JP4579320B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、発光材料として有用な白金錯体化合物及びそれを用いた有機電界発光素子(以下、「有機EL素子」ともいう)に関する。
有機電界発光素子は、低電圧駆動で高輝度の発光が得られることから、近年活発な研究開発が行われている。一般に有機EL素子は、発光層を含む有機層および該層を挟んだ一対の電極から構成されており、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔が発光層において再結合し、生成した励起子のエネルギーを発光に利用するものである。
燐光発光材料を用いることにより、素子の高効率化が進んでいる。燐光発光材料としてはイリジウム錯体や白金錯体などが知られている(特許文献1)。
4座配位子を有する白金錯体を用いることにより、有機EL素子の発光効率、耐久性の向上は既に報告されている(特許文献2)。それらの白金錯体の中でも、ピリジルピリジン骨格を有する錯体は、フェニルピリジン骨格を有する錯体に対して、発光波長の短波化が可能であり、水色〜青色発光材料として有望である。しかし、錯体化における副生成物の抑制が困難である為、その実用的な製造方法の確立が必要とされていた。
またピリジルピラゾール骨格を有する青色発光材料及びそれを用いた有機EL素子が報告されているが(特許文献3)、特に高輝度時の使用において、高効率と耐久性を両立する素子の開発に至っていない。有機EL素子の照明機器への展開を考えた場合、高輝度での利用が必要となる為、高輝度での耐久性に優れた青色発光材料の開発が望まれている。
特開2005-220136号公報 国際公開第04-108857号パンフレット 特開2007-19462号公報
本発明の目的は、錯体化工程の収率を向上させることが可能な特定の構造を有するピリジルピリジン白金錯体の製造方法、該製造方法により製造される白金錯体、特定の構造を有するピリジルピリジン白金錯体及び高輝度での使用において耐久性に優れる有機電界発光素子の提供にある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、ピリジルピリジン配位子と白金(II)塩による錯体化工程において、収率が悪い原因がピリジン環の窒素原子による白金への配位によるものと考え、ピリジン環の窒素原子のα位に電子求引性置換基を導入することにより、白金への窒素原子への配位を抑制(立体障害および窒素原子上の電子密度低下の効果)することにより、ピリジルピリジン錯体を収率良く合成できることを見出し、更にそのピリジルピリジン錯体は、公知の青色発光材料と比較して、有機EL素子の高輝度での使用において耐久性が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記の手段により達成された。
(1) 一般式(B−2)及び一般式(B−2')で表される化合物と一般式(A−0)で表される化合物とを反応させて、一般式(C−0)で表される化合物を得る工程と、一般式(C−0)で表される化合物と白金塩とを反応させる工程を有することを特徴とする一般式(1)で表される白金錯体の製造方法。
一般式(B−2)
Figure 0004579320
(一般式(B−2)中R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。但し、R17とR18の少なくとも一方は電子求引性置換基を表す。RAは水素原子、又は置換基を表す。)
一般式(B−2')
Figure 0004579320
(一般式(B−2')中R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。但し、R19とR20の少なくとも一方は電子求引性置換基を表す。RBは水素原子、又は置換基を表す。)
一般式(A−0)
Figure 0004579320
(一般式(A−0)中、R11,R12,R13,R14,R15及びR16はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)
一般式(C−0)
Figure 0004579320
(一般式(C−0)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,RA及びRBはそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。R17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。但し、R17とR18の少なくとも一方は電子求引性置換基を表し、R19とR20の少なくとも一方は電子求引性置換基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。)
一般式(1)
Figure 0004579320
(一般式(1)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,RA及びRBはそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。R17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。但し、R17とR18の少なくとも一方は電子求引性置換基を表し、R19とR20の少なくとも一方は電子求引性置換基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。)
(2) 前記R 17 、R 18 、R 19 、R 20 が、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基、シリル基、トリアルキルシリル基又はトリアリールシリル基であることを特徴とする(1)に記載の製造方法。
(3) 一般式(1)で表される白金錯体。
一般式(1)
Figure 0004579320
(一般式(1)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,RA及びRBはそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。R17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。但し、R17とR18の少なくとも一方は電子求引性置換基を表し、R19とR20の少なくとも一方は電子求引性置換基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。)
(4) 前記一般式(1)が下記一般式(2)で表されることを特徴とする(3)に記載の白金錯体。
一般式(2)
Figure 0004579320
(一般式(2)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16, R17,R18,R19,R20,RA及びRBは一般式(1)と同義である。R21及びR22はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。)
(5) (1)又は(2)に記載の方法によって製造されることを特徴とする白金錯体。
(6) 前記R17、R18、R19、R20が、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基、シリル基、トリアルキルシリル基又はトリアリールシリル基であることを特徴とする(3)、(4)又は(5)に記載の白金錯体。
(7) 前記電子求引性置換基が、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基であることを特徴とする(3)、(4)又は(5)に記載の白金錯体。
(8) 前記R12、R15が、それぞれ、水素原子、メチル基、t−ブチル基、ジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メトキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、イミダゾリル基、ピロリル基又はカルバゾリル基であることを特徴とする(3)、(4)又は(5)に記載の白金錯体。
(9) 前記R11、R13、R14、R16が、それぞれ、水素原子、メチル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、フッ素原子、シアノ基又はピリジル基であることを特徴とする(3)、(4)又は(5)に記載の白金錯体。
(10) 一対の電極の間に、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、(3)〜(9)のいずれか1項に記載の白金錯体の少なくとも一種類を有機層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。
(11) 一対の電極の間に、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、(3)〜(9)のいずれか1項に記載の白金錯体の少なくとも一種類を発光層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。
(12) 上記(3)〜(9)のいずれか1項に記載の白金錯体を含む発光材料。
(13) 上記(3)〜(9)のいずれか1項に記載の白金錯体を含有する発光層。
(14) 上記(10)又は(11)に記載の有機電界発光素子を用いた表示素子。
(15) 上記(10)又は(11)に記載の有機電界発光素子を用いたディスプレイ。
(16) 上記(10)又は(11)に記載の有機電界発光素子を用いた照明光源。
本発明は以下の〔1〕〜〔13〕に関するものである。
〔1〕
一般式(B−2)及び一般式(B−2')で表される化合物と一般式(A−0)で表される化合物とを反応させて、一般式(C−0)で表される化合物を得る工程と、一般式(C−0)で表される化合物と白金塩とを反応させる工程を有することを特徴とする一般式(1)で表される白金錯体の製造方法。
一般式(B−2)
Figure 0004579320
(一般式(B−2)中R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
を表す。
但し、R17とR18の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素原子で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。RAは水素原子を表す。)
一般式(B−2')
Figure 0004579320
(一般式(B−2')中、R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
但し、R19とR20の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。RBは水素原子を表す。)
一般式(A−0)
Figure 0004579320
(一般式(A−0)中、R11,R13,R14,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよいアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヘテロ環基を表す。
12,及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、又はヘテロ環基を表す。
1は、単結合又は2価の連結基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)
一般式(C−0)
Figure 0004579320
(一般式(C−0)中、R11,R13,R14,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヘテロ環基を表す。
12,及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよいアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、又はヘテロ環基を表す。
及びRは、水素原子を表す。
17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
但し、R17とR18の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表し、R19とR20の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。)
一般式(1)
Figure 0004579320
(一般式(1)中、R11,R13,R14,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヘテロ環基を表す。
12,及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよいアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、又はヘテロ環基を表す。
及びRは、水素原子を表す。
17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
但し、R17とR18の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表し、R19とR20の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。Lは、単結合又は2価の連結基を表す。)
〔2〕
一般式(1)で表される白金錯体。
一般式(1)
Figure 0004579320
