JP5634024B2 - リードフレーム固定材、リードフレーム、及び半導体装置 - Google Patents

リードフレーム固定材、リードフレーム、及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、半導体アセンブリに使用されるリードフレームのインナーリードを固定する、又はリードフレームのダムバーを形成する際に有用なリードフレーム固定材等に関する。
リードフレームとは、薄い金属板がフォトエッチングやプレス加工等により多数のピン(リード)を備えて形成され、半導体素子の個々の端子と各リードとが接続されるフレームである。
従来、例えばICやLSI等の電子部品の組み立て、製造工程において、リードフレームのピンが変形したり不揃いになったりすることを防止するため、リードフレームにはピン保持部等が形成されてきた。
例えば、特許文献1:特開昭55−021118号公報には、耐熱性接着剤を塗布したポリイミド系フィルムを適当な寸法に切断したピン保持テープを、リードフレームの各ブロック毎に各ピン先端寄りの所定箇所上に粘着する方法が記載されている。また、特許文献2:特開昭61−241953号公報には、各ピン先端寄りの所定箇所上と各ピン間に、合成樹脂剤を充填させダム部を形成する方法が記載されている。
しかし、支持フィルムの片面に接着剤層を設けた二層構造の接着テープを用いて接着する方法においては、型抜きにより廃棄物が多量に生じたり、リードフレームの種類に応じて型抜き用の金型が必要であったりする等、材料、廃棄、管理のコストの観点から問題があった。
このような事情の下、特許文献3:特公平04−064468号公報には、リードフレームの形状・種類を問わずピンの保持を容易に行うこと等を目的として、リードフレームの各ピン先端寄りの所定箇所上と各ピン間に光硬化性の樹脂材料を塗布し、押圧板間で押圧して樹脂材料をピン間に入り込ませ、その後、硬化処理を施してピン間に保持部を形成する方法が記載されている。
一方、接着性樹脂については、特許文献4:国際公開番号WO2005/095486号において高い硬化性と貯蔵安定性を両立させ得る一液性エポキシ樹脂組成物が記載されている。
特開昭55−021118号公報 特開昭61−241953号公報 特公平04−064468号公報 国際公開番号WO2005/095486号
しかしながら、押圧板間で押圧して接着性樹脂をピン間に入り込ませる方法を採用する場合には、ピン間に気泡等が介在する可能性があり、ピン間を確実に固定する観点からはなお改善の余地を有する。また、押圧板を使用することによる接着性樹脂の汚染の点や、装置が大掛かりになる等の点において、なお改善の余地を有するものであった。
また、接着性樹脂に関する特許文献4:国際公開番号WO2005/095486号には、リードフレーム材の用途についての記載はなく、実施例の一液性エポキシ樹脂組成物をリードフレーム固定に使用しても良好に固定できるものではなかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、リードフレームを良好に、かつ簡便に固定することが可能なリードフレーム固定材等を提供する事を課題とする。
本発明者らは、上述の課題を解決するため鋭意検討した結果、一定温度における粘度範囲が適切に設計されたリードフレーム固定材を使用することにより、リードフレームを確実かつ簡便に固定し得ることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、硬化の目的で加熱する過程において粘度が適切に低下し、リード間隙への埋め込みが速やかに行われるリードフレーム固定材を用いれば、押圧板を用いない簡便なリードフレーム固定技術を実現し得る。
また、固定材をリード上へ塗布した場合のリード方向への拡がりが一定範囲に規定されつつ、しかもリード間には固定材が十分に保持されるリードフレーム固定材を用いれば、リードフレームを再現性よく良好に固定し得る。
本発明者は、一定温度における粘度範囲が適切に設計されたリードフレーム固定材が、これらの指針に沿ったリードフレーム固定用のリードフレーム固定材として適切であることを見出したものである。
従って、本発明は、以下のリードフレーム固定材等を提供する。
[1]
80℃における粘度として0.01Pa・s〜10Pa・sの粘度を有するリードフレーム固定材。
[2]
25℃の環境温度下に8時間放置した場合の粘度変化が1.0倍〜1.2倍である[1]記載のリードフレーム固定材。
[3]
195℃の循環温空気下での熱硬化時間が80秒以下である[1]又は[2]記載のリードフレーム固定材。
[4]
80℃から150℃まで10℃/分の昇温速度で昇温した場合に観察される粘度変化速度が10Pa・s/秒以上である[1],[2]又は[3]記載のリードフレーム固定材。
[5]
195℃の循環温空気下に80秒間放置した場合の加熱減量割合が10%以下である[1]〜[4]のいずれかに記載のリードフレーム固定材。
[6]
(A)成分:エポキシ樹脂と、(B)成分:エポキシ樹脂用硬化剤とを含み、当該(B)成分は潜在性硬化剤を含む[1]〜[5]のいずれかに記載のリードフレーム固定材。
[7]
前記(B)成分が、前記(A)成分と前記(B)成分との合計量に占める割合は、0.1質量%〜99質量%である[6]に記載のリードフレーム固定材。
[8]
前記潜在性硬化剤の平均粒子径は10μm以下である[6]又は[7]に記載のリードフレーム固定材。
[9]
前記(B)成分はイミダゾール類を含む[6],[7]又は[8]に記載のリードフレーム固定材。
[10]
前記潜在性硬化剤は、前記(A)成分と、前記(B)成分との反応により得られた第一シェル、及び/又は、(C)成分:イソシアネート化合物と、(D)成分:活性水素を有する化合物と、の反応により得られた第二シェルを備えたカプセル型硬化剤である[6]〜[9]のいずれかに記載のリードフレーム固定材。
[11]
前記(A)成分が高埋め込み性エポキシ樹脂(J)を含む[6]〜[10]のいずれかに記載のリードフレーム固定材。
[12]
前記の高埋め込み性エポキシ樹脂(J)が前記(B)成分100質量部に対して1〜50000質量部である[11]に記載のリードフレーム固定材。
[13]
前記(J)成分がビスフェノールF型エポキシ樹脂を含む[12]に記載のリードフレーム固定材。
[14]
前記(A)成分が拡がり性を制御できるエポキシ樹脂(K)を含む[6]〜[13]のいずれかに記載のリードフレーム固定材。
[15]
前記の拡がり性を制御できるエポキシ樹脂(K)が前記(B)成分100質量部に対して1〜50000質量部である[14]に記載のリードフレーム固定材。
[16]
前記(K)成分がナフタレン型エポキシ樹脂を含む[15]のいずれかに記載のリードフレーム固定材。
[17]
全塩素濃度が2500ppm以下である[1]〜[16]のいずれかに記載のリードフレーム固定材。
[18]
アンモニウムイオン濃度が100ppm以下である[1]〜[17]のいずれかに記載のリードフレーム固定材。
[19]
リード幅及びリード間隙がそれぞれ150μm以下で厚さが70〜160μmの銅リードフレームのリード上に、リード間隙の2倍の樹脂幅でリードフレーム固定材を塗布し・硬化させた時に、塗布面側のリード上へ残る硬化樹脂の厚さが20μm以下となることを特徴とするリードフレーム固定材。
[20]
リード幅及びリード間隙がそれぞれ150μm以下で厚さが70〜160μmの銅リードフレームのリード上に、リード間隙の2倍の樹脂幅でリードフレーム固定材を塗布し・硬化させた時に、塗布直後の樹脂幅(Da)と硬化後の樹脂幅(Db)の比(Da/Db)が0.5以上となることを特徴とするリードフレーム固定材。
[21]
[1]〜[20]のいずれかに記載のリードフレーム固定材を用いたリードフレーム。 [22]
[21]に記載のリードフレームを用いた半導体装置。
本発明のリードフレーム固定材は、リードフレームを良好かつ簡便に固定することができる。本発明のリードフレーム固定材を用いて形成されたリードフレームや半導体装置は、信頼性や生産性が良好である。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、発明の実施の形態)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本実施の形態のリードフレーム固定材は、80℃における粘度として0.01Pa・s〜10Pa・s、好ましくは0.05Pa・s〜5Pa・s、より好ましくは0.2Pa・s〜2Pa・sの粘度を有する。このような粘度範囲を有することにより、本実施の形態のリードフレーム固定材は、リード上の樹脂拡がり性とリード間隙への埋め込み性とのバランスが良好であり、リードフレームを良好かつ簡便に固定し得る。
一方、本実施の形態のリードフレーム固定材の、室温(25℃)における粘度としては、通常0.1Pa・s〜150Pa・s、好ましくは1Pa・s〜50Pa・s、より好ましくは5Pa・s〜25Pa・sである。このような粘度範囲とすることにより、塗布の微細性、再現性、生産効率性が上がるというメリットがある。
なお、ここでいう「80℃における粘度」、又は「25℃における粘度」とは、レオメーター(HAAKE社製 RheoStress 600 測定モード;オシレーション)により測定される値である。これらの粘度値は、予め所定温度(80℃、又は25℃)に温度調整した試料台に試料を載せた場合において、測定時間を10秒間として測定される値(Pa・s)である。
