JP2013142242A - 建築板およびその製造方法、ならびに前記建築板に用いられる画像下地塗料 - Google Patents

建築板およびその製造方法、ならびに前記建築板に用いられる画像下地塗料 Download PDF

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Abstract

【課題】スジっぽさや白けのない鮮明な画像が付与された建築板およびその製造方法と、前記建築板に用いられる画像下地塗料を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、基材上に、画像下地層、紫外線硬化型インク画像層が順に形成されてなる建築板であって、前記画像下地層には、着色顔料と、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子が、多孔質粒子:着色顔料=2.5〜6:1の割合(体積比率)で含まれ、かつ、前記画像下地層における前記多孔質粒子と前記着色顔料との合計含有量が、15〜40%(体積濃度)であることを特徴とする建築板である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、紫外線硬化型インクにより画像が付与されてなる建築板およびその製造方法と、前記建築板に用いられる画像下地塗料に関する。
従来、インクジェット記録装置を用いた紫外線硬化型インクの付与が検討されてきている。紫外線硬化型インクは、紫外線の照射によって瞬時に硬化する性質を有し、紙のほか、フィルム、プラスチック、金属などの、様々な基材を着色することができる。
そのひとつとして、外装用建築板に用いる基材への画像付与が考えられる。前記基材の具体例としては、セメント等の窯業系原料を主体として成形される窯業系基材、金属系原料を主体として成形加工される金属系基材などがあり、例えば屋根材や外壁材などに使用される。インクジェット記録装置を用いて多彩な画像を付与することにより、得られる外装用建築板の商品価値向上などが期待できる。
ここで、外装用建築板の有する画像は、スジっぽさのない画像であることが重要視される。スジっぽさとは、付与した紫外線硬化型インクの液滴が濡れ広がらず、空白部分ができることによって、画像に無数の細いスジが入って見える現象であり、特にベタ柄を付与した場合の画像品位を著しく低下させる。スジっぽさは高解像度、高塗布量とすることにより解消可能であるが、近年は外装用建築板の製造において低コスト化が強く求められることもあり適用は難しい。そのため、低解像度、低塗布量という条件の中で、スジっぽさのない画像を付与することが課題となっている。
これを解消するために、紫外線硬化型インクの濡れ性を向上させることが検討されている。例えば、特許文献1には、紫外線硬化型インク中に表面張力調整剤(濡れ剤)を添加することによって、紫外線硬化型インクの濡れ性を向上させることが開示されている。
また、特許文献2では、基材上に設けた、計算ガラス転移点Tg35〜90℃であるアクリルエマルションの下塗り塗料層に、紫外線硬化型インクを付与することにより、紫外線硬化型インクの濡れ性を向上させている。特許文献2によれば、下塗り塗料のTgを35〜90℃という比較的高温とすることで、下塗り塗料層が非常に硬くなるため、着弾した紫外線硬化型インクが抵抗無く濡れ広がり、紫外線硬化型インクの濡れ性が向上する。
そのほか、紫外線硬化型インクの液滴を着弾させてから紫外線照射を行うまでの待機時間を長くして、紫外線硬化型インクを濡れ広がらせるという手段も考えられる。
しかし、紫外線硬化型インクの濡れ性を向上させた場合、別の要因により画像品位が低下する場合がある。例えば、窯業系基材である窯業系サイディング基材は、セメント等の窯業系原料を主体として作られていることから、基材の性質上、表面に大小様々な凹凸を有している。さらにタイル調、レンガ調、木目調などの意匠性付与のため、意図的な凹凸模様が付与されていることもある。その場合、紫外線硬化型インクの濡れ性が向上すると、紫外線硬化型インクは凹部に流れ込むようになり、一方で、凸部に定着するインクが少なくなる。凹部と凸部で紫外線硬化型インクの定着量に差が生じると、今度は画像の白け(凸部のインクの定着量が少ないことで、画像全体が白っぽく見える現象)が生じ、商品価値を著しく低下させることになる。なお、画像が白ける現象は、窯業系基材に画像を付与した際に特に顕著に見られるが、例えば、表面に凹凸加工がなされた金属系基材などにおいても、同様に起こりうる問題である。
このように、低解像度および低塗布量というインクジェット記録条件の中で、スジっぽさや白けのない画像を外装用建築板の基材に付与することは極めて困難であった。
一方で、画像を付与した外装用建築板は、屋外環境下において鮮明な画像を維持できる耐久性(耐候性)が求められる。中でも耐水性は重要であり、耐水性が不十分であると、白化、亀裂、膨れ、剥離などによって画像品位が低下するおそれがある。
