、感圧接着剤塗工層表面に残存した色材顔料の吸収や定着が不十分であると、対向面への印字転移という問題が発生する。また、水性顔料インクで発色性を向上させるためにインク付着量を多くした場合には、塗工層にインクが十分に吸収されないことにより、加圧ロールの汚れという問題が発生する虞もある。
これらの問題を解決するために、本発明に係るインクジェット記録用圧着用紙は以下の構成を採用したものである。
本発明に係るインクジェット記録用圧着用紙は、基紙の少なくとも一方の面に感圧接着剤組成物からなる感圧接着剤塗工層を設けてなるものである。本発明において、インクジェット記録用圧着用紙に用いる基紙としては、クラフト紙、フォーム用紙、上質紙、中質紙、OCR用紙等の各種情報用紙を適宜使用することができる。これらの用紙は市販のものを用いても良いが、パルプから製造する場合には、必要に応じて湿潤紙力増強剤等を添加して耐水性を付与しても良い。ここで、基紙の繊維原料としては特に限定せず、一般的な木材パルプを適宜選択して用いることができるが、環境面を考慮して、工程で発生する損紙、古紙パルプ及びケナフ、バガス、竹等の非木材原料を使用してもよい。
本発明において、インクジェット記録用圧着用紙の米坪量は特に制限するものではないが、圧着葉書用紙に加工することを考慮して60乃至200g/m2の範囲とすることが好ましく、詳細な米坪の選択は郵便法における葉書の重量基準を充たすように行い、圧着葉書の形態にした際に重量が2乃至6gの範囲となるように設定する。
本発明において「感圧接着剤組成物」とは、通常状態では接着することがなく加圧により接着し、且つ加圧後手剥がしで剥離し得る組成物のことであり、一般的には、接着効果を担う非剥離性接着剤基剤と、接着態様の調整とインクの吸収等に寄与する微粒子充填剤を主材とするものである。さらに、インクジェットプリンターのインク定着性を付与するインク定着剤、及び感圧接着剤塗工層の表面強度等に寄与するバインダー等を配合することが好ましい。
本発明において、感圧接着剤組成物に使用できる非剥離性感圧接着剤としては、天然ゴム系ラテックスや合成ゴムラテックス等が挙げられる。天然ゴム系ラテックスとしては、天然ゴムにメタアクリル酸メチル、スチレンをグラフト重合させて得られた天然ゴム系ラテックス、天然ゴムとメタアクリル酸メチルと混合した天然ゴム系ラテックス、天然ゴム系ラテックスと保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンとの混合物等が、適正な接着能力を発現しやすいという理由から好適に用いることができる。また、合成ゴムラテックスとしては、スチレン−ブタジエンラテックスを好適に用いることができる。これらのラテックスは、それぞれ単独又は2種以上を混合して用いることが可能である。
また、本発明において非剥離性感圧接着剤の配合量は、固形分で微粒子充填剤100質量部に対して100乃至130質量部の範囲とすることが好ましい。非剥離性感圧接着剤の配合量が100質量部を下回る場合には、非剥離性感圧接着剤の配合量が少ないために接着力が弱くなり、圧着して封滅処理を行う際に強圧が必要となる。強圧で圧着葉書用紙の封滅処理が行われることで圧着された対向面相互間にも強圧がかかるために、再剥離した際に圧着面の印字内容が対向面に転写する虞がある。一方、非剥離性感圧接着剤の配合量が130質量部を上回る場合には、相対的に微粒子充填剤の配合割合が下がるためにインクの吸収性や定着性が低下し、感圧接着剤塗工層がインクジェットインクを十分且つ速やかに定着できないために発色性が悪くなる虞がある。
本発明において、感圧接着剤組成物に配合する微粒子充填剤としては、タルクと、2種の非晶質シリカとを併用する。発明者等の知見によれば、2種の非晶質シリカとタルクを併用することで、加圧ロールの汚れを抑え、対向面への印字転移を抑制することができる。
非晶質シリカは多孔質で、水性顔料インクに対して高い吸収能を有していることから、感圧接着剤組成物に配合した場合に感圧接着剤塗工層のインク吸収性及びインク定着性が向上し、水性顔料インクを速やかに吸収して定着させることが可能となる。ここで、非晶質シリカのインク吸収力の度合いは吸油量で評価することができ、吸油量が大きくなるにつれインクジェットインクの吸収性も高くなると考えるのが一般的である。
本発明で用いる2種の非晶質シリカの一方は、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量(以降、単に「吸油量」と記載することがある)が130乃至190ml/100gである沈降法シリカであり、もう一方は、吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカである。このような沈降法シリカとゲル法シリカとを併用することにより、印刷・印字画像の発色性に優れ、インク吸収性及びインク定着性が良好で開封時の印字転移がないインクジェット用圧着葉書用紙を得ることができる。
