JP5218268B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
このような画一的な制御では、例えば、エンジンなどの原動機の駆動回転数が大きい場合、サイドクラッチの入り操作時には旋回内側の後輪の駆動力が大きくなって、機体が大きく揺れたり、振動したりすることがある。作業車両に苗植え付け装置などの作業装置を連結した作業機では、苗植え付け装置などの作業装置の揺れが増大すると、操縦者(オペレータ)にもその揺れによって不快感をもたらし、また、適正な植え付け作業が困難となる。そして、リンク機構等により作業車両に作業装置を連結している場合は、作業装置の揺れが増大することによって連結機構の耐久性が劣ってしまう。
請求項1記載の発明は、原動機(20)を備えた走行車体(2)と、該走行車体(2)の前進方向に向かって左右にそれぞれ設けられた前輪(10)と、該前輪(10)の左右後方にそれぞれ設けられ、前記原動機(20)により駆動する後輪(11)と、前記走行車体(2)上に設けられ、走行車体(2)の操縦を行うための操縦席(31)と、該操縦席(31)に設けられ、走行車体(2)の操向方向を決める操向ハンドル(34)と、該操向ハンドル(34)の操作に連動して、左右の前輪(10)の向きを変更できるステアリング機構(86I、180、217)と、前記走行車体(2)の前進方向に向かって後側に昇降リンク装置(3)を介して昇降可能に装着された作業装置(4)と、前記原動機(20)の出力軸の駆動回転数を検出する原動機回転数検出手段(102)と、前記原動機(20)からの動力を左右の後輪(11)に伝達する左右のサイドクラッチと、前記ステアリング機構(86I、180、217)に連動して旋回内側の後輪(11)のサイドクラッチを断続的に入り切りする断続的入り切り制御機能(B)を有する制御装置(163)とを備えた作業機であって、前記制御装置(163)は、原動機回転数検出手段(102)により検出される駆動回転数が所定値以上である場合に前記断続的入り切り制御機能(B)の旋回内側の後輪(11)のサイドクラッチの入り切り周期の入り時間の割合を減少方向に変更する断続的入り切り制御補正機能(C)を有する作業機である。
なお、原動機回転数検出手段(102)により検出される駆動回転数とは、原動機(20)の出力軸の単位時間あたりの回転数を意味している。
なお、旋回外側の後輪(11)の回転数及び旋回内側の後輪(11)の回転数とは、回転速度を意味している。
そして、請求項2記載の発明によれば、断続的入り切り制御機能(B)は、回転数演算設定機能(D)により設定された回転数よりも旋回内側の後輪(11)の回転数が大きい場合はサイドクラッチを切りにし、回転数演算設定機能(D)により設定された回転数よりも旋回内側の後輪(11)の回転数が同じ又は小さい場合はサイドクラッチを所定時間入りにする制御を行う。旋回内側の後輪(11)の回転数が比較的小さい場合は、当該旋回内側の後輪(11)がスリップしている可能性が高い。
したがって、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の上記効果に加えて、旋回内側の後輪(11)がスリップしやすい条件の時にサイドクラッチを所定時間入りにして旋回内側の後輪(11)を駆動することで、適正な操向が行える。また、原動機(20)の駆動回転数が所定値以上である場合に前記断続的入り切り制御機能(B)のサイドクラッチ入りの所定時間を減少方向に変更する制御を行うことで、サイドクラッチの入り切り周期の入り時間の割合が小さくなる。したがって、原動機(20)の駆動力による走行車体(2)の揺れ及び振動を適確に抑えることができる。
