JP5635527B2 - 動脈硬化の予防又は治療用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、動脈硬化の予防又は治療用組成物に関する。
高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)は、五加皮科人参属に属する植物で、韓国、中国、日本等では2,000年余り前から使用されてきた生薬であり、経験的に、疾病を予防し、寿命を延ばす目的で使用されてきた。
高麗人参の代表的な生理活性成分であるジンセノサイド(Ginsenoside)は、高麗人参の地上及び地下部に均一に分布されており、特に、高麗人参の根、高麗人参の葉及び高麗人参の実等の部位によって、ジンセノサイドの含量だけでなく、組成も異なる。
最近の欧米化された肉料理主体の食生活による血管機能の障害により多様な成人病の発症率が増加しており、心臓発作、高血圧、動脈硬化又は脳卒中等の心血管疾患が死亡率全体の30%を占めている。
一般的に使用される心臓循環器系の治療薬(Angoitensin converting enzyme(ACE)inhibitor, HMG−CoA reductase inhibitor)は、ほとんどが合成医薬品で価格が高く、長期間服用時には、副作用により効果面においてその限界性が明らかにされているのも事実である。
韓国公開特許第10−2007−0032435号明細書 韓国登録特許第10−0780056号明細書 韓国登録特許第10−0823490号明細書
したがって、本発明は、従来から要請されてきていた技術的課題を解決することを目的とする。
具体的に、本発明の一実施例に係る目的は、従来使用されていた高麗人参の根ではなく、高麗人参の実の抽出物を有効成分として含有する組成物を通じ、動脈硬化による病変や血管炎症因子の生成を効果的に抑制する、動脈硬化の予防又は治療用組成物を提供することである。
こうした目的を達成するための本発明に係る動脈硬化の予防又は治療用組成物は、高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物を有効成分として含有してなる。
本発明に係る組成物は、高麗人参の根と異なる成分及び組成を有する高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物を有効成分として含有することにより、血管炎症性疾患である大動脈粥状硬化及び動脈硬化による病変組織の発生を減少させ、血中の炎症誘発因子であるTNF−α及びiNOS活性化によるNO生成を有意に抑制させることができるところ、優れた動脈硬化の予防及び治療効果を発揮することができる。
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を通じて、高麗人参の実及び高麗ニンジンの根の抽出物のジンセノサイド成分を分析した結果を示したグラフである。 本発明に係る組成物を処理した群における、大動脈内の粥状硬化斑の形成を測定して評価した結果を示した写真である。 本発明に係る組成物を処理した群における、大動脈内の粥状硬化斑の形成を測定して評価した結果を示したグラフである。 本発明に係る組成物を処理した群における、大動脈弓内の病変面積を測定して分析した結果を示した写真である。 本発明に係る組成物を処理した群における、大動脈弓内の病変面積を測定して分析した結果を示したグラフである。 本発明に係る組成物を処理した群における、血液内動脈硬化誘発因子であるTNF−α(tumor necrosis factor−α)の生成変化を分析したグラフである。 本発明に係る組成物を処理した群における、一酸化窒素(NO)の生成変化を分析したグラフである。
本出願の発明者は、下記の実施例を通じて示されたところのように、本発明に係る高麗人参の実の抽出物を有効成分として含有する組成物を処理する場合、動脈硬化の進行により増加することとなる動脈壁への脂肪層の蓄積が減少し、動脈硬化による病変組織の発生を著しく減少させることができることを確認した。
また、高麗人参の実の抽出物を有効成分として含有する組成物は、動脈硬化の主な病因として知られているTNF−α(tumor necrosis factor−α)の生成、及び誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現を、有意に減少させることができることを確認した。
一の好ましい実施例において、前記有効成分は、種子を分離除去した高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の果肉と果皮を乾燥、例えば、日光乾燥又は熱風乾燥した後、溶媒を加えて抽出した抽出物であってよい。
