JP5641096B2 - 苗移植機 - Google Patents
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Description
本発明は、対地作業装置付きの苗移植機に関する。
フロート付きの苗植付装置を備えた苗移植機において、苗植付装置による苗植付の直前に圃場を均平化するためのロータを備えた構成が知られている。
特許文献1に示される苗移植機には、苗の植付位置を整地する中央と左右の整地ロータが設けられており、この整地ロータで圃場の凹凸を均すことにより、苗の植付深さを安定させている。
しかしながら、特許文献1の苗移植機の整地ロータは、左右のロータを苗植付部に設けたロータ吊下げフレームで支持し、中央のロータは左右のロータ伝動ケースを介して左右のロータに支持される構成としているので、ロータ同士の連結が弱く、圃場に深く潜り込んで過負荷が掛かる状況において、破損しやすい問題がある。
特に、中央のロータは、苗植付部に設ける吊下げスプリングで連結はされているものの、苗植付部を上昇させて非作業位置に移動させた際、中央のロータ(整地装置)が下方に垂れ下がり、圃場面に接触することがある。苗移植機の旋回時等に中央のロータが圃場面に接触していると、引き摺られた中央のロータが破損する問題が生じると共に、中央のロータが圃場面を荒らし、圃場の隅、即ち枕地に苗を植え付ける際に大きな凹凸となり、苗の植付深さが浅くなり過ぎたり深くなり過ぎたりする問題がある。
本発明の課題は、旋回時を含めて不安定になりがちな整地装置の支持を確実に行うことができる、対地作業用の旋回ロータを備えた苗移植機を提供することである。
本発明の上記課題は、次の解決手段で解決される。
請求項1記載の発明は、左右の前輪(10)及び左右の後輪(11)を備えた走行車体(2)の後部に昇降リンク機構(3)を介して昇降する苗植付部(4)と、圃場面を均す整地装置(27)を設けた苗移植機において、前記左右の前輪(10)を操向操作するハンドル(34)を走行車体(2)上に設け、前記整地装置(27)を支持する整地支持フレーム(76)を設け、該整地支持フレーム(76)よりも機体前側に整地装置(27)を設け、該整地装置(27)は、前記走行車体(2)の左右方向の中央に設けるセンターロータ(27b)と、該センターロータ(27b)の左右両側で且つ機体後側に設ける左右のサイドロータ(27a)と、該センターロータ(27b)と左右のサイドロータ(27a)を連結する左右のロータ伝動ケース(73)で構成し、前記左右のサイドロータ(27a)と整地支持フレーム(76)の左右両側を連結する左右の第1整地回動アーム(75a)を設け、該左右の第1整地回動アーム(75a)の左右間に左右のサイドロータ(27a)と整地支持フレーム(76)を連結する第2整地回動アーム(75b)を設け、該第2整地回動アーム(75b)に前記整地装置(27)を昇降させる整地上下動装置(77)を設け、前記整地上下動装置(77)は、前記苗植付部(4)に配置する上下動アクチュエータ(79)と扇形ギア(80)で構成し、該扇形ギア(80)と前記第2整地回動アーム(75b)を吊上げアーム(81)で連結し、前記苗植付部(4)に植付駆動力を供給する複数の植付伝動ケース(50)を設け、前記左右のサイドロータ(27a)の後方に各々サイドフロート(56)を配置し、該左右のサイドフロート(56)間で且つセンターロータ(27b)の後方に圃場の高さを検知するセンターフロート(55)を配置し、前記左右の第1整地回動アーム(75a)に前方に突出する左右の第3整地回動アーム(75c)を各々前側に向けて設け、該左右の第3整地回動アーム(75c)を補強フレーム(82)で連結し、該補強フレーム(82)の左右方向中央部に前記センターフロート(55)の上方を跨ぐ屈曲部を形成し、前記第2整地回動アーム(75b)から左右中央側に延びる連結部材(71)を設け、該連結部材(71)に前記吊上げアーム(81)の下端を連結し、左右一方のロータ伝動ケース(73)に設けたステーと吊上げアーム(81)に設けたステーとの間に、前記センターロータ(27b)を吊り下げる吊下げスプリング(78)を設け、ハンドル(34)の操舵を検知するハンドル操舵検知手段(96)を設け、該ハンドル操舵検知手段(96)により旋回と見なし得る操舵角度が検知されると苗植付部(4)を上昇させると共に、整地上下動装置(77)を作動させて整地装置(27)を上昇させる上昇制御を行う制御装置(100)を設け、苗植付部(4)の苗載台(51)を支持する門型の支持枠体(65)を設け、昇降リンク機構(3)は走行車体(2)側に連結する上リンク(40)及び下リンク(41)と、上下のリンク(40,41)の先端部に連結し、苗植付部(4)を支持する縦リンク(43)とを備えた平行リンク構成であって、前記縦リンク(43)を前記門型の支持枠体(65)の内側に配置したことを特徴とする苗移植機である。
請求項1記載の発明は、左右の前輪(10)及び左右の後輪(11)を備えた走行車体(2)の後部に昇降リンク機構(3)を介して昇降する苗植付部(4)と、圃場面を均す整地装置(27)を設けた苗移植機において、前記左右の前輪(10)を操向操作するハンドル(34)を走行車体(2)上に設け、前記整地装置(27)を支持する整地支持フレーム(76)を設け、該整地支持フレーム(76)よりも機体前側に整地装置(27)を設け、該整地装置(27)は、前記走行車体(2)の左右方向の中央に設けるセンターロータ(27b)と、該センターロータ(27b)の左右両側で且つ機体後側に設ける左右のサイドロータ(27a)と、該センターロータ(27b)と左右のサイドロータ(27a)を連結する左右のロータ伝動ケース(73)で構成し、前記左右のサイドロータ(27a)と整地支持フレーム(76)の左右両側を連結する左右の第1整地回動アーム(75a)を設け、該左右の第1整地回動アーム(75a)の左右間に左右のサイドロータ(27a)と整地支持フレーム(76)を連結する第2整地回動アーム(75b)を設け、該第2整地回動アーム(75b)に前記整地装置(27)を昇降させる整地上下動装置(77)を設け、前記整地上下動装置(77)は、前記苗植付部(4)に配置する上下動アクチュエータ(79)と扇形ギア(80)で構成し、該扇形ギア(80)と前記第2整地回動アーム(75b)を吊上げアーム(81)で連結し、前記苗植付部(4)に植付駆動力を供給する複数の植付伝動ケース(50)を設け、前記左右のサイドロータ(27a)の後方に各々サイドフロート(56)を配置し、該左右のサイドフロート(56)間で且つセンターロータ(27b)の後方に圃