JP5627883B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、有機電界発光素子(以下、「有機EL素子」ともいう)、それに用いられる有機金属錯体化合物、前記素子を用いた発光装置及び照明装置に関する。
有機電界発光素子は、低電圧駆動で高輝度の発光が得られることから、近年活発な研究開発が行われている。一般に有機EL素子は、発光層を含む有機層及び該層を挟んだ一対の電極から構成されており、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔が発光層において再結合し、生成した励起子のエネルギーを発光に利用するものである。
燐光発光材料を用いることにより、素子の高効率化が進んでいる。燐光発光材料としてはイリジウム錯体や白金錯体などが知られており、青色〜緑色発光可能な白金錯体発光材料が報告されている(例えば、特許文献1〜3参照)。燐光発光を用いた有機電界発光素子の発光層は電荷輸送を担う材料(ホスト材料)に燐光発光材料を添加することで形成されている。
しかしながら燐光発光材料は原理上蛍光材料よりも広いエネルギーギャップが必要である。すなわち、Ipが大きくEaが小さくなるため、陰極側で隣接する層とのLUMO間の注入障壁が大きくなる。このため一般的に駆動電圧が大きくなることが課題であった。
駆動電圧が大きくなると発光量あたりの電力効率が下がり、また素子に大きい電場負荷がかかるため素子耐久性が低下する。当該問題点は、例えば特許文献2及び3に記載の有機EL素子を使用した場合でも依然として解決されていない。
特開2007−19462号公報 特開2006−261623号公報 特開2006−93665号公報
本発明の目的は、低駆動電圧化と優れた発光特性とを両立した有機電界発光素子、及びそれに用いられる有機金属錯体化合物の提供にある。
また、本発明の目的は、前記素子を用いた発光装置及び照明装置の提供にある。
本発明者らは、下記構成の発明により上記課題を解決した。
〔1〕
一対の電極間に発光層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(I)で表される化合物を含有する層を有する有機電界発光素子。
Figure 0005627883
一般式(I)中、Lは二価の連結基を表す。Q1及びQ2は、それぞれ独立して、窒素原子でPtに配位した芳香族又は脂肪族のヘテロ環を表す。X1は、窒素原子を1つ以上含む6員環を表す。Q1、2、1はそれぞれ独立に置換基を有してもよい。
は、硫黄原子、リン原子、酸素原子又は窒素原子を表す。Xは、炭素原子、硫黄原子又はリン原子を表す。
〔2〕
前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(II)で表される化合物である〔1〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005627883
一般式(II)中、L、X、X及びXは、一般式(I)と同義である。R、Rはそれぞれ独立に置換基を表し、m、nはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。
〔3〕
前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(III)で表される化合物である〔1〕に記載の有機電界発光素子。
一般式(III)
Figure 0005627883
一般式(III)中、L、X及びXは、一般式(I)と同義である。R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を表し、m、n及びlはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。
〔4〕
前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(IV)で表される化合物である〔1〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005627883
一般式(IV)中、X及びXは、一般式(I)と同義である。R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を表し、m、n及びlはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。R’、R’はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。
〔5〕
前記一般式(I)で表される化合物を含有する層が前記発光層である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔6〕
前記発光層が、ホスト材料を含む〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔7〕
前記ホスト材料が、下記一般式(V)で表される化合物である〔6〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005627883
一般式(V)中、oは、1〜3の整数を表す。
〔8〕
前記発光層が下記一般式(VI)で表される化合物を含むことを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
Figure 0005627883
一般式(VI)中、R、R、R、R10、X〜X15は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。
〔9〕
前記Lが、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、ホスフィニデン基、又はシリレン基であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕及び〔5〕〜〔8〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔10〕
前記Lが、アリールイミノ基又は−CR’R’−であり、R’及びR’は、それぞれ独立に、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕及び〔5〕〜〔8〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔11〕
前記Lが、フェニルイミノ基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニルイミノ基、又は−CR’R’−であり、R’及びR’は、それぞれ独立に、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕及び〔5〕〜〔8〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔12〕
前記R及びRが、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、アリール基又はアルキル基であることを特徴とする〔2〕〜〔11〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔13〕
前記Rが、ハロゲン原子であることを特徴とする〔3〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
〔14〕
下記一般式(III)で表される化合物。
一般式(III)
Figure 0005627883
一般式(III)中、Lは二価の連結基を表す。Xは、硫黄原子、リン原子、酸素原子又は窒素原子を表す。Xは、炭素原子、硫黄原子又はリン原子を表す。R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を表し、m、n及びlはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。
〔15〕
前記一般式(III)で表される有機金属錯体化合物が下記一般式(IV)で表される〔14〕に記載の化合物。
Figure 0005627883
一般式(IV)中、Xは、硫黄原子、リン原子、酸素原子又は窒素原子を表す。Xは、炭素原子、硫黄原子又はリン原子を表す。R、R及びRはそれぞれ独立に置換基を表し、m、n及びlはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。R’、R’はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。
〔16〕
前記Lが、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、ホスフィニデン基、又はシリレン基であることを特徴とする〔14〕又は〔15〕に記載の化合物。
〔17〕
前記Lが、アリールイミノ基又は−CR’R’−であり、R’及びR’は、それぞれ独立に、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基であることを特徴とする〔14〕又は〔15〕に記載の化合物。
〔18〕
前記Lが、フェニルイミノ基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニルイミノ基、又は−CR’R’−であり、R’及びR’は、それぞれ独立に、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基であることを特徴とする〔14〕又は〔15〕に記載の化合物。
〔19〕
前記R及びRが、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、アリール基又はアルキル基であることを特徴とする〔14〕〜〔18〕のいずれかに記載の化合物。
〔20〕
前記Rが、ハロゲン原子であることを特徴とする〔14〕〜〔19〕のいずれかに記載の化合物。
〔21〕
前記〔14〕又は〔15〕に記載の化合物を含む発光材料。
〔22〕
前記〔14〕又は〔15〕に記載の化合物を発光材料として含む発光層。
〔23〕
前記〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
〔24〕
前記〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
〔25〕
前記一対の電極間にある少なくとも1層が塗布法により作製されたことを特徴する〔1〕〜〔13〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
本発明によれば、優れた発光特性と、低駆動電圧化を両立した有機電界発光素子を提供することができる。本発明の有機電界発光素子は、ヘテロ原子を含む極性の高い部分構造を非対称に共存させることにより、予想以上にHOMO−LUMO準位が大きく安定化され、低駆動電圧化が達成される。この効果は、特にエネルギーギャップの大きいものに対して有効である。具体的には、特に青色発光素子に対して大きな効果を発揮する。
本発明の有機金属錯体化合物は、上記優れた効果を奏する有機電界発光素子を提供することができる。
本発明の発光装置及び照明装置は各々、上記優れた効果を奏する有機電界発光素子を用いてなるので、低駆動電圧で優れた発光特性を有する。
図1は、本発明の有機電界発光素子の層構成の一例を概略的に示した断面図である。 図2は、本発明の発光装置の一例を概略的に示した断面図である。 図3は、本発明の照明装置の一例を概略的に示した断面図である。
本発明書において置換基群A及びBとは以下のように定義される。
(置換基群A)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、iso−ブチル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、ピロリジニルなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、
アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、
スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、
スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環(ヘテロアリール)基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子が挙げられ、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル(ピリミジニル)、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレニエニル、テルリエニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)などが挙げられる。
(置換基群B)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、シアノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレニエニル、テルリエニル、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)
これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群から選択される基を挙げることができる。
本発明において、上記アルキル基等の置換基の「炭素数」とは、アルキル基等の置換基が他の置換基によって置換されてもよい場合も含み、当該他の置換基の炭素数も包含する意味で用いる。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に発光層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(I)で表される化合物を含有する層を有する。
下記、一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、及び(V)の説明における水素原子は同位体(重水素原子等)も含み、また更に置換基を構成する原子は、その同位体も含んでいることを表す。
Figure 0005627883
一般式(I)中、Lは二価の連結基を表す。Q1及びQ2は、それぞれ独立して、窒素原子でPtに配位した芳香族又は脂肪族のヘテロ環を表す。X1は、窒素原子を1つ以上含む6員環を表す。Xは、硫黄原子、リン原子、酸素原子又は窒素原子を表す。Xは、炭素原子、硫黄原子又はリン原子を表す。
Lは二価の連結基を表す。白金の4座錯体は白金からの結合手が全て同一平面上にあり、平面構造をとりやすい。このためしばしば配位子のπ軌道や双極子モーメント、白金のdz軌道の相互作用により、錯体の会合体を作ることが知られている。会合体はエネルギーギャップが狭く、発光スペクトルのシャープさや発光効率の悪化を招く。Lは分子の極性モーメントに強く影響し、分子の極性モーメントは小さいほど錯体同士の会合発光を抑制し、色純度を向上させることができる。
Lで表される二価の連結基としては低極性であることが好ましく、アルキレン基(メチレン、エチレン、テトラメチルエチレン、プロピレン、シクロヘキサンジイルなど)、アリーレン基(フェニレン、ナフタレンジイル)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル、フランジイル、チオフェンジイルなど)、イミノ基(−NR−)(フェニルイミノ基など)、オキシ基(−O−)、ジオキサンジイル基、チオ基(−S−)、スルホニル基(−SO−)、ホスフィニデン基(−PR−)(フェニルホスフィニデン基など)、シリレン基(−SiRR’−)(ジメチルシリレン基、ジiso−プロピルシリレン基、メチルフェニルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)、又はこれらを組み合わせたものが挙げられる。これらの連結基は、更に置換基を有していてもよい。置換基としては、上記置換基群Aが挙げられる。
