JPH10128231A - 基板の塗装方法 - Google Patents

基板の塗装方法

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JPH10128231A
JPH10128231A JP28673296A JP28673296A JPH10128231A JP H10128231 A JPH10128231 A JP H10128231A JP 28673296 A JP28673296 A JP 28673296A JP 28673296 A JP28673296 A JP 28673296A JP H10128231 A JPH10128231 A JP H10128231A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】下層着色塗膜を有する基板の表面に柄模様、特
に天然石に擬似する外観模様を能率よく且つ精度よく描
画でき、しかも耐久性に優れた基板を得ることのできる
塗装方法を提供すること。 【解決手段】コンベアにより搬送されている下層着色塗
膜を有する基板の表面にインクを部分的に制御塗着して
模様付けするに際し、平均粒子径が60〜1000nm
である着色顔料が配合されているインクを使用し、ピエ
ゾ振動方式のインクジェットプリンターを用い、プリン
ターのヘッドのノズル孔をコンベアの幅方向に配列し、
一方、柄模様に対応する柄パターンデータを予め記憶さ
せたコンピューターの制御信号によって、プリンターヘ
ッドのノズル孔に直結するインク室の壁面のピエゾ振動
素子の振動を制御してインク吐出を制御することにより
基板の表面に柄模様を塗装する基板の塗装方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンベアにより搬送
されている表面形状が平面状又は凹凸状で下層着色塗膜
を有する基板に天然石の外観模様に擬似していて、意匠
性に優れている柄模様を形成することのできる新規な塗
装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、内装、外装用基板等として自然石
を並べたり、積み上げたりした外観を呈するものが好ま
れ、普及する傾向にある。しかしながら、このような外
観を有する基板の生産においては、凹凸模様が形成され
ている型板を介してプレス機で未硬化の状態にある水硬
性板材の表面を押圧して、自然石肌等を表現する凹凸模
様を該板材表面に形成し、次いで硬化養生工程を経、そ
の後公知のスプレー塗装機、フローコーター塗装機、ロ
ールコーター塗装機等で塗料を塗装する表面化粧工程を
経て基板としている。しかし、このような方法で得られ
た基板はその表面化粧が単一色であるか、又は高低差を
利用した2色仕上げであるかのいずれかであり、いずれ
も本物の自然石からなる建築材料の外観とは全く異な
り、意匠性の乏しいものである。
【0003】このような観点から、自然石の如くに部分
部分を異色に塗装仕上げすることのできる技術の開発が
待ち望まれていた。この解決手段として、実開昭63−
149725号公報には、電子制御方式によりインクの
噴射ノズルを左右に移動させ且つプリント対象板を前後
に移動させたり、プリント対象板を固定したままで噴射
ノズルを摺動軸と共に前後方向に移動させつつプリント
作業を行うことが提案されている。
【0004】しかしながら、この前者の方法において
は、噴射ノズルを左右に移動させつつ長尺のプリント対
象板を前後に移動させて全幅に亘って印刷するために
は、搬送装置に停止精度を得るための高度な技術が要求
され、且つプリント所要時間も相当に長くなる、という
欠点がある。一方、この後者の方法においては、長尺の
プリント対象板を固定して噴射ノズルを摺動軸の移動に
より左右、前後に移動させつつ印刷するためには、摺動
軸の移動機構に堅牢さと高精度性が必要となり、従って
長尺の基板に能率良くプリントするには、プリント速度
の点及び精度維持の点から不適切である。
【0005】また、特開平6−155729号公報に記
載の方法では、基板を搬送する搬送コンベア上にインク
吐出ノズルを直線状に固定して配列しているので、プリ
ント速度や機械精度維持の面では充分である。しかしな
がら、インク吐出の制御にバルブを使用しており、その
バルブの開閉ストローク距離あるいはインク室の容積が
大きく、また開閉の所要時間が長いことから、吐出する
個々のインク液滴が大きくなり、また基板が外装材等で
ある場合のように高度の耐久性を必要とする用途の基板
では下層着色塗膜が緻密な膜であるので、インクの吸収
乾燥に必要な時間が長く、その結果、乾燥が遅く、ニジ
ミや液滴の重なりが起こり、画質精度が不充分となって
いた。
【0006】又、自然石疑似仕上げした製品として、結
晶形態がギブサイトである水酸化アルミニウムを不飽和
ポリエステル樹脂等に充填し硬化させて得た人工大理石
が知られているが、この製造法では大理石の外観のみが
