JP2020203237A - 疑似エッチング装飾方法および疑似エッチング装飾物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被装飾物に対してエッチングを行ったような装飾を、実際にエッチングを行うことなく被装飾物に施すことができる疑似エッチング装飾方法および疑似エッチング装飾物を提供する。【解決手段】 疑似エッチング装飾方法は、被装飾物にマット調のコーティングを施す工程(S51)と、S51の工程において被装飾物に施されたマット調のコーティングの一部の上にクリアーインクによるグロス調の印刷をUVインクジェット印刷によって施すことによって、被装飾物の表面の一部にクリアーインクによるグロス調の皮膜を形成する工程(S52)とを備えることを特徴とする。【選択図】 図4
Description
本発明は、被装飾物に対してエッチングを行ったような装飾を、実際にエッチングを行うことなく被装飾物に施す疑似エッチング装飾方法および疑似エッチング装飾物に関する。
従来、金属やガラスなどの被装飾物に対する装飾方法として、エッチングが知られている(例えば、特許文献1参照。)。被装飾物に対して任意のデザインでエッチングを行う場合、被装飾物に対してエッチングを行う前に、予めそのデザインの形状のマスクを被装飾物に対して施工する必要がある。被装飾物に対するマスクの施工方法としては、一般に、シールなどを切り抜いたものをマスクとして被装飾物に貼る方法や、UVインクなどの樹脂インクを用いるインクジェットプリンターで被装飾物に対してマスクとなる皮膜を形成する方法がある。被装飾物に対してマスクを施工した後、マスクを施工した被装飾物を塩化第二鉄水溶液などのエッチング液に浸漬すると、被装飾物の表面のうち、マスクが施工された部分は、エッチング液によって腐食されずに平滑な面が残るが、マスクが施工されていない部分は、エッチング液によって腐食されることによって微細な凹凸が形成されてマットな面となる。マスクを施工した被装飾物をエッチング液に任意の時間浸漬させた後、この被装飾物をエッチング液から引き上げて水で十分に洗浄する。最後に、この被装飾物からマスクを除去する。
しかしながら、従来の装飾方法においては、被装飾物からマスクを除去する工程が必要であるので、手間がかかる上にテクニックが必要であるという問題がある。例えば、被装飾物に対するマスクの施工方法として、シールなどを切り抜いたものをマスクとして被装飾物に貼る方法が採用される場合には、被装飾物からマスクを剥がす工程が必要であるが、被装飾物を傷つけないように慎重に被装飾物からマスクを剥がす必要があるので、手間がかかる上にテクニックが必要である。また、被装飾物に対するマスクの施工方法として、インクジェットプリンターで被装飾物に対してマスクとなる皮膜を形成する方法が採用される場合には、マスクが施工された被装飾物をアルコールなどの薬品に浸漬した状態で、被装飾物からマスクを擦り落とす工程が必要であるので、手間がかかる上にテクニックが必要である。
また、従来の装飾方法においては、塩化第二鉄水溶液などのエッチング液に皮膚刺激性があるので、エッチング液の取り扱いに注意が必要である上に、エッチング液の廃棄にコストや手間がかかるという問題もある。
そこで、本発明は、被装飾物に対してエッチングを行ったような装飾を、実際にエッチングを行うことなく被装飾物に施すことができる疑似エッチング装飾方法および疑似エッチング装飾物を提供することを目的とする。
本発明の疑似エッチング装飾方法は、被装飾物にマット調のコーティングを施すことによって、エッチングを行ったように見せかける部分である疑似エッチング部を形成する第1の工程と、前記第1の工程において前記被装飾物に施された前記コーティングの一部の上にグロス調の印刷をインクジェット印刷によって施すことによって、前記疑似エッチング部ではない疑似非エッチング部を形成する第2の工程とを備えることを特徴とする。
この構成により、本発明の疑似エッチング装飾方法は、被装飾物の表面のうち、グロス調の皮膜が形成された部分が平滑な面となって疑似非エッチング部となり、グロス調の皮膜が形成されていない、マット調のコーティングが形成された部分がマットな面となって疑似エッチング部となるので、被装飾物に対してエッチングを行ったような装飾を、実際にエッチングを行うことなく被装飾物に施すことができる。
本発明の疑似エッチング装飾方法において、前記被装飾物は、ガラス、セラミックス、樹脂および金属の少なくとも1つで形成されていても良い。
この構成により、本発明の疑似エッチング装飾方法は、ガラス、セラミックス、樹脂および金属の少なくとも1つで形成された被装飾物の表面のうち、グロス調の皮膜が形成された部分が平滑な面となって疑似非エッチング部となり、グロス調の皮膜が形成されていない、マット調のコーティングが形成された部分がマットな面となって疑似エッチング部となるので、被装飾物に対してエッチングを行ったような装飾を、実際にエッチングを行うことなく被装飾物に施すことができる。