図1及び図2は本発明の作業機の一実施例である乗用型田植機の側面図と平面図である。この乗用型田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。 走行車体2は、駆動輪である左右一対の前輪10,10及び左右一対の後輪11,11を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース12が配置され、そのミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13,13が設けられ、該左右前輪ファイナルケース13,13の操向方向を変更可能な各々の前輪支持部から外向きに突出する左右前輪車軸(前輪アクスル)14(図4)に左右前輪10,10が各々取り付けられている。また、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸を支点にして後輪ギヤケース18,18がローリング自在に支持され、その後輪ギヤケース18,18から外向きに突出する後輪車軸に後輪11,11が取り付けられている。
ロータ27は、次のような支持構造に支持されている。すなわち苗載台51の前記支持枠体65の両側辺部材65bに上端を回動自在に支持された梁部材66と該梁部材66の両端に固着した支持アーム67と該支持アーム67に回動自在に取り付けられたロータ支持フレーム68が設けられ、該ロータ支持フレーム68の下端にはロータ27(サイドロータ27aとセンタロータ27b)の駆動軸70(70a,70b)が取り付けられている。また該ロータ支持フレーム68の下端部近くは苗植付伝動ケース50に回動自在に取り付けられた連結部材71に連結している。
また、ロータ上下位置調節レバー81の下端部には折曲片82が固着されており、該折曲片82は支持枠体65に回動自在に支持されている。そして前記レバー81が車両の左右方向に回動操作されると、支持枠体65の両側辺部材65bに回動自在に支持された梁部材66に固着支持された突出部66aの近くを折曲片82が上下に回動する。折曲片82は前記突出部66aの下方を係止しているので、該突出部66aがレバー81の機体右方向の回動で、上向きに梁部材66を中心として回動する。該突出部66aの前記回動により第一リンク部材76の梁部材66との連結部と反対側の端部も梁部材66を中心として上向きに回動する。この第一リンク部材76の上方への回動により第二リンク部材77とスプリング78を介してロータ27bを上方に上げることができる。ロータ27bを上方に移動させると、駆動軸70bと駆動軸70aを介してロータ27aも同時に上方に移動する。
また、苗植付部4を圃場に下げたときに、苗植付部4を水平位置に戻すケーブル45をセンタロータ27bのリンク部材76,77とスプリング78等からなる引上げスプリング部と油圧ピストン46と連動させた。
エンジン20の回転動力は、ベルト伝動装置21などを介して油圧式無段変速装置23に伝えられ、油圧式無段変速装置23からの出力はベルト(図示せず)を介してミッションケース12の図示しない入力軸に伝えられる。
左右の後輪11の伝動軸のサイドクラッチ操作アーム86Iを作動させるクラッチ連動用の左右ロッド180がミッションケース12の左右両側に設けられ、該クラッチ連動用の左右ロッド180とサイドクラッチ操作アーム86Iは左右のプルシリンダ217を介して連結している。
このように、チェンジレバー90を後進速に操作すると、自動的に苗植付部4を最大位置まで上昇させるように構成しておくと、圃場の畦際で機体を旋回させるため等に機体を畦に向かって後進させる時に、自動的に苗植付部4は最大位置まで上昇しているので、苗植付部4が畦に衝突して破損することが未然に防止でき作業性が良い。
このように、畦際で機体を旋回させるためにステアリングハンドル34を左右何れかに最大限まで回転させると、自動的に苗植付部4は最大位置まで上昇するので、機体旋回時に苗植付部4を上昇させる操作が不要となり、能率良く機体旋回が行えて作業性が良い。 操作盤33には、苗植付部4の自動上昇を行わせる状態と行わせない状態とに切替える自動リフト切替スイッチ192(図7,図14)が設けられており、自動リフト切替スイッチ192を自動にしていると、上記のようにバックリフトスイッチ191がオンになるか自動リフト切替スイッチ192がオンでステアリングハンドル34を左右何れかに200度回転すると自動的に苗植付部4は制御装置163の苗植付装置上昇手段により自動上昇される。そして、自動リフト切替スイッチ192をオフにしていると、バックリフトスイッチ191がオンになってもステアリングハンドル34を左右何れかに200度回転しても苗植付部4は自動上昇されない。
