JP2005105258A - 感圧接着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 インクジェット印字の耐水性・非転写性に優れ、かつ親展葉書用紙等に要求される接着性、オフセット印刷適性を満足する感圧接着シートを提供する。
【解決手段】 基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有しており、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を構成成分とする接着剤層であり、インクジェットインク定着剤が重量平均分子量1000〜10000である2級アミン−エピハロヒドリン系樹脂であることを特徴とする感圧接着シート。
【選択図】 なし
【解決手段】 基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有しており、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を構成成分とする接着剤層であり、インクジェットインク定着剤が重量平均分子量1000〜10000である2級アミン−エピハロヒドリン系樹脂であることを特徴とする感圧接着シート。
【選択図】 なし
Description
本発明は、三つ折りもしくは二つ折り葉書等の各種葉書システムに用いられる感圧接着シートに関する。
郵便法の改正に伴い必要情報を記録したシートを二つ折り、又は三つ折りに折り畳み、親展性を持つ葉書システムが実用化され普及している。このような親展性を持つ葉書の基材シートに設けられた接着剤層は常温、常圧では接着性がなく、接着剤層同士を対向させた状態で500Kg/cm2程度に加圧することにより接着性を示し、且つ接着後は再剥離することが可能な接着剤層を有する感圧接着シート(以下、代表的な例である親展葉書用紙ともいう)が使用される。
親展葉書用紙は、特開平7−276858号公報、特開平9−71758号公報等に記載されているように、接着剤層面に葉書として定形事項を印刷した後、同層に宛名や個人情報等の秘密にしたい情報をレーザープリンターで印字し、秘密情報が外部から見えないように接着剤層同士が対向するように折り畳み、ドライシーラーで加圧積層して親展葉書となる。親展葉書は受取人が該接着剤層を元のように剥離することにより情報を見ることができ、一旦剥離すると常温、常圧では該接着剤層面は接着性がないので剥離前の状態にはならない葉書である。
当初、上記のような親展葉書用紙は、定形印刷部をオフセット印刷により印刷し、住所、氏名等の可変情報部をレーザープリンターにより印字され、印字後はドライシーラー装置にて圧着され、発送されていた。近年では、印字方式がレーザープリンター方式から大量に、かつ高速で処理することのできるインクジェットプリンター方式に変化しつつある。
インクジェット方式は、種々の方式によりインクの微小液滴を飛翔させて紙等の記録シートに付着させ、画像、文字等の記録を行うものである。通常、記録シートには印字ドットの濃度が高いこと、色調が明るく鮮やかであること、色の沈みがないこと、インクの吸収速度が大きくて印字ドットが重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりせず、横方向への拡散の少ないこと、印字後に水に濡れても印字が滲まないこと及び印字した内容が対面の感圧接着層に転写しないことが要求されている。
インクジェット記録用シートに要求される上記特性を満たすことを目的として、感圧接着剤層に第四級アンモニウム基や第三級アミノ基を有するカチオン性化合物を添加し、印字の耐水性や非転写性を向上させるもの(特許文献1)、感圧接着剤層に弱カチオンのポリアミド系樹脂を添加するもの(特許文献2)等が提案されており、さらに、感圧接着剤層に両性高分子を添加するもの(特許文献3)も提案されている。しかし、加圧時の十分な接着力と再剥離性及び十分なインクジェット印字の耐水性を兼備すべきであるという要求特性については十分とはいえない。
近年、インクジェットプリンターの高速化が進み、ラインスピードは200m/分に達している。それに伴い、従来にはなかったインクの乾燥不良の問題が生じている。即ち、インクジェットプリンターによる印字面がプリンターのガイドロールに接触する際に、乾燥しなかったインクによりロールが汚染され、さらに汚染されたロールからシートの別の部分を汚染し、印字の外観不良を生じてしまうというものである。
このようなインクジェットプリンターの高速化に対応するためには、インク乾燥性を向上させなければならない。そのために、接着剤層中のシリカ粒子の増量、水溶性バインダーの増量がなされるが、接着剤層のウェット強度が弱くなり、オフセット印刷時には、ブランケットパイリング、ブランケット汚れ、地汚れ、ターンバー汚れ等の重大な問題を引き起こす。また、シート圧着後に剥離する際に、接着剤層が剥がれ落ちるという問題もある。
インクジェットインクの吸収性及び乾燥性、定着性、非転写性を高めることを目的としたものとしては、接着剤層に含有される微粒子充填剤の粒径、BET比表面積、吸油量の数値範囲を規定しているもの(特許文献4)が提案されているが、インクジェット印字のみを考慮したもので、インクジェット印字適性及びオフセット印刷適性を両立させるものではない。他に、インクジェットインクの定着性を高めるために、接着剤層中の天然ゴム系接着剤基剤、シリカ粒子、カチオン性物質の配合量を規定し、かつシリカ粒子の平均粒子径、吸油量を規定しているもの(特許文献5)も提案されているが、シリカ粒子配合量が少なく、高速インクジェットプリンターへ対応できる十分なインク乾燥性を有しているものとはいえない。
特開平9−39378号公報(請求項1〜4、第3〜4頁)
特開平9−71758号公報(請求項1〜2、第3頁)
特開2000−204339号公報(請求項1〜11、第3頁)
特開平11−334201号公報(請求項1〜2、第3〜4頁)
特開2001−262097号公報(請求項1〜3、第3頁)
本発明の目的は、インクジェット印字の耐水性・非転写性に優れ、かつ親展葉書用紙等としての接着性、オフセット印刷適性を満足する感圧接着シートを提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を行った結果、接着剤層の構成成分として特定の分子量及び化学構造を有するカチオン性樹脂を含むことにより、インクジェット印字の耐水性を大幅に改善できることを見出した。さらに、ケン化度60〜95モル%の酸変性ポリビニルアルコールを使用することにより、オフセット印刷適性及び接着力のバランスを維持しながら、インクの吸収を高めることができ、インク乾燥性を飛躍的に向上させることが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、インクジェットインク定着剤として重量平均分子量1000〜10000である第二級アミン−エピハロヒドリン系樹脂を接着剤層の構成成分とすることによって、インクジェット適性と親展葉書用紙としての接着性、オフセット印刷適性を両立させた感圧接着シートを提供するものであり、以下の各発明を包含する。
(1)基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有しており、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、接着後に接着剤層間で剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を構成成分とする接着剤層であり、インクジェットインク定着剤が重量平均分子量1000〜10000である第二級アミン−エピハロヒドリン系樹脂であることを特徴とする感圧接着シート。