Lは好ましくはアルキレン基(メチレン、エチレン、テトラメチルエチレン、プロピレン、シクロヘキサンジイルなど)、アリーレン基(フェニレン、ナフタレンジイル)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル、フランジイル、チオフェンジイルなど)、イミノ基(−NR−)(メチルイミノ基、エチルイミノ基などのアルキルイミノ基、フェニルイミノ基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニルイミノ基などのアリールイミノ基、ピリジニルイミノ基などのヘテロアリールイミノ基、メチルベンゼンスルホニルイミノ基など)、オキシ基(−O−)、ジオキサンジイル基、チオ基(−S−)、スルホニル基(−SO−)、又はシリレン基(−SiRR’−)(ジメチルシリレン基、ジiso−プロピルシリレン基、メチルフェニルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)であり、より好ましくは、アリールイミノ基、又は−CR’R’−であり、更に好ましくは、フェニルイミノ基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニルイミノ基、又は−CR’R’−である。Lは−CR’R’−であることが特に好ましい。
’、R’はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。置換基としては、上記置換基群Aが挙げられる。
中でも分子極性モーメントの抑制の観点から、R’、R’は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基が好ましく、メチル基、エチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、パーフルオロメチル基、フェニル基、ピリジニル基、メチルイミダゾリル基がより好ましく、メチル基、iso−ブチル基又はフェニル基が更に好ましい。
’、R’は互いに互いに連結して環を形成していても良い。R’、R’が環を形成する態様として下記(c1)〜(c3)を挙げることができ、下記(c1)又は(c3)の態様であることが好ましい。
Figure 0005627883
1及びQ2は、それぞれ独立して、窒素原子でPtに配位した芳香族又は脂肪族のヘテロ環を表す。Q1及びQ2は蒸着による製膜性維持の観点から各々炭素数13以下で構成されることが好ましい。
また、該ヘテロ環は置換基を有していてもよい。置換基としては、上記置換基群Aが挙げられ、化学的安定性の観点から好ましくはハロゲン原子、シアノ基、シリル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基であり、より好ましくはハロゲン原子、シアノ基、アルキルアミノ基、アルキル基である。
1及びQ2は、主に発光波長に大きく影響し、青色領域で本発明の効果が顕著であることから、青色発光する構造であるピリジン、ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、ピラゾールが好ましく、より好ましくはピリジン、ピリミジンであり、その中でも以下の構造が更に好ましく、最も好ましくは(Ia)である。
Figure 0005627883
1は、窒素原子を1つ以上含む6員環を表す。該6員環は置換基を有していてもよい。置換基としては、上記置換基群Aが挙げられ、化学的安定性の観点からハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基であることが好ましい。これらの置換基は、更に置換されていてもよく、さらなる置換基としては置換基群Aが挙げられ、ハロゲン原子であることが好ましく、フッ素原子であることが更に好ましい。X1の置換基としては、ハロゲン原子(特に好ましくはフッ素原子)、シアノ基、ハロゲン化アルキル基(特に好ましくはパーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基)、アルキル基であることがより好ましく、フッ素原子であることが最も好ましい。
としては、例えば、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルが挙げられる。
1は、熱的安定性の観点から、炭素原子でPtに配位することが好ましい。また、熱的安定性の観点から、芳香環であることが好ましい。
1は、主に発光波長に大きく影響し、青色領域で本発明の効果が顕著であることから青色発光する構造が好ましい。具体的には以下の構造が挙げられ、最も好ましい構造は(Ih)である。
Figure 0005627883
は、硫黄原子、リン原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらは置換基を有していてもよい。
置換基としては、置換基群Aが挙げられ、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アシル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アリールチオ基、ヘテロ環基であることが好ましく、メチル基、パーフルオロメチル基、tert−ブチル基、フェニル基で置換されたtert−ブチル基、フェニル基、フェニルカルボニル基、フェニルチオ基、アセチル基、パーフルオロメタンカルボニル基、メシル基、トシル基、パーフルオロメタンスルホニル基、ピリジニル基、ピリミジニル基等であることがより好ましい。
は、白金との結合の強さの観点から窒素原子又は酸素原子が好ましく、更に好ましくは酸素原子である。
は、炭素原子、硫黄原子又はリン原子を表し、これらは置換基を有していてもよい。
置換基としては、置換基群Aが挙げられる。中でも、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基が好ましい。Xが炭素原子の場合は、該炭素原子がカルボニル基、イミノ基又はチオカルボニル基を形成しても良い。
が硫黄原子の場合は、該硫黄原子がスルホニル基を形成しても良い。
が燐原子の場合は、安定性の観点から5価の燐原子であることが好ましい。該燐原子が5価である場合は無置換又は置換のホスホリル基を形成しても良い。ホスホリル基が置換基を有する場合の置換基としては置換基A群が挙げられ、中でも、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基が好ましい。
及びXの部位は錯体化によって酸性かつ高温条件に曝されるため、酸や熱に対し化学的に安定であることが求められる。また、得られた錯体が白金原子との剛直な結合を形成しうるためには、X及びその置換基の組み合わせとして、下記一般式(i)〜(v)で表される、X及びXの部分構造となることが好ましい。
及びその置換基の組み合わせとして、一般式(I)より抜き出したX及びXの部分構造(下記一般式(i)〜(v))を以下に例示する。
Figure 0005627883
は置換基を表し、置換基としては、置換基群Aが挙げられる。中でも、アルキル基、アリール基、スルホニル基、スルフィニル基が好ましく、より好ましくはアルキル基、アリール基である。
は置換基を表し、置換基としては、置換基群Aが挙げられ、中でも、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環基が好ましく、メチル基、tert−ブチル基、フェニル基、メトキシ基、フェノール基、ピリジニル基がより好ましい。
は、熱的安定性の観点から炭素原子が好ましく、該炭素原子がカルボニル基を形成する場合が最も好ましい。
また、これらのX及びXが環状構造を形成することはない。
一般式(i)〜(v)のうち、一般式(i)、(iv)又は(v)が好ましく、一般式(i)がより好ましい。
一般式(i)〜(v)の好ましい具体例を下記に例示するが、本発明はこれらに限定されない。
Figure 0005627883
本発明において、上記一般式(I)で表される化合物は、下記一般式(II)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005627883
一般式(II)中、L、X、X及びXは、一般式(I)と同義であり、好ましい範囲も同じである。
また、R、Rはそれぞれ独立に置換基を表し、m、nはそれぞれ独立に0〜3の整数である。mが2以上の整数である時、Rは互いに同一でも異なっていても良い。nが2以上の整数である時、Rは互いに同一でも異なっていても良い。R、Rは具体的には置換基群Aが挙げられ、化学的安定性の観点から好ましくはハロゲン原子、シアノ基、シリル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ハロゲン化アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基であり、より好ましくはハロゲン原子、シアノ基、アルキルアミノ基、アルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基(特に好ましくはトリフルオロメチル基)、ハロゲン化アリール基(特に好ましくはフッ素置換フェニル基)であり、更に好ましくはハロゲン原子(特に好ましくはフッ素原子、塩素原子)、アルキルアミノ基(特に好ましくはジメチルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、ピロリジニル基)、アルキル基(特に好ましくはメチル基)、アリール基(特に好ましくはフェニル基、ナフチル基)であり、最も好ましくはフッ素原子、メチル基、フェニル基、ジメチルアミノ基、ピロリジニル基である。置換基の結合位置と結合数について、好ましくは以下の構造が挙げられる。
Figure 0005627883
一般式(II)で表される化合物は、発光波長が短波であり、青色発光領域では本発明の効果が他の化合物に比べ顕著である点で有利である。
本発明において、上記一般式(I)で表される化合物は、下記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005627883
一般式(III)中、L、X、X3、、R、m、nは、一般式(II)と同義であり、好ましい範囲も同じである。
また、Rは置換基を表し、lは0〜3の整数である。lが2以上の整数である時、Rは互いに同一でも異なっていても良い。Rは具体的には置換基群Aが挙げられ、化学的安定性の観点からハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基であることが好ましく、ハロゲン原子(特に好ましくはフッ素原子)、シアノ基、ハロゲン化アルキル基(特に好ましくはパーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基)、アルキル基であることがより好ましく、ハロゲン原子であることが更に好ましく、フッ素原子であることが最も好ましい。置換基の結合位置と結合数について、合成の容易さの観点から好ましくは以下の構造が挙げられる。
Figure 0005627883
また、最も好ましい置換位置の組み合わせとして以下の構造が挙げられる。
Figure 0005627883
一般式(III)で表される化合物は、発光波長が短波であり、青色発光領域では本発明の効果が他の化合物に比べ顕著である点で有利である。
本発明において、上記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(IV)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005627883
一般式(IV)中、X、X3、、R、R、m、n及びlは、一般式(III)と同義であり、好ましい範囲も同じである。R’及びR’は一般式(I)と同義であり、好ましい範囲も同じである。
本発明における一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される化合物の分子量は、有機電界発光素子を真空蒸着プロセスや溶液塗布プロセスを用いて作成するので、蒸着適性や溶解性の観点から、2000以下であることが好ましく、1200以下であることがより好ましく、1000以下であることが特に好ましい。また、蒸着適性の観点では、分子量が小さすぎると蒸気圧が小さくなり、気相から固相への変化がおきず、有機層を形成することが困難となるので、250以上が好ましく、350以上がより好ましく、400以上が特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、その機能が限定されることはなく、一般式(I)で表される化合物を含有する層は発光層であることが好ましい。一般式(I)で表される化合物は、有機層が複数の場合、該化合物を含有する層以外のいずれの層にも含有することができる。一般式(I)で表される化合物は、発光材料又はホスト材料として発光層に含有されることがより好ましく、発光材料として発光層に含有されることが更に好ましく、少なくとも一種のホスト材料と共に発光層に含有されることが特に好ましい。
以下に、本発明における一般式(I)、(II)、(III)又は(IV)で表される化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
上記一般式(I)で表される化合物として例示した化合物は、例えば以下に示す工程により製造することができる。
上記の金属錯体化合物は、Journal of Organic Chemistry 53,786,(1988)、G.R.Newkomeet al.)の、789頁、左段53行〜右段7行に記載の方法、790頁、左段18行〜38行に記載の方法、790頁、右段19行〜30行に記載の方法及びその組み合わせ、Chemische Berichte 113,2749(1980)、H.Lexyほか)の、2752頁、26行〜35行に記載の方法等、種々の手法で合成できる。
例えば、配位子、又はその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、若しくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキサイド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられる)、若しくは、塩基非存在下、室温以下、若しくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。
本発明において、前記一般式(I)で表される化合物の他、他の白金(Pt)錯体、イリジウム(Ir)錯体を併用することができる。
他の白金錯体、Ir錯体を含有させる層としては、前記一般式(I)で表される化合物と同一の層であっても異なる層であってもよいが、特に、本発明の化合物より高い最低3重項エネルギーを持つりん光材料を前記一般式(I)で表される化合物と同一の層に含有させることで、発光材料をより高効率で発光させることができる。前記一般式(I)で表される化合物を発光材料として用いる場合、特に下記一般式(C−1)で表され、前記一般式(I)で表される化合物よりも高い最低3重項エネルギーを持つ白金錯体を併用すると効率改善の効果が高く、好ましい。
Figure 0005627883
(式中、Q、Q、Q及びQはそれぞれ独立にPtに配位する配位子を表す。L、L及びLはそれぞれ独立に単結合又は二価の連結基を表す。)
一般式(C−1)について説明する。Q、Q、Q及びQとPtの結合は、共有結合、イオン結合、配位結合などいずれであっても良い。Q、Q、Q及びQ中のPtに結合する原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子が好ましく、Q、Q、Q及びQ中のPtに結合する原子の内、少なくとも一つが炭素原子であることが好ましく、二つが炭素原子であることがより好ましく、二つが炭素原子で、二つが窒素原子であることが特に好ましい。
