JP2014027903A - 苗移植機 - Google Patents

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信 山口
Masaru Nomura
野村  勝
Satoru Kato
哲 加藤
Manabu Takahashi
学 高橋
Kentaro Miura
健太郎 三浦
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Abstract

【課題】
苗植付部の下部に設けるフロートや整地ロータが泥水流を発生させず、既に植え付けられた苗が押し流されたり泥に埋もれたりしにくい苗移植機を提供する。
【解決手段】
走行車体2に苗植付部4を昇降自在に設け、苗植付部4に左右傾斜を検知する傾斜検知部材116を設け、傾斜検知部材116が左右傾斜を検知すると苗植付部4を水平姿勢に回動させるローリング機構110を作動させる制御装置100を設け、現在の植付作業条の左右どちら側が前回の植付作業条かを判定する植付条判定部材34a,101,124,126を設け、制御装置100は、ローリング機構110が作動して苗植付部4を回動させる際、苗植付部4のうち植付条判定部材34a,101,124,126が前回の植付条と判定した側が他側よりも上方に位置する傾斜姿勢となる位置にローリング機構110を作動させる構成とする。
【選択図】図5

Description

この発明は、苗の植付作業中に苗植付部の姿勢を略水平に保ち、苗の植付深さを安定させるローリング機構を備える苗移植機に関するものである。
従来技術として、苗植付部の左右方向の傾斜を検知すると、水平姿勢に制御するローリング制御機構を設けた乗用型の苗移植機がある(特許文献1参照)。
特開2009−142296号公報
しかしながら、上記のローリング制御機構は、苗植付部の左右方向の傾斜が各々0度、即ち苗植付姿勢を水平に保とうとするため、苗植付部の下部に設ける整地ロータやフロートが圃場面に接触し、圃場面の土や水を押して、泥水流を発生させることがある。この泥水流が苗を既に植え付けた側や、今苗を植え付けている機体後方に流れていくと、植え付けた苗が流されたり、泥に埋もれたりしてしまう問題がある。
苗が流されたり埋もれたりすると、その箇所は作業者が手作業で苗を植え直す必要があるので、作業者の労力が増大する問題がある。
上記課題を解決するために、次のような技術的手段を講じた。
請求項1記載の発明は、走行車体(2)に苗植付部(4)を昇降自在に設け、該苗植付部(4)に左右方向への傾斜を検知する傾斜検知部材(116)を設け、該傾斜検知部材(116)が左右方向への傾斜を検知すると苗植付部(4)を水平姿勢に回動させるローリング機構(110)を作動させる制御装置(100)を設け、現在の植付作業条の左右どちら側が前回の植付作業条であるかを判定する植付条判定部材(34a,101,124,126)を設け、前記制御装置(100)は、前記ローリング機構(110)が作動して苗植付部(4)を回動させる際、前記苗植付部(4)のうち植付条判定部材(34a,101,124,126)が前回の植付条であると判定した側が他側よりも上方に位置する傾斜姿勢となる位置に前記ローリング機構(110)を作動させることを特徴とする苗移植機とした。
請求項2記載の発明は、前記苗植付部(4)の左右両側に圃場に直進走行の目印を形成する左右の線引きマーカ(123,123)を各々作用状態と非作用状態とに切替可能に設け、該左右の線引きマーカ(123,123)が作用状態か非作用状態かを検知する左右の作動検知部材(124,124)を各々設け、前記制御装置(100)は、該左右の作動検知部材(124,124)のうち非作用状態を検知している側を前回の植付作業条と判定する構成としたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機とした。
請求項3記載の発明は、前記走行車体(2)を操舵する操舵部材(34)を設け、該操舵部材(34)の操作方向を検知する操舵検知部材(34a)を設け、前記制御装置(100)は、旋回走行開始時に前記操舵検知部材(34a)の操作方向を記録し、旋回終了後に前記苗植付部(4)を下降させる際、制御装置(100)に記録した操作方向とは反対側を前回の植付作業条と判定する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機とした。
請求項4記載の発明は、前記走行車体(2)の左右の走行輪(11,11)の回転数を検知する左右の回転検知部材(101,101)を各々設け、前記制御装置(100)は、旋回走行時に該左右の回転検知部材(101,101)のうち回転数が減少する側を旋回内側として旋回方向を記録し、旋回終了後に前記苗植付部(4)を下降させる際、制御装置(100)に記録した旋回内側を前回の植付作業条と判定する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機とした。
請求項5記載の発明は、前記苗植付部(4)の下部に複数の伝動ケース(54)を設け、該複数の伝動ケース(54)に圃場に苗を植え付ける植付装置(52)を各々設け、前記伝動ケース(54)から植付装置(52)への駆動力の伝動を入切する伝動切替部材(125)を各々設け、該複数の伝動切替部材(125)のうち、左右両側の伝動切替部材(125,125)に伝動を遮断する側に操作したことを検知する操作検知部材(126)を各々設け、前記制御装置(100)は、該左右の操作検知部材(126)のうち、前記伝動切替部材(125)の操作を検知していない側を前回の植付作業条と判定する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機とした。
請求項1記載の発明によれば、苗植付部(4)のうち、植付条判定部材(34a,101,124,126)が前回の植付作業条と判定した側が他側よりも上方に位置する状態でローリング機構(110)を停止させることにより、前回の植付作業条に近接する側の苗植付部(4)の下部を圃場面から離間させることができるので、苗植付部(4)の下部で泥土や水を押して泥水流を発生させて植え付けられた苗を押し流したり、泥で苗を埋めたりすることが防止され、苗を手作業で植え直す必要が無く、作業者の労力が軽減される。
また、植え直し作業に用いる苗を節約することができるので、苗の移植作業のコストが低減される。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、次回の植付作業条に直進の目印を形成する左右の線引きマーカ(123,123)を用いて前回の植付作業条を判定することにより、前回の植付作業条に近接する側の苗植付部(4)の下部を圃場面から離間させることができるので、苗植付部(4)の下部で泥土や水を押して泥水流を発生させて植え付けられた苗を押し流したり、泥で苗を埋めたりすることが防止され、苗を手作業で植え直す必要が無く、作業者の労力が軽減される。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、操舵部材(34)の旋回操作方向を制御装置(100)に記録し、旋回終了後に苗植付部(4)が下降すると記録された旋回操作方向とは反対側を前回の植付作業条と判定することにより、前回の植付作業条に近接する側の苗植付部(4)の下部を圃場面から離間させることができるので、苗植付部(4)の下部で泥土や水を押して泥水流を発生させて植え付けられた苗を押し流したり、泥で苗を埋めたりすることが防止され、苗を手作業で植え直す必要が無く、作業者の労力が軽減される。