ここで、沈降法シリカの吸油量が130ml/100gを下回る場合には、感圧接着剤塗工層に十分な水性顔料インクの定着性が付与できず、対向面への印字転移が発生することがある。逆に沈降法シリカの吸油量が190ml/100gを上回る場合には、感圧接着剤塗工層のインク吸収性が高くなりすぎて、多くのインクが塗工層内部に吸収されることで表面に残存するインクが少なくなり、発色性が悪化することがある。
一方、ゲル法シリカの吸油量が300ml/100gを下回る場合には、インク吸収性が弱くなりすぎて発色性が悪化することがある。またゲル法シリカの吸油量が330ml/100gを上回る場合には、インク吸収性が強くなりすぎることに加え、過剰な吸収性により接着剤までもが吸収されて加圧ロールの汚れが発生する虞がある。
これら微粒子充填剤のレーザー回折法による平均粒子径は、タルクは5.0乃至7.0μmであり、該沈降法シリカは2.0乃至4.0μmであり、かつ該ゲル法シリカは6.0乃至8.0μmであることが好ましい。このような平均粒子径の微粒子充填剤を用いることで接着強度や塗工層強度が好ましいものとなり、ドライシーラーの加圧ロール汚れと、対向面への印字転移をより抑制し、インクジェットプリンターによる記録画像の発色性をより向上させることができる。
ここで、タルクの平均粒子径が5.0μmを下回ると、塗工層強度が弱くなりやすく、ドライシーラーの加圧ロールの汚れが発生する虞がある。一方、タルクの平均粒子径が7.0μmを上回ると、タルクは沈降法シリカやゲル法シリカよりもインク吸収能が低いため、塗工層表面においてインク吸収能が低いタルクが占める割合が大きくなることにより塗工層表面のインク吸収性が悪化し、発色性の低下や発色ムラが生じる虞がある。
また、沈降法シリカの平均粒子径が2.0μmを下回ると、感圧接着剤組成物の粘度が上昇し、塗工適性が悪くなる虞がある。一方、沈降性シリカの平均粒子径が4.0μmを上回ると、インク定着性が低下することにより対向面への印字転移が起こりやすくなる虞がある。
また、ゲル法シリカの平均粒子径が6.0μmを下回ると、微粒子充填剤による微細な凹凸の効果が削減され、対向面への印字転移が発生する虞がある。一方、ゲル法シリカの平均粒子径が8.0μmを上回ると、塗工層表面においてインク吸収性の高いゲル法シリカの占有率が高くなるため、インク吸収性が過剰になることでインクの定着性が悪くなり、発色性も低下する虞がある。
本発明においては、前記微粒子充填剤が、固形分で、タルクが10乃至40質量%、沈降法シリカが50乃至70質量%、ゲル法シリカが10乃至20質量%含んでなることが好ましい。このような構成とすることにより、対向面への印字転移をより抑制することができる。
ここで、タルクの配合率が10質量%を下回る場合には、塗工層強度が低下し、加圧ロールの汚れが発生する虞がある。一方、タルクの配合量が40質量%を上回ると、発色性が悪くなり、インクの吸収性に劣ることで対向面への印字転移が発生する虞がある。
また、沈降性シリカの配合率が50質量%を下回る場合には、インクの吸収性及び定着性が悪くなり、対向面への印字転移が発生する虞がある。一方、沈降性シリカの配合率が70質量%を上回る場合には、インクの吸収性及び定着性はさらに向上するが、発色性が悪化する虞がある。
また、ゲル法シリカの配合率が10質量%を下回る場合には、感圧接着剤塗工層のインク吸収性が低下して、発色性が悪くなる虞がある。一方、ゲル法シリカの配合量が20質量%を上回ると、相対的に接着剤の配合割合が低下し、また過剰に配合されたゲル法シリカが接着剤をも吸収してしまうため、加圧ロールの汚れが発生する虞がある。
さらに本発明においては、感圧接着剤組成物の主剤以外に、インク定着剤として感圧接着剤組成物に硫酸マグネシウムを、微粒子充填剤に対して固形分で5乃至15質量%の範囲で配合してもよく、硫酸マグネシウムを配合することでインク発色性の改善、及び、滲み防止効果が得られる。これは、硫酸マグネシウムが水性顔料インク中の色材顔料を感圧接着剤塗工層表面に定着させ、それと併せてインク溶媒分が塗工層中に吸収されることでインク発色性が改善しインクの滲みが抑制されることによるものである。さらに、水性染料・顔料インクに対する共用紙とするためには、1級〜3級アミン又は4級アンモニウム塩のオリゴマー又はポリマーである、ジメチルアミン・エピハロヒドリン重縮合物、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミド、ジメチル・ジアリル・アンモニウムクロライド等を主成分とするカチオン性樹脂を併用してもよい。
また、本発明の感圧接着剤組成物には、レーザー回折法による平均粒子径が10乃至20μmである小麦粉澱粉を、微粒子充填剤に対して固形分で10乃至25質量%の範囲で配合してもよい。小麦粉澱粉を適正な範囲で配合することにより、接着力強度を適正に調整して対向面への印字転移を改善し、感圧接着剤塗工層表面にタルク及び非晶質シリカのみの場合よりも大きな凹凸が生じて水性顔料インクの吸収性がより改善される。
