JP5357579B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は電気エネルギーを光に変換して発光する有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子(以下、「有機EL素子」ともいう)は、低電圧駆動で高輝度の発光が得られることから活発に研究開発が行われている。有機電界発光素子は、一対の電極間に有機化合物層を有し、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔とが有機化合物層において再結合し、生成した励起子のエネルギーを発光に利用するものである。
近年、燐光発光材料を用いた高効率素子の開発が盛んであり、燐光発光材料としてイリジウム錯体や白金錯体などを用いた発光素子に関する発明が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。しかしながら、さらなる素子性能の改良が求められており、特に青色領域に発光を有する素子で、高効率と高耐久性を両立することが強く求められている。
有機EL素子に使用される電子輸送材料としては、従来よりヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体系材料が用いられてきたが、最低励起三重項準位(T準位)が低く、燐光発光材料を使用した素子においては燐光発光を消光してしまうため、素子の高効率化が難しい難点があった。これは、より短波長に発光する場合に顕著であり、特に青色燐光素子に用いた場合、素子効率が大きく低下してしまう欠点があった。
新規な電子輸送材料として、アリーレン基と窒素原子が交互に結合して環状の分子鎖を形成した環状芳香族三級アミン類を用いた発明(特許文献5参照)、アリーレン基またはヘテロアリーレン基が直接、または連結基を介して結合し、環を形成した分子を用いた発明が提案されている(特許文献3、4参照)。しかしながら、発光素子の耐久性、駆動電圧の低下、更なる効率の向上の点で改良が望まれていた。
米国特許第6303238号明細書 国際公開第00/57676号パンフレット 特開2007−335638号公報 特開2007−165377号公報 特開2007−214364号公報
本発明の目的は、発光効率が高く、かつ耐久性が高い有機電界発光素子の提供にある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、単環の芳香族炭化水素環及び少なくとも二つの単環の芳香族ヘテロ環を有する特定構造の化合物を有機化合物層に含有する有機EL素子が、上記課題を解決することを見出した。すなわち、本発明は下記の手段により達成された。
〔1〕
陰極と陽極の間に少なくとも一種の発光材料を含有する発光層を含む、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、有機層に、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
Figure 0005357579
(一般式(1)中、nは3以上の整数を表す。Qは縮環を有さないベンゼン環または単環の芳香族ヘテロ環を表す。複数のQは同一でも異なっていてもよく、少なくとも一つはベンゼン環であり、少なくとも二つが芳香族ヘテロ環である。R、Rはそれぞれ独立して水素原子または置換基を表す。)
〔2〕
前記一般式(1)におけるnが4であることを特徴とする〔1〕に記載の有機電界発光素子。
〔3〕
前記一般式(1)において、Qが表す芳香族ヘテロ環がピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環から選ばれるいずれかの環であることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の有機電界発光素子。
〔4〕
前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表されることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
Figure 0005357579
(一般式(2)中、A501〜A516は置換または無置換の炭素原子または窒素原子を表し、R51〜R58は水素原子または置換基を表し、四つの芳香族六員環のうち少なくとも一つはベンゼン環であり、少なくとも二つが芳香族ヘテロ環である。)
〔5〕
一般式(1)で表される化合物を発光層に含有することを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔6〕
前記発光層と陰極との間にさらに少なくとも一層の有機層を有し、一般式(1)で表される化合物を該発光層と陰極との間の有機層に含有することを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔7〕
前記発光層と陽極との間にさらに少なくとも一層の有機層を有し、一般式(1)で表される化合物を該発光層と陽極との間の有機層に含有することを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔8〕
前記発光材料の少なくとも一種が燐光材料であることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔9〕
前記発光材料の少なくとも一種が白金錯体またはイリジウム錯体であることを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔10〕
前記白金錯体が三座または四座の配位子の白金錯体であることを特徴とする〔9〕に記載の有機電界発光素子。
〔11〕
前記白金錯体が下記一般式(C−1)で表されることを特徴とする〔10〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005357579
(式中、Z、Z、ZおよびZはそれぞれ独立にPtに結合する基を表す。L、LおよびLはそれぞれ独立に単結合または二価の連結基を表す。)
本発明の有機電界発光素子は、本発明の一般式(1)で表される化合物(本明細書において「本発明の化合物」と同義で用いる。)を有機層に含有することを特徴とする。本発明の化合物は特有の骨格によりTエネルギー準位が高く、これにより、高い発光効率(例えば外部量子効率)を有し、かつ耐久性に優れる有機電界発光素子(本明細書において「本発明の素子」と同義で用いる)が提供できる。また、本発明の化合物を用いることにより、青色領域においても高い外部量子効率で発光し、かつ耐久性に優れる素子が提供できる。
本発明の有機電界発光素子は、陰極と陽極の間に少なくとも一種の発光材料を含有する発光層を含む、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、有機層に、下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
本発明の一般式(1)で表される化合物について詳細に説明する。
Figure 0005357579
(一般式(1)中、nは3以上の整数を表す。Qは縮環を有さないベンゼン環または単環の芳香族ヘテロ環を表す。複数のQは同一でも異なっていてもよく、少なくとも一つはベンゼン環であり、少なくとも二つが芳香族ヘテロ環である。R、Rはそれぞれ独立して水素原子または置換基を表す。)
は縮環を有さないベンゼン環または単環の芳香族ヘテロ環を表す。
本発明の化合物は、少なくとも一つのベンゼン環を有することで化合物の安定性が増すため、耐久性の点で好ましい。
縮環を有さないベンゼン環は置換基を有していてもよく、置換基としては下記置換基群Aとして挙げた中から任意に選択することができる。
本発明の化合物は、少なくとも二つの単環の芳香族ヘテロ環基を有することで、電位のコントロールがしやすく、電荷注入の点で有利である。これにより駆動効率を高めることができ、駆動電圧を低減でき、好ましい。
縮環を有さないことから、T準位を高く保つことができ、燐光発光を利用した有機電界発光素子に適用する場合、素子の効率が高くなる点で好ましい。
単環の芳香族ヘテロ環としては、フラン環、チオフェン環、セレノフェン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピラゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環等を挙げることができ、好ましくは、チオフェン環、フラン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環であり、より好ましくは、チオフェン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環であり、さらに好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環であり、特に好ましくはピリジン環、ピラジン環である。
単環の芳香族ヘテロ環は置換基を有していてもよく、置換基としては下記置換基群Aとして挙げた中から任意に選択することができる。
また、一般式(1)で表される化合物は置換基としてR及びRを有するメチレン連結基を含むものである。メチレン連結基を有することにより芳香環同士が共役しなくなるため、高いT準位を保つことができ、燐光発光を利用する有機電界発光素子に適用した場合に素子の効率が高くなる点で好ましい。また、他のヘテロ原子で連結するよりも化合物の安定性が増すため、耐久性の点で好ましい。