本実施の形態のリードフレーム固定材を、25℃の環境温度下に8時間放置した場合の粘度変化(倍)としては、通常1.0倍〜1.2倍、好ましくは1.0倍〜1.1倍、より好ましくは1.0倍〜1.05倍である。また、25℃の環境温度下に24時間放置した場合の粘度変化(倍)としては、通常1.0倍〜1.2倍、好ましくは1.0倍〜1.1倍、より好ましくは1.0倍〜1.05倍である。粘度変化をこのような範囲に設定することにより、粘度上昇に応じて塗布装置のプログラムを変更する煩雑さが生じ難い。
なお、本実施の形態における「粘度変化」は、B型粘度計(東機産業社製BM型)により測定される粘度値(25℃)を用い、下記式を用いて算出される値(倍)である。
(粘度変化(倍))=(放置後粘度)/(放置前粘度)
本実施の形態のリードフレーム固定材について、195℃の循環温空気下における熱硬化時間としては、通常80秒以下、好ましくは50秒以下、より好ましくは30秒以下、下限として通常5秒以上、好ましくは10秒以上である。熱硬化時間をこのような範囲に設定することにより、リードフレームの生産性が向上し得る。
なお、本実施の形態における「熱硬化時間」は、次のように測定される。まず、厚さ0.5mmの銅板にアプリケーターで100μmの厚みに試料を塗布する。これを195℃に設定した循環温風式加熱オーブン(ESPEC社製 HIGH−TEMP. OVEN PHH−10)に所定時間入れる(空気雰囲気下)。次いで、試料をオーブンから取り出して室温に冷却する。試料表面を観察し、タック性があれば未硬化、タック性がなければ硬化したと判断される。硬化までに要する時間が「熱硬化時間」である。
本実施の形態のリードフレーム固定材について、環境温度を80℃から150℃まで10℃/分の昇温速度で昇温した場合に観察される粘度変化速度としては、通常10Pa・s/秒以上、好ましくは50Pa・s/秒以上である。粘度変化速度をこのような範囲に設定することにより、急峻性のある硬化性が実現され、リードフレームの生産性が向上し得る。
なお、本実施の形態における「粘度変化速度」は、レオメーター(HAAKE社製 RheoStress 600 測定モード;オシレーション)により測定される。予め80℃に温度調整した試料台に試料を載せ、10℃/分の速度で150℃まで昇温して粘度変化を測定する。x軸に時間、y軸に粘度をとって作図し、粘度が1000Pa・s以下の範囲で粘度/時間の傾きが最高となる値を粘度変化速度とする。
本実施の形態のリードフレーム固定材を、195℃の循環温空気下に80秒間放置した場合の加熱減量割合としては、通常10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下である。リードフレーム固定材がこのような加熱減量割合を有することにより、リードフレーム固定剤を硬化させる際に用いる炉の内部を汚染したり、リードフレームのワイヤーボンディング接続部を汚染してワイヤーボンディング性を低下させたりする可能性が低減される。
なお、本実施の形態における「加熱減量割合」は、次のように測定される。まず、厚さ0.5mmの銅板にアプリケーターで100μmの厚みに試料を塗布し、その試料の重量を精秤する。次いで、これを195℃に設定した循環温風式加熱オーブン(ESPEC社製 HIGH−TEMP. OVEN PHH−10)に80秒間入れる。次いで、試料をオーブンから取り出して室温に冷却し、再度、試料の重量を精秤する。これら精秤値を基に、下記式を用いて加熱減量割合を算出する。
(加熱減量割合(%))=100*(1−(加熱前試料の重量)/(加熱後試料の重量))
本実施の形態のリードフレーム固定材としては、例えば、熱硬化型、UV硬化型、2液硬化型等のリードフレーム固定材が挙げられる。より具体的には、例えば、アクリル系熱硬化型樹脂組成物、アクリル系UV硬化型樹脂組成物、ポリイミド系熱硬化型樹脂組成物、ポリアミドイミド系熱硬化型樹脂組成物、エポキシ系熱硬化型樹脂組成物、エポキシ系UV硬化型樹脂組成物等が挙げられる。中でも、塗布する組成物の形態での保存安定性と硬化の急峻性の観点から、エポキシ系熱硬化型樹脂組成物が好適に用いられる。
前記エポキシ系熱硬化型樹脂組成物としては、例えば、以下の(A),(B)成分、
(A)エポキシ樹脂、
(B)エポキシ樹脂用硬化剤、
を含有して形成されるリードフレーム固定材を挙げることができる。
前記(A)成分としては、モノエポキシ化合物、多価エポキシ化合物が挙げられる。これらは併用することも可能である。
モノエポキシ化合物としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、パラ−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、パラキシリルグリシジルエーテル、グリシジルアセテート、グリシジルブチレート、グリシジルヘキソエート、グリシジルベンゾエート、等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
また、多価エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、テトラフルオロビスフェノールA等のビスフェノール類をグリシジル化したビスフェノール型エポキシ樹脂;
ジヒドロキシベンゼン、ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のその他の2価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール等のトリスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;
1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のテトラキスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;
フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビスフェノールAノボラック等のノボラック類をグリシジル化したノボラック型エポキシ樹脂等;
多価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、グリセリンやポリエチレングリコール等の多価アルコールをグリシジル化した脂肪族エーテル型エポキシ樹脂;
p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸をグリシジル化したエーテルエステル型エポキシ樹脂;
フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸をグリシジル化したエステル型エポキシ樹脂;
4,4−ジアミノジフェニルメタンやm−アミノフェノール等のアミン化合物のグリシジル化物やトリグリシジルイソシアヌレート等のアミン型エポキシ樹脂等のグリシジル型エポキシ樹脂と、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環族エポキサイド等;
を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
前記(A)成分としては、高埋め込み性エポキシ樹脂(J)及び/又は拡がり性を制御できるエポキシ樹脂(K)を含むものが好ましい。高埋め込み性エポキシ樹脂(J)を含む固定材をリード上へ塗布した場合、その後の加熱硬化過程において、リード間隙への埋め込み性が良好となり、リード塗布面上への樹脂残りが極めて少なくなる。このためワイヤーボンディング性が著しく向上し得るリードフレーム固定材を提供することができる。
本実施の形態における「リード間隙への埋め込み性」は、次のように測定される。インナーリード先端のリード幅が100μm、リード間隙が50μmの銅アロイ194のQFP208タイプオープンフレームを用い、リードフレーム固定材の塗布幅が500μm、樹脂量が1.5mgになるように4辺をスクリューディスペンサーで塗布する。次に、リードフレーム表面が、約50秒間で175℃に到達し、その後175℃一定温度になるよう調整されたリフロー炉に80秒間入れて加熱硬化し、インナーリードを固定する。リードフレーム固定材を塗布した軌跡に沿ってリードフレームを切断し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察し塗布面のリード上に残っている樹脂の厚さ測定する。リード間隙への埋め込み性の値としては、20μm未満であることが好ましく、さらに好ましくは10μm未満である。
また、拡がり性を制御できるエポキシ樹脂(K)を含む固定材を用いれば、リード上へ塗布した時の樹脂拡がり性(リード上樹脂拡がり性)が一定範囲に制御されつつ、しかもリード間隙には固定材が十分に保持されるため、充分な強度を保持でき、ワイヤーボンディング性が著しく向上し得るリードフレーム固定材を提供できる。
本実施の形態における「リード上樹脂拡がり性」は次の方法で測定される。インナーリード先端のリード幅が100μm、リード間隙が50μmの銅アロイ194のQFP208タイプオープンフレームを用い、リードフレーム固定材の塗布幅が500μm、樹脂量が1.5mgになるように4辺をスクリューディスペンサーで塗布する。次に、リードフレーム表面が、約50秒間で175℃に到達し、その後175℃一定温度になるよう調整されたリフロー炉に80秒間入れて加熱硬化し、インナーリードを固定する。この時の塗布した直後の樹脂の幅(Da)と、加熱硬化後の樹脂の幅(Db)との比(D=Da/Db)をリード上樹脂拡がり性とした。リード上樹脂拡がり性の値として、Dは0.5以上が好ましく、さらに好ましくは0.6以上である。
