JP4470508B2 - アダマンタン誘導体及びこれを用いた有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なアダマンタン誘導体、及びこれを用いた有機電界発光素子に関する。
有機発光素子、特に電界発光機能を備えた有機電界発光素子(以下有機EL素子という)は、次世代平面ディスプレイとして注目されている。この有機電界発光素子を用いることにより、例えば、低消費電力、広視野角、自発光、高速応答性などの特徴を有するフルカラー高解像度ディスプレイの実現が可能である。
従来の有機電界発光素子の発光は、主に蛍光を利用したものであった。すなわち、発光層を挟んで電極を設け、両電極から電子及びホールを注入すると、それらが対電極に向かい、発光層においてある割合で再結合して励起子を生成し、その励起子の励起状態が基底状態に戻るときに発光が生じる。この励起状態には、電子スピンの向きが反平行である一重項励起状態と、電子スピンの向きが平行である三重項励起状態とがある。蛍光はこの一重項励起状態のみが関与する発光形態である。単純な量子力学的推論から、一重項励起状態と三重項励起状態の生成比率は1:3であるので、蛍光を利用した有機電界発光素子の場合には、内部量子効率の最大値は25%となる。つまり、励起状態の75%は発光に使用されないことになる。
さらに、有機電界発光素子に用いられる有機材料の屈折率(n)は約1.6〜1.7であり、また、外部への取り出し効率(ηext)は、古典光学における反射と屈折の法則からηext=1/(2n2)≒0.2、つまり20%程度である。そのため、蛍光を利用した有機電界発光素子においては、その外部量子効率は、内部量子効率(25%)×取り出し効率(20%)となり、最大5%程度と見積もられる。
このため、外部量子効率をさらに向上させるためには、励起状態のうち75%を占める三重項励起状態からの発光、すなわち燐光も利用する必要がある。燐光の利用が可能となれば、外部量子効率を最大20%程度まで向上させることができる。
そこで、最近では、燐光型有機EL素子の開発が進められており、燐光型発光材料を用いることで従来の蛍光素子の外部量子効率における理論限界の5%を超え、緑色では外部量子効率が19%にも達する高効率素子が報告されている。
燐光発光を利用した燐光型発光材料の開発は高効率発光の観点から活発に研究がされている。緑色、赤色燐光発光材料については、高い色純度を実現する材料が報告されている。また、青色燐光発光材料についても、これを用いた有機電界発光素子が、例えば、非特許文献1〜3などに報告されている。
Adachi et al., Appl.Phys.Lett.,79,2082(2001). Holmes et al., Appl.Phys.Lett.,82,2422(2003). Tokito et al., Appl.Phys.Lett.,83,569(2003).
しかしながら、上記非特許文献1〜3に示されている有機電界発光素子の青色の色純度は高いとは言えず、青色というよりも水色に近く、またその発光効率も耐久性も不十分であり改善が必要であった。そのためには、燐光発光材料自体の開発も必要であるが、発光材料と共に発光層に用いられる、燐光発光材料(ドーパント)のホスト材料の開発も必要である。なぜなら、上記非特許文献1〜3においてホスト材料として用いられているCBP等のカルバゾール基を含む化合物は、そのガラス転移温度(Tg)が非常に低く、有機電界発光素子の耐久性の低さの大きな原因となっている。また、青色燐光発光材料に対してホスト材料として用いるには青色燐光発光材料よりもバンドギャップが広いことが要求されるが、そのような化合物は開発されていなかった。
本発明は、耐熱性に優れる化合物を提供する。また、このような化合物を用いた、発光効率が高くかつ耐熱性に優れる有機電界発光素子等を提供する。
本発明は、下記式(2)

で表され、式(2)において、R〜R16のうち少なくとも1つは下記式(3)または式(4)

(式(3)中のR17〜R33及び式(4)中のR34〜R58は、それぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、式(3)中のlは0〜10の整数を表し、式(4)中のm,nはそれぞれ整数を表し、同一でも互いに異なっていても良く、m+n=0〜10である。)で表される置換基であり、式(2)中のR〜R16のうち、式(3)または式(4)で表される置換基以外の置換基は、それぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基のいずれかであるアダマンタン誘導体である。
また、前記アダマンタン誘導体は、前記式(2)において、R1〜R16のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることが好ましい。
また、前記アダマンタン誘導体は、前記式(2)において、R1〜R4のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることが好ましい。
また、前記アダマンタン誘導体は、前記式(2)において、R5〜R16のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることが好ましい。
また、前記アダマンタン誘導体は、前記式(2)において、R5及びR6、あるいはR7及びR8、あるいはR9及びR10、あるいはR11及びR12、あるいはR13及びR14、あるいはR15及びR16、の組み合わせのうちの少なくとも1組は前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることが好ましい。
また、前記アダマンタン誘導体は、前記式(2)において、R1〜R4のうち少なくとも2つのみが前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることが好ましい。
また、前記アダマンタン誘導体は、前記式(2)において、R5〜R16のうち少なくとも2つのみが前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることが好ましい。
また、前記アダマンタン誘導体は、前記式(3)または前記式(4)において、l,m,nはそれぞれ0であることが好ましい。
また、本発明は、下記式(5)〜(15)のいずれかの構造で表される化合物であるアダマンタン誘導体である。