及びRはそれぞれ独立して水素原子または置換基を表す。R及びRが表す置換基としては、下記置換基群Aとして挙げた中から任意に選択することができ、好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、ヘテロ環チオ基、フルオロ基、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、フルオロ基、ヘテロ環基であり、さらに好ましくはアルキル基、アリール基である。
nは3以上の整数を表し、好ましくは3〜8であり、より好ましくは4〜6であり、更に好ましくは4である。
複数のQは同一でも異なっていてもよく、少なくとも一つは縮環を有さないベンゼン環である。また、少なくとも二つが芳香族ヘテロ環基である。
隣り合うQの結合順序は問わないが、二つ以上のベンゼン環が含まれる場合、ベンゼン環同士は隣り合っていた方が好ましい。
置換基群A:
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ピレニル基などが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基などが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、2−エチルヘキシロキシ基などが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ基、ピラジニルオキシ基、ピリミジニルオキシ基、キノリルオキシ基などが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基などが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニル基などが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる。)、
アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオ基などが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ基、2−ベンゾイミダゾリルチオ基、2−ベンゾオキサゾリルチオ基、2−ベンゾチアゾリルチオ基などが挙げられる。)、
スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル基、トシル基などが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド基、フェニルリン酸アミド基などが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、ヨード基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子であり、具体的にはイミダゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、キノリル基、フリル基、チエニル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾチアゾリル基、カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ基、トリフェニルシリルオキシ基などが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)
化合物の化学的安定性、熱的安定性を勘案すると、R11〜R14で表される置換基として好ましくはアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ヘテロ環基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ヘテロ環基であり、さらに上記化学的安定性、熱的安定性の観点および良好な電荷輸送性の観点から好ましくはアルキル基、アリール基、ヘテロ環基であり、π電子系が分子外側に広がり電荷輸送能が向上する観点からアリール基、ヘテロ環基が特に好ましい。
本発明において、前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0005357579
(一般式(2)中、A501〜A516は置換または無置換の炭素原子または窒素原子を表し、R51〜R58は水素原子または置換基を表し、四つの芳香族六員環のうち少なくとも一つはフェニル基であり、少なくとも二つが芳香族ヘテロ環基である。)
51〜R58は水素原子または置換基を表し、R51〜R58が表す置換基としては上記置換基群Aとして挙げた中から任意に選択することができ、好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アルキルチオ基、ヘテロ環チオ基、フルオロ基、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、より好ましくはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、フルオロ基、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基、シリルオキシ基であり、さらに好ましくはアルキル基、アリール基、フルオロ基、シアノ基、ヘテロ環基、シリル基であり、さらに好ましくはアルキル基、アリール基、フルオロ機、シアノ基である。
一般式(1)で表される化合物はメチレンで連結することにより共役長が短いため最低励起三重項エネルギー準位(T準位)が高く、燐光素子用ホスト材料、バインダー材料、電子輸送材料、ホール輸送材料等として有用であり、特に短波発光の燐光素子用ホスト材料、バインダー材料、電子輸送材料、ホール輸送材料等として有用である。
以下に一般式(1)および(2)で表される化合物の具体例を記すが、本発明はこれらに限定されることはない。
Figure 0005357579
Figure 0005357579
Figure 0005357579
Figure 0005357579
Figure 0005357579

本発明の一般式(1)または(2)で表される化合物は、種々の公知の合成法にて合成することが可能である。
合成した化合物の精製は公知の手法(例えば「分離精製技術ハンドブック(1993年、日本化学会編)、「化学変換法による微量成分及び難精製物質の高度分離」(1988年、アイピーシー)、「実験化学講座(第四版)1」(1990年、日本化学会編)に記載の方法」を利用できる。具体的には抽出、吸着、吸蔵、再結晶、再沈殿、蒸留、昇華、イオン交換、濾過、ゾーンメルト法、電気泳動、遠心分離、沈降、洗浄、各種クロマトグラフィーなどが挙げられる。
本発明の素子の耐久性を勘案すると、本発明の化合物のガラス転移温度(Tg)は、130℃以上、450℃以下であることが好ましく、より好ましくは135℃以上、450℃以下であり、さらに好ましくは140℃以上、450℃以下であり、特に好ましくは150℃以上、450℃以下であり、もっとも好ましくは160℃以上、450℃以下である。
ここで、Tgは示差走査熱量測定(DSC)、示差熱分析(DTA)などの熱測定や、X線回折(XRD)、偏光顕微鏡観察などにより確認できる。
[有機電界発光素子]
以下、本発明の素子について詳細に説明する。
本発明の発光素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある)を含む有機化合物層(有機化合物のみからなる層であっても良いし、無機化合物を含有する有機層であっても良い)を有する。従って、本発明では有機化合物層として発光層のみの構成であっても良い。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
本発明の発光素子は、有機化合物層として、少なくとも一つの有機発光層(発光層)を有する。また発光層以外の有機化合物層として、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、励起子ブロック層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層、保護層などが適宜配置されていてもよく、それぞれ他の層の機能を兼ね備えていても良い。また各層は複数の二次層から構成されていても良い。
次に、本発明の素子を構成する要素について、詳細に説明する。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機化合物層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、イットリウム安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス等の無機材料、及びポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。
熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
<陽極>