(一般式(1)中、R11,R13,R14,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヘテロ環基を表す。
12,及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよいアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、又はヘテロ環基を表す。
及びRは、水素原子を表す。
17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
但し、R17とR18の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表し、R19とR20の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。)
〔3〕
前記一般式(1)が下記一般式(2)で表されることを特徴とする〔2〕に記載の白金錯体。
一般式(2)
Figure 0004579320
(一般式(2)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18,R19,R20,RA及びRBは一般式(1)と同義である。R21及びR22はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、又はヘテロ環基を表す。)

前記R12、R15が、それぞれ、水素原子、メチル基、t−ブチル基、ジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メトキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、イミダゾリル基、ピロリル基又はカルバゾリル基であることを特徴とする〔2〕又は〔3〕に記載の白金錯体。

前記R11、R13、R14、R16が、それぞれ、水素原子であることを特徴とする〔2〕〜〔〕のいずれか1項に記載の白金錯体。

前記R17、R18、R19、R20が、それぞれ、水素原子又はフッ素原子であり、R17とR18の少なくとも一方はフッ素原子であり、R19とR20の少なくとも一方はフッ素原子であることを特徴とする〔2〕〜〔〕のいずれか1項に記載の白金錯体。

一対の電極の間に、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、〔2〕〜〔〕のいずれか1項に記載の白金錯体の少なくとも一種類を有機層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。

一対の電極の間に、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、〔2〕〜〔〕のいずれか1項に記載の白金錯体の少なくとも一種類を発光層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。

〔2〕〜〔〕のいずれか1項に記載の白金錯体を含む発光材料。
10
〔2〕〜〔〕のいずれか1項に記載の白金錯体を含有する発光層。
11
〕又は〔〕に記載の有機電界発光素子を用いた表示素子。
12
〕又は〔〕に記載の有機電界発光素子を用いたディスプレイ。
13
〕又は〔〕に記載の有機電界発光素子を用いた照明光源。
本発明により、一般式(1)及び一般式(2)で表される白金錯体を収率良く製造することができる。また、これらの白金錯体を有機層に含有することにより、特に高輝度での使用において耐久性に優れる有機電界発光素子が提供できる。
本発明書において置換基群Bとは以下のように定義される。
(置換基群B)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、
アシル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、
スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、
スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環(ヘテロアリール)基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子が挙げられ、具体的にはイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよい。
以下、一般式(1)で表される四座配位子を有する白金錯体について説明する。
一般式(1)および一般式(2)の説明における水素原子は同位体(重水素原子等)も含み、また更に置換基を構成する原子は、その同位体も含んでいることを表す。
一般式(1)
Figure 0004579320
一般式(1)中、R11,R12,R13,R14,R15,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。R11,R12,R13,R14,R15,及びR16で表される置換基としては、置換基群Bと同義である。R11,R12,R13,R14,R15,及びR16は可能であればお互いに結合して環を形成していても良い。
前記R11およびR16として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヘテロ環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ヘテロ環基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、フッ素原子、シアノ基、ピリジル基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、フッ素原子であり、特に好ましくは水素原子である。
前記R13およびR14として好ましくは、前記R11およびR16の好ましい範囲と同義である。
前記R12及びR15として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、ヘテロ環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であり、さらに好ましくは、水素原子、アルキル基、アミノ基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、t−ブチル基、ジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メトキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、イミダゾリル基、ピロリル基、カルバゾリル基であり、特に好ましくは水素原子、メチル基、フッ素原子、メトキシ基、フェキシ基であり、最も好ましくは水素原子、メチル基である。
17,R18,R19,R20はそれぞれ独立して水素原子又は置換基を表す。R17,R18,R19,R20として表される置換基は、置換基群Bと同義である。但し、R17とR18の少なくとも一方は電子求引性置換基を表し、R19とR20の少なくとも一方は電子求引性置換基を表す。
好ましい態様は、R17およびR20が電子求引性置換基である態様、R18およびR19が電子求引性置換基である態様、またはR17,R18,R19,R20が全て電子求引性置換基である態様であり、より好ましい態様は、R17,R18,R19,R20が全て電子求引性置換基である態様である。ここで、複数の電子求引性置換基は同一であっても異なっていても良い。
電子求引性置換基とは、Hammett則においてσ値(σmまたはσp)が、0より大きい置換基を示す。本明細書中、σmとσpの少なくとも一方が0より大きい置換基を電子求引基とする。σ値の定義、値は文献(例えば、Chem.Rev.,1991,91,165-195)に報告されている。
17,R18,R19,及びR20としては例えば、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アリールオキシ基、アルキル基、アリール基、シリル基、トリアルキルシリル基、トリアリールシリル基等を挙げることができる。
17,R18,R19,及びR20として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アリールオキシ基であり、より好ましくは、水素原子、フッ素原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、シアノ基、フェノキシ基であり、さらに好ましくは、水素原子、フッ素原子、パーフルオロフェニル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、電子求引性置換基で置換されたフェノキシ基であり、特に好ましくは、水素原子、フッ素原子、電子求引性置換基で置換されたフェノキシ基であり、最も好ましくは水素原子、フッ素原子である。
電子求引性置換基で置換されたフェノキシ基の中でも、電子求引性置換基がフッ素原子、トリフルオロメチル基、シアノ基で置換されたフェノキシ基が好ましく、フッ素原子、トリフルオロメチル基で置換されたフェノキシ基がより好ましい。電子求引性置換基の数としては、1〜5が好ましく、1〜3がより好ましく、1もしくは2が最も好ましい。
A、RBは水素原子又は置換基を表す。RAとRBは互いに連結していても良い。
A、RBとして好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヘテロ環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基であり、特に好ましくは、水素原子、トリフルオロメチル基、フッ素原子、シアノ基であり、最も好ましくは水素原子である。
1は単結合又は二価の連結基を表す。二価の連結基としては特に限定されないが、炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子またはケイ素原子からなる連結基が好ましい。下記に二価の連結基の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されることはない。
Figure 0004579320
Figure 0004579320
上記Roは前記置換基群Bから選ばれる置換基を表す。Roとして好ましくはアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルキル基である。mは0〜5の整数を表す。mは好ましくは0〜4であり、より好ましくは0〜3である。
1として好ましくは、ジアルキルメチレン基、ジアリールメチレン基、ジヘテロアリールメチレン基であり、より好ましくはジメチルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基であり、更に好ましくはジメチルメチレン基である。
これらの連結基は水素原子が置換されていてもよく、この場合の置換基としては、置換基群Bが挙げられる。置換基を複数有する場合、置換基同士が連結して環を形成しても良い。
一般式(B−2)及び一般式(B−2')について説明する。
Figure 0004579320
一般式(B−2)及び一般式(B−2')中R17,R18,R19,R20,RA及びRBは一般式(1)と同義である。また好ましい範囲も同様である。
一般式(A−0)について説明する。
Figure 0004579320
一般式(A−0)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16及びL1は一般式(1)と同義である。また好ましい範囲も同様である。Xはハロゲン原子を表す。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、より好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、さらに好ましくは塩素原子、臭素原子である。
一般式(C−0)について説明する。
Figure 0004579320
一般式(C−0)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18,R19,R20,RA,RB及びL1は、一般式(1)と同義である。また好ましい範囲も同様である。
一般式(1)で表される白金錯体は、さらに好ましくは、一般式(2)で表される錯体である。
Figure 0004579320
一般式(2)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18,R19,R20,RA及びRBは一般式(1)と同義である。また好ましい範囲も同様である。R21及びR22はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。
21およびR22で表される置換基としては、置換基群Bと同義である。R21およびR22は、お互いに連結して、シクロヘキサン環、シクロペンタン環等の環状構造を形成しても良い。
21およびR22として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であり、より好ましくは水素原子、メチル基、フェニル基、フッ素原子、ピリジル基であり、更に好ましくはメチル基、フェニル基、フッ素原子であり、最も好ましくはメチル基、フェニル基である