(2)前記第二級アミン−エピハロヒドリン系樹脂が、第二級アミンとエピハロヒドリン重縮合物にポリアルキレンポリアミンを反応させて得られる樹脂である(1)項記載の感圧接着シート。
(3)前記第二級アミンとエピハロヒドリン系樹脂が、第二級アミン1モルに対してエピハロヒドリン1.1〜1.5モルの重縮合物である(1)項又は(2)項に記載の感圧接着シート。
(4)前記第二級アミン−エピハロヒドリン系樹脂における第二級アミンがジメチルアミンであり、エピハロヒドリンがエピクロルヒドリンである(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の感圧接着シート。
(5)前記バインダー樹脂がケン化度60〜95モル%の酸変性ポリビニルアルコールである(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の感圧接着シート。
(6)前記酸変性ポリビニルアルコールは、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ぎ酸ビニル等のビニルエステルと、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のオレフィン性不飽和ジカルボン酸及び/又はそれらの誘導体から選択される単量体との共重合体を部分ケン化して得られるものであることを特徴とする(5)項記載の感圧接着シート。
(7)前記接着剤100質量部に対して、バインダー樹脂1〜60質量部の配合割合である(1)項〜(6)項のいずれか1項に記載の感圧接着シート。
本発明によれば、インクジェット印字の耐水性・非転写性に優れ、かつ親展葉書用紙等に要求される接着性、オフセット印刷適性を満足する感圧接着シートを提供することができる。
本発明の感圧接着シートは、基材シートの少なくとも一方の面に設けられた接着剤層が、加圧する前の常温、常圧では接着性を示さず、且つ、接着剤層同士を対向させた状態で、500Kg/cm2程度に加圧処理をすることにより接着でき、その接着面は手で剥離可能である接着剤層(この面を再剥離面とも言う)を有する。そして、接着剤層同士の接着面は、一度剥離すると接着剤層同士を重ねて手で圧着しても接着しない性質を有している。
本発明の感圧接着シートは、(1)基材シートの片面にのみ、再剥離性を有する接着剤層表面(以下、再剥離面とも称する)が形成されている構成、(2)基材シートの両面に再剥離性を有する接着剤層(再剥離面)が形成されている構成、(3)基材シートの片面に再剥離性の接着剤層(再剥離面)を設け、他の面に再剥離性のない接着剤層(永久接着面)が形成されている構成等の層構成である場合を包含する。
本発明の感圧接着シートにおける再剥離面、永久接着面はともに、常温、常圧では接着性を示さず、ドライシーラー等で500Kg/cm2程度(300Kg/cm2〜700Kg/cm2)に加圧積層することにより接着するが、このような接着剤層は、接着剤と微粒子充填剤の配合量などで接着力が調節されている。例えば、再剥離面に、秘密を必要とする情報を設けた後、その情報が隠れるようにシートを折り畳み、或いは別のシートを重ね合わせ、再剥離性の接着剤層同士が対向するようにして加圧処理することにより、内部に情報を持つ積層シート(例えば、親展葉書、くじ等)とすることができる。
本発明の感圧接着シートは、接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂等から構成され、インクジェットインク定着剤が、第二級アミンとエピハロヒドリンを反応させることにより得られる特定の分子量範囲にあるカチオン性樹脂を接着剤層の構成成分としているものである。
本発明の感圧接着シートにおいて使用される上記カチオン性樹脂を合成するために使用する第二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、メチルオクチルアミン、メチルラウリルアミン、ピペリジン、ピロール、カルバゾール等が挙げられる。
また、カチオン性樹脂を合成するために使用するもう一方の成分であるエピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン等が挙げられる。
また、カチオン性樹脂を合成するために使用するもう一方の成分であるエピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン等が挙げられる。
上記カチオン性樹脂の分子量は、1000〜10000の範囲にあり、好ましくは1000〜8000の範囲にあり、より好ましくは1000〜5000の範囲にある。因みに、カチオン性樹脂の分子量が1000未満であると、オフセット印刷時に使用する湿し水にカチオン性樹脂が溶出し、地汚れが発生するおそれがある。逆に分子量が10000を越えると、接着剤層塗工液の粘度が高くなり過ぎ、塗工適性が悪くなるおそれがある。
ここで、カチオン性樹脂の分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリエチレングリコール換算の重量平均分子量である。
ここで、カチオン性樹脂の分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリエチレングリコール換算の重量平均分子量である。
本発明の感圧接着シートにおいて使用される上記カチオン性樹脂は、第二級アミンとエピハロヒドリンとを混合、加熱することにより合成することができる。第二級アミンとエピハロヒドリンのモル比は、カチオン性樹脂の分子量に影響を与えるので、そのモル比は1:0.5〜1.5、好ましくは1:0.8〜1.2の範囲である。
これらの反応における反応温度は10〜90℃、好ましくは20〜60℃、より好ましくは30〜50℃が適当であり、また反応熱による昇温が終わった後、30〜90℃の温度に2〜8時間程度保ち熟成反応を行うことが、反応率や分子量分布の点で好ましい。また、同様の理由により反応時のモノマー濃度は30〜80質量%であることが好ましい。
本発明において、上記第二級アミンとエピハロヒドリンとの重縮合物にポリアルキレンポリアミンを反応させた樹脂を用いると、インクジェット印字適正が向上するため好ましい実施態様の一つである。
本発明において用いられるポリアルキレンポリアミンとは、分子中に少なくとも2個のアミノ基を有する化号分つであり、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン等を挙げることができる。ポリアルキレンポリアミンの配合割合は、エピハロヒドリンに対して1〜50モル%である。ポリアルキレンポリアミンの配合割合が1モル%より少ないとインクジェット画像の鮮明性改善効果が乏しくなるおそれがあり、50モル%を越えるとインクジェット印字の耐水性改善効果に乏しくなるおそれがある。
第二級アミンとエピハロヒドリンとの重縮合物にポリアルキレンポリアミンを反応させる反応温度は、10〜80℃、好ましくは20〜60℃、より好ましくは30〜50℃であり、反応は粘度の上昇が認められた時点で塩酸を加えて終了させる。
本発明の感圧接着シートに用いるインクジェットインク定着剤の配合割合は、接着剤層固形分に対して1〜50質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。因みに、組成割合が1質量%未満であると、接着力が強くなり過ぎ、インクジェット印字した後、圧着し、再剥離すると非印字面に印字が転写したり、耐水性及びインク吸収性が十分でなくなるおそれがある。逆に組成割合が50質量%を越えると、加圧処理の際の接着力が低下し、感圧接着シートとしての機能が損なわれるおそれがあり、また印字の密着性や印字の耐水性も劣る傾向になる。