得られるという外観上の制約がある。又、大理石風外観
はもとより、他の自然石風外観をも持つことのできる建
材として、グラビア印刷機等で各種自然石風外観を印刷
したシートから、予め下層着色塗膜を形成した珪酸カル
シウム板やスレート板等に水転写や熱転写の技法により
柄模様のインク層を転写し、しかる後、クリヤー塗料を
塗装して得た自然石風建材等が知られている。この製造
法ではグラビア印刷であるために製版が必要であり、ま
た柄模様の切り換えには手数がかかるので少量規模の生
産には不向きである、という欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な諸問題を解決するものであり、下層着色塗膜を有する
基板の表面に柄模様、特に天然石に擬似する外観模様を
能率よく且つ精度よく描画でき、しかも耐久性に優れた
基板を得ることのできる塗装方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために鋭意検討の結果、ピエゾ振動方式のイ
ンクジェットプリンター及びコンピューターの制御信号
を組み合わせて用いることに加えて、インクの着色顔料
として平均粒子径が60〜1000nmである顔料を用
いることにより上記の目的が達成されることを見いだ
し、本発明に到達した。
【0009】即ち、本発明の基板の塗装方法は、コンベ
アにより搬送されている下層着色塗膜を有する基板の表
面に、該下層着色塗膜とは色調が異なるインクを部分的
に制御塗着して模様付けするに際し、平均粒子径が60
〜1000nmである着色顔料が配合されているインク
を使用し、ピエゾ振動方式のインクジェットプリンター
を用い、該インクジェットプリンターのヘッドのノズル
孔を該コンベアの幅方向に配列し、一方、柄模様に対応
する柄パターンデータを予め記憶させたコンピューター
の制御信号によって、該ピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドのノズル孔に直結するインク室の壁
面のピエゾ振動素子の振動を制御してインク吐出を制御
することにより、該基板の表面に柄模様を塗装すること
を特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の塗装方法につい
て詳細に説明する。本発明が目的とする柄模様、特に天
然石に擬似する外観模様としては、世界各地で産出する
天然の大理石、花崗岩、石灰岩、玄昌石、又はその他の
種々の銘石等の建築用石材を唯単に割ったり、特定方向
に切断したり、又は更にその表面を研削、研磨したとき
に出現する模様、又はそれらが繋がった連続模様があ
る。本発明においてはこれらの外観に擬似する模様を基
板の表面に塗装する。
【0011】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジ
ェットプリンターヘッドは公知であり、種々の形式のも
のが知られている。それらのヘッドの個々の構成素子の
拡大概略断面図を図1〜図4に例示する。図1〜図4に
例示する形式の個々の構成素子からなるヘッドを用いる
場合には、インク供給口1から供給されたインクはイン
ク室2に入る。またピエゾ駆動信号によりピエゾ振動素
子3を振動させ、その振動により振動板4を振動させ
て、ノズルプレート5に設けられたノズル孔6よりイン
ク液滴を噴出させる。なお、図1〜図4に示すヘッドに
おいては1個のインク室に対して1個のノズル孔が設け
られているが、1個のインク室に対して複数個のノズル
孔を設けてもよい。
【0012】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジ
ェットプリンターヘッドのノズル孔は好ましくは内径2
0〜100μmの孔であり、突起状基体又はプレート状
基体中に形成されたものであり得る(図1〜図4参
照)。該ノズル孔はコンベアの幅方向に直線状に一列に
配置されていてもよく、あるいは例えば16個、32個
又は64個のノズル孔を1ブロックとし、ブロック毎に
階段形状、凹凸形状、山形状あるいはこれらの組み合わ
せ形状で配列してもよい。
【0013】ノズル孔の配列については完全な一直線状
に配列するよりも、一定個数をブロック化し、ブロック
を組み合わせて配列する方が、不良ノズル孔の検出等の
メンテナンスの面から好ましい。ノズル孔とノズル孔と
の間の距離は好ましくは30〜150μmであるが、ノ
ズル孔径並びにノズル孔間ピッチは所望の画質精度によ
り適宜選択できる。なお、ノズル孔の内径を20〜10
0μmとし、ノズル孔とノズル孔との間の距離を30〜
150μmとすることにより、画質精度50〜350d
piの柄パターンを描画することができる。
【0014】インクの供給は、ごく微弱な静圧、もしく
はノズル孔と同水準よりやや低い位置にインク液面があ
る常圧状態のインクタンクより行われる。上記のような
配列状態で配置されているインクジェットプリンターヘ
