JP2014030428A - 苗移植機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 走行車体の後側に苗植付部を昇降可能に装着し、苗植付部には昇降用モータ(114)により収納位置と作業位置とに昇降可能な整地ロータを設け、整地ロータを収納位置に上昇させ且つ整地ロータを非駆動状態にする非整地状態と、整地ロータを作業位置に下降させ且つ整地ロータを駆動状態にする整地状態とに切り換えるスイッチを設けた苗移植機とした。
【選択図】 図14
Description
また、一般的に圃場が荒れやすい枕地及び枕地の近傍で作業をする際、ロータを下降させて作業を行うが、ロータの下降や駆動は自動的に行われないので、操作性が悪いという問題がある。
そこで、本発明の課題は、圃場が荒れやすい枕地及び枕地近くの凹凸をロータで確実に均すことができる整地装置を備えた作業機を提供することである。更に、本発明の課題は、ロータの水の押し出しによって隣接位置に植え付けられた苗を押し倒してしまうことが防止される整地装置を備えた作業機を提供することである。
請求項1記載の発明は、走行車体(2)の後側に苗植付部(4)を昇降可能に装着し、苗植付部(4)には昇降用モータ(114)により収納位置と作業位置とに昇降可能な整地ロータ(27)を設け、整地ロータ(27)を収納位置に上昇させ且つ整地ロータ(27)を非駆動状態にする非整地状態と、整地ロータ(27)を作業位置に下降させ且つ整地ロータ(27)を駆動状態にする整地状態とに切り換えるスイッチを設けた苗移植機である。
請求項7に記載の発明によれば、送水羽根(152)を設けたことにより、整地ロータ(27)の左右両側に水押しが生じることを防止できるので、隣接条の苗が水に押し倒されることが防止される。
図1及び図2は本発明の苗移植機の典型例である粉粒体繰出し装置として施肥装置を装着した乗用型田植機の側面図と平面図である。この施肥装置付き乗用型田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。搭乗オペレータが苗移植機の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向と後進方向をそれぞれ前、後という。
一方の側(図2には左側の例を示す)の予備苗載台38はそれぞれ傾斜支持部材で三段に構成されている。最上段の第1予備苗載台38aの中央部側面と第2予備苗載台38bの最前部側面がそれぞれ回動自在に第1移動リンク部材39aの両端で支持され、また最上段の第1予備苗載台38aの最後部側面と第2予備苗載台38bの中央部側面と第三予備苗載台38cの最前部側面がそれぞれ回動自在に第2移動リンク部材39bの両端と中央部に支持され、また第2予備苗載台38bの後部側面と最下段の第三予備苗載台38cの最前部側面とがそれぞれ回動自在に第三移動リンク部材39cの両端で支持されている。
図3には畦クラッチ130と苗送りベルト51bへの動力伝動入切装置の要部の背面図を示す。畦クラッチレバー14で作動制御される畦クラッチ作動用のケーブル131は苗植付部4までは3本(6条植えの場合)であるが、本実施例では該ケーブル131を作動させると同時に苗送りベルト51bを作動させ、また同時に非作動させる構成にする。
また、畦クラッチ130は定位置停止クラッチになっている。その理由は苗植付装置52の植付具を所定の位置で停止させる(一方の植付具は苗掻き取り直前で、他方の植付具は植え付けた後となる位相で停止させる)ためであり、該植付具が苗を保持したまま停止しないようにしているためである。ちなみに、受動側クラッチ体138と一体回転するスプロケット140から苗植付装置52の伝動軸52bへのチェーン146による伝動比は、2分の1に減速されており、苗植付装置52の作動周期は前記伝動軸52bの1回転の2分の1(半回転)であるから、受動側クラッチ体138による一箇所の停止位置に対して、苗植付装置52の伝動軸52bは180度位相が異なる2箇所で停止する構成としている。
また、図3に示す構成で揺動アーム134の矢印A方向への揺動で畦クラッチ作動用のケーブル131を畦クラッチ130を作動側に動かすことで、同時に苗送りベルト51b作動用のケーブル135を苗送りベルト51bを作動側に動かすことができる。