一般式(1)または(2)で表される白金錯体は低分子量化合物であっても良いし、残基がポリマー主鎖に接続された高分子量化合物(好ましくは質量平均分子量1000〜5000000、より好ましくは5000〜2000000、更に好ましくは10000〜1000000)もしくは、本発明の白金錯体の構造を主鎖に持つ高分子量化合物(好ましくは質量平均分子量1000〜5000000、より好ましくは5000〜2000000、更に好ましくは10000〜1000000)であっても良い。高分子量化合物の場合はホモポリマーであっても良いし、他のポリマーとの共重合体であっても良く、共重合体である場合はランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であっても良い。更に共重合体の場合、発光機能を有する化合物および/または電荷輸送機能を有する化合物をポリマー内に有しても良い。
以下に、本発明における一般式(1)で表される錯体の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004579320
Figure 0004579320
Figure 0004579320
Figure 0004579320
Figure 0004579320
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Figure 0004579320
Figure 0004579320
Figure 0004579320
本発明の製造方法について説明する。
ピリジン環の特定位置(ピリジンの窒素原子のα位)に置換基を有する化合物(B−2)及び(B−2')と一般式(A−0)で表される化合物とを反応させて、一般式(C−0)で表される化合物を得る工程と、一般式(C−0)で表される化合物と白金塩とを反応させる工程を有することを特徴とする一般式(1)で表される白金錯体の製造方法である。
Figure 0004579320
上記式中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18,R19,R20,RA,RB及びL1は前記一般式(1)におけるそれらと同義である。Xはハロゲン原子を表す。
ピリジン環の特定位置(ピリジンの窒素原子のα位)に置換基を有する化合物(B−2)は、(B−3)もしくは(B−4)から、リチオ化体を経由する方法(Org.Lett.,6,277(2004)に記載)等で合成することができる。(B−2')も同様の方法で合成することができる。
Figure 0004579320
上記式中、R17,R18及びRAは一般式(1)におけるそれらと同義である。
一般式(C−0)で表される化合物は、一般式(B−2)及び一般式(B−2')で表される化合物と一般式(A−0)で表される化合物を、溶媒中、パラジウム触媒、(必要に応じて配位子)、塩基存在下で反応させることにより合成することができる。
一般式(B−2)及び一般式(B−2')で表される化合物は、一般式(A−0)で表される化合物に対して、それぞれ1.0〜10モル倍量用いられるが、1.0〜6モル倍量を用いることが好ましく、1.0〜3モル倍量用いることがさらに好ましい。
反応は、通常、常圧下で行われるが、必要に応じて加圧下で行っても、減圧下で行っても良い。さらに反応は、空気中で行っても構わないが、パラジウム触媒の失活を防ぐため、窒素、アルゴンなどの不活性雰囲気下で行うことが好ましい。
上記反応に使用する溶剤としては、特に限定されないが、水;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類が挙げられる。このうち好ましくは、水、芳香族炭化水素類、エーテル類である。これらの溶媒は、2種類以上混合して使用しても構わない。
上記溶剤の使用量としては、攪拌可能な量で良く、通常、化合物(A−0)に対して、1〜200倍重量倍量用いられ、好ましくは2〜100倍重量倍量である。
上記反応に用いられるパラジウム触媒としては、2価のパラジウム塩もしくは、0価のパラジウム塩が用いられる。2価のパラジウムとしては、酢酸パラジウム、ジクロロビストルフェニルホスフィンパラジウム等、0価のパラジウムとしては、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム等が挙げられる。
上記、パラジウム触媒の量は、通常、化合物(A−0)に対して、0.0001〜0.5モル倍量用いられ、好ましくは、0.001〜0.2モル倍量であり、さらに好ましくは0.005〜0.1モル倍量である。
上記反応は、必要に応じて更に配位子を加えて反応を行っても良い。配位子としては、ホスフィン配位子、カルベン配位子等が挙げられる。その中でもホスフィン配位子が好ましい。
上記配位子の使用量は、通常、使用するパラジウム触媒に対して、0.5〜20モル倍量用いられ、好ましくは1〜10モル倍量であり、さらに好ましくは1〜5倍モル倍量である。
上記反応に使用する塩基としては特に限定されないが、具体的には、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩、炭酸水素カルシウム、炭酸水素バリウム等のアルカリ土類金属重炭酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン酸塩などが挙げられる。そのなかでも、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ金属炭酸塩、リン酸塩が好ましい。
塩基の使用量としては、通常、化合物(A−0)に対して、0.1〜50モル倍量用いられ、好ましくは、1〜20モル倍量であり、さらに好ましくは2〜10モル倍量である。
上記反応の温度は特に限定されず、通常は、0℃〜溶媒の沸点の間で行われるが、生成物の分解等が起こらない場合は、反応速度向上の為に、溶媒の沸点付近の温度で反応させることが好ましい。
一般式(1)で表される白金錯体は、溶媒存在下、一般式(C−0)(以下、配位子とも呼ぶ)で表される化合物と白金塩とを反応させることにより得ることができる。
本発明の製造法において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に、用いられる白金塩としては、2価の白金を含むものとして、塩化白金(PtCl2)、臭化白金、ヨウ化白金、プラチナアセチルアセトナート、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロプラチナ、ビス(アセトニトリル)ジクロロプラチナ、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)プラチナ、ジブロモビス(トリフェニルホスフィン)プラチナ、ジクロロ(1,10−フェナントロリン)プラチナ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)プラチナ、アンモニウムテトラクロロパラデート、ジアンミンジブロモパラジウム、ジアンミンジクロロプラチナ、ジアンミンジヨードプラチナ、ポタッシウムテトラブロモプラチナ−ト、ポタッシウムテトラクロロプラチナート、ソジウムテトラクロロプラチナート等が挙げられる。そのなかでも、塩化白金、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロプラチナ、ビス(アセトニトリル)ジクロロプラチナが好ましい。
これらの金属化合物は、結晶水、結晶溶媒、配位溶媒を含んでいても良い。金属の価数は、特に問わないが、金属が、2価と0価が好ましく、より好ましくは2価である。
本発明の製造法において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に用いる白金塩の使用量は、該白金塩中に錯体を形成する白金原子が1つ含まれる場合は、通常、配位子1モルに対して0.1〜10モル、好ましくは0.5〜5モル、更に好ましくは、1〜3モルである。なお、白金塩に錯体を形成する白金原子が、n個含まれる場合は、その使用量は、1/n倍で良い。
本発明の製造法において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に使用される溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、4塩化炭素、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類、水等が挙げられる。そのなかでも、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類が特に好ましい。これらの溶媒は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用しても構わない。
本発明の製造法において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に用いられる溶媒の量としては、反応が十分に進行できる量であれば特に制限されないが、通常は使用する配位子に対して、1〜200倍体積量、好ましくは5〜100倍体積量が好ましい。
本発明の製造法において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に、ハロゲン化水素等の酸性物質が生成する場合、塩基性物質の存在下で反応を行っても構わない。塩基性物質としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の3級アミン類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等の金属アルコキシド類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基類が挙げられる。また錯体形成時に発生するハロゲン化水素等の酸性物質は、窒素、アルゴン等の不活性ガスを反応液に吹き込むことにより、反応液より、除去もしくは存在量を減らすことができる。
本発明の製造法において、白金塩と配位子の錯体形成反応は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が挙げられる。
本発明の製造法において、白金塩と配位子の錯体形成反応時における反応温度、反応時間、反応圧力は、原料、溶媒などによって異なるが、通常、20℃〜300℃、好ましくは50℃〜250℃、更に好ましくは80℃〜220℃の範囲である。反応時間は、通常30分〜24時間であるが、好ましくは1〜12時間、さらに好ましくは2〜10時間であり、反応圧力に関しては、通常、常圧であるが、必要に応じて加圧下でも減圧下でも差し支えない。
本発明の製造法において、白金塩と配位子の錯体形成反応時の、加熱手段は特に限定されない。具体的には、オイルバス、マントルヒーターによる加熱や、マイクロ波照射による加熱を使用することができる。
本発明の錯体において、下記一般式(D-1)で表される化合物の製造方法を具体的に記す。
Figure 0004579320
上記式中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18,R21, R22及びRAは一般式(2)におけるそれらと同義である。
本発明の錯体はJournal of Organic Chemistry 53, 786, (1988) 、G. R. Newkome et al.の、789頁、左段53行〜右段7行に記載の方法、790頁、左段18行〜38行に記載の方法、790頁、右段19行〜30行に記載の方法およびその組み合わせにより得ることができる。化合物(A−1)を出発物質とし、(A−1)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液に対し、0℃〜室温でリチウムジイソプロピルアミド、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウムなどの塩基を1〜1.2当量加え、0℃〜室温下30分程度反応させ、これに対して、アルキルハライドR21X(R21は前記一般式(2)のそれと同義であり、Xはハロゲン原子を表す)で表される1.5〜4当量のアルキルハライドを加え、室温下30分程度反応させてモノアルキル化した後、再び同様の条件で、前記の塩基を1〜1.2当量と過剰のアルキルハライドR22X(R22は前記一般式(2)のそれと同義であり、Xはハロゲン原子を表す)を反応させて、ジアルキル置換体(B-1)を収率70〜99%で得ることができる。また、アルキルハライドとして、1,4−ジブロモブタン等を用いることにより、シクロペンタン環を有する(B−1)、また1,5−ジブロモペンタン等を用いることにより、シクロヘキサン環を有する(B−1)を合成することができる。
(B−1)から(C−1)を得る工程として、Synth. Commun., 11, 513 (1981)に記載の方法等を用いることにより、目的の化合物を合成することができる。
(C−1)から本発明の化合物(D−1)を得る工程は、化合物(C−1)と、1〜1.5当量の塩化第一白金をベンゾニトリルに溶解させ、130℃〜加熱還流温度(ベンゾニトリルの沸点:191℃)に加熱し、30分〜4時間攪拌することにより合成することができる。化合物(D−1)はクロロホルム、酢酸エチルを用いた再結晶や、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、昇華精製などにより精製することができる。
また本発明の白金錯体の中で、下記一般式(H−1)で表される錯体は、以下の製造方法によっても、合成可能である。
Figure 0004579320
上記式中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18及びRAは一般式(2)におけるそれらと同義である。Roは置換基群Bから選ばれる置換基を表し、mは0〜5の整数を表す。
(E−1)から(F−1)を得る工程及び(E−2)から(F−2)を得る工程として、Synth. Commun., 11, 513 (1981)に記載の方法等を用いることにより、目的の化合物を合成することができる。