特開2003−147233号公報 特開2010−112073号公報
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであって、スジっぽさや白けのない鮮明な画像が付与された建築板およびその製造方法と、前記建築板に用いられる画像下地塗料を提供することを目的とする。
本発明は、基材上に、画像下地層、紫外線硬化型インク画像層が順に形成されてなる建築板であって、前記画像下地層には、着色顔料と、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子が、多孔質粒子:着色顔料=2.5〜6:1の割合(体積比率)で含まれ、かつ、前記画像下地層における前記多孔質粒子と前記着色顔料との合計含有量が、15〜40%(体積濃度)であることを特徴とする建築板である。
また、本発明は、基材上に、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子を含む塗料を付与し、次いでインクジェット記録装置を用いて紫外線硬化型インクを付与することを特徴とする、建築板の製造方法である。
また、本発明は、アクリル系エマルション中に、着色顔料と、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子を、多孔質粒子:着色顔料=2.5〜6:1の割合(体積比率)で含み、かつ、前記多孔質粒子および前記着色顔料の合計含有量が、塗料中全固形分の15〜40%(体積濃度)であることを特徴とする画像下地塗料である。
本発明によれば、スジっぽさや白けのない鮮明な画像が付与された建築板およびその製造方法、ならびに紫外線硬化型インクでの画像付与に好適な画像下地層を形成することのできる画像下地塗料を提供することができる。
本発明の建築板は、基材上に、画像下地層、紫外線硬化型インク画像層が順に形成されてなる建築板である。
本発明にかかる建築板の基材としては、窯業系原料を主体として形成される窯業系基材、金属系原料を主体として形成される金属系基材が好ましいが、これに限定するものではなく、外装用建築板の基材として使用可能な基材から適宜選定すればよい。前記基材には、エンボス加工や切削加工により、タイル調、レンガ調、木目調などの凹凸が、あらかじめ付与されていてもよい。
前記基材には、必要な場合において、あらかじめシーラー層が設けられていてもよい。シーラー層は、前記基材の耐透水性向上等を目的として形成される。シーラー層形成に用いられる塗料(シーラー塗料)としては、特に限定されず、公知のシーラー塗料から適宜選定すればよい。なお、シーラー塗料には、溶剤系と水系があり、特に限定されないが、作業性や安全性の点から、水系のシーラー塗料が好ましく用いられる。シーラー塗料には、そのほか、必要に応じて顔料、添加剤などを添加してもよい。
本発明にかかる建築板が有する画像下地層は、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子を含有している必要がある。前記画像下地層は、優れた紫外線硬化型インクの濡れ性および定着性を発揮することができる。その理由は定かではないが、前記多孔質粒子は紫外線硬化型インクの濡れ性を向上させる効果があり、前記多孔質粒子を含有しない層への紫外線硬化型インク付与に比べ、紫外線硬化型インクがより広範囲に濡れ広がる。さらに、前記画像下地層上に付与した紫外線硬化型インクは、前記多孔質粒子自体が有する微細孔に適度に定着しながら多孔質粒子表面を覆うように濡れ広がっていくため、基材の凸部から凹部に紫外線硬化型インクが流れていく過程で定着量の差が生じにくく、画像が白けることを抑制することができる。前記多孔質粒子の材質としては、多孔質炭酸カルシウム、多孔質シリカ、多孔質アクリルビーズなどがあげられる。
前記画像下地層には、さらに着色顔料が含有されている必要がある。前記着色顔料としては、有機顔料、無機顔料があげられる。有機顔料としては、例えば、ニトロソ類、染付レーキ類、アゾレーキ類、不溶性アゾ類、モノアゾ類、ジスアゾ類、縮合アゾ類、ベンゾイミダゾロン類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペリレン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、アゾメチン類およびピロロピロール類などがあげられ、無機顔料としては、例えば、酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)および金属粉類などがあげられる。また、これらの中から1種を選択して使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、屋外耐候性に優れる点で無機顔料が好ましく、隠蔽性に優れ、画像下地層の上に紫外線硬化型インク画像層を形成する際、画像本来の色を表現しやすい点で、白色系顔料が好ましい。白色系の無機顔料としては、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウムなどがあげられる。なかでも、隠蔽性に優れる酸化チタンが好ましい。