本発明においては、感圧接着剤塗工層の強度向上のために、感圧接着剤組成物の微粒子充填剤に対して固形分で15乃至30質量%の範囲でバインダーを配合してもよい。ここでバインダーとしては、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどの合成ゴムや、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂や、アクリル酸エステル樹脂や、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を使用することができるが、発色性の発現にはポリビニルアルコールが好ましい。また、ここで用いるポリビニルアルコールの種類は特に限定するものではなく、完全ケン化型ポリビニルアルコールや部分ケン化型ポリビニルアルコール等の中から適宜選択することが好ましい。ただし、フォーム印刷等で固定情報のプレ印刷をする場合は、平均重合度が500以上のポリビニルアルコールを使用することが好ましい。また、シラノール変性、カルボキシル基変性、アセトアセチル基変性、カチオン変性、などの各種変性ポリビニルアルコールを用いてもよい。
本発明の感圧接着剤組成物には、必要に応じて、その他当該技術分野で用いられる公知の添加剤を適宜用いてもよい。このような添加剤としては、例えば、消泡剤、増粘剤、pH調整剤、潤滑剤、分散剤、湿潤剤、染料、老化防止剤、防腐剤、等が挙げられる。なお、これらの添加剤を用いる場合には、本発明の目的を損なわないように配合量等を留意する必要がある。
本発明のインクジェット記録用圧着用紙においては、感圧接着剤組成物は、基紙の片面当たり固形分で3乃至12g/m2の範囲で塗工することが好ましい。また、基紙に感圧接着剤塗工層を形成するための塗工装置は特に限定されるものではなく、一般の塗工紙製造分野で用いられる公知の塗工装置を適宜使用できる。例えば、ブレードコータ、エアーナイフコータ、ロールコータ、リバースロールコータ、カーテンコータ、バーコータ、グラビアコータ、サイズプレスコータ、ビルブレードコータ、等を用いることが可能である。
以下に本発明に係るインクジェット記録用圧着用紙の実施例について具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。なお、各実施例及び比較例中の部及び%は、断らない限り乾燥質量部及び質量%を示す。また、各実施例及び比較例中のシリカの吸油量は、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量を表し、各実施例及び比較例中のタルク、沈降法シリカ、ゲル法シリカ及び小麦粉澱粉の平均粒子径は、レーザー回折法による測定値を表す。
<実施例1>
感圧接着剤組成物の調整:微粒子充填剤として、平均粒子径6.1μmのタルク(VE−TT、勝光山鉱業所社製)25質量部と、平均粒子径3.0μmで吸油量が140ml/100gである沈降法シリカ(カープレックスFPS−101、デグサ社製)60質量部と、平均粒子径7.1μmで吸油量が300乃至330mlであるゲル法シリカ(サイロジェットP407、グレース社製)15質量部を、水に添加後分散剤2.5質量部を添加して十分に分散した後、バインダーとして完全ケン化型ポリビニルアルコール(以下、「完全ケン化型PVA」と略す)25質量部、非剥離性感圧接着剤として天然ゴムにメタクリル酸メチルを重合した天然ゴム系ラテックス115質量部を混合し、シリコーン系消泡剤2.5質量部を添加した後、硫酸マグネシウム10質量部、平均粒子径18μmの小麦粉澱粉15質量部を加えて、感圧接着剤組成物となる塗料を作成した。
インクジェット記録用圧着用紙の製造:作成した塗料を、エアーナイフコータにて米坪113g/m2のフォーム用紙の両面に各々の面の塗工量が固形分で6.0g/m2となるように塗工し、インクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例2>
実施例1において、平均粒子径6.1μmのタルク(VE−TT、勝光山鉱業所社製)を、平均粒子径7.0μmであるタルク(ミクロエースP−2、日本タルク社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例3>
実施例1において、平均粒子径3.0μmで吸油量が140ml/100gである沈降法シリカ(カープレックスFPS−101、デグサ社製)を、平均粒子径2.0μmで吸油量が130mlである沈降法シリカ(ミズカシルP−527、水澤化学工業社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例4>
実施例1において、平均粒子径7.1μmで吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカ(サイロジェットP407、グレース社製)を、平均粒子径6.6μmで吸油量が315ml/100gであるゲル法シリカ(ニップジェルAZ−400、東ソー・シリカ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例5>