本発明の疑似エッチング装飾方法において、前記第2の工程は、前記第1の工程において前記被装飾物に施された前記コーティングの一部の上にカラーインクでインクジェット印刷によって模様を施し、前記模様の上にクリアーインクによるグロス調の印刷をインクジェット印刷によって施す工程であっても良い。
この構成により、本発明の疑似エッチング装飾方法は、装飾物の表面にカラー表現を容易に施すことが可能である。また、本発明の疑似エッチング装飾方法は、カラーインクでインクジェット印刷によって施す模様をグロス調にする必要がないので、カラーインクでインクジェット印刷によって施す模様に関しては全ピクセルにインク滴を着弾する必要がなく、淡い色の模様を形成することができる。
本発明の疑似エッチング装飾方法において、前記第2の工程は、グロス調の印刷の少なくとも一部をカラーインクによって施す工程であっても良い。
この構成により、本発明の疑似エッチング装飾方法は、カラーインクでインクジェット印刷によって施す模様自体をグロス調にするので、カラーインクでインクジェット印刷によって施す模様に関して全ピクセルにインク滴を着弾させることによって濃い色の模様を形成することができる。また、本発明の疑似エッチング装飾方法は、カラーインクでインクジェット印刷によって施す模様自体をグロス調にするので、カラーインクの上にクリアーインクで印刷する必要がなく、装飾物の製造を容易化することができる。
本発明の疑似エッチング装飾方法において、前記第1の工程は、前記被装飾物に前記コーティングをスプレーによって施す工程であることを特徴とする。
この構成により、本発明の疑似エッチング装飾方法は、疑似エッチング部の形成を容易化することができる。
本発明の疑似エッチング装飾物は、被装飾物と、前記被装飾物に施されたマット調のコーティングによって形成された、エッチングを行ったように見せかける部分である疑似エッチング部と、前記コーティングの一部の上に施されたグロス調の皮膜によって形成された、前記疑似エッチング部ではない疑似非エッチング部とを備えることを特徴とする。
この構成により、本発明の疑似エッチング装飾物は、被装飾物の表面のうち、グロス調の皮膜が形成された部分が平滑な面となって疑似非エッチング部となり、グロス調の皮膜が形成されていない、マット調のコーティングが形成された部分がマットな面となって疑似エッチング部となるので、被装飾物に対してエッチングを行ったような装飾が、実際にエッチングが行われることなく被装飾物に施されることができる。
本発明の疑似エッチング装飾方法および疑似エッチング装飾物は、被装飾物に対してエッチングを行ったような装飾を、実際にエッチングを行うことなく被装飾物に施すことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法に使用されるインクジェットプリンターの構成について説明する。
図1は、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法に使用されるインクジェットプリンター10の外観斜視図である。
図1に示すように、インクジェットプリンター10は、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法によって装飾される被装飾物60を矢印10aで示す鉛直方向における下側から支持することが可能なフラットベッド11と、フラットベッド11に対して鉛直方向における上側に配置されていて、鉛直方向に直交する矢印10bで示す前後方向(以下「副走査方向」という。)にフラットベッド11に対して移動可能に支持されている印刷部12とを備えている。なお、フラットベッド11と、印刷部12との副走査方向における相対的な移動は、本実施の形態において印刷部12側が副走査方向に移動することによって実行されるが、フラットベッド11側が副走査方向に移動することによって実行されても良い。また、被装飾物60は、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂および金属の少なくとも1つで形成されていても良い。
図2は、印刷部12のキャリッジ14の平面図である。
図1および図2に示すように、印刷部12は、鉛直方向および副走査方向の両方に直交する矢印10cで示す左右方向(以下「主走査方向」という。)に延在しているレール13と、レール13によって主走査方向における移動がガイドされるキャリッジ14と、フラットベッド11に支持された被装飾物60に向けてインクを吐出する複数のインクジェットヘッド15と、フラットベッド11に支持された被装飾物60に付着したインクに向けて光を照射する複数の光照射装置16と、フラットベッド11に支持された被装飾物60に付着したインクに向けて光を照射する複数のキュアリングランプ17とを備えている。なお、フラットベッド11と、キャリッジ14との主走査方向における相対的な移動は、本実施の形態においてキャリッジ14側が主走査方向に移動することによって実行されるが、フラットベッド11側が主走査方向に移動することによって実行されても良い。