本発明の感圧接着シートにおいて用いられるバインダー樹脂としては、ケン化度60〜95モル%の酸変性ポリビニルアルコールを構成成分として含有することが好ましい。ここで、ケン化度60〜95モル%の酸変性ポリビニルアルコールは、ビニルエステルとオレフィン性不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体から選択される単量体との共重合体を部分ケン化することによって得ることができる。ビニルエステルとしては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ぎ酸ビニル等が挙げられるが、経済的にみて酢酸ビニルが好ましい。
また、ビニルエステル単位のケン化度としては、60〜95モル%が好ましい。ケン化度が60モル%未満であると樹脂の軟化温度が低くなり過ぎ、粉体乾燥時に融着して製造できなくなるおそれがある。逆にケン化度が95モル%を越えると鮮明なインクジェット画像が得られにくくなったり、ウェット強度の低下を招き、オフセット印刷時にブランケットパイリング、ブランケット汚れ、ターンバー汚れ等による印刷不良を生じるおそれがある。また、水酸基増加による水素結合の増加のため、塗料粘度が上昇する。粘度の上昇により、ハンドリングが悪く塗料希釈が必要になった場合、塗工速度が下がり、製造効率が悪くなる原因となる。また、本発明で用いられるケン化度60〜95モル%の酸変性ポリビニルアルコールの平均重合度は特に限定されないが、通常200〜3000の範囲から選ばれる。
本発明の感圧接着シートで用いられるケン化度60〜95モル%の酸変性ポリビニルアルコールを構成するオレフィン性不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体としては、例えばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のジカルボン酸、それらの無水物、それらの塩及びそれらのアルキルエステルが挙げられるが、オレフィン性不飽和ジカルボン酸のモノエステル又はジエステルを用いるか、又はそれらとオレフィン性不飽和ジカルボン酸又はその無水物との混合物を用いるのが好ましい。オレフィン性不飽和ジカルボン酸及び/又はその誘導体の共重合量は0.1〜10モル%、好ましくは0.3〜5モル%の範囲から選択される。
また、上記エステル化合物とオレフィン性不飽和ジカルボン酸又はその無水物との共重合を実施する際には、オレフィン性不飽和ジカルボン酸又はその無水物のほかに、共重合性単量体、例えば、エチレン、プロピレン、スチレン、アルキルビニルエーテル、バーサチック酸ビニル、(メタ)アクリルアミド等を少量併用することもできる。かかる酸変性ポリビニルアルコールのガラス転移点は50〜80℃、好ましくは55〜70℃(比容積法による測定)の範囲である。
接着剤層には、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、デキストリン、デンプン(糊化したもの)、変性デンプン(糊化したもの)、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アクリル酸アルキルエステル系共重合体、ウレタン系共重合体等の親水性高分子をケン化度60〜95モル%の酸変性ポリビニルアルコールとともに併用してもよい。これによりインクジェット適性を向上させることができる場合もある。
本発明の感圧接着シートは、接着剤層中にさらにガラス転移点が−30〜50℃であり、トルエンに対するゲル分率が30〜90質量%である有機高分子化合物から選択される少なくとも1種を構成成分とすることが好ましい。ここで、有機高分子化合物は印刷の際の表面強度を付与するための材料である。ガラス転移点が−30℃未満では、接着剤層が柔らかくなりウェット強度が弱くなるために、オフセット印刷時にブランケットパイリング、ブランケット汚れ、ターンバー汚れ等の問題を生じる。また、ガラス転移点が50℃を超えると、接着剤層が硬くなり接着性がなくなる。また、ゲル分率が30質量%未満であるとブランケット汚れ、ターンバー汚れ等の問題を生じるおそれがあり、ゲル分率が90質量%を越えるとブランケットパイリングの問題を生じるおそれがある。ガラス転移点は好ましくは−20〜45℃、より好ましくは−15〜30℃である。
一方、ゲル分率は、好ましくは34〜81質量%、より好ましくは40〜75質量%である。ここで、トルエンに対するゲル分率とは次のような方法により得られる値である。即ち、テフロン(登録商標)シート上で、有機高分子化合物の皮膜厚が0.3〜0.5mm(乾燥後)になるように作成する。乾燥条件は、50℃、24時間である。次いで、上記条件により作成した皮膜を3cm角に切り、トルエンに24時間浸漬後、105℃で3時間乾燥して溶剤を完全に揮散させ、浸漬前後での質量変化を測定する。下記の式により、ゲル分率を求める。
ゲル分率(%)={浸漬後の質量(g)/浸漬前の質量(g)}×100
有機高分子化合物としては、特に限定されないが、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、酸化デンプン等のデンプン類(糊化したもの)等が挙げられる。これらは単独又は2種類以上併用できるが、好ましくは、接着剤成分との親和性に優れたスチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体である。
有機高分子化合物としては、特に限定されないが、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、酸化デンプン等のデンプン類(糊化したもの)等が挙げられる。これらは単独又は2種類以上併用できるが、好ましくは、接着剤成分との親和性に優れたスチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体である。
本発明の感圧接着シートの接着剤層に使用されるバインダー樹脂の配合量は、接着剤100質量部に対して、1〜60質量部であることが好ましい。1質量部未満であると、ウェット強度が弱くなり過ぎオフセット印刷適性が悪くなるおそれがある。60質量部を越えると、インクジェットのインク乾燥性、印字濃度が低くなり、接着力も低下するおそれがある。
本発明の感圧接着シートに使用される接着剤は、圧着した葉書に剥離力を付与する材料であり、組成は特に限定されず、変性天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル酸エステル系共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体/アクリル酸エステル系共重合体複合樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂等が例示できる。これらの樹脂は通常アニオン性であり、またインクジェット用インクの染料もアニオン性であるため、接着剤樹脂とインクジェット染料が反発しあい、染料の定着性、耐水性、非転写性不良を引き起こすものと推定される。染料がアニオン性であることにより、耐水性付与にはカチオン基及び/又はカチオン基と成り得る官能基を有する化合物の配合が必要であるが、アニオン性染料と反発せず、カチオン基及び/又はカチオン基と成り得る官能基を有する化合物を配合した際に増粘し難い接着剤が好ましい。
次に、接着剤層中の接着剤の配合割合は、好ましくは接着剤層固形分に対して15〜60質量%程度である。15質量%未満の場合、接着剤層の接着強度が弱くなり過ぎるおそれがあり、60質量%を越えると、接着剤層中の微粒子充填剤の1種である顔料を被覆してしまいインク吸収性が低下し、インクジェット適性が低下するおそれがある。