場の高さを検知するセンターフロート(55)を配置し、前記左右の第1整地回動アーム(75a)に前方に突出する左右の第3整地回動アーム(75c)を各々前側に向けて設け、該左右の第3整地回動アーム(75c)を補強フレーム(82)で連結し、該補強フレーム(82)の左右方向中央部に前記センターフロート(55)の上方を跨ぐ屈曲部を形成し、前記第2整地回動アーム(75b)から左右中央側に延びる連結部材(71)を設け、該連結部材(71)に前記吊上げアーム(81)の下端を連結し、左右一方のロータ伝動ケース(73)に設けたステーと吊上げアーム(81)に設けたステーとの間に、前記センターロータ(27b)を吊り下げる吊下げスプリング(78)を設け、ハンドル(34)の操舵を検知するハンドル操舵検知手段(96)を設け、該ハンドル操舵検知手段(96)により旋回と見なし得る操舵角度が検知されると苗植付部(4)を上昇させると共に、整地上下動装置(77)を作動させて整地装置(27)を上昇させる上昇制御を行う制御装置(100)を設け、苗植付部(4)の苗載台(51)を支持する門型の支持枠体(65)を設け、昇降リンク機構(3)は走行車体(2)側に連結する上リンク(40)及び下リンク(41)と、上下のリンク(40,41)の先端部に連結し、苗植付部(4)を支持する縦リンク(43)とを備えた平行リンク構成であって、前記縦リンク(43)を前記門型の支持枠体(65)の内側に配置したことを特徴とする苗移植機である。
請求項2記載の発明は、前記整地装置(27)は、整地上下動装置(77)により整地支持フレーム(76)を中心として回動することで昇降する構成であり、圃場面を均すレーキ(83)を、取付片(83a)を介して整地支持フレーム(76)の機体後側に取り付け、整地装置(27)を非作業位置に上昇させるとレーキ(83)が接地し、整地装置(27)を作業位置に下降させるとレーキ(83)が圃場面から離間する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機である。
請求項3記載の発明は、前記吊上げアーム(81)に設けたステーは複数あり、該複数のステーに前記吊下げスプリング(78)を選択的に取り付け、整地装置(27)の上昇時に吊下げスプリング(78)近傍に設けた接触ローラが昇降リンク機構(3)の下リンク(41)に接触し、センターロータ(27b)が左右のサイドロータ(27a)よりも下方に位置する構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の苗移植機である。
請求項4記載の発明は、苗植付部(4)の上リンク(40)が所定高さ以上に回動すると検知する昇降検知手段(92)を設け、前記制御装置(100)は、前記上昇制御時に、昇降検知手段(92)の検知よりも先に整地上下動装置(77)を作動させて整地装置(27)を上昇させる制御を行う構成としたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の苗移植機である。
(削除)
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請求項1記載の発明によれば、整地支持フレーム(76)が整地装置(27)を後方から支持することにより、整地装置(27)が圃場面から受ける抵抗を整地支持フレーム(76)で受けることができるので、整地装置(27)が抵抗に負けて浮き上がることが防止され、確実に圃場面の凹凸が均される。
また、1つの整地支持フレーム(76)で整地装置(27)を支持することにより、苗植付部(4)を上昇させて整地装置(27)が圃場面に接地しなくなったときに、整地装置(27)が自重で垂れ下がることを防止できるので、走行車体(2)の旋回時や非植付作業時に垂れ下がった整地装置(27)が圃場面に接触して破損したり、圃場面を荒らしたりすることが防止され、苗の植付精度が従来よりも向上する。
そして、整地装置(27)と整地支持フレーム(76)を、左右両側部に設ける左右の第1整地回動アーム(75a)と左右の第1整地回動アーム(75a)の間に設ける左右の第2整地回動アーム(75b)で連結したことにより、整地装置(27)が左右方向の複数個所で支持されるので、接地抵抗により整地装置(27)が持ち上がって整地されなくなることが防止され、整地性や苗の植付精度が従来よりも向上する。
さらに、第2整地回動アーム(75b)に整地上下動装置(77)を設け、走行車体(2)の中央寄りの位置で整地装置(27)を昇降させることにより、整地装置(27)を昇降させる際に全体を略均一に昇降させることができるので、整地装置(27)の一部が上昇し切らず、圃場面に接触して破損することが防止される。
そして、整地装置(27)と整地支持フレーム(76)を、左右両側部に設ける左右の第1整地回動アーム(75a)と左右の第1整地回動アーム(75a)の間に設ける左右の第2整地回動アーム(75b)で連結したことにより、整地装置(27)が左右方向の複数個所で支持されるので、接地抵抗により整地装置(27)が持ち上がって整地されなくなることが防止され、整地性や苗の植付精度が従来よりも向上する。
さらに、第2整地回動アーム(75b)に整地上下動装置(77)を設け、走行車体(2)の中央寄りの位置で整地装置(27)を昇降させることにより、整地装置(27)を昇降させる際に全体を略均一に昇降させることができるので、整地装置(27)の一部が上昇し切らず、圃場面に接触して破損することが防止される。
また、整地上下動装置(77)と第2整地回動アーム(75b)を吊上げアーム(81)で連結したことにより、整地上下動装置(77)の昇降操作に合わせて整地装置(27)の作業高さを変更することができるので、圃場面の整地性や苗の植付精度が向上する。
また、非整地作業時には整地装置(27)を圃場面から離間させることができるので、圃場面を荒したり、整地装置(27)が圃場面との接触で破損することが防止される。
更に、センターロータ(27b)及び左右のサイドロータ(27a)が左右方向の複数個所で支持されるので、接地抵抗によりセンターロータ(27b)及び左右のサイドロータ(27a)が持ち上がることが防止され、整地性や苗の植付精度が従来より向上する。
また、整地装置(27)の前側を補強フレーム(82)で連結したことにより、整地装置(27)の構成部材同士の連結を強固にすることができるので、整地装置(27)が圃場面との接触抵抗で破損することが防止されると共に、整地装置(27)を非作業位置に移動させる際に整地装置(27)全体が一体に持ち上がるので、整地装置(27)の一部が圃場に入り込み、圃場面を荒らすことが防止される。