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、左右の回転検知部材(101,101)のうち、旋回走行時に回転数が減少する側を旋回内側として旋回方向を記録し、旋回終了後に苗植付部(4)が下降すると記録された旋回内側を前回の植付作業条と判定することにより、前回の植付作業条に近接する側の苗植付部(4)の下部を圃場面から離間させることができるので、苗植付部(4)の下部で泥土や水を押して泥水流を発生させて植え付けられた苗を押し流したり、泥で苗を埋めたりすることが防止され、苗を手作業で植え直す必要が無く、作業者の労力が軽減される。
請求項5記載の発明によれば、請求項1から4の何れか1項に記載の発明の効果に加えて、左右の伝動切替部材(125)の何れか一方が伝動ケース(54)から植付装置(52)への駆動力の伝動を遮断する方向に操作されたことを操作検知部材(126)が検知すると、苗植付部(4)のうち伝動切替部材(125)を操作した側とは反対側を前回の植付作業条と判定することにより、前回の植付作業条に近接する側の苗植付部(4)の下部を圃場面から離間させることができるので、苗植付部(4)の下部で泥土や水を押して泥水流を発生させて植え付けられた苗を押し流したり、泥で苗を埋めたりすることが防止され、苗を手作業で植え直す必要が無く、作業者の労力が軽減される。
苗移植機の全体側面図 苗移植機の全体平面図 積層形態の予備苗枠の側面図 展開形態の予備苗枠の側面図 各制御部材のブロック図 ローリング機構を備えた苗植付部の正面図 ローリング機構の拡大背面図 ローリング機構の拡大側面図 硬度調節ダイヤルを示す平面図 苗補充検知体が苗の減少を検知した際の自動減速制御を示すフローチャート 走行操作レバーのHST自動操作機構を示す部分図 グリップセンサを設けたハンドルの平面図 硬度調節ダイヤルの操作に対応する旋回走行中のエンジン回転数制御を示すフローチャート 左右一方の線引きマーカの作用状態及び非作用状態に基づく苗植付部のローリング制御を示すフローチャート 左右一方の部分条クラッチの入切操作に基づく苗植付部のローリング制御を示すフローチャート ハンドルの左右の旋回操作に基づく苗植付部のローリング制御を示すフローチャート 後輪回転センサの左右の回転差に基づく苗植付部のローリング制御を示すフローチャート 走行操作レバー操作量に基づくデフギア機構の作動規制機構の制御を示すフローチャート 走行操作レバー操作量とエンジン回転数に基づくデフギア機構の作動規制機構の制御を示すフローチャート
本発明の実施の形態について、図面に基づき説明する。
本件においては、平面図において、機体の進行方向に対して左側を機体左右一側、機体の進行方向に対して右側を機体左右他側と称する。以下、各部の詳細を具体的に記載する。
図1及び図2は、本発明の作業車両の一実施例である乗用型田植機の側面図と平面図である。また、図5は本発明の各制御に関する構成部材のブロック図である。
この乗用型田植機は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4を昇降可能に設け、該走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分を配置している。そして、該走行車体2の前部にミッションケース12を設け、該ミッションケース12の左右側方にそれぞれ前輪ファイナルケース13,13を設けると共に、該左右の前輪ファイナルケース13,13の操向方向を変更可能な各々の前輪支持部から外向きに突出する左右の前輪車軸14に駆動輪である左右一対の前輪10,10を設ける。
また、前記ミッションケース12の背面部に機体のメインフレーム15の前端部を固着し、該メインフレーム15の後端部で且つ左右方向中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸(図示省略)を支点として左右の後輪ギアケース18,18をローリング自在に設け、該後輪ギアケース18,18から外側方向に向けて突出させた左右の後輪車軸18a,18aにそれぞれ後輪11,11を軸着する。
さらに、前記メインフレーム15の上部で且つ、機体の前後及び左右方向の略中央位置にエンジン20を設け、該エンジン20の駆動力をベルト伝動装置21及びHST(油圧式無段変速装置)23を介して前記ミッションケース12に伝動する構成とする。そして、前記ミッションケース12に伝達された回転動力は、該ミッションケース12に内装するトランスミッション(図示省略)により変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。
これにより、走行駆動力の一部が前記左右の前輪ファイナルケース13,13に伝達されて左右の前輪10,10を回転駆動させると共に、残りの走行駆動力は前記左右の後輪ギアケース18,18に伝達されて左右の後輪11,11を回転駆動させる。
また、外部取出動力は、前記走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース25に伝達され、該植付クラッチケース25から植付伝動軸26を経由して苗植付部4へ伝動されると共に、施肥伝動機構(図示省略)を経由して前記施肥装置5に伝動される。
前記メインフレーム15の上部に、該メインフレーム15を覆う平坦なフロアステップ35をエンジン20を避けて設け、該フロアステップ35上で且つエンジン20の外周に、エンジン20を覆うエンジンカバー30を設ける。該エンジンカバー30は前側下部を回動支点として回動可能に構成すると共に、上部に作業者が着座する作業座席31を装着する。
そして、該作業座席31よりも機体前側で且つフロアステップ35上に、本件作業車両の各種作業機構を内装するボンネット32を設け、該ボンネット32の上部に各作業部の設定を変更操作するスイッチ類を配置する操作パネル33と、作業者が前記左右の前輪10,10を操舵するハンドル34を設ける。
また、前記フロアステップ35のうち、作業座席31の左右両側は格子状に形成し、フロアステップ35上を移動する作業者の足等に付着した泥土が圃場に落下する構成としている。さらに、図2に示すとおり、フロアステップ35の左右両側に、左右の延長ステップ35a,35aを設け、該左右の延長ステップ35a,35aを格子形状とすることにより、作業座席31に到達する前に泥土を落とし、フロアステップ35上に泥土が残りにくく、作業後の掃除に要する労力が軽減される構成としている。
そして、前記フロアステップ35の後部には、前記左右の後輪11,11のフェンダを兼ねるリアステップ36を設ける。該リアステップ36は、機体前側から後側に向かう後上り傾斜姿勢の部分と、この後上り傾斜姿勢の終端部から機体後方に向かう平坦な部分を有しており、作業者は前記苗植付部4に苗を補充する時には、この平坦な部分に立って作業をすることができるので、苗の補充作業の能率が向上する。
なお、本件発明においては、前記フロアステップ35とリアステップ36は樹脂材を一体形成したものであり不可分であるが、フロアステップ35とリアステップ36を分離可能に構成しても良い。分離可能に構成すると、メンテナンス作業の際にフロアステップ35及びリアステップ36を取り外す際、フロアステップ35及びリアステップ36の重量が軽く、且つエンジンカバー30等に干渉しにくくなるので、着脱が容易になり、作業能率が向上する。
また、前記左右の延長ステップ35a,35aの機体後部も、前記左右のリアステップ36,36と同じ形状に構成すると、植付条数が多く、苗植付部4の左右幅が広い機体であっても、作業者は苗植付部4に近付いて苗の補充作業をすることができるので、作業能率が向上する。
また、走行車体2の前部左右両側には、図1から図4で示す、補給用の苗を載置する予備苗枠38,38が、機体よりも側方に張り出す位置と内側に収納した位置とに回動可能に設けられている。該左右の予備苗枠38,38は苗を載置する複数の予備苗載せ台38a,38b,38c,38dを備え、該予備苗載せ台38a,38b,38c,38dが側面視で前後方向に並ぶ展開形態(第1の形態)と、上下方向に並ぶ積層形態(第2の形態)に切替可能な構成とする。