炭素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、アニオン性の配位子でも中性の配位子でもよく、アニオン性の配位子としてはビニル配位子、芳香族炭化水素環配位子(例えばベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、フェナントレン配位子など)、ヘテロ環配位子(例えばフラン配位子、チオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子及び、それらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。中性の配位子としてはカルベン配位子が挙げられる。
窒素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としては含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサゾール配位子、チアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))、アミン配位子、ニトリル配位子、イミン配位子が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アミノ配位子、イミノ配位子、含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピロール配位子、イミダゾール配位子、トリアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(例えはインドール配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))が挙げられる。
酸素原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはエーテル配位子、ケトン配位子、エステル配位子、アミド配位子、含酸素ヘテロ環配位子(フラン配位子、オキサゾール配位子及びそれらを含む縮環体(ベンゾオキサゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、アシルオキシ配位子、シリルオキシ配位子などが挙げられる。
硫黄原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはチオエーテル配位子、チオケトン配位子、チオエステル配位子、チオアミド配位子、含硫黄ヘテロ環配位子(チオフェン配位子、チアゾール配位子及びそれらを含む縮環体(ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルキルメルカプト配位子、アリールメルカプト配位子、ヘテロアリールメルカプト配位子などが挙げられる。
リン原子でPtに結合するQ、Q、Q及びQとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはホスフィン配位子、リン酸エステル配位子、亜リン酸エステル配位子、含リンヘテロ環配位子(ホスフィニン配位子など)が挙げられ、アニオン性の配位子としては、ホスフィノ配位子、ホスフィニル配位子、ホスホリル配位子などが挙げられる。
、Q、Q及びQで表される基は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していても良い(QとQが連結した場合、環状四座配位子のPt錯体になる)。
、Q、Q及びQで表される基として好ましくは、炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、シリルオキシ配位子であり、より好ましくは、炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子、アリールオキシ配位子であり、更に好ましくは炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子である。
、L及びLは、単結合又は二価の連結基を表す。L、L及びLで表される二価の連結基としては、アルキレン基(メチレン、エチレン、プロピレンなど)、アリーレン基(フェニレン、ナフタレンジイル)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル、チオフェンジイルなど)、イミノ基(−NR−)(フェニルイミノ基など)、オキシ基(−O−)、チオ基(−S−)、ホスフィニデン基(−PR−)(フェニルホスフィニデン基など)、シリレン基(−SiRR’−)(ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)、又はこれらを組み合わせたものが挙げられる。これらの連結基は、更に置換基を有していてもよい。
錯体の安定性及び発光量子収率の観点から、L、L及びLとして好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、より好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、イミノ基であり、更に好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基であり、更に好ましくは、単結合、メチレン基、フェニレン基であり、更に好ましくは単結合、ジ置換のメチレン基であり、更に好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジエチルメチレン基、ジイソブチルメチレン基、ジベンジルメチレン基、エチルメチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、イソブチルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオレンジイル基、フルオロメチルメチレン基であり、特に好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基である。
一般式(C−1)で表される白金錯体のうち、より好ましくは下記一般式(C−2)で表される白金錯体である。
Figure 0005627883
(式中、L21は単結合又は二価の連結基を表す。A21、A22はそれぞれ独立にC又はNを表す。Z21、Z22はそれぞれ独立に含窒素芳香族ヘテロ環を表す。Z23、Z24はそれぞれ独立にベンゼン環又は芳香族ヘテロ環を表す。)
一般式(C−2)について説明する。L21は、前記一般式(C−1)中のLと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
21、A22はそれぞれ独立に炭素原子又は窒素原子を表す。A21、A22の内、少なくとも一方は炭素原子であることが好ましく、A21、A22が共に炭素原子であることが、錯体の安定性の観点及び錯体の発光量子収率の観点から好ましい。
21、Z22は、それぞれ独立に含窒素芳香族ヘテロ環を表す。Z21、Z22で表される含窒素芳香族ヘテロ環としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環などが挙げられる。錯体の安定性、発光波長制御及び発光量子収率の観点から、Z21、Z22で表される環として好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環であり、より好ましくはピリジン環、イミダゾール環、ピラゾール環であり、更に好ましくはピリジン環、ピラゾール環であり、特に好ましくはピリジン環である。
前記Z21、Z22で表される含窒素芳香族ヘテロ環は置換基を有していてもよく、炭素原子上の置換基としては前記置換基群Aが、窒素原子上の置換基としては前記置換基群Bが適用できる。炭素原子上の置換基として好ましくはアルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子である。置換基は発光波長や電位の制御のために適宜選択されるが、短波長化させる場合には電子供与性基、フッ素原子、芳香環基が好ましく、例えばアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、フッ素原子、アリール基、芳香族ヘテロ環基などが選択される。また長波長化させる場合には電子求引性基が好ましく、例えばシアノ基、ポリフルオロアルキル基などが選択される。N上の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基であり、錯体の安定性の観点からアルキル基、アリール基が好ましい。前記置換基同士は連結して縮合環を形成していてもよく、形成される環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
23、Z24は、それぞれ独立にベンゼン環又は芳香族ヘテロ環を表す。Z23、Z24で表される含窒素芳香族ヘテロ環としては、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。錯体の安定性、発光波長制御及び発光量子収率の観点からZ23、Z24で表される環として好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チオフェン環であり、より好ましくはベンゼン環、ピリジン環、ピラゾール環であり、更に好ましくはベンゼン環、ピリジン環である。
前記Z23、Z24で表されるベンゼン環、含窒素芳香族ヘテロ環は置換基を有していてもよく、炭素原子上の置換基としては前記置換基群Aが、窒素原子上の置換基としては前記置換基群Bが適用できる。炭素上の置換基として好ましくはアルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子である。置換基は発光波長や電位の制御のために適宜選択されるが、長波長化させる場合には電子供与性基、芳香環基が好ましく、例えばアルキル基、ジアルキルアミノ基、アルコキシ基、アリール基、芳香族ヘテロ環基などが選択される。また短波長化させる場合には電子求引性基が好ましく、例えばフッ素基、シアノ基、ポリフルオロアルキル基などが選択される。N上の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、芳香族ヘテロ環基であり、錯体の安定性の観点からアルキル基、アリール基が好ましい。前記置換基同士は連結して縮合環を形成していてもよく、形成される環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピラゾール環、チオフェン環、フラン環などが挙げられる。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−3)で表される白金錯体である。
Figure 0005627883
(式中、A301〜A313は、それぞれ独立に、C−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L31は単結合又は二価の連結基を表す。)
一般式(C−3)について説明する。L31は一般式(C−2)におけるL21と同義であり、また好ましい範囲も同様である。A301〜A306はそれぞれ独立にC−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。
301〜A306として好ましくはC−Rであり、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。A301〜A306がC−Rである場合に、A302、A305のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基であり、特に好ましくは水素原子、フッ素基である。A301、A303、A304、A306のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基であり、特に好ましく水素原子である。A307、A308、A309及びA310は、それぞれ独立に、C−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A307、A308、A309及びA310がC−Rである場合に、Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して縮環構造を形成してもよい。発光波長を短波長側にシフトさせる場合、A308がN原子であることが好ましい。
上記の如くA307〜A310を選択した場合、2つの炭素原子とA307、A308、A309及びA310から形成される6員環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環が挙げられ、より好ましくは、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環であり、特に好ましくはベンゼン環、ピリジン環である。前記6員環が、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環(特に好ましくはピリジン環)であることにより、ベンゼン環と比較して、金属−炭素結合を形成する位置に存在する水素原子の酸性度が向上する為、より金属錯体を形成しやすくなる点有利である。
311、A312及びA313は、それぞれ独立に、C−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。A311、A312及びA313がC−Rである場合に、Rとして好まし
くは水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して、縮環構造を形成してもよい。A311、A312及びA313のうち少なくとも一つはN
であることが好ましく、特にA311がNであることが好ましい。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−4)で表される白金錯体である。
一般式(C−4)
Figure 0005627883
(一般式(C−4)中、A401〜A414はそれぞれ独立にC−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L41は単結合又は二価の連結基を表す。)
一般式(C−4)について説明する。
401〜A414はそれぞれ独立にC−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。A401〜A406及びL41は、前記一般式(C−3)におけるA301〜A306及びL31と同義であり、好ましい範囲も同様である。
407〜A414としては、A407〜A410とA411〜A414のそれぞれにおいて、N(窒素原子)の数は、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。発光波長を短波長側にシフトさせる場合、A408、A412の少なくとも一方がN原子であることが好ましく、A408とA412が共にN原子であることが更に好ましい。
407〜A414がC−Rを表す場合に、A408、A412のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、ポリフルオロアルキル基、アルキル基、アリール基、フッ素基、シアノ基であり、特に好ましくは、水素原子、フェニル基、ポリフルオロアルキル基、シアノ基である。A407、A409、A411、A413のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、ポリフルオロアルキル基、フッ素基、シアノ基であり、特に好ましく水素原子、フェニル基、フッ素基である。A410、A414のRとして好ましくは水素原子、フッ素基であり、より好ましくは水素原子である。A407〜A409、A411〜A413のいずれかがC−Rを表す場合に、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。
一般式(C−2)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−5)で表される白金錯体である。
Figure 0005627883
(一般式(C−5)中、A501〜A512は、それぞれ独立に、C−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L51は単結合又は二価の連結基を表す。)
一般式(C−5)について説明する。A501〜A506及びL51は、前記一般式(C−3)におけるA301〜A306及びL31と同義であり、好ましい範囲も同様である。