また、本発明は、有機層を備える有機電界発光素子であって、前記アダマンタン誘導体を前記有機層中に含む。
また、本発明は、発光層を備える有機電界発光素子であって、前記アダマンタン誘導体を前記発光層中に含む。
また、本発明は、有機電界発光素子であって、ホスト材料及びドーパント材料を含む発光層を備え、前記ホスト材料は、前記アダマンタン誘導体を含む。
また、本発明は、有機電界発光素子であって、ホスト材料及び燐光発光性のドーパント材料を含む発光層を備え、前記ホスト材料は、前記アダマンタン誘導体を含む。
さらに、本発明は、有機電界発光素子であって、ホスト材料及び青色燐光発光性のドーパント材料を含む発光層を備え、前記ホスト材料は、前記アダマンタン誘導体を含む。
本発明において、アダマンタン誘導体にオルトターフェニル構造を含む置換基を導入することにより、耐熱性に優れる化合物を提供することができる。また、このような化合物を用いることにより、発光効率が高くかつ耐熱性に優れる有機電界発光素子等を実現することができる。
本発明の実施形態について以下説明する。
(実施形態1:アダマンタン誘導体)
本発明の実施形態に係るアダマンタン誘導体は、下記式(1)で表されるオルトターフェニル構造、を含むオルトターフェニル構造を含む置換基を有する。また、アダマンタン誘導体は、下記式(2)で表され、
式(2)において、R1〜R16のうち少なくとも1つは下記式(3)または式(4)
(式(3)中のR17〜R33及び式(4)中のR34〜R58は、それぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシル基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基のいずれかを表し、式(3)中のlは0〜10の整数を表し、式(4)中のm,nはそれぞれ整数を表し、同一でも互いに異なっていても良く、m+n=0〜10である。)で表される置換基であり、式(2)中のR1〜R16のうち、式(3)または式(4)で表される置換基以外の置換基は、それぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、炭素数1〜6のアルコキシル基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基のいずれかであることが好ましい。
ここで、炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基;エチル基;直鎖、分岐または環状のプロピル基;直鎖、分岐または環状のブチル基;直鎖、分岐または環状のペンチル基;直鎖、分岐または環状のヘキシル基等が挙げられる。炭素数が7以上であると、アダマンタン誘導体のガラス転移温度(Tg)が低下するので、炭素数6以下であることが好ましい。
炭素数2〜6のアルケニル基としては、ビニル基;直鎖、分岐または環状のプロペニル基;直鎖、分岐または環状のブテニル基;直鎖、分岐または環状のペンテニル基;直鎖、分岐または環状のヘキセニル基等が挙げられる。炭素数が7以上であると、アダマンタン誘導体のガラス転移温度(Tg)が低下するので、炭素数6以下であることが好ましい。
炭素数2〜6のアルキニル基としては、アセチレン基;プロピニル基;直鎖または分岐のブチニル基;直鎖または分岐のペンチニル基;直鎖または分岐のヘキシニル基等が挙げられる。炭素数が7以上であると、アダマンタン誘導体のガラス転移温度(Tg)が低下するので、炭素数6以下であることが好ましい。
アリール基としては、例えば、下記式で示すいずれかの芳香族環が挙げられる。
ヘテロアリール基としては、例えば、下記式で示すいずれかの複素芳香族環が挙げられる。
炭素数1〜6のアルコキシル基としては、メトキシ基;エトキシ基;直鎖、分岐または環状のプロポキシ基;直鎖、分岐または環状のブトキシ基;直鎖、分岐または環状のペンチルオキシ基;直鎖、分岐または環状のヘキシルオキシ基等が挙げられる。炭素数が7以上であると、アダマンタン誘導体のガラス転移温度(Tg)が低下するので、炭素数6以下であることが好ましい。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、等の脂肪族アシル基;ベンゾイル基、トルオイル基、アニソイル基、ナフトイル基、等の芳香族アシル基等が挙げられる。
アシロキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、等の脂肪族アシロキシ基;ベンゾイルオキシ基、トルオイルオキシ基、アニソイルオキシ基、ナフトイルオキシ基、等の芳香族アシル基等が挙げられる。
エステル基としては、メトキシカルボニル基,エトキシカルボニル基,直鎖、分岐または環状のプロポキシカルボニル基,直鎖、分岐または環状のブトキシカルボニル基,直鎖、分岐または環状のペンチルオキシカルボニル基,直鎖、分岐または環状のヘキシルオキシカルボニル基等の脂肪族エステル基;フェノキシカルボニル基、トリルカルボニル基、アニシルカルボキシ基等の芳香族エステル基等が挙げられる。
ハロゲン基としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基としては、トリフルオロメチル基;ペンタフルオロエチル基;直鎖、分岐または環状のパーフルオロプロピル基;直鎖、分岐または環状のパーフルオロブチル基;直鎖、分岐または環状のパーフルオロペンチル基;直鎖、分岐または環状のパーフルオロヘキシル基等が挙げられる。炭素数が7以上であると、アダマンタン誘導体のガラス転移温度(Tg)が低下するので、炭素数6以下であることが好ましい。
上記式(2)におけるR1〜R16のうちの上記式(3)または上記式(4)で示される置換基以外の置換基、上記式(3)におけるR17〜R33、及び式(4)中のR34〜R58としては、化合物の安定性、塗布膜としたときの安定性の点から、水素、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のパーフルオロアルキル基が好ましい。
また、前記アダマンタン誘導体を青色燐光発光用有機EL素子のホスト材料または青色蛍光発光用有機EL素子のホスト材料として使用する場合には、上記式(2)におけるR1〜R16のうちの上記式(3)または上記式(4)で示される置換基以外の置換基、上記式(3)におけるR17〜R33、及び式(4)中のR34〜R58としては、多環縮合芳香族基以外の置換基であることが好ましい。