(F−1),(F−2)から(G−1)を得る工程として、Angew. Chem. Int. Ed., 42, 2051-2053 (2003)に記載の方法等を利用することにより、目的の化合物を合成することができる。
(G−1)から本発明の化合物(H−1)を得る工程として、化合物(G−1)と、1〜1.5当量の塩化第一白金をベンゾニトリルに溶解させ、130℃〜加熱還流温度(ベンゾニトリルの沸点:191℃)に加熱し、30分〜4時間攪拌することにより目的の化合物を合成することができる。化合物(H−1)はクロロホルム、酢酸エチルを用いた再結晶や、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、昇華精製などにより精製することができる。
なお、上記に示した製造方法において、定義された置換基が、ある合成方法の条件下で変化するか、または該方法を実施するのに不適切な場合、官能基の保護、脱保護(例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)等)等の手段により容易に製造が可能である。また、必要に応じて適宜置換基導入等の反応工程の順序を変化させることも可能である。
本発明の素子について詳細に説明する。
本発明の素子は、一対の電極間に少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、本発明の白金錯体の少なくとも一種類を有機層に含有することを特徴とする。有機層が一層である場合には、有機層として発光層を有する。素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明もしくは半透明であることが好ましい。
本発明の素子は、有機層に特定の構造を有する4座配位子を有する錯体を含有することを特徴とする。有機層としては特に限定されないが、発光層の他に、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、励起子ブロック層、保護層などを有していてもよい。またこれらの各層は、それぞれ他の機能を兼備していても良い。
本発明における有機層の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と発光層との間、又は、発光層と電子輸送層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間には、電子注入層を有してもよい。尚、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
本発明の錯体は、有機層が複数の層からなる場合、いずれの層にも含有することができる。本発明の錯体は、発光層に含有されることが好ましく、発光材料またはホスト材料として発光層に含有されることがより好ましく、発光材料として発光層に含有されることがさらに好ましく、少なくとも一種のホスト材料と共に発光層に含有されることが特に好ましい。
本発明の錯体を発光層以外の層(例えば電荷輸送層等)に導入する場合には、該層中において10質量%〜100質量%含まれることが好ましく、より好ましくは30質量%〜100質量%含まれることが好ましい。
本発明の素子を構成する各要素について詳細に説明する。
<基板>
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。その具体例としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、ガラス等の無機材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)等の有機材料が挙げられる。
例えば、基板としてガラスを用いる場合、その材質については、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アルカリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライムガラスを用いる場合には、シリカなどのバリアコートを施したものを使用することが好ましい。有機材料の場合には、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、及び加工性に優れていることが好ましい。
基板の形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、発光素子の用途、目的等に応じて適宜選択することができる。一般的には、基板の形状としては、板状であることが好ましい。基板の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、また、単一部材で形成されていてもよいし、2以上の部材で形成されていてもよい。
基板は、無色透明であっても、有色透明であってもよいが、有機発光層から発せられる光を散乱又は減衰等させることがない点で、無色透明であることが好ましい。
基板には、その表面又は裏面に透湿防止層(ガスバリア層)を設けることができる。
透湿防止層(ガスバリア層)の材料としては、窒化珪素、酸化珪素などの無機物が好適に用いられる。透湿防止層(ガスバリア層)は、例えば、高周波スパッタリング法などにより形成することができる。熱可塑性基板を用いる場合には、更に必要に応じて、ハードコート層、アンダーコート層などを設けてもよい。
<陽極>
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、又はこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物又は積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、及びこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流又は高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機電界発光素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができる。が、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。
なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明導電膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスティック基材を用いる場合は、ITO又はIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
<陰極>
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属又はアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。
なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種又は2種以上を同時又は順次にスパッタ法等に従って行うことができる。
陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。
また、陰極と前記有機層との間に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。
陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜し、更にITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
<有機層>
本発明における有機層について説明する。本発明の素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機層を有しており、有機発光層以外の他の有機層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、正孔ブロック層、電子ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
−有機層の形成−
本発明の有機電界発光素子において、有機層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
−発光層−
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。発光層としては、発光材料とホスト材料として本発明の錯体を用いたものが好ましい。また、発光層は一層であっても二層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
<発光材料>
発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良い。また、1種のみを使用しても良いし、2種以上使用しても良い。
本発明における発光層は、色純度を向上させるためや発光波長領域を広げるために2種類以上の発光材料を含有することができる。
(蛍光発光材料)
本発明に使用できる蛍光発光材料の例としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の錯体やピロメテン誘導体の錯体に代表される各種錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
(燐光発光材料)
本発明に使用できる燐光発光材料としては、例えば、US6303238B1、US6097147、国際公開第00/57676号パンフレット、国際公開第00/70655号パンフレット、国際公開第01/08230号パンフレット、国際公開第01/39234号パンフレット、国際公開第01/41512号パンフレット、国際公開第02/02714号パンフレット、国際公開第02/15645号パンフレット、国際公開第02/44189号パンフレット、国際公開第05/19373号パンフレット、特開2001−247859、特開2002−302671、特開2002−117978、特開2003−133074、特開2002−235076、特開2003−123982、特開2002−170684、EP1211257、特開2002−226495、特開2002−234894、特開2001−247859、特開2001−298470、特開2002−173674、特開2002−203678、特開2002−203679、特開2004−357791、特開2006−256999、特開2007−19462、特開2007−84635、特開2007−96259等の特許文献に記載の燐光発光化合物などが挙げられ、中でも、更に好ましい発光性ドーパントとしては、Ir錯体、Pt錯体、Cu錯体、Re錯体、W錯体、Rh錯体、Ru錯体、Pd錯体、Os錯体、Eu錯体、Tb錯体、Gd錯体、Dy錯体、およびCe錯体が挙げられる。特に好ましくは、Ir錯体、Pt錯体、またはRe錯体であり、中でも金属−炭素結合、金属−窒素結合、金属−酸素結合、金属−硫黄結合の少なくとも一つの配位様式を含むIr錯体、Pt錯体、またはRe錯体が好ましい。更に、発光効率、駆動耐久性、色度等の観点で、3座以上の多座配位子を含むIr錯体、Pt錯体、またはRe錯体が特に好ましい。
本発明に用いることのできる燐光発光材料(本発明の錯体及び/又は併用する燐光発光材料)の含有量は、発光層の総質量に対して、0.1質量%以上60質量%以下の範囲が好ましく、0.2質量%以上50質量%以下の範囲がより好ましく、0.3質量%以上40質量%以下の範囲がさらに好ましく、0.5質量%以上30質量%以下の範囲が最も好ましい。
本発明の錯体に他の燐光発光材料を併用する場合には、本発明の錯体の含有量は、燐光発光材料全体の質量に対して、0.1質量%以上60質量%以下の範囲が好ましく、0.2質量%以上50質量%以下の範囲がより好ましく、0.3質量%以上40質量%以下の範囲がさらに好ましく、0.5質量%以上35質量%以下の範囲が最も好ましい。
<ホスト材料>
ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は一種であっても二種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
ホスト材料とは、発光層において主に電荷の注入、輸送を担う化合物であり、また、それ自体は実質的に発光しない化合物のことである。本明細書において「実質的に発光しない」とは、該実質的に発光しない化合物からの発光量が好ましくは素子全体での全発光量の5%以下であり、より好ましくは3%以下であり、さらに好ましくは1%以下であることをいう。
発光層中のホスト材料の濃度は、特に限定されないが、発光層中において主成分(含有量が一番多い成分)であることが好ましく、50質量%以上99.9質量%以下がより好ましく、70質量%以上99.8質量%以下がさらに好ましく、80質量%以上99.7質量%以下が特に好ましく、90質量%以上99.5質量%以下が最も好ましい。
前記ホスト材料のガラス転移点は、100℃以上500℃以下であることが好ましく、110℃以上300℃以であることがより好ましく、120℃以上250℃以下であることがさらに好ましい。
本発明において発光層に含まれるホスト材料の膜状態での蛍光波長は、400nm以上650nm以下の範囲であることが好ましく、420nm以上600nm以下の範囲であることがより好ましく、440nm以上550nm以下の範囲であることがさらに好ましい。
本発明に用いるホスト材料としては、特開2002−100476公報の段落0113〜0161に記載の化合物及び特開2004−214179公報の段落0087〜0098に記載の化合物を好適に用いることができるが、これらに限定されることはない。