実施例1において、平均粒子径7.1μmで吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカ(サイロジェットP407、グレース社製)を、平均粒子径7.4μmで吸油量が315ml/100gであるゲル法シリカ(ニップジェルAZ−600、東ソー・シリカ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例6>
実施例1において、平均粒子径3.0μmで吸油量が140ml/100gである沈降法シリカ(カープレックスFPS−101、デグサ社製)を、平均粒子径2.0μmで吸油量が130mlである沈降法シリカ(ミズカシルP−527、水澤化学工業社製)に変更し、さらに平均粒子径7.1μmで吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカ(サイロジェットP407、グレース社製)を、平均粒子径7.4μmで吸油量が315ml/100gであるゲル法シリカ(ニップジェルAZ−600、東ソー・シリカ社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例7>
実施例1において、タルクの配合量を25質量部から15質量部に変更し、沈降法シリカの配合量を60質量部から65質量部に変更し、ゲル法シリカの配合量を15質量部から20質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例8>
実施例1において、タルクの配合量を25質量部から15質量部に変更し、沈降法シリカの配合量を60質量部から70質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例9>
実施例1において、沈降法シリカの配合量を60質量部から65質量部に変更し、ゲル法シリカの配合量を15質量部から10質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例10>
実施例1において、タルクの配合量を25質量部から35質量部に変更し、沈降法シリカの配合量を60質量部から50質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例11>
実施例1において、非剥離性感圧接着剤として天然ゴムにメタクリル酸メチルを重合した天然ゴム系ラテックスの配合量を115質量部から100質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<実施例12>
実施例1において、非剥離性感圧接着剤として天然ゴムにメタクリル酸メチルを重合した天然ゴム系ラテックスの配合量を115質量部から130質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例1>
実施例1において、非剥離性感圧接着剤として天然ゴムにメタクリル酸メチルを重合した天然ゴム系ラテックスの配合量を115質量部から85質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例2>
実施例1において、非剥離性感圧接着剤として天然ゴムにメタクリル酸メチルを重合した天然ゴム系ラテックスの配合量を115質量部から150質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例3>
実施例1において、平均粒子径6.1μmのタルク(VE−TT、勝光山鉱業所社製)を、平均粒子径4.0μmのタルク(ミクロエースP−6、日本タルク社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例4>
実施例1において、平均粒子径6.1μmのタルク(VE−TT、勝光山鉱業所社製)を、平均粒子径8.0μmのタルク(ミクロエースK−1、日本タルク社製)に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例5>
実施例1において、平均粒子径3.0μmで吸油量が140ml/100gである沈降法シリカ(カープレックスFPS−101、デグサ社製)を、平均粒子径3.0μmで吸油量が110ml/100gである沈降法シリカ(ミズカシルP−603、水澤化学工業社製)に変更した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例6>
実施例1において、平均粒子径3.0μmで吸油量が140ml/100gである沈降法シリカ(カープレックスFPS−101、デグサ社製)を、平均粒子径6.0μmで吸油量が200ml/100gである沈降法シリカ(ミズカシルP−801、水澤化学工業社製)に変更した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例7>
実施例1において、平均粒子径7.1μmで吸油量が300乃至330mlであるゲル法シリカ(サイロジェットP407、グレース社製)を、平均粒子径9.9μmで吸油量が290ml/100gのゲル法シリカ(ニップゲルAY−603、東ソー・シリカ社製)に変更した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例8>