前記画像下地層には、前記多孔質粒子が、前記着色顔料の含有量に対して2.5〜6倍(体積比率)の割合で含有される必要がある。上記比率とすることで、良好な隠蔽性および濡れ性をともに満足させる画像下地層を形成することが可能となる。
さらに、前記画像下地層における前記多孔質粒子および前記着色顔料の合計含有量は、15〜40%(体積濃度)である必要がある。合計含有量が15%未満であると、前記画像下地層における紫外線硬化型インクの定着性や濡れ性、隠蔽性が十分に得られないおそれがある。一方、合計含有量が40%よりも多くなると、前記画像下地層がもろくなり、クラックや剥離などが発生するおそれがある。また、多孔質粒子は水分を吸収しやすい性質を有するため、多孔質粒子を多く含有することによって耐水性が低下するおそれがある。
前記画像下地層は、アクリル系エマルション中に、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子が、少なくとも含有されてなる塗料(画像下地塗料)を、基材に付与することによって形成することができる。
前記画像下地塗料に用いられるアクリル系エマルションは、優れた耐候性を有するとともに、コスト面からも有用である。アクリル系エマルションの具体例としては、アクリル−シリコーン系、アクリル系、アクリル−スチレン系などがあげられ、必要な耐候性によって適宜選択可能である。
前記画像下地塗料に含有される多孔質粒子は、前記画像下地層のところで説明したものと同様のものが使用できる。
また、前記画像下地塗料には、さらに着色顔料が、多孔質粒子:着色顔料=2.5〜6:1の割合(体積比率)で含有されていることが、隠蔽性の点で必要となる。さらに、前記塗料には、前記多孔質粒子および前記着色顔料の合計含有量が、塗料中全固形分の15〜40%(体積濃度)となるように含有されている必要がある。合計含有量が15%未満であると、基材に前記画像下地塗料を付与することで形成される画像下地層が、紫外線硬化型インクの定着性や濡れ性、隠蔽性に劣るおそれがある。一方、合計含有量が40%よりも多くなると、基材に前記画像下地塗料を付与することで形成される画像下地層に、クラックや剥離などが発生するおそれがある。
前記画像下地塗料には、その他、必要に応じて、造膜助剤などの各種添加剤を含んでいてもよい。
前記画像下地塗料の乾燥塗布量は、15〜50g/mであることが好ましい。乾燥塗布量が15g/m未満であると、基材を完全に覆うことができないおそれがある。また、乾燥塗布量が50g/mを超えると、層厚みが大きくなることによってクラックが発生するおそれがあり、画像品位に影響を与えるおそれがある。
前記画像下地塗料の塗布方法は、スプレーガン、ロールコーター、カーテンフローコーターなどがあり、特に限定するものではない。
前記画像下地塗料の乾燥方法は、熱風乾燥、送風乾燥、ヒーターによる乾燥、ホットプレートによる乾燥などがあり、特に限定されない。乾燥温度および時間については適宜決定することができるが、乾燥温度は60〜150℃、乾燥時間は1〜30分であることが好ましい。
本発明にかかる建築板は、前記画像下地層の上に、紫外線硬化型インク画像層が形成されてなるものである。
前記紫外線硬化型インク画像層を形成する紫外線硬化型インクとしては、2官能反応性モノマー、脂肪族反応性オリゴマー、光重合開始剤および着色顔料を含み、さらに必要に応じて添加剤などが含まれる。
着色顔料については、特に限定するものではなく、例えば、前記画像下地層のところで説明したものと同様の着色顔料が使用できる。
前記紫外線硬化型インクは、着色顔料重量濃度が、紫外線硬化型インク100重量部中に0.5〜20重量部であることが好ましい。着色顔料重量濃度が0.5重量部未満であると、着色が十分になされないおそれがあり、着色顔料重量濃度が20重量部を超えると、紫外線硬化型インクの粘度が高くなりすぎて、インクジェット記録装置のノズルから、紫外線硬化型インクが吐出されないおそれがある。なお、ここでいう着色顔料重量濃度とは、紫外線硬化型インクの不揮発成分に対する着色顔料濃度をいう。
前記紫外線硬化型インクに含まれる2官能反応性モノマーとしては、例えば、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレートなどの2官能アクリレートがあげられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、難黄変性である点で、炭化水素からなる脂肪族反応性モノマー、具体的には、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートが好ましい。