ッドのノズル孔からのインク吐出の制御は、上記のパタ
ーンデータを記憶したコンピューターの制御信号によっ
てピエゾ振動素子を制御振動させ、その振動により振動
板を介してインク室の容積を変化させることによって行
われる。このことにより基板の表面に所望の柄模様、好
ましくは画質精度が50〜350dpiである柄模様を
描画出現させることができる。現時点での建築用途で
は、画質精度が50dpi以上であれば実用上問題はな
いが、現時点で使用されているプリンターの性能や、連
続印刷適性、印刷スピード等を考慮すると画質精度を3
50dpi以下とすることが好ましい。本発明の塗装方
法においては、コンベアの搬送速度としては一般的には
1〜50m/分の速度が使用可能であるが、生産性や画
質等を考慮すると10〜35m/分の範囲内が好まし
い。
【0015】本発明で使用するインクは、インクジェッ
トプリンター用インクのバインダーとして公知の種々の
バインダーを含有することができ、例えば、アクリル共
重合体、ヒンダードアミン基含有アクリル共重合体、加
水分解性シリル基含有アクリル共重合体、含フッ素共重
合体、加水分解性シリル基含有含フッ素共重合体、アル
コキシシラン加水分解縮合体、ロジン変性フェノール、
アルキド樹脂、ポリアミド、マレイン酸系樹脂等や、紫
外線やレドックス触媒で架橋可能な分子中に不飽和基を
有するポリエステル樹脂、ウレタンアクリレート、エポ
キシアクリレート等の重合性プレポリマー、あるいは、
一般には可塑剤として知られているエポキシ化大豆油等
のエポキシ系可塑剤やフタル酸ジオクチル等のフタル酸
エステル類、アジピン酸ジオクチル等の脂肪族二塩基酸
エステル類、ポリプロピレンアジペート等のポリエステ
ル系可塑剤、あるいは、ポリエチレングリコールやポリ
プロピレングリコール等のポリグリコール類を挙げるこ
とができる。これらのバインダー成分は好ましくはガラ
ス転移点が50℃以下、より好ましくは45℃以下のも
のであり、その種類に応じて水溶液、水分散体、溶剤溶
液、溶剤分散体等として用いることができる。
【0016】本発明において使用できるアクリル共重合
体としては、共重合する単量体の合計重量に基づいて、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル及び(メタ)
アクリル酸2−ヒドロキシエチルの1〜3種を合計で7
0重量%以上用いて得られる共重合体が耐紫外線劣化性
の面から好ましく、又、より高度な耐候性能を発揮させ
るためには、官能基としてヒンダードアミン基を0.5
〜5重量%含有し、(メタ)アクリル酸シクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸t−ブチル及び(メタ)アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチルの1〜3種を合計で30重量
%以上用いて得られる共重合体がより好ましく、該アク
リル共重合体は溶剤溶液、水分散体等の形で使用され
る。該アクリル共重合体としては数平均分子量が6,0
00〜200,000であるものが好ましく使用され
る。該アクリル共重合体は溶剤揮発乾燥型や、あるいは
アミノプラスト架橋硬化型、ブロックイソシアネート解
離架橋乾燥型等の形式のものである。
【0017】本発明において使用できる加水分解性シリ
ル基含有アクリル共重合体は、一分子中に少なくとも一
個の加水分解性シリル基を側鎖又は末端に含有するアク
リル共重合体である。具体的には、共重合体を構成する
全単量体の50重量%以上(合計量)の量の(メタ)ア
クリル酸の炭素数1〜6のアルキルエステル及び該単量
体と共重合可能な加水分解性シリル基を含む単量体を必
須成分とする共重合体であり、該加水分解性シリル基含
有アクリル共重合体は溶剤溶液、水分散体(特開平5−
25354号公報に記載のもの)等の形で使用される。
該加水分解性シリル基含有アクリル共重合体としては重
量平均分子量が好ましくは4,000〜200,000
のもの、より好ましくは6,000〜150,000の
ものが使用される。該加水分解性シリル基含有アクリル
共重合体は主として有機金属等の硬化触媒によって縮合
架橋がなされるものである。
【0018】本発明において使用できる含フッ素共重合
体としては、例えば特開昭57−34107号公報、特
開平6−100750号公報に記載されている塗料用樹
脂として開発された溶媒揮発乾燥型、アミノプラスト焼
付硬化型、ブロックイソシアネ−ト解離架橋硬化型等が
ある。本発明において使用できる加水分解性シリル基含
有含フッ素共重合体は、一分子中に少なくとも一個の加
水分解性シリル基を側鎖に有する含フッ素共重合体であ
る。具体的には、フルオロオレフィンとアルキルビニル
エーテル及び該各単量体と共重合可能な加水分解性シリ
ル基を含む単量体を必須成分とする共重合体であり、該
加水分解性シリル基含有含フッ素共重合体は溶剤溶液等
の形で使用される。該加水分解性シリル基含有含フッ素