前記(J)成分としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、テトラフルオロビスフェノールA等のビスフェノール類をグリシジル化したビスフェノール型エポキシ樹脂;
ジヒドロキシベンゼン等の2価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;
フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸をグリシジル化したエステル型エポキシ樹脂;
トリグリシジルイソシアヌレート等のアミン型エポキシ樹脂等のグリシジル型エポキシ樹脂と、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環族エポキサイド等;
を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。中でもビスフェノールA、ビスフェノールF、ジヒドロキシベンゼンをグリシジル化したエポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールFをグリシジル化したエポキシ樹脂が特に好ましい。また、前記(J)成分の前記(B)成分に対する比は、リード間隙への埋め込み性の観点から前記(B)成分100質量部に対して1〜50000質量部が好ましく、より好ましくは10〜1000質量部でさらに好ましくは200〜600質量部である。
前記(K)成分としては、例えば、ジヒドロキシベンゼン、ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のその他の2価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。中でもジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン、をグリシジル化したエポキシ樹脂エポキシ樹脂が好ましく、ジヒドロキシナフタレンをグリシジル化したエポキシ樹脂が特に好ましい。また、前記(K)成分の前記(B)成分に対する比は、リード間隙での拡がり性制御の観点から前記(B)成分100質量部に対して1〜50000質量部が好ましく、より好ましくは10〜1000質量部でさらに好ましくは100〜400質量部である。
一方、前記(B)成分としては、ノボラック樹脂系硬化剤、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、アミンアダクト系硬化剤等が例示できる。これらは2種以上を併用することも可能である。
ノボラック樹脂系としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂、ポリp−ビニルフェノール、等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水−3−クロロフタル酸、無水−4−クロロフタル酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無水ジメチルコハク酸、無水ジクロールコハク酸、メチルナジック酸、ドテシルコハク酸、無水クロレンデックク酸、無水マレイン酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサクロルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセリンビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
アミン系硬化剤としては、例えば、一級、二級および/または三級アミノ基を有する化合物が挙げられる。これらは2種以上を併用することも可能である。
一級アミノ基を有する化合物としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、シクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、アニリン、トルイジン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、等を挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
二級アミノ基を有する化合物としては、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ピペリジン、ピペリドン、ジフェニルアミン、フェニルメチルアミン、フェニルエチルアミン、等が挙げられる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
三級アミノ基を有する化合物としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、べンジルジメチルアミン、N,N'−ジメチルピペラジン、トリエチレンジアミン、1、8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7、1、5−ジアザビシクロ(4,3,0)−ノネン−5等の三級アミン類;
2−ジメチルアミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フェノキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−β−ヒドロキシエチルモルホリン等のアミノアルコール類;
2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミノフェノール類;
イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;
1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン、2−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2−ベンジルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−(o−トリル)−イミダゾリン、テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3?トリメチル?1,4−テトラメチレン?ビス?イミダゾリン、1,3,3?トリメチル?1,4−テトラメチレン?ビス?イミダゾリン、1,1,3?トリメチル?1,4−テトラメチレン?ビス?4?メチルイミダゾリン、1,3,3?トリメチル?1,4−テトラメチレン?ビス?4?メチルイミダゾリン、1,2?フェニレン?ビス?イミダゾリン、1,3?フェニレン?ビス?イミダゾリン、1,4?フェニレン?ビス?イミダゾリン、1,4?フェニレン?ビス?4?メチルイミダゾリン等のイミダゾリン類;
ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、N−メチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、ジエチルアミノエチルピペラジン等の三級アミノアミン類;
2−ジメチルアミノエタンチオール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン等のアミノメルカプタン類;N,N−ジメチルアミノ安息香酸、N,N−ジメチルグリシン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸等のアミノカルボン酸類;
N,N−ジメチルグリシンヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジド等のアミノヒドラジド類;
等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
アミンアダクト系硬化剤としては、例えば、以下のような(b−1)成分と、(b−2)成分との反応物として得られるアミンアダクトを挙げることができる。
(b−1)カルボン酸化合物、スルホン酸化合物、尿素化合物、イソシアネート化合物、及び前記(A)成分と同様のエポキシ樹脂、よりなる群から選択された1種又は2種以上の化合物。
(b−2)アミン化合物。
前記(b−1)成分として、前記カルボン酸化合物としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、ダイマー酸、等が挙げられる。
スルホン酸化合物としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、等が挙げられる。
尿素化合物としては、例えば、尿素、メチル尿素、ジメチル尿素、エチル尿素、t−ブチル尿素、等が挙げられる。
イソシアネート化合物としては、例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、脂肪族トリイソシアネート、ポリイソシアネート、等を挙げることができる。
ここで、脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、等を挙げることができる。
脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、4−4‘−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、1,4−イソシアナトシクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、1,3−ビス(2−イソシアナトプロピル−2イル)−シクロヘキサン、等を挙げることができる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、等を挙げることができる。
脂肪族トリイソシアネートとしては、例えば、1,3,6−トリイソシアネートメチルヘキサン、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸−2−イソシアナトエチル、等を挙げることができる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートや、上述した各種ジイソシアネート化合物より誘導されるポリイソシアネートが例示される。このようなポリイソシアネートとしては、イソシアヌレート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、ウレタン型ポリイソシアネート、アロハネート型ポリイソシアネート、カルボジイミド型ポリイソシアネート、等がある。
一方、前記(b−2)成分としては、例えば、以下のような(b−2−1)成分、(b−2−2)成分が挙げられる。
(b−2−1)少なくとも1個の一級アミノ基及び/又は二級アミノ基を有するが三級アミノ基を有さない化合物。
(b−2−2)少なくとも1個の三級アミノ基と、少なくとも1個の活性水素基とを有する化合物。
前記(b−2−1)成分としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、シクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、アニリン、トルイジン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、等の三級アミノ基を有さない第一アミン類;
ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ピペリジン、ピペリドン、ジフェニルアミン、フェニルメチルアミン、フェニルエチルアミン、等の三級アミノ基を有さない第二アミン類;
等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
前記(b−2−2)成分において、活性水素基としては、例えば、一級アミノ基、二級アミノ基、水酸基、チオール基、カルボン酸、ヒドラジド基が挙げられる。
前記(b−2−2)成分としてより具体的には、例えば、2−ジメチルアミノエタノール、1−メチル−2−ジメチルアミノエタノール、1−フェノキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、1−ブトキシメチル−2−ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−β−ヒドロキシエチルモルホリン等のアミノアルコール類;
2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミノフェノール類;
イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−アミノエチル−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;
1−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル)−2−フェニルイミダゾリン、1−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)−2−メチルイミダゾリン、2−メチルイミダゾリン、2,4−ジメチルイミダゾリン、2−エチルイミダゾリン、2−エチル−4−メチルイミダゾリン、2−ベンジルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2−(o−トリル)−イミダゾリン、テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−イミダゾリン、1,1,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,3,3−トリメチル−1,4−テトラメチレン−ビス−4−メチルイミダゾリン、1,2−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,3−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−イミダゾリン、1,4−フェニレン−ビス−4−メチルイミダゾリン等のイミダゾリン類;
ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、N−メチルピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、ジエチルアミノエチルピペラジン等の三級アミノアミン類;
2−ジメチルアミノエタンチオール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトピリジン、4−メルカプトピリジン等のアミノメルカプタン類;
N,N−ジメチルアミノ安息香酸、N,N−ジメチルグリシン、ニコチン酸、イソニコチン酸、ピコリン酸等のアミノカルボン酸類;
N,N−ジメチルグリシンヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、イソニコチン酸ヒドラジド等のアミノヒドラジド類;
等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
本実施の形態において、前記(B)成分としては、潜在性硬化剤を含むものであることが好適である。潜在性硬化剤とは、使用時までは硬化剤としての活性が抑制されており、使用時に、外的な刺激、例えば、熱、UV光等の放射線等を与えた時に初めて、硬化剤としての活性を良好に発揮するような硬化剤を意味する。
本実施の形態における、このような潜在性硬化剤(潜在性エポキシ樹脂用硬化剤)の態様の一つとしては、カプセル型(粒径がμmオーダーの場合、「マイクロカプセル型」と呼ぶことがある。)の硬化剤を挙げることができる。カプセル型の硬化剤とは、例えば、エポキシ樹脂用硬化剤からなるコアの表面が、無機酸化物や合成樹脂等からなるシェルによって被覆された構造を有する硬化剤を意味する。このようなカプセル型の硬化剤を用いることにより、主剤(エポキシ樹脂)と硬化剤の配合物の貯蔵安定性を向上させることができる。
上記コアの材質としては、上記(B)成分と同様の成分を用いることができる。中でも、
活性が高く、短時間で硬化できるという観点から、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、又は2−フェニルイミダゾールにより変性した、アミンアダクト系硬化剤であることが好ましい。また、コアとしては、常温(25℃)において固体である材質を用いて形成されたコアであることが好適である。
一方、上記シェルの材質として、無機酸化物としては、例えば、酸化ホウ素、ホウ酸エステル等のホウ素化合物、二酸化珪素、酸化カルシウム等が挙げられる。中でも、シェルの安定性と加熱時の破壊しやすさの観点から、酸化ホウ素が好ましく用いられる。
また、合成樹脂の例としては、例えば、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ウレタン系樹脂、等が挙げられる。中でも、比較的低温の加熱でシェルが破壊されるという観点から、モノアルコールまたは多価アルコールとモノイソシアネートまたは多価イソシアネートとの反応生成物であるウレタン系樹脂、アミン系硬化剤、又はアミンアダクト系硬化剤とエポキシ樹脂との反応生成物であるエポキシ系樹脂、フェノール系樹脂が望ましい。
なお、シェルの安定性と加熱時の破壊しやすさ、および硬化物の均一性等の観点から、シェルの材質としては合成樹脂であることが好ましい。また、アミンアダクト系硬化剤を合成樹脂のシェルで被覆してカプセル型の硬化剤を形成することが、主剤(エポキシ樹脂)と硬化剤の配合物の貯蔵安定性が良好であると共に、低温・短時間環境下での速やかな硬化が可能な潜在性硬化剤を実現する観点から好適である。
更に、前記シェルとしては、シェルの安定性と加熱時の破壊しやすさの観点から、前記(A)成分と(B)成分との反応生成物により形成されるシェル(以下、「第一シェル」と略記することがある。)、及び/又は、以下の(C)成分と(D)成分との反応生成物により形成されるシェル(以下、「第二シェル」と略記することがある。)を備えることが好ましい。
(C)イソシアネート化合物
(D)活性水素を有する化合物
ここで、前記(C)成分としては、1分子中に1個以上のイソシアネート基を有する化合物であればよいが、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物を用いることが好ましい。具体的には、例えば、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、低分子トリイソシアネート、ポリイソシアネート、等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、等を挙げることができる。