インクジェットヘッド15、光照射装置16およびキュアリングランプ17は、キャリッジ14に搭載されている。
インクジェットヘッド15によって吐出されるインクは、光照射装置16によって光が照射されることによって硬化するインクであり、例えば、紫外線が照射されることによって硬化するUVインクである。
光照射装置16は、例えば、LED(Light Emitting Diode)によって紫外線を照射する装置である。
キュアリングランプ17は、例えば、紫外線を照射する装置である。
図3は、インクジェットプリンター10のブロック図である。
図3に示すように、インクジェットプリンター10は、複数のインクジェットヘッド15と、複数の光照射装置16と、複数のキュアリングランプ17と、フラットベッド11(図1参照。)に対して印刷部12(図1参照。)を副走査方向に移動させる印刷部走査装置21と、レール13(図1参照。)に沿って主走査方向にフラットベッド11に対してキャリッジ14(図1参照。)を移動させるキャリッジ走査装置22と、種々の操作が入力される例えばボタンなどの入力デバイスである操作部23と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部24と、ネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部25と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部26と、インクジェットプリンター10全体を制御する制御部27とを備えている。
制御部27は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部27のCPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部27のCPUは、制御部27のROMまたは記憶部26に記憶されているプログラムを実行する。
次に、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法について説明する。
図4は、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法のフローチャートである。図5(a)は、図4に示す疑似エッチング装飾方法に使用される被装飾物60の一例の平面図である。図5(b)は、図5(a)に示す被装飾物60の概略の側面図である。図6(a)は、図4に示す疑似エッチング装飾方法によってマット調のコーティング70が施された被装飾物60の一例の平面図である。図6(b)は、図6(a)に示す被装飾物60の概略の側面図である。
図4に示すように、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法は、被装飾物60(図5参照。)にマット調のコーティング70(図6参照。)を施すことによって、エッチングを行ったように見せかける部分である疑似エッチング部を形成する工程(S51)を含んでいる。
S51の工程において被装飾物60にマット調のコーティング70を施す方法には、例えばスクリーン印刷、インクジェット印刷、スプレーコートなど、種々の方法が存在する。
ここで、例えば、ソルベントインクによるインクジェット印刷など、UVインクジェット印刷以外のインクジェット印刷によって被装飾物60にマット調のコーティング70を施す方法、スクリーン印刷によって被装飾物60にマット調のコーティング70を施す方法、スプレーコートによって被装飾物60にマット調のコーティング70を施す方法など、UVインクジェット印刷によるマット調の印刷によって被装飾物60にマット調のコーティング70を施す方法以外の方法によって、被装飾物60にマット調のコーティング70を施す場合には、表面に微細な凹凸を形成してマットな面とするためのフィラーを、使用するインクや塗料が含有している必要がある。このフィラーの大きさは、例えば、直径が数μm程度の大きさである。
一方、UVインクジェット印刷によるマット調の印刷によって被装飾物60にマット調のコーティング70を施す方法によって、被装飾物60にマット調のコーティング70を施す場合には、UVインクのドットが表面に残ることによって、表面に微細な凹凸が形成されてマットな面となるので、使用するUVインクがフィラーを含有している必要はない。この凹凸の大きさは、例えば、深さが10μm未満で、直径が50〜80μmの大きさである。
例えば、インクジェットプリンター10でUVインクジェット印刷によるマット調の印刷によって被装飾物60にマット調のコーティング70を施す場合には、制御部27は、通信部25経由で受信した印刷データに基づいて、フラットベッド11に支持されている被装飾物60に対して、マット調の印刷を実行する。