さらに、接着剤層に含有される微粒子充填剤としては、無機及び有機顔料等が使用できる。例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、ゼオライト、炭酸カルシウム、クレー、酸化アルミニウム、小麦デンプン(糊化していないもの)、シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、γ−アルミナ、プラスチックピグメント、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられる。その中でも、小麦デンプン、シリカ等が接着力のコントロールに適しており、好適に用いられる。
また、小麦デンプンはブロッキング防止の目的でスペーサー的に使われる。シリカはインク受容性に優れるので、インクジェット記録適性、印刷適性を改善するので好ましい。また、ブロッキング防止効果もある。フッ素系樹脂はインクの滲みを防止する効果が高い。酸化チタンは隠蔽効果が高く、シリカと混合することにより隠蔽効果がさらに高くなる。なお、無機又は有機顔料の粒径としては1〜50μm程度のものが好ましい。微粒子充填剤には加圧下で接着剤層面が接着し、一度剥離した後には接着しないように調整する効果がある。
接着剤層には、添加剤として顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、浸透剤、着色染料、紫外線吸収剤、帯電防止剤、消臭剤、カチオン性、ノニオン性又は両性の界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤、特開平5−295335号公報に記載の最低造膜温度90℃以上の樹脂などが適量配合できる。
なお、上記特開平5−295335号公報には、接着性、再剥離性、耐ブロッキング性、印刷適性、水性インク受理性、表面の風合い等の特性を兼ね備えたコールドシール接着剤組成物として、ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル酸エステル共重合体エマルジョンとを混合してなる接着剤ベースか、アクリル変性ゴムラテックスからなる接着剤ベースと、充填剤とを主成分とし、上記接着剤ベース100質量部に対し上記充填剤が5〜90質量部含有されているコールドシール接着剤組成物が記載されており、保護コロイド系接着剤を用いる理由としては、(1)保護コロイドによる親水基の導入によって得られる組成物の紙面へのアンカーリング性が向上する、(2)保護コロイドのガラス転移点が高いので表面硬度が硬くなって耐ブロッキング性が向上する、(3)塗膜表面が乾燥時に造膜不良を起こしてフィルム化せず、インク受理性や印刷適性が向上することが挙げられ、上記保護コロイド系アクリル共重合体エマルジョンは、単量体組成を調整することにより、その最低造膜温度が90℃以上となるように設定することが好適であると記載されている。
本発明の感圧接着シートに用いる基材シートについては、特に限定するものではないが、上質紙、中質紙、アート紙、コート紙等の紙類、合成紙、合成樹脂フィルム、金属箔、不織布等が用いられる。これらは積層されたり、表面処理されたりしたものを用いてもよい。その中でも、紙類が安価なため好ましく使用される。勿論、紙類には古紙パルプを含んでいても良く、抄紙方法等も特に限定するものではない。
また、接着剤層塗工後の巻き取りにおいて、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法 No.37−81法に規定される巻硬さの偏差が5Kgf・m以下の巻き取りであることが好ましい。巻硬さの偏差の最大値が5Kgf・mを超えると、接着剤層を塗工した際、不必要な紙の変形が起こり、左右で紙の寸法が異なり、このような巻き取りを、フォーム印刷機を使って高速印刷すると、シワが発生したり、見当ズレが発生する等トラブルの原因となることがある。
基材シート表面に接着剤層を塗布する場合、塗工方法としては特に限定するものではないが、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター等が用いられる。その中でも、エアーナイフコーター、バーコーター、グラビアコーター、ブレードコーター、リップコーター等が好ましい。塗工量としては2〜30g/m2の範囲であるが、好ましくは3〜15g/m2の範囲である。
以下に、本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例において示す「部」及び「%」は特に明示のない限り質量部及び質量%である。
上質紙104.7g/m2(OKH90、王子製紙社製)の片面に、以下の組成の再剥離面用塗料をメイヤーバーにて固形あたり8g/m2塗工し、熱風乾燥機にて110℃の温度で1分間乾燥した。続いて、再剥離面用塗料を塗工した上質紙の反対面に、同様の塗料を上記と同様にして塗工し本発明の感圧接着シートを作成した。
<インクジェットインク定着剤の合成>
メチルエチルアミンの50%水溶液250gを30℃で攪拌しながら、エピクロルヒドリン257.2gを1時間にわたって滴下した。滴下終了後、直ちに80℃まで昇温し、5時間攪拌を続けた。室温に冷却した後、水129.8gを加え、不揮発分60質量%、重量平均分子量7000のカチオン性樹脂を得た。
メチルエチルアミンの50%水溶液250gを30℃で攪拌しながら、エピクロルヒドリン257.2gを1時間にわたって滴下した。滴下終了後、直ちに80℃まで昇温し、5時間攪拌を続けた。室温に冷却した後、水129.8gを加え、不揮発分60質量%、重量平均分子量7000のカチオン性樹脂を得た。
<再剥離面用塗料組成>
メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)28質量部、上記インクジェットインク定着剤10質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、ガラス転移点−12℃、JSR社製、トルエンに対するゲル分率80質量%)3質量部、部分ケン化ポリビニルアルコール(PVA505、ケン化度73.5モル%、重合度500、クラレ社製)20質量部、シリカ(ファインシールX−60、トクヤマ社製)36質量部、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製)0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製)3質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製)0.3質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)28質量部、上記インクジェットインク定着剤10質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、ガラス転移点−12℃、JSR社製、トルエンに対するゲル分率80質量%)3質量部、部分ケン化ポリビニルアルコール(PVA505、ケン化度73.5モル%、重合度500、クラレ社製)20質量部、シリカ(ファインシールX−60、トクヤマ社製)36質量部、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製)0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製)3質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製)0.3質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