脂環式ジイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、4,4‘−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、1,4−イソシアナトシクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアナトメチル)−シクロヘキサン、1,3−ビス(2−イソシアナトプロピル−2イル)−シクロヘキサン、等を挙げることができる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4‘−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、等を挙げることができる。
低分子トリイソシアネートとしては、例えば、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸−2−イソシアナトエチル、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸−1−メチル−2−イソシアネートエチル等の脂肪族トリイソシアネート化合物、トリシクロヘキシルメタントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、等の脂環式トリイソシアネート化合物;
トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、等の芳香族トリイソシアネート化合物;
等を挙げることができる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、上記ジイソシアネートより誘導されるポリイソシアネート、低分子トリイソシアネートより誘導されるポリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、等が挙げられる。上記ジイソシアネートやトリイソシアネートより誘導されるポリイソシアネートとしては、イソシアヌレート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、ウレタン型ポリイソシアネート、アロハネート型ポリイソシアネート、カルボジイミド型ポリイソシアネート、等がある。
上述のような脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、低分子トリイソシアネート、ポリイソシアネートに含まれる例示化合物は、それぞれ1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
一方、前記(D)成分としては、例えば、水、1分子中に1個以上の一級および/または二級アミノ基を有する化合物、1分子中に1個以上の水酸基を有する化合物、等を挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を併用することができる。
1分子中に1個以上の一級および/または二級アミノ基を有する化合物としては、例えば、脂肪族アミン、脂環式アミン、芳香族アミンを挙げることができる。
脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、等のアルキルアミン;
エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、等のアルキレンジアミン;
ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、等のポリアルキレンポリアミン;
ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシエチレンジアミン、等のポリオキシアルキレンポリアミン;
等を挙げることができる。
脂環式アミンとしては、例えば、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、イソホロンジアミン、等を挙げることができる。
芳香族アミンとしては、例えば、アニリン、トルイジン、べンジルアミン、ナフチルアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、等を挙げることができる。
1分子中に1個以上の水酸基を有する化合物としては、例えば、アルコール化合物やフェノール化合物が挙げられる。アルコール化合物としては、第一、第二、または第三アルコールのいずれでもよい。
アルコール化合物としては、例えば、メチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、ドデシルアルコール、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、アリルアルコール、クロチルアルコール、プロパルギルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、べンジルアルコール、シンナミルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチル等のモノアルコール類;
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、水添ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類;
等を挙げることができる。
なお、1分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物と、水酸基、カルボキシル基、一級または二級アミノ基、及びメルカプト基よりなる群から選択された少なくとも1種の官能基を1分子中に1個以上有する化合物との反応により得られる化合物(二級水酸基を1分子中に2個以上有する化合物)についても、多価アルコール類として例示される。
前記フェノール化合物としては、例えば、石炭酸、クレゾール、キシレノール、カルバクロール、モチール、ナフトール等のモノフェノール類;
カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ピロガロール、フロログルシン等の多価フェノール類;
等を挙げることができる。
前記1分子中に1個以上の水酸基を有する化合物としては、多価アルコール類や多価フェノール類等が好ましい。
本実施の形態において、前記第一シェルを形成する方法としては、例えば、塊状の前記(B)成分を、粉砕機を用いて所望の大きさの粒子に粉砕し、その後、以下の(i)〜(iii)のような方法により前記(B)成分の表面にシェル膜(第一シェル)を形成させる方法が挙げられる。
(i)第一シェル成分(前記(A)成分と前記(B)成分との反応生成物)を溶解し、更に前記(B)成分を分散させた分散媒中で、第一シェル成分の溶解度を下げて、前記(B)成分の表面に第一シェルを析出させる方法。
(ii)前記(A)成分を溶解し、更に前記(B)成分を分散させた分散媒中で、第一シェルの形成反応を行い、前記(B)成分の表面に第一シェルを析出させる方法。
(iii)前記(B)成分の表面を反応の場として、そこで第一シェルを形成させる方法。
なお、(ii)、(iii)の方法は、反応と被覆を同時に行うことができるため好ましい。
ここで、上記分散媒としては、例えば、溶媒、可塑剤、樹脂類等が挙げられる。
上記溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサ等の炭化水素類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、プロピレングリコールモノメチルエチルエーテルアセテート等のエステル類;
メタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール等のアルコール類;
水、等が挙げられる。
上記可塑剤としては、例えば、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)等のフタル酸ジエステル系可塑剤;
アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)等の脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤;
リン酸トリクレジル等のリン酸トリエステル系可塑剤;
ポリエチレングリコールエステル等のグリコールエステル系可塑剤;
等が挙げられる。
上記樹脂類としては、例えば、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。
分散媒として使用できるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールAD、テトラメチルビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールA、テトラクロロビスフェノールA、テトラフルオロビスフェノールA等のビスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂(ビスフェノール型エポキシ樹脂);