前記紫外線硬化型インクには、前記2官能反応性モノマーが、紫外線硬化型インク100重量部中に50〜85重量部含まれることが好ましい。50重量部未満であると、紫外線硬化型インクの粘度が高くなり、吐出不良を生じるおそれがある。また、85重量部を超えると、硬化に必要な他の成分が不足し、硬化不良を生じるおそれがある。
前記紫外線硬化型インクに含まれる脂肪族反応性オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコーンアクリレート、ポリブタジエンアクリレートがあげられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。なかでも、強靭性、柔軟性および付着性に優れる点や、難黄変性である点で、炭化水素からなる脂肪族ウレタンアクリレートがさらに好ましい。
前記紫外線硬化型インクには、前記脂肪族反応性オリゴマーが、紫外線硬化型インク100重量部中に1〜40重量部含まれることが好ましい。これにより、紫外線硬化型インクの硬化により形成される画像層が、強靭性、柔軟性、密着性のより優れたものとなる。
前記紫外線硬化型インクに含まれる光重合開始剤としては、ベンゾイン類、ベンジルケタール類、アミノケトン類、チタノセン類、ビスイミダゾール類、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類があげられ、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。光重合開始剤の中では、高反応性および難黄変性である点で、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類が好ましい。
前記紫外線硬化型インクにおける前記光重合開始剤の添加量は、紫外線硬化型インク100重量部中に1〜15重量部であることが好ましい。添加量が1重量部未満であると、重合が不完全で未硬化となるおそれがある。一方、15重量部を超えて添加しても、それ以上の硬化率や硬化スピードの効率向上が期待できず、コスト高となる。
前記紫外線硬化型インクには、必要に応じて、着色顔料を分散させる目的で分散剤を添加してもよい。分散剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤および高分子分散剤などがあげられ、単独もしくは2種以上を組み合わせて使用することができる。
さらに、前記紫外線硬化型インクには、必要に応じて、光重合開始剤の開始反応を促進させるための増感剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、樹脂バインダー、樹脂エマルション、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、顔料誘導体、重合禁止剤、紫外線吸収剤および光安定剤などの添加剤を加えることもできる。
前記紫外線硬化型インクは、使用する上記材料を混合し、さらにその混合物をロールミル、ボールミル、コロイドミル、ジェットミルまたはビーズミルなどの分散機を使用して分散させ、その後、ろ過することによって得ることができる。なかでも、短時間かつ大量に分散できる点で、ビーズミルが好ましい。
前記紫外線硬化型インクの粘度については、50℃において1〜20mPa・sであることが好ましく、2〜15mPa・sであることがより好ましい。粘度が1mPa・s未満であると、吐出量の調整が難しく、インクの吐出が不安定になるおそれがあり、20mPa・sを超えると、インクが吐出できないおそれがある。
前記紫外線硬化型インクの表面張力は、25℃において20〜30dyne/cmであることがより好ましい。表面張力が25℃において20dyne/cm未満であると、インクの濡れ広がりが良くなりすぎて、表面凹凸の凸部にインクが十分定着せず、画像が白けるおそれがある。また、30dyne/cmを超えると、インク濡れ性が著しく低下し、スジっぽさが目立つ画像となるおそれがある。
前記紫外線硬化型インクに使用されるオリゴマーやモノマーを単独で測定した場合、上述した好ましい範囲の表面張力よりも高い場合が多い。そのため、濡れ剤を使用して調整することが好ましい。使用される濡れ剤としては、シリコーン系、アクリル系、フッ素系があげられ、なかでも十分に表面張力を下げることが可能なシリコーン系、フッ素系が好ましい。