<再剥離面用塗料組成>
メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)28質量部、インクジェットインク定着剤(ハイマックスSC−505、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン系樹脂、重量平均分子量3000、ハイモ社製)10質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、ガラス転移点−12℃、JSR社製、トルエンに対するゲル分率80質量%)6質量部、酸変性ポリビニルアルコール(DR−0415、ケン化度70モル%、重合度1000、電気化学工業社製)15質量部、シリカ(ニップジェルAY−603、日本シリカ社製)36質量部、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製)0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製) 3質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製) 0.3質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
上記組成の再剥離面用塗料を実施例1と同様に塗布、乾燥して本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)28質量部、インクジェットインク定着剤(ハイマックスSC−505、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン系樹脂、重量平均分子量3000、ハイモ社製)10質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、ガラス転移点−12℃、JSR社製、トルエンに対するゲル分率80質量%)6質量部、酸変性ポリビニルアルコール(DR−0415、ケン化度70モル%、重合度1000、電気化学工業社製)15質量部、シリカ(ニップジェルAY−603、日本シリカ社製)36質量部、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製)0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製) 3質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製) 0.3質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
上記組成の再剥離面用塗料を実施例1と同様に塗布、乾燥して本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、インクジェットインク定着剤を(HP−722A、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン系樹脂、重量平均分子量4000、センカ社製)に置き換えた以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
実施例2の再剥離面用塗料組成において、インクジェットインク定着剤を(HP−726A、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン系樹脂、重量平均分子量5000、センカ社製)に置き換えた以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、インクジェットインク定着剤を(ジェットフィックス70、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン系樹脂、重量平均分子量8200、里田化学社製)に置き換えた以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、インクジェットインク定着剤を(ジェットフィックス33S、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン系樹脂、重量平均分子量3500、里田化学社製)に置き換えた以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、酸変性ポリビニルアルコールを(DR−0435、ケン化度92モル%、重合度1500、電気化学工業社製)12質量部にした以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、酸変性ポリビニルアルコールを(DR−0436、ケン化度88モル%、重合度1700、電気化学工業社製)10質量部にした以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
温度計、攪拌機、窒素導入管、ペリスタポンプ(SMP−21型、東京理化器械製)に接続した単量体供給管及びコンデンサーを備えた500mLの4つ口フラスコ内に50%水溶液のジメチルアミン90.0g、イオン交換水97.8gを仕込んだ。
そして、反応器を氷水で冷却して温度を50℃以下に保ちながらエピクロルヒドリン203.5gを1時間かけて滴下した。この反応におけるジメチルジアミンとエピクロルヒドリンのモル比は1:1.1である。その後、5時間熟成を行い、反応を終了させた。
次に、この反応生成物の200gを採取し、初めのエピクロルヒドリンに対し2.6モル%のペンタエチレンヘキサミン13.3gを添加した。40℃で反応を行い、粘度の上昇が認められた時点で塩酸を加え、反応を終了させ、本発明のペンタエチレンヘキサミン−ジメチルアミンエピクロルヒドリン重縮合物を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、インクジェットインク定着剤を上記ペンタエチレンヘキサミン−ジメチルアミンエピクロルヒドリン重縮合物に置き換えた以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
そして、反応器を氷水で冷却して温度を50℃以下に保ちながらエピクロルヒドリン203.5gを1時間かけて滴下した。この反応におけるジメチルジアミンとエピクロルヒドリンのモル比は1:1.1である。その後、5時間熟成を行い、反応を終了させた。
次に、この反応生成物の200gを採取し、初めのエピクロルヒドリンに対し2.6モル%のペンタエチレンヘキサミン13.3gを添加した。40℃で反応を行い、粘度の上昇が認められた時点で塩酸を加え、反応を終了させ、本発明のペンタエチレンヘキサミン−ジメチルアミンエピクロルヒドリン重縮合物を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、インクジェットインク定着剤を上記ペンタエチレンヘキサミン−ジメチルアミンエピクロルヒドリン重縮合物に置き換えた以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
温度計、攪拌機、窒素導入管、ペリスタポンプ(SMP−21型、東京理化器械製)に接続した単量体供給管及びコンデンサーを備えた500mLの4つ口フラスコ内に50%水溶液のジメチルアミン90.0g、イオン交換水97.8gを仕込んだ。
そして、反応器を氷水で冷却して温度を50℃以下に保ちながらエピクロルヒドリン203.5gを1時間かけて滴下した。この反応におけるジメチルジアミンとエピクロルヒドリンのモル比は1:1.1である。その後、5時間熟成を行い、反応を終了させた。