507、A508及びA509とA510、A511及びA512は、それぞれ独立に、一般式(C−3)におけるA311、A312及びA313と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(C−1)で表される白金錯体のうち、より好ましい別の態様は下記一般式(C−6)で表される白金錯体である。
Figure 0005627883
(式中、L61は単結合又は二価の連結基を表す。A61はそれぞれ独立にC又はNを表す。Z61、Z62はそれぞれ独立に含窒素芳香族ヘテロ環を表す。Z63はそれぞれ独立にベンゼン環又は芳香族ヘテロ環を表す。YはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。)
一般式(C−6)について説明する。L61は、前記一般式(C−1)中のLと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
61はC又はNを表す。錯体の安定性の観点及び錯体の発光量子収率の観点からA61はCであることが好ましい。
61、Z62は、それぞれ前記一般式(C−2)におけるZ21、Z22と同義であり、また好ましい範囲も同様である。Z63は、前記一般式(C−2)におけるZ23と同義であり、また好ましい範囲も同様である。
YはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。非環状配位子とはPtに結合する原子が配位子の状態で環を形成していないものである。Y中のPtに結合する原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子が好ましく、窒素原子、酸素原子がより好ましく、酸素原子が最も好ましい。炭素原子でPtに結合するYとしてはビニル配位子が挙げられる。窒素原子でPtに結合するYとしてはアミノ配位子、イミノ配位子が挙げられる。酸素原子でPtに結合するYとしては、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、アシルオキシ配位子、シリルオキシ配位子、カルボキシル配位子、リン酸配位子、スルホン酸配位子などが挙げられる。硫黄原子でPtに結合するYとしては、アルキルメルカプト配位子、アリールメルカプト配位子、ヘテロアリールメルカプト配位子、チオカルボン酸配位子などが挙げられる。
Yで表される配位子は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していても良い。
Yで表される配位子として好ましくは酸素原子でPtに結合する配位子であり、より好ましくはアシルオキシ配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、シリルオキシ配位子であり、更に好ましくはアシルオキシ配位子である。
一般式(C−6)で表される白金錯体のうち、より好ましい態様の一つは下記一般式(C−7)で表される白金錯体である。
Figure 0005627883
(式中、A701〜A710は、それぞれ独立に、C−R又はNを表す。Rは水素原子又は置換基を表す。L71は単結合又は二価の連結基を表す。YはPtに結合するアニオン性の非環状配位子である。)
一般式(C−7)について説明する。L71は、前記一般式(C−6)中のL61と同義であり、また好ましい範囲も同様である。A701〜A710は一般式(C−3)におけるA301〜A310と同義であり、また好ましい範囲も同様である。Yは一般式(C−6)におけるそれと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(C−1)で表される白金錯体として具体的には、特開2005−310733の[0143]〜[0152]、[0157]〜[0158]、[0162]〜[0168]に記載の化合物、特開2006−256999の[0065]〜[0083]に記載の化合物、特開2006−93542の[0065]〜[0090]に記載の化合物、特開2007−73891の[0063]〜[0071]に記載の化合物、特開2007−324309の[0079]〜[0083]に記載の化合物、特開2007−96255の[0055]〜[0071]に記載の化合物、特開2006−313796の[0043]〜[0046]に記載の化合物が挙げられ、その他以下に例示する白金錯体が挙げられる。
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
一般式(C−1)で表される白金錯体化合物は、例えば、Journal of Organic Chemistry 53, 786, (1988) 、G. R. Newkome et al.)の、789頁、左段53行〜右段7行に記載の方法、790頁、左段18行〜38行に記載の方法、790頁、右段19行〜30行に記載の方法及びその組み合わせ、Chemische Berichte 113, 2749 (1980)、H. Lexy ほか)の、2752頁、26行〜35行に記載の方法等、種々の手法で合成できる。
例えば、配位子、又はその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、若しくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキシド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられる)、若しくは、塩基非存在下、室温以下、若しくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。
本発明において、一般式(C−1)で表される化合物を発光層に含有させる場合、その含有量は発光層中1〜30質量%であることが好ましく、3〜25質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることが更に好ましい。
本発明において、前記併用するイリジウム(Ir)錯体として、下記一般式(PQ−1)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(PQ−1)で表される化合物について説明する。
Figure 0005627883
(一般式PQ−1中、R〜R10は水素原子又は置換基を表す。置換基同士は可能であれば互いに結合して環を形成しても良い。X−Yは二座のモノアニオン性配位子を表す。nは1〜3の整数を表す。)
〜R10で表される置換基としては前記置換基群Aを挙げることができる。R〜R10として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基、フルオロ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、シアノ基、シリル基、フルオロ基であり、より好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、イソブチル基、フェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、トリル基であり、更に好ましくは水素原子、メチル基、フェニル基である。置換基同士は可能であれば互いに結合して環を形成しても良い。
nは2〜3であることが好ましく、2であることがより好ましい。
(X−Y)は、二座のモノアニオン性配位子を示す。これらの配位子は、発光特性に直接寄与するのではなく、分子の発光特性を制御することができると考えられている。「3−n」は0、1又は2でありうる。発光材料において使用される二座のモノアニオン性配位子を、当業界で公知であるものから選択することができる。二座のモノアニオン性配位子は、例えばLamanskyらのPCT出願WO02/15645号パンフレットの89〜90頁に記載されている配位子が挙げられるが、本発明はこれに限定されない。好ましい二座のモノアニオン性配位子には、アセチルアセトネート(acac)及びピコリネート(pic)、及びこれらの誘導体が含まれる。本発明においては錯体の安定性、高い発光量子収率の観点から二座のモノアニオン性配位子はアセチルアセトネートであることが好ましい。
Figure 0005627883
前記一般式(PQ−1)で表される化合物は、下記一般式(PQ−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005627883
(一般式(PQ−2)中、R〜R10は水素原子又は置換基を表す。置換基同士は可能であれば互いに結合して環を形成しても良い。X−Yは二座のモノアニオン性配位子を表す。)
〜R10及びX−Yは、一般式(PQ−1)におけるR〜R10及びX−Yと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(PQ−1)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、以下に限定されるものではない。
Figure 0005627883
Figure 0005627883
上記一般式(PQ−1)で表される化合物として例示した化合物は、例えば特許第3929632号公報に記載の方法などの種々の方法で合成できる。例えば、FR−2は、2−フェニルキノリンを出発原料として、特許第3929632号公報の18頁、2〜13行に記載の方法で合成することができる。また、FR−3は、2−(2−ナフチル)キノリンを出発原料として、特許第3929632号公報の18頁、14行〜19頁、8行に記載の方法で合成することができる。
本発明において、発光層に一般式(PQ−1)で表される化合物を含有させる場合、その含有量は発光層中0.1〜30質量%であることが好ましく、2〜20質量%であることがより好ましく、5〜15質量%であることが更に好ましい。
〔有機電界発光素子〕
本発明の素子について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に発光層を有する有機電界発光素子であって、前記一般式(I)で表される化合物を含有する層を有する。
本発明の有機電界発光素子において、発光層及び一般式(I)で表される化合物を含有する層は有機層であり、更に複数の有機層を有していてもよい。
発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明又は半透明であることが好ましい。
有機層としては特に限定されないが、発光層の他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、励起子ブロック層、保護層などを有していてもよい。またこれらの各層は、それぞれ他の機能を兼備していても良い。
本発明における有機層の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と発光層との間、又は、発光層と電子輸送層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間には、電子注入層を有してもよい。なお、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
本発明の素子を構成する各要素について詳細に説明する。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、ジルコニア安定化イットリウム(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
<陽極>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機電界発光素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
<陰極>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、銀やアルミニウムを主体とする材料が好ましい。
具体的には、金属単体、0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム合金、マグネシウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの公報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。
誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<有機層>
本発明における有機層について説明する。
有機層は発光層を含み、発光層以外の有機層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
−有機層の形成−
本発明の有機電界発光素子において、各有機層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
また、層形成材料を含む溶液をスピンコート等により塗布することで、有機層を形成することもできる。塗布による層形成は、大面積の素子形成に有利である。
−発光層−
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良く、ドーパントは一種であっても二種以上であっても良い。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は一種であっても二種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。更に、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。発光層としては、ホスト材料と発光材料として一般式(I)で表される化合物とを用いたものが好ましい。
また、発光層は一層であっても二層以上の多層であってもよい。発光層が複数の場合、一般式(I)で表される化合物を二層以上の発光層に含んでもよい。また、それぞれの発光層が異なる発光色で発光してもよい。
本発明における一般式(I)で表される化合物と共に用いられるホスト材料としては、正孔輸送性ホスト材料であっても、電子輸送性ホスト材料であってもよいが、正孔輸送性ホスト材料であることが好ましい。
(蛍光発光材料)
本発明に使用できる蛍光発光材料の例としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の錯体やピロメテン誘導体の錯体に代表される各種錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
(燐光発光材料)
本発明に使用できる燐光発光材料としては、一般式(I)で表される化合物の他、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい燐光発光材料としては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、及びCe錯体が挙げられる。特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、又はRe錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が好ましい。更に、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、又はRe錯体が特に好ましい。
燐光発光材料の含有量は、発光層中に、発光層の総質量に対して、0.1質量%以上50質量%以下の範囲が好ましく、0.2質量%以上50質量%以下の範囲がより好ましく、0.3質量%以上40質量%以下の範囲が更に好ましく、20質量%以上30質量%以下の範囲が最も好ましい。
本発明に用いることのできる燐光発光材料(一般式(I)で表される化合物及び/又は併用する燐光発光材料)の含有量は、発光層の総質量に対して、0.1質量%以上50質量%以下の範囲が好ましく、1質量%以上40質量%以下の範囲がより好ましく、5質量%以上30質量%以下の範囲が最も好ましい。特に5質量%以上30質量%以下の範囲では、その有機電界発光素子の発光の色度は、燐光発光材料の添加濃度依存性が小さい。
本発明の有機電界発光素子は、上記化合物(I)(一般式(I)で表される化合物)の少なくとも一種を該発光層の総質量に対して5〜30質量%含有することが最も好ましい。