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機電界発光素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等によって行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、10Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明導電膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
<陰極>
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、単体金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独の材料から構成されていてもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上の材料を好適に組み合わせて構成された陰極を使用することもできる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点でアルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<有機化合物層>
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
−有機化合物層の形成−
本発明の有機電界発光素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
−有機発光層−
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明の有機電界発光素子は、励起一重項からの発光(蛍光)を利用するものでも励起三重項からの発光(燐光)を利用するものでもよいが、発光効率の観点から、燐光を利用するものの方が好ましい。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
本発明の有機電界発光素子が、燐光を利用するものである場合、発光層は少なくとも一種の燐光材料と、少なくとも一種のホスト材料から構成されていることが好ましい。ここで、ホスト材料とは、発光層を構成する材料のうち、発光材料以外のものであり、発光材料を分散して層中に保持する機能、陽極や正孔輸送層等から正孔を受け取る機能、陰極や電子輸送層等から電子を受け取る機能、正孔及び/または電子を輸送する機能、正孔と電子の再結合の場を提供する機能、再結合により生成した励起子のエネルギーを発光材料に移動させる機能、及び正孔及び/または電子を発光材料に輸送する機能のうち少なくとも一種の機能を有する材料を意味する。
ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上を組み合わせられていても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料と正孔輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、本発明における発光層に含有されるホスト材料としては、本発明の化合物の他、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するもの及びアリールシラン骨格を有するものや、後述の正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層の項で例示されている材料が挙げられる。
一般式(1)で表される化合物は、有機化合物層のうちいずれの層に含有されていてもよく、また複数の層に含有されていても良い。具体的には、発光層、発光層と陰極の間に形成される有機層(すなわち電子輸送層、電子注入層、正孔ブロック層など)、又は発光層と陽極の間に形成される有機層(すなわち正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層など)に含有されることが好ましい。
本発明の化合物が発光層に含有される場合、その含有率は、30〜99.9質量%が好ましく、50〜99.5質量%がより好ましく、60〜99質量%であることがさらに好ましい。
本発明の化合物が発光層と陰極の間に形成される有機層に含有される場合、その含有率は70〜100質量%が好ましく、80〜100質量%が好ましく、膜の均一性の観点から100質量%であることがさらに好ましい。本発明の化合物が発光層と陰極の間に形成される有機層に含有されることにより、電子注入性向上による駆動電圧の低下、電荷バランス向上による効率の向上、正孔ブロックし再結合確率が向上することによる効率の向上などの性能向上が可能である。
本発明の化合物が発光層と陽極の間に形成される有機層に含有される場合、その含有率は70〜100質量%が好ましく、80〜100質量%が好ましく、膜の均一性の観点から100質量%であることがさらに好ましい。本発明の化合物が発光層と陽極の間に形成される有機層に含有されることにより、正孔注入性向上による駆動電圧の低下、電荷バランス向上による効率の向上、電子ブロックし再結合確率が向上することによる効率の向上などの性能向上が可能である。
本発明の素子が燐光を利用する発光素子である場合には、一般式(1)で表される化合物の最低励起三重項エネルギー準位(T準位)は、45kcal/mol(188.6kJ/mol)以上85kcal/mol(356.2kJ/mol)以下が好ましい。赤色燐光材料と共に用いる場合、45kcal/mol(188.6kJ/mol)以上60kcal/mol(251.4kJ/mol)以下が好ましく、緑色燐光材料と共に用いる場合、53kcal/mol(222.1kJ/mol)以上70kcal/mol(293.3kJ/mol)以下が好ましく、青色燐光材料と共に用いる場合67kcal/mol(280.73kJ/mol)以上85kcal/mol(356.2kJ/mol)以下が好ましく、69kcal/mol(289.11kJ/mol)以上、85kcal/mol(356.2kJ/mol)以下がより好ましい。
ここで、T準位は、燐光スペクトルの短波長端から見積もることができる。
(発光材料)
本発明における発光材料は、燐光性発光材料、蛍光性発光材料等いずれも用いることができる。
本発明における発光層は、色純度を向上させるためや発光波長領域を広げるために2種類以上の発光材料を含有することもできる。
《蛍光発光材料》
前記蛍光性の発光材料としては、一般には、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、スチリルベンゼン、ポリフェニル、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、ナフタルイミド、クマリン、ピラン、ペリノン、オキサジアゾール、アルダジン、シクロペンタジエン、ビススチリルアントラセン、キナクリドン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、シクロペンタジエン、スチリルアミン、縮合多環芳香族化合物(アントラセン、フェナントロリン、ピレン、ペリレン、ルブレン、またはペンタセンなど)、8−キノリノールの金属錯体、ピロメテン錯体や希土類錯体に代表される各種金属錯体、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン、およびこれらの誘導体などを挙げることができる。
《燐光発光材料》
前記燐光性の発光材料としては、一般に、遷移金属原子又はランタノイド原子を含む錯体を挙げることができる。
例えば、該遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、金、銀、銅、及び白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、及び白金であり、更に好ましくはイリジウム、白金である。
ランタノイド原子としては、例えばランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、およびルテチウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、及びガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and
Photophysics of Coordination Compounds」 Springer−Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。