ビフェノール、ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゼン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等のその他の2価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;
1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール等のトリスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;
1,1,2,2,−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン等のテトラキスフェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂;
フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ビスフェノールAノボラック、臭素化フェノールノボラック、臭素化ビスフェノールAノボラック等のノボラック類をグリシジル化したノボラック型エポキシ樹脂;
多価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂や、グリセリンやポリエチレングリコール等の多価アルコールをグリシジル化した脂肪族エーテル型エポキシ樹脂;
p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸等のヒドロキシカルボン酸をグリシジル化したエーテルエステル型エポキシ樹脂;
フタル酸、テレフタル酸のようなポリカルボン酸をグリシジル化したエステル型エポキシ樹脂;
4,4−ジアミノジフェニルメタンやm−アミノフェノール等のアミン化合物のグリシジル化物やトリグリシジルイソシアヌレート等のアミン型エポキシ樹脂等のグリシジル型エポキシ樹脂;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環族エポキサイド;
等が例示される。
中でも、前記(A)成分と前記(B)成分とを含むリードフレーム固定材の貯蔵安定性を高める観点から、上記樹脂類としてはエポキシ樹脂を用いることが好ましい。また、リードフレーム固定材の硬化物の電気的信頼性を高める観点から、上記樹脂類としては多価フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂、中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
また、本実施の形態において、前記第二シェルを形成する方法としては、前記第一シェルを形成する方法と同様の方法を用いることができる。
なお、前記第一シェル形成時の反応条件としては、通常0℃〜150℃、好ましくは10℃〜100℃の温度範囲で、1〜168時間、好ましくは2時間〜72時間の反応時間である。一方、前記第二シェル形成時の反応条件としては、通常−10℃〜150℃の温度範囲で、10分〜12時間の反応時間である。
前記第一シェル形成時の、前記(A)成分と前記(B)成分との配合比としては、(前記(A)成分):(前記(B)成分)(質量)の比として通常1:0.001〜1:1000、好ましくは1:0.01〜1:100である。
また、前記第二シェル形成時の、前記(C)成分と前記(D)成分との配合比としては、(前記(C)成分中のイソシアネート基):(前記(D)成分中の活性水素基)(モル)の比として通常1:0.1〜1:1000である。
本実施の形態において、カプセル型の硬化剤におけるシェルの厚み(複数層のシェルを備える場合には、その総厚)としては、平均層厚として、通常5nm〜1000nm、好ましくは50nm〜700nmである。5nm以上とすることで良好な貯蔵安定性を得ることができる。また、1000nm以下とすることで実用的上良好な硬化性を得ることができる。
なお、本実施の形態における平均層厚は、透過型電子顕微鏡により満遍なく4点の測定点につき層厚みを観察し、その平均値として算出されるものである。
一方、上記(B)成分の平均粒径(カプセル型の硬化剤の場合、シェルを含む平均粒径)としては、通常1μm〜10μm、好ましくは2μm〜6μmである。このような平均粒径とすることにより、接着剤が均一な硬化物となり、接着強度、電気的信頼性が向上するというメリットが実現し得るため好適である。
なお、本実施の形態において平均粒径(又は、平均粒子径)とは、試料の4mgを0.1wt%界面活性剤(三井サイテック(株)製、エアロゾルOT−75)のシクロヘキサン溶液32gに入れ、超音波洗浄器(本田電子(株) MODEL W−211)で5分間超音波照射する。このときの超音波洗浄器内の水温は19±2℃に調整する。得られた分散液を一部取り、HORIBA LA−920(堀場製作所(株)製 粒度分布計)にて粒度分布測定し、50%メジアン径の値を平均粒径とする。
前記(A)成分と前記(B)成分との配合比としては、前記(A)成分に含まれるエポキシ基1当量に対する、前記(B)成分中の活性水素の当量として、通常0.2〜1.5である。
また、前記(B)成分が、前記(A)成分と前記(B)成分との合計量に占める割合としては、通常0.1質量%〜99質量%、好ましくは10質量%〜50質量%である。
更に、前記(A)成分と前記(B)成分との合計量が、前記エポキシ系熱硬化型樹脂組成物中に占める割合としては、通常60質量%〜100質量%、好ましくは70質量%〜
100質量%である。
本実施の形態のリードフレーム固定材について、全塩素濃度としては、通常2500ppm以下、好ましくは800ppm以下、より好ましくは70ppm以下である。
全塩素量をこのような範囲に設定することにより、リードフレーム固定材の硬化性と貯蔵安定性とのバランスを向上させ得、また、リードフレームの電気的信頼性を向上させ得る。
なお、本実施の形態における「全塩素濃度」は、水酸化カリウム(KOH)を用いて試料中の塩素を遊離させ、遊離塩素を硝酸銀水溶液で滴定することで評価される。
また、本実施の形態のリードフレーム固定材について、アンモニウムイオン濃度としては、通常100ppm以下、好ましくは50ppm以下、より好ましくは10ppm以下である。アンモニウムイオン濃度をこのような範囲に設定することにより、電気信頼性を向上させ得る。アンモニウムイオンは、リードフレーム固定材の原料、またはリードフレーム固定材をイオン交換樹脂に通過させる等の方法により、その濃度を低減することができる。
なお、本実施の形態における「アンモニウムイオン濃度」は、リードフレーム固定材1gを精製水20gに添加し、85℃で24時間加熱した。上澄み精製水をJIS K0102 42.2 工場廃水試験方法 インドフェノール青吸光光度法によりアンモニウムイオン濃度を測定し、これを試料重量中の濃度に割り返すことで評価される。
前記エポキシ系熱硬化型樹脂組成物には、前記(A)成分と前記(B)成分との硬化反応を促進する観点から、硬化促進剤を配合することができる。
このような硬化促進剤としては、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの三級アミン類;
2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾール類;
トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;
テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩;
等を挙げることができる。これらは1種を単独で、または2種以上を併用することができる。
なお、硬化促進剤の配合量としては、前記(A)成分100重量部に対する配合量として、通常0.1〜5重量部である。
また、前記エポキシ系熱硬化型樹脂組成物には、環状ホウ酸エステル化合物を配合することができる。
環状ホウ酸エステル化合物としては、例えば、2,2−オキシビス(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボリナン)等を挙げることができる。
なお、このような環状ホウ酸エステル化合物の配合量としては、前記(A)成分と前記(B)成分との合計量を100質量部に対し、通常0.001質量部〜10質量部である。この範囲とすることにより、組成物の高温時における貯蔵安定性をより高めつつ、短時間硬化性、耐熱性、接続信頼性を損なわない組成物を実現し得る。
前記エポキシ系熱硬化型樹脂組成物には、更に、増量剤、補強材、充填材、顔料、有機溶剤、反応性希釈剤、非反応性希釈剤、樹脂類、結晶性アルコール、カップリング剤等を所望により添加することができる。
充填剤としては、例えば、コールタール、ガラス繊維、アスベスト繊維、ほう素繊維、炭素繊維、セルロース、ポリエチレン粉、ポリプロピレン粉、石英紛、鉱物性ケイ酸塩、雲母、アスベスト粉、スレート粉、カオリン、酸化アルミニウム三水和物、水酸化アルミニウム、チョーク粉、石こう、炭酸カルシウム、三酸化アンチモン、ペントン、シリカ、エアロゾル、リトポン、バライト、二酸化チタン、等を挙げることができる。これらは、その用途に応じて適宜選定される。
有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、等が挙げられる。