本件実施例では、この複数の予備苗載せ台を、展開形態では機体前側から第1、第2、第3、第4の予備苗載せ台と呼称し、積層形態では機体上側から第1、第2、第3、第4の予備苗載せ台と呼称する。但し、この呼称は参考として提示するものであり、予備苗載せ台の数量を限定するものではない。
苗の植付作業をするときは前記左右の予備苗枠38,38を機体よりも側方に張り出させることにより、該左右の予備苗枠38,38とボンネット32との間に、機体前側から走行車体2上に作業者が乗り降りするスペースを確保することができるので、作業者は圃場の位置に合わせて乗り降りする位置を選択することができ、作業能率が向上するとともに、乗り降りの際の安全性が向上する。
一方、作業を終えて本件作業車両を軽トラック等の輸送車両や、倉庫等の収納場所に収納するときは、前記左右の予備苗枠38,38を回動させて走行車体2の左右幅内に収めることにより、左右幅をコンパクトにすることができるので、余分な収納スペースを取ることがなくなる。
前記予備苗枠38の構成について、図3と図4で説明する。
走行車体2の左右両側に支柱381をそれぞれ設け、該支柱381の上部に主支持フレーム381aを設けると共に、該主支持フレーム381aよりも後ろ側に、側面視でL字型の副支持フレーム381bを設ける。そして、該主支持フレーム381aの上端部に主リンクアーム383を回動中心軸384を介して回動自在に装着し、前記副支持フレーム381bの上端部に副回動軸385を介して後側の副リンクアーム386bを回動自在に配置する。
また、前記主リンクアーム383及び副リンクアーム386bが積層状態であるときの下端部に第4の予備苗載せ台38dを取り付ける第4取付フレーム387dを設け、前記回動中心軸384及び副回動軸385よりも上方位置に第3の予備苗載せ台38cを取り付ける第3取付フレーム387cを設ける。さらに、前記主リンクアーム383の上端部に第2の予備苗載せ台38bを取り付ける第2取付フレーム387bの後部側を取り付け、該第2取付フレーム387bの前部側に前側の副リンクアーム386aの上端部を取り付けると共に、該前側の副リンクアーム386aの下端部を前記第3取付フレーム387cの前部側に取り付ける。
そして、前記回動中心軸384に回動ギア388を軸着し、該回動ギア388に電動モータ390に取り付けた駆動ギア389を噛み合わせ、該回動ギア388と電動モータ390を苗枠伝動ケース391に内装する。
さらに、前記第2取付フレーム387bの上部で且つ前後方向の略中央位置に取付支柱393を設け、該取付支柱393の上端部に第1の予備苗載せ台38aを取り付ける第1取付フレーム387aを取り付ける。前記取付支柱393は、積層形態であるときに第1の予備苗載せ台38aと第2の予備苗載せ台38bの上下間隔が、第2の予備苗載せ台38bと第3の予備苗載せ台38c、及び第3の予備苗載せ台38cと第4の予備苗載せ台38dの上下間隔よりも広くなる長さとする。また、前記予備苗枠38を展開形態に切り替えると、第1の予備苗載せ台38aは第2の予備苗載せ台38bと共に前側に移動する構成とする。
なお、前記取付支柱393は、第1取付フレーム387aの前後方向にそれぞれ一つずつ設ける構成とすると、支持強度が向上し、耐久性が向上する。
上記により、前記電動モータ390を作動させて駆動ギア390を回転させ、回動ギア388を回転させると、主リンクアーム383、前側及び後側の副リンクアーム386a,386bが積層形態となる方向及び展開形態となる方向に回動させる構成となるので、作業者は予備苗枠38を積層形態または展開形態に切り替える際、手作業で主リンクアーム383等を移動させる必要がなく、作業者の労力が軽減される。
また、図2で示すとおり、前記電動モータ390の作動を入切操作する苗枠操作スイッチ392をボンネット32の上部で且つ、操縦座席31に着座した作業者が手を伸ばすと届く位置に配置すると、作業者は操縦座席31から降りることなく予備苗枠38の形態の切替操作を行なうことができるので、作業能率が向上する。
そして、予備苗枠38を展開形態に切り替えると、第2、第3、第4の予備苗枠38b,38c,38dが前後方向に直線状に並ぶことによって、第2の予備苗枠38bに積み込んだ苗を押すと後側の第3または第4の予備苗枠38c,38dに移動させることができるので、苗の積み込み作業能率が向上する。
さらに、第2の予備苗載せ台38bの上方に第1の予備苗載せ台38aが位置することにより、作業者は第1の予備苗載せ台38aに苗を積み込むことができるので、作業能率が向上するとともに、展開形態にした予備苗枠38が前方に突出し過ぎないため、苗の積み込み作業中に予備苗枠38が撓むことがなく、苗が振り落とされることが防止される。
また、第1の予備苗載せ台38aと第2の予備苗載せ台38bの上下間隔を、第2、第3の予備苗載せ台38b,38c、及び第3、第4の予備苗載せ台38c,38dの上下間隔よりも広くしたことより、積層形態または展開形態に予備苗枠38を切り替えるとき、主リンクアーム383の回動軌跡に第1の予備苗載せ台38a及び第1取付フレーム387aが干渉することを防止できる。
なお、電動モータ390に温度変化によって屈曲するバイメタル、あるいは許容量以上の負荷がかかると即座に通電を遮断する通電遮断部材を内装し、主リンクアーム383、前側及び後側の副リンクアーム386a,386bが積層形態または展開形態になってそれ以上回動できなくなった際に電動モータ390に負荷がかかると自動的に電動モータ390の通電が停止する構成とすると、予備苗枠38が積載状態または展開状態になると同時に電動モータ390を停止させるためのスイッチ等の停止制御部材が不要となるので、予備苗枠38の切替操作機構が簡易化される。
次に、苗植付部4等について説明する。
図1及び図2で示すとおり、前記昇降リンク装置3は、上部リンクアーム40と左右一対の下部リンクアーム41,41で構成する平行リンクとし、該上部リンクアーム40と下部リンクアーム41,41の一側端部を前記メインフレーム15の後部側に立設する背面視門型のリンクベースフレーム42に取り付ける。また、前記上部リンクアーム40と下部リンクアーム41,41の他側端部を苗植付部4側の上下リンクベース43に取り付ける。該上下リンクベース43の後部には、苗植付部4を上下回動させるローリング軸44を設けている。
そして、前記メインフレーム15に固着した支持部材と上部リンクアーム40に一体形成したスイングアーム(図示省略)の先端部の間に昇降油圧シリンダ46を伸縮自在に設け、該シリンダ46を油圧で伸縮させることにより前記上部リンクアーム40が上下に回動して苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する構成とする。
上記により、苗植付部4を略同じ姿勢のままで上下移動させることができるので、圃場端での旋回時等に苗植付部4を上昇させ、旋回終了後に苗植付部4を下降させれば植付姿勢に戻るため、細かい調節操作が不要となり、作業能率が向上する。
図1及び図2で示すとおり、本件では、前記苗植付部4は8条植の構成とし、苗を一条分ずつ積載する複数の(本件実施例では8つの)苗載せ台51a…を左右方向に連結することにより、苗タンク51を構成する。そして、該苗タンク51の下方に苗植付部4のフレームを兼ねる苗植付伝動ケース50を設け、該苗植付伝動ケース50の駆動力により苗タンク51を左右方向に往復移動させる構成とする。