前記紫外線硬化型インクの付与は、インクジェット記録装置を用いて行われる。なお、使用するインクジェット記録装置については特に限定するものではなく、例えば、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式およびインクミスト方式などの連続方式、ステムメ方式、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式、静電吸引方式などのオン・デマンド方式などを用いることができる。さらに、シリアル型、ライン型などといったプリント方式についても、特に限定しない。
インクジェット記録装置を用いて紫外線硬化型インクを吐出する場合には、例えば、インクジェット記録装置に装備されたヘッドに加熱装置を設けて、紫外線硬化型インクを加熱することによりインク粘度を低くして吐出してもよい。インクの加熱温度としては25〜150℃が好ましく、30〜70℃がより好ましい。25℃未満の場合、インクの粘度を低くすることができないおそれがあり、150℃を超えるとインクが硬化してしまうおそれがある。インクの加熱温度は、反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーの熱に対する硬化性を考慮して定められ、熱により硬化が開始する温度よりも低く設定する。
前記紫外線硬化型インクの付与量は、1〜100g/mであることが好ましく、1〜50g/mであることがより好ましい。付与量が1g/m未満であると、画像表現が不十分となるおそれがある。100g/mを超えると、インクの硬化不良が発生するおそれがあり、また、インク付与量が多くなることによって、生産性低下およびコスト高となる傾向がある。
前記紫外線硬化型インク画像層の厚みは、1〜150μmであることが好ましい。厚みが1μm未満であると、画像表現が不十分となるおそれがあり、150μmを超えると、画像に亀裂や剥離が生じるおそれがある。
前記紫外線硬化型インクに含まれる反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーを硬化させるための紫外線照射の条件としては、紫外線ランプの出力が、50〜280W/cmが好ましく、80〜200W/cmがより好ましい。紫外線ランプの出力が50W/cm未満であると、紫外線のピーク強度および積算光量不足によりインクが十分に硬化しない傾向にあり、280W/cmを超えると、着色媒体が紫外線ランプの熱により変形または溶融し、また、画像自体が劣化する傾向にある。
紫外線の照射時間は、0.1〜20秒が好ましく、0.5〜10秒がより好ましい。紫外線ランプの照射時間が20秒より長いと、着色媒体が紫外線ランプの熱により変形または溶融し、また、画像自体が劣化するおそれがあり、0.1秒より短いと、紫外線の積算光量不足となり、紫外線硬化型インクが十分に硬化しないおそれがある。
さらに、紫外線照射により紫外線硬化型インクを硬化させた後で、その上にクリア層を設けてもよい。クリア層とは、光沢などの外観調製や、耐候性の向上などのために、画像形成後に設けられる層である。クリア層を形成する塗料(クリア塗料)としては、水系、溶剤系いずれでも構わないが、作業性や安全性の点で水系塗料であることが好ましい。
前記クリア塗料は、樹脂のほか、必要に応じ、艶消剤などの添加剤で構成される。樹脂および添加剤については前記画像下地塗料のところで説明したものと同様のものが使用できる。
前記艶消剤としては、具体的には、シリカや樹脂ビーズなどがあげられる。光沢のあるクリア層としたい場合には、艶消剤を含まないか、あるいは含んでもごく少量となるようにする。逆に、マット感のあるクリア層としたい場合には、艶消剤を多く含むように設計する。しかしながら、あまり多く入れすぎると、できあがった建築板の品位や物性が低下するため、クリア塗料の顔料重量濃度はクリア塗料100重量部中15重量部以下とすることが好ましい。クリア塗料の顔料重量濃度が15重量部を超える場合には、その下に位置する紫外線硬化型インク画像層が綺麗に見えなくなってしまうおそれや、クリア層の耐水性が悪化するおそれがある。
クリア塗料の乾燥塗布量は10〜100g/mであることが好ましい。乾燥塗布量が10g/m未満であると、基材を完全に被覆できないおそれがあり、乾燥塗布量が100g/mを超えると、クリア層に亀裂が発生しやすくなるおそれがある。
クリア層の厚みは10〜100μmであることが好ましい。10μm未満であると、基材を完全に被覆できないおそれがあり、100μmを超えると、クリア層に亀裂が発生するおそれがある。
また、クリア塗料の塗布方法や乾燥方法については、前記画像下地塗料のところで説明した方法から適宜選定すればよい。
次に本発明について実施例をあげて説明するが、本発明は必ずしもこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例においては、基材としてコンクリート基材を用いた。また、前記コンクリート基材には、あらかじめ、下記処方からなるシーラー塗料をエアスプレーにて総乾燥塗布量が50g/mになるように塗布し、その後、80℃で30分間乾燥させることによりシーラー層を設けた。