次に、この反応生成物の200gを採取し、初めのエピクロルヒドリンに対し2.6モル%のトリエチレンテトラミン14.6gを添加した。40℃で反応を行い、粘度の上昇が認められた時点で塩酸を加え、反応を終了させ、本発明のトリエチレンテトラミン−ジメチルアミンエピクロルヒドリン重縮合物を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、インクジェットインク定着剤を上記トリエチレンテトラミン−ジメチルアミンエピクロルヒドリン重縮合物に置き換えた以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
そして、反応器を氷水で冷却して温度を50℃以下に保ちながらエピクロルヒドリン203.5gを1時間かけて滴下した。この反応におけるジメチルジアミンとエピクロルヒドリンのモル比は1:1.1である。その後、5時間熟成を行い、反応を終了させた。
次に、この反応生成物の200gを採取し、初めのエピクロルヒドリンに対し2.6モル%のトリエチレンテトラミン14.6gを添加した。40℃で反応を行い、粘度の上昇が認められた時点で塩酸を加え、反応を終了させ、本発明のトリエチレンテトラミン−ジメチルアミンエピクロルヒドリン重縮合物を得た。
実施例2記載の再剥離面用塗料組成において、インクジェットインク定着剤を上記トリエチレンテトラミン−ジメチルアミンエピクロルヒドリン重縮合物に置き換えた以外は実施例2と同様にして、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
エチレン−酢酸ビニル共重合体/アクリル酸エステル系共重合体複合樹脂(リカボンドAP120−7,中央理化工業社製)45質量部、インクジェットインク定着剤(ハイマックスSC−505、ポリアルキレンポリアミンジメチルアミン−エピクロルヒドリン系第四級カチオン樹脂、重量平均分子量3000、ハイモ社製)8質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、ガラス転移点−12℃、JSR社製、トルエンに対するゲル分率80質量%)6質量部、シリル変性ポリビニルアルコール(R1130、クラレ社製)6質量部、シリカ(ニップシールE−75、東ソー・シリカ社製)19質量部、シリカ(ミズカシルP−526、水澤化学工業社製)16質量部、小麦澱粉(AS225、千葉澱粉社製)6質量部、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製)0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製)1質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製)0.3質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
上記組成の再剥離面用塗料を実施例1と同様に塗布、乾燥して本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
エチレン−酢酸ビニル共重合体/アクリル酸エステル系共重合体複合樹脂(リカボンドAP120−7,中央理化工業社製)45質量部、インクジェットインク定着剤(ハイマックスSC−505、ポリアルキレンポリアミンジメチルアミン−エピクロルヒドリン系第四級カチオン樹脂、重量平均分子量3000、ハイモ社製)8質量部、スチレン−ブタジエン共重合体系バインダー(0696、ガラス転移点−12℃、JSR社製、トルエンに対するゲル分率80質量%)6質量部、シリル変性ポリビニルアルコール(R1130、クラレ社製)6質量部、シリカ(ニップシールE−75、東ソー・シリカ社製)19質量部、シリカ(ミズカシルP−526、水澤化学工業社製)16質量部、小麦澱粉(AS225、千葉澱粉社製)6質量部、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製)0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製)1質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製)0.3質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
上記組成の再剥離面用塗料を実施例1と同様に塗布、乾燥して本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
比較例1
実施例1記載の再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
実施例1記載の再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
アクリル酸エステル系エマルジョン(AE−923、JSR社製)60質量部、合成非晶質シリカ(ファインシールX−37B、トクヤマ社製)50質量部、デンプン粒子(平均粒径20μm)50質量部、カチオン樹脂(ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド)40質量部、水200質量部。
アクリル酸エステル系エマルジョン(AE−923、JSR社製)60質量部、合成非晶質シリカ(ファインシールX−37B、トクヤマ社製)50質量部、デンプン粒子(平均粒径20μm)50質量部、カチオン樹脂(ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド)40質量部、水200質量部。
比較例2
実施例1記載の再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
実施例1記載の再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
天然ゴムラテックス 35質量%、シリカ、小麦デンプン、焼成クレーからなる微粒子充填剤 50質量%、ポリアミド・エポキシ樹脂 3質量%、その他助剤 12質量%。
天然ゴムラテックス 35質量%、シリカ、小麦デンプン、焼成クレーからなる微粒子充填剤 50質量%、ポリアミド・エポキシ樹脂 3質量%、その他助剤 12質量%。
比較例3
<両性高分子の合成>
両性高分子を次のようにして合成した。即ち、アクリル酸10質量部、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロリド塩90質量部を900質量部の蒸留水に加え、攪拌しつつ1質量部の2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ヒドロクロリドを添加した後、80℃に加熱して3時間反応させて両性高分子を得た。
<両性高分子の合成>
両性高分子を次のようにして合成した。即ち、アクリル酸10質量部、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロリド塩90質量部を900質量部の蒸留水に加え、攪拌しつつ1質量部の2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ヒドロクロリドを添加した後、80℃に加熱して3時間反応させて両性高分子を得た。
<再剥離面用塗料組成>
メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)32.2質量部、上記両性高分子 20質量部、非晶質シリカ、デンプン及び炭酸カルシウムから成る微粒子充填剤 58.1質量部、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製) 0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製) 4質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製)0.3質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