また、前記アダマンタン誘導体を青色燐光発光用有機EL素子のホスト材料として使用する場合には、上記式(2)におけるR1〜R16のうちの上記式(3)または上記式(4)で示される置換基以外の置換基としては、アリーレン基以外の置換基であることが好ましい。
上記式(3)中のlは0〜10の整数であることが好ましく、0〜4の整数であることがより好ましく、0〜2の整数であることがさらに好ましく、0であることがとりわけ好ましい。lが11以上であると、蒸着膜を形成するときに昇華が困難になるので好ましくない。
また、上記式(4)中のm,nはそれぞれ整数を表し、同一でも互いに異なっていても良い。m+n=0〜10であることが好ましく、0〜4であることがより好ましく、0〜2であることがさらに好ましく、0であることがとりわけ好ましい。m+nの値が11以上であると、蒸着膜を形成するときに昇華が困難になるので好ましくない。
また、本実施形態におけるアダマンタン誘導体は、前記式(2)において、R1〜R16のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることが好ましい。アダマンタン骨格において置換可能な位置は、1位から10位まで10箇所あるが、1置換のみ可能な1位、3位、5位、7位と、2置換が可能な2位、4位、6位、8位、9位、10位とがある。このとき、1置換のみ可能な1位、3位、5位、7位のR1〜R4のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることがより好ましい。また、2置換が可能な2位、4位、6位、8位、9位、10位のR5〜R16は、前記式(3)または前記式(4)で表される置換基ではなく、1置換のみ可能な1位、3位、5位、7位のR1〜R4のうち少なくとも2つのみが前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることもより好ましい。
また、2置換が可能な2位、4位、6位、8位、9位、10位のR5〜R16のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることもより好ましい。また、1置換のみ可能な1位、3位、5位、7位のR1〜R4は、前記式(3)または前記式(4)で表される置換基ではなく、2置換が可能な2位、4位、6位、8位、9位、10位のR5〜R16のうち少なくとも2つのみが前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることもより好ましい。
また、2置換が可能な2位のR5及びR6、あるいは4位のR7及びR8、あるいは6位のR9及びR10、あるいは8位のR11及びR12、あるいは9位のR13及びR14、あるいは10位のR15及びR16、の組み合わせのうちの少なくとも1組は前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることがさらに好ましい。また、1置換のみ可能な1位、3位、5位、7位のR1〜R4は、前記式(3)または前記式(4)で表される置換基ではなく、2置換が可能な2位のR5及びR6、あるいは4位のR7及びR8、あるいは6位のR9及びR10、あるいは8位のR11及びR12、あるいは9位のR13及びR14、あるいは10位のR15及びR16、の組み合わせのうちの少なくとも1組のみが前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることもさらに好ましい。
また、本実施形態におけるアダマンタン誘導体としては、具体的には、下記式(5)〜(15)のいずれかの構造で示される化合物が挙げられる。
本実施形態におけるオルトターフェニル構造を含む置換基を導入したアダマンタン誘導体は、アダマンタン骨格にオルトターフェニル構造を含む置換基を導入することにより分子量が大きくなり、その結果、融点やガラス転移温度(Tg)等、特にガラス転移温度が高く、例えば有機EL素子等のデバイスに用いるために薄膜化した場合にも、膜の安定性が向上すると考えられる。また、オルトターフェニル構造は、隣り合うベンゼン環同士が立体障害のためにねじれた(回転した)構造をとる。その結果、分子同士の凝集が抑えられ、その観点からも蒸着膜、塗布膜等の薄膜の安定性が向上すると考えられる。したがって、分子同士の凝集を抑える観点から、前述したように前記式(2)において、R1〜R16のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることが好ましい。また、隣り合うベンゼン環同士で非共役となり、さらに、ベンゼン環とアダマンタン骨格の間にも共役がないため、バンドギャップが広い材料となると考えられる。
(実施形態2:有機EL素子)
次に、本発明の実施形態1に係るアダマンタン誘導体、を使用した有機EL素子の実施形態について説明する。
図1は、有機EL素子の概略断面構造を示す。ガラス、プラスチック等の透明基板10には、ITO(Indium Tin Oxide)等を用いて透明電極12が形成される。透明電極12は、ここでは陽極として機能する。透明電極12上には少なくとも1層の有機層20が形成されている。
有機層20は、少なくとも発光層24を備え、用いる有機化合物の機能等によって層構造が異なる。発光層の単層構造の他、正孔輸送層/発光層、発光層/電子輸送層、正孔輸送層/発光層/電子輸送層、等の多層構造を採用することが可能である。本実施形態では、透明電極12側から順に、正孔輸送層22/発光層24/正孔ブロック層26/電子輸送層28が積層されている。
有機層20上には、金属電極14が形成されている。金属電極14は、ここでは陰極として機能する。この金属電極14は、例えば、図1に示すようにLiF層(電子注入層)とAl電極等との積層体により構成することができる。また、Al電極の単独層により金属電極14を構成することもできる。また、Alの他にも、例えば、Mg−Ag合金、Al−Li合金等を使用することができる。また、図示しないが、透明電極12と正孔輸送層22との間には銅フタロシアニン(CuPc)、スターバーストアミン、バナジウム酸等を用いて正孔注入層を形成してもよい。