植付クラッチが入り状態になることで、全植付条の苗植付け具126が作動すると共に、苗載台51も左右移動を開始し、苗載台51の左右移動端では全植付条の苗送りベルト51bが作動する。伝動機構としては、植付クラッチから植付伝動軸26によって苗植付部4へ伝動され、苗植付部4内において各畦クラッチ(図示せず)を介して各々対応する苗植付け具126へ伝動され、苗植付部4内において各苗送りクラッチ(図示せず)を介して各々対応する苗送りベルト51bへ伝動される。
まず、左右の後輪11,11の伝動軸の回転数を伝動軸回転数センサ205で検出し、また設定値N1(旋回開始から機体90°旋回までの旋回内側の後輪11のドライブシャフト(伝動軸)回転信号設定値)、N2(機体90°旋回から植付クラッチ「入り」までの前記ドライブシャフト回転信号設定値)、θ1((直進操作時のハンドル切り設定角度の)下限値(左旋回と判断する角度))、θ2((直進操作時のハンドル切り設定角度の)上限値(右旋回と判断する角度))をセットする。
次いで、圃場の硬軟や水深、耕盤深さ(圃場深さ)等の圃場条件の相違に対応するために、前記回転数N1、N2及びハンドル切り角度θ1、θ2の各設定値を調節する設定ダイヤル206a〜208b(図7)により、補正値n0を設定する。
なお、上記作動周期Tとは、後輪11の駆動力の入り又は切りがそれぞれ1回現出される時間のことであり、すなわち一回だけオン/オフが現出される時間をいう。
本実施例の8条植の乗用型田植機1のように、大型の作業車両(作業機)は旋回時には比較的大回りをする必要がある。しかし、旋回中に旋回内側の後輪11の伝動軸のサイドクラッチを切ったままでおくと、小回りになり過ぎる。しかし、本実施例のように旋回内側の後輪11の伝動軸を間欠サイドクラッチ制御すると、オペレータに旋回時の違和感がないブレーキングを行うことができ、オペレータの希望する適切な旋回半径で8条植の乗用型田植機1に相応しい比較的大回りの旋回が可能となる。
間欠サイドクラッチ制御調節ダイヤル210は、後輪回転角度(=後輪11の伝動軸の回転角度)で11度〜27度の間で調整を行う。なお、前記間欠サイドクラッチ制御調節ダイヤル210を後輪11(後輪11の伝動軸)の回転角度でなく、後輪11の伝動軸作動用のクラッチ(図示せず)の作動時間、例えば210msから510msまでの時間で設定できる構成にして、この間欠サイドクラッチ制御調節ダイヤル210で設定された時間の間、旋回内側の後輪11の伝動軸のサイドクラッチ(図示せず)が接続される構成としても良い。また、路上走行などで高速走行しているときには、間欠サイドクラッチ制御を選択すると、大回り旋回になり易く、そのためむしろハンドリングに違和感があるので、路上走行などの高速走行中には、前記間欠サイドクラッチ制御は不要である。そこで、作業車両が一定車速、例えば1.0m/s以上で高速走行しているときには、間欠サイドクラッチ制御が行われないようにしている。
この制御フローの具体実施例を図10に示すが、ステアリングハンドル34を回して旋回する場合に、旋回を始めてから旋回外側の後輪11の回転数(走行距離(累計回転数)) が所定値(a0)に達すると(この間は旋回「内」側後輪11のサイドクラッチは「切」)、前記旋回「内」側の後輪11のサイドクラッチを「入」にして、それから旋回「外」側の後輪11が所定の回転数(a1)になるまで旋回「内」側の後輪11のサイドクラッチを「入」にしておく。
この様な図10のフローに示す制御を行うと湿田での作業性が従来より向上する。
なお、昇降リンクセンサ48は上リンク40に設けても、下リンク41に設けても良い。下リンク41に設けると、下リンク41の上下回動範囲に亘って下リンク41の角度を検出する。昇降リンクセンサ48は上リンク40又は下リンク41のいずれか一方に設ければ良く、どちらに設けても昇降リンク装置3のリンク角度を検出するものである。
上記構成により旋回制御中にオペレータが苗植付部4の上昇タイミングを任意に設定できるので自分のペースに合わせた作業を行うことができる。
こうして、8条植えなどの多条植え用の乗用型作業機であっても、前回の植付条に一部重なった状態で苗の植え付けをするおそれがなく圃場での旋回が可能となる。