実施例1において、平均粒子径7.1μmで吸油量が300乃至330mlであるゲル法シリカ(サイロジェットP407、グレース社製)を、平均粒子径5.0μmで吸油量が400ml/100gのゲル法シリカ(サンスフェアH−53、AGCエスアイテック社製)に変更した以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例9>
実施例1において、タルクの配合量を25質量部から5質量部に変更し、沈降法シリカの配合量を60質量部から70質量部に変更し、ゲル法シリカの配合量を15質量部から25質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例10>
実施例1において、タルクの配合量を25質量部から50質量部に変更し、沈降法シリカの配合量を60質量部から50質量部に変更し、ゲル法シリカを用いなかった以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例11>
実施例1において、タルクの配合量を25質量部から40質量部に変更し、沈降法シリカの配合量を60質量部から40質量部に変更し、ゲル法シリカの配合量を15質量部から20質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
<比較例12>
実施例1において、タルクの配合量を25質量部から10質量部に変更し、沈降法シリカの配合量を60質量部から80質量部に変更し、ゲル法シリカの配合量を15質量部から10質量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用圧着用紙を得た。
[物性評価用試料の調製]
各実施例及び比較例で得られたインクジェット用圧着用紙を、水分5.5乃至7.0%となるように調製し、10cm×10cmの試験片をカットして3枚重ねた後、ドライシーラーMS−9200II(大日本印刷株式会社製)にて感圧接着剤工層を設けた親展面同士を加圧接着した。なお、加圧接着する際は、接着直後の剥離強度が約150g/25mm巾となるようにシーラーギャップを通常で前記接着力が得られる目盛りよりギャップが広い目盛りの設定となるように製造した。こうして得られた圧着用紙試験片の圧着面同士を剥離し、以下の要領で各種評価を行った。
[発色性についての評価]
剥離後の圧着面の記録画像の発色濃度を、以下の通り、◎、○、△、×の4段階で目視にて評価した。
◎ 発色濃度が非常に高く良好である
○ 発色濃度が高く、実用上問題がないレベルである
△ 発色濃度が低く、実用に供し得ない
× 発色濃度が非常に低くバーコードの読み取りなどができず、実用に供し得ない
[対向面への転移についての評価]
剥離後に、一方の圧着面に印刷された記録画像が対向面(もう一方の圧着面)に転移していないかを、以下の通り、◎、○、△、×の4段階で目視にて評価した。
◎ 対向面への転移がまったく見られず、良好である
○ 対向面への転移がごくわずかに見られるが、実用上問題がないレベルである
△ 対向面への転移がはっきり見られ、実用に供し得ない
× 対向面への転移が多く見られ、実用に供し得ない
[加圧ロールの汚れについての評価]
圧着葉書用紙を、ドライシーラーMS−9200IIを用いて葉書10,000枚相当分を圧着した後、前記ドライシーラーの加圧ロールの汚れ具合を、以下の通り、◎、○、△、×の4段階で目視にて評価した。
◎ 加圧ロールの表面に汚れがなく、良好である
○ 加圧ロールの表面が少し曇る程度で、実用上問題がないレベルである
△ 加圧ロールの表面に印字部のインク部分が取られて汚れており、実用に供し得ない
× 加圧ロールの表面に印字部のインク部分が取られて汚れが酷く、圧着用紙に汚れが転写して実用に供し得ない
実施例及び比較例における感圧接着剤組成物塗料の配合が図1,2に、実施例及び比較例にて得られたインクジェット記録用圧着用紙物性の評価結果が図3に、それぞれ示されている。
図3の結果からも明らかなように、実施例1乃至12で得られたインクジェット記録用圧着用紙は、何れも、加圧ロールの汚れ、対向面への転移、発色性、の全てにおいて実用上問題のないものであった。
(1)非剥離性接着剤基剤の配合率の検証
微粒充填剤100質量部に対して、非剥離性接着剤基剤100乃至130質量部を配合した実施例1乃至実施例12において、加圧ロールの汚れ、対向面への転移、発色濃度のいずれにおいても実用上問題のないものであった。
一方、微粒子充填剤100質量部に対して、非剥離性接着剤基剤85質量部を配合した比較例1では、対向面への印字転移、加圧ロールの汚れにおいて実用上合格レベルに満たないものであった。また、微粒子充填剤100質量部に対して、非剥離性接着剤基剤150質量部を配合した比較例2では、発色性が悪くなり実用上合格レベルに満たないものであった。
以上の結果より、非剥離性感圧接着剤基剤の配合率は、微粒子充填剤に対して固形分で100乃至130質量%とすることが適正だと考えられる。