本実施形態2では、以上のような構成の有機EL素子において上記実施形態1で説明したアダマンタン誘導体を用いる。このアダマンタン誘導体は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層等の有機薄膜用の材料として用いることができるが、特に発光層の材料として用いることが好ましい。ここで、前記アダマンタン誘導体は、高効率な蛍光発光または燐光発光が可能であり、この化合物を発光材料として用いることで高効率の蛍光発光型有機EL素子または高効率の燐光発光型有機EL素子を実現することができる。特に、燐光発光型有機EL素子の発光層の材料として用いると、高効率の素子を実現することができるのでより好ましい。前記アダマンタン誘導体は、単独で発光層24の材料として用いることもできるが、発光効率、駆動電力の低減、発光色の色純度向上等の観点より、ホスト材料として用いて、ドーパント材料を所定量ドープして発光層24とすることが好ましい。
次に、実施形態1に係るアダマンタン誘導体と共に有機EL素子の有機層20に使用可能な材料の例を説明する。まず、発光層24のホスト材料として、このアダマンタン誘導体を用いる場合に、ドーパント材料としては、青色燐光用としては例えば下記式(16)に示されるような化合物が挙げられる。緑色燐光用としては例えば下記式(17)に示されるような化合物が挙げられる。赤色燐光用としては例えば下記式(18)に示されるような化合物が挙げられる。青色蛍光用としては例えば下記式(19)に示されるような化合物が挙げられる。
ここで、上記式(16)に示される化合物は、FIrpic(Iridium(III)bis(2-(4,6-difluorophenyl)pyridinato-N,C2')picolinate)、上記式(17)に示される化合物は、Ir(ppy)3(tris(2-phenylpyridine) iridium(III))、上記式(18)に示される化合物は、Ir(piq)3(tris(2-phenylisoquinoline) iridium (III))、上記式(19)に示される化合物は、Bis[4-(N,N-diphenylamino)styryl]-9,10-Anthratheneである。
また、正孔輸送層22に用いる材料としては、正孔輸送機能を備えていれば特に限定されないが、例えば、トリフェニルアミンの多量体を使用することができ、一例としては、下記式(20)に示すα−NPD(4,4'-Bis[N-(1-naphthyl)-N-phenyl-amino]biphenyl)、下記式(21)に示すTPTE(triphenylamine tetramer)を使用することができる。
また、電子輸送層28に用いる材料としては、電子輸送機能を備えていれば特に限定されないが、例えば、下記式(22)に示すアルミキノリノール錯体(Alq3:Tris(8-hydroxyquinolinato)aluminum(III))
)を使用することができる。
ところで、発光層24のホスト材料として用いる上記実施形態1に係るアダマンタン誘導体は、ハイポーラ性を有することが多い。発光層24のホスト材料としてハイポーラ性の化合物を用いる場合、発光層24から電子輸送層28に正孔が流れ出てしまうことを防止するために発光層24と電子輸送層28との間に正孔ブロック層26を形成することが好適である。電子輸送層28にAlq3等を用いている場合に電位輸送層28に正孔が流れ込むことでこのAlq3等が発光したり、正孔を発光層に閉じ込めることができずに発光効率が低下するなどといった問題を防止することができる。正孔ブロック層26に用いる材料としては、下記式(23)に示すTPBI(2,2',2''-(1,3,5-phenylene)tris[1-phenyl-1H-benzimidazole)や、下記式(24)に示すバソクプロイン(BCP)や、下記式(25)に示すBAlq(Aluminum(III)bis(2-methyl-8-quinolinato) 4-phenylphenolate)等を挙げることができる。
次に、実施形態1に係るアダマンタン誘導体を燐光発光のためのホスト材料として用いた、本実施形態2に係る有機EL素子の発光原理について説明する。
陽極として機能する透明電極12と、陰極として機能する金属電極14から、正孔及び電子を有機層20に注入すると、正孔は正孔輸送層22を介して、電子は電子輸送層28及び正孔ブロック層26を介して輸送され、発光層24に到達し、正孔と電子は再結合する。この正孔と電子の再結合により、まず発光層24中のホスト材料である前記アダマンタン誘導体が励起状態となる。前述したように、この励起状態は、一重項励起状態が25%、三重項励起状態が75%となっていると考えられる。このような割合のホスト材料の励起エネルギは、ドーパント材料に移動し、ドーパント材料は、それぞれ一重項励起状態及び三重項励起状態となる。ドーパント材料の一重項励起状態は、さらに三重項励起状態に移動し、最終的に三重項励起状態からの燐光発光が主となる。これによって、発生した励起状態のエネルギのほぼ全てが発光エネルギとして使用されることになる。
本実施形態においては、前記アダマンタン誘導体をホスト材料として使用すると、併用する燐光発光用ドーパント材料、例えば式(16)〜式(18)として例示した材料、に応じて、青色、緑色、赤色の各燐光発光を高色純度、高効率で得ることができる。また、前記アダマンタン誘導体のアダマンタン骨格上の置換基や、オルトターフェニル構造を含む置換基上の置換基を変更することによって、アダマンタン誘導体のバンドギャップの幅(吸収波長)を調整することができ、青色、緑色、赤色の各燐光発光用ドーパント材料に最適化したホスト材料を設計することができる。特に、このアダマンタン誘導体は従来十分な耐久性が得られていなかった青色燐光発光のホスト材料と比較して、極めて優れた青色燐光発光のホスト材料として使用することができる。
また、ここでは、前記アダマンタン誘導体燐光発光のためのホスト材料として使用した例を説明したが、蛍光発光用のホスト材料として使用することもできる。併用する蛍光発光用ドーパント材料、例えば式(19)として例示した材料、に応じて、青色、緑色、赤色の蛍光発光を高色純度、高効率で得ることができる。特に、このアダマンタン誘導体は青色の蛍光発光用のホスト材料として好適に使用することができる。
また、本実施形態1に係るアダマンタン誘導体は、有機EL素子に限らず、表示素子,コンピュータ,テレビ,携帯電話,デジタルカメラ,PDA,カーナビゲーション等のディスプレイやバックライト;照明、インテリア、標識、交通信号機、看板など;CD,DVD等の記録光源、読み取り光源;複写機、スキャナ等の光源;CD−R,DVD−R等の記録用光ディスクの記録層用色素;レーザー色素;増感色素;医療診断用蛍光薬剤;等の幅広い分野に好適に使用することができる。