また、前記苗植付伝動ケース50から駆動力を取り出す苗植え伝動ケース54…を左右方向に等間隔を空けて複数(本件実施例では4つ)装着し、該苗植え伝動ケース54…の左右両側に楕円軌跡を描いて回転駆動しながら苗を取って圃場に植え付ける左右の植付装置52,52をそれぞれ装着する。
さらに、前記苗タンク51の下端部に、苗タンク51の左右幅よりも左右方向に長い、苗タンク51に積載された苗を受け止める側面視L字型の苗受け板51cを設け、該苗受け板51cに、前記苗載せ台50に積載した苗を各植付装置52,52…が掻き取る際に通過する苗取出口51d…を複数ヶ所(本件実施例では8ヶ所)切り欠いて形成する。また、前記苗タンク51の上下方向の下部側に、各条に所定間隔ごとに苗を苗受け板51c側(苗植付装置4の下部側)に移動させる左右一対の苗送りベルト51b,51bを設け、該左右の苗送りベルト51b,51bの左右間に、積載された苗の量が所定量未満になったことを検知する苗補充検知体140…を各条に一つずつ設ける。
該苗補充検知体140…は、各苗載せ台51a…に投入された苗に上方から重量で押されると苗があると認識するスイッチ式、または苗に上方を覆われると苗があると認識するセンサ式とする。左右の苗送りベルト51b,51b…に苗が送られ、左右の植付装置52,52に苗が圃場に植え付けられて消費されると、苗載せ台51a…に載置された苗は次第に減少していく。そして、苗の残量が苗補充検知体140…の設置位置よりも下方までとなると苗の減少が検知され、ブザー141aや点灯ランプ141b等の報知装置141を作動させて、作業者に苗の補充作業の必要があることを報知する。
上記により、苗が無くなったことに作業者が気づかず、苗が植え付けられない区間が発生することを防止できるので、苗の植付作業能率が向上する。
また、作業者が苗の植え付けられなかった場所に、手作業で苗を植え付ける作業が不要となるため、作業者の労力が軽減される。
図2、図5、図10から図12で示す通り、前記苗補充検知体140…が苗の減少をすると、前記HST23の出力を変更して走行車体2の走行速度及び前後進を変更する走行操作レバー16を中立位置に戻すレバー移動モータ142を走行操作レバー16の下部に設け、該レバー移動モータ142に走行操作レバー16との間に、走行操作レバー16を移動させる扇状ギア143aとレバー移動モータ142から駆動力を受けて回転する回転ギア143bを組み合わせて構成する移動伝動機構143を設ける。そして、該走行操作レバー16の操作角度を検出してHST23の出力方向や開度を変更する信号を発信するレバーポテンショメータ16aを設け、該レバーポテンショメータ16aが走行操作レバー16の操作角度を検出しない、即ち操作角度が0度であるときを中立位置とする。また、走行車体2を左右方向に操舵するハンドル34にグリップセンサ144を設ける。
上記構成において、前記苗補充検知体140…のいずれかが苗の減少を検知してコントローラ100に信号を発信すると(S01)、コントローラ100はレバー移動モータ142を作動させて(S02)走行操作レバー16を中立位置にまで移動させ(S03)、HST23の出力を停止させ(S04)、走行車体2の走行を停止させる(S05)制御を行なう。この制御を行なう際、レバーポテンショメータ16aが検知していた走行操作レバー16の操作角度をコントローラ100に記憶させておく(S06)。
そして、苗の補充を行って苗補充検知体140…が苗の減少を検知しなくなったとき(S07)、ハンドル34が握られたことをグリップセンサ144が検知すると(S08)、コントローラ100はレバー移動モータ142を作動させて(S09)走行操作レバー16を自動操作し(S10)、苗補充作業前に記憶していたレバーポテンショメータ16aの検知角度と一致する位置まで走行操作レバー16を操作する(S11)構成とする。
上記構成により、苗補充検知体140…の何れかが苗の減少を検知すると走行車体2の走行が停止することにより、作業者は苗の減少に確実に気付くことができるので、苗が切れたまま植付作業を続けて未植付区間が発生することが防止され、未植付区間に手作業で苗を植え付ける作業が不要となり、作業者の労力が軽減される。
また、苗を補充して苗補充検知体140…の全てが苗の減少を検知しなくなった状態で、ハンドル34を作業者が握ると走行操作レバー16が苗補充作業前の操作位置まで自動的に移動することにより、自動的に作業走行速度が停止前の速度に戻るため、作業者が速度操作をする必要がなく、操作性が向上する。
なお、レバー移動モータ142が走行操作レバー16を一気に元の位置に戻すと、急発進して苗の植付間隔が乱れたり、作業者が慌てて走行操作を間違えて植付位置がずれたりする問題があるので、レバー移動モータ142は走行操作レバー16を数秒間かけてゆっくりと移動させる制御を行なう構成とすると、苗の植付精度や操作性が低下しなくなる。
上記の制御は、作業者が走行操作レバー16を手作業で操作すると、レバー移動モータ142の動作が解除される構成としてもよい。
図1から図3に示すとおり、前記苗植付部4の下部には、左右方向の略中央位置にセンターフロート55を設け、該センターフロート55の左右両側にミドルフロート57,57とサイドフロート56,56をそれぞれ設ける。該センターフロート55、サイドフロート56,56及びミドルフロート57,57は、苗植付部4を下降させて苗の植え付け作業を行うとき、圃場の泥面(圃場の表土面)に接地し、機体を進行させると、センターフロート55、サイドフロート56,56及びミドルフロート57,57が泥面を整地しつつ滑走する。この整地跡に前記苗植付装置52…が苗が植え付けるよう、前記苗植え伝動ケース54…の前後長さ及び苗植付装置52…の植付軌跡が設定されている。
そして、前記センターフロート55、サイドフロート56,56及びミドルフロート57,57は、圃場の表土面の凹凸に合わせて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられている。特に、前記センターフロート55の取付基部には、該センターフロート55の前部の上下動する角度を検知する仰角センサ(ポテンショメータ)331が設けられており、該仰角センサ331の検知した角度に合わせて前記昇降油圧シリンダ46を伸縮制御する比例油圧バルブ161の開度を変更し、苗植付部4を昇降させることにより、苗の植付深さを一定に維持する構成としている。
上記により、苗をセンターフロート55、サイドフロート56,56及びミドルフロート57,57で均した場所に植えることができるので、苗の周りの土の高さに偏りが生じにくくなり、苗の生長が安定し、作物の品質が向上する。
そして、仰角センサ235が検出するセンターフロート55の上下角度に合わせて苗植付部4を昇降させることにより、苗の植付深さを安定させることができるので、苗の植付深さが浅くなり過ぎ、圃場に張った水の流れで苗が流されたり、強風で苗が飛ばされたりすることが防止されるため、作物の収穫量が向上する。
また、苗の植付深さが深くなり過ぎ、日照不足や水分過多により作物の生育が乱れることを防止できるので、作物の品質が向上すると共に、植付作業後に苗が枯れることを防止できる。
図1及び図2で示すとおり、前記施肥装置5は、肥料ホッパ60に貯留した粒状の肥料を複数条分(本件では8条分)の繰出部61…から一定量ずつ繰り出し、その肥料を複数条分(本件では8条分)の施肥ホース62…で前記センターフロート55、サイドフロート56,56、ミドルフロート57,57の左右両側に取り付けた施肥ガイド(図示省略)まで案内し、該施肥ガイド…の前側に設けた作溝体(図示省略)…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込む構成としている。
また、ブロア用電動モータ53で駆動するブロア58で発生させた風が、左右方向に長いエアチャンバ59を経由して前記施肥ホース62…に吹き込まれ、該施肥ホース62…内の肥料を風圧で強制的に搬送する構成としている。