具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、芳香族炭素環配位子(例えば、好ましくは炭素数5〜30、より好ましくは炭素数6〜30、さらに好ましくは炭素数6〜20であり、特に好ましくは炭素数6〜12であり、シクロペンタジエニルアニオン、ベンゼンアニオン、またはナフチルアニオンなど)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、好ましくは炭素数5〜30、より好ましくは炭素数6〜30、さらに好ましくは炭素数6〜20であり、特に好ましくは炭素数6〜12であり、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、またはフェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、さらに好ましくは炭素数2〜16であり、酢酸配位子など)、アルコラト配位子(例えば、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは炭素数6〜20であり、フェノラト配位子など)、シリルオキシ配位子(例えば、好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、さらに好ましくは炭素数3〜20であり、例えば、トリメチルシリルオキシ配位子、ジメチル−tert−ブチルシリルオキシ配位子、トリフェニルシリルオキシ配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子、リン配位子(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、さらに好ましくは炭素数3〜20、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルホスフィン配位子など)、チオラト配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、さらに好ましくは炭素数6〜20、例えば、フェニルチオラト配位子など)、ホスフィンオキシド配位子(好ましくは炭素数3〜30、より好ましくは炭素数8〜30、さらに好ましくは炭素数18〜30、例えば、トリフェニルホスフィンオキシド配位子など)であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。
上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
これらの中でも、発光材料の具体例としては、例えば、US6303238B1、US6097147、WO00/57676、WO00/70655、WO01/08230、WO01/39234A2、WO01/41512A1、WO02/02714A2、WO02/15645A1、WO02/44189A1、WO05/19373A2、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい発光材料としては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、およびCe錯体が挙げられる。特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、またはRe錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、またはRe錯体が好ましい。更に、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、またはRe錯体が特に好ましく、Ir錯体、またはPt錯体が最も好ましい。中でも三座又は四座座配位子を有するPt錯体が好ましく、四座配位子を有するPt錯体が特に好ましい。
発光材料としては、特に限定されないが、燐光発光材料を用いることが好ましく、金属錯体燐光発光材料を用いることがより好ましい。金属錯体燐光発光材料としてはイリジウム錯体燐光発光材料、又は、白金錯体燐光発光材料を用いることが更に好ましく、4座配位子を有する白金錯体燐光発光材料を用いることが特に好ましいが、他の燐光発光材料を併用してもよい。
錯体燐光発光材料としては、Coordination Chemistry Reviews 250(2006)2093−2126に記載の化合物が挙げられる。
イリジウム錯体燐光発光材料としては、国際公開第00−70655号、国際公開第01−41512号、国際公開第02−5645号、特開2002−117978、国際公開第04−085450号、国際公開第06−121811号、国際公開第05−019373号、国際公開第05−113704号、に記載の化合物が挙げられる。
白金錯体燐光発光材料としては、国際公開第00−57676号に記載の化合物が挙げられる。
4座配位子を有する白金錯体(燐光発光)材料として、より具体的には、米国特許第6,653,654号、国際公開第2004−099339号、国際公開第04−108857号、特開2005−310733、特開2005−317516、特開2006−261623、特開2006−93542、特開2006−256999、国際公開第06−098505号、特開2007−19462、特開2007−96255、特開2007−96259、国際公開第05−042444号、特開2006−232784、米国特許第0134461号、国際公開第05−042550号、に記載の化合物が好ましい。
本発明の素子の燐光材料として特に好ましくは下記一般式(C−1)で表される白金錯体である。
Figure 0005357579
(一般式(C−1)中、Z、Z、ZおよびZはそれぞれ独立にPtに配位する基を表す。L、LおよびLはそれぞれ独立に単結合または二価の連結基を表す。)
一般式(C−1)について説明する。Z、Z、ZおよびZはそれぞれ独立にPtに配位する基を表す。この時、Z、Z、ZおよびZとPtの結合は、共有結合、イオン結合、配位結合などいずれであっても良い。Z、Z、ZおよびZ中のPtに結合する原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子が好ましく、Z、Z、ZおよびZ中のPtに結合する原子の内、少なくとも一つが炭素原子であることが好ましく、二つが炭素原子であることがより好ましい。
炭素原子でPtに結合するZ、Z、ZおよびZとしては、アニオン性の配位子でも中性の配位子でもよく、アニオン性の配位子としてはビニル配位子、芳香族炭化水素環配位子(例えばベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、フェナントレン配位子など)、ヘテロ環配位子(例えばフラン配位子、チオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子および、それらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。中性の配位子としてはカルベン配位子が挙げられる。
窒素原子でPtに結合するZ、Z、ZおよびZとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としては含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子、オキサゾール配位子、チアゾール配位子およびそれらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))、アミン配位子、ニトリル配位子、イミン配位子が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アミノ配位子、イミノ配位子、含窒素芳香族ヘテロ環配位子(ピロール配位子、イミダゾール配位子、トリアゾール配位子およびそれらを含む縮環体(例えはインドール配位子、ベンゾイミダゾール配位子など))が挙げられる。
酸素原子でPtに結合するZ、Z、ZおよびZとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはエーテル配位子、ケトン配位子、エステル配位子、アミド配位子、含酸素ヘテロ環配位子(フラン配位子、オキサゾール配位子およびそれらを含む縮環体(ベンゾオキサゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルコキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、アシルオキシ配位子、シリルオキシ配位子などが挙げられる。
硫黄原子でPtに結合するZ、Z、ZおよびZとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはチオエーテル配位子、チオケトン配位子、チオエステル配位子、チオアミド配位子、含硫黄ヘテロ環配位子(チオフェン配位子、チアゾール配位子およびそれらを含む縮環体(ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。アニオン性の配位子としては、アルキルメルカプト配位子、アリールメルカプト配位子、ヘテロアリールメルカプト配位子などが挙げられる。
リン原子でPtに結合するZ、Z、ZおよびZとしては、中性の配位子でもアニオン性の配位子でもよく、中性の配位子としてはホスフィン配位子、リン酸エステル配位子、亜リン酸エステル配位子、含リンヘテロ環配位子(ホスフィニン配位子など)が挙げられ、アニオン性の配位子としては、ホスフィノ配位子、ホスフィニル配位子、ホスホリル配位子などが挙げられる。
、Z、ZおよびZで表される基は、置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適宜適用できる。また置換基同士が連結していても良い(ZとZが連結した場合、環状四座配位子のPt錯体になる)。
、Z、ZおよびZで表される基として好ましくは、炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子、アルキルオキシ配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ配位子、シリルオキシ配位子であり、より好ましくは、炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子、アリールオキシ配位子であり、さらに好ましくは炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子である。