以下、インクジェットプリンター10によるマット調の印刷について具体的に説明する。
制御部27は、キャリッジ走査装置22によって主走査方向にキャリッジ14を移動させる場合に、インクジェットヘッド15によって被装飾物60に向けてUVインクを吐出することによって、被装飾物60上にUVインクのドットを付着させる。また、制御部27は、キャリッジ走査装置22によって主走査方向にキャリッジ14を移動させる場合に、UVインクのドットが変形しない程度に十分に硬化する、すなわち、本硬化するための十分な強度の紫外線を、被装飾物60に付着したUVインクのドットに向けて光照射装置16によって照射する。すなわち、制御部27は、インクジェットヘッド15による被装飾物60に向けたUVインクの吐出と、UVインクを本硬化させるための強度の紫外線の光照射装置16による照射とを実行することによって、被装飾物60に対する印刷を実行する。そして、制御部27は、必要に応じて、印刷部走査装置21によって副走査方向に印刷部12を搬送することによって、副走査方向における被装飾物60に対するキャリッジ14の位置を変更して、主走査方向における被装飾物60に対する印刷を副走査方向における複数の位置で実行する。
なお、マット調のコーティング70は、微細な凹凸によって光を乱反射することによって、被装飾物60の表面をマット調に見せている。
図7(a)は、図4に示す疑似エッチング装飾方法によって製造された疑似エッチング装飾物90の一例の平面図である。図7(b)は、図7(a)に示す疑似エッチング装飾物90の概略の側面図である。
図4に示すように、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法は、S51の工程において被装飾物60に施されたマット調のコーティング70の一部の上にクリアーインクによるグロス調の印刷をインクジェット印刷によって施すことによって、被装飾物60の表面の一部にクリアーインクによるグロス調の皮膜80(図7参照。)を形成する工程(S52)を含んでいる。S52の工程では、マット調のコーティング70の一部の上に施されたグロス調の皮膜80によって、疑似エッチング部ではない疑似非エッチング部が形成される。
S52の工程において、インクジェットプリンター10でUVインクジェット印刷によって、被装飾物60上のマット調のコーティング70の一部の上にクリアーインクによるグロス調の印刷を施す場合には、制御部27は、通信部25経由で受信した印刷データに基づいて、フラットベッド11に支持されている被装飾物60に対して、グロス調の印刷を実行する。
以下、インクジェットプリンター10によるグロス調の印刷について具体的に説明する。
制御部27は、キャリッジ走査装置22によって主走査方向にキャリッジ14を移動させる場合に、インクジェットヘッド15によって被装飾物60に向けてUVインクを吐出することによって、被装飾物60上のマット調のコーティング70上にUVインクのドットを付着させる。また、制御部27は、キャリッジ走査装置22によって主走査方向にキャリッジ14を移動させる場合に、UVインクのドットが滲まない程度に硬化する、すなわち、仮硬化するための弱い強度の紫外線を、被装飾物60上のマット調のコーティング70上に付着したUVインクのドットに向けて光照射装置16によって照射する。UVインクのドットは、仮硬化されている場合、滲まないが、時間の経過に伴って平坦化されるとともに、他のUVインクのドットと隣接するときには、隣接する他のUVインクのドットと連結される。制御部27は、被装飾物60上のマット調のコーティング70上でUVインクのドットを仮硬化させると、仮硬化させたUVインクにキュアリングランプ17によって紫外線を照射することが可能になる位置まで、印刷部走査装置21によって副走査方向に印刷部12を搬送した後、キャリッジ走査装置22によって主走査方向にキャリッジ14を移動させながら、UVインクが本硬化するための十分な強度の紫外線を、被装飾物60上のマット調のコーティング70上で仮硬化させたUVインクに向けてキュアリングランプ17によって照射する。すなわち、制御部27は、インクジェットヘッド15による被装飾物60に向けたUVインクの吐出と、UVインクを仮硬化させるための強度の紫外線の光照射装置16による照射と、UVインクを本硬化させるための強度の紫外線のキュアリングランプ17による照射とを実行することによって、被装飾物60に対する印刷を実行する。そして、制御部27は、必要に応じて、印刷部走査装置21によって副走査方向に印刷部12を搬送することによって、副走査方向における被装飾物60に対するキャリッジ14の位置を変更して、主走査方向における被装飾物60に対する印刷を副走査方向における複数の位置で実行する。
なお、マット調のコーティング70は、クリアーインクによるグロス調の皮膜80が形成されることによって、クリアーインクによって微細な凹凸が埋められるので、光を乱反射することがなくなり、被装飾物60の表面をマット調に見せなくなる。