上記により、各条の苗の植付位置に作溝体で形成した溝に粒状の肥料を落とすことができるので、肥料が水流や風によって苗から離れた位置に移動することが防止され、苗が肥料不足で生育不良を起こすことがなく、作物の生育が安定する。
また、肥料が一ヶ所に集まり、養分過多が原因となる生育不良の発生、一部の作物だけが急速に生長して収穫時期が乱れることを防止できるので、作物の品質が安定する。
図1に示すとおり、前記苗植付部4には、整地装置の一例であるセンターロータ27aと、左右一対のサイドロータ27b,27bが設けられている。また、前記連結した苗載せ台51…は、苗植付部4の全体を支持する左右方向と上下方向に幅一杯の矩形の支持枠体65の支持ローラ65aをレールとして左右方向にスライドする構成としている。
該センターロータ27aと左右のサイドロータ27b,27bは、苗載せ台51…の前記支持枠体65の両側辺部材65bに上端を回動自在に支持された梁部材と、該梁部材の両端に固着した支持アームと、該支持アームに回動自在に取り付けられたロータ支持フレームからなる支持構造部に支持されている。該ロータ支持フレームの下端には、センターロータ27aとサイドロータ27b,27bのそれぞれの駆動軸70a,70bが取り付けられている。また、前記ロータ支持フレーム68の下端部近くは、前記苗植付伝動ケース50に回動自在に取り付けられた連結部材71に連結されている。
そして、前記センターフロート55の前方にセンターロータ27aを配置し、該センターフロート27aは、前記サイドフロート56,56とミドルフロート57,57の前方に配置するサイドロータ27b,27bよりも前方に配置する。さらに、前記左右一側、本件では機体左側の前記後輪ギアケース18と左側のサイドロータ27bのロータ入力ケース(図示省略)を、ロータ伝動ロッド27cで連結し、センターロータ27a及び左右のサイドロータ27b,27bに駆動力が伝動される構成とする。
なお、左側の後輪ギアケース18からロータ伝動ロッド27cを経由してロータ入力ケースに入力された駆動軸は、左側のサイドロータ27bの駆動軸70bを回転させ、左右のサイドロータ27b,27bとセンターロータ27aを連結する左右の整地伝動ケース73,73のうち、左側の整地伝動ケース73を経由してセンターロータ27aの駆動軸70aを回転させる。そして、該駆動軸70aから右側の整地伝動ケース73を経由して左側のサイドロータ27bの回転軸70bを回転させる。
なお、前記センターロータ27a及び左右のサイドロータ27b,27bを連動して上下位置調節するロータ上下動機構を苗植付部4に設ける。該ロータ上下動機構は、左右のサイドロータ27b,27bを吊り下げる吊り下げアームを連結する連結ロッドに上下高さレバーを設け、この上下高さレバーを操作して作業高さを上下動させるものとする。このとき、センターロータ27aは、左右の整地伝動ケース73,73で左右のサイドロータ27b,27bと各々連結されていることにより、連動して上下動する。
そして、図5で示すとおり、前記センターロータ27a及び左右のサイドロータ27b,27bを、駆動力の供給を断った状態では圃場面との接地抵抗で回転可能に構成し、この回転力を電気に変換する回転回生機構76を設ける。
圃場に張った水が過度に多いとき、センターロータ27a及び左右のサイドロータ27b,27bを水中に没した状態で回転させていると、圃場が整地される以上に水と泥を掻き回し、泥水流を発生させてしまう問題がある。この泥水流は、既に苗を植え付けている側に流れていくと苗を押し流してしまうおそれがあり、苗が押し流されてしまうとその場所には手作業で苗を植え直す必要があり、作業者の労力が増大してしまう。
このため、圃場の水深が深いときはセンターロータ27a及び左右のサイドロータ27b,27bへの駆動力を遮断し、センターロータ27a及び左右のサイドロータ27b,27bは圃場面との接触抵抗で回転させる。この回転を回転回生機構76で受けると電気を発生させることができるので、この電気を車載バッテリ(図示省略)に充電させる、あるいはブロア用電動モータ53等の電源とすると、使用電力の低減が図られる。
該苗移植機には、前記ハンドル34を操作すると昇降シリンダ46を収縮させて苗植付部4を上昇させ、前記植付クラッチケース25内の植付クラッチの連結を切って苗の植え付けを停止すると共に、旋回距離を走行すると所定位置で昇降シリンダ46を伸張させて苗植付部4を下降させ、さらに所定距離を走行すると植付クラッチケース25内の植付クラッチを繋いで苗の植え付けを開始する旋回連動機構が搭載されている。
この旋回連動機構は、まず、ハンドル34の下部に操作方向及び操作角度を検知するハンドルポテンショメータ34aを設け、該ハンドルポテンショメータ34aの検知するハンドル34の操作角度が所定角度を超えたことを示す信号がコントローラ100に発信されると、該コントローラ100が昇降シリンダ46を収縮させる信号を発信して苗植付部4の自動上昇を行い、前記ハンドル34が旋回操作されると左右の後輪11,11の回転数を検知する左右の後輪回転センサ101,101が旋回走行時の回転数のカウントを始める。
そして、該左右の後輪回転センサ101,101が検出する旋回走行回転数t1がコントローラ100に記録された苗植付部4の下降回転数d1に到達すると、コントローラ100は昇降シリンダ46を伸張させて苗植付部4を自動下降させる。さらに、旋回走行回転数t1が植付クラッチを連結して苗の植え付けを開始する植付作動回転数d2に到達すると、コントローラ100は植付クラッチを連結し、苗の植付を自動開始する構成としている。
この旋回連動機構は、前記ボンネット32の上部に設ける旋回連動スイッチ102を入操作しているときのみ行うものとする。
しかしながら、旋回走行する際、あまりに高速で走行していると旋回軌跡は大きく膨らみやすく、そのまま旋回走行すると下降回転数d1や植付作動回転数d2に旋回途中で到達してしまい、本来苗を植え付ける位置よりも早く苗が植え付けられてしまうという問題がある。このため、作業者は旋回走行前にHST23の出力を操作する走行操作レバー16を減速方向に操作し、HST23及びエンジン20の回転数を下げ、減速してから旋回走行する必要があるが、これでは旋回走行前に走行操作レバー16の操作が必要となり、操作性が悪くなってしまう。
上記の問題を解消すべく、前記ハンドル34の操作をハンドルポテンショメータ34aが検知すると、コントローラ100はHST23の出力を低下させる信号を発信し、HST23の出力低下に連動させてエンジン20の回転数を下げ、強制的に減速させる構成がある。この構成により、作業者は圃場端で旋回走行する際に走行速度を減速させる操作が不要となり、旋回走行時の操作性が向上すると共に、適切な軌跡で旋回することができ、旋回後の苗の植付位置の乱れを防止することができる。
しかしながら、圃場の土質が硬く、旋回時にエンジン20の回転数を過度に下げると、トルク不足により前輪10,10及び後輪11,11が土の抵抗に打ち勝てず、旋回走行速度が極めて遅くなったり、旋回走行ができなくなったりする問題がある。このとき、前記走行操作レバー16を操作してHST23及びエンジン20の回転数を上昇させたり、後述するデフギア機構を作動させて左右の前輪10,10を同調回転させ、土に足を取られた状態を脱することが考えられるが、上記の方法を用いると旋回軌跡が乱れてしまい、旋回後の苗植付部4の下降位置や苗の植付開始位置が乱れ、苗の植付位置が乱れてしまう問題がある。