また、本発明における発光層に含有されるホスト材料としては、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するもの及びアリールシラン骨格を有するものや、後述の正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層の項で例示されている材料が挙げられる。そのなかでも、3級アミン骨格、カルバゾール骨格、もしくはインドール骨格を含む材料が好ましく、カルバゾール骨格、もしくはインドール骨格を含む材料がより好ましく、カルバゾール骨格を含む材料が特に好ましい。
−正孔注入層、正孔輸送層−
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、アザカルバゾール誘導体、インドール誘導体、アザインドール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン、フェニルアゾールやフェニルアジンを配位子に有するIr錯体に代表される各種金属錯体等を含有する層であることが好ましい。
本発明の有機EL素子の正孔注入層あるいは正孔輸送層には、電子受容性ドーパントを含有させることができる。正孔注入層、あるいは正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有するものであれば、無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
具体的には、無機化合物としては塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化金属、五酸化バナジウム、および三酸化モリブデンなどの金属酸化物などが挙げられる。
有機化合物としては、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
この他にも、特開平6−212153、特開平11−111463、特開平11−251067、特開2000−196140、特開2000−286054、特開2000−315580、特開2001−102175、特開2001−160493、特開2002−252085、特開2002−56985、特開2003−157981、特開2003−217862、特開2003−229278、特開2004−342614、特開2005−72012、特開2005−166637、特開2005−209643等に記載の化合物を好適に用いることが出来る。
このうちヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、p−ベンゾキノン、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、1,4−ジシアノテトラフルオロベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、p−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、o−ジニトロベンゼン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,3−ジニトロナフタレン、1,5−ジニトロナフタレン、9,10−アントラキノン、1,3,6,8−テトラニトロカルバゾール、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,3,5,6−テトラシアノピリジン、またはフラーレンC60が好ましく、ヘキサシアノブタジエン、ヘキサシアノベンゼン、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、テトラフルオロテトラシアノキノジメタン、p−フルオラニル、p−クロラニル、p−ブロマニル、2,6−ジクロロベンゾキノン、2,5−ジクロロベンゾキノン、2,3−ジクロロナフトキノン、1,2,4,5−テトラシアノベンゼン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、または2,3,5,6−テトラシアノピリジンがより好ましく、テトラフルオロテトラシアノキノジメタンが特に好ましい。
これらの電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子受容性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、正孔輸送層材料に対して0.01質量%〜50質量%であることが好ましく、0.05質量%〜20質量%であることが更に好ましく、0.1質量%〜10質量%であることが特に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−電子注入層、電子輸送層−
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする錯体に代表される各種錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
本発明の有機EL素子の電子注入層あるいは電子輸送層には、電子供与性ドーパントを含有させることができる。電子注入層、あるいは電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、およびYbなどが挙げられる。また、還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含硫黄化合物、含リン化合物などが挙げられる。
この他にも、特開平6−212153、特開2000−196140、特開2003−68468、特開2003−229278、特開2004−342614等に記載の材料を用いることが出来る。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、電子輸送層材料に対して0.1質量%〜99質量%であることが好ましく、1.0質量%〜80質量%であることが更に好ましく、2.0質量%〜70質量%であることが特に好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのが更に好ましい。
電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の一種又は二種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
−正孔ブロック層−
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-キノリナト)4-フェニルフェノラート(Aluminum (III)bis(2-methyl-8-quinolinato)4-phenylphenolate(BAlqと略記する))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−Dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(BCPと略記する))等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
<保護層>
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
その具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al23、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、TiO2等の金属酸化物、SiNx、SiNxy等の金属窒化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。
<封止容器>
本発明の素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。封止容器と素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
<駆動>
本発明の素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
<電荷発生層>
本発明の有機EL素子は、発光効率を向上させるため、複数の発光層の間に電荷発生層が設けられた構成をとることができる。
前記電荷発生層は、電界印加時に電荷(正孔及び電子)を発生する機能を有すると共に、発生した電荷を電荷発生層と隣接する層に注入させる機能を有する層である。
前記電荷発生層を形成する材料は、上記の機能を有する材料であれば何でもよく、単一化合物で形成されていても、複数の化合物で形成されていてもよい。
具体的には、導電性を有するものであっても、ドープされた有機層のように半導電性を有するものであっても、また、電気絶縁性を有するものであってもよく、特開平11−329748や、特開2003−272860や、特開2004−39617に記載の材料が挙げられる。
更に具体的には、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などの透明導電材料、C60等のフラーレン類、オリゴチオフェン等の導電性有機物、金属フタロシアニン類、無金属フタロシアニン類、金属ポルフィリン類、無金属ポルフィリン類等などの導電性有機物、Ca、Ag、Al、Mg:Ag合金、Al:Li合金、Mg:Li合金などの金属材料、正孔伝導性材料、電子伝導性材料、及びそれらを混合させたものを用いてもよい。
前記正孔伝導性材料は、例えば2−TNATA、NPDなどの正孔輸送有機材料にF4−TCNQ、TCNQ、FeCl3などの電子求引性を有する酸化剤をドープさせたものや、P型導電性高分子、P型半導体などが挙げられ、前記電子伝導性材料は電子輸送有機材料に4.0eV未満の仕事関数を有する金属もしくは金属化合物をドープしたものや、N型導電性高分子、N型半導体が挙げられる。N型半導体としては、N型Si、N型CdS、N型ZnSなどが挙げられ、P型半導体としては、P型Si、P型CdTe、P型CuOなどが挙げられる。
また、前記電荷発生層として、V25などの電気絶縁性材料を用いることもできる。
前記電荷発生層は、単層でも複数積層させたものでもよい。複数積層させた構造としては、透明伝導材料や金属材料などの導電性を有する材料と正孔伝導性材料、または、電子伝導性材料を積層させた構造、上記の正孔伝導性材料と電子伝導性材料を積層させた構造の層などが挙げられる。
前記電荷発生層は、一般に、可視光の透過率が50%以上になるよう、膜厚・材料を選択することが好ましい。また膜厚は、特に限定されるものではないが、0.5〜200nmが好ましく、1〜100nmがより好ましく、3〜50nmがさらに好ましく、5〜30nmが特に好ましい。
電荷発生層の形成方法は、特に限定されるものではなく、前述した有機化合物層の形成方法を用いることができる。
電荷発生層は前記二層以上の発光層間に形成するが、電荷発生層の陽極側および陰極側には、隣接する層に電荷を注入する機能を有する材料を含んでいても良い。陽極側に隣接する層への電子の注入性を上げるため、例えば、BaO、SrO、Li2O、LiCl、LiF、MgF2、MgO、CaF2などの電子注入性化合物を電荷発生層の陽極側に積層させてもよい。
以上で挙げられた内容以外にも、特開2003−45676号公報、米国特許第6337492号、同第6107734号、同第6872472号等に記載を元にして、電荷発生層の材料を選択することができる。
本発明の素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等に好適に利用できる。
〔実施例1〕
<例示化合物1の合成>
Figure 0004579320
化合物J2の合成
A1(3.56g、10.0mmol)、2−フルオロピリジル−3−ほう酸(4.23g、30.0mmol)、酢酸パラジウム(0.11g、0.5mmol)、トリフェニルホスフィン(0.52g、2.0mmol)、炭酸ナトリウム(10.6g、0.1mol)、1,2−ジメトキシエタン(100mL)及び水(100mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下80℃で5時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後にクロロホルムで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製した。その後エタノールを用いて再結晶することによりJ2を白色結晶として1.90g得た。収率は49%であった。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.93(s,6H),7.21(d,J=9.0Hz,2H),7.30(m,2H),7.69(t,J=9Hz,2H),7.78(d,J=6.0Hz,2H),8.23(m,2H),8.64(m,2H).
Figure 0004579320
例示化合物1の合成
塩化第一白金(2.2g、5.0mmol)及びJ2(2.2g、5.0mmol)をベンゾニトリル(50mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて4時間攪拌した。反応液から溶媒を留去し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、例示化合物1を黄色粉末として2.6g得た。収率76%。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:2.11(s,6H),7.57(d,J=8.4Hz,2H),7.93(t,J=8.1Hz,2H),8.00(dd,J=5.1,3.0Hz,2H),8.06(dd,J=5.7,5.1Hz,2H),8.20(d,J=8.4Hz,2H).