(ホスト材料)
ホスト材料とは、発光層において主に電荷の注入、輸送を担う化合物であり、また、それ自体は実質的に発光しない化合物のことである。本明細書において「実質的に発光しない」とは、該実質的に発光しない化合物からの発光量が好ましくは素子全体での全発光量の5%以下であり、より好ましくは3%以下であり、更に好ましくは1%以下であることをいう。
本発明においては、発光層が、ホスト材料を含むことが好ましい。
本発明において、ホスト材料としては、正孔輸送性ホスト材料であっても、電子輸送性ホスト材料であってもよいが、正孔輸送性ホスト材料を用いることができる。
発光層中のホスト材料の濃度は、特に限定されないが、発光層中において主成分(含有量が一番多い成分)であることが好ましく、50質量%以上99.9質量%以下がより好ましく、50質量%以上99.8質量%以下が更に好ましく、60質量%以上99.7質量%以下が特に好ましく、70質量%以上95質量%以下が最も好ましい。
前記ホスト材料のガラス転移点は、60℃以上500℃以下であることが好ましく、70℃以上300℃以下であることがより好ましく、90℃以上250℃以下であることが更に好ましい。
本発明における発光層に含まれるホスト材料の膜状態での蛍光波長は、400nm以上650nm以下の範囲であることが好ましく、420nm以上600nm以下の範囲であることがより好ましく、440nm以上550nm以下の範囲であることが更に好ましい。
また、本発明における発光層に含有されるホスト材料としては、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、インドール骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するもの及びアリールシラン骨格を有するものや、後述の正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層の項で例示されている材料が挙げられる。
本発明に用いるホスト材料として例えば、特開2002−100476号公報の段落〔0113〕〜〔0161〕に記載の化合物及び特開2004−214179号公報の段落〔0087〕〜〔0098〕に記載の化合物を好適に用いることができるが、これらに限定されることはない。
本発明に用いるホスト材料は、下記一般式(V)で表される化合物が好ましい。一般式(V)で表される化合物は、有機電界発光素子のホスト材料として一般的に用いられるmCP等の化合物と比較して分子極性が高く、一般式(I)で表される化合物と組み合わせることで、相溶性の高い均一な膜を与えることができる。これにより錯体同士の会合発光を抑制し、スペクトル形状をシャープにし、色純度を向上させることができる。
Figure 0005627883
一般式(V)中、oは、1〜3の整数を表し、好ましくは、2である。また、oが2又は3を表す場合、ベンゼン環に結合する部分構造は他の部分構造に対してメタ位に置換されることが望ましい。
本発明において、一般式(V)で表される化合物が発光層に含有される場合、一般式(V)で表される化合物は発光層中に30〜99質量%含まれることが好ましく、40〜97質量%含まれることが好ましく、50〜95質量%含まれることが特に好ましい。
一般式(V)で表される化合物を発光層以外の層(例えば電荷輸送層等)に導入する場合には、該層中において10質量%〜100質量%含まれることが好ましく、30質量%〜100質量%含まれることがより好ましい。
本発明に用いるホスト材料の別の好ましい態様として、下記一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物が挙げられる。
本発明において、一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物が発光層に含有される場合、一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物は発光層中に30〜99質量%含まれることが好ましく、40〜97質量%含まれることが好ましく、50〜95質量%含まれることが特に好ましい。また、一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物を、複数の有機層に用いる場合はそれぞれの層において、上記の範囲で含有することが好ましい。
一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物は、いずれかの有機層に、一種類のみを含有していてもよく、複数の一般式(4−1)又は(4−2)で表される化合物を任意の割合で組み合わせて含有していてもよい。
Figure 0005627883
(一般式(4−1)及び(4−2)中、d、eは0〜3の整数を表し、少なくとも一方は1以上である。fは1〜4の整数を表す。R’は置換基を表し、d、e、fが2以上である場合R’は互いに異なっていても同じでも良い。また、R’の少なくとも1つは下記一般式(5)で表されるカルバゾール基を表す。)
Figure 0005627883
(一般式(5)中、R’はそれぞれ独立に置換基を表す。gは0〜8の整数を表す。)
R’はそれぞれ独立に置換基を表し、具体的にはハロゲン原子、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、又は一般式(5)で表される置換基である。R’が一般式(5)を表さない場合、好ましくは炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下の置換又は無置換のアリール基であり、更に好ましくは炭素数6以下のアルキル基である。
R’はそれぞれ独立に置換基を表し、具体的にはハロゲン原子、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、好ましくは炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下の置換又は無置換のアリール基であり、更に好ましくは炭素数6以下のアルキル基である。
gは0〜8の整数を表し、電荷輸送を担うカルバゾール骨格を遮蔽しすぎない観点から0〜4が好ましく、0又は1がより好ましい。また、合成容易さの観点から、カルバゾールが置換基を有する場合、窒素原子に対し、対称になるように置換基を持つものが好ましい。
一般式(4−1)において、電荷輸送能を保持する観点で、dとeの和は2以上であることが好ましい。また、他方のベンゼン環に対しR’がメタで置換することが好ましい。その理由として、オルト置換では隣り合う置換基の立体障害が大きいため結合が開裂しやすく、耐久性が低くなる。また、パラ置換では分子形状が剛直な棒状へと近づき、結晶化しやすくなるため高温条件での素子劣化が起こりやすくなる。具体的には以下の構造で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005627883
一般式(4−2)において、電荷輸送能を保持する観点で、fは2以上であることが好ましい。fが2又は3の場合、同様の観点からR’が互いにメタで置換することが好ましい。具体的には以下の構造で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005627883
一般式(4−1)及び(4−2)が水素原子を有する場合、水素の同位体(重水素原子等)も含む。この場合化合物中の全ての水素原子が水素同位体に置き換わっていてもよく、また一部が水素同位体を含む化合物である混合物でもよい。好ましくは一般式(5)におけるR’が重水素によって置換されたものであり、特に好ましくは以下の構造が挙げられる。
Figure 0005627883
更に置換基を構成する原子は、その同位体も含んでいてもよい。
一般式(4−1)及び(4−2)で表される化合物は、種々の公知の合成法を組み合わせて合成することが可能である。最も一般的には、カルバゾール化合物に関してはアリールヒドラジンとシクロヘキサン誘導体との縮合体のアザーコープ転位反応の後、脱水素芳香族化による合成(L.F.Tieze,Th.Eicher著、高野、小笠原訳、精密有機合成、339頁(南江堂刊))が挙げられる。また、得られたカルバゾール化合物とハロゲン化アリール化合物のパラジウム触媒を用いるカップリング反応に関してはテトラヘドロン・レターズ39巻617頁(1998年)、同39巻2367頁(1998年)及び同40巻6393頁(1999年)等に記載の方法が挙げられる。反応温度、反応時間については特に限定されることはなく、前記文献に記載の条件が適用できる。また、mCPなどのいくつかの化合物は市販されているものを好適に用いることができる。
本発明において、一般式(4−1)及び(4−2)で表される化合物は、真空蒸着プロセスで薄層を形成することが好ましいが、溶液塗布などのウェットプロセスも好適に用いることが出来る。化合物の分子量は、蒸着適性や溶解性の観点から2000以下であることが好ましく、1200以下であることがより好ましく、800以下であることが特に好ましい。また蒸着適性の観点では、分子量が小さすぎると蒸気圧が小さくなり、気相から固相への変化がおきず、有機層を形成することが困難となるので、250以上が好ましく、300以上が特に好ましい。
一般式(4−1)及び(4−2)は、以下に示す構造若しくはその水素原子が1つ以上重水素原子で置換された化合物であることが好ましい。
Figure 0005627883
以下に、本発明における一般式(4−1)及び(4−2)で表される化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
有機電界発光素子は、更に、下記一般式(VI)で表される化合物を含むことが好ましい。
一般式(VI)で表される化合物を発光材料とともに適切に用いることにより、材料分子間の相互作用を適切に制御し、隣接分子間のエネルギーギャップ相互作用を均一にすることで駆動電圧を更に低下させることが可能となる。
また、有機電界発光素子において用いられる、一般式(VI)で表される化合物は、化学的な安定性に優れ、素子駆動中における材料の分解等の変質が少なく、当該材料の分解物による、有機電界発光素子の効率低下や素子寿命の低下を防ぐことが出来る
一般式(VI)で表される化合物について説明する。
Figure 0005627883
一般式(VI)中、R、R、R、R10、X〜X15は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。
一般式(VI)の、R、R、R、R10、X〜X15で表されるアルキル基は、アダマンタン構造、アリール構造で置換されていてもよく、炭素数1〜70が好ましく、炭素数1〜50がより好ましく、炭素数1〜30が更に好ましく、炭素数1〜10がより更に好ましく、炭素数1〜6が特に好ましく、炭素数2〜6の直鎖のアルキル基が最も好ましい。
一般式(VI)の、R、R、R、R10、X〜X15で表されるアルキル基としては、例えば、n-C50101基、n-C3061基、3−(3,5,7−トリフェニルアダマンタン−1−イル)プロピル基(炭素数31)、トリチル基(炭素数19)、3−(アダマンタン−1−イル)プロピル基(炭素数13)、9−デカリル基(炭素数10)、ベンジル基(炭素数7)、シクロヘキシル基(炭素数6)、n−ヘキシル基(炭素数6)、n−ペンチル基(炭素数5)、n−ブチル基(炭素数4)、n−プロピル基(炭素数3)、シクロプロピル基(炭素数3)、エチル基(炭素数2)、メチル基(炭素数1)などが挙げられる。
一般式(VI)の、R、R、R、R10、X〜X15で表される炭素数6〜30のアリール基は、アダマンタン構造、アルキル構造で置換されていてもよく、炭素数6〜30が好ましく、炭素数6〜20がより好ましく、炭素数6〜15が更に好ましく、炭素数6〜10が特に好ましく、炭素数6が最も好ましい。
一般式(VI)の、R、R、R、R10、X〜X15で表されるアリール基としては、例えば、1−ピレニル基(炭素数16)、9−アントラセニル基(炭素数14)、1−ナフチル基(炭素数10)、2−ナフチル基(炭素数10)、p−t−ブチルフェニル基(炭素数10)、2−m−キシリル基(炭素数8)、5−m−キシリル基(炭素数8)、o−トリル基(炭素数7)、m−トリル基(炭素数7)、p−トリル基(炭素数7)、フェニル基(炭素数6)などが挙げられる。
一般式(VI)のR、R、R、R10、は、水素原子であっても、アルキル基であっても、アリール基であってもよいが、前述の高いガラス転移温度が好ましい観点から、少なくともひとつはアリール基であることが好ましく、少なくともふたつはアリール基であることがより好ましく、3ないし4つがアリール基であることが特に好ましい。
一般式(VI)の、X〜X15は、水素原子であっても、アルキル基であっても、アリール基であってもよいが、水素原子、又はアリール基であることが好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
本発明における一般式(VI)で表される化合物の分子量は、有機電界発光素子を真空蒸着プロセスや溶液塗布プロセスを用いて作成するので、蒸着適性や溶解性の観点から、2000以下であることが好ましく、1200以下であることがより好ましく、1000以下であることが特に好ましい。また、蒸着適性の観点では、分子量が小さすぎると蒸気圧が小さくなり、気相から固相への変化がおきず、有機層を形成することが困難となるので、250以上が好ましく、350以上がより好ましく、400以上が特に好ましい。
一般式(VI)で表される化合物は、室温(25℃)において固体であることが好ましく、室温(25℃)から40℃の範囲において固体であることがより好ましく、室温(25℃)から60℃の範囲において固体であることが特に好ましい。
室温(25℃)において固体を形成しない一般式(VI)で表される化合物を用いる場合は、他の材料と組み合わせることにより、常温で固相を形成させることができる。
一般式(VI)で表される化合物は、その用途が限定されることはなく、有機層内のいずれの層に含有されてもよい。本発明における一般式(VI)で表される化合物の導入層としては、後述の発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電荷ブロック層のいずれか、若しくは複数に含有されるのが好ましく、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層のいずれか、若しくは複数に含有されるのがより好ましく、発光層、正孔注入層、正孔輸送層のいずれか、若しくは複数に含有されるのが特に好ましく、発光層に含むことが最も好ましい。
一般式(VI)で表される化合物を、有機層中で用いる場合は、一般式(VI)で表される化合物の含量は、電荷輸送性を抑制しない程度の量に制限して用いる必要があり、本発明における一般式(VI)で表される化合物は0.1〜70質量%含まれることが好ましく、0.1〜30質量%含まれることがより好ましく、0.1〜25質量%含まれることが特に好ましい。
また、一般式(VI)で表される化合物を、複数の有機層に用いる場合はそれぞれの層において、上記の範囲で含有することが好ましい。
一般式(VI)で表される化合物は、いずれかの有機層に、一種類のみを含有していてもよく、複数の一般式(VI)で表される化合物を任意の割合で組み合わせて含有していてもよい。
一般式(VI)で表される化合物の具体例を以下に列挙するが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005627883
一般式(VI)で表される化合物は、アダマンタン、若しくは、ハロゲン化アダマンタンと、ハロゲン化アルキル若しくは、アルキルマグネシウムハライド(グリニヤー試薬)を適当に組み合わせることによって合成できる。例えば、インジウムを用いて、ハロゲン化アダマンタンと、ハロゲン化アルキルをカップリングすることができる(文献1)。また、ハロゲン化アルキルをアルキル銅試薬に変換し、芳香族化合物のグリニヤー試薬とカップリングすることもできる(文献2)。また、ハロゲン化アルキルを、適当なアリールホウ酸とパラジウム触媒を用いてカップリングすることもできる(文献3)。
文献1:Tetrahedron Lett.39,1998,9557‐9558.