これを防止すべく、図5、図9、図10及び図13に示す、圃場の土質の硬軟に合わせて前記仰角センサ331が検知すると比例油圧バルブ161が作動する前記センターフロート55の前部の回動角度を調節する硬度調節ダイヤル103を設ける。該硬度調節ダイヤル103を「硬」側に操作している(S12)ときは、旋回時にHST23の出力は低下させる(S13)がエンジン20の回転数は連動しては低下させず、該硬度調節ダイヤル103の操作量に合わせて低下させる。例えば、硬度調節ダイヤル103を「硬」側に一杯に操作したときはエンジン20の回転数を小幅に減少させ(S14)、「硬」側で且つ「標準」に近い側ほどエンジン20の回転数を大幅に低下させる(S15)。
なお、硬度調節ダイヤル103を「標準」または「軟」側に操作したとき(S16)は、旋回連動機構のHST23の出力低下(S17)に連動させてエンジン20の回転数を低下させ(S18)、減速する構成とする。
上記構成により、旋回時に走行が妨げられやすい土質の硬い圃場では、必要なトルクを確保して旋回走行を行うことができるので、旋回走行が極端に遅くなったり、旋回走行中に走行できなくなったりすることが防止され、作業能率が向上する。
また、旋回走行中にHST23の出力及びエンジン20の回転数を上昇させたり、デフギア機構を作動させて左右の前輪10,10の回転を同調させたりして、旋回軌跡を乱してでも土に足を取られた状態から脱出する必要がなくなるので、旋回軌跡が安定し、旋回前の苗の植付終了位置に旋回後の苗の植付開始位置を合わせることができ、苗の植付精度が向上する。
加えて、無理な旋回走行により、前輪10,10及び後輪11,11の旋回痕を圃場端に残すことを防止できるので、圃場端での苗の植付作業時にセンターロータ27a及びサイドロータ27b,27bで圃場面が均し切れず、苗の植付深さが乱れることが防止される。
前記硬度調節ダイヤル103を「軟」側に操作すると、前記仰角センサ331が標準よりも小さい角度を検知すると比例油圧バルブ161に昇降シリンダ46を伸縮させる信号を発信して苗植付部4を昇降させる。これにより、センターフロート55やセンターロータ27aで均し切れない場所があっても、苗植付部4の高さを微調整することができるので、苗の植付深さが安定する。なお、圃場の土質が柔らかいときは、多くの場合センターフロート55やセンターロータ27aの圃場面の接触により圃場の凹凸は均されてなくなるので、苗植付部4が過度に昇降して苗の植付深さがかえって乱れるということはない。
また、前記硬度調節ダイヤル103を「硬」側に操作すると、前記仰角センサ331が標準よりも大きい角度を検知すると比例油圧バルブ161に昇降シリンダ46を伸縮させる信号を発信して苗植付部4を昇降させる。これにより、土質が硬くセンターフロート55やセンターロータ27aで均してもなお圃場面に凹凸が残る圃場であっても、凹凸に合わせて苗植付部4の苗の植付深さを安定させることができるので、苗の植付精度が向上する。
次に、ローリング制御機構110について説明する。
図6から図8に示すとおり、リンクベース43の上部に支持板111を溶接固定し、該支持板111にボルト等の固定部材を介して正逆転可能なローリングモータ112を固設し、該ローリングモータ112の回転駆動軸113の先端に小径の駆動歯車113aを設ける。そして、該ローリングモータ112を機体背面視で前記支持板111の右側に偏倚した位置に配置することにより、ローリングモータ112の着脱やメンテナンス作業が容易に機体右側方位置から行えるので、メンテナンス性が向上する。
一方、前記支持板111には、大径の従動歯車113bを回動軸113cに回動自在に枢支させて設け、前記ローリングモータ112の回転駆動軸113の先端に設けられた駆動歯車113aと噛み合わせる。これにより、該従動歯車113bは、前記ローリングモータ112の回転駆動を減速しながら回転する構成となる。
そして、前記従動歯車113bにローリング駆動ピン113dの基端部を溶接固定し、該ローリング駆動ピン113dの先端部を、前記支持板111に枢支軸113eを介して回動自在に設けた回動アーム114の長孔114aに嵌合する。
さらに、該回動アーム114の揺動先端部には、左右の引張スプリング115,115の一端部を引っ掛けると共に、該左右の引張スプリング115,115の他端部は、前記苗植付部4の苗植付伝動ケース50に設けられた左右支持部材50a,50aに引っ掛ける。
上記構成により、ローリングモータ112が回転駆動軸113を正転または逆転させることにより、回動アーム114がイ−ロ方向に揺動し、左右の引張スプリング115,115を介して苗植付部5を走行車体2を基準としてローリング作動可能に構成している。
また、前記植付伝動ケース50の上部で且つ機体左右方向の略中央位置に水平センサ116を設け、該水平センサ116で苗植付部4が水平状態を基準としてどれだけ左右傾斜したかを電気信号の変動として検出する。
例えば、機体正面視であるときに水平センサ116が水平状態を検知すると3Vの電圧を出力し、右方向への傾斜を水平センサ116が検出すると、その検出角度に合わせて最大5Vまで上げて出力する。一方、左方向への傾斜を水平センサ116が検出すると、その検出角度に合わせて、電圧を最低0Vまで下げて出力する。
前記水平センサ116が検出する左右傾斜角度に合わせて出力される電圧により、前記コントローラ100はローリング制御プログラムによってローリングモータ112の正逆転制御を行い、苗植付部4を水平に保つ構成としている。
前記回動アーム114を左右中央位置で停止させるべく、前記従動歯車113bの位置を検出する基準センサ117を支持板111に設け、該基準センサ117に従動歯車113bと同一軸心に装着された検出作動体118の凸部118a(従動歯車113bの最大径部113b’と同じ円弧形状)が接触するとON検出することにより、前記回動アーム114が左右中央に位置したことを検出可能な構成としている。
そして、前記検出作動体118は従動歯車113bの回動軸113c回りに回動調節可能に設けている。即ち、前記従動歯車113bに設けた円弧状の長孔113b”に螺子119を貫通させ、該螺子119を検出作動体118に締め付けて、従動歯車113bと検出作動体118とが一体回転する構成としている。
従って、前記螺子119を緩めて従動歯車113bを基準とした検出作動体118の位置を回転調節することにより、基準センサ117で回動アーム114が左右中央に位置していることを正確に検出することができる。
なお、前記基準センサ117による回動アーム114が左右中央に位置していることの検出は、ローリング制御を停止する等の各種制御に用いるものとする。
前記支持板111の側部に、前記回動アーム114を左右最大揺動位置で停止させる、従動歯車113bの位置を検出する位置センサ120を設け、該位置センサ120の検出接触部を、前記従動歯車113bの外周に形成された凹部120aに接触させている。そして、前記回動アーム114が左右最大揺動位置まで揺動した時に凹部120aの最終端である凸部になる部位に接触するとON検出されることにより、前記回動アーム114が左右最大揺動位置まで移動したことを検出する構成としている。
なお、前記位置センサ120が、回動アーム114が左右最大揺動位置まで移動したことを検出した時は、それ以上に左右方向にローリング制御されるのを防止すべく、前記コントローラ100はローリングモータ112の作動を停止させる。
しかしながら、乗用型の田植機の苗植付作業時には、苗植付部4の苗タンク51を左右に往復移動させるので、該苗タンク51が中央部に位置する時と右端に位置する時、及び左端に位置する時では、苗植付部4の重心が左右に大きく変動するので、コントローラ100によるローリング制御プログラムによる制御が、適正に行われないおそれがある。
従って、前記支持板111の先端部には、左右の補正用引張スプリング121,121の一端部が引っ掛けられており、該左右の補正用引張スプリング121,121の他端部が、前記苗植付部4の苗タンク51に引っ掛けられている。