共重合体としては重量平均分子量が好ましくは4,00
0〜60,000のもの、より好ましくは6,000〜
50,00のものが使用される。該加水分解性シリル基
含有含フッ素共重合体は主として有機金属等の硬化触媒
によって縮合架橋がなされるものである。
【0019】本発明において使用できるアルコキシシラ
ン加水分解縮合体は、酸性触媒の存在下での、一般式 R−Si(OR″)3 (式中、RはC1 〜C5 のアルキル基又はC1 〜C4
アシル基であり、R″はC1 〜C8 のアルキル基であ
る)又は一般式 RR′Si(OR″)2 (式中、RはC1 〜C5 のアルキル基であり、R′はC
1 〜C4 のアシル基であり、R″はC1〜C8 のアルキ
ル基である)で表されるオルガノアルコキシシランの加
水分解部分縮合体である。但し両者とも複数の単量体を
使用して縮合させる場合があり、R、R′及びR″が必
ずしも同一の炭素数ではない。該アルコキシシラン加水
分解縮合体は水溶液、溶剤溶液等の形で使用される。該
アルコキシシラン加水分解縮合体としては重量平均分子
が好ましくは400〜8, 000、より好ましくは80
0〜5, 000のものが使用される。該アルコキシシラ
ン加水分解縮合体は主として有機金属等の硬化触媒によ
って縮合架橋がなされるものである。
【0020】本発明において使用できるロジン変性フェ
ノール、アルキド樹脂、ポリアミド、マレイン酸系樹脂
や、紫外線やレドックス触媒で架橋可能な分子中に不飽
和基を有するポリエステル樹脂、ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート等の重合性プレポリマー、エ
ポキシ系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、あるいはポリ
グリコール類は公知であり、特に例示するまでもない。
【0021】バインダー成分として用いる上記のような
化合物類はそれぞれ単独で使用しても、或いは相溶性の
ある範囲においてそれらの化合物類の2種以上を組み合
わせて使用してもよい。また、バインダー成分として用
いる上記のような化合物類は悪影響を受けない範囲で架
橋剤又は重合触媒と混合して使用することも可能であ
り、具体的には、室温条件下では架橋反応が進行しない
ような架橋剤又は重合触媒、例えば、アミノプラスト架
橋系、ブロックイソシアネート架橋系、紫外線架橋系等
を用いることができる。しかし、室温条件下で架橋反応
が進行する架橋剤又は重合触媒、例えば、イソシアネー
ト架橋系、エポキシ架橋系、金属触媒架橋系、酸・塩基
架橋系等を用いるとピエゾジェットプリンターのインク
液滴の大きさが不安定になるので、好ましくない。
【0022】本発明で使用するインクは少なくとも一種
の着色顔料を含有しており、代表的な着色顔料として、
酸化チタン、酸化鉄、複合酸化物(ニッケル・チタン
系、クロム・チタン系、ビスマス・パナジウム系)、カ
ーボンブラックなどの各種の無機系顔料や、キナクリド
ン、ジケトピロロピロール、ベンズイミダゾロン、イソ
インドリノン、アンスラピラミジン、フタロシアニン、
スレン、ジオキサジンなどの各種の有機顔料がある。ま
た、インク中に分散している着色顔料の平均粒子径につ
いては、一般的な多くの顔料の一次粒子径は60nm近
辺であり、また、粒子同士の凝集も発生するので、60
nm未満の平均粒子径を安定的に確保することは難し
い。また、平均粒子径が1,000nmを超えると沈
殿、インクジェットプリンターヘッドのノズル孔の詰ま
りの原因となる傾向があるので、平均粒子径1000n
mを超える分散状態は好ましくない。従って、着色顔料
の平均粒子径は60〜1000nm、好ましくは80〜
800nm、より好ましくは160〜400nmの範囲
内である。
【0023】本発明で使用するインクは、溶剤として水
又は有機溶剤を適宜含有する。有機溶剤としては、トル
エン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤;エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコ
ールなどのアルコール系溶剤;酢酸正プロピル、酢酸正
ブチル、酢酸第二ブチル、酢酸イソブチルなどのエステ
ル系溶剤;石油ベンジン、ゴム揮発油、n−ヘキサンな
どの脂肪族炭化水素溶剤が代表的なものとして挙げられ
る。
【0024】本発明で使用するインクは、以上に説明し
たバインダー、着色顔料及び溶剤を主成分とし、更に必
要に応じて各種の体質顔料、添加剤、改質剤を適宜混合
して使用することができる。各種の添加剤、改質剤とし
ては、分散剤、沈殿防止剤、表面改質剤、紫外線吸収
剤、水分捕捉剤、防腐剤、PH調整剤、界面活性剤等が
ある。この場合における各成分の配合割合は、バインダ
ー4〜50重量%、着色顔料1〜30重量%、溶剤49
〜95重量%であり、その他の成分はバインダーの固形
分100重量部に対し0.1〜10重量部の範囲内で使