反応性希釈剤としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、N,N’−グリシジル−o−トルイジン、フェニルグリシジルエーテル、スチレンオキサイド、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、等が挙げられる。
非反応性希釈剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルアジベート、石油系溶剤、等が挙げられる。
樹脂類としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテル樹脂、メラミン樹脂やウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、アルキッド変性エポキシ樹脂等の変性エポキシ樹脂、等が挙げられる。
結晶性アルコールとしては、例えば、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖、トリメチロールプロパン、等が挙げられる。
本実施の形態のリードフレーム固定材の、リードフレームに対する塗付方法としては、例えば、エアディスペンシング法、スクリューディスペンシング法、ジェットディスペンシンング法、接着剤法注入板法、転写バンピング法、スクリーン印刷法、マスク法、Bステージ硬化フィルム法等が挙げられる。本実施の形態のリードフレーム固定材が有する粘度を考慮すると、中でも、エアディスペンシング法、スクリューディスペンシング法、ジェットディスペンシング法、スクリーン印刷法が好ましく、スクリューディスペンシング法がより好ましい。また、必要に応じて粘度を下げるために加熱しても良い。
ここで、本実施の形態のリードフレーム固定材が適用されるリードフレームのピッチ(隣接するリード間の平均間隔)としては、通常0.01mm〜0.25mm、好ましくは0.05mm〜0.15mmである。
また、本実施の形態のリードフレーム固定材が適用されるリードフレームの厚みとしては、通常0.01mm〜0.30mm、好ましくは0.05mm〜0.15mmである。
このようなピッチ、及び/又は厚みを有するリードフレームに対して本実施の形態のリードフレーム固定材を適用した場合に、硬化前のリードフレーム固定材が隣接するリード間に良好に保持され、硬化後のリードフレームの固定性がより良好である。
なお、本実施の形態のリードフレーム固定材は、塗布直前に構成成分が混合されて形成される(例えば、主剤と硬化剤が混合されて形成される)ものであってもよい。
また、本実施の形態のリードフレーム固定材は、ダムバー形成用接着剤を含めたリードフレーム固定用に特に有用な固定材であるが、それ以外の用途に使用されることが妨げられるものではない。接着剤および/または接合用ペースト、接合用フィルムとして使用される他、導電材料、異方導電材料、絶縁材料、封止材、コーティング材、塗料組成物、プリプレグ、熱伝導性材料等としても有効に使用することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本実施の形態をより具体的に説明するが、本実施の形態はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例中の「部」または「%」は特記しない限り質量基準である。尚、各物性の評価は、以下の通りの方法で行った。
○各物性の評価方法
(1)80℃粘度(Pa・s)
レオメーター(HAAKE社製 RheoStress 600 測定モード;オシレーション)により、予め80℃に温度調整した試料台に試料を載せ、測定時間を10秒間に設定して測定した。
(2)粘度変化(倍)
25℃の環境温度下に8時間放置した前後の試料粘度を、B型粘度計(東機産業社製BH型)により測定した。放置前後の粘度測定値から粘度変化(倍)を以下の式により求めた。
(粘度変化(倍))=(放置後粘度)/(放置前粘度)
(3)粘度変化速度(Pa・s/秒)
80〜150℃の温度範囲での粘度変化速度はレオメーター(HAAKE社製 RheoStress 600 測定モード;オシレーション)により測定した。予め80℃に温度調整した試料台に試料を載せ、10℃/分の速度で150℃まで昇温して粘度変化を測定した。x軸に時間をy軸に粘度をとって作図し、粘度が1000Pa・s以下の範囲で粘度/時間の傾きが最高となる値を粘度変化速度とした。
(4)熱硬化時間(秒)
厚さ0.5mmの銅板に試料をアプリケーターで100μmの厚みに塗布した。これを195℃に設定した循環温風式加熱オーブン(空気下)に80秒間入れた。室温に冷却後、樹脂表面を観察し、タック性があれば未硬化、タック性がなければ195℃で80秒以下の硬化時間と判断した。
(5)加熱減量割合(%)
厚さ0.5mmの銅板に試料をアプリケーターで100μmの厚みに塗布し、試料のみの重量を精秤した。これを195℃に設定した循環温風式加熱オーブン(ESPEC社製 HIGH−TEMP. OVEN PHH−10)に80秒間入れた。室温に冷却後、試料のみの重量を精秤し、加熱減量割合を求めた。
(加熱減量割合(%))=100*(1−(加熱前試料の重量)/(加熱後試料の重量))
(6)平均粒径(μm)
エポキシ樹脂用硬化剤の粒子粉末として4mgを0.1wt%界面活性剤(三井サイテック(株)製、エアロゾルOT−75)のシクロヘキサン溶液32gに入れ、超音波洗浄器(本田電子(株) MODEL W−211)で5分間超音波照射し、粒子を分散させた。このときの超音波洗浄器内の水温は19±2℃であった。得られた分散液を一部取り、HORIBA LA−920(堀場製作所(株)製 粒度分布計)にて粒度分布測定し、50%メジアン径の値を平均粒径とした。なお、カプセル型硬化剤の平均粒径は、50%メジアン径(μm)に0.2μm(観察された膜厚)を加えた数値として記載した。
(7)全塩素量(全塩素濃度,ppm)
エポキシ樹脂またはエポキシ樹脂組成物を、キシレンを用いて、エポキシ樹脂が無くなるまで洗浄と濾過を繰り返した。次に、ろ液を100℃以下で減圧留去し、試料としてのエポキシ樹脂を得た。得られたエポキシ樹脂試料1〜10gを滴定量が3〜7mlになるよう精秤し、25mlのエチレングリコールモノブチルエーテルに溶解し、これに1規定KOHのプロピレングリコール溶液25mlを加えて20分間煮沸したのち、硝酸銀水溶液で滴定して求めた。
(8)アンモニウムイオン濃度(ppm)
固定材試料1gを精製水20gに添加し、85℃で24時間加熱した。上澄み精製水をJIS K0102 42.2 工場廃水試験方法 インドフェノール青吸光光度法によりアンモニウムイオン濃度を測定し、これを試料重量中の濃度に割り返した。
(9)リード上樹脂拡がり性
インナーリード先端のリード幅が100μm、リード間隙が50μmの銅アロイ194のQFP208タイプオープンフレームを用い、リードフレーム固定材の塗布幅が500μmになるように4辺をスクリューディスペンサーで塗布した。このときの樹脂量は1.5mgであった。次に、リードフレーム表面が約50秒間で175℃に到達し、その後175℃一定温度になるよう調整されたリフロー炉に80秒間入れて加熱硬化し、インナーリードを固定したリードフレームを得た。この時の塗布した直後の樹脂の幅(Da)と、加熱硬化後の樹脂の幅(Db)との比(D=Da/Db)を求め、Dが0.6以上を優、Dが0.5以上0.6未満を良、0.5未満を不良と表記した。
(10)リード間隙への埋め込み性
リード上樹脂拡がり性の評価と同様にリードフレーム固定材をリードフレームに塗布、加熱硬化しインナーリードを固定したリードフレームを得た。リードフレーム固定材を塗布した軌跡に沿ってリードフレームを切断し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察した。塗布面のリード上に残っている樹脂の厚さが10μm未満の場合を優、20μm未満の場合を良、20μm以上の場合を不良と表記した。
(11)ワイヤーボンディング性
リード上樹脂拡がり性の評価と同じリードフレームを用い、上記方法と同様にリードフレーム固定材を塗布、硬化させ、以下の手順で半導体パッケージを組み立てた。金線のワイヤーボンディング時のワイヤーボンダビリティーにつき、ワイヤーボンディングの不良率100ppm未満を優、100?500ppmを良、それ以上を不良と表記した。
<半導体パッケージの組み立て>
(a)ダイボンディング
半導体チップをダイボンディング用銀ペーストを用いて、プレーン部に接着し、150℃で2時間硬化させた。
(b)ワイヤーボンディング
ワイヤーボンダーにより、金線で半導体チップ上のワイヤーパッドとインナーリード線端部の銀メッキ部分とを配線する。
(c)モールディング
エポキシ系モールド材でトランスファーモールドする。
(d)仕上げ工程
ホーミング、ダイカット、アウターリード部のメッキ等の工程を含め、パッケージに仕上げる。
(12)PCBT信頼性(hr)
上記(11)と同様に半導体パッケージを組み立て、PCBT試験(Pressure Cooker Biased Test)を行った。条件は5ボルト印加、121℃、2atm、85%RHで実施し、電気的信頼性テストを最長1000時間行った。信頼性の保たれた時間を評価した。
[製造例1〜4]
2−プロパノールとキシレンとの1/2混合溶媒(重量比)中、表1に示す配合比(エポキシ基/アミノ基の当量比)にて原料(エポキシ樹脂とアミン化合物)を反応温度80℃で反応させた。