〔実施例2〕
<例示化合物2の合成>
化合物S2の合成
Figure 0004579320
A1(0.83g、2.3mmol)、6−フルオロピリジル−3−ほう酸(1.0g、7.0mmol)、酢酸パラジウム(26mg、0.12mmol)、トリフェニルホスフィン(121mg、0.46mmol)、炭酸ナトリウム(2.4g、23mmol)、1,2−ジメトキシエタン(25.0mL)及び水(25.0mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下85℃で1時間半攪拌した。反応液を室温にまで冷却、セライト濾過した後に酢酸エチルで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、S2を白色固体として0.76g(収率85%)得た。
例示化合物2の合成
Figure 0004579320
塩化第一白金(137mg、0.52mmol)及びS2(200mg、0.52mmol)をベンゾニトリル(5mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて6時間半攪拌した。反応液を室温まで放冷し、メタノールを加えることで析出した固体を濾過、メタノール洗浄することで、黄色固体として、例示化合物2を得た。
〔実施例3〕
<例示化合物3の合成>
Figure 0004579320
化合物A2の合成
窒素雰囲気下、3ツ口フラスコに化合物A1(2.0g, 5.62mmol), 2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(2.14g, 11.24mmol), 酢酸パラジウム(63mg,0.281mmol), トリフェニルホスフィン(294mg,1.12mmol), 炭酸ナトリウム(5.96g, 56.2mmol), 1,2−ジメトキシエタン(40mL), 水(40mL)を加え、6時間30分間、攪拌しながら、加熱還流した。室温まで冷却後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することにより、化合物A2を白色結晶として、1.81g(収率76%)を得た。
1H-NMR(CD2Cl2,300MHz) δ: 1.95(s, 6H), 7.00(ddd, J=0.9, 3.0, 8.1Hz, 2H), 7.30(dd, J=2.4, 6.6Hz, 2H), 7.74-7.80(m,4H), 8.72(dt, J=8.1, 9.6Hz, 2H)
例示化合物3の合成
窒素雰囲気下、100mLのナスフラスコに、化合物A2(1.5g,3.53mmol),塩化第一白金(0.94g, 3.53mmol), ベンゾニトリル(50mL)を加え、180℃で6時間攪拌した。室温まで冷却後、メタノール150mLを加え、析出した固体を濾過し、減圧下にて乾燥を行い、例示化合物3を黄色結晶として1.75g(収率80%)得た。λmax=461nm(ジクロロメタン溶液)であった。
1H-NMR(CD2Cl2)300MHz δ: 1.94(s, 6H), 7.34(tt, J=1.8Hz, J(Pt-H)=56.4Hz, 2H), 7.48(dd, J=0.9, 7.8Hz, 2H), 7.84(t, J=8.1Hz, 2H), 7.96(d, J=8.4Hz)
〔実施例4〕
<例示化合物25の合成>
Figure 0004579320
化合物B2の合成
化合物B1(2.2g、5.0mmol)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(2.4g、15.0mmol)、酢酸パラジウム(56.1mg、0.25mmol)、トリフェニルホスフィン(262.0mg、1.0mmol)、炭酸ナトリウム(5.3g、50.0mmol)、1,2−ジメトキシエタン(50mL)及び水(50mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下80℃で5時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後にクロロホルムで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、化合物B2を黄色油状物質として2.61g得た。収率は定量的であった。
1H-NMR(300MHz,CDCl3) δ:0.61(d,J=6.6Hz,12H),1.63(quint,J=6.0Hz,2H),2.45(d,J=5.4Hz,4H),6.96(d,J=9.0Hz,2H),7.78(dd,J=7.5,0.3Hz,2H),7.64(t,J=7.8Hz,2H),7.69(t,J=7.5Hz,2H),8.69(dd,J=8.7,8.4Hz,2H)
例示化合物25の合成
塩化第一白金(2.2g、5.0mmol)及び化合物B2(2.2g、5.0mmol)をベンゾニトリル(50mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて4時間攪拌した。反応液から溶媒を留去し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、例示化合物25を黄色粉末として2.6g得た。収率76%。
1H-NMR(300MHz,CDCl3) δ:0.51(d,J=6.6Hz,12H),1.17(quint,J=6.3Hz,2H),2.44(d,J=6.4Hz,4H),7.58(s,2H),7.78(d,J=8.7Hz,2H),8.06(t,J=8.1Hz,2H),8.22(d,J=8.1Hz,2H).
〔実施例5〕
<例示化合物26の合成>
化合物K2の合成
Figure 0004579320
K1(2.3g、6.0mmol)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(2.86g、18.0mmol)、酢酸パラジウム(0.07g、0.3mmol)、トリフェニルホスフィン(0.32g、1.2mmol)、炭酸ナトリウム(6.38g、60.0mmol)、1,2−ジメトキシエタン(60mL)及び水(60mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下80℃で5時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後にクロロホルムで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、K2を白色結晶として2.10g得た。収率は77%であった。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.78(m,4H),2.67(m,2H),6.99(d,J=9.0Hz,2H),7.24(d,J=6.0Hz,2H),7.66(t,J=6.0Hz,2H),7.69(d,J=6.0Hz,2H),6.78(dd,J=9.8,9.8,2H).
例示化合物26の合成
Figure 0004579320
塩化第一白金(1.90g、4.2mmol、1.0当量)及びK2(1.12g、4.2mmol、1.0当量)をベンゾニトリル(80mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて6時間攪拌した。反応液から溶媒を留去し、再結晶にて精製することで、例示化合物26を黄色結晶として2.05g得た。収率75%。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.77(m,4H),2.76(m,4H),7.49(m,4H),7.92(t,J=8.7Hz,2H),8.08(d,J=9.5Hz,2H)
〔実施例6〕
<例示化合物27の合成>
化合物M2の合成
Figure 0004579320
化合物M1(3.4g、8.6mmol)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(4.2g、26.4mmol)、酢酸パラジウム(96.2mg、0.43mmol)、トリフェニルホスフィン(445.5mg、1.7mmol)、炭酸ナトリウム(9.2g、86mmol、5.0当量)、1,2−ジメトキシエタン(80.0mL)及び水(80.0mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下80℃で1時間半攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後に酢酸エチルで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、化合物M2を白色固体として3.4g(収率84%)得た。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.61−1.52(m,6H),2.62−2.58(m,4H),6.97(dd,J=8.1,2.7Hz,2H),7.30−7.26(m,2H),7.69−7.67(m,4H),8.76(q,J=9.3Hz,2H).
例示化合物27の合成
Figure 0004579320
第一塩化白金(2.66g、10.0mmol)及び化合物M2(3.4g、7.3mmol)をベンゾニトリル(70mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて2時間半攪拌した。反応液を室温まで放冷し、析出した固体を濾過、メタノールで洗浄することで、例示化合物27を黄色粉末として3.2g得た。収率75%。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.22(br,2H),1.47(br,2H),1.92(br,2H),2.61(br,2H),2.99(br,2H),7.48(m,J(Pt-H)=60.0Hz,2H),7.56−7.53(m,2H),7.95(t,J=9.0Hz,2H),8.08(d,J=9.0Hz,2H).
〔実施例7〕
<例示化合物31の合成>
Figure 0004579320
化合物N2の合成
窒素雰囲気下、3ツ口フラスコに化合物N1(3.0g, 6.24mmol), 2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(2.38g, 15mmol), 酢酸パラジウム(70mg,0.31mmol), トリフェニルホスフィン(327mg,1.24mmol), 炭酸ナトリウム(6.61g, 62.4mmol), 1,2−ジメトキシエタン(50mL), 水(50mL)を加え、6時間、攪拌しながら、加熱還流した。室温まで冷却後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することにより、化合物N2をベージュ色固体として得た。
例示化合物31の合成
窒素雰囲気下、100mLのナスフラスコに、化合物N2(1g,1.82mmol),塩化第一白金(484mg, 1.82mmol), ベンゾニトリル(30mL)を加え、180℃で6時間攪拌した。室温まで冷却後、エタノール50mLを加え、析出した固体を濾過し、減圧下にて乾燥を行い、例示化合物31を黄色結晶として600mg(収率44%)得た。
1H-NMR(CD2Cl2)300MHz δ: 6.63-6.70(m, 4H), 7.08-7.19(m,2H),7.32-7.42(m,8H), 7.91(t, J=8.1Hz, 2H),8.25(d,J=8.4Hz,2H)
〔実施例8〕
<例示化合物37の合成>
Figure 0004579320
化合物E2の合成
窒素雰囲気下、化合物E1(700mg、1.35mmol)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(2.1g、13.5mmol)、酢酸パラジウム(30.3mg、0.14mmol)、トリフェニルホスフィン(142.0mg、0.54mmol)、炭酸カリウム(1.9g、13.5mmol)、1,2−ジメトキシエタン(7.0mL)及び水(7.0mL)からなる混合物を、80℃で8時間半攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後に酢酸エチルで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、化合物E2を黄色油状物質として501.1mg(収率63%)得た。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.30(s,18H),6.78(dd,J=8.1,3.0Hz,2H),7.12−7.07(m,4H),7.38(t,J=1.8Hz,1H),7.56(dd,J=7.5,1.8Hz,2H),7.67(t,J=7.8Hz,2H),8.35(t,J=8.1Hz,1H),8.39(t,J=8.1Hz,1H).
例示化合物37の合成
塩化第一白金(300mg、0.86mmol)及び化合物E2(501.1mg、0.86mmol)をベンゾニトリル(10mL)中、窒素雰囲気下、加熱還流条件にて7時間攪拌した。反応液から溶媒を留去し、得られた残渣を濾過、メタノールで洗浄することで、白金錯体を黄色粉末として490mg得た。収率73%。
1H−NMR (300MHz, CD2Cl2)δ:1.31(s,18H),6.58(d,J=8.7Hz,2H),7.19(d,J=1.8Hz,2H),7.43(tt,J=1.5Hz,J(Pt−H)=55.8Hz,2H),7.52(m,1H),7.76(t,J=8.7Hz,2H),7.88(d,J=8.1Hz,2H).