用可能である。
【0025】本発明で使用するインクは、上述の各成分
を混合、練合したのち、本発明の方法で使用するインク
ジェットプリンターのノズルの直径の約1/10以下の
ポアサイズを有するフィルターを用いて濾過、精製して
得られる。本発明で使用するインクの粘度は好ましくは
2〜12mPa・s(20℃)であり、より好ましくは
4〜10mPa・s(20℃)である。インクの粘度が
この範囲から外れると、ノズルから吐出されるインクが
正常なドット状のインク滴となりにくい場合もあるので
好ましくない。又、インクのその他の性状として、表面
張力が20〜60ダイン/cmであり、比重が0.7〜
1.5であることが好適である。
【0026】本発明でいう下層着色塗膜を有する基板と
は、基材が外壁材や内装材に使用されるスレート板、木
片セメント板、パルプセメント板、石綿セメント板、軽
量骨材混入セメント板、発泡コンクリート板、ガラス繊
維強化セメント板、珪酸カルシウム板、炭酸マグネシウ
ム板、又はその他の水硬性板材であり、その表面が平面
であっても、あるいは凹凸に加工されていてもよい。
又、下層着色塗膜とは基板の表面に予め施された塗装膜
であり、焼付型、常乾型、活性エネルギー線硬化型等の
有機溶剤系、水系、無溶剤系等の従来から公知の各種着
色塗料の何れかのタイプの塗料の塗装によって得られる
ものや、これらと焼付型、常乾型、活性エネルギー線硬
化型等の有機溶剤系、水系、無溶剤系等の従来から公知
の基材補強プライマーの何れかのタイプの塗料との組み
合わせによって得られる塗装膜である。
【0027】該下塗着色塗膜を施した建築用板材(以
下、単に塗板という)をコンベアに載せて前方に搬送す
る。コンベアの上方にはインクジェットプリンターのプ
リンターヘッドを配備し、プリンターヘッドには、コン
ベアの巾方向全体に亘って、前記の口径の複数のノズル
を前記のピッチで下向きに配置する。本発明の塗装方法
においては、上記コンベアの幅方向に配列したピエゾ振
動方式のインクジェットプリンターヘッドのノズル孔列
をコンベアの移動方向の前後に複数列配置し、それぞれ
のノズル孔列から異色のインクを吐出させて多色塗装す
ることもできる。
【0028】又、本発明の塗装方法においては、表面仕
上がり外観の調整や耐久性の確保を目的として、柄模様
を塗装した塗膜の全表面にクリヤー塗料を塗装すること
もできる。本発明で使用できるクリヤー塗料は、透明も
しくは半透明のクリヤー塗料又は着色クリヤー塗料であ
り、該クリヤー塗料として、焼付型、常乾型、活性エネ
ルギー線硬化型等の有機溶剤系、水系、無溶剤系等の従
来から公知の各種クリヤー塗料の何れのタイプも有用に
用いることができる。
【0029】又、これらのクリヤー塗料には、艶消剤、
顔料類、各種ビーズ類、金属粉、セラミック粉等をイン
ク塗布面を隠蔽しない程度の量で混合使用することも可
能である。これらの塗料は、公知のエアースプレー、エ
アレススプレー、フローコーター、ロールコーター等の
塗装機を用いて塗装することが可能である。また、クリ
ヤー塗料の塗装時期については、柄模様のインク面が未
乾燥状態の時でも乾燥後でもよい。
【0030】次に本発明の実施の形態について図1〜図
4並びに図5〜図7を参照して説明する。図5は本発明
の実施の形態の一例を説明するための一部欠載概略正面
図であり、図6は図5に示す実施の形態の右側概略側面
図であり、図7は本発明の実施の形態の他の例を説明す
るための右側概略側面図である。図5及び図6に示すよ
うに、下層着色塗膜を予め施した基板7はコンベア8に
より前方に搬送される。コンベア8の上方には、図1〜
図4に例示するような個々の構成素子からなるピエゾ振
動方式のインクジェットプリンターヘッド9がコンベア
8の幅方向全体にわたって配置されており、インクジェ
ットプリンターヘッド9の個々の構成素子は、ノズル孔
6(図1〜図4)が例えば30〜150μmのピッチで
配置されるように配列されている。インクジェットプリ
ンターヘッド9の個々の構成素子のインク供給口1に
は、インクタンク10内の塗装用インク11を送り込む
パイプ12が接続されている。図5においては、パイプ
12は個々の構成素子の左端のもののみに接続されてい
るが、これは図面を簡略化するためであり、実際には個
々の構成素子の全てのものに接続されている。
【0031】塗装すべき柄模様に対応する柄パターンを
記録したパターンデータ13をコンピューター14にイ
ンプットする。コンピューター14はインプットされた
パターン9に基づきピエゾ振動素子制御装置15に制御
信号を送信し、ピエゾ振動素子制御装置15はインクジ
ェットプリンターヘッドの個々の構成素子のピエゾ振動
素子3を振動制御する。
【0032】コンベア8上の基板搬送路の両側の所定位
置にそれぞれ投光器16と受光器17とを設けて光電管
式センサーを構成し、検出信号をコンピューター14に
送信する。エンコーダー18はコンベア8の駆動ロール