また、本実施形態2に係る有機EL素子は、表示素子,コンピュータ,テレビ,携帯電話,デジタルカメラ,PDA,カーナビゲーション等のディスプレイ;バックライト等の光源;照明;インテリア;標識;交通信号機;看板などに好適に使用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンの合成>
上記式(26)に示す2,2−ビス(4−ヨードフェニル)アダマンタン 2.70g(5.00mmol)、2−ビフェニルホウ酸 2.18g(10.0mmol)、酢酸パラジウム 33.7mg(0.150mmol)、トリフェニルホスフィン 118mg(0.450mmol)、炭酸カリウム 1.66g(12.0mmol)を、アセトン/水の2:1混合液 150mLに懸濁させ、十分に脱気した後、窒素雰囲気下で還流した。24時間還流後、水 80mLを反応液中に加え、室温で2時間撹拌した。析出した固体を吸引ろ過し、水で洗浄した。得られた固体をクロロホルムに溶解し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下、溶媒を留去した後、塩化メチレン/ヘキサンで再結晶することにより、下記式(5)に示す目的物2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを1.62g(収率55%)得た。昇華精製により精製を行った。構造は赤外分光光度計(IR)及び核磁気共鳴装置(NMR)により確認した。
無色固体、融点:244℃、ガラス転移温度:110℃
IR(KBr):3055,3017,2913,2855,1474,1010,824,764,747,701cm-1
1H−NMR(CDCl3):1.69(d,J=11.3Hz,4H),1.70(s,2H),1.82(s,2H)、1.99(d,J=12.2Hz,4H),3.12(s,2H),6.96(d,J=8.3Hz,4H),7.03(dm,J=8.4Hz,4H),7.08(tm,J=7.5Hz,4H),7.13(tm,J=7.2Hz,2H),7.19(d,J=8.3Hz,4H),7.39(m,8H)ppm
13C−NMR(CDCl3):27.60,32.00,33.38,38.02,50.14,125.38,126.28,127.23,127.34,127.55,129.85,129.87,130.20,130.35,137.62,140.51,140.53,141.44,146.73ppm
(実施例2)
<1,3−ジフェニルアダマンタンの合成>
アダマンタン 1.02g(7.49mmol)、塩化鉄六水和物 19.7g(72.9mmol)、K10モンモリロナイト 20gを、ベンゼン100mLに加え、ディーン・スタークトラップを用いて脱水しながら、17時間還流した。反応液をろ過し、残渣をヘキサンで洗浄した。ろ液とヘキサン洗浄液とを合わせて、水洗し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層について減圧下、溶媒を留去した後、濃縮物をシリカゲルカラム(クロロホルム:ヘキサン=1:9)で精製した。さらにエタノールで再結晶することにより、下記式(27)に示す1,3−ジフェニルアダマンタンを0.900g(収率41.7%)得た。構造はNMRにより確認した。
白色結晶
1H−NMR(CDCl3):1.79(s,2H),1.96(s,8H),2.05(s,2H),2.31(s,2H),7.19(t,2H),7.32(t,4H),7.40(d,4H)ppm
<1,3−ビス(4−ヨードフェニル)アダマンタンの合成>
上記式(27)で示される1,3−ジフェニルアダマンタン 0.577g(2.0mmol)、ヨウ素 0.508g(2.02mmol)を、クロロホルム 11mLに加え、ヨウ素が溶解するまで15分間撹拌した。この溶液に[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン 0.860g(2.0mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。この溶液にクロロホルム 20mLを加え、5%亜硝酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層について減圧下、溶媒を留去した後、濃縮物をクロロホルム/メタノールで再結晶することにより、下記式(28)で示す1,3−ビス(4−ヨードフェニル)アダマンタンを0.810g(収率75.0%)得た。構造はNMRにより確認した。
白色結晶
1H−NMR(CDCl3):1.77(s,2H),1.90(s,8H),1.94(s,2H),2.31(s,2H),7.13(d,4H),7.63(d,4H)ppm
<1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンの合成>
上記式(28)で示される1,3−ビス(4−ヨードフェニル)アダマンタン 0.500g(0.926mmol)、2−ビフェニルホウ酸 0.403g(2.04mmol)、酢酸パラジウム 0.023g(0.094mmol)、o−トルイルホスフィン 0.086g(0.283mmol)を、ジメトキシエタン 8mLに加えた。この混合溶液に、炭酸カリウム 0.320g(2.32mmol)を水 2.3mLに溶解させた水溶液を加え、窒素雰囲気下で10時間還流した。冷却後、水 50mLを反応液中に加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層について減圧下、溶媒を留去した後、シリカゲルカラム(クロロホルム:ヘキサン=1:5〜1:1)で精製し、下記式(10)で示す1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを0.499g(収率90.9%)得た。構造はNMRにより確認した。
白色粉末、融点:>300℃、ガラス転移温度:87℃
1H−NMR(CDCl3):1.75(s,2H),1.90(s,8H),1.96(s,2H),2.27(s,2H),7.08(d,4H),7.13−7.15(m,4H),7.19−7.24(m,10H),7.38−7.44(m,8H)ppm
13C−NMR(CDCl3):29.52,35.87,37.00,42.20,48.86,124.38,126.34,127.22,127.41,127.79,129.57,129.87,130.61,130.66,138.66,140.37,140.49,141.65,148.83