また、補強フレーム(82)の左右方向中央部に、センターフロート(55)の上方を跨ぐ屈曲部を形成したことにより、圃場の凹凸によるセンターフロート(55)の上下回動範囲が規制されないので、センターフロート(55)が正確に圃場の凹凸に合わせて回動し、苗植付部(4)の苗植付深さが安定すると共に、整地装置(27)の整地性が向上する。
そして、苗移植機の旋回時に、ハンドル(34)の操舵に連動して、苗植付部(4)を上昇させると共に、整地上下動装置(77)を作動させて整地装置(27)を上昇させるので、整地装置(27)が圃場面を荒らすことが防止され、苗の植付深さが安定する。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、整地装置(27)を非作業位置に上昇させるとレーキ(83)が接地するので、整地装置(27)を作用させるとかえって圃場面が崩れやすい土質の圃場でも、レーキ(83)により整地することができ、苗の植付深さ及び植付位置が安定する。
また、整地装置(27)を作業位置に下降させると、レーキ(83)が圃場面から離間するので、圃場面が過度に均されることを防止できる。
また、整地装置(27)を作業位置に下降させると、レーキ(83)が圃場面から離間するので、圃場面が過度に均されることを防止できる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果を有する。
また、請求項4記載の発明によっても、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果を有する。
また、請求項4記載の発明によっても、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果を有する。
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
なお、本明細書では苗移植機の前進方向を前側、後退方向を後側といい、前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左側、右側ということにする。
なお、本明細書では苗移植機の前進方向を前側、後退方向を後側といい、前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左側、右側ということにする。
図1及び図2は本発明を用いた一実施例である乗用型苗移植機の側面図と平面図である。この乗用型苗移植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4が昇降可能に装着されている。
走行車体2は、駆動輪である左右一対の前輪10,10及び左右一対の後輪11,11を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース12が配置され、そのミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13,13が設けられ、該左右前輪ファイナルケース13,13の操向方向を変更可能な各々の前輪支持部から外向きに突出する左右前輪車軸に左右前輪10,10が各々取り付けられている。
また、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。
さらに、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸(図示せず)を支点にして後輪ギアケース18,18がローリング自在に支持され、その後輪ギアケース18,18から外向きに突出する後輪車軸11aに後輪11,11が取り付けられている。
さらに、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸(図示せず)を支点にして後輪ギアケース18,18がローリング自在に支持され、その後輪ギアケース18,18から外向きに突出する後輪車軸11aに後輪11,11が取り付けられている。
エンジン20はメインフレーム15の上に搭載されており、該エンジン20の回転動力が、静油圧式無段変速装置(HST)23などを介してミッションケース12に伝達される。ミッションケース12に伝達された回転動力は、該ケース12内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。
そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース13,13に伝達されて前輪10,10を駆動すると共に、残りが後輪ギアケース18,18に伝達されて後輪11,11を駆動する。また、外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた図示しない植付クラッチと植付伝動軸によって苗植付部4へ伝動される。
エンジン20の上部に座席31が設置されている。座席31の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー32があり、その上方に前輪10,10を操向操作するハンドル34が設けられている。フロントカバー32の下端左右両側は水平状のフロアステップ35になっている。フロアステップ35は多数の穴が設けられており(図2参照)、該ステップ35を歩く作業者の靴についた泥が圃場に落下するようになっている。フロアステップ35上の後部は、後輪フェンダを兼ねるリヤステップ36となっている。
また、走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく予備苗載台38を設けても良い。昇降リンク装置3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40と左右一対の下リンク41,41を備えている。これらリンク40,41,41は、その基部側がメインフレーム15の後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク43が連結されている。
そして、縦リンク43の下端部に苗植付部4に回転自在に支承された連結軸44が挿入連結され、前記連結軸44を中心として苗植付部4がローリング自在に連結されている。
メインフレーム15に固着した支持部材42と上リンク40に一体形成したスイングアーム(図示せず)の先端部との間に昇降用油圧シリンダ46が設けられており、該シリンダ46を油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