(2)タルクの平均粒子径ついての検証
平均粒子径が6.1μmのタルクを使用した実施例1、実施例3乃至12、及び平均粒子径が7.0μmのタルクを使用した実施例2では、加圧ロールの汚れ、対向面への印字転移、発色性のいずれにおいても実用上問題のないものであった。
一方、平均粒子径が4.0μmのタルクを使用した比較例3では、加圧ロールの汚れを生じ、実用上合格レベルに満たないものであった。また、平均粒子径が8.0μmのタルクを使用した比較例4では、発色性に劣り、実用上合格レベルに満たないものであった。
以上の結果より、タルクの平均粒子径は、5.0乃至7.0μmの範囲であることが適正だと考えられる。
(3)沈降法シリカの吸油量についての検証
沈降法シリカの吸油量に関しては、実施例1乃至12に得られたインクジェット記録用圧着用紙は、吸油量が130乃至140ml/100gである沈降法シリカを用いたものであり、加圧ロールの汚れ、対向面への印字転移、発色性のいずれにおいても実用上問題のないものであった。
一方、比較例5にて得られた、吸油量が110ml/100gである沈降法シリカを用いたインクジェット記録用圧着用紙は、対向面への印字転移において実用上合格レベルに満たないものであった。また、比較例6にて得られた、吸油量200ml/100gである沈降法シリカを用いたインクジェット記録用圧着用紙は、発色性に劣り、対向面への印字転移において、実用上合格レベルに満たないものであった。
以上の結果より、微粒子充填剤として用いる沈降法シリカの吸油量は、130乃至190ml/100gの範囲であることが適正だと考えられる。
(4)沈降法シリカの平均粒子径についての検証
沈降法シリカの平均粒子径に関しては、平均粒子径が3.0μmの沈降法シリカを使用した実施例1乃至2、実施例4乃至5と、実施例7乃至12、及び2.0μmの沈降法シリカを使用した実施例3と実施例6において、加圧ロールの汚れ、対向面への印字転移、発色性のいずれにおいても実用上問題のないものであった。
一方、表には記載はしていないが、平均粒子径が1.0μm以下の沈降法シリカは、感圧接着剤組成物に配合したところ、該組成物の粘度が上昇し、塗工に適さないものであった。また、平均粒子径が6.0μmの沈降法シリカを使用した比較例6は、対向面への印字転移に劣り、実用上合格レベルに満たないものであった。
以上の結果より、微粒子充填剤として用いる沈降法シリカの平均粒子径は、2.0乃至4.0μmの範囲であることが適正だと考えられる。
(5)ゲル法シリカの吸油量についての検証
ゲル法シリカの吸油量に関しては、吸油量が300乃至330ml/100gである実施例1乃至実施例12で得られたインクジェット記録用圧着用紙は、発色性、加圧ロールの汚れ、対向面への印字転移のいずれにおいてもが実用上問題がないものであった。
一方、比較例7で得られたインクジェット記録用圧着用紙は、実施例1乃至10と同様の構成でゲル法シリカのみ吸油量290ml/100gに変更したものであるが、発色性に劣り、実用上合格レベルに満たないものであった。また、比較例8で得られたインクジェット記録用圧着用紙は、実施例1乃至10と同様の構成でゲル法シリカのみ吸油量400ml/100gに変更したものであるが、特に、加圧ロールの汚れを発生し、実用上合格レベルに満たないものであった。
以上の結果より、微粒子充填剤として用いるゲル法シリカの吸油量は、300乃至330ml/100gの範囲であることが適正だと考えられる。
(6)ゲル法シリカの平均粒子径についての検証
ゲル法シリカの平均粒子径に関しては、平均粒子径が7.1μmのゲル法シリカを使用した実施例1乃至3、実施例7乃至12と、平均粒子径が6.6μmのゲル法シリカを使用した実施例4、平均粒子径が7.4μmのゲル法シリカを使用した実施例5乃至6において、加圧ロールの汚れ、対向面への印字転移、発色性のいずれにおいても実用上問題のないものであった。
一方、平均粒子径が5.0μmのゲル法シリカを使用した比較例8では、対向面への印字転移が発生し、実用上合格レベルに満たないものであった。また、平均粒子径が9.9μmのゲル法シリカを使用した比較例7は、発色性に劣り、実用上合格レベルに満たないものであった。
以上の結果より、微粒子充填剤として用いるゲル法シリカの平均粒子径は、6.0乃至8.0μmの範囲であることが適正だと考えられる。
(7)タルク、沈降法シリカ及びゲル化法シリカの配合率の検証
次に、微粒子充填剤として、タルク、沈降法シリカ及びゲル法シリカとを併用する場合の配合率について検証を行う。実施例4乃至7、及び比較例9乃至12は、タルク、沈降法シリカ及びゲル法シリカとの適切な配合比率を検証するために3者の配合率のみを変更して検証を行ったものである。なお、実施例7乃至10では、全て、加圧ロールの汚れ、対向面への印字転移、発色性のいずれにおいてもが実用上問題がないものであった。
ここで、タルクの配合率が5質量%と低い比較例9では、加圧ロールの汚れに劣り、一方、タルクの配合率が50質量%と高い比較例10では、発色性に劣り、実用上合格レベルに満たないものであった。