(実施例3)
<1,3−ジフェニル−5,7−ジメチルアダマンタンの合成>
1,3−ジメチルアダマンタン 1.23g(7.49mmol)、塩化鉄 11.83g(72.9mmol)、K10モンモリロナイト 20gを、ベンゼン100mLに加え、ディーン・スタークトラップを用いて脱水しながら、22時間還流した。反応液をろ過し、残渣をヘキサンで洗浄した。ろ液とヘキサン洗浄液とを合わせて、水洗し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層について減圧下、溶媒を留去した後、濃縮物をシリカゲルカラム(クロロホルム:ヘキサン=1:10〜1:1)で精製し、下記式(29)で示す1,3−ジフェニル−5,7−ジメチルアダマンタンを0.280g(収率11.8%)得た。構造はNMRにより確認した。
無色油状物質
1H−NMR(CDCl3):0.98(s,6H),1.26(s,2H),1.59(q,8H),1.91(s,2H),7.17(t,2H),7.32(t,4H),7.40(d,4H)ppm
<1,3−ビス(4−ヨードフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタンの合成>
上記式(29)で示される1,3−ジフェニル−5,7−ジメチルアダマンタン 0.280g(0.88mmol)、ヨウ素 0.230g(0.906mmol)を、クロロホルム 5mLに加え、ヨウ素が溶解するまで10分間撹拌した。この溶液に[ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨード]ベンゼン 0.390g(0.907mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で24時間撹拌した。この溶液にクロロホルム 10mLを加え、5%亜硝酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層について減圧下、溶媒を留去した後、濃縮物をシリカゲルカラム(クロロホルム:ヘキサン=0:10〜10:1)で精製することにより、下記式(30)で示す1,3−ビス(4−ヨードフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタンを0.380g(収率76.0%)得た。構造はNMRにより確認した。
白色粉末
1H−NMR(CDCl3):0.97(s,6H),1.24(s,2H),1.53(q,8H),1.79(s,2H),7.12(d,4H),7.62(d,4H)ppm
<1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]−5,7−ジメチルアダマンタンの合成>
上記式(30)で示される1,3−ビス(4−ヨードフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン 0.200g(0.352mmol)、2−ビフェニルホウ酸 0.153g(0.773mmol)、酢酸パラジウム 0.0086g(0.035mmol)、o−トルイルホスフィン 0.0321g(0.105mmol)を、ジメトキシエタン 3mLに加えた。この混合溶液に、炭酸カリウム 0.122g(0.883mmol)を水 0.9mLに溶解させた水溶液を加え、窒素雰囲気下で10時間還流した。冷却後、水 30mLを反応液中に加え、クロロホルムで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層について減圧下、溶媒を留去した後、シリカゲルカラム(クロロホルム:ヘキサン=1:5〜1:1)で精製し、下記式(12)で示す1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]−5,7−ジメチルアダマンタンを0.190g(収率86.9%)得た。構造はNMRにより確認した。
白色結晶、融点:>300℃、ガラス転移温度:70℃
1H−NMR(CDCl3):0.95(s,6H),1.22(s,2H),1.54(q,8H),1.82(s,2H),7.07(d,4H),7.13−7.15(m,4H),7.19−7.22(m,10H),7.38−7.41(m,8H)ppm
13C−NMR(CDCl3):30.55,32.40,38.78,47.60,48.65,50.04,124.51,126.35,127.23,127.41,127.81,129.58,129.87,130.62,130.66,138.73,140.36,140.49,141.65,148.26
(実施例4)
<青色用燐光発光有機電界発光素子の評価>
ガラス基板上にITOの透明電極を150nmの膜厚で形成し、有機洗浄、純水洗浄、乾燥、UVオゾン処理を行った。その基板を直ちに真空チャンバへ導入後、ArとO2のプラズマ処理を行った。
真空蒸着(真空度5×10-7Torr;1Torr≒133Pa)により、上記式(20)で示すα−NPDを30nm堆積して、正孔輸送層を形成した。次に、発光層のホスト材料として上記式(5)で示した2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタン(昇華精製あり)を用い、ドーパント材料として上記式(16)で示すイリジウム錯体(FIrpic)が7重量%の割合となるように同時蒸着して発光層を50nmの厚さに形成した。
さらに、上記式(23)で示すTPBIを用いて正孔ブロック層を20nm堆積し、電子輸送層として上記式(22)で示すAlq3を30nm堆積した。さらにこの後、電子注入層としてLiF層を0.5nm、金属電極としてAlを150nm蒸着した。以上により素子部を得た。
このような素子部の形成された基板を連続して(in-situ)高真空に排気したチャンバへ搬送し、そのチャンバを孤立系にした後、1気圧の高純度窒素で置換した。その後、紫外線硬化樹脂を用いて封止ガラスの端部を端子部は透明電極と、端子部以外はガラス基板の素子形成側表面に接着し、UVランプを用いて紫外線をこの樹脂部に照射し、素子部を密封した。