よって、前記苗タンク51が左端付近及び右端付近に移動しているときは、苗タンク51の重みにより、前記苗植付部4の苗タンク51が移動している側が下降気味になるが、前記苗タンク51が移動して下降気味になる側を左右の補正用引張スプリング121,121で引き上げ方向に付勢することにより、前記苗タンク51の左右移動によるローリング制御の不安定さが解消され、苗植付部4のローリング制御が適正に行なえ、苗の植付精度が向上する。
上記の実施例では、苗植付部4側に水平センサ116を設けた例を示したが、走行車体2側に水平センサ116を設けて走行車体2の傾斜を検出し、苗植付部4を左右水平状態に維持する、従来一般的に行われている同様の制御方法を用いて制御しても良い。
また、上記実施例では、ローリング制御機構110は昇降リンク装置3側に設けた例を示したが、逆に、同様のローリング制御機構110を苗植付部4側に設けても良い。
そして、次の苗植付作業位置で機体の中心位置の指標となるセンターマスコット122を走行車体2の前端部に設け、該センターマスコット122と重なり合わせると直進走行の指標となる線を圃場面に形成する左右の線引きマーカ123,123を、前記苗植付部4の左右両側に設ける。該左右の線引きマーカ123,123は、正逆転可能なマーカ切替モータ123aの作動によって上下回動する構成とする。
そして、前記苗植付部4を上昇させると、コントローラ100は切替モータ124を作動させて左右の線引きマーカ123,123を上昇させると共に、苗植付部4を下降させると(S19)、コントローラ100は切替モータ124を作動させて(S20)左右の線引きマーカ123,123のうち左右一方が圃場面に接地して線を形成する作用状態になると共に、左右他方が圃場から離間して苗植付部4側に接近する非作用状態になる構成(S21)とする。左右の線引きマーカ123,123のうち、作用状態になるのは、現在の植付条に隣接する、未だ苗を植え付けていない側である。
なお、切替モータ124は、油圧シリンダ等に置き換えてもよい。
上記構成により、旋回時や後進時など、苗植付部4を上昇させる必要があるときに、左右の線引きマーカ123,123を自動的に上昇させることができるので、旋回時や後進時に左右の線引きマーカ123,123の上昇操作を別に行う必要が無く、操作性が向上する。
また、旋回終了時など、苗植付部4を下降させる際に、隣接する苗の植え付けられていない側の圃場面に線引きマーカ123を下降させて作用状態とすることができるので、その次の植付条に直進の目安とする線を確実に形成することができ、直進走行が容易になり、苗の植付精度が向上する。
しかしながら、ローリング機構が厳密に作動し、常に苗植付部4が圃場面を基準として水平な姿勢であり続けると、別途問題が発生することがある。
例えば、圃場に水が多いときや、土質が柔らかいときは、苗を既に植え付けた側のサイドフロート56やサイドロータ27bが水や土を押し、機体側方に流れを作りながら移動させるが、苗が植え付けられた側にこの泥水流が移動すると、苗を押し流したり、泥が苗を埋めてしまうことがある。このときは、作業者が苗を手作業で植えねばならず、作業者の労力が増大する。また、苗を無駄に消費してしまうので、余計に苗を用意する必要があり、苗を用意するコストが増大する。
これを防止すべく、図5及び図14で示すとおり、前記左右の線引きマーカ123,123に各々作用状態を検知する作用検知センサ124,124を設け、前記水平センサ116が苗植付部4の水平状態を検知した際(S22)、該作用検知センサ124,124のうち作用状態を検知している(S23)側とは反対側に苗植付部を左右傾斜させるべく、コントローラ100はローリングモータ112を作動させ(S24)、苗植付部4を僅かに左右傾斜させる。このときの苗植付部4の左右傾斜角度は、0.1〜0.3度ほど確保されればよいので、ローリングモータ112の回転は、極僅かなものでよい。
なお、水平センサ116が0.1〜0.3度の傾斜を検出しているときは、苗植付部4を水平状態であると見なすべく、コントローラ100が制御を行う構成(S25)とする。
上記構成により、苗が既に植え付けられている、線引きマーカ123が作用状態で無い側の苗植付部4が僅かに圃場面から離間することになるので、サイドフロート56やサイドロータ27bが水や圃場面の土を側方に植え付けられた苗に押し流すことが防止され、苗が流されたり埋められたりすることがなく、作業者が代わりの苗を植え付ける労力が軽減される。
あるいは、図2、図5及び図15で示すとおり、複数条の植付装置52…を備える苗植え伝動ケース54に各々内装する部分条クラッチ54aを入切操作し、苗の植え付けを2条毎に入切停止させる複数の部分条クラッチレバー125…を操縦座席31の左右一側、または左右両側に設け、該部分条クラッチレバー125…を「切」側に操作(S26)したことを検知する操作検知センサ126…を、部分条クラッチレバー125…のうち、左右両端側に配置するものに各々設ける。
部分条クラッチレバー125…は、圃場の端部、所謂枕地に苗を植え付ける際、走行車体2が移動できるスペースを形成すべく、その前の植付作業時に切操作して、苗が植え付けられない条を意図的に発生させるものであり、基本的に切操作する側は苗を未だ植え付けていない側の部分条クラッチレバー125である。
そして、該左右の操作検知センサ126,126のどちらか一方が検知状態になると(S27)、苗植付部4のうち操作検知センサ126が検知状態である側とは反対側のサイドフロート56やサイドロータ27bを圃場面から僅かに離間させるべく、コントローラ100はローリングモータ112を作動させ(S28)、苗植付部4を僅かに左右傾斜させる。このときの苗植付部4の左右傾斜角度は、0.1〜0.3度ほど上方に向かうよう確保されればよい。
上記構成により、苗が既に植え付けられている、部分条クラッチレバー125が切操作された側とは反対側の苗植付部4が僅かに圃場面から離間することになるので、サイドフロート56やサイドロータ27bが水や圃場面の土を側方に植え付けられた苗に押し流すことが防止され、苗が流されたり埋められたりすることがなく、作業者が代わりに苗を植え付ける労力が軽減される。
また、図1、図2、図5及び図16で示すとおり、ハンドル34の下部に前記ハンドルポテンショメータ34aを設け、圃場端でハンドル34を操作して旋回走行を開始する時(S29)に該ハンドルポテンショメータ34aを所定角度以上操作した側をコントローラ100に記憶させ(S30)、旋回終了後に苗植付部4が下降する(S31)と、コントローラ100に記憶された操作方向とは反対側に植付部を左右傾斜させるべく、コントローラ100はローリングモータ112を作動させ(S32)、苗植付部4を僅かに左右傾斜させる構成としてもよい。
上記構成により、旋回後に苗植付部4を圃場に向かって下降させる際、線引きマーカ123が作用状態になる側とは反対側が圃場面から離間する位置にローリング制御されるので、苗の植付開始時からサイドロータ56やサイドロータ27bによる水押しや泥押しが防止され、苗が流されたり埋められたりすることがなく、作業者が代わりに苗を植え付ける労力が軽減される。
なお、図5及び図17で示すとおり、ハンドルポテンショメータ34aが検知したハンドル34の旋回操作に代わり、前記後輪回転センサ101,101を用いて(S33)、該左右の後輪回転センサ101,101のカウント値を左右で比較(S34)したときに回転数が少なくなる(略0になる)旋回内側を旋回走行中に苗植付部4が下降し始めたとき(S35)にコントローラ100が記録し(S36)、旋回終了後に対応する側に苗植付部を左右傾斜させるべく、コントローラ100がローリングモータ112を作動させる構成(S37)としてもよい。