メチルメタクリレートグラフト天然ゴム接着剤(フルタイトFB−06−OJC、三井物産ソルベントコーティング社製)32.2質量部、上記両性高分子 20質量部、非晶質シリカ、デンプン及び炭酸カルシウムから成る微粒子充填剤 58.1質量部、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製) 0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製) 4質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製)0.3質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
比較例4
再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
天然ゴムラテックス 35質量%、シリカ(粒子径15μm、BET比表面積180m2/g、吸油量230ml/100g)30質量%、小麦デンプン及び焼成クレーからなる微粒子充填剤30質量%、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製)0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製)3.5質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製)0.8質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
天然ゴムラテックス 35質量%、シリカ(粒子径15μm、BET比表面積180m2/g、吸油量230ml/100g)30質量%、小麦デンプン及び焼成クレーからなる微粒子充填剤30質量%、分散剤(エマルゲンA−60、花王社製)0.4質量部、滑剤(DEF−727K、日新化学研究所製)3.5質量部、消泡剤(SNデフォーマー777、サンノプコ社製)0.8質量部、濡れ剤(ネオコールSW−C、第一工業製薬社製)0.3質量部。
比較例5
再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
メチルメタクリレートを25質量%グラフト重合した変性天然ゴムラテックス 100質量部、スチレンリッチSBRラテックス(ニポールLX415A、日本ゼオン社製、ガラス転移点27℃、トルエンに対するゲル分率86質量%)50質量部、シリカゲル(サイリシア310、富士シリシア化学社製)(粒径1.4μm、吸油量310ml/100g)6.7質量部、カチオン樹脂(サンフィックス70、三洋化成工業社製)6.7質量部、デンプン100質量部。
再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
メチルメタクリレートを25質量%グラフト重合した変性天然ゴムラテックス 100質量部、スチレンリッチSBRラテックス(ニポールLX415A、日本ゼオン社製、ガラス転移点27℃、トルエンに対するゲル分率86質量%)50質量部、シリカゲル(サイリシア310、富士シリシア化学社製)(粒径1.4μm、吸油量310ml/100g)6.7質量部、カチオン樹脂(サンフィックス70、三洋化成工業社製)6.7質量部、デンプン100質量部。
比較例6
再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
代表粒径1.2μmの無定形シリカ(カープレックスFPS101、塩野義製薬社製)75質量部、代表粒径2.5μmのタルク75質量部をアニオン系分散剤と共に、水中に分散し、天然ゴムラテックス(フルタイトFB−06−FK、三井物産ソルベントコーティング社製)100質量部を混合した。これにポリジメチルアミンエピクロルヒドリン系ポリカチオン(カチオン当量6.00meq/g、分子量16700)8質量部添加した。1時間後ポリカチオンとしてポリジメチルアミンエピクロルヒドリン系ポリカチオン(カチオン当量7.03meq/g、分子量14500)を20質量部、カチオンデンプン(置換度0.15)15質量部、硫酸マグネシウム10質量部を添加して、濃度28%の塗料を得た。この塗料を上質紙104.7g/m2(OKH90、王子製紙社製)に6g
/m2の塗工量となるようコーティングロッドで塗工して、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
再剥離面用塗料組成を下記の組成にした以外は実施例1と同様にして、感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<再剥離面用塗料組成>
代表粒径1.2μmの無定形シリカ(カープレックスFPS101、塩野義製薬社製)75質量部、代表粒径2.5μmのタルク75質量部をアニオン系分散剤と共に、水中に分散し、天然ゴムラテックス(フルタイトFB−06−FK、三井物産ソルベントコーティング社製)100質量部を混合した。これにポリジメチルアミンエピクロルヒドリン系ポリカチオン(カチオン当量6.00meq/g、分子量16700)8質量部添加した。1時間後ポリカチオンとしてポリジメチルアミンエピクロルヒドリン系ポリカチオン(カチオン当量7.03meq/g、分子量14500)を20質量部、カチオンデンプン(置換度0.15)15質量部、硫酸マグネシウム10質量部を添加して、濃度28%の塗料を得た。この塗料を上質紙104.7g/m2(OKH90、王子製紙社製)に6g
/m2の塗工量となるようコーティングロッドで塗工して、本発明の感圧接着シート(三つ折り葉書用親展葉書用紙)を得た。
<評価方法>
(1)インク乾燥性評価:インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを印字し、直ちに印字部を指で擦った際のインクの流れ具合を目視で評価した。
◎:インク流れがまったくなく優れている。
○:インク流れが殆どなし。
△:若干インク流れが認められるが、実用上問題なし。
×:インク流れがあり、実用上問題がある。
××:インク流れが顕著
(1)インク乾燥性評価:インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを印字し、直ちに印字部を指で擦った際のインクの流れ具合を目視で評価した。
◎:インク流れがまったくなく優れている。
○:インク流れが殆どなし。
△:若干インク流れが認められるが、実用上問題なし。
×:インク流れがあり、実用上問題がある。
××:インク流れが顕著
(2)印字の耐水性評価:インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを再剥離面に印字し、水中に2分間浸けた際のインクのにじみを目視で評価した。
◎:にじみがまったくなく優れている。
○:にじみが殆どなし。
△:若干にじみが認められるが、実用上問題なし。
×:にじみがあり、実用上問題がある。
××:にじみが顕著。
◎:にじみがまったくなく優れている。
○:にじみが殆どなし。
△:若干にじみが認められるが、実用上問題なし。
×:にじみがあり、実用上問題がある。
××:にじみが顕著。
(3)印字濃度評価:インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてブラックを再剥離面に印字し、目視にて評価した。