文献2:Tetrahedron Lett.39,1998,2095‐2096.
文献3:J.Am.Chem.Soc.124,2002,13662‐13663.
アリール基を有するアダマンタン骨格は、アダマンタン、若しくは、ハロゲン化アダマンタンと、対応するアレーンやアリールハライドを適当に組み合わせることにより合成できる。
なお、上記に示した製造方法において、定義された置換基が、ある合成方法の条件下で変化するか、又は該方法を実施するのに不適切な場合、官能基の保護、脱保護(例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T.W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)等)等の手段により容易に製造が可能である。また、必要に応じて適宜置換基導入等の反応工程の順序を変化させることも可能である。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
本発明の有機電界発光素子は前記電極が陽極を含み、前記発光層と該陽極の間に電荷輸送層を有し、該電荷輸送層がカルバゾール化合物を含むことが好ましい。
(電荷輸送層)
電荷輸送層とは、有機電界発光素子に電圧を印加した際に電荷移動が起こる層をいう。具体的には正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層又は電子注入層が挙げられる。好ましくは、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層又は発光層である。塗布法により形成される電荷輸送層が正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層又は発光層であれば、低コストかつ高効率な有機電界発光素子の製造が可能となる。また、電荷輸送層として、より好ましくは、正孔注入層、正孔輸送層又は電子ブロック層である。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層がカルバゾール化合物を含有することが好ましい。
本発明において、前記カルバゾール化合物は下記一般式(a)で表されるカルバゾール化合物であることが好ましい。
一般式(a)
Figure 0005627883
(一般式(a)中、Rは該骨格の水素原子に置換し得る置換基を表し、Rは複数存在する場合はそれぞれ同じでも異なってもよい。nは0〜8の整数を表す。)
一般式(a)で表される化合物を、正孔輸送層中で用いる場合は、一般式(a)で表される化合物は50〜100質量%含まれることが好ましく、80〜100質量%含まれることが好ましく、95〜100質量%含まれることが特に好ましい。
また、一般式(a)で表される化合物を、複数の有機層に用いる場合はそれぞれの層において、上記の範囲で含有することが好ましい。
一般式(a)で表される化合物は、いずれかの有機層に、一種類のみを含有していてもよく、複数の一般式(a)で表される化合物を任意の割合で組み合わせて含有していてもよい。
本発明において、一般式(a)で表される化合物を正孔輸送層に含ませる場合、一般式(a)で表される化合物を含む正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであることが好ましく、3nm〜200nmであることがより好ましく、5nm〜100nmであることが更に好ましい。また、該正孔輸送層は発光層に接して設けられていることが好ましい。
該正孔輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
が表す置換基としては具体的にはハロゲン原子、アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、アリール基、芳香族複素環基が挙げられ、炭素数10以下のアルキル基、炭素数10以下の置換又は無置換のアリール基が好ましく、炭素数6以下のアルキル基であることがより好ましい。nは0〜4が好ましく、0〜2がより好ましい。
本発明において、一般式(a)を構成する水素原子は、水素の同位体(重水素原子等)も含む。この場合化合物中の全ての水素原子が水素同位体に置き換わっていてもよく、また一部が水素同位体を含む化合物である混合物でもよい。
一般式(a)で表される化合物は、種々の公知の合成法を組み合わせて合成することが可能である。最も一般的には、カルバゾール化合物に関してはアリールヒドラジンとシクロヘキサン誘導体との縮合体のアザーコープ転位反応の後、脱水素芳香族化による合成(L.F.Tieze,Th.Eicher著、高野、小笠原訳、精密有機合成、339頁(南江堂刊))が挙げられる。また、得られたカルバゾール化合物とハロゲン化アリール化合物のパラジウム触媒を用いるカップリング反応に関してはテトラヘドロン・レターズ39巻617頁(1998年)、同39巻2367頁(1998年)及び同40巻6393頁(1999年)等に記載の方法が挙げられる。反応温度、反応時間については特に限定されることはなく、前記文献に記載の条件が適用できる。
本発明において、一般式(a)で表される化合物は、真空蒸着プロセスで薄層を形成することが好ましいが、溶液塗布などのウェットプロセスも好適に用いることが出来る。化合物の分子量は、蒸着適性や溶解性の観点から2000以下であることが好ましく、1200以下であることがより好ましく、800以下であることが特に好ましい。また蒸着適性の観点では、分子量が小さすぎると蒸気圧が小さくなり、気相から固相への変化がおきず、有機層を形成することが困難となるので、250以上が好ましく、300以上が特に好ましい。
以下に、本発明における一般式(a)で表される化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜500nmであるのが好ましく、0.5nm〜300nmであるのがより好ましく、1nm〜200nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、フェナントレン誘導体、フェナントロリン誘導体、8−キノリノール誘導体の錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする錯体に代表される各種錯体、有機シラン誘導体等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々100nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜100nmであるのが好ましく、5nm〜50nmであるのがより好ましく、10nm〜30nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜100nmであるのが好ましく、0.2nm〜80nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-キノリナト)4-フェニルフェノラート(Aluminum (III)bis〔2−methyl−8−quinolinato〕4−phenylphenolate(BAlqと略記する))等のアルミニウム錯体、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子ブロック層−
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する有機化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO等の金属酸化物、SiN、SiN等の金属窒化物、MgF、LiF、AlF、CaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
<封止容器>
本発明の素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。封止容器と素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
本発明の素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等に好適に利用できる。
次に、図2を参照して本発明の発光装置について説明する。
本発明の発光装置は、前記有機電界発光素子を用いてなる。
図2は、本発明の発光装置の一例を概略的に示した断面図である。
図2の発光装置20は、透明基板(支持基板)2、有機電界発光素子10、封止容器16等により構成されている。
有機電界発光素子10は、基板2上に、陽極(第一電極)3、有機層11、陰極(第二電極)9が順次積層されて構成されている。また、陰極9上には、保護層12が積層されており、更に、保護層12上には接着層14を介して封止容器16が設けられている。なお、各電極3、9の一部、隔壁、絶縁層等は省略されている。
ここで、接着層14としては、エポキシ樹脂等の光硬化型接着剤や熱硬化型接着剤を用いることができ、例えば熱硬化性の接着シートを用いることもできる。
本発明の発光装置の用途は特に制限されるものではなく、例えば、照明装置のほか、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電子ペーパ等の表示装置とすることができる。
次に、図3を参照して本発明の照明装置について説明する。
図3は、本発明の照明装置の一例を概略的に示した断面図である。
照明装置40は、前述した有機電界発光素子10と、光散乱部材30とを備えている。より具体的には、照明装置40は、有機電界発光素子10の基板2と光散乱部材30とが接触するように構成されている。
光散乱部材30は、光を散乱できるものであれば特に制限されないが、図3においては、透明基板31に微粒子32が分散した部材とされている。透明基板31としては、例えば、ガラス基板を好適に挙げることができる。微粒子32としては、透明樹脂微粒子を好適に挙げることができる。ガラス基板及び透明樹脂微粒子としては、いずれも、公知のものを使用できる。このような照明装置40は、有機電界発光素子10からの発光が光散乱部材30の光入射面30Aに入射されると、入射光を光散乱部材により散乱させ、散乱光を光出射面30Bから照明光として出射するものである。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は以下の具体例に制限されるものではない。
〔合成例1〕下記の例示化合物1を合成した。
Figure 0005627883
化合物a(20.0g、56.2mmol、1.0当量)のTHF溶液を窒素雰囲気下−78℃に冷却し、攪拌した中にブチルリチウム(36.9mL、59.0mmol、1.05当量)をゆっくり滴下した。そのまま30分攪拌した後、塩化カルシウム管を通した気体二酸化炭素を通じながら室温まで昇温した。その後反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出を行った。有機相をまとめて乾燥・濃縮し、得られた残留物をシリカゲルカラムにて精製することで、化合物bを原料との混合物として6.99g(収率82%)得た。
Figure 0005627883
化合物b(7.2g、8.6mmol、1.0当量)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(5.3g、33.6mmol、1.5当量)、酢酸パラジウム(126mg、0.56mmol、5.0mol%)、トリフェニルホスフィン(590mg、2.2mmol、0.2当量)、炭酸ナトリウム(19.0g、179mmol、8.0当量)、ジメトキシエタン(70.0mL)及び水(70.0mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下80℃で4時間半攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後に酢酸エチルで抽出を行った。有機相をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残留物をカラムにて精製することで、化合物cを無色油状体として7.1g(100%)得た。
Figure 0005627883
二塩化白金(5.3g、19.8.0mmol、1.0当量)及び化合物c(7.0g、19.8mmol、1.0当量)をベンゾニトリル(120mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて4時間半攪拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾過、メタノールで洗浄することで、白金錯体(例示化合物1)を黄色粉末として5.2g得た。収率48%。
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.96(s,6H),7.02(s,J(Pt−H)=52.0Hz,1H),7.45(dd,J=2.8、9.2Hz,1H),7.95−7.83(m,4H),8.10(t,J=9.0Hz,1H).(ESI−MS C1913Pt;計算値549.07(M+H);実測値549.00(M+H))
上記と同様にして例示化合物6−22、比較化合物ref−2及びref−7を合成した。例示化合物8−9、11、13−17、19のNMRデータを以下に示す。
例示化合物8
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.92(s,6H),2.41(s,3H),2.45(s,3H),7.01(s,J(Pt−H)=52.0Hz,1H),7.25(s,1H),7.61(d,J=14.4Hz,1H),7.73(s,1H),7.74(d,J=14.4Hz,1H).