〔実施例9〕
<例示化合物43の合成>
Figure 0004579320
化合物O2の合成
窒素雰囲気下、3ツ口フラスコに化合物O1(1.25g, 3.2mmol), 2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(1.22g, 7.68mmol), 酢酸パラジウム(71.7mg,0.32mmol), トリフェニルホスフィン(340mg,1.28mmol), 炭酸カリウム(5.91g, 42.2mmol), テトラヒドロフラン(30mL), 水(30mL)を加え、6時間、攪拌しながら、加熱還流した。室温まで冷却後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、化合物O2を白色固体として、0.94gを得た。
例示化合物43の合成
窒素雰囲気下、100mLのナスフラスコに、化合物O2(450mg,0.98mmol),塩化第一白金(260mg, 0.98mmol), ベンゾニトリル(10mL)を加え、180℃で2時間攪拌した。室温まで冷却後、メタノール50mLを加え、析出した固体を濾過し、減圧下にて乾燥を行い、例示化合物43を黄色結晶として270mg得た。
1H-NMR(CD2Cl2)300MHz δ: 2.08(s, 6H), 7.41(dd, J=2.4,9.3Hz, 2H), 7.51(s, J(H-Pt)=57.6Hz, 2H), 7.89(dt, J=1.8,9.0Hz, 2H)
〔実施例10〕
<例示化合物46の合成>
Figure 0004579320
化合物F2の合成
窒素雰囲気下、3ツ口フラスコに化合物F1(0.8g, 2.25mmol), 2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(858mg, 5.4mmol), 酢酸パラジウム(25mg,0.11mmol), トリフェニルホスフィン(118mg,0.45mmol), 炭酸ナトリウム(2.38g, 22.5mmol), 1,2−ジメトキシエタン(20mL), 水(20mL)を加え、6時間、攪拌しながら、加熱還流した。室温まで冷却後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製することにより、化合物F2をベージュ色固体として、0.86g(収率79%)を得た。
1H-NMR(CDCl3)300MHz δ: 1.86(s, 6H), 3.84(s,6H),6.73(d, J=2.1Hz,2H), 6.94(ddd, J=0.6, 3.0, 8.4Hz, 2H), 7.26-7.29(m, 2H), 8.74(dt, J=8.1, 12.8Hz, 2H)
例示化合物46の合成
窒素雰囲気下、100mLのナスフラスコに、化合物F2(700mg,1.44mmol),塩化第一白金(383mg, 1.44mmol), ベンゾニトリル(35mL)を加え、180℃で2時間攪拌した。室温まで冷却後、メタノール50mLを加え、析出した固体を濾過し、減圧下にて乾燥を行い、例示化合物46を黄色結晶として457mg(収率48%)得た。
1H-NMR(CD2Cl2,300MHz) δ: 2.03(s, 6H), 4.05(s, 6H), 7.14(d, J=2.4Hz, 2H), 7.50(brs, J(H-Pt)=57.0Hz, 2H), 7.62(t, J=2.1Hz, 2H)
〔実施例11〕
<例示化合物47の合成>
化合物P2の合成
Figure 0004579320
P1(1.0g、2.9mmol)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(1.4g、8.5mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(200mg、0.94mmol)、炭酸カリウム(2.4g、6.0mmol)、水(102mg、5.7mmol)、1,4−ジオキサン(30.0mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下、4時間半加熱還流した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後に、水を加え、酢酸エチルで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、P2を白色固体として730mg(収率50%)得た。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.86(s,6H),3.01(s,12H),6.43(s,2H),6.93(dd,J=3.0,8.4Hz,2H),7.02(s,2H),8.79(dt,J=8.1,9.6Hz,2H).
例示化合物47の合成
Figure 0004579320
塩化第一白金(193mg、0.72mmol)及びP2(370mg、0.72mmol)をベンゾニトリル(7.0mL)中、窒素雰囲気下、加熱還流条件にて3時間攪拌した。反応液を室温まで放冷し、メタノールを加えることで析出した固体を濾過、メタノールにて洗浄することで、例示化合物47を明黄色粉末として370mg得た。収率73%。
1H−NMR (300MHz, CD2Cl2)δ:2.02(s,6H),3.20(s,12H),6.75(d,J=2.4Hz,2H),7.30(t,J=2.4Hz,2H),7.48(t,J(H-H) = 2.1Hz,J(Pt-H) =54.6Hz,2H).
〔実施例12〕
<例示化合物54の合成>
Figure 0004579320
化合物I2の合成
窒素雰囲気下、3ツ口フラスコに化合物I1(0.95g, 2.03mmol), 2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(1.28g, 8.12mmol), 酢酸パラジウム(23mg,0.11mmol), トリフェニルホスフィン(106mg,0.41mmol), 炭酸カリウム(2.80g, 20.3mmol), テトラヒドロフラン(20mL), 水(10mL)を加え、5時間、攪拌しながら、加熱還流した。室温まで冷却後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製することにより、化合物I2を白色固体として、1.04g(収率95%)を得た。
1H-NMR(CD2Cl2,300MHz) δ: 1.21(s,9H),1.81(s, 6H), 7.00(ddd, J=0.6, 3.0, 8.4Hz, 2H), 7.15(d, J=1.8Hz, 2H), 7.63(t, J=1.8Hz, 2H), 8.59(dt, J=8.1, 9.6Hz, 2H)
例示化合物54の合成
窒素雰囲気下、100mLのナスフラスコに、化合物I2(830mg,1.55mmol),塩化第一白金(411mg, 1.55mmol), ベンゾニトリル(40mL)を加え、180℃で2時間攪拌した。室温まで冷却後、メタノール50mLを加え、析出した固体を濾過し、減圧下にて乾燥を行い、例示化合物54を黄色結晶として736mg(収率65%)得た。
1H-NMR(CD2Cl2,300MHz) δ: 1.44(s,9H),2.12(s, 6H), 7.51(tt, J=1.5Hz, J(Pt-H)=56.4Hz, 2H), 7.63(d, J=1.5Hz, 2H), 8.14(t, J=1.5Hz, 2H)
〔実施例13〕
<例示化合物55の合成>
化合物G2の合成
Figure 0004579320
G1(2.16g、4.0mmol)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(1.90g、12.0mmol)、酢酸パラジウム(45mg、0.2mmol)、トリフェニルホスフィン(0.21g、0.8mmol)、炭酸ナトリウム(4.24g、40.0mmol)、1,2−ジメトキシエタン(40mL)及び水(40mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下80℃で5時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後にクロロホルムで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、G2を白色結晶として2.26g得た。収率は93%。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.85(s,6H),6.85(s,2H),6.92(dd,J=5.1,3.0Hz,2H),7.06(d,J=6
.3Hz,4H),7.23(t,J=7.2Hz,2H),7.34−7.44(m,
6H),8.66(dt,J=9.3,7.8Hz,2H).
例示化合物55の合成
Figure 0004579320
第一塩化白金(0.79g、3.0mmol)及びG2(1.82g、3.0mmol、1.0当量)をベンゾニトリル(30mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて4時間攪拌した。反応液から溶媒を留去し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、例示化合物55を黄色粉末として1.8g得た。収率76%。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.94(s,6H),7.11(t,J=4.8Hz,4H),7.16(s,2H),7.33(t,J=7.5Hz,2H),7.45(d,J=7.2Hz,4H),7.50(s,2H),7.53(t,J=2.1Hz,2H).
〔実施例14〕
<例示化合物86の合成>
化合物H2の合成
Figure 0004579320
H1(3.0g、5.0mmol)、2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(2.4g、15.0mmol)、酢酸パラジウム(56.1mg、0.25mmol)、トリフェニルホスフィン(262.0mg、1.0mmol)、炭酸ナトリウム(5.3g、50.0mmol)、1,2−ジメトキシエタン(50mL)及び水(50mL)からなる混合物を、窒素雰囲気下80℃で5時間攪拌した。反応液を室温にまで冷却、濾過した後にクロロホルムで抽出を行った。有機層をまとめて乾燥、濃縮し、得られた残渣をカラムにて精製することで、H2を白色結晶として3.3g得た。収率は98%。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.78(s,6H),2.02(s,12H),6.53(s,2H),6.90(dd,J=5.4,3.0Hz,2H),7.04(s,4H),7.09(s,2H),8.63(dt,J=9.6,8.1Hz,2H).
例示化合物86の合成
Figure 0004579320
塩化第一白金(1.12g、4.2mmol)及びH2(2.80g、4.2mmol、1.0当量)をベンゾニトリル(42mL)中、窒素雰囲気下加熱還流条件にて4時間攪拌した。反応液から溶媒を留去し、得られた残渣をカラム及び再結晶にて精製することで、例示化合物86を黄色粉末として2.4g得た。収率66%。
1H−NMR (300MHz, CDCl3)δ:1.97(s,6H),2.15(s,12H),7.06(s,2H),7.18(s,4H),7.31(s,2H),7.54(t,J=28.2Hz,2H).