、LおよびLは、単結合または二価の連結基を表す。L、LおよびLで表される二価の連結基としては、アルキレン基(メチレン、エチレン、プロピレンなど)、アリーレン基(フェニレン、ナフタレンジイル)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル、チオフェンジイルなど)、イミノ基(−NR−)(フェニルイミノ基など)、オキシ基(−O−)、チオ基(−S−)、ホスフィニデン基(−PR−)(フェニルホスフィニデン基など)、シリレン基(−SiRR’−)(ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)、またはこれらを組み合わせたものが挙げられる。これらの連結基は、さらに置換基を有していてもよい。
、LおよびLとして好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、より好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、イミノ基であり、さらに好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基であり、さらに好ましくは、単結合、メチレン基、フェニレン基であり、さらに好ましくは単結合、ジ置換のメチレン基であり、さらに好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジエチルメチレン基、ジイソブチルメチレン基、ジベンジルメチレン基、エチルメチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、イソブチルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオレンジイル基、フルオロメチルメチレン基であり、特に好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基クロヘキサンジイル基である。
また、前記一般式(C−1)で表される四座配位子を有する白金錯体のうち、より好ましいもののひとつは一般式(A)で表されるPt錯体である。
Figure 0005357579
(一般式(A)中、RA3、RA4は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、RA1、RA2は、それぞれ独立に、置換基を表す。RA1、RA2をそれぞれ複数個有する場合、複数個のRA1、RA2は同じであっても異なってもよく、互いに連結して環を形成してもよい。nA1及びnA2はそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。YA1は連結基を表す。)
A1、RA2、RA3、及びRA4が表す置換基としては、前記置換基群Aとして挙げた中から任意に選択することができる。
A1が表す連結基としては、前記L、LおよびLで表される二価の連結基として挙げたものが適用できる。
A1、RA2、RA3、及びRA4が表す置換基としては、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基が好ましく、アリール基、ヘテロ環基がより好ましく、アリール基が特に好ましい。
A1が表す連結基としては、1,2位で置換したビニル基、フェニレン環基、ピリジン環ジイル基、ピラジン環ジイル基、ピリミジン環ジイル基または炭素数1〜8のアルキレン基が好ましく、1,2位で置換したビニル基、フェニレン環基、炭素数1〜6のアルキレン基がより好ましく、フェニレン環基が特に好ましい。
A3、及びRA4が表す置換基は、YA1が表す連結基と連結して環を形成してもよく、例えば、YA1が1,2位で連結したフェニレン環である場合には、RA3、及びRA4がそれぞれ3,6位で連結して、1,10−フェナントロリン環を形成していてもよく、更に置換基を有していてもよい。
4座配位子を有する白金錯体(燐光発光)材料として、より好ましいもののひとつは一般式(B)で表されるPt錯体である。
Figure 0005357579
(一般式(B)中、AB1〜AB6はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。LB1は単結合または二価の連結基を表す。XはCまたはNを表す。Zは式中のX−Cと共に形成される5または6員の芳香環または芳香族ヘテロ環を表す。QB1はPtに結合するアニオン性の基を表す。)
一般式(B)について説明する。
B1〜AB6はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。Rで表される置換基としては、前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。Rとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、フッ素基、シアノ基、アミノ基であり、より好ましくは水素原子、フッ素基である。AB1〜AB6として好ましくはC−Rである。
B1〜AB6として好ましくはC−Rであり、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。AB1〜AB6がC−Rである場合に、AB2、AB5のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基であり、特に好ましく水素原子、フッ素基であり、AB1、AB3、AB4、AB6のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基であり、特に好ましく水素原子である。
B1は単結合または二価の連結基を表す。
B1で表される二価の連結基としては、アルキレン基(メチレン、エチレン、プロピレンなど)、アリーレン基(フェニレン、ナフタレンジイル)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル、チオフェンジイルなど)、イミノ基(−NR−)(フェニルイミノ基など)、オキシ基(−O−)、チオ基(−S−)、ホスフィニデン基(−PR−)(フェニルホスフィニデン基など)、シリレン基(−SiRR’−)(ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)、またはこれらを組み合わせたものが挙げられる。これらの連結基は、さらに置換基を有していてもよい。 LB1として好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、より好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、イミノ基であり、さらに好ましくはアルキレン基であり、さらに好ましくはメチレン基であり、さらに好ましくはジ置換のメチレン基であり、さらに好ましくはジメチルメチレン基、ジエチルメチレン基、ジイソブチルメチレン基、ジベンジルメチレン基、エチルメチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、イソブチルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオレンジイル基、フルオロメチルメチレン基であり、特に好ましくはジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基である。
XはCまたはNを表す。Zは式中のX−Cと共に形成される5または6員の芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環を表す。Zで表される芳香族炭化水素環または芳香族ヘテロ環としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピレン環、フェナントレン環、ペリレン環、ピリジン環、キノリン環、イソキノリン環、フェナントリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリダジン環、トリアジン環、シンノリン環、アクリジン環、フタラジン環、キナゾリン環、キノキサリン環、ナフチリジン環、プテリジン環、ピロール環、ピラゾール環、トリアゾール環、インドール環、カルバゾール環、インダゾール環、ベンゾイミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、イミダゾピリジン環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、フラン環、ベンゾフラン環、ホスホール環、ホスフィニン環、シロール環などが挙げられる。Zは置換基を有していてもよく、置換基としては前記置換基群Aとして挙げたものが適用できる。また、Zは他の環と縮合環を形成していても良い。
Zとして好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、インドール環、チオフェン環であり、より好ましくはベンゼン環、ピラゾール環、ピリジン環である。