このようにして得られた有機EL素子に直流電流を印加し、連続駆動させてその発光効率及び発光スペクトルの測定を行った。外部量子効率は最大9%に到達し、1,000cd/m2の高輝度においても7%程度を維持した。この素子の発光スペクトルを図2に示す。472nmの青色ピークがメインピークとなっており、青色燐光材料(FIrpic)からの発光が得られていることがわかる。
(実施例5)
ホスト材料を上記式(10)で示した1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタン(昇華精製なし)に代えた以外は、実施例4と同様にして有機EL素子を構成した。青色燐光材料(FIrpic)からの青色発光が確認された。外部量子効率は最大8.0%であった。
(実施例6)
ホスト材料を上記式(12)で示した1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]−5,7−ジメチルアダマンタン(昇華精製なし)に代えた以外は、実施例4と同様にして有機EL素子を構成した。青色燐光材料(FIrpic)からの青色発光が確認された。外部量子効率は最大7.3%であった。
(実施例7)
<PLスペクトルの評価>
石英基板上に、真空蒸着(真空度5×10-7Torr;1Torr≒133Pa)により、上記式(5)で示した2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンの層を100nmの厚さに形成した。形成した薄膜のPLスペクトルを測定した(励起光波長:254nm)。測定結果を図3に示す。ピーク波長は377nmであった。
(実施例8)
2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを、上記式(10)で示した1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンに代えた以外は、実施例7と同様にして形成した薄膜のPLスペクトルを測定した。測定結果を図3に示す。ピーク波長は377nmであった。
(実施例9)
2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを、上記式(12)で示した1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]−5,7−ジメチルアダマンタンに代えた以外は、実施例7と同様にして形成した薄膜のPLスペクトルを測定した。測定結果を図3に示す。ピーク波長は377nmであった。
(実施例10)
<蒸着膜の安定性評価>
実施例7で形成した、2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンの薄膜を形成した基板を室温下、大気中で放置したが、3ヶ月経過後も膜質の変化はなく良好であった。また、実施例4で作成した青色用燐光発光有機EL素子を恒温槽(オーブン)に入れ、室温から10℃刻みで昇温させ、各温度で1時間維持した後、発光効率を測定した。その結果、100℃においても素子の発光効率の急激な低下は観測されなかった。
(実施例11)
2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを、上記式(10)で示した1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンに代えた以外は、実施例10と同様にして形成した薄膜の室温下、大気中での安定性を評価した。3ヶ月経過後も膜質の変化はなく良好であった。
(実施例12)
2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを、上記式(12)で示した1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]−5,7−ジメチルアダマンタンに代えた以外は、実施例10と同様にして形成した薄膜の室温下、大気中での安定性を評価した。3ヶ月経過後も膜質の変化はなく良好であった。
(比較例1)
ホスト材料を下記式(31)で示すCBP(昇華精製あり)に代えた以外は、実施例4と同様にして有機EL素子を構成した。外部量子効率は最大7.7%であり、実施例4より劣るものであった。
(比較例2)
2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを、上記式(31)で示すCBPに代えた以外は、実施例7と同様にして形成した薄膜のPLスペクトルを測定した。測定結果を図3に示す。ピーク波長は405nmであり、2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンのピーク波長よりも長波長であった。
(比較例3)
2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを、上記式(31)で示すCBPに代えた以外は、実施例10と同様にして形成した薄膜の室温下、大気中での安定性を評価した。室温で1ヶ月経過後に、凝集が起こり膜質の変化が見られた。また、比較例1で作成した青色用燐光発光有機EL素子を恒温槽(オーブン)に入れ、室温から10℃刻みで昇温させ、各温度で1時間維持した後、発光効率を測定した。その結果、80℃以上になると素子の発光効率の急激な低下が観測された。なお、CBPを用いた有機EL素子
の素子温度対外部量子効率の変化及びCBPを用いた有機薄膜の耐熱試験の結果は特開2002−203683号公報に開示されている。
以上の結果をまとめて表1に示す。2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンは、CBPに比べて、外部量子効率に優れ、蒸着膜の保存性も良好であった。これは、CBPよりもPLスペクトルが短波長化しており、効率良くホスト材料のエネルギがドーパント材料(FIrpic)に移動するためと考えられる。また、CBPのガラス転移温度(Tg)は室温以上で観測されないのに比べ、2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンのTgは110℃と高くなっているために薄膜の安定性が向上したものと考えられる。また、1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタン及び1,3−ビス[4−(o−ターフェニル)]−5,7−ジメチルアダマンタンは、CBPに比べ外部量子効率は同等であるが、薄膜の安定性は向上している。