〔実施例15〕
<例示化合物87の合成>
Figure 0004579320
化合物Q2の合成
窒素雰囲気下、3ツ口フラスコに化合物Q1(1.77g, 4.23mmol), 2,6−ジフルオロピリジル−3−ほう酸(1.6g, 10mmol), 酢酸パラジウム(48mg,0.22mmol), トリフェニルホスフィン(221mg,0.846mmol), 炭酸ナトリウム(4.48g, 42.3mmol), 1,2−ジメトキシエタン(25mL), 水(25mL)を加え、6時間、攪拌しながら、加熱還流した。室温まで冷却後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、化合物Q2をベージュ色固体として、2.1gを得た。
例示化合物87の合成
窒素雰囲気下、100mLのナスフラスコに、化合物Q2(2.1g,4.31mmol),塩化第一白金(1.148g, 4.31mmol), ベンゾニトリル(30mL)を加え、180℃で2時間攪拌した。室温まで冷却後、メタノール50mLを加え、析出した固体を濾過し、減圧下にて乾燥を行い、例示化合物87を黄色結晶として1.52g(収率52%)得た。
1H-NMR(CD2Cl2)300MHz δ: 2.20(s, 3H), 6.60-6.66(m,2H), 7.22-7.33(m,3H) , 7.39(t, J=1.8Hz, J(Pt-H)=55.8Hz,2H), 7.58-7.61(m,2H), 8.05(t,J=8.1Hz,2H), 8.20(d, J=8.1Hz, 2H)
〔実施例16〕
<例示化合物96の合成>
Figure 0004579320
原料として、化合物O1の代わりに、化合物R1を用いて、例示化合物43と同じ方法にて合成を行い、例示化合物96を黄色結晶として得た。
1H-NMR(CD2Cl2)300MHz δ: 2.15(s,3H), 3.61(s,3H), 7.51(s,J(Pt-H)=57Hz,2H), 7.70(dd, J=2.4,6.3Hz,2H),7.94(dt,J=2.4,6,3Hz,2H)
〔実施例17〕
<例示化合物97の合成>
Figure 0004579320
化合物S2の合成
窒素雰囲気下、3ツ口フラスコに化合物A1(2.0g, 5.62mmol), 2,6−ジメトキシピリジル−3−ほう酸(2.47g, 13.5mmol), 酢酸パラジウム(63mg,0.28mmol), トリフェニルホスフィン(294mg,1.12mmol), 炭酸ナトリウム(5.96g, 56.2mmol), 1,2−ジメトキシエタン(40mL), 水(40mL)を加え、4時間、攪拌しながら、加熱還流した。室温まで冷却後、酢酸エチルで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、化合物S2をベージュ色固体として、2.25gを得た。
例示化合物97の合成
窒素雰囲気下、100mLのナスフラスコに、化合物S2(2.05g,4.34mmol),K2PtCl4 (1.8g, 4.34mmol), 酢酸(50mL)を加え、100℃で8時間攪拌した。室温まで冷却後、水を加え、クロロホルムで抽出し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥、濾過、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、例示化合物97を黄色結晶として0.38g得た。
1H-NMR(CDCl3) 300MHz δ: 2.04(s,3H), 4.00(s,6H), 4.08(s, 6H),7.23(s,2H), 7.31(dd,J=0.8,8.1Hz,2H), 7.75(t,J=8.1Hz,2H),8.35(dd, J=0.6,8.1Hz,2H)
〔比較例1〕
国際公開2004-108857号パンフレットに記載の化合物(55)の配位子C2および配位
子D2(いずれも、白金−炭素結合を形成するピリジン環のα位は無置換である)を合成し、実施例1、2と同様の方法で錯体化を行った。いずれも、副生成物が多く生成し、目的とする錯体の収率は、1%以下であった。
Figure 0004579320
〔実施例18〕
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、銅フタロシアニンを10nm蒸着し、この上に、NPD((N,N'−ジ−α−ナフチル−N,N'−ジフェニル)−ベンジジン)を40nm蒸着した。この上に、mCP(ホスト材料)と本発明の例示化合物3を85:15の比率(質量比)で67nm蒸着し、この上に、BAlqを40nm蒸着した。この上に、フッ化リチウムを3nm蒸着した後、アルミニウム60nmを蒸着し、素子を作製した。東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧をEL素子に印加して発光させた結果、化合物3に由来する青色の発光が得られ、360cd/m2(発光面積4mm2)で駆動した素子の輝度半減期(輝度が初期輝度の50%に低下するまでの時間)は、比較例2の素子の1.05倍であった。これに対して、さらに高輝度条件である1000cd/m2(発光面積4mm2)で駆動した素子の輝度半減期は、比較例2の素子の1.8倍であった。
〔実施例19〕〜〔実施例27〕
発光層のホスト材料と発光材料に、表1に示す材料を用いた以外は、実施例18と同様に素子を作製し、360cd/m2(発光面積4mm2)で駆動した素子の輝度半減期と1000cd/m2(発光面積4mm2)で駆動した素子の輝度半減期の測定を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0004579320
〔比較例2〕
洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、銅フタロシアニンを10nm蒸着し、この上に、NPD((N,N'−ジ−α−ナフチル−N,N'−ジフェニル)−ベンジジン)を40nm蒸着した。この上に、mCPと特開2007−19462号公報に記載の化合物2を85:15の比率(質量比)で67nm蒸着し、この上に、BAlqを40nm蒸着した。この上に、フッ化リチウムを3nm蒸着した後、アルミニウム60nmを蒸着し、素子を作製した。東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧をEL素子に印加して発光させた結果、化合物2に由来する青色の発光が得られた。360cd/m2(発光面積4mm2)で駆動した素子の輝度半減期は、100時間であった。さらに高輝度条件である1000cd/m2(発光面積4mm2)で駆動した素子の輝度半減期は、35時間であった。
上記銅フタロシアニン、NPD、特開2007−19462号公報に記載の化合物2、mCP、Host1、BAlqの化学構造を以下に示す。
Figure 0004579320
本発明の他の白金錯体を用いても、上記同様、高輝度での耐久性に優れた有機電界発光素子が得られる。

Claims (13)

  1. 一般式(B−2)及び一般式(B−2')で表される化合物と一般式(A−0)で表される化合物とを反応させて、一般式(C−0)で表される化合物を得る工程と、一般式(C−0)で表される化合物と白金塩とを反応させる工程を有することを特徴とする一般式(1)で表される白金錯体の製造方法。
    一般式(B−2)
    Figure 0004579320
    (一般式(B−2)中R17及びR18は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
    を表す。
    但し、R17とR18の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素原子で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。RAは水素原子を表す。)
    一般式(B−2')
    Figure 0004579320
    (一般式(B−2')中、R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
    但し、R19とR20の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。RBは水素原子を表す。)
    一般式(A−0)
    Figure 0004579320
    (一般式(A−0)中、R11,R13,R14,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヘテロ環基を表す。
    12,及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよいアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、又はヘテロ環基を表す。
    1は、単結合又は2価の連結基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)
    一般式(C−0)
    Figure 0004579320
    (一般式(C−0)中、R11,R13,R14,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヘテロ環基を表す。
    12,及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよいアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、又はヘテロ環基を表す。
    及びRは、水素原子を表す。
    17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
    但し、R17とR18の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表し、R19とR20の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。)
    一般式(1)
    Figure 0004579320
    (一般式(1)中、R11,R13,R14,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヘテロ環基を表す。
    12,及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよいアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、又はヘテロ環基を表す。
    及びRは、水素原子を表す。
    17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
    但し、R17とR18の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表し、R19とR20の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。Lは、単結合又は2価の連結基を表す。)
  2. 一般式(1)で表される白金錯体。
    一般式(1)
    Figure 0004579320
    (一般式(1)中、R11,R13,R14,及びR16はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、又はヘテロ環基を表す。
    12,及びR15はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル基若しくはフェニル基で置換されてもよいアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、又はヘテロ環基を表す。
    及びRは、水素原子を表す。
    17,R18,R19及びR20は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、又はアリールオキシ基を表す。
    但し、R17とR18の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表し、R19とR20の少なくとも一方は、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアリールオキシ基を表す。L1は、単結合又は2価の連結基を表す。)
  3. 前記一般式(1)が下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項2に記載の白金錯体。
    一般式(2)
    Figure 0004579320
    (一般式(2)中、R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17,R18,R19,R20,RA及びRBは一般式(1)と同義である。R21及びR22はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、又はヘテロ環基を表す。R21およびR22は、互いに連結して、シクロヘキサン環、シクロペンタン環を形成しても良い。)
  4. 前記R12、R15が、それぞれ、水素原子、メチル基、t−ブチル基、ジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メトキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、イミダゾリル基、ピロリル基又はカルバゾリル基であることを特徴とする請求項2又は3に記載の白金錯体。
  5. 前記R11、R13、R14、R16が、それぞれ、水素原子であることを特徴とする請求項2〜のいずれか1項に記載の白金錯体。
  6. 前記R17、R18、R19、及びR20が、それぞれ、水素原子又はフッ素原子であり、R17とR18の少なくとも一方はフッ素原子であり、R19とR20の少なくとも一方はフッ素原子であることを特徴とする請求項2〜のいずれか1項に記載の白金錯体。
  7. 一対の電極の間に、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、請求項2〜のいずれか1項に記載の白金錯体の少なくとも一種類を有機層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。
  8. 一対の電極の間に、少なくとも一層の有機層を有する有機電界発光素子であって、請求項2〜のいずれか1項に記載の白金錯体の少なくとも一種類を発光層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。
  9. 請求項2〜のいずれか1項に記載の白金錯体を含む発光材料。
  10. 請求項2〜のいずれか1項に記載の白金錯体を含有する発光層。
  11. 請求項7又は8に記載の有機電界発光素子を用いた表示素子。
  12. 請求項7又は8に記載の有機電界発光素子を用いたディスプレイ。
  13. 請求項7又は8に記載の有機電界発光素子を用いた照明光源。
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