以下、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法の幾つかの例を説明する。
(例1)
S51の工程として、被装飾物60としての銅の板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程として、被装飾物60としての銅の板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程において被装飾物60にマット調のコーティング70を施してから1時間ほど乾燥させた後、S52の工程として、被装飾物60に施されたマット調のコーティング70の一部の上にクリアーインクによるグロス調の印刷をUVインクジェット印刷によって施す。
(例2)
S51の工程として、被装飾物60としての透明なアクリルの板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程として、被装飾物60としての透明なアクリルの板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程において被装飾物60にマット調のコーティング70を施してから1時間ほど乾燥させた後、S52の工程として、被装飾物60に施されたマット調のコーティング70の一部の上にクリアーインクによるグロス調の印刷をUVインクジェット印刷によって施す。
(例3)
S51の工程として、被装飾物60としてのアルミニウムの板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程として、被装飾物60としてのアルミニウムの板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程において被装飾物60にマット調のコーティング70を施してから1時間ほど乾燥させた後、S52の工程として、被装飾物60に施されたマット調のコーティング70の一部の上にクリアーインクによるグロス調の印刷をUVインクジェット印刷によって施す。
アルミニウムは、エッチングが行われることが困難であり、通常、表面がマット調にされるためにアルマイト処理が施される。しかしながら、例3では、アルミニウムで形成された被装飾物60の表面のうち、グロス調の皮膜80が形成された部分が平滑な面となって疑似非エッチング部となり、グロス調の皮膜80が形成されていない、マット調のコーティング70が形成された部分がマットな面となって疑似エッチング部となるので、被装飾物60に対してアルマイト処理を行ったような装飾を、実際にアルマイト処理を行うことなく被装飾物60に施すことができる。
(例4)
S51の工程として、被装飾物60としての透明なポリカーボネートの板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程として、被装飾物60としての透明なポリカーボネートの板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程において被装飾物60にマット調のコーティング70を施してから1時間ほど乾燥させた後、S52の工程として、図8に示すように、被装飾物60に施されたマット調のコーティング70の一部の上にカラーインクでUVインクジェット印刷によって模様81を施し、その模様81の上にクリアーインクによるグロス調の印刷をUVインクジェット印刷によって施すことによって、被装飾物60の表面の一部にクリアーインクによるグロス調の皮膜80を形成する。
被装飾物に実際にエッチングを施す方法では、装飾物の表面にカラー表現を施すことが困難である。しかしながら、例4では、疑似エッチング装飾物90の表面にカラー表現を容易に施すことが可能である。また、例4では、模様81をグロス調にする必要がないので、模様81に関しては全ピクセルにインク滴を着弾する必要がなく、淡い色の模様81を形成することができる。
(例5)
S51の工程として、被装飾物60としての透明なポリカーボネートの板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程として、被装飾物60としての透明なポリカーボネートの板に、例えば株式会社GSIクレオス製のB503などのスプレーコート剤でマット調のコーティング70を施す。
S51の工程において被装飾物60にマット調のコーティング70を施してから1時間ほど乾燥させた後、S52の工程として、図9に示すように、被装飾物60に施されたマット調のコーティング70の一部の上に、カラーインクによるグロス調の印刷をUVインクジェット印刷によって施すことによって皮膜80の一部であるカラー皮膜82を形成するとともに、被装飾物60に施されたマット調のコーティング70の一部の上に、クリアーインクによるグロス調の印刷をUVインクジェット印刷によって施すことによって皮膜80の一部であるクリアー皮膜83を形成する。