19に連結しており、極小回転角、例えば2000分の
360度の極小回転角毎にコンピューター14にパルス
送信する。
【0033】上記のように構成された装置を用いて実施
する本発明の実施の形態は次の通りである。表面が平面
であるか、あるいは凹凸に加工されており、予め下層着
色塗膜が形成されている被塗装用基板7(図5及び図6
には、凹凸に加工された被塗装用基板を用いる場合を示
している)を下塗りシーラー処理した後、コンベア8上
を搬送させる。該基板7の前端部が所定位置に到達した
ことを光電管式センサーが検出して、検出コンピュータ
ー14に送信する。
【0034】一方、コンベア8の作動に併い、駆動ロー
ル19に設けたエンコーダー18からパルスがコンピュ
ーター14に発信されている。コンピューター14は該
センサーからの信号により上記パルスを計数し始め、パ
ルス数が予め記憶させた設定領域に至るとパルス数に応
じて、前記の柄パターンのパターンデータ13に基づく
制御信号を逐次ピエゾ振動素子制御装置15に送信指令
し、これによりピエゾ振動素子制御装置15がインクジ
ェットプリンターヘッド9の複数の構成素子のピエゾ振
動素子を個別に制御振動させ、複数のノズル孔6から前
記搬送中の基板7の表面の所要位置にインクを吐出して
前記柄パターン13に基づく柄模様を描画する。この
際、基板7とノズル孔6とは無接触であるので、基板7
の表面に凹凸模様がある場合にも上記柄模様の描画が支
障なく行われる。
【0035】基板7に多色の柄模様を塗装する場合に
は、図7に示すように、複数の上記と同様のインクジェ
ットプリンターヘッド20,21,22,23をコンベ
ア8の移動方向の前後に複数列配設し、これらのインク
ジェットプリンターヘッドのそれぞれの列に異なる色の
インクを供給し、異色のインクを吐出させてコンベア8
上を搬送される基板7の表面に多色の柄模様の塗装を行
う。
【0036】なお、本発明の塗装方法においては、イン
ク塗布面のままでは、インク塗着膜厚が5μm以下で、
又樹脂量も少ないため、耐擦傷性や耐久性が不充分であ
ることもあり、クリヤー塗料を基板7へのインク塗布
後、全面に塗布することが好ましい。本クリヤー塗料の
塗装によって唯単に耐久性が向上するばかりでなく、光
沢の調整や色の補正等仕上り外観をより高度なものにす
ることができるという効果もある。
【0037】
【実施例】実施例で用いたシーラー塗料、中塗塗料、イ
ンクジェットプリンター用インク及び上塗塗料(クリヤ
ー)並びに中塗塗料の主剤成分に用いたアクリル樹脂ワ
ニスは次の通りである。 <シーラー塗料> タケネートMP301(クルードジフェニル メタンジイソシアネートプレポリマー) 50.0重量% 酢酸ブチル 25.0重量% キシレン 25.0重量% からなる溶液100重量部を酢酸ブチル・キシレン
(1:1)混合物200重量部で希釈したもの。
【0038】<アクリル樹脂ワニス> スチレン 15.0重量% アクリル酸メチル 21.5重量% アクリル酸n−ブチル 2.0重量% メタクリル酸ヒドロキシエチル 11.0重量% アクリル酸 0.5重量% キシレン 30.0重量% 酢酸ブチル 20.0重量% になるように調製したもの。
【0039】<中塗塗料A> アクリル樹脂ワニス 50.0重量% 酸化チタン(白) 15.0重量% 酸化鉄(黄褐) 0.24重量% 酸化鉄(赤錆) 0.02重量% カーボンブラック(黒) trace 硫酸バリウム 7.74重量% 酢酸ブチル 6.0重量% キシレン 21.0重量% からなる主剤100重量部と、 ヘキサメチレンジイソシアネート トリメチロールプロパンアダクト 70.0重量% 酢酸ブチル 30.0重量% からなる硬化剤10重量部と、酢酸ブチル・キシレン
(1:1)混合物からなるシンナー30重量部とを混合
して得られた粘度17〜18秒/イワタカップ、塗色
1.8Y8.7/1.9(マンセル値)の、二液エナメ
ル調合品。
【0040】<中塗塗料B> アクリル樹脂ワニス 50.0重量% 酸化チタン(白) 15.5重量% カーボンブラック(黒) 0.04重量% 硫酸バリウム 7.46重量% 酢酸ブチル 6.0重量% キシレン 21.0重量% からなる主剤100重量部と、 ヘキサメチレンジイソシアネート トリメチロールプロパンアダクト 70.0重量% 酢酸ブチル 30.0重量% からなる硬化剤10重量部と、酢酸ブチル・キシレン
(1:1)混合物からなるシンナー30重量部とを混合
して得られた粘度17〜18秒/イワタカップ、塗色
7.2G8.4/0.2(マンセル値)の、二液エナメ
ル調合品。
【0041】<インクジェットプリンター用インク>顔
料として表1に記載の顔料を表1に記載の量(重量%、
以下同じ)で用い、バインダーとしてアルコキシシラン
を表1に記載の量で用い、分散剤としてポリプロピレン
グリコールを表1に記載の量で用い、溶剤としてイソプ
ロピルアルコールを表1に記載の量で用い、表1に記載
の分散部分をメディアミルで十分に分散させ、その後、