B1はPtに結合するアニオン性の基を表す。QB1で表されるアニオン性の基としては、前記ビニル配位子、芳香族炭化水素環配位子(例えばベンゼン配位子、ナフタレン配位子、アントラセン配位子、フェナントラセンレン配位子など)、ヘテロ環配位子(例えばフラン配位子、チオフェン配位子、ピリジン配位子、ピラジン配位子、ピリミジン配位子、ピリダジン配位子、トリアジン配位子、チアゾール配位子、オキサゾール配位子、ピロール配位子、イミダゾール配位子、ピラゾール配位子、トリアゾール配位子および、それらを含む縮環体(例えばキノリン配位子、ベンゾチアゾール配位子など))が挙げられる。この時、QB1とPtの結合は、共有結合、イオン結合、配位結合などいずれであっても良い。QB1中のPtに結合する原子としては、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子が好ましく、QB1中のPtに結合する原子は炭素原子、酸素原子、窒素原子であることが好ましく、炭素原子であることがさらに好ましい。
B1で表される基として好ましくは炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子、窒素原子でPtに結合する含窒素芳香族ヘテロ環配位子、アシルオキシ配位子であり、より好ましくは炭素原子でPtに結合する芳香族炭化水素環配位子、炭素原子でPtに結合する芳香族ヘテロ環配位子である。QB1で表される基としては特に一般式(B)中のC−Xと共に形成されるZ環と同一の基であることが好ましい。
一般式(B)で表されるPt錯体は、より好ましくは一般式(C)で表されるPt錯体である。
Figure 0005357579
(一般式(C)中、AC1〜AC14はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。LC1は単結合または二価の連結基を表す。)
一般式(C)について説明する。
C1〜AC14はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。AC1〜AC6としては、前記一般式(B)におけるAB1〜AB6と同義であり、好ましい範囲も同様である。
C7〜AC14としては、AC7〜AC10とAC11〜AC14のそれぞれにおいて、N(窒素原子)を表すものの数は、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。Nであるのは、AC8〜AC10とAC12〜AC14から選ばれるのが好ましく、AC8、AC9、AC12、AC13から選ばれるのがより好ましく、AC8、AC12から選ばれるのが特に好ましい。
C7〜AC14がC−Rを表す場合に、AC8、AC12のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、ポリフルオロアルキル基、アルキル基、アリール基、フッ素基、シアノ基であり、特に好ましく水素原子、ポリフルオロアルキル基、シアノ基である。AC7、AC9、AC11、AC13の表すRとして好ましくは水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、ポリフルオロアルキル基、フッ素基、シアノ基であり、特に好ましく水素原子、フッ素基である。AC10、AC14の表すRとして好ましくは水素原子、フッ素基であり、より好ましくは水素原子である。AC7〜AC9、AC11〜AC13のいずれかがC−Rを表す場合に、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。
C1で表される連結基としては、前記一般式(B)におけるLB1が表す連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(B)で表されるPt錯体は、より好ましくは一般式(D)で表されるPt錯体である。
Figure 0005357579
(一般式(D)中、AD1〜AD12はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。LD1は単結合または二価の連結基を表す。)
一般式(D)について説明する。
D1〜AD12はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。
D1〜AD6としては、前記一般式(B)におけるAB1〜AB6が表す置換基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
D7〜AD12としては、AD7〜AD9とAD10〜AC12のそれぞれにおいて、N(窒素原子)を表すものの数は、0〜2が好ましく、1〜2がより好ましく、1が特に好ましい。Nを表すものは、AD7〜AD9とAD10〜AC12から選ばれることが好ましく、AD7、AD9、AD10及びAD12から選ばれることがより好ましく、AD7及びAD10から選ばれることが特に好ましい。
D7〜AD12がC−Rである場合に、AD8、AD11のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、ポリフルオロアルキル基、アルキル基、アリール基、フッ素基、シアノ基であり、特に好ましくポリフルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル基やパーフルオロエチル基)、シアノ基である。AD7、AD9、AD10、AD12のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、ポリフルオロアルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、フッ素基であり、特に好ましく水素原子である。AD7〜AD12のいずれかがD−Rを表す場合に、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。
D1で表される連結基としては、前記一般式(B)におけるLB1が表す連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
4座配位子を有する白金錯体(燐光発光)材料として、より好ましいもののひとつは一般式(E)で表されるPt錯体である。
Figure 0005357579
(一般式(E)中、AE1〜AE14はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。LE1は単結合または二価の連結基を表す。)
一般式(E)について説明する。AE1〜AE12はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。AE1〜AE6としては、前記一般式(B)におけるAB1〜AB6と同義であり、好ましい範囲も同様である。AE7〜AE14としては、前記一般式(C)におけるAC7〜AC14と同義であり、好ましい範囲も同様である。
E1で表される連結基としては、前記一般式(B)におけるLB1が表す連結基と同義である。
E1として好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、より好ましくはアルキレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、さらに好ましくはアルキレン基であり、さらに好ましくはメチレン基であり、さらに好ましくはジ置換のメチレン基であり、さらに好ましくはジメチルメチレン基、ジエチルメチレン基、ジイソブチルメチレン基、ジベンジルメチレン基、エチルメチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、イソブチルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオレンジイル基、フルオロメチルメチレン基であり、特に好ましくはジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基である。
4座配位子を有する白金錯体(燐光発光)材料として、より好ましいもののひとつは一般式(F)で表されるPt錯体である。
Figure 0005357579
(一般式(F)中、AF1〜AF14はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。LF1は単結合または二価の連結基を表す。)
一般式(F)について説明する。
F1〜AF14はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。AF1〜AF5としては、前記一般式(B)におけるAB1〜AB5と同義である。AF1〜AF5として好ましくはC−Rであり、R同士が互いに連結して環を形成していても良い。AF1〜AF5がC−Rである場合に、AF1〜AF5のRとして好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、フッ素基、シアノ基であり、より好ましくは水素原子、アリール基、フッ素基、シアノ基であり、特に好ましくは水素原子である。
F7〜AF14としては、前記一般式(C)におけるAC7〜AC14と同義であり、好ましい範囲も同様である。特に、AC7〜AC9、AC11〜AC13のいずれかがC−Rである場合に、R同士が互いに連結して形成する環構造としては、フラン環、ベンゾフラン環、ピロール環、ベンゾピロール環、チオフェン環、ベンゾチオフェン環、フルオレン環が好ましく、これらの環は更に置換基を有していてもよい。
F1で表される連結基としては、前記一般式(B)におけるLB1が表す連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
4座配位子を有する白金錯体(燐光発光)材料として、より好ましいもののひとつは一般式(G)で表されるPt錯体である。
Figure 0005357579