なお、右旋回の場合にも左旋回時と全く同様の制御が行われる。
また、上記図9に示す一連の旋回制御の諸動作を行う旋回制御のスタートボタン(スイッチ)184を、上記苗植付のスタート位置の設定を行うボタンとして兼用してもよい。 このように、畦際から発進して苗植付のスタート位置の設定を行うボタンと前記一連の旋回制御の諸動作を行う旋回制御のスタートボタン(スイッチ)184を兼用することによりボタン操作の忘れを防止できる。
前記植始め調節ダイヤル212の回転角度に応じて前記走行距離を適宜選択できる構成であるが、該ダイヤル212の前記走行距離の調節範囲より外れたダイヤル旋回角度領域(しかも自動植付開始モードに入る前のダイヤル旋回角度領域)に、車両の旋回開始時に自動的に苗植付装置4を上昇させる制御モードを選択できるオ−トリフト機能及び車両の後進時に自動的に苗植付装置4を上昇させる制御モードを選択できるバックリフト機能を兼用させている。
これは、湿田での旋回走行中では、前輪10及び後輪11がスリップし易く、自動植付開始モードで苗の植え付け開始位置が予定した位置になり難いため、前記間欠サイドクラッチ制御を選定するが、このときも連動して間欠サイドクラッチ制御をすることができる。こうしてスリップし易い条件下での車両の旋回走行を容易に行うことができるようになる。
更に、本実施例による乗用型田植機1の制御装置163によれば、エンジン20の回転数を検出するエンジン回転数センサ102をエンジン出力軸(図示せず)に設け、エンジン回転数センサ102により検出される駆動回転数(駆動回転数とは、単位時間あたりの回転数(rpm))が所定値以上である場合に断続的入り切り制御機能(B)の旋回内側の後輪11のサイドクラッチの入り切り周期(作動周期T)の入り時間の割合(作動周期T中のオン時間の割合(比率))を減少方向に変更する断続的入り切り制御補正機能(C)を設けたことを特徴としている。
しかし、このような場合に、サイドクラッチの作動周期Tの入り時間の割合を小さくすることで、エンジン20の駆動力を旋回内側の後輪11に伝わりにくくすることができるため、走行車体2の揺れ及び振動を抑えて操縦者の不快感をなくし、操作性を向上させることができ、作業環境を良好に維持できる。
図15(a)に示すように、エンジン回転数センサ102により検出される駆動回転数が所定値(例えば3000rpm)以上となった場合に、サイドクラッチ入り時間を設定時間(0.3秒)よりも短い時間、例えば半分の時間(0.15秒)に変更する。なお、サイドクラッチ切り時間(0.3秒)は変更せず、作動周期Tは0.6秒から0.45秒になり、サイドクラッチ入り時間の割合は1/2から1/3に減少する。
なお、旋回外側の後輪11の回転数及び旋回内側の後輪11の回転数とは、回転速度を意味する。
乗用型田植機1の旋回内側の後輪11の回転数が比較的小さい場合は、当該旋回内側の後輪11がスリップしている可能性が高い。
したがって、このような旋回内側の後輪11がスリップしやすい条件の時にサイドクラッチを所定時間入りにして旋回内側の後輪11を駆動することで、適正な操向が行える。 更に、エンジン回転数センサ102により検出される駆動回転数が所定値以上である場合に断続的入り切り制御機能(B)のサイドクラッチ入りの所定時間を変更する制御を行うことで、エンジン20の駆動力による走行車体2の揺れ及び振動を適確に抑えることができる。
図16(a)に示す例は、旋回外側の後輪11が所定の回転数(累計回転数)Kに到達するたびに旋回内側の後輪11の回転数(回転速度)が旋回外側の後輪11の回転数(回転速度)の1/5以下となる場合を想定しており、所定の走行距離ごとにサイドクラッチが所定時間((ロ)で示す)入りになるサイドクラッチの入り切り周期のタイムチャートである。なお、「所定の回転数に到達するたびに」累積回転数Kのカウントはクリアする。累計回転数Kのカウント開始は先の間欠サイドクラッチ制御が開始されたときである。
図17(a)に示す例は、旋回外側の後輪11が所定の累計回転数Kに到達するたびに旋回内側の後輪11の回転数(回転速度)が旋回外側の後輪11の回転数(回転速度)の1/5よりも大きくなる場合を想定しており、所定の走行距離ごとにサイドクラッチが所定時間((イ)で示す)切りになるサイドクラッチの入り切り周期のタイムチャートである。なお、「所定の回転数に到達するたびに」累積回転数Kのカウントはクリアする。