反応後、減圧下で溶剤と低分子アミン成分を留去し、アミンアダクトb−1〜b−4を得た。得られたアミンアダクトはいずれも25℃で固体状であった。
Figure 0005634024
エポキシ樹脂A−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂。エポキシ当量185g/当量、全塩素量1400ppm。
エポキシ樹脂A−2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂。エポキシ当量470g/当量、全塩素量1300ppm。
エポキシ樹脂A−3:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂。エポキシ当量215g/当量、全塩素量1500ppm。
[実施例1〜6、参考例7(比較例)、実施例8〜20、比較例1、2、4(比較例3は欠番)
表2及び表3に示す配合にて(A)成分:エポキシ樹脂と、(B)成分:エポキシ樹脂用硬化剤とを配合し、リードフレーム固定材を得た。
得られたリードフレーム固定材について評価した結果を、表2及び表3に併記した。
Figure 0005634024
Figure 0005634024
エポキシ樹脂A−4:ビスフェノールA型エポキシ樹脂。エポキシ当量177g/当量、全塩素量40ppm。
ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステルホモポリマー:阪本薬品工業社製。
エポキシ樹脂A−5:ナフタレン型エポキシ樹脂(1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレン)。エポキシ当量143g/当量、全塩素量920ppm。
N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン:三菱ガス化学社製。
エポキシ樹脂A−6:ビスフェノールF型エポキシ樹脂。エポキシ当量170g/当量、全塩素量320ppm。
エポキシ樹脂A−7:柔軟強靭性エポキシ樹脂(EPICLON EXA−4850−150:大日本インキ化学工業社製)。エポキシ当量450g/当量、全塩素量320ppm。
エポキシ樹脂A−8:レゾルシノールジグリシジルエーテル:CVCスペシャリティケミカル社製 ERISYS RDGE−H。エポキシ当量117g/当量、全塩素量5200ppm。
酸無水物H−1:jERキュア306:ジャパンエポキシレジン社製。酸無水物当量117g/当量。
液状アクリル樹脂M−1:トリメチロールプロパントリアクリレート:新中村化学工業社製。
アミンアダクトb−1(カプセル)−2.4:アミンアダクトb−1を粉砕し、平均粒子径2.4μmの粉砕物を得た(25℃で固体状)。この粉砕物100質量部、水1.5質量部、トリレンジイソシアネート7質量部を、200質量部のエポキシ樹脂A−1に加えて、40℃で攪拌しながら3時間反応を続けた。その後、シェル形成反応を50℃で8時間行い、マイクロカプセル型硬化剤であるアミンアダクトb−1(カプセル)を得た。
アミンアダクトb−2(カプセル)−2.3:アミンアダクトb−1の代わりにアミンアダクトb−2を用い、粉砕時の粒径を2.3μmとした以外は、アミンアダクトb−1(カプセル)−2.4と同様にしてアミンアダクトb−2(カプセル)−2.3を得た。
アミンアダクトb−3(カプセル)−2.4:アミンアダクトb−1の代わりにアミンアダクトb−3を用いた以外は、アミンアダクトb−1(カプセル)−2.4と同様にしてアミンアダクトb−3(カプセル)−2.4を得た。
2E4P粉砕物−2.4:2−エチル−4−フェニルイミダゾールの粉砕物。25℃で固体状。平均粒子径2.4μm。
アミンアダクトb−3(カプセル)−20.6:粉砕時の粒径を20.6μmとした以外は、アミンアダクトb−3(カプセル)−2.4と同様にしてアミンアダクトb−3(カプセル)−20.6を得た。
アミンアダクトb−2(カプセル)−2.3−E:200質量部のエポキシ樹脂A−1の代わりに、200重量部のビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量195g/当量、全塩素量5000ppm)を用いた以外は、アミンアダクトb−2(カプセル)−2.3と同様にしてアミンアダクトb−2(カプセル)−2.3−Eを得た。
トリエチレンテトラミン:東ソー社製。
アミンアダクトb−4(カプセル)−2.3:アミンアダクトb−1の代わりにアミンアダクトb−4を用い、粉砕時の粒径を2.3μmとした以外は、アミンアダクトb−1(カプセル)−2.4と同様にしてアミンアダクトb−4(カプセル)−2.3を得た。
アミンアダクトb−3(カプセル)−2.4−F:200質量部のエポキシ樹脂A−1の代わりに、50重量部のエポキシ樹脂A−1と150重量部のビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量169g/当量、全塩素量330ppm、以下エポキシ樹脂A−6)を用いた以外は、アミンアダクトb−3(カプセル)−2.4と同様にしてアミンアダクトb−3(カプセル)−2.4−Fを得た。
アミンアダクトb−1(カプセル)−2.4−E:200質量部のエポキシ樹脂A−1の代わりに、200重量部の1,6−ヘキサメチレンジグリシジルエーテル(エポキシ当量125g/当量、全塩素量60000ppm)を用いた以外は、アミンアダクトb−1(カプセル)−2.4と同様にしてアミンアダクトb−1(カプセル)−2.4−Eを得た。
アミンアダクトb−1(カプセル)−2.4−EE:200質量部のエポキシ樹脂A−1の代わりに、100重量部のエポキシ樹脂A−1と100重量部のテトラメチルビフェノール型固形エポキシ(エポキシ当量192g/当量、全塩素量320ppm)との溶融混合品を用いた以外は、アミンアダクトb−1(カプセル)−2.4と同様にしてアミンアダクトb−1(カプセル)−2.4−EEを得た。
表2及び表3の結果から、本実施の形態のリードフレーム固定材はいずれも、リード上樹脂拡がり性と、リード間隙への埋め込み性とを両立するものである。かかるリードフレーム固定材を用いれば、リードフレームを良好に、かつ簡便に固定することが可能である。

Claims (19)

  1. 80℃における粘度として0.05Pa・s〜9Pa・sの粘度を有し、80℃から150℃まで10℃/分の昇温速度で昇温した場合に観察される粘度変化速度が100Pa・s/秒超であるリードフレーム固定材。
  2. 25℃の環境温度下に8時間放置した場合の粘度変化が1.0倍〜1.2倍である請求項1記載のリードフレーム固定材。
  3. 195℃の循環温空気下での熱硬化時間が80秒以下である請求項1又は2記載のリードフレーム固定材。
  4. 195℃の循環温空気下に80秒間放置した場合の加熱減量割合が10%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のリードフレーム固定材。
  5. (A)成分:エポキシ樹脂と、(B)成分:エポキシ樹脂用硬化剤とを含み、当該(B)成分は潜在性硬化剤を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のリードフレーム固定材。
  6. 前記(B)成分が、前記(A)成分と前記(B)成分との合計量に占める割合は、0.1質量%〜99質量%である請求項5に記載のリードフレーム固定材。
  7. 前記潜在性硬化剤の平均粒子径は10μm以下である請求項5又は6に記載のリードフレーム固定材。
  8. 前記(B)成分はイミダゾール類を含む請求項5,6又はに記載のリードフレーム固定材。
  9. 前記潜在性硬化剤は、前記(A)成分と、前記(B)成分との反応により得られた第一シェル、及び/又は、(C)成分:イソシアネート化合物と、(D)成分:活性水素を有する化合物と、の反応により得られた第二シェルを備えたカプセル型硬化剤である請求項5〜8のいずれか1項に記載のリードフレーム固定材。
  10. 前記(A)成分が高埋め込み性エポキシ樹脂(J)を含む請求項5〜9のいずれか1項に記載のリードフレーム固定材。
  11. 前記の高埋め込み性エポキシ樹脂(J)が前記(B)成分100質量部に対して1〜50000質量部である請求項10に記載のリードフレーム固定材。
  12. 前記(J)成分がビスフェノールF型エポキシ樹脂を含む請求項11に記載のリードフレーム固定材。
  13. 前記(A)成分が拡がり性を制御できるエポキシ樹脂(K)を含む請求項5〜12のいずれか1項に記載のリードフレーム固定材。
  14. 前記の拡がり性を制御できるエポキシ樹脂(K)が前記(B)成分100質量部に対して1〜50000質量部である請求項13に記載のリードフレーム固定材。
  15. 前記(K)成分がナフタレン型エポキシ樹脂を含む請求項14に記載のリードフレーム固定材。
  16. 全塩素濃度が2500ppm以下である請求項1〜15のいずれか1項に記載のリードフレーム固定材。
  17. アンモニウムイオン濃度が100ppm以下である請求項1〜16のいずれか1項に記載のリードフレーム固定材。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載のリードフレーム固定材を用いたリードフレーム。
  19. 請求項18に記載のリードフレームを用いた半導体装置。

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