例5では、カラー皮膜82によって形成される模様自体をグロス調にするので、カラーインクでUVインクジェット印刷によって施す模様に関して全ピクセルにインク滴を着弾させることによって濃い色の模様を形成することができる。また、例5では、カラー皮膜82によって形成される模様自体をグロス調にするので、カラーインクの上にクリアーインクで印刷する必要がなく、疑似エッチング装飾物90の製造を容易化することができる。
なお、例5では、皮膜80の一部がカラーインクによって施されるが、皮膜80の全部がカラーインクによって施されても良い。
以上に説明したように、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法は、被装飾物60の表面のうち、グロス調の皮膜80が形成された部分が平滑な面となって疑似非エッチング部となり、グロス調の皮膜80が形成されていない、マット調のコーティング70が形成された部分がマットな面となって疑似エッチング部となるので、被装飾物60に対してエッチングを行ったような装飾を、実際にエッチングを行うことなく被装飾物60に施すことができる。
また、本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法は、被装飾物60に対してエッチングを行ったような装飾を、実際にエッチングを行う場合と比較して、少ない工程で実現することができる。
本実施の形態に係る疑似エッチング装飾方法は、S51の工程が被装飾物60にコーティング70をスプレーによって施す工程である場合、疑似エッチング部の形成を容易化することができる。
60 被装飾物
70 コーティング
80 皮膜
81 模様
90 疑似エッチング装飾物
70 コーティング
80 皮膜
81 模様
90 疑似エッチング装飾物
Claims (6)
- 被装飾物にマット調のコーティングを施すことによって、エッチングを行ったように見せかける部分である疑似エッチング部を形成する第1の工程と、
前記第1の工程において前記被装飾物に施された前記コーティングの一部の上にグロス調の印刷をインクジェット印刷によって施すことによって、前記疑似エッチング部ではない疑似非エッチング部を形成する第2の工程と
を備えることを特徴とする疑似エッチング装飾方法。 - 前記被装飾物は、ガラス、セラミックス、樹脂および金属の少なくとも1つで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の疑似エッチング装飾方法。
- 前記第2の工程は、前記第1の工程において前記被装飾物に施された前記コーティングの一部の上にカラーインクでインクジェット印刷によって模様を施し、前記模様の上にクリアーインクによるグロス調の印刷をインクジェット印刷によって施す工程であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の疑似エッチング装飾方法。
- 前記第2の工程は、グロス調の印刷の少なくとも一部をカラーインクによって施す工程であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の疑似エッチング装飾方法。
- 前記第1の工程は、前記被装飾物に前記コーティングをスプレーによって施す工程であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の疑似エッチング装飾方法。
- 被装飾物と、
前記被装飾物に施されたマット調のコーティングによって形成された、エッチングを行ったように見せかける部分である疑似エッチング部と、
前記コーティングの一部の上に施されたグロス調の皮膜によって形成された、前記疑似エッチング部ではない疑似非エッチング部と
を備えることを特徴とする疑似エッチング装飾物。
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Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5298750A (en) * | 1976-02-17 | 1977-08-18 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | Method of forming imitation etched pattern |
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WO2018105857A1 (ko) * | 2016-12-09 | 2018-06-14 | 주식회사 엘지화학 | 잉크젯 프린팅을 이용한 uv 패턴의 형성방법, 이를 포함하는 베젤의 제조방법 및 이에 따라 제조된 베젤 |
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