◎:印字濃度が非常に濃く優れている。
○:印字濃度が濃い。
△:印字濃度が若干薄いが、実用上問題なし。
×:印字濃度が薄く、実用上問題がある。
××:印字濃度が非常に薄い。
◎:印字濃度が非常に濃く優れている。
○:印字濃度が濃い。
△:印字濃度が若干薄いが、実用上問題なし。
×:印字濃度が薄く、実用上問題がある。
××:印字濃度が非常に薄い。
(4)印字非転写性:インクジェットプリンターMC−830(セイコーエプソン社製)を用いてイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを印字した。印字した三つ折り葉書用試料を再剥離面同士が対向するようにZ折りして、23℃、50%の温湿度条件で24時間調湿した後、ドライシーラー(トッパンフォームズ社製)を用いて、ロール間隙を240μmに設定したプレスロールを通過させて圧着し、親展葉書を作製した。得られた親展葉書を再剥離し、印字部分が接する対面へのインクの転写の程度(非転写性)を目視にて評価した。
◎:転写が全くなく、対面がきれいなままのもの。
○:かすかに転写するもの。
△:転写するが、対面の印字の判読には影響しないもの。
×:かなり転写し、対面の印字の判読が困難なもの。
◎:転写が全くなく、対面がきれいなままのもの。
○:かすかに転写するもの。
△:転写するが、対面の印字の判読には影響しないもの。
×:かなり転写し、対面の印字の判読が困難なもの。
(5)ウェット強度(オフセット印刷適性):RIテスター(石川島産業機械社製)を用いて、モルトンロールで水を刷った直後のサンプルに所定硬さ(タック8)のインクにて印刷した際の接着剤層の剥がれを目視にて評価した。
◎:剥がれがまったくなく優れている。
○:剥がれはほとんどない。
△:剥がれは若干あるが、実用上問題なし。
×:剥がれが酷く、実用上問題がある。
××:全面剥がれている。
◎:剥がれがまったくなく優れている。
○:剥がれはほとんどない。
△:剥がれは若干あるが、実用上問題なし。
×:剥がれが酷く、実用上問題がある。
××:全面剥がれている。
(6)再剥離面の接着性・再剥離性:ドライシーラー(型式6860、トッパンフォームズ社製)を用い、得られた三つ折り葉書用試料を適切な大きさに断裁し、再剥離面同士が対向するようにZ折りして、23℃、50%の温湿度条件で24時間調湿した後、ロール間隙を240μmに設定したプレスロールを通過させて圧着し、親展葉書を作製した。得られた親展葉書をT型剥離で再剥離し、剥離の状態及び剥離した面の状態を評価した。
○:再剥離する。良好。
△:再剥離するが接着力が若干弱いか、又は接着力が若干強いが、実用上問題ないレベル。
×:基材破壊が起きるか、又は接着力が低く剥がれ、実用上問題となるレベル。
(7)総合評価:親展葉書用紙としての総合評価を行った。
◎:親展葉書用紙として非常に優れている。
○:親展葉書用紙として優れている。
△:親展葉書用紙として若干問題があるが、実用上問題ないレベルである。
×:親展葉書用紙として問題があり、実用に適さないレベルである。
○:再剥離する。良好。
△:再剥離するが接着力が若干弱いか、又は接着力が若干強いが、実用上問題ないレベル。
×:基材破壊が起きるか、又は接着力が低く剥がれ、実用上問題となるレベル。
(7)総合評価:親展葉書用紙としての総合評価を行った。
◎:親展葉書用紙として非常に優れている。
○:親展葉書用紙として優れている。
△:親展葉書用紙として若干問題があるが、実用上問題ないレベルである。
×:親展葉書用紙として問題があり、実用に適さないレベルである。
表1から、実施例1〜11の本発明の感圧接着シートは、インクジェットの印字耐水性、印字非転写性、インク乾燥性に関して実用上問題ないレベルであり、オフセット印刷適性の指標であるウェット強度も問題なく、接着性、再剥離性にも優れている。一方、比較例1では、インクジェットインク定着剤の配合量が非常に多く、インク乾燥性、ウェット強度が悪くなった。比較例2では、カチオン樹脂のカチオン性が弱くなり、印字耐水性の悪化が認められた。比較例3でも、両性高分子のカチオン性が弱く、印字耐水性が悪化した。比較例4では、バインダー樹脂がほとんど配合されておらず、ウェット強度が非常に弱いものとなった。比較例5では、シリカ配合量が少なく、インク吸収性に乏しく、乾燥不良が発生した。比較例6では、インクジェットインク定着剤の分子量が高く、印字耐水性が不十分である。
本発明による基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有し、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、その接着剤層同士は剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー成分等から構成され、インクジェットインク定着剤が重量平均分子量1000〜10000である第二級アミン−エピクロルヒドリン系樹脂とすることにより、高速インクジェットプリンター適性、特に印字耐水性、非転写性、インク乾燥性が高く、かつ親展葉書用紙とした場合の接着適性、オフセット印刷適性を同時に満足する感圧接着シートが得られる。
Claims (5)
- 基材シートの少なくとも一方の面に接着剤層を有しており、該接着剤層が、接着剤層同士を対向させた状態で強圧処理することにより接着でき、接着後に接着剤層間で剥離可能である感圧接着シートにおいて、該接着剤層が、接着剤、微粒子充填剤、インクジェットインク定着剤、バインダー樹脂を構成成分とする接着剤層であり、インクジェットインク定着剤が重量平均分子量1000〜10000である第二級アミン−エピハロヒドリン系樹脂であることを特徴とする感圧接着シート。
- 前記第二級アミン−エピハロヒドリン系樹脂が、第二級アミンとエピハロヒドリンとの重縮合物にポリアルキレンポリアミンを反応させた樹脂である請求項1記載の感圧接着シート。
- 前記第二級アミンがジメチルアミンであり、エピハロヒドリンがエピクロルヒドリンである請求項1又は請求項2に記載の感圧接着シート。
- 前記バインダー樹脂が、ケン化度60〜95モル%の酸変性ポリビニルアルコールである請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の感圧接着シート。
- 前記接着剤100質量部に対して、前記バインダー樹脂1〜60質量部の配合割合である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の感圧接着シート。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008010522A1 (fr) * | 2006-07-20 | 2008-01-24 | Kishu Paper Co., Ltd. | papier de base pour carte postale à collage sous pression |
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JP2012046588A (ja) * | 2010-08-25 | 2012-03-08 | Oji Tac Hanbai Kk | 接着シートおよび接着積層シート |
JP2017154470A (ja) * | 2016-03-04 | 2017-09-07 | 北越紀州製紙株式会社 | インクジェットプリンタ対応葉書の原紙の製造方法 |
-
2004
- 2004-09-02 JP JP2004255040A patent/JP2005105258A/ja active Pending
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