調整部分と混合、攪拌した。その後250メッシュのフ
ィルターを自然落下条件下で通過させて、原料インク
(インク黄、インク赤及びインク黒)を調製した。それ
らの原料インクの性状は表1に記載の通りであった。
【0042】
【0043】尚、表1中のParmanent yellow HR はチバ
ガイギー社製の商品名であり、Cromophtal Red A3Bはチ
バガイギー社製の商品名であり、BP1400はコロンビアカ
ーボン社製の商品名であり、ポリプロピレングリコール
は数平均分子量Mnが1380であり、重量平均分子量
Mwが1960であるものであり、アルコキシシラン縮
合物は、還流冷却器及び攪拌器を備えた反応器にメチル
トリメトキシシラン100重量部、ジメチルジメトキシ
シラン30重量部、イソプロピルアルコール55重量部
及びジイソプロポキシアルミニウムエチルアセテート2
0重量部を装入し、60℃で4時間反応させ、その後室
温まで冷却し、アセチルアセトン20重量部を加えて得
た加熱残分30%の樹脂溶液である。
【0044】上記で得たインク黄、インク赤及びインク
黒を用い、表2に記載の組成(量は重量部)となるよう
に混合して実施例1及び2で用いるインクジェットプリ
ンター用混合インクA、B、C及びDを調製した。
【0045】 <上塗塗料(クリヤー)> メタクリル酸メチルとアクリル酸n−ブチルと γ−メタクロイルプロピルトリメトキシシラン との共重合物及びキシレン・イソプロピル アルコール(9:1)混合物からなる アクリルシリコン(加熱残分50%) 80.0重量% キシレン 15.0重量% イソプロピルアルコール 5.0重量% からなる主剤100重量部と、 ジイソプロポキシアルミニウム エチルアセトアセテート 5.0重量% イソプロピルアルコール 95.0重量% からなる触媒溶液10重量部と、酢酸ブチル・キシレン
(1:1)混合物からなるシンナー20重量部とを混合
して得られた触媒二液性クリヤー調合品。
【0046】実施例1 基材として石綿セメント平板(見かけ比重1.62)を
用いた。この基材の表面に前記のシーラー塗料を塗布量
80g/m2 (wet塗着量)となるようにエアレスス
プレー塗装し、その後100℃で3分間乾燥した。この
シーラー塗装した表面に前記の中塗塗料Aを塗布量10
0g/m2 (wet塗着量)となるようにエアレススプ
レー塗装し、その後100℃で5分間乾燥した。
【0047】ジェットプリンターとして紀州技研工業株
式会社製JET−HQを用い、ノズルとして1個のイン
ク室に対して孔径50μmの3個のノズル孔を60μm
間隔で設けた形式の径330μmのノズルをノズルの中
心間距離1.5mmで配置して用い、コンベアの幅方向
に配列したピエゾ振動方式のインクジェットプリンター
ヘッドのノズル孔列をコンベアの移動方向の前後に2列
配置した図5に示す形式の装置を用いて、上記のように
して得た下層着色塗膜を有する基板をコンベアにより搬
送しながら、大理石の柄模様に対応する柄パターンデー
タを予め記憶させたコンピューターの制御信号によっ
て、インクジェットプリンターヘッドのノズル孔に直結
するインク室の壁面のピエゾ振動素子の振動を制御して
インク吐出を制御することにより、第1列のノズル孔列
から前記の混合インクA100重量部とイソプロピルア
ルコール50重量部との混合物からなるジェットインク
を塗布量15g/m2 (wet塗着量)で吐出させ、一
方、第2列のノズル孔列から前記の混合インクB100
重量部とイソプロピルアルコール50重量部との混合物
からなるジェットインクを塗布量9g/m2 (wet塗
着量)で吐出させて大理石の柄模様を塗装した。
【0048】上記のようにして得た大理石の柄模様を有
する表面に前記の上塗塗料を塗布量80g/m2 (we
t塗着量)となるようにエアレススプレー塗装し、その
後120℃で15分間乾燥した。この様にして得られた
基板は画質精度300〜320dpiで大理石の柄模様
を有していた。
【0049】実施例2 基材として石綿セメント平板(見かけ比重1.62)を
用いた。この基材の表面に前記のシーラー塗料を塗布量
80g/m2 (wet塗着量)となるようにエアレスス
プレー塗装し、その後100℃で3分間乾燥した。この
シーラー塗装した表面に前記の中塗塗料Bを塗布量10
0g/m2 (wet塗着量)となるようにエアレススプ
レー塗装し、その後100℃で5分間乾燥した。
【0050】ジェットプリンターとして紀州技研工業株
式会社製JET−HQを用い、ノズルとして1個のイン
ク室に対して孔径50μmの3個のノズル孔を60μm
間隔で設けた形式の径330μmのノズルをノズルの中
心間距離1.5mmで配置して用い、コンベアの幅方向
に配列したピエゾ振動方式のインクジェットプリンター
ヘッドのノズル孔列をコンベアの移動方向の前後に2列
配置した図5に示す形式の装置を用いて、上記のように
して得た下層着色塗膜を有する基板をコンベアにより搬
送しながら、大理石の柄模様に対応する柄パターンデー