施肥装置5は、肥料ホッパ60に貯留されている粒状の肥料を繰出部61、…によって一定量づつ繰り出し、その肥料を施肥ホース62、…でフロート55,56,56の左右両側に取り付けた施肥ガイド(図示せず)、…まで導き、施肥ガイド、…の前側に設けた作溝体(図示せず)、…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥構内に落とし込むようになっている。ブロア用電動モータ53で駆動するブロア58で発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバ59を経由して施肥ホース62、…に吹き込まれ、施肥ホース62、…内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。
ロータ支持構造には、苗載台51の前記支持枠体65の両側辺部材65bに上端を回動自在に支持された梁部材66と該梁部材66の両端に固着した支持アーム67と該支持アーム67に回動自在に取り付けられたロータ支持フレーム68が設けられている。該ロータ支持フレーム68の下端にはロータ27(第1ロータ27a,第2ロータ27b)の駆動軸70(第1駆動軸70a,第2駆動軸70b)が取り付けられている。また該ロータ支持フレーム68の下端部近くは伝動ケース50に回動自在に取り付けられた連結部材71に連結している。
該一対のリンク部材76,77は梁部材66に一端部が固着支持された第1リンク部材76と該第1リンク76の他端部に一端が回動自在に連結した第2リンク部材77からなり、該第2リンク部材77の他端部と補強部材74に回動自在に支持された取付片74aとの間に前記スプリング78が接続している。
また、梁部材66にはクラッチレバーを兼ねるロータ収納用レバー84が固着しており、該レバー84を矢印T方向(図6)に回動すると梁部材66の回動に連動して支持アーム67が同じく矢印T方向に回動する。該支持アーム67の矢印T方向への回動で該ロータ支持フレーム68が上方に移動するので、第1、第2ロータ27a,27bを収納位置、すなわち苗載台51の裏面側に収納状態となるように移動させることができる。
図8に示すように、左右の第1ロータ27a,27aと中央の第2ロータ27bを互いに前後に偏位させて配置し、両第1ロータ27a,27b間の前後方向に延びる一対の伝動ケース73,73が配置されるが、該伝動ケース73,73は機体平面視で前後傾斜状に配置されている。機体平面視で一対の伝動ケース73,73の互いの前側の幅が後側の幅より小さくなるように構成されている。
本実施例の構成ではロータ27(第1ロータ27aと第2ロータ27bの組み合わせを単にロータ27ということがある)の回転速度を低速と高速の2段階に切り換え可能にしている。そのために後輪ギヤケース18に連接しているロータ変速装置ケース19内に第1ロータ27a,第2ロータ27bの回転速度を低速と高速の2段階に切い換え可能にしたロータ変速装置Bが開示されている。
ロータ変速装置ケース19内には後輪ギヤケース18からの動力入力軸64と該入力軸64と平行位置に配置されるロータ軸69と、入力軸64とロータ軸69にそれぞれ一対固着された低速用スプロケット83,85と高速用スプロケット86,87と、前記低速用スプロケット83,85同士、前記高速用スプロケット86,87同士にそれぞれ掛け渡されるチェーン89,90、ロータ軸69に固着された低速用スプロケット85と高速用スプロケット87の間のロータ軸69の軸上に遊嵌された移動用クラッチ体91と、該クラッチ体91に常時係止しているシフタ92が装着されている。またクラッチ体91の両側面に爪91a,91bが設けられ、ロータ軸69上の低速用スプロケット85と高速用スプロケット87のクラッチ体91に対向する側面にはそれぞれ爪85a,87aが設けられ、クラッチ体91の両側の各爪91a,91bは低速用スプロケット85と高速用スプロケット87の各爪85a,87aがそれぞれ係止可能になっている。
シフタ92は、ロータ軸69の隣接位置でロータ軸69と平行位置に配置され、シフタ92上に巻き付けられた圧縮スプリング93により常時シフタ92の低速用スプロケット85と高速用スプロケット87と係止しない位置に保持されるように付勢されている。