メインフレーム15に固着した支持部材42と上リンク40に一体形成したスイングアーム(図示せず)の先端部との間に昇降用油圧シリンダ46が設けられており、該シリンダ46を油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
苗植付部4は6条植の構成で、フレームを兼ねる苗植付伝動ケース50、マット苗を載せて左右往復動し苗を一株分ずつ各条の苗取出口51a,…に供給するとともに横一列分の苗を全て苗取出口51a,…に供給すると苗送りベルト54,…により苗を下方に移送する苗載台51、苗取出口51a,…に供給された苗を圃場に植え付ける苗植付装置52,…、次行程における機体進路を表土面に線引きする左右一対の線引きマーカ(図示せず)等を備えている。
苗植付部4の下部には中央にセンターフロート55、その左右両側にサイドフロート56,56がそれぞれ設けられている。これらフロート55,56,56を、圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、フロート55,56,56が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植付装置52,…により苗が植付けられる。各フロート55,56,56は圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンターフロート55の前部の上下動がフロート傾斜角センサ(図示せず)により検出され、その検出結果に応じ前記昇降用油圧シリンダ46を制御する油圧バルブを切り替えて苗植付部4を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。
苗植付部4には整地装置の一例であるロータ27(27a,27b)が取り付けられている。また、苗載台51は苗植付部4の全体を支持する左右方向と上下方向に幅一杯の矩形の支持枠体65の図示しない支持ローラをレールとして左右方向にスライドする構成である。
施肥装置5は、肥料ホッパ60に貯留されている粒状の肥料を繰出部61,…によって一定量ずつ繰り出し、その肥料を施肥ホース62,…でフロート55,56,56の左右両側に取り付けた施肥ガイド(図示せず),…まで導き、施肥ガイド,…の前側に設けた作溝体64,…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込むようになっている。ブロア用電動モータ53で駆動するブロア58で発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバ59を経由して施肥ホース62,…に吹き込まれ、施肥ホース62,…内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。
また、線引きアーム67が機体の両側に設けられている。
図3にロータ支持構造の要部側面を示す。ロータ支持構造には、苗載台51の支持枠体65に上端が回動自在に支持される吊上げアーム81が取り付けられている。該吊上アーム81の下端は後述する第2整地回動アーム75bに連結部材71を介して回動自在に支持されている。
図3にロータ支持構造の要部側面を示す。ロータ支持構造には、苗載台51の支持枠体65に上端が回動自在に支持される吊上げアーム81が取り付けられている。該吊上アーム81の下端は後述する第2整地回動アーム75bに連結部材71を介して回動自在に支持されている。
ロータ吊下げアーム81は、支持枠体65に設けられ、機体左側の第2回動アーム75bに下端部を取り付けている。これにより、ギア80が動くと、ロータ吊下げアーム81が上下動する。
センターロータ27bの吊下げスプリング78は、左側のロータ伝動ケース73の前側に設けるステーと、ロータ吊下げアーム81の上部に設けるステーとの間に設ける。吊下げアーム81側には複数のステーがあり、選択して取り付ける。
縦リンク43は、門型の支持枠体65よりも機体内側に設ける。
ロータ吊下げアーム81を上下動させる上下動アクチュエータ79は、苗植付部4の昇降操作や、苗植付部4が自動上昇する旋回時、または後進時に作動し、苗植付部4の上下動に合わせて整地ロータ27の上下位置を自動的に変える。また、植付作業(直進走行)中は、操縦部に設けるダイヤル等を操作すると上下動アクチュエータ79が作動して整地ロータ27を任意の高さに設定できる。
ロータ吊下げアーム81を上下動させる上下動アクチュエータ79は、苗植付部4の昇降操作や、苗植付部4が自動上昇する旋回時、または後進時に作動し、苗植付部4の上下動に合わせて整地ロータ27の上下位置を自動的に変える。また、植付作業(直進走行)中は、操縦部に設けるダイヤル等を操作すると上下動アクチュエータ79が作動して整地ロータ27を任意の高さに設定できる。
旋回時や後進時は、整地ロータ27が圃場面に接近した状態で機体が移動し、整地ロータ27が圃場面を荒らす可能性があるので、苗植付部4の上昇が始まると同時に上下動アクチュエータ79が作動し、ロータ吊下げアーム81を上昇させる。すると、機体左側のサイドロータ27aが持ち上げられ、整地支持フレーム76を回動中心として右側のサイドロータ27aが持ち上がると共に、左右のロータ伝動ケース73,73を介してセンターロータ27bが持ち上がる。このとき、センターロータ27bが上昇しすぎると下側のリンクアーム41を歪めるので、スプリング78の取付ステー近傍に設ける接触ローラ(図示せず)がリンクアーム41に接触し、センターロータ27bがサイドロータ27aよりも下方に位置する姿勢とする。
一方、整地ロータ27の下降の際は、苗植付部4の下降段階に合わせて下降し、遅くとも苗植付部4が作業高さまで下降し、苗の植付が開始される段階で整地ロータ27が圃場面を均し始めるよう下降させる。(整地ロータ27への伝動は、伝動シャフト72を介して行うが、苗植付部4を非作業高さ(約30cm程度)まで上昇させると伝動が切れ、下降させると伝動が繋がる構成としている。)
つまり、従来構成のように、苗植付部4の上下動に伴い整地ロータ27も上下動するが、従来構成は機械的な構成により苗植付部4を所定高さまで上昇又は下降すると整地ロータ27が連動して上昇又は下降していたのに対し、本実施例では苗植付部4を所定高さまで上昇又は下降させると、制御装置100が上下動アクチュエータ79を作動させて整地ロータ27を上昇/下降させる構成となっている。