タを予め記憶させたコンピューターの制御信号によっ
て、インクジェットプリンターヘッドのノズル孔に直結
するインク室の壁面のピエゾ振動素子の振動を制御して
インク吐出を制御することにより、第1列のノズル孔列
から前記の混合インクC100重量部とイソプロピルア
ルコール50重量部との混合物からなるジェットインク
を塗布量15g/m2 (wet塗着量)で吐出させ、一
方、第2列のノズル孔列から前記の混合インクD100
重量部とイソプロピルアルコール50重量部との混合物
からなるジェットインクを塗布量9g/m2 (wet塗
着量)で吐出させて花崗岩の柄模様を塗装した。
【0051】上記のようにして得た花崗岩の柄模様を有
する表面に前記の上塗塗料を塗布量80g/m2 (we
t塗着量)となるようにエアレススプレー塗装し、その
後120℃で15分間乾燥した。この様にして得られた
基板は画質精度300〜320dpiで花崗岩の柄模様
を有していた。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の塗装方
法によれば、コンベアにより搬送されている表面形状が
平面状又は凹凸状で下層着色塗膜を有する基板に天然石
の外観模様に擬似していて、意匠性に優れている柄模様
を形成することができ、又画質精度50〜350dpi
の柄パターンで描画でき、且つ耐擦傷性や耐久性に優れ
た塗装基板を高速で製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドの個々の構成素子の一例を示す拡大
概略断面図である。
【図2】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドの個々の構成素子の他の一例を示す
拡大概略断面図である。
【図3】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドの個々の構成素子の更に他の一例を
示す拡大概略断面図である。
【図4】本発明で用いるピエゾ振動方式のインクジェッ
トプリンターヘッドの個々の構成素子の別の一例を示す
拡大概略断面図である。
【図5】本発明の実施の形態の一例を説明するための一
部欠載概略正面図である。
【図6】図5に示す実施の形態の右側概略側面図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態の他の例を説明するための
右側概略側面図である。
【符号の説明】
1 インク供給口 2 インク室 3 ピエゾ振動素子 4 振動板4 5 ノズルプレート 6 ノズル孔 7 基板 8 コンベア 9 インクジェットプリンターヘッド 10 インクタンク 11 塗装用インク 12 パイプ 13 パターンデータ 14 コンピューター 15 ピエゾ振動素子制御装置 16 投光器 17 受光器 18 エンコーダー 19 駆動ロール 20、21、22、23 インクジェットプリンターヘ
ッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンベアにより搬送されている下層着色塗
    膜を有する基板の表面に、該下層着色塗膜とは色調が異
    なるインクを部分的に制御塗着して模様付けするに際
    し、平均粒子径が60〜1000nmである着色顔料が
    配合されているインクを使用し、ピエゾ振動方式のイン
    クジェットプリンターを用い、該インクジェットプリン
    ターのヘッドのノズル孔を該コンベアの幅方向に配列
    し、一方、柄模様に対応する柄パターンデータを予め記
    憶させたコンピューターの制御信号によって、該ピエゾ
    振動方式のインクジェットプリンターヘッドのノズル孔
    に直結するインク室の壁面のピエゾ振動素子の振動を制
    御してインク吐出を制御することにより、該基板の表面
    に柄模様を塗装することを特徴とする基板の塗装方法。
  2. 【請求項2】ノズル孔の内径が20〜100μmであ
    り、ノズル孔とノズル孔との間の距離が30〜150μ
    mであるインクジェットプリンターを用い、基板の表面
    に画質精度が50〜350dpiである柄模様を塗装す
    ることを特徴とする請求項1記載の塗装方法。
  3. 【請求項3】コンベアの幅方向に配列したピエゾ振動方
    式のインクジェットプリンターヘッドのノズル孔列をコ
    ンベアの移動方向の前後に複数列配置し、それぞれのノ
    ズル孔列から異色のインクを吐出させて多色塗装するこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の塗装方法。
  4. 【請求項4】柄模様を塗装した塗膜の全表面にクリヤー
    塗料を塗装することを特徴とする請求項1、2又は3記
    載の基板の塗装方法。
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