前記のように、種子を除去し、高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の果肉と果皮を日光乾燥又は熱風乾燥する工程は、高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実を前処理する過程であり、これにより製造された高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の乾燥物は、溶媒、好ましくは水又はエタノールで処理して抽出し、減圧濃縮することにより、高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物を製造することができる。
前記高麗人参の実の抽出物は、高麗人参の根と異なる組成及び成分含量から成っているところ、例えば、PT(Protopanaxatriol)系ジンセノサイドに対するPD(Protopanaxadiol)系ジンセノサイドの比率が0.5〜3.2であってよい。
また、前記高麗人参の実は、高麗人参の根に比べてジンセノイドの含量が非常に高く、PT(Protopanaxatriol)系ジンセノイドである“ジンセノイドRb1,Rb2,Rc及びRd”と、PD(Protopanaxadiol)系ジンセノイドである“ジンセノイドRe,Rg1及びRg2”の組成が従来の高麗人参の根とは全く異なる。
さらに、前記高麗人参の実の抽出物には、カリウム、カルシウム、鉄、リン、マグネシウム及び亜鉛からなる群から選択される一以上の豊富なミネラル、及び/又はビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)及びビタミンB9(葉酸)からなる群から選択される一以上の豊富なビタミンが含まれていてよい。こうした豊富なミネラル成分とビタミン成分もまた、高麗人参の実が従来の高麗人参の根と異なる、果実としての特性を示すものである。
したがって、こうした結果は、従来知られている高麗人参の根の抽出物を有効成分とする組成物の組成と、本発明に係る高麗人参の実の抽出物を有効成分とする組成物とは、顕著な違いがあることを確然と示しているものである。
前記抽出物は、例えば、組成物の重量全体に対して0.01重量%〜100重量%含まれていてよく、前記抽出物の含量が組成物全体に対して100重量%で含まれている場合、前記組成物は、動脈硬化の予防又は治療に効果を発揮する有効成分である抽出物のみからなるものであってよい。
本発明に係る組成物は、抗動脈硬化効果を発揮する高麗人参の実の抽出物を有効成分として含有することにより、高脂肪の食事等により誘発される動脈硬化による病変組織の発生を減少させ、又は血管炎症因子の生成を抑制させることができ、前記血管炎症因子の生成の抑制は、TNF−α(tumor necrosis factor−α)の生成の抑制、及び誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現の抑制を通じてなされていてよい。
前記動脈硬化による病変組織の発生は、例えば、血管炎症部位に移動した単球細胞が酸化脂質である酸化LDL(oxidized LDL)を捕食すると泡沫細胞(foam cells)となるが、これらの細胞は、炎症性サイトカインであるTNF−α及びIL−1βを生成して、血管中膜(media)側にあった平滑筋細胞を刺激して増殖を促進し、血管内膜(intima)側へ移動する。これにより、血管壁はその内壁(intima)が厚くなり、隆起して動脈硬化斑又は粥状硬化斑(atheroma)を形成することで誘発されるとされている。
本発明に係る組成物は、高麗人参の実の抽出物を有効成分として含有する食品組成物及び医薬組成物であってよく、前記食品組成物は、健康機能性食品組成物であってよい。
本発明に係る前記医薬組成物は、常用される無機又は有機の担体を加えて、固体、半固体若しくは液状の形態で経口投与し、又は非経口、直腸、局所、経皮、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下等に投与することができ、特に、経口投与が望ましい。
前記経口投与のための製剤としては、錠剤、丸剤、顆粒剤、軟・硬カプセル剤、散剤、細粒剤、粉剤、乳濁剤、シロップ剤、ペレット剤、飲料等を挙げることができる。また、前記非経口投与のための製剤としては、注射剤、点滴剤、軟膏、ローション、スプレー、懸濁剤、乳剤、坐剤等を挙げることができる。
本発明に係る有効成分の製剤化には、常法に従って実施すればよく、界面活性剤、賦形剤、着色料、香辛料、保存料、安定剤、緩衝剤、懸濁剤、その他常用される補助剤を適当に使用することができる。