つまり、従来構成のように、苗植付部4の上下動に伴い整地ロータ27も上下動するが、従来構成は機械的な構成により苗植付部4を所定高さまで上昇又は下降すると整地ロータ27が連動して上昇又は下降していたのに対し、本実施例では苗植付部4を所定高さまで上昇又は下降させると、制御装置100が上下動アクチュエータ79を作動させて整地ロータ27を上昇/下降させる構成となっている。
また、図4の苗植付部4の主要部平面図に示すように、ロータ27(27a、27b)を支持するために走行車体横幅方向に一杯の整地支持フレーム76を設けている。また、整地支持フレーム76の両端にサイドロータ27a、27aを回動自在に支持する第1整地回動アーム75a,75aを設けている。
整地回動アーム75は、整地ロータ27と整地支持フレーム76の左右両側部を連結する左右の第1整地回動アーム75aと、左右の第1整地回動アーム75aの間に設けられ、整地ロータ27(センターロータ27b、サイドロータ27a)と整地支持フレーム76を連結する左右の第2整地回動アーム75bとからなり、左右の第2整地回動アーム75bに整地ロータ27を上下動させる整地上下動装置77を設けている。
また、サイドロータ27aを、回転駆動する駆動軸70aへの動力は、各後輪11のギアケース18内のギアからロータ駆動用の伝動シャフト72(図1、図4)を経由して伝達される。出力シャフト72を機体後側に向けて設け、駆動軸70aには伝動シャフト72を機体前側に向けて設け、該伝動シャフト72から駆動力が駆動軸70aを経由して左右のサイドロータ27a,27aとセンターロータ27bの駆動軸70bに伝達可能に伝達される構成となる。
図4、図3に示すように整地支持フレーム76が整地ロータ27(センターロータ27b、サイドロータ27a)を後方から支持しているので、整地ロータ27(センターロータ27b、サイドロータ27a)が圃場面から受ける抵抗を整地支持フレーム76で受けることができるので、整地ロータ27(センターロータ27b、サイドロータ27a)が抵抗に負けて浮き上がることが防止され、確実に圃場面の凹凸が均される。
また、1つの整地支持フレーム76で整地ロータ27(センターロータ27b、サイドロータ27a)を支持することにより、苗植付部4を上昇させて整地ロータ27が圃場面に接地しなくなったときに整地ロータ27(センターロータ27b、サイドロータ27a)が自重で垂れ下がることを防止できるので、走行車体2の旋回時や非植付作業時に垂れ下がった整地ロータ27(センターロータ27b、サイドロータ27a)が圃場面に接触して破損したり、圃場面を荒らしたりすることが防止され、苗の植付精度が従来より向上する。
また、図4の苗植付部4の要部平面図に示すように、整地回動アーム75は、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aと整地支持フレーム76の左右両側部を連結する左右の第1整地回動アーム75aと、左右の第1整地回動アーム75aの間に設けられ、ロータ27と整地支持フレーム76を連結する左右の第2整地回動アーム75bとからなり、左右の第2整地回動アーム75bに、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを上下動させる整地上下動装置77を設けた。
このように、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aと整地支持フレーム76を、左右両側部に設ける左右の第1整地回動アーム75aと、左右の第1整地回動アーム75aの間に設ける左右の第2整地回動アーム75bで連結したことにより、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aが左右方向の複数個所で支持されるので、接地抵抗によりセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aが持ち上がることが防止され、整地性や苗の植付精度が従来より向上する。また、第2整地回動アーム75bに整地上下動装置77を設けたことにより、走行車体2の中央寄りの位置でセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを昇降させることができるので、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを昇降させる際に全体が略均一に昇降するため、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aの一部が上昇し切らず圃場面に接触して破損することが防止される。
図8は整地上下動装置77を苗植付部支持枠体65に取り付けてセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aが圃場面上にある場合の苗植付部4の要部側面であり、図9は図8のセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを圃場面から上昇させた場合の苗植付部4の要部側面であり、扇形ギア80と第2整地回動アーム75bを吊上げアーム81で連結している。
整地上下動装置77と第2整地回動アーム75bを吊上げアーム81で連結したことにより、整地上下動装置77の昇降操作に合わせてセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aの作業高さを変更することができるので、圃場面の整地性や苗の植付精度が向上する。
また、こうして、非整地作業時にはセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを圃場面から十分に離間させることができるので、圃場面を荒らしたり、また、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aが圃場面との接触で破損することが防止される。
一方、図5の矢視平面図に示すように、左右のサイドロータ27aはセンターロータ27bに左右のロータ伝動ケース73で連結される構成であり、左右のサイドロータ27aの後方に各々サイドフロート56を配置し、左右のサイドフロート56及び左右の苗植付伝動ケース50の間で且つセンターロータ27bの後方に圃場の深さを検知するセンターフロート55を配置し、左右の第1整地回動アーム75aに前方に突出する左右の第3整地回動アーム75cを各々走行車体2の前側に向けて設け、この左右の第3整地回動アーム75cを補強フレーム82で連結し、補強フレーム82の左右方向中央部にセンターフロート55の上方を跨ぐ屈曲部を形成し、平面視で凸形状とした。
このようにセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aの前側を補強フレーム82で連結したことにより、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aの構成部材同士の連結を強固にすることができるので、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aが圃場面との接触抵抗で破損することが防止されると共に、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを非作業位置に移動させる際にセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aの全体が一体に持ち上がるので、センターロータ27b、センターフロート55の上方を跨ぐ屈曲部を形成したことにより、圃場の凹凸によるセンターフロート55の上下回動範囲が規制されないので、センターフロート55が正確に圃場の凹凸に合わせて回動し、苗植付部4の苗植付深さが安定すると共に、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aの整地性が向上する。
なお、センターフロート55とサイドフロート56の後側にはフロート浮き上がり防止アーム192を設けることがある。
図6の斜視図と、図7の側面図に示すように整地支持フレーム76に圃場面を均すレーキ83の上端を、レーキ83に固着した取付片83aを介して固着して取り付けると共に、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを非作業位置に移動させるとレーキ83が接地し、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを作業位置に移動させるとレーキ83が圃場面から離間するようにレーキ83を整地支持フレーム76に取り付けている。
図6の斜視図と、図7の側面図に示すように整地支持フレーム76に圃場面を均すレーキ83の上端を、レーキ83に固着した取付片83aを介して固着して取り付けると共に、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを非作業位置に移動させるとレーキ83が接地し、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを作業位置に移動させるとレーキ83が圃場面から離間するようにレーキ83を整地支持フレーム76に取り付けている。
センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを非作業位置に移動させるとレーキ83が接地して圃場面を均すことにより、駆動回転するセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを接触させると圃場面が崩れて泥の浮きやすい土質の圃場でも圃場面の整地を行うことができるので、苗の植付深さが安定すると共に、泥が浮き上がらないので、苗の植付状態が把握しやすくなり、苗の植付位置のズレが生じにくくなる。
また、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを作業位置に移動させるとレーキ83が圃場面から離間することにより、圃場面が過度に均されることを防止できるので、泥が解され過ぎて浮き上がることが防止され、作業の視認性が確保される。
また、図7の側面図に示すように、センターフロート55と左右のサイドフロート56を連結する左右方向に長い植付深さフレーム85(植付深さフレーム85内には伝動軸がある)を苗植付伝動ケース50に取り付け、レーキ83と植付深さフレーム85を連結ロッド86で連結し、苗植付部4の昇降に合わせてレーキ83を上下回動させる構成としている。こうしてレーキ83と植付深さフレーム85を連結ロッド86で連結し、苗植付部4の昇降に合わせてレーキ83の姿勢が変更されることにより、レーキ83とセンターフロート55及び左右のサイドフロート56の底面を水平に保つことができるので、均された圃場面に凹凸が生じることが防止され、苗の植付深さが安定する。
図7の側面図に示すように、植付深さフレーム85に連結ロッド86を取り付けるための取付ステー87に取付孔87aを複数形成し、複数の取付孔87aの中の何れかに連結ロッド86の一端を取り付けることにより、苗植付部4の昇降量に対応するレーキ83の回動量を変更することができる。
連結ロッド86を取り付ける取付ステー87の取付孔87aを選択することにより、苗植付部4の昇降量に対応するレーキ83の回動量が変更され、圃場の土質や夾雑物(藁屑等)の量に合わせてレーキ83の回動量を変更することができるので、圃場面の凹凸が均されて苗の植付け深さが揃い易くなると共に、夾雑物がレーキ83にたまりにくく、整地性が保持される。
図8と図9に示すように、整地上下動装置77のロータ上下動モータ79の作動により、扇形ギア80を回動させて、該扇形ギア80に上端が回動自在に連結した吊上げアーム81を上方へ回動し、吊上げアーム81の下端に回動自在に連結した第2整地回動アーム75bが上方に移動し、この動きに伴ってセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを上方に上げることができる。
苗植付部4の上昇時には、ロータ上下動モータ79の作動により扇形ギア80が回動し、該扇形ギア80に連結されたロータ吊下げアーム81が第2整地回動アーム75bを上方回動させ、整地支持アーム76を介して第1整地回動アーム75aを上方回動させることにより、左右のサイドロータ27a,27aが上昇し、左右のロータ伝動ケース73,73を介して、センターロータ27bが上方回動する。
図11に示すように、苗植付部4を昇降させる苗植付部昇降スイッチ91を操縦座席31の近傍、例えば静油圧式無段変速装置23の出力を操作する走行レバー93のグリップ部に設け、該植付部昇降スイッチ91が操作された際にロータ上下動モータ79を作動させ、上昇操作であればロータ吊下げアーム81を上昇させて第1及び第2整地回動アーム75a,75bを上方回動させて整地ロータ27を上昇させ、下降操作であればロータ吊下げアーム81を下降させて第1及び第2整地回動アーム75a,75bを下方回動させて整地ロータ27を下降させる構成としてもよい。