(ESI−MS C2117Pt;計算値:577.10(M+H);実測値577.11(M+H))
例示化合物9
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.95(s,6H),7.04(s,1H),7.25(dd,J=2.1,6.9Hz,1H),7.65(d,J=6.3Hz,1H),7.84(d,J=6.3Hz,1H),7.95(d,J=5.7Hz,1H),8.11(t,J=6.0Hz,1H).
(ESI−MS C1911Pt;計算値567.06(M+H);実測値566.99(M+H))
例示化合物11
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.96(s,6H),7.03(s,1H),7.44(m,1H),7.60(d,J=6.9Hz,1H),7.68(d,J=5.4Hz,1H),7.94(m,2H).
(ESI−MS C1911Pt;計算値567.06(M+H);実測値567.12(M+H))
例示化合物13
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.90(s,6H),2.01(m,8H),3.39(m,8H),6.45(s,1H),6.63(s,1H),6.96(m,3H).
(ESI−MS C2727Pt;計算値687.19(M+H);実測値687.19(M+H))
例示化合物14
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.90(s,6H),2.04(m,4H),3.42(m,4H),6.44(s,1H),6.92(m,2H),7.52(d,J=9.3Hz,1H),7.63(d,J=7.2Hz,1H).
(ESI−MS C23Pt;計算値636.12(M+H);実測値636.13(M+H))
例示化合物15
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.43(m,6H),2.79(m,4H),7.08(s,1H),7.25(d,J=7.8Hz,1H),8.06−7.92(m,4H),8.20(t,J=7.8Hz,1H).
(ESI−MS C2219Pt;計算値589.10(M+H);実測値589.11(M+H))
例示化合物16
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:0.42(d,J=12.6Hz,6H),0.44(s,J=12.6Hz,6H),1.08(sep,J=6.6Hz,2H),2.32(t,J=6.9Hz,4H),7.14(s,J(Pt−H)=51.0Hz,1H),7.61(m,1H),8.00−7.93(m,4H),8.15(t,J=7.8Hz,1H).
(ESI−MS C2525Pt;計算値633.16(M+H);実測値633.14(M+H))
例示化合物17
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:1.49(s,18H),6.42(d,J=7.2Hz,1H),6.69(d,J=7.2Hz,1H),6.72(s,1H),7.33(t,J=6.3Hz,1H),7.48(d,J=5.8Hz,1H),7.65(m,3H),7.83(m,2H).
(ESI−MS C3028Pt;計算値710.19(M+H);実測値710.20(M+H))
例示化合物19
H−NMR(400MHz,CDCl)δ:6.53(m,4H),6.85(d,J=7.2Hz,1H),6.92(s,1H),7.34−7.18(m,8H),7.79(t,J=8.0Hz,1H),8.00−7.94(m,2H).
(ESI−MS C2917Pt;計算値673.10(M+H);実測値(673.10(M+H))
〔合成例2〕
下記の例示化合物2を合成した。
Figure 0005627883
化合物c(1.0g、2.5mmol、1.0当量)を塩化チオニル(10mL)に溶解し、1時間半加熱還流を行った。放冷後、塩化チオニルを留去した残留物を塩化メチレン(10mL)に溶解し、0℃に冷却した。この中にメタンスルホニルアミン(285mg、3.0mmol,1.2当量)を少しずつ加え、室温まで昇温させた。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出を行った。有機相をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残留物をカラムにて精製することで、化合物dを粘性液体として980mg(90%)得た。
Figure 0005627883
二塩化白金(325mg、1.22mmol、1.0当量)及び化合物d(530mg、1.22mmol、1.0当量)をベンゾニトリル(10mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて1時間半攪拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾過、メタノールで洗浄することで、白金錯体(例示化合物2)を黄色粉末として530mg得た。収率70%。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:1.22(br,2H),1.47(br,2H),1.92(br,2H),2.61(br,2H),2.99(br,2H),7.48(m,J(Pt−H)=60.0Hz,2H),7.56−7.53(m,2H),7.95(t,J=9.0Hz,2H),8.08(d,J=9.0Hz,2H).
(ESI−MS C2016Pt;計算値626.06(M+H
;実測値626.05(M+H))
〔合成例3〕
下記の例示化合物3を合成した。
Figure 0005627883
化合物a(6.0g、16.8mmol、1.0当量)、フェニル次亜りん酸エチル(2.6mL、16.8mmol、1.0当量)テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(970mg、0.84mmol、0.05当量)のトリエチルアミン溶液(10mL)を、100℃で1時間半加熱した。放冷後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出を行った。有機相をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残留物をカラムにて精製することで、化合物eを粘性液体として4.0g(53%)得た。
Figure 0005627883
化合物e(3.8g、8.5mmol、1.0当量)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(2.0g、12.8mmol、1.5当量)、酢酸パラジウム(95mg、0.42mmol、5.0mol%)、トリフェニルホスフィン(445mg、1.7mmol、0.2当量)、炭酸ナトリウム(4.5g、43.0mmol、5.0当量)、ジメトキシエタン(70.0mL)及び水(70.0mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下80℃で4時間半攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後に酢酸エチルで抽出を行った。有機相をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残留物をカラムにて精製することで、化合物fを無色油状体として3.1g(76%)得た。
Figure 0005627883
化合物f(3.0g、6.3mmol、1.0当量)のジクロロメタン溶液(50mL)に室温でブロモトリメチルシランを滴下しそのまま10時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機相をまとめて乾燥、濃縮し、化合物gを無色油状体として2.5(87%)得た。
Figure 0005627883
二塩化白金(1.5g、5.5mmol、1.0当量)及び化合物g(2.5g、5.5mmol、1.0当量)をベンゾニトリル(150mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて3時間攪拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾過、カラムにて精製することで、白金錯体(例示化合物3)を黄色粉末として850mg得た。収率53%。
H−NMR(300MHz,CDCl)δ:2.13(s,6H),7.22(br−s,J(Pt−H)=39.0Hz,1H),7.41−7.35(m,2H),7.54−7.44(m,2H),7.84−7.80(m,2H),8.08−8.01(m,5H).