<シーラー塗料処方>
シーラー塗料原液 スーパーE 100重量部
(樹脂分19.7%、アクリル系シーラー塗料、菊水化学工業(株)製)
水 10重量部
また、実施例および比較例においては、紫外線硬化型インクとして、下記処方からなる材料を、ビーズミル分散機を用いて分散させた後、濾過を行って不純物を除去することにより得られたブルーインクを使用した。

<紫外線硬化型インク処方>
青顔料 Blue P−BFS 3重量部
(C.I.Pigment Blue 15:4 銅フタロシアニン、クラリアントジャパン(株)製)
分散剤 Disperbyk−168 3重量部
(高分子分散剤、BykChemie製)
反応性オリゴマー CN985B88 20重量部
(脂肪族ウレタンアクリレート、2官能、サートマー(株)製)
反応性モノマー SR238F 68.3重量部
(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2官能、サートマー(株)製)
光重合開始剤 ダロキュア1173 5重量部
(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
濡れ剤 0.7重量部
DOW CORNING TORAY 32 ADDITIVE
(シリコーン系濡れ剤、東レダウコーニングシリコーン(株)製)

作製したブルーインクは、50℃におけるインク粘度が10.5mPa・sであり、25℃における表面張力が25.0dyne/cmであった。
[実施例1]
下記処方の材料を10分間攪拌し100メッシュで濾過することにより、画像下地塗料1を得た。

<画像下地塗料1処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 19.5重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
多孔質粒子 カルライトKT 18.1重量部
(多孔質炭酸カルシウム、平均粒子径2.3μm、BET比表面積35.0m/g、吸油量70ml/100g、太陽化学工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料1における、多孔質粒子と着色顔料(白顔料)の体積比率は、多孔質粒子:着色顔料=2.5:1、多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は18%であった。
得られた画像下地塗料1を、シーラー層が設けられた基材にエアスプレーにて総乾燥塗布量50g/mになるよう塗布し、その後、80℃で10分間乾燥させ、画像下地層を形成した。
次いで、形成した画像下地層上に、前記ブルーインクを、インクジェット記録装置を用いて付与した。インクジェット記録条件は下記のように設定した。