上記の構成により、旋回走行に連動して苗植付部4を昇降させる旋回連動機構や、後進時に自動的に苗植付部4を上昇させる後進連動機構を作動させない状態とし、作業者が苗植付部4の昇降操作や苗植付装置52の入切操作を手動で行うときに、整地ロータ27の昇降操作を行なう必要がなく、作業者の手動操作に要する作業量が減少し、操作性が向上する。
上記したように、変形圃場では、場所によっては旋回連動をするとかえって植付精度が悪くなるので、作業者が手作業で作業することがある。
上記したように、変形圃場では、場所によっては旋回連動をするとかえって植付精度が悪くなるので、作業者が手作業で作業することがある。
あるいは、上記走行レバー93の操作量を検知するレバーポテンショメータ95が、後進方向の操作、即ち基準位置を0度とするとマイナスの角度となるときには、後進とみなして昇降油圧シリンダ46を作動させると共に、昇降リンクスイッチ92の検知よりも先にロータ上下動モータ79を作動させ、ロータ吊下げアーム81を上昇させ、整地ロータ27を上昇させる構成としても良い。
上記構成により、後進時に苗植付部4が上昇し始めると同時に整地ロータ27が上昇し始めるので、整地ロータ27が圃場面に接触して圃場面を荒らすことが防止され、苗の植付を再開する際に植付深さが安定すると共に、植え付けた苗を整地ロータ27が押し潰すことが防止され、苗の植え直しが不要となり、苗の消費量を削減できる。
また、圃場端に機体の前端部が位置するまで苗の植付を行い、所定距離後進してから旋回する、所謂ドンヅケ作業においては、最後に苗を植え付ける圃場端、所謂枕地を整地ロータ27で荒らすことを防止できるので、枕地作業時に整地ロータ27で圃場面の凹凸を均しきれず苗の植付深さが乱れることが防止される。
もしくは、ハンドル34の操舵を検知するハンドルポテンショメータ96を設け、該ハンドルポテンショメータ96が旋回とみなし得る操舵角度(例:30〜45度)を検知すると、旋回とみなして昇降油圧シリンダ46を作動させると共に、昇降リンクスイッチ92の検知よりも先にロータ上下動モータ79を作動させ、ロータ吊下げアーム81を上昇させ、整地ロータ27を上昇させる構成としても良い。
上記構成により、旋回時に苗植付部4が上昇し始めると同時に整地ロータ27が上昇し始めるので、整地ロータ27が圃場面に接触して圃場面を荒らすことが防止され、苗の植付を再開する際に植付深さが安定すると共に、植え付けた苗を整地ロータ27が押し潰すことが防止され、苗の植え直しが不要となり、苗の消費量を削減できる。
また、操縦座席31近傍に設ける図示しないメータパネル上に設けたロータ高さ調節ダイヤルにより、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを設定高さに調整する構成にしても良い。
手動でロータ高さを設定する場合には、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを収納位置に移動したままで次の苗植付作業時にセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを使用できないことがあるが、自動的にセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを設定高さに調整する構成にすると、そのような不具合を防ぐことができる。
図3の苗植付部4の側面図に示すように、吊上げアーム81にロータ上下動モータ79を取り付けておき、苗植付部4が上昇するとセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aは下降するようにし、また苗植付部4が下降するとセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aは上昇するような構成としても良い。これにより、畦際旋回時にセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを下降させて、旋回跡のみを整地することができる。この場合は、苗植付部4の上リンク40が所定高さ以上に回動するとオンとなる昇降リンクスイッチ92が作動すると制御装置100がロータ上下動モータ79の駆動制御を行う。この様な構成の場合はロータ上下動モータ79を自動で作動させることができるので、操作性が従来技術に比べて向上する。
また、図3に示すように、整地ロータ27b寄りのロータ伝動ケース73の外側と吊り上げアーム81との間にはスプリング78を設けて、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを支持している。また、図1に示すように、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aの後ろ上方には、ロータカバー37を設け、フロート55,56上に泥がかからないようにしている。
なお、苗植付伝動ケース50の先端にアルミフレーム89(図4、図3)を固着したので、整地ロータ27や苗植付装置52等をユニットとして支持枠体65に着脱することができ、メンテナンス作業の際の着脱に要する時間や労力が軽減される。
前述のように、通常はロータ上下動モータ79を作動させることで、センターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aは上昇される構成であるが、本実施例では、苗植付装置52にエンジン20の動力を伝達させるための畦クラッチ(図示せず)が畦クラッチレバー14(図2)の操作により切りになると、ロータ上下動モータ79が作動して自動的にセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを下降させて整地作業を行わせる構成になっている。
そのために、畦クラッチレバー14(図2)の入・切を検知する図示しない畦クラッチレバーセンサを設けている。
従って、枕地及びその近傍では植付条数あわせのために畦クラッチレバー14の操作により畦クラッチを切りにしたときに、該畦クラッチレバーセンサ(図示せず)が畦クラッチレバー14(図2)の切りを検出し、図示しない制御装置により自動的にセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを下降させて整地作業を行わせることができる。
従って、枕地及びその近傍では植付条数あわせのために畦クラッチレバー14の操作により畦クラッチを切りにしたときに、該畦クラッチレバーセンサ(図示せず)が畦クラッチレバー14(図2)の切りを検出し、図示しない制御装置により自動的にセンターロータ27b及び左右のサイドロータ27a,27aを下降させて整地作業を行わせることができる。