また、図10に示すように高速用操作ケーブル96及び低速用操作ケーブル97を操作するロータ変速操作装置であるロータ変速レバー105を操縦座席31の近くに配置している。従って、ロータ変速レバー105を高速側又は低速側に切換操作すると、該レバー105に接続した高速用操作ケーブル96又は低速用操作ケーブル97のインナー96a又はインナー97aが引っ張られててシフタ操作アーム95が動き、該シフタ操作アーム95の動きに連動するシフタ92が高速側のスプロケット87又は低速側のスプロケット85を作動させてロータ軸を高速又は低速回転させ、第1ロータ27aと第2ロータ27bが高速又は低速回転することになる。
すなわち、圃場での作業機が一条分の苗を植え付けで畦際に来ると畦クラッチ130を「切」として圃場を旋回する。そして旋回を終了した時点で苗植付部4を圃場に降ろして次の条分の苗を植え付けるときに畦クラッチ130を「入」にすることを忘れやすく、そのまま苗を圃場に植え付けないに作業機を前進させるおそれがある。そのため苗植付部4が上昇すると畦クラッチ130を「入」にしておく。
図18に示す実施例は、所定角度(位相)ごとにロータ片271を第1駆動軸70a,第2駆動軸70bに沿って左右に並べて構成される整地ロータ27において、隣接するロータ片271の位相が互いに異なるように設け、機体を格納するとき、第1駆動軸70aと第2駆動軸70bに沿ってロータ片271を内側に移動させて隣接するロータ片271が第1駆動軸70a,第2駆動軸70bの軸方向(左右方向)で重なり合うようにして、整地ロータ27の左右幅を縮小させる。こうして機体を車庫などに格納時にスペースを節約できる。
3 昇降リンク装置 4 苗植付部
5 粉粒体繰出し装置(施肥装置)10 前輪
11 後輪 12 ミッションケース
13 前輪ファイナルケース 14 畦クラッチレバー
15 メインフレーム 18 後輪ギヤケース
19 ロータ変速装置ケース 20 エンジン
21 ベルト伝動装置 23 HST
25 植付クラッチケース 26 植付伝動軸
27(27a,27b)ロータ
27’ ロータ片 27a 第1ロータ
27b 第2ロータ 27a’,27a’ ロータ
27b’,27b’ ロータ 27c ロータ
28 施肥伝動機構 30 エンジンカバー
31 操縦席(座席) 32 フロントカバー
34 ハンドル 35 フロアステップ
36 リヤステップ
37(37a,37b) ロータカバー
38 予備苗載台 38a 第1予備苗載台
38b 第2予備苗載台 38c 第三予備苗載台
39a 第1移動リンク部材 39b 第2移動リンク部材
39c 第三移動リンク部材 40 上リンク
41 下リンク 42 リンクベースフレーム
43 縦リンク 44 連結軸
46 昇降油圧シリンダ 48 線引きマーカ
50 伝動ケース 51 苗載台
51a 苗取出口 51b 苗送りベルト
52 苗植付装置 52a 苗植付具
52b 伝動軸 53 ブロア用電動モータ
55 センターフロート 56 サイドフロート
58 ブロア 59 エアチャンバ
60 肥料ホッパ 61 繰出部
62 施肥ホース 65 苗植付部支持枠体
65a 支持ローラ 65b 両側辺部材
66 梁部材 66a 突出部
67 支持アーム 68 ロータ支持フレーム
70(70a,70b) 駆動軸 70a 第1駆動軸
70b 第2駆動軸 71 連結部材
72 自在継手 73 伝動軸ケース
64 動力入力軸 69 ロータ軸
76 第1リンク部材 77 第2リンク部材
78 スプリング 81 ロータ上下位置調節レバー
82 折曲片 83,85 低速用スプロケット
85,87a 爪 84 ロータ収納用レバー
86,87 高速用スプロケット
89,90 チェーン 91 移動用クラッチ体
91a,91b 爪 92 シフタ
93 圧縮スプリング 95 シフタ操作アーム
96 高速用操作ケーブル 97 低速用操作ケーブル
99 取付用アーム 100 駆動入切用操作ケーブル
101 固定部材 102 カバー
104 スプリング 105 ロータ変速レバー
106 ロータ高さ調節レバー 108 昇降リンク連動アーム
110 ケーブル 113 ロータ変速用モータ