<インクジェット記録条件>
ノズル径 : 70(μm)
印加電圧 : 50(V)
パルス幅 : 15(μs)
駆動周波数 : 5(KHz)
解像度 : 180(dpi)
ヘッド加熱温度 : 60(℃)
インク付与量 : 5(g/m
画像 : 細線(1px)、ベタ柄
次いで、下記条件にて紫外線照射を行い、紫外線硬化型インクを硬化させて、実施例1の建築板を得た。

<紫外線照射条件>
ランプ種類 : メタルハライドランプ
出力 : 100(W/cm)
照射時間 : 0.5(秒)
照射高さ : 10(cm)
プリントから照射までの時間 : 5(秒)
[実施例2]
実施例1で用いた画像下地塗料1を、下記処方の画像下地塗料2に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2の建築板を得た。

<画像下地塗料2処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 9.8重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
多孔質粒子 カルライトKT 21.8重量部
(多孔質炭酸カルシウム、平均粒子径2.3μm、BET比表面積35.0m/g、吸油量70ml/100g、太陽化学工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料2における、多孔質粒子と着色顔料(白顔料)の体積比率は、多孔質粒子:着色顔料=6:1、多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は18%であった。
[実施例3]
実施例1で用いた画像下地塗料1を、下記処方の画像下地塗料3に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の建築板を得た。

<画像下地塗料3処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 59.4重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
多孔質粒子 カルライトKT 55.1重量部
(多孔質炭酸カルシウム、平均粒子径2.3μm、BET比表面積35.0m/g、吸油量70ml/100g、太陽化学工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料3における、多孔質粒子と着色顔料(白顔料)の体積比率は、多孔質粒子:着色顔料=2.5:1、多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は40%であった。
[実施例4]
実施例1で用いた画像下地塗料1を、下記処方の画像下地塗料4に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4の建築板を得た。

<画像下地塗料4処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 29.7重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
多孔質粒子 カルライトKT 66.2重量部
(多孔質炭酸カルシウム、平均粒子径2.3μm、BET比表面積35.0m/g、吸油量70ml/100g、太陽化学工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料4における、多孔質粒子と着色顔料(白顔料)の体積比率は、多孔質粒子:着色顔料=6:1、多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は40%であった。
[比較例1]
実施例1で用いた画像下地塗料1を、下記処方の画像下地塗料5に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の建築板を得た。

<画像下地塗料5処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 19.5重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
非多孔質粒子分散体 セタカーブED 24.1重量部
(非多孔質粒子分75%、炭酸カルシウム、平均粒子径5μm、BET比表面積1.7m/gであり、吸油量18ml/100g、備北粉化工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料5における、非多孔質粒子(セタカーブED中の炭酸カルシウム)と着色顔料(白顔料)の体積比率は、非多孔質粒子:着色顔料=2.5:1、非多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は18%であった。
[比較例2]
実施例1で用いた画像下地塗料1を、下記処方の画像下地塗料6に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の建築板を得た。

<画像下地塗料6処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 22.8重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
多孔質粒子 カルライトKT 17.0重量部
(多孔質炭酸カルシウム、平均粒子径2.3μm、BET比表面積35.0m/g、吸油量70ml/100g、太陽化学工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料6における、多孔質粒子と着色顔料(白顔料)の体積比率は、多孔質粒子:着色顔料=2:1、多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は18%であった。
[比較例3]
実施例1で用いた画像下地塗料1を、下記処方の画像下地塗料7に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の建築板を得た。

<画像下地塗料7処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 8.5重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
多孔質粒子 カルライトKT 22.2重量部
(多孔質炭酸カルシウム、平均粒子径2.3μm、BET比表面積35.0m/g、吸油量70ml/100g、太陽化学工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料7における、多孔質粒子と着色顔料(白顔料)の体積比率は、多孔質粒子:着色顔料=7:1、多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は18%であった。
[比較例4]
実施例1で用いた画像下地塗料1を、下記処方の画像下地塗料8に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の建築板を得た。