また、沈降法シリカの配合率が40質量%と低い比較例11では、対向面の印字転移に劣り、沈降法シリカの配合率が80質量%と高い比較例12では、発色性に劣り、実用レベルに満たないものであった。
さらに、ゲル法シリカの配合率が0質量%と低い比較例10では、発色性に劣り、ゲル法シリカの配合率が25質量%と高い比較例9では、加圧ロールの汚れに劣り、実用合格レベルに満たないものであった。
以上の結果より、微粒子充填剤は、タルクが10乃至40質量%、沈降法シリカが50乃至70質量%、ゲル法シリカが10乃至20質量%の範囲で配合することが好ましいと考えられる。

Claims (6)

  1. 基紙の少なくとも一方の面に、非剥離性感圧接着剤基剤と微粒子充填剤を含有する感圧接着剤組成物を塗工して感圧接着剤塗工層を設けてなるインクジェット記録用圧着用紙であって、
    前記非剥離性感圧接着剤基剤は、前記微粒子充填剤に対して固形分で100乃至130質量%の範囲で配合され、
    前記微粒子充填剤には、少なくとも、タルクと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が130乃至190ml/100gである沈降法シリカと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカが含まれており
    前記微粒子充填剤のレーザー回折法による平均粒子径が、前記タルクは5.0乃至7.0μmであり、前記沈降法シリカは2.0乃至4.0μmであり、前記ゲル法シリカは6.0乃至8.0μmであり、
    前記微粒子充填剤が、固形分で、前記タルクを10乃至40質量%、前記沈降法シリカを50乃至70質量%、前記ゲル法シリカを10乃至20質量%含んでなる、ことを特徴とするインクジェット記録用圧着用紙。
  2. 前記感圧接着剤組成物に、さらに、微粒子充填剤に対して固形分で5乃至15質量%の範囲で硫酸マグネシウムを配合することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用圧着用紙。
  3. 前記感圧接着剤組成物に、さらに、微粒子充填剤に対して固形分で10乃至25質量%の範囲でレーザー回折法による平均粒子径が10乃至20μmの小麦粉澱粉を配合することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用圧着用紙。
  4. 前記感圧接着剤組成物は、基紙の片面当たり固形分で3乃至12g/m2の範囲で塗工することを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のインクジェット記録用圧着用紙。
  5. 非剥離性感圧接着剤基剤と微粒子充填剤を含有するインクジェット記録用圧着用紙用の感圧接着剤組成物であって、
    前記非剥離性感圧接着剤基剤は、前記微粒子充填剤に対して固形分で100乃至130質量%の範囲で配合され、
    前記微粒子充填剤には、少なくとも、タルクと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が130乃至190ml/100gである沈降法シリカと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカが含まれ、
    前記微粒子充填剤のレーザー回折法による平均粒子径が、前記タルクは5.0乃至7.0μmであり、前記沈降法シリカは2.0乃至4.0μmであり、前記ゲル法シリカは6.0乃至8.0μmであり、
    前記微粒子充填剤が、固形分で、前記タルクを10乃至40質量%、前記沈降法シリカを50乃至70質量%、前記ゲル法シリカを10乃至20質量%含んでなる、ことを特徴とするインクジェット記録用圧着用紙用の感圧接着剤組成物。
  6. 基紙を用意する基紙用意ステップと、
    微粒子充填剤と、前記微粒子充填剤に対して固形分で100乃至130質量%の感圧接着剤基剤とを含む感圧接着剤組成物原料を用いて感圧接着剤組成物を調整する感圧接着剤組成物調整ステップと、
    前記基紙の少なくとも一方の面に、前記感圧接着剤組成物を塗工して感圧接着剤塗工層を設ける感圧接着剤塗工ステップと、を含み、
    前記微粒子充填剤は、タルクと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が130乃至190ml/100gである沈降法シリカと、ISO 787−5に基づいて測定した吸油量が300乃至330ml/100gであるゲル法シリカであ
    前記微粒子充填剤のレーザー回折法による平均粒子径が、前記タルクは5.0乃至7.0μmであり、前記沈降法シリカは2.0乃至4.0μmであり、前記ゲル法シリカは6.0乃至8.0μmであり、
    前記微粒子充填剤が、固形分で、前記タルクを10乃至40質量%、前記沈降法シリカを50乃至70質量%、前記ゲル法シリカを10乃至20質量%含んでなる、ことを特徴とするインクジェット記録用圧着用紙の製造方法。