また、前記有効成分の投与量は、治療を受ける対象の年齢、性別、体重や、治療する特定疾患又は病理状態、疾患又は病理状態の深刻度、投与経路、及び、処方者の判断により異なり得る。これらの因子に基づく投与量の決定は、当業者の水準内にあり、一般的に、投与量は、0.001mg/kg/日〜約2000mg/kg/日の範囲であってよい。
以下、実施例を通じて本発明をさらに詳述するが、下記の実施例は、本発明を例示するためのものであって、本発明のカテゴリが、これらだけに限定されるものではない。
[実施例1]高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物の製造及び分析
1.高麗人参の実の前処理
生の高麗人参の実を収穫し、種子を分離して除去した後、高麗人参の実の果肉と果皮を日光乾燥又は熱風乾燥して、高麗人参の実の乾燥原料を製造した。
2.高麗人参の実の抽出物の製造
高麗人参の実の乾燥物1kgに、水又はアルコール3Lを加えて常温又は還流抽出し、濾過した後、40℃〜45℃で減圧濃縮して、高麗人参の実の抽出物300gを得た。
3.高麗人参の実の抽出物の成分比較(高麗人参の実と高麗人参の根のジンセノサイド(高麗人参サポニン)の成分分析)
高麗人参の実と高麗人参の根の抽出物を製造し、抽出物にエーテル(ether)処理して脂溶性成分を除去した後、BuOH(butanol)で粗サポニンを抽出、濃縮して、HPLCを通じたジンセノサイド成分分析を行い、その結果を表1及び図1に示した。
高麗人参の実の抽出物は、粗サポニン含量において高麗人参の根の抽出物に比べ約2倍の含量が含まれており、ジンセノサイドをPD(Protopanaxadiol:ジンセノサイドRb1,Rb2,Rc及びRd)系ジンセノサイド及びPT(Protopanaxatriol:ジンセノサイドRe,Rg1及びRg2)系ジンセノサイドの比率で区分したときには、それぞれ0.73と3.23で、その組成において、高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実と高麗人参の根は、明確な違い及び特徴を示した。
<高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物のミネラル成分の分析>
実施例1で製造した高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物が、高麗人参の根とは異なり「果実」としての特徴を有することを区別するために、ビタミンをはじめとするミネラル成分の分析を行い、その結果を下記の表2に示した。
以上のように、本発明で使用される高麗人参の実の成分的特性は、高麗人参の根よりも多い高麗人蔘サポニン含量を含んでいるとともに、サポニンの組成の性質が正反対であり、また、高麗人参の根とは異なり、果実として16種のビタミンとミネラル含量が豊富であることが分かる。
これをもとに、動脈硬化の予防又は治療効果について実験してみた。比較物質としては、健康食品として広く使用されている素材である紅参抽出物を使用して、高麗人参の実の抽出物との効能を比較してみた。
1.実験方法
アポリポタンパク質(Apolipoprotein E:ApoE)欠乏マウスを使用し、食餌と水は自由摂食で16週間行った。つまり、抗動脈硬化実験に普遍的に使用する動物モデルとして、ApoE欠乏マウスモデルにおいて16週間の高脂肪食餌を通じて動脈硬化を誘導させ、実験群ごとに高麗人参の実の抽出物を摂取した実験群に対する抑制効果を確認した。
1)食餌の準備
飼料は、高脂質を誘導するための方法として、20%脂肪(Fat:10% Lard, 10% Cocoa butter, 0.15% Cholesterol and 0.05% Cholic acid)をピュリナ5001(Purina 5001)飼料に添加した。準備された高脂質飼料に、GBは300mg/Kgと500mg/Kgの濃度で、RGは750mg/Kgの濃度で添加した。すべての飼料は、ガンマ線照射滅菌を施した。
2)実験群の構成
グループ1(16匹):High fat diet(HCD)提供
グループ2(16匹):HCD + GB300mg/Kg
グループ3(16匹):HCD + GB500mg/Kg
グループ4(16匹):HCD + RG750mg/Kg
グループ5(8匹):Normal chow diet(NCD)
3)エンフェース分析(En face analysis)