上記構成により、旋回後に苗植付部4を圃場に向かって下降させる際、苗植付部のうち旋回内側に対応する側が圃場面から離間する位置にローリング制御されるので、苗の植付開始時からサイドロータ56やサイドロータ27bによる水押しや泥押しが防止され、苗が流されたり埋められたりすることがなく、作業者が代わりに苗を植え付ける労力が軽減される。
また、図5及び図18で示すとおり、前記ミッションケース12の内部に、作動させると左右の前輪10,10の回転を同調させるデフギア(ディファレンシャルギア)機構(図示省略)を設け、該デフギア機構の作動、非作動を切り替えるデフロックペダル127を操縦座席31の前側下方に、作業者が足で踏み操作できるように設ける。また、該デフロックペダル127の下部に、デフロックペダル127を踏み操作しても動かなくするペダルストッパ128を設ける。該ペダルストッパ128は、デフロックペダル127の操作を規制する位置と規制しない位置とに、切替可能に配置するものとする。
そして、前記ペダルストッパ128を規制位置と非規制位置とに移動させる正逆転可能な切替モータ129を設け、前記レバーポテンショメータ16aが検知する走行操作レバー16の操作量が高速域に到達している時(S37)は該切替モータ129を作動させて(S38)ペダルストッパ128をデフロックペダル127の操作を規制する位置に移動させ(S39)、高速走行中にデフロックペダル127を踏み操作してもデフギア機構が作動しない構成(S40)とする。
なお、デフロックペダル127の踏み操作を止めると、切替モータ129は逆転してペダルストッパ128を非規制位置に移動させる構成とすると、低速走行時にデフギア機構を作動させる際、切替モータ129を逆転作動させる操作が不要となり、作業能率が向上する。
上記構成により、高速走行中にデフロックペダル128を誤って踏んでデフギア機構を作動させ、デフギア機構に大きな負荷がかかって破損することを防止できるので、デフギア機構の耐久性が向上する。
上記のデフギア機構の破損防止構成に加えて、図5及び図19で示す要に、前記エンジン20を電子制御により燃料噴射量を随時変更可能な直噴エンジンとしたときは、前記デフロックペダル127の下部にリミットスイッチ130を設け、前記走行操作レバー16が高速域に操作されている時は、デフロックペダル127が少しでも操作される(S41)とリミットスイッチ130が「入」になる(S42)構成とする。
そして、該リミットスイッチ130が「入」になった信号がコントローラ100からエンジン20に発信されると該エンジン20の燃料噴射量を減少させて(S43)、エンジン回転数を低速回転となる回転数まで下降させ(S44)、走行車体2の走行速度を低下させる(S45)ものとする。
上記構成により、高速走行時にデフロックペダル127を誤って操作すると、エンジン20の回転数が低下して低速走行となることにより、デフロックペダル127がデフギア機構の作動位置まで踏み操作されてもデフギア機構に過負荷がかかり破損することが防止されるので、デフギア機構の耐久性が向上する。
また、前記リミットスイッチ130が「入」であるときに、前記走行操作レバー16が操作された(S46)ことをレバーポテンショメータ16aが検知して(S47)も、前記コントローラ100はエンジン20の回転数を上昇させる信号を発信せず、エンジン回転数を低回転に保つ構成(S48)としてもよい。
上記構成により、デフロックペダル127を踏み操作してデフギア機構を作動させた状態で、走行操作レバー16を誤って操作してしまってもエンジン回転数が高回転になることを防止できるので、デフギア機構が過負荷で破損することが防止される。
1 乗用型走行車体
23 昇降リンク機構
25 苗植装置
26 ローリング軸
27 縦枠
27a 支持板
29 植付伝動ケース
29a 左右支持部材
30 苗載台
31 苗植付け具
32 センターフロート
33 サイドフロート
51 制御装置
52 ソレノイド油圧バルブ
64 水平センサー
59 ローリング制御機構
60 電動モータ
61a 駆動歯車
61b 従動歯車
62 回動アーム
63 左右引張バネ
64 水平センサー
68 センサー

Claims (5)

  1. 走行車体(2)に苗植付部(4)を昇降自在に設け、該苗植付部(4)に左右方向への傾斜を検知する傾斜検知部材(116)を設け、該傾斜検知部材(116)が左右方向への傾斜を検知すると苗植付部(4)を水平姿勢に回動させるローリング機構(110)を作動させる制御装置(100)を設け、
    現在の植付作業条の左右どちら側が前回の植付作業条であるかを判定する植付条判定部材(34a,101,124,126)を設け、
    前記制御装置(100)は、前記ローリング機構(110)が作動して苗植付部(4)を回動させる際、前記苗植付部(4)のうち植付条判定部材(34a,101,124,126)が前回の植付条であると判定した側が他側よりも上方に位置する傾斜姿勢となる位置に前記ローリング機構(110)を作動させることを特徴とする苗移植機。
  2. 前記苗植付部(4)の左右両側に圃場に直進走行の目印を形成する左右の線引きマーカ(123,123)を各々作用状態と非作用状態とに切替可能に設け、該左右の線引きマーカ(123,123)が作用状態か非作用状態かを検知する左右の作動検知部材(124,124)を各々設け、
    前記制御装置(100)は、該左右の作動検知部材(124,124)のうち非作用状態を検知している側を前回の植付作業条と判定する構成としたことを特徴とする請求項1記載の苗移植機。
  3. 前記走行車体(2)を操舵する操舵部材(34)を設け、該操舵部材(34)の操作方向を検知する操舵検知部材(34a)を設け、
    前記制御装置(100)は、旋回走行開始時に前記操舵検知部材(34a)の操作方向を記録し、
    旋回終了後に前記苗植付部(4)を下降させる際、制御装置(100)に記録した操作方向とは反対側を前回の植付作業条と判定する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  4. 前記走行車体(2)の左右の走行輪(11,11)の回転数を検知する左右の回転検知部材(101,101)を各々設け、
    前記制御装置(100)は、旋回走行時に該左右の回転検知部材(101,101)のうち回転数が減少する側を旋回内側として旋回方向を記録し、
    旋回終了後に前記苗植付部(4)を下降させる際、制御装置(100)に記録した旋回内側を前回の植付作業条と判定する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  5. 前記苗植付部(4)の下部に複数の伝動ケース(54)を設け、該複数の伝動ケース(54)に圃場に苗を植え付ける植付装置(52)を各々設け、前記伝動ケース(54)から植付装置(52)への駆動力の伝動を入切する伝動切替部材(125)を各々設け、
    該複数の伝動切替部材(125)のうち、左右両側の伝動切替部材(125,125)に伝動を遮断する側に操作したことを検知する操作検知部材(126)を各々設け、
    前記制御装置(100)は、該左右の操作検知部材(126)のうち、前記伝動切替部材(125)の操作を検知していない側を前回の植付作業条と判定する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015159739A (ja) * 2014-02-26 2015-09-07 井関農機株式会社 苗移植機
CN106612799A (zh) * 2016-11-06 2017-05-10 巴州良佳农机制造有限公司 一种自动移栽机的控制系统

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