(一般式(G)中、AG1〜AG13はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。LG1は単結合または二価の連結基を表す。)
一般式(G)について説明する。
G1〜AG13はそれぞれ独立にC−RまたはNを表す。Rは水素原子または置換基を表す。AG1〜AG6としては、前記一般式(B)におけるAB1〜AB6と同義であり、好ましい範囲も同様である。AG7〜AG10としては、前記一般式(C)におけるAC7〜AC10と同義であり、好ましい範囲も同様である。AG11〜AG13としては、前記一般式(D)におけるAD7〜AD9と同義であり、好ましい範囲も同様である。
G1で表される連結基としては、前記一般式(B)におけるLB1が表す連結基と同義であり、好ましい範囲も同様である。

発光材料の具体例としては例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005357579
Figure 0005357579
Figure 0005357579
また、4座配位子を有する白金錯体燐光発光材料としては、例えば下記のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 0005357579
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上記錯体化合物として例示した化合物は、例えば以下に示す工程により製造することができる。
上記の金属錯体化合物は、Journal of Organic Chemistry 53, 786, (1988) 、G. R. Newkome et al.)の、789頁、左段53行〜右段7行に記載の方法、790頁、左段18行〜38行に記載の方法、790頁、右段19行〜30行に記載の方法およびその組み合わせ、Chemische Berichte 113, 2749 (1980)、H. Lexy ほか)の、2752頁、26行〜35行に記載の方法等、種々の手法で合成できる。
例えば、配位子、またはその解離体と金属化合物を溶媒(例えば、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ニトリル系溶媒、アミド系溶媒、スルホン系溶媒、スルホキサイド系溶媒、水などが挙げられる)の存在下、もしくは、溶媒非存在下、塩基の存在下(無機、有機の種々の塩基、例えば、ナトリウムメトキサイド、t−ブトキシカリウム、トリエチルアミン、炭酸カリウムなどが挙げられる)、もしくは、塩基非存在下、室温以下、もしくは加熱し(通常の加熱以外にもマイクロウェーブで加熱する手法も有効である)得ることができる。
4座配位子を有する白金錯体は、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
発光層中の発光材料は、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
燐光発光材料は、発光層中に、0.1〜40質量%含有されることが好ましく、0.5〜20質量%含有されることがより好ましい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリデン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、導電性カーボン、等を含有する層であることが好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、本発明の化合物の他、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、本発明の化合物の他、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる(BAlq、BCPなどの有機化合物の構造は実施例中に示した)。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO、Al、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe、Y、TiO等の金属酸化物、SiN、SiN等の金属窒化物、MgF、LiF、AlF、CaF等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
<封止>
さらに、本発明の有機電界発光素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の発光素子の外部量子効率としては、5%以上が好ましく、10%以上がより好ましく、13%以上がさらに好ましい。外部量子効率の数値は20℃で素子を駆動したときの外部量子効率の最大値、もしくは、20℃で素子を駆動したときの100〜300cd/m付近での外部量子効率の値を用いることができる。
本発明の発光素子の内部量子効率は、30%以上であることが好ましく、50%以上がさらに好ましく、70%以上がさらに好ましい。素子の内部量子効率は、外部量子効率を光取り出し効率で除して算出される。通常の有機EL素子では光取り出し効率は約20%であるが、基板の形状、電極の形状、有機層の膜厚、無機層の膜厚、有機層の屈折率、無機層の屈折率等を工夫することにより、光取り出し効率を20%以上にすることが可能である。
本発明の発光素子は、350nm〜700nmに発光スペクトルの最大強度波長を有するものが好ましく、より好ましくは350nm〜600nm、さらに好ましくは400〜550nm、特に好ましくは430〜500nmである。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらによって限定されない。
<例示化合物1の合成>
例示化合物1は下記スキームにしたがって合成した。
Figure 0005357579
<例示化合物1の合成>
(1)化合物1−Eの合成
窒素雰囲気下、化合物1−F(10g, 22.3mmol)とシアノ酢酸エチル(10g, 893mmol)をジメチルスルホキシド100mLに溶解させた。炭酸カリウム(24.7g, 178.4mmol)とヨウ化銅(850mg, 4.46mmol)を加え、オイルバスで120℃まで昇温し、加熱下で5時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=8/2)で分離精製し、化合物1−Eを8.0g(収率86%)得た。
(2)化合物1−Dの合成
化合物1−E(6.4g, 15.33mol)、塩化ナトリウム(0.6g, 10.2mmol)、ジメチルスルホキシド20mL、水(1.23g, 68.3mmol)を混合し、150℃まで昇温し、加熱下1.5時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=8/2)で分離精製し、化合物1−Dを4.3g(収率100%)得た。
(3)化合物1−Bの合成
化合物1−C(2.4g, 6.74mmol)、化合物1−D(1.85g, 6.74mmol)、水酸化カリウム(1.9g, 33.7mmol)、ジメチルスルホキシド120mLを混合し、100℃に昇温して4時間加熱攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=8/2)で分離精製し、化合物1−Bを2.56g(収率81%)得た。
(4)化合物1−Aの合成
化合物1−B(390mg, 0.83mmol)、濃硫酸1.6mL、酢酸16mLを混合し、7時間加熱還流した。室温まで冷却した後、反応液を水にあけ、中和した。生成した白色沈殿を濾取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で分離精製し、化合物1−Aを200mg(収率58%)得た。
(5)例示化合物1の合成
化合物1−A(530mg, 1.27mmol)をテトラヒドロフラン20mLに溶解させた。室温下でリチウムジイソプロピルアミド(LDA)のテトラヒドロフラン溶液2.1mL(3.80mmol)を滴下した。15分攪拌した後、ヨウ化メチル(0.32mL, 5.08mmol)を滴下した。LDAによるリチオ化、ヨウ化メチルによるメチル化操作を7回繰り返した。反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=30/1)で分離精製し、例示化合物1を470mg(収率78%)得た。
以下に本実施例で用いた化合物の構造式を示す。
Figure 0005357579
Figure 0005357579


Figure 0005357579
〔実施例〕
<実施例1>
(比較素子1−1の作成)
0.5mm厚み、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機化合物層を順次蒸着した。
第1層:銅フタロシアニン(CuPC):10nm
第2層:NPD(N,N’−ジ−α−ナフチル−N,N’−ジフェニル)−ベンジジン):30nm
第3層:比較化合物1およびIr(ppy)(重量比95:5):50nm
第4層:BAlq(Aluminum (III)bis(2−methyl−8−quinolinato)4−phenylphenolate):40nm
この上に、フッ化リチウム0.1nmおよび金属アルミニウムを100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせること無く、アルゴンガスで置換したグローブボックス内に入れ、ステンレス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、比較例1の有機電界発光素子を得た。