マウスを犠牲にして、心臓と腹大動脈まで切除した後、周囲の脂肪組織と外膜(adventitia)部位をきれいに削除した。心臓基底部の動脈を切断して、心臓から腹大動脈を分離した後、微細ハサミや微細ピンセットを利用して切開して、血管内部が見えるように展開し、ピンで固定した。動脈を10%中性緩衝ホルマリン溶液(neutral buffered formalin solution)で16時間固定した後、蒸留水で洗浄した。試料をアブソルートプロピレングリコール(absolute propylene glycol)に1分間浸した後、オイル−レッド(Oil−red)溶液で16時間染色した後、85%プロピレングリコール(propylene glycol)に2分間浸し、蒸留水で洗浄した後、解剖顕微鏡(Leica)を使用して写真撮影をした。写真イメージは、アクシオビジョン(AxioVision)のAC画像解析プログラムで大動脈総面積に対する病変パーセントを測定した。
4)大動脈弓に形成された粥状硬化斑の確認及び面積の測定
マウスを犠牲にして、心臓及び上行大動脈から胸部大動脈まで切除し、10%中性緩衝ホルマリン溶液(neutral buffered formalin solution)に固定した。固定された心臓をかみそりでうまくトリミング(trimming)した後、OCT化合物(compound)に包埋(embedding)してディープフリーザー(deep freezer)で凍結させた後、大動脈弓を凍結切片機で10μmの厚さに切って、スライドを製作した。脂肪染色のために、スライドを蒸留水に浸した後、アブソルートプロピレングリコール(absolute propylene glycol)で1分間処理し、オイル−レッド(Oil−red)溶液において16時間染色した後、85%プロピレングリコールで2分間処理した。スライドを蒸留水で洗浄した後、水性封入剤で封入して光学顕微鏡で観察した。粥状硬化斑の面積は、カメラ付きカールツァイス(Carl Zeiss)光学顕微鏡を使用して顕微鏡像をモニターに表示させた後、イメージ測定ソフトウェア(image measure software)を利用して面積を測定し、評価した。
5)動脈硬化マウスモデルにおける、血清中の酸化窒素(nitric oxide:NO)の分析:
血清内のNO酸化物質の濃度を測定するために、ナイトレート/ナイトライトカラーパラメトリックアッセイキット(nitrate/nitrite colorimetric assay kit:Cayman Chemical Co., Ann Arbor,MI)を使用した。付属のマニュアルに従い、血清及び標準試薬(standard)を40μLずつ96ウェルプレート(well plate)に入れ、5μLの酵素コファクター混合物(enzyme cofactor mixture)を添加した。ここで、5μLのナイトレートリダクターゼ混合物(nitrate reductase mixture)を入れ、3時間常温で反応させた。ここで、50μLの10%ZnSOを加えた後、1,5000rpmで15分間遠心分離した。80μLの上層液を96ウェルプレートに移した後、40μLのグリース試薬1(Griess reagent 1)溶液と40μLのグリース試薬2(Griess reagent 2)溶液を入れて、10分間反応させた。反応生成物の吸光度を550nmで測定した。
6)動脈硬化マウスモデルにおける血清中TNF−αの分析:
動脈硬化は、炎症反応により多様なサイトカイン(cytokine)を生成し、これらサイトカインのうちTNF−αは、最も重要なサイトカインである。よって、16週間薬物を投与したマウスから血液を採取し、血清を分離し、血清中のTNF−αをELISA法を用いて確認した。
2.実験結果
1)大動脈に形成された粥状硬化斑の確認と面積の測定:
本実験では、16週間ApoE欠乏マウスに高脂質食餌を供給し、大動脈を分離して、エンフェース分析(En face analysis)を通じて大動脈内の粥状硬化斑の変化を観察した。正常食餌群に比べ、高脂質食餌群において粥状硬化斑の形成が増加したことを確認し、その結果を図2aに示した。こうした粥状硬化斑の増加は、投与により濃度依存的に減少することを確認した。
一方、GB(高麗人参の実の抽出物500mg/kg)を投与した実験群では、粥状硬化斑形成の抑制効果は、比較薬物であるRG(紅参抽出物750mg/kg)を投与した実験群よりも効能が高いことが分かり、その結果を図2bに示した。
2)オイル−レッドO染色(Oil−red O staining)を通じた大動脈弓内病変面積の分析:
動脈硬化斑が進行すると動脈壁に脂肪層の蓄積が増加することとなる。よって、GB化合物の投与が大動脈内部での脂肪層の形成を抑制する効能を、Oil−red O staining法を用いて測定した。高脂質食餌群の場合、正常対照群に比べて粥状硬化現象が著しく増加し、こうした増加は、高麗人参の実の抽出物によって濃度依存的に抑制されることを観察し、その結果を図3aに示した。GB化合物(高麗人参の実の抽出物500mg/Kg)を投与した実験群は、比較物質であるRG化合物(紅参抽出物750mg/Kg)よりも優れた大動脈弓内病変の減少効果があることが分かり、その結果を図3bに示した。
3)血液内動脈硬化誘発因子の変化分析:
血管の炎症疾患である動脈硬化の主な病因として、サイトカインであるTNF−αの生成及びiNOSの発現による一酸化窒素(nitric oxide)の合成が知られている。よって、血液内に存在するTNF−α、一酸化窒素(nitric oxide)の濃度を測定した。正常食餌群に比べ高脂質食餌群において、TNF−αと一酸化窒素の量が増加し、こうした増加は、高麗人参の実の抽出物投与により有意に減少し、その結果をそれぞれ図4a及び図4bに示した。GB(高麗人参の実の抽出物300mg/kg)を投与した場合には、比較薬物であるRG(紅参抽出物750mg/kg)と類似な抑制効果を見せたが、GB(高麗人参の実の抽出物500mg/Kg)の投与による抑制効果は、最も優れていることを確認した。
以下、前記組成物の製剤例を説明するが、本発明を限定しようとするものではなく、単に具体的に説明するためのものである。
[製剤例1]丸剤の製造
実施例1により製造された高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物30重量%、トウモロコシ澱粉30重量%、グリセリン20重量%、及びソルビトール粉末20重量%を混合し、製丸機を使用して、丸を製造した。内容物の最終重量は3.5gであった。
[製剤例2]錠剤の製造
実施例1により製造された高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物30重量%、乳糖20.5重量%、デキストリン20重量%、マルチトール粉末20重量%、及びキシリトール粉末7重量%を混合し、流動層乾燥機を利用して顆粒化した後、シュガーエステル(sugar ester)2.5重量%を添加して打錠機で打錠した。内容物の最終重量は2gであった。
[製剤例3]顆粒剤の製造
実施例1により製造された高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物30重量%、キシリトール5重量%、及びイソマルト65重量%を混合し、流動層顆粒機を使用して顆粒に成形した後、包に充填した。内容物の最終重量は2gであった。
本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、前記内容を基に、本発明の範疇内において多様な応用及び変形を行うことが可能であろう。

Claims (6)

  1. 高麗人参(Panax ginseng CA Meyer)の実の抽出物を有効成分として含有し、
    前記抽出物のジンセノサイドは、PT(Protopanaxatriol)系ジンセノサイドに対するPD(Protopanaxadiol)系ジンセノサイドの比率が0.5〜3.2であり、
    前記PT系ジンセノサイドは、Re、Rg1およびRg2のうちの1つ又は複数であり、
    前記PD系ジンセノサイドは、Rb1、Rb2、RcおよびRdである、血管炎症性動脈硬化の予防又は治療用医薬組成物。
  2. 前記有効成分は、高麗人参の実の果肉と果皮を乾燥させた後、溶媒を加えて抽出した抽出物であることを特徴とする、請求項1記載の血管炎症性動脈硬化の予防又は治療用医薬組成物。
  3. 前記抽出物は、組成物全体に対して0.01重量%〜100重量%含まれることを特徴とする、請求項1記載の血管炎症性動脈硬化の予防又は治療用医薬組成物。
  4. 前記組成物は、動脈硬化による病変組織の発生を減少させることを特徴とする、請求項1記載の血管炎症性動脈硬化の予防又は治療用医薬組成物。
  5. 前記組成物は、血管炎症因子の生成を抑制させることを特徴とする、請求項1記載の血管炎症性動脈硬化の予防又は治療用医薬組成物。
  6. 前記血管炎症因子の生成の抑制は、TNF−α(tumor necrosis factor−α)の生成の抑制、及び誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現の抑制を通じて行われることを特徴とする、請求項5記載の血管炎症性動脈硬化の予防又は治療用医薬組成物。
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