114 ロータ昇降用モータ 116 分岐部
118 回動アーム 117 スプリング
121,122 小径ベベルギヤ
123,124 大径ベベルギヤ
127 キー 128 移動体
129 ピン 130 畦クラッチ
131 畦クラッチケーブル 133 畦クラッチ操作部
134 揺動アーム 135 苗送りベルトケーブル
137 駆動側クラッチ体 138 受動側クラッチ体
139 スプリング 140 スプロケット
141 ワッシャ 144 畦クラッチピン
143 スプリング 146 チェーン
147 シフターアーム 149 苗送り駆動ローラ
150 操作盤 151 自動リフト切換スイッチ
152 送水羽根 155 ロータ高さ調整ダイヤル
157 車速センサ 158 植付深さ調節ダイヤル
159 畦クラッチレバーセンサ
160 作溝器 166 前後進変速レバーセンサ
170 駆動側クラッチ体 171 苗送り従動ローラ
200 制御装置 207 植付深さモータ
216 アーム 216a ギヤ
218 後部アーム 214 ギヤ
219 ねじ付きアーム 220 小ロッド
221 上側リンク 222 下側リンク
223 大ロッド 224 フロート迎角センサ
225 支持アーム 226 スプリング
227 アーム 228 揺動アーム
229 取付板 230 ケーブル
231 前部アーム 271 ロータ片
A ロータ整地装置 B ロータ変速装置
Claims (7)
- 走行車体(2)の後側に苗植付部(4)を昇降可能に装着し、苗植付部(4)には昇降用モータ(114)により収納位置と作業位置とに昇降可能な整地ロータ(27)を設け、整地ロータ(27)を収納位置に上昇させ且つ整地ロータ(27)を非駆動状態にする非整地状態と、整地ロータ(27)を作業位置に下降させ且つ整地ロータ(27)を駆動状態にする整地状態とに切り換えるスイッチを設けた苗移植機。
- 走行車体(2)の後側に苗植付部(4)を昇降可能に装着し、苗植付部(4)には昇降用モータ(114)により収納位置と作業位置とに昇降可能な整地ロータ(27)を設け、次行程における機体進路を表土面に線引きする線引きマーカ(48)を設け、整地ロータ(27)を収納位置に上昇させ且つ整地ロータ(27)を非駆動状態にし且つ線引きマーカ(48)を旋回に連動して作動させる自動状態にする第一の状態と、整地ロータ(27)を作業位置に下降させ且つ整地ロータ(27)を駆動状態にし且つ線引きマーカ(48)を作動させない切り状態にする第二の状態とに切り換えるスイッチ(165)を設けた苗移植機。
- 前輪(10)を備える走行車体(2)の後側に苗植付部(4)を昇降可能に装着し、苗植付部(4)には昇降用モータ(114)により収納位置と作業位置とに昇降可能な整地ロータ(27)を設け、前輪(10)を操向操作するハンドル(34)を設け、ハンドル(34)を旋回操作したときに苗植付部を上昇させる連動機能を入切するスイッチ(151)を設け、スイッチ(151)を入操作にすると、整地ロータ(27)を収納位置に上昇させ且つ整地ロータ(27)を非駆動状態にし、スイッチ(151)を切操作にすると、整地ロータ(27)を作業位置に下降させ且つ整地ロータ(27)を駆動状態にする構成とした苗移植機。
- 整地ロータ(27)は、左右に隣接するロータ片(271)の位相を互いに異ならせた構成とした請求項1から請求項3の何れか1項に記載の苗移植機。
- センターフロート(55)の上下動に応じて苗植付部(4)を昇降させる構成とし、苗植付部(4)が頻繁に昇降するときは整地ロータ(27)を下降させる構成とした請求項1から請求項4の何れか1項に記載の苗移植機。
- 整地ロータ(27)を収納位置に上昇させる収納操作位置と、作業時の整地ロータ(27)の高さを調整出来る手動調整操作位置と、植付深さ調節に連動して自動的に整地ロータ(27)の高さを設定する自動操作位置とを備える高さ調整具(125)を設けた請求項1から請求項5の何れか1項に記載の苗移植機。
- 整地ロータ(27)の内部に圃場の水を機体の左右内側へ送る送水羽根(152)を設けた請求項1から請求項6の何れか1項に記載の苗移植機。
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