第3層の成分を下記表1に示した組成に変更する以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子1−2、1−3、本発明の実施例の素子1−1〜1−5を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例2>
第3層の成分を下記表2に示した組成に変更する以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子2−1〜2−6、本発明の実施例の素子2−1〜2−4を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例3>
第3層の成分を下記表3に示した組成に変更する以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子3−1〜3−3、本発明の実施例の素子3−1〜3−3を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例4>
第3層の成分を下記表4に示した組成に変更する以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子4−1〜4−3、本発明の実施例の素子4−1〜4−3を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例5>
第3層の成分を下記表5に示した組成に変更する以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子5−1〜5−3、本発明の実施例の素子5−1〜5−2を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例6>
第3層の成分を下記表6に示した組成に変更する以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子6−1、本発明の実施例の素子6−1を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例7>
第3層の成分を下記表7に示した組成に変更し、発光層と第4層との間に電子輸送層を設けた以外は、下記表7に示す成分を用いて、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子7−1〜7−2、本発明の実施例の素子7−1〜7−2を作製し、発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例8>
第3層の成分を下記表8に示した組成に変更し、第4層と陰極との間に電子注入層を設けた以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子8−1〜8−6、本発明の実施例の素子8−1〜8−3を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例9>
第2層及び第3層の成分を下記表9に示した組成に変更した以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子9−1、実施例の素子9−1を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
<実施例10>
第3層の成分を下記表10に示した組成に変更する以外は、比較素子1−1の作製と同様の方法で比較素子10−1〜10−6、本発明の実施例の素子10−1〜10−4を作製し発光させた結果、それぞれの発光材料に由来する発光が得られた。
Figure 0005357579
比較例および実施例の素子特性の評価をし、結果を下記の表11及び表12にまとめた。
<有機電界発光素子の評価>
(有機電界発光素子の性能評価)
(a)外部量子効率
東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400を用いて、直流電圧を各素子に印加し発光させる。その輝度をトプコン社製輝度計BM−8を用いて測定した。発光スペクトルと発光波長は浜松ホトニクス製スペクトルアナライザーPMA−11を用いて測定した。これらを元に輝度が100cd/m付近の外部量子効率を輝度換算法により算出した。
(b)駆動電圧
各素子を輝度が650cd/mになるように直流電圧を印加し発光させる。この時の印加電圧を駆動電圧評価の指標とした。
(c)駆動耐久性
各素子を輝度が650cd/mになるように直流電圧を印加し、輝度が325cd/mになるまでの時間を測定した。この輝度半減時間を駆動耐久性評価の指標とした。
Figure 0005357579
Figure 0005357579
表11から実施例の素子は、比較例の素子に比べて、発光効率、輝度半減時間、駆動電圧で優れた結果を示していることがわかる。すなわち、単環の芳香族炭化水素環基及び少なくとも二つの単環の芳香族ヘテロ環基を有する本発明に係る化合物が、芳香族炭化水素環基のみを有する化合物(比較化合物1、6、7)よりも優れた発光効率、駆動電圧、駆動耐久性を示していることがわかる。
また、本発明に係る化合物は、単環の芳香族ヘテロ環基を一つ有する化合物(比較化合物5)、単環の芳香族ヘテロ環基を二つ以上有するが単環の芳香族炭化水素環基を有さない化合物(比較化合物3)、縮環の芳香族ヘテロ環基を有する化合物(比較化合物2、4)と比較しても優れた発光効率、駆動電圧、駆動耐久性を示していることがわかる。
さらに、本発明に係る化合物と白金錯体発光材料との組み合わせが特に好ましいという結果が得られた。
Figure 0005357579
表12から実施例の素子は本発明の化合物を発光層と陰極との間の有機層に用いた場合、比較例の素子に比べて、発光効率、駆動電圧、駆動耐久性で優れた結果を示していることがわかる。
また、本発明の化合物を該発光層と陽極との間の有機層に用いた場合、比較例の素子に比べて、発光効率、駆動電圧、駆動耐久性で優れた結果を示していることがわかる。

Claims (11)

  1. 陰極と陽極の間に少なくとも一種の発光材料を含有する発光層を含む、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、有機層に、下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする有機電界発光素子。
    Figure 0005357579
    (一般式(1)中、nは3以上の整数を表す。Qは縮環を有さないベンゼン環または単環の芳香族ヘテロ環を表す。複数のQは同一でも異なっていてもよく、少なくとも一つはベンゼン環であり、少なくとも二つが芳香族ヘテロ環である。R、Rはそれぞれ独立して水素原子または置換基を表す。)
  2. 前記一般式(1)におけるnが4であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記一般式(1)において、Qが表す芳香族ヘテロ環がピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環から選ばれるいずれかの環であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005357579

    (一般式(2)中、A501〜A516は置換または無置換の炭素原子または窒素原子を表し、R51〜R58は水素原子または置換基を表し、四つの芳香族六員環のうち少なくとも一つはベンゼン環であり、少なくとも二つが芳香族ヘテロ環である。)
  5. 一般式(1)で表される化合物を発光層に含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  6. 前記発光層と陰極との間にさらに少なくとも一層の有機層を有し、一般式(1)で表される化合物を該発光層と陰極との間の有機層に含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  7. 前記発光層と陽極との間にさらに少なくとも一層の有機層を有し、一般式(1)で表される化合物を該発光層と陽極との間の有機層に含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  8. 前記発光材料の少なくとも一種が燐光材料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  9. 前記発光材料の少なくとも一種が白金錯体またはイリジウム錯体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  10. 前記白金錯体が三座または四座の配位子の白金錯体であることを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光素子。
  11. 前記白金錯体が下記一般式(C−1)で表されることを特徴とする請求項10に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005357579
    (式中、Z、Z、ZおよびZはそれぞれ独立にPtに結合する基を表す。L、LおよびLはそれぞれ独立に単結合または二価の連結基を表す。)
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