このことにより、圃場内において荒れやすい枕地又は枕地の近くを確実に整地することができる。
整地支持フレーム76にレーキ83の先端部を固着しているが、図10のロータ部分の側面図に示すように、ロータを収納位置に上昇させたときには、整地支持フレーム76が第1整地回動アーム75aにより上方に移動するので、レーキ83の後端が跳ね上がる。こうしてロータを収納時にはレーキ83による圃場面の均平作用が出来なくなる。
整地支持フレーム76にレーキ83の先端部を固着しているが、図10のロータ部分の側面図に示すように、ロータを収納位置に上昇させたときには、整地支持フレーム76が第1整地回動アーム75aにより上方に移動するので、レーキ83の後端が跳ね上がる。こうしてロータを収納時にはレーキ83による圃場面の均平作用が出来なくなる。
こうしてレーキ83が圃場面を必要以上に均平化しないことで圃場面を荒らすこともなくなる。
2 走行車体
4 苗植付部
27 整地ロータ(整地装置)
27a サイドロータ
27b サイドロータ
50 苗植付伝動ケース
55 センターフロート
56 サイドフロート
75a 第1整地回動アーム
75b 第2整地回動アーム
76 整地支持フレーム
77 整地上下動装置
79 ロータ上下動モータ(上下動アクチュエータ)
80 扇形ギア
81 ロータ上下動アーム(吊上げアーム)
4 苗植付部
27 整地ロータ(整地装置)
27a サイドロータ
27b サイドロータ
50 苗植付伝動ケース
55 センターフロート
56 サイドフロート
75a 第1整地回動アーム
75b 第2整地回動アーム
76 整地支持フレーム
77 整地上下動装置
79 ロータ上下動モータ(上下動アクチュエータ)
80 扇形ギア
81 ロータ上下動アーム(吊上げアーム)
Claims (4)
- 左右の前輪(10)及び左右の後輪(11)を備えた走行車体(2)の後部に昇降リンク機構(3)を介して昇降する苗植付部(4)と、圃場面を均す整地装置(27)を設けた苗移植機において、
前記左右の前輪(10)を操向操作するハンドル(34)を走行車体(2)上に設け、
前記整地装置(27)を支持する整地支持フレーム(76)を設け、該整地支持フレーム(76)よりも機体前側に整地装置(27)を設け、
該整地装置(27)は、前記走行車体(2)の左右方向の中央に設けるセンターロータ(27b)と、該センターロータ(27b)の左右両側で且つ機体後側に設ける左右のサイドロータ(27a)と、該センターロータ(27b)と左右のサイドロータ(27a)を連結する左右のロータ伝動ケース(73)で構成し、
前記左右のサイドロータ(27a)と整地支持フレーム(76)の左右両側を連結する左右の第1整地回動アーム(75a)を設け、
該左右の第1整地回動アーム(75a)の左右間に左右のサイドロータ(27a)と整地支持フレーム(76)を連結する第2整地回動アーム(75b)を設け、
該第2整地回動アーム(75b)に前記整地装置(27)を昇降させる整地上下動装置(77)を設け、
前記整地上下動装置(77)は、前記苗植付部(4)に配置する上下動アクチュエータ(79)と扇形ギア(80)で構成し、該扇形ギア(80)と前記第2整地回動アーム(75b)を吊上げアーム(81)で連結し、
前記苗植付部(4)に植付駆動力を供給する複数の植付伝動ケース(50)を設け、前記左右のサイドロータ(27a)の後方に各々サイドフロート(56)を配置し、該左右のサイドフロート(56)間で且つセンターロータ(27b)の後方に圃場の高さを検知するセンターフロート(55)を配置し、
前記左右の第1整地回動アーム(75a)に前方に突出する左右の第3整地回動アーム(75c)を各々前側に向けて設け、該左右の第3整地回動アーム(75c)を補強フレーム(82)で連結し、該補強フレーム(82)の左右方向中央部に前記センターフロート(55)の上方を跨ぐ屈曲部を形成し、
前記第2整地回動アーム(75b)から左右中央側に延びる連結部材(71)を設け、該連結部材(71)に前記吊上げアーム(81)の下端を連結し、
左右一方のロータ伝動ケース(73)に設けたステーと吊上げアーム(81)に設けたステーとの間に、前記センターロータ(27b)を吊り下げる吊下げスプリング(78)を設け、
ハンドル(34)の操舵を検知するハンドル操舵検知手段(96)を設け、
該ハンドル操舵検知手段(96)により旋回と見なし得る操舵角度が検知されると苗植付部(4)を上昇させると共に、整地上下動装置(77)を作動させて整地装置(27)を上昇させる上昇制御を行う制御装置(100)を設け、
苗植付部(4)の苗載台(51)を支持する門型の支持枠体(65)を設け、
昇降リンク機構(3)は走行車体(2)側に連結する上リンク(40)及び下リンク(41)と、上下のリンク(40,41)の先端部に連結し、苗植付部(4)を支持する縦リンク(43)とを備えた平行リンク構成であって、
前記縦リンク(43)を前記門型の支持枠体(65)の内側に配置したことを特徴とする苗移植機。 - 前記整地装置(27)は、整地上下動装置(77)により整地支持フレーム(76)を中心として回動することで昇降する構成であり、
圃場面を均すレーキ(83)を、取付片(83a)を介して整地支持フレーム(76)の機体後側に取り付け、整地装置(27)を非作業位置に上昇させるとレーキ(83)が接地し、整地装置(27)を作業位置に下降させるとレーキ(83)が圃場面から離間する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。 - 前記吊上げアーム(81)に設けたステーは複数あり、該複数のステーに前記吊下げスプリング(78)を選択的に取り付け、
整地装置(27)の上昇時に吊下げスプリング(78)近傍に設けた接触ローラが昇降リンク機構(3)の下リンク(41)に接触し、センターロータ(27b)が左右のサイドロータ(27a)よりも下方に位置する構成としたことを特徴とする請求項1または2に記載の苗移植機。 - 苗植付部(4)の上リンク(40)が所定高さ以上に回動すると検知する昇降検知手段(92)を設け、
前記制御装置(100)は、前記上昇制御時に、昇降検知手段(92)の検知よりも先に整地上下動装置(77)を作動させて整地装置(27)を上昇させる制御を行う構成としたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の苗移植機。
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