<画像下地塗料8処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 8.7重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
多孔質粒子 カルライトKT 9.6重量部
(多孔質炭酸カルシウム、平均粒子径2.3μm、BET比表面積35.0m/g、吸油量70ml/100g、太陽化学工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料8における、多孔質粒子と着色顔料(白顔料)の体積比率は、多孔質粒子:着色顔料=3:1、多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は10%であった。
[比較例5]
実施例1で用いた画像下地塗料1を、下記処方の画像下地塗料9に変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例5の建築板を得た。

<画像下地塗料9処方>
樹脂エマルション AD176 100重量部
(樹脂分49.0%、アクリル−シリコーンエマルション、ヘンケルテクノロジーズジャパン(株)製)
造膜助剤 キョーワノールM 10重量部
(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート、協和発酵ケミカル(株)製)
白顔料分散体 LIOFAST WHITE H201 77.7重量部
(顔料分60%、酸化チタン、トーヨーケム(株)製、比重4.2)
多孔質粒子 カルライトKT 86.8重量部
(多孔質炭酸カルシウム、平均粒子径2.3μm、BET比表面積35.0m/g、吸油量70ml/100g、太陽化学工業(株)製、比重2.6)
水 10重量部

ここで、画像下地塗料9における、多孔質粒子と着色顔料(白顔料)の体積比率は、多孔質粒子:着色顔料=3:1、多孔質粒子および着色顔料の合計体積濃度は50%であった。
[評価]
実施例および比較例で得られた建築板に対し、次の評価を行った。
1)インク濡れ性
紫外線硬化型インクによって形成された細線画像について、線幅を測定し、下記評価基準により、インク濡れ性を判断した。

○:300μmより広い
△:200〜300μm
×:200μm未満
2)意匠性(画像鮮明性)
紫外線硬化型インクによって付与されたベタ柄画像について、目視にて確認し、下記評価基準により、意匠性(画像鮮明性)を判断した。

○:スジっぽさや白けがなく、鮮明な画像が形成されている
×:画像にスジっぽさや白けが見られる
3)耐水性
実施例および比較例で得られた建築板を、それぞれ23℃の恒温水槽内に5日間浸漬した後、取り出して室温で1時間放置した。その後、画像表面を目視にて観察し、下記評価基準により、耐水性を判断した。

○:建築板に異常(画像剥離、白化、膨れ、亀裂等)なし
×:建築板に異常(画像剥離、白化、膨れ、亀裂等)あり
実施例1〜4の建築板に対する評価結果を表1に、比較例1〜5の建築板に対する評価結果を表2に、それぞれ示す。
Figure 2013142242
Figure 2013142242
※1)比較例1については、非多孔質粒子が相当。

Claims (3)

  1. 基材上に、画像下地層、紫外線硬化型インク画像層が順に形成されてなる建築板であって、前記画像下地層には、着色顔料と、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子が、多孔質粒子:着色顔料=2.5〜6:1の割合(体積比率)で含まれ、かつ、前記画像下地層における前記多孔質粒子と前記着色顔料との合計含有量が、15〜40%(体積濃度)であることを特徴とする建築板。
  2. 基材上に、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子を含む塗料を付与し、次いでインクジェット記録装置を用いて紫外線硬化型インクを付与することを特徴とする、建築板の製造方法。
  3. アクリル系エマルション中に、着色顔料と、平均粒子径が1〜15μm、BET比表面積が10m/g以上、JIS K−5101−13−2に準ずる吸油量が55ml/100g以上である多孔質粒子を、多孔質粒子:着色顔料=2.5〜6:1の割合(体積比率)で含み、かつ、前記多孔質粒子および前記着色顔料の合計含有量が、塗料中全固形分の15〜40%(体積濃度)であることを特徴とする画像下地塗料。
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