(ESI−MS C2418Pt;計算値645.08(M+H);実測値645.10(M+H))
同様にして、下記の例示化合物4、5を合成した。また、下記の比較化合物ref−1、ref−3〜ref−6及びIr(ppy)を準備した。
なお、ここに示した以外の上記一般式(I)で表される化合物については、合成例1又は3における前記2,6−ジフルオロピリジルホウ酸に代えて下記式で表される芳香族ホウ酸若しくはそのエステル体を用いることにより、対応する上記一般式(I)で表される化合物を種々合成することができる。
Figure 0005627883
〔実施例〕
(比較素子1−1の作製)
0.5mm厚み、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機層を順次蒸着した。
第1層:DNTPD:膜厚160nm
第2層:NPD:膜厚10nm
第3層:H−1及びref−1(質量比85:15):膜厚60nm
第4層:BAlq:膜厚10nm
第5層:BCP及び1%Li:膜厚20nm
この上に、フッ化リチウム1.0nm及び金属アルミニウムを100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
得られた積層体を、大気に触れさせること無く、アルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、比較素子1−1を得た。
(本発明の素子1−1〜1〜12、2−1〜2−8、3−1〜3−5、4−1〜4−3、5−1〜5−4、6−1〜6−10、参考例の素子1−1、比較素子1−2〜1−7、2−1、3−1〜3−2、4−1〜4−3、5−1〜5−3、6−1〜6−3の作製)
また、第3層の構成材料を、下記表1に示すように、材料1及び材料2に変更する以外は比較素子1−1と同様にして各種素子を作製した。なお、表1において、材料1:材料2の比率は、85:15(質量比)である。また、材料2における数字は、例示化合物に付与された数字に対応している(各表において同様)。表1中、本発明の素子1−5は、参考例の素子1−1に読み替えるものとする。
得られた各種素子に対し、発光極大波長、駆動電圧について試験した。なお、下記例において、各種測定は以下のように行なわれた。
(a)発光波長・スペクトルとCIE色度
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を各素子に印加し発光させる。その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。
また、CIE色度については測定した発光スペクトルからCIEx、y値を求め、算出した。
(b)駆動電圧
各素子を輝度が360cd/mになるように直流電圧を印加し発光させる。この時の印加電圧を駆動電圧評価の指標とした。
結果を表1に示す。なお、駆動電圧は本発明の素子1−1の値を100とし、これを基準とした相対値で示している。
Figure 0005627883
表1の結果から、本発明の素子は、発光極大波長が同様の比較素子と比べて、駆動電圧が低いことが分かる。
また、本発明の素子6−1〜6−2と、本発明の素子6−3〜6−10を比較すると分かるように、一般式(4−1)又は(4−2)で表される材料を発光層材料として用いることで、より低い電圧で素子を駆動させることができる。
(本発明の素子7−1〜7−9、比較素子7−1〜7−9の作製)
第1層〜第4層の材料を下記表2に示すように変更する以外は、比較素子1−1と同様にして各種素子を作製した。
得られた各種素子に対し、前記と同様にして駆動電圧を測定した。
なお、表2において、第3層の材料の比率を質量比として括弧内で示した。結果を表2に示す。なお、駆動電圧は本発明の素子7−1の値を100とし、これを基準とした相対値で示している。
Figure 0005627883
表2の結果から、発光素子における他の層を変更した場合でも広い一般性で駆動電圧低下の効果を得ることが出来ることが分かる。
(本発明の素子8−1、8−2、参考例の素子8−1、比較素子8−1、8−2の作製)
第3層の構成材料を、下記表3に示すように、材料1及び材料2に変更する以外は比較素子1−1と同様にして各種素子を作製した。なお、表3において、材料1:材料2の比率は、85:15(質量比)である。また、駆動電圧は本発明の素子1−1の値を100とし、これを基準とした相対値で示している。表3中、本発明の素子1−5、8−2は、それぞれ参考例の素子1−1、8−1に読み替えるものとする。
Figure 0005627883
表3の結果から、H−6を発光層に共に用いた場合、電圧低下の効果はそのままに、色度値が小さくなり、より青色純度が向上していることが分かる。
(本発明の素子9−1〜9−9の作製)
第3層の構成材料を、下記表4に示すように、材料1〜3に変更する以外は比較素子1−1と同様にして各種素子を作製した。なお、表4において、材料1:材料2の比率は、85:15(質量比)である。また、外部量子効率は本発明の素子9−1(本発明の素子2−4と同一)の値を100とし、これを基準とした相対値で示している。駆動電圧については、本発明の素子9−2の値を100とし、これを基準とした相対値で示している。
Figure 0005627883
表4の結果から、本発明の化合物と共に、より最低3重項エネルギーの大きいりん光材料を発光層に含有させることで、発光効率が向上することがわかる。また、中でも一般式(C−1)で表されるりん光材料を共存させることで、発光効率が高いことがわかる。
(比較素子10−1の作製)
0.5mm厚み、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。これにポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)を純水で70%に希釈した溶液をスピンコーターで塗布し、50nmの正孔輸送層を設けた。H−1:ref−1=85:15(質量比)を溶解したメチレンクロライド溶液をスピンコーターで塗布し、30nmの発光層を得た。この上に、BAlq[ビス−(2−メチル−8−キノリノレート)−4−(フェニルフェノレート)アルミニウム]を40nm蒸着した。この有機化合物層の上に、蒸着装置内で陰極バッファー層としてフッ化リチウム0.5nm及び陰極としてアルミニウム150nmを蒸着した。これを大気に触れさせること無く、アルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、比較素子10−1を得た。
(本発明の素子10−1〜10−17、参考例の素子10−1、比較素子10−2〜10−12の作製)
第3層の構成材料を、下記表5に示すように、材料1及び材料2に変更する以外は比較素子10−1と同様にして各種素子を作製した。なお、表5において、材料1:材料2の比率は、85:15(質量比)である。表5中、本発明の素子10−3は、参考例の素子10−1に読み替えるものとする。
得られた各種素子に対し、前記と同様にして、発光極大波長、駆動電圧を測定した。
測定結果を表5に示す。なお、駆動電圧については、本発明の素子10―1の値を100とし、これを基準とした相対値で示している。
Figure 0005627883
表5の結果から、本発明の化合物を用い塗布法にて素子を作成した場合にも駆動電圧低下の効果を得る事ができる。
上記例で使用した化合物の構造を以下に示す。
例示化合物
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
比較化合物
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
Figure 0005627883
2・・・基板
3・・・陽極
4・・・正孔注入層
5・・・正孔輸送層
6・・・発光層
7・・・正孔ブロック層
8・・・電子輸送層
9・・・陰極
10・・・有機電界発光素子(有機EL素子)
11・・・有機層
12・・・保護層
14・・・接着層
16・・・封止容器
20・・・発光装置
30・・・光散乱部材
30A・・・光入射面
30B・・・光出射面
32・・・微粒子
40・・・照明装置

Claims (29)

  1. 一対の電極間に発光層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(III)で表される化合物を含有する層を有する有機電界発光素子。
    Figure 0005627883
    一般式(III)中、Lは二価の連結基を表す。X2 の環骨格構成原子は、硫黄原子、リン原子、酸素原子又は窒素原子であり、3 の環骨格構成原子は、炭素原子、硫黄原子又はリン原子である。3 はX 2 とともに下記式(i)〜(v)のいずれかで表される部分構造を形成する。但し、X 2 とX 3 は環状構造を形成していない。R 1 、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立に置換基を表し、m、n及びlはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。
    Figure 0005627883
    式(ii)、(v)中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に置換基を表す。
  2. 前記一般式(III)で表される化合物が下記一般式(IV)で表される化合物である請求項1に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005627883
    一般式(IV)中、 2 、X 3 、R 1 、R 2 、R 3 、m、n及びlは、一般式(III)と同義である。1’、R2’はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。
  3. 前記一般式(III)で表される化合物が下記一般式(IIIa)、(IIIb)、及び(IIIc)のいずれかで表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005627883
    一般式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)中、L、X 2 、X 3 、R 1 、R 2 、R 3 、m及びnは、一般式(III)と同義である。
  4. 前記一般式(I)で表される化合物を含有する層が前記発光層である請求項1〜のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  5. 前記発光層が、ホスト材料を含む請求項1〜のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  6. 前記ホスト材料が、下記一般式(V)で表される化合物である請求項に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005627883
    一般式(V)中、oは、1〜3の整数を表す。
  7. 前記発光層が下記一般式(VI)で表される化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005627883
    一般式(VI)中、R4、R6、R8、R10、X4〜X15は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。
  8. 前記Lが、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、
    チオ基、ホスフィニデン基、又はシリレン基であることを特徴とする請求項1、3〜7のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  9. 前記Lが、アリールイミノ基又は−CR1’R2’−であり、R1’及びR2’は、そ
    れぞれ独立に、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基であることを特徴とする請求項1、3〜7のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  10. 前記Lが、フェニルイミノ基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニルイミノ基、又は−CR1’R2’−であり、R1’及びR2’は、それぞれ独立に、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基であることを特徴とする請求項1、3〜7のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  11. 前記R1及びR2が、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、アリール基又はアルキル基であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  12. ピリジン環に置換する前記R 3 が、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基、アルキルアミノ基、又はアリールアミノ基であることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  13. 前記R3が、ハロゲン原子であることを特徴とする請求項〜12のいずれか1項に記載の有機電界発光素子。
  14. 前記式(i)〜(v)のいずれかで表される部分構造が、下記式のいずれかで表される部分構造であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005627883
  15. 下記一般式(III)で表される化合物。
    一般式(III)
    Figure 0005627883

    一般式(III)中、Lは二価の連結基を表す。X2 の環骨格構成原子は、硫黄原子、リン原子、酸素原子又は窒素原子であり、3 の環骨格構成原子は、炭素原子、硫黄原子又はリン原子である。3 はX 2 とともに下記式(i)〜(v)のいずれかで表される部分構造を形成する。但し、X 2 とX 3 は環状構造を形成していない。R 1 、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立に置換基を表し、m、n及びlはそれぞれ独立に0〜3の整数を表す。
    Figure 0005627883
    式(ii)、(v)中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に置換基を表す。
  16. 前記一般式(III)で表される有機金属錯体化合物が下記一般式(IV)で表される請求項15に記載の化合物。
    Figure 0005627883
    一般式(IV)中、 2 、X 3 、R 1 、R 2 、R 3 、m、n及びlは、一般式(III)と同義である。1’、R2’はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。
  17. 前記一般式(III)で表される化合物が下記一般式(IIIa)、(IIIb)、及び(IIIc)のいずれかで表される化合物であることを特徴とする請求項15に記載の化合物。
    Figure 0005627883
    一般式(IIIa)、(IIIb)、及び(IIIc)中、L、X 2 、X 3 、R 1 、R 2 、R 3 、m及びnは、一般式(III)と同義である。
  18. 前記Lが、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、
    チオ基、ホスフィニデン基、又はシリレン基であることを特徴とする請求項15又は17に記載の化合物。
  19. 前記Lが、アリールイミノ基又は−CR1’R2’−であり、R1’及びR2’は、それぞれ独立に、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基であることを特徴とする請求項15又は17に記載の化合物。
  20. 前記Lが、フェニルイミノ基、3,5−ジ−tert−ブチルフェニルイミノ基、又は−CR1’R2’−であり、R1’及びR2’は、それぞれ独立に、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、又はアリール基であることを特徴とする請求項15又は17に記載の化合物。
  21. 前記R1及びR2が、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、アリール基又はアルキル基であることを特徴とする請求項15〜20のいずれかに記載の化合物。
  22. ピリジン環に置換する前記R 3 が、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基、アルキルアミノ基、又はアリールアミノ基であることを特徴とする請求項15〜21のいずれかに記載の化合物。
  23. 前記R3が、ハロゲン原子であることを特徴とする請求項15〜22のいずれかに記載の化合物。
  24. 前記式(i)〜(v)のいずれかで表される部分構造が、下記式のいずれかで表される部分構造であることを特徴とする請求項15〜23に記載の化合物。
    Figure 0005627883
  25. 請求項15又は16に記載の化合物を含む発光材料。
  26. 請求項15又は16に記載の化合物を発光材料として含む発光層。
  27. 請求項1〜14のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた発光装置。
  28. 請求項1〜14のいずれかに記載の有機電界発光素子を用いた照明装置。
  29. 前記一対の電極間にある少なくとも1層が塗布法により作製されたことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の有機電界発光素子。
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