また、所定時間切り後も旋回内側の後輪11の回転数が旋回外側の後輪11の回転数の1/5よりも大きい場合は、サイドクラッチが所定時間切りになった後、サイドクラッチが入りになる。なお、この入り時間はプログラミングされている初期値であり、上記旋回内側の後輪11の回転数が旋回外側の後輪11の回転数の1/5よりも常時大きい場合と同じで、同様な制御となる。そして、この入り時間は機体の種類、圃場状態などの種々の条件により決まるものである。
そして、このような場合は、図17(b)に示すように、図17(a)に示す例よりも作動周期Tが短い(オン時間が短い)タイムチャートになる。
したがって、旋回内側の後輪11のサイドクラッチの入り切り周期(作動周期T)の入り時間の割合も減少方向に変更するため、エンジン20の駆動力による走行車体2の揺れ及び振動を適確に抑えることができる。
(1)更に、旋回外側の後輪11の回転数を伝動軸回転数センサ205で検出し、当該回転数が所定の回転数に到達するたびに、旋回内側の後輪11のサイドクラッチを所定時間入りにする制御を行っても良い。
例えば、所定の回転数を2/3回転とし、まず、間欠サイドクラッチ制御が開始されたときから旋回外側の後輪11の回転数が2/3回転になったときにサイドクラッチがオンになり、所定時間((ロ)で示す。例えば0.3秒)サイドクラッチがオンのままになる。累計回転数はサイドクラッチがオンになるとクリアされて再び回転数のカウントが始まる。
車速一定の前提条件の下では、オンオフがそれぞれ1回現出される時間(作動周期T)は変わらず、オン時間が変われば、オフ時間も変わることになる。そして、エンジン回転数センサ102により検出される駆動回転数が所定値(例えば3000rpm)以上である場合は、サイドクラッチ入りの所定時間を減少方向に変更する(例えば0.3秒から0.2秒に)制御を行うことで、旋回内側の後輪11のサイドクラッチの入り切り周期(作動周期T)の入り時間の割合も減少方向に変更するため、エンジン20の駆動力による走行車体2の揺れ及び振動を適確に抑えることができる。
図18(b)には、(2)の例の旋回内側の車輪のサイドクラッチの入り切り周期のタイムチャートを示す。
例えば、所定の回転数を2/3回転とし、まず、間欠サイドクラッチ制御が開始されたときから旋回外側の後輪11の回転数が2/3回転になったときにサイドクラッチがオフになり、所定時間((イ)で示す。例えば0.3秒)サイドクラッチがオフのままになる。この場合の累計回転数はサイドクラッチがオフになるとクリアされて再び回転数のカウントが始まる。
車速一定の前提条件の下では、オンオフがそれぞれ1回現出される時間(作動周期T)は変わらず、オフ時間が変われば、オン時間も変わることになる。そして、エンジン回転数センサ102により検出される駆動回転数が所定値(例えば3000rpm)以上である場合は、サイドクラッチ切りの所定時間を増加方向に変更する(例えば0.3秒から0.4秒に)制御を行うことで、旋回内側の後輪11のサイドクラッチの入り切り周期(作動周期T)の入り時間の割合が減少方向に変更するため、エンジン20の駆動力による走行車体2の揺れ及び振動を適確に抑えることができる。
図18(c)には、(3)の例の旋回内側の車輪のサイドクラッチの入り切り周期のタイムチャートを示す。
例えば、第一の所定の回転数を2/3回転とし、第二の所定の回転数を1/15回転とした場合に、まず、旋回外側の後輪11の回転数が前回のオン開始時から2/3回転になったときにサイドクラッチがオンになり、旋回内側の後輪11が1/15回転(サイドクラッチのオン開始時から数える)に到達するまでサイドクラッチがオンのままになる。
そして、エンジン回転数センサ102により検出される駆動回転数が所定値(例えば3000rpm)以上である場合は、前記第一の所定の回転数又は第二の所定の回転数を変更する。例えば、具体的には、第一の所定の回転数を増加方向に変更するか、第二の所定の回転数を減少方向に変更するか、第一の所定の回転数を増加方向に変更すると共に第二の所定の回転数を減少方向に変更する場合が想定される。