JP2014195379A 2014-09-25 2014-09-25 インクジェット記録用圧着用紙 Active JP6212459B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014195379A JP6212459B2 (ja) 2014-09-25 2014-09-25 インクジェット記録用圧着用紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014195379A JP6212459B2 (ja) 2014-09-25 2014-09-25 インクジェット記録用圧着用紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016064596A JP2016064596A (ja) 2016-04-28
JP6212459B2 true JP6212459B2 (ja) 2017-10-11

Family

ID=55803878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014195379A Active JP6212459B2 (ja) 2014-09-25 2014-09-25 インクジェット記録用圧着用紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6212459B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4131692B2 (ja) * 2003-09-11 2008-08-13 紀州製紙株式会社 インクジェット用圧着紙及びその製造方法
JP2012025075A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Dainippon Printing Co Ltd インクジェット用圧着用紙及び印字方法、並びに印画物
JP5984641B2 (ja) * 2012-11-27 2016-09-06 北越紀州製紙株式会社 インクジェット記録用圧着原紙

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016064596A (ja) 2016-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5984641B2 (ja) インクジェット記録用圧着原紙
JP3814083B2 (ja) インクジェット記録用シート
JP3392649B2 (ja) インクジェット記録用圧着葉書用紙
JP2018051836A (ja) インクジェット記録用圧着用紙及びその製造方法
JP3817320B2 (ja) インクジェット用圧着紙
JP3812609B2 (ja) 再剥離性圧着葉書用記録紙
JP2005125639A (ja) 高速輪転インクジェット記録用圧着葉書用紙
JP6212459B2 (ja) インクジェット記録用圧着用紙
JP2017119410A (ja) インクジェット記録用圧着用紙及びその製造方法
JP3660464B2 (ja) インクジェット記録用シート
JP4331452B2 (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JP6740183B2 (ja) インクジェット記録用圧着用紙及びその製造方法
JP2011098506A (ja) 圧着用紙の原紙、その製造方法、及びその製造方法に使用される感圧接着剤組成物塗料
JP2004300245A (ja) 疑似接着可能な記録用紙
JP4257732B2 (ja) インクジェット記録用光沢紙
JP4634274B2 (ja) 感圧記録紙及びこれを用いた感圧複写紙
JP2008045115A (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JP3989345B2 (ja) 擬似接着可能な記録用紙
JP2020152024A (ja) インクジェット記録用圧着用紙及びその製造方法
JP2019035164A (ja) 圧着用原紙および圧着用紙
JP2003027398A (ja) オフセット印刷可能なインクジェット用感圧接着性記録用紙
JP2021042512A (ja) 亜鉛化合物含有紙の製造方法
JP2005105258A (ja) 感圧接着シート
JP4640890B2 (ja) 再剥離性圧着記録用紙
JP2000313163A (ja) 記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160923

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170531

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6212459

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250