なお、この苗植付部上昇牽制装置は、変形田など植付中でもハンドル操作が多くなるときに、植付中に苗植付部4が上昇しないようにする場合に必要である。
オペレータは前輪10が空転していると判断した場合に左右の前輪10を等速で駆動させるために、前輪差動牽制装置を入りにする(牽制作動する)。オペレータが前輪デフロックペダル245を踏むと、前輪デフロックペダルセンサ247により当該信号が検出されて前輪差動牽制装置が入りになって牽制作動する。
そして、このような場合は オペレータが前輪デフロックペダル245を踏むことなく、制御装置163により苗植付部上昇牽制装置の作動に連動して前輪差動牽制装置が牽制作動することで左右の前輪10のスリップを抑えて駆動力を得ることができ、機体の操向性能を向上させることができる。すなわち、変形田などでは苗植付部4の上昇を牽制するぐらいハンドル操作が多いため、本構成により操向性能を向上させるものである。
なお、マーカ自動切替装置とは、ハンドル操作の検出に基づいて、旋回方向(左、右)を判断し、植付が開始された後、次に出す側(旋回外側であった側)のマーカをマーカ作動モータ(図示せず)で自動的に線引き状態にする装置である。
したがって、このような場合は、制御装置163によりマーカ自動入切装置を非作動状態に切り替えるのに連動して前輪差動牽制装置を牽制作動するので、左右の前輪10のスリップを抑えて駆動力を得ることができ、機体の操向性能を向上させることができる。すなわち、マーカ自動入切装置を非作動状態にするぐらいハンドル操作が多いため、本構成により操向性能を向上させるものである。
そして、左右の後輪11のローリング機構による後輪11の上下動(ローリング)に連動して前輪差動牽制装置を牽制作動させる機能を制御装置163に設けても良い。後輪11のローリングの程度は後輪ローリング軸に設けられた後輪ローリングセンサ240(図7)により検出される。
例えば、走行負荷が大きくてエンジン回転数が低下したときは、前輪差動牽制装置を牽制作動するので、左右の前輪10のスリップを抑えて駆動力を得ることができ、機体の操向性能を向上させることができると共に、機体の直進性が向上する。
本構成により、例えば、機体の左右方向の位置合わせの際にステアリングハンドル34を頻繁に操作すると、左右の前輪10のスリップを抑えて駆動力を得ることができ、機体の操向性能を向上させることができると共に、機体の直進性が向上する。
例えば、凹凸が激しく耕盤が荒れている圃場等で作業を行うとき、ステアリングハンドル34が軽いと機体の振動によってステアリングハンドル34が取られて機体が大きく操向されてしまう。
しかし、後輪ローリングセンサ240により検出される後輪11のローリングの程度に連動してトルクジェネレータ37のアシスト力を小さくするので、むやみに機体が操向することを抑制できると共に、機体の直進性が向上する。
3 昇降リンク装置 4 苗植付部
5 施肥装置 10 前輪
11 後輪 12 ミッションケース
13 前輪ファイナルケース 14 前輪アクスル
15 メインフレーム 16 変速レバー
18 後輪ギヤケース 19 苗植付レバー
20 エンジン(原動機) 21 ベルト伝動装置
23 油圧式無段変速装置 25 植付クラッチケース
26 植付伝動軸 27(27a,27b) ロータ
28 施肥伝動機構 30 エンジンカバー
31 操縦席 32 フロントカバー
33 操作盤 34 ハンドル
35 フロアステップ 36 リヤステップ
37 トルクジェネレータ 38 予備苗載台
40 上リンク 41 下リンク
42 リンクベースフレーム 43 縦リンク
44 連結軸 45 ケーブル
46 昇降油圧シリンダー 48 昇降リンクセンサ
49 油圧ポンプ 50 苗植付伝動ケース
51 苗載台 51a 苗取出口
51b 苗送りベルト 52 苗植付装置
53 ブロア用電動モータ 55 センターフロート
56 サイドフロート 57 ミドルフロート
58 ブロア 59 エアチャンバ
60 肥料ホッパ 61 繰出部
62 施肥ホース 65 支持枠体
65a 支持ローラ 65b 両側辺部材
66 梁部材 66a 突出部
67 支持アーム 68 ロータ支持フレーム
70 駆動軸 71 連結部材
76,77 リンク部材 78 スプリング
81 ロータ上下位置調節レバー 82 折曲片
86I 左右クラッチ操作アーム
90 チェンジレバー(前後進レバー)
102 エンジン回転数センサ 126 苗植付け具
161 昇降バルブ 163 制御装置
166 フィンガーレバー 180 左右ロッド
184 旋回制御のスタートボタン(スイッチ)
190 接当片 191 バックリフトスイッチ
192 自動リフト切替スイッチ 193 ハンドル切れ角センサ
195 サイドクラッチスイッチ 205 伝動軸回転数センサ
206a〜208b 設定ダイヤル
210 間欠サイドクラッチ制御調節ダイヤル
212 植始め調節ダイヤル 217 プルシリンダ
221 クラッチ制御用電磁バルブ
230 苗植付部上昇牽制スイッチ
235 迎い角センサ 237 マーカ入切スイッチ
243 エンジン回転数変更スイッチ
240 後輪ローリングセンサ 245 前輪デフロックペダル
247 前輪デフロックペダルセンサ
A 継続的入り切り制御機能
B 断続的入り切り制御機能(間欠サイドクラッチ制御)
C 断続的入り切り制御補正機能
D 回転数演算設定機能
Claims (2)
- 原動機(20)を備えた走行車体(2)と、
該走行車体(2)の前進方向に向かって左右にそれぞれ設けられた前輪(10)と、
該前輪(10)の左右後方にそれぞれ設けられ、前記原動機(20)により駆動する後輪(11)と、
前記走行車体(2)上に設けられ、走行車体(2)の操縦を行うための操縦席(31)と、
該操縦席(31)に設けられ、走行車体(2)の操向方向を決める操向ハンドル(34)と、
該操向ハンドル(34)の操作に連動して、左右の前輪(10)の向きを変更できるステアリング機構(86I、180、217)と、
前記走行車体(2)の前進方向に向かって後側に昇降リンク装置(3)を介して昇降可能に装着された作業装置(4)と、
前記原動機(20)の出力軸の駆動回転数を検出する原動機回転数検出手段(102)と、
前記原動機(20)からの動力を左右の後輪(11)に伝達する左右のサイドクラッチと、
前記ステアリング機構(86I、180、217)に連動して旋回内側の後輪(11)のサイドクラッチを断続的に入り切りする断続的入り切り制御機能(B)を有する制御装置(163)と
を備えた作業機であって、
前記制御装置(163)は、原動機回転数検出手段(102)により検出される駆動回転数が所定値以上である場合に前記断続的入り切り制御機能(B)の旋回内側の後輪(11)のサイドクラッチの入り切り周期の入り時間の割合を減少方向に変更する断続的入り切り制御補正機能(C)を有することを特徴とする作業機。 - 前記左右の後輪(11)の回転数を検出する左右の後輪回転数検出手段(205)を設け、
前記制御装置(163)は、前記後輪回転数検出手段(205)により検出された旋回外側の後輪(11)の回転数に基づいて、該旋回外側の後輪(11)の回転数よりも小さい旋回内側の後輪(11)の回転数を演算し、設定する旋回内側の後輪(11)の回転数演算設定機能(D)を有し、
前記断続的入り切り制御機能(B)は、該回転数演算設定機能(D)により設定された回転数よりも前記後輪回転数検出手段(205)により検出された旋回内側の後輪(11)の回転数が大きい場合はサイドクラッチを切りにし、前記旋回内側の後輪(11)の回転数演算設定機能(D)により設定された回転数よりも前記後輪回転数検出手段(205)により検出された旋回内側の後輪(11)の回転数が同じ又は小さい場合はサイドクラッチを所定時間入りにする制御を行い、
前記断続的入り切り制御補正機能(C)は、前記原動機回転数検出手段(102)により検出される駆動回転数が所定値以上である場合に前記断続的入り切り制御機能(B)のサイドクラッチ入りの所定時間を減少方向に変更する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の作業機。
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