このように、アダマンタン誘導体にオルトターフェニル構造を含む置換基を導入することにより、CBPに比べ、外部量子効率が向上した。また、アダマンタン誘導体にオルトターフェニル基を導入することにより、化合物の安定性も向上し、その化合物により形成した薄膜の安定性も向上した。
(実施例13)
<緑色用燐光発光有機電界発光素子の評価>
ガラス基板上にITOの透明電極を150nmの膜厚で形成し、有機洗浄、純水洗浄、乾燥、UVオゾン処理を行った。その基板を直ちに真空チャンバへ導入後、ArとO2のプラズマ処理を行った。
真空蒸着(真空度5×10-7Torr;1Torr≒133Pa)により、下記式(32)で示すCuPcを10nm堆積して、ホール注入層を形成した。次に、上記式(20)で示すα−NPDを30nm堆積して、正孔輸送層を形成した。次に、発光層のホスト材料として上記式(5)で示した2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを用い、ドーパント材料として上記式(17)で示すイリジウム錯体(Ir(ppy)3)が6.1重量%の割合となるように同時蒸着(共蒸着)して発光層を20nmの厚さに形成した。
さらに、上記式(23)で示すTPBIを用いて正孔ブロック層を10nm堆積し、電子輸送層として上記式(22)で示すAlq3を30nm堆積した。さらにこの後、電子注入層としてLiF層を0.5nm、金属電極としてAlを150nm蒸着した。以上により素子部を得た。
このような素子部の形成された基板を連続して(in-situ)高真空に排気したチャンバへ搬送し、そのチャンバを孤立系にした後、1気圧の高純度窒素で置換した。その後、紫外線硬化樹脂を用いて封止ガラスの端部を端子部は透明電極と、端子部以外はガラス基板の素子形成側表面に接着し、UVランプを用いて紫外線をこの樹脂部に照射し、素子部を密封した。
このようにして得られた有機EL素子に直流電流を印加し(注入電流密度:11mA/cm2)、連続駆動させてその発光効率及び発光スペクトルの測定を行った。外部量子効率は最大9.2%に到達した。この素子の発光スペクトルを図4に示す。513nmの緑色ピークがメインピークとなっており、緑色燐光材料(Ir(ppy)3)からの発光が得られていることがわかる。
(実施例14)
<赤色用燐光発光有機電界発光素子の評価>
ガラス基板上にITOの透明電極を150nmの膜厚で形成し、有機洗浄、純水洗浄、乾燥、UVオゾン処理を行った。その基板を直ちに真空チャンバへ導入後、ArとO2のプラズマ処理を行った。
真空蒸着(真空度5×10-7Torr;1Torr≒133Pa)により、上記式(32)で示すCuPcを10nm堆積して、ホール注入層を形成した。次に、上記式(21)で示すTPTEを30nm堆積して、正孔輸送層を形成した。次に、発光層のホスト材料として上記式(5)で示した2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを用い、ドーパント材料として上記式(18)で示すイリジウム錯体(Ir(piq)3)が6.5重量%の割合となるように同時蒸着して発光層を20nmの厚さに形成した。
さらに、上記式(23)で示すTPBIを用いて正孔ブロック層を10nm堆積し、電子輸送層として上記式(22)で示すAlq3を30nm堆積した。さらにこの後、電子注入層としてLiF層を0.5nm、金属電極としてAlを150nm蒸着した。以上により素子部を得た。
このような素子部の形成された基板を連続して(in-situ)高真空に排気したチャンバへ搬送し、そのチャンバを孤立系にした後、1気圧の高純度窒素で置換した。その後、紫外線硬化樹脂を用いて封止ガラスの端部を端子部は透明電極と、端子部以外はガラス基板の素子形成側表面に接着し、UVランプを用いて紫外線をこの樹脂部に照射し、素子部を密封した。
このようにして得られた有機EL素子に直流電流を印加し(注入電流密度:11mA/cm2)、連続駆動させてその発光効率及び発光スペクトルの測定を行った。外部量子効率は最大5.3%に到達した。この素子の発光スペクトルを図5に示す。623nmの赤色ピークがメインピークとなっており、赤色燐光材料(Ir(piq)3)からの発光が得られていることがわかる。
このように、オルトターフェニル構造を含む置換基を導入したアダマンタン誘導体は、青色、緑色及び赤色用燐光発光有機電界発光素子のいずれにおいてもホスト材料として機能し、高い外部量子効率で発光する素子を実現することができる。
(実施例15)
<青色用蛍光発光有機電界発光素子の評価>
ガラス基板上にITOの透明電極を150nmの膜厚で形成し、有機洗浄、純水洗浄、乾燥、UVオゾン処理を行った。その基板を直ちに真空チャンバへ導入後、ArとO2のプラズマ処理を行った。
真空蒸着(真空度5×10-7Torr;1Torr≒133Pa)により、上記式(32)で示すCuPcを10nm堆積して、ホール注入層を形成した。次に、上記式(21)で示すTPTEを30nm堆積して、正孔輸送層を形成した。次に、発光層のホスト材料として上記式(5)で示した2,2−ビス[4−(o−ターフェニル)]アダマンタンを用い、ドーパント材料として上記式(19)で示す化合物が0.8重量%の割合となるように同時蒸着して発光層を30nmの厚さに形成した。
さらに、上記式(23)で示すTPBIを用いて正孔ブロック層を20nm堆積し、電子輸送層として上記式(22)で示すAlq3を30nm堆積した。さらにこの後、電子注入層としてLiF層を0.5nm、金属電極としてAlを150nm蒸着した。以上により素子部を得た。
このような素子部の形成された基板を連続して(in-situ)高真空に排気したチャンバへ搬送し、そのチャンバを孤立系にした後、1気圧の高純度窒素で置換した。その後、紫外線硬化樹脂を用いて封止ガラスの端部を端子部は透明電極と、端子部以外はガラス基板の素子形成側表面に接着し、UVランプを用いて紫外線をこの樹脂部に照射し、素子部を密封した。
このようにして得られた有機EL素子に直流電流を印加し(注入電流密度:11mA/cm2)、連続駆動させてその発光効率及び発光スペクトルの測定を行った。外部量子効率は最大0.9%に到達した。この素子の発光スペクトルを図6に示す。451nmの青色ピークがメインピークとなっており、青色蛍光材料(式(19)で示される化合物)からの発光が得られていることがわかる。また、このときの発光色のCIEのXYZ表色系で表す色度はx=0.152、y=0.118であった。CIE色度座標図を図7に示す。
(比較例4)
ホスト材料を下記式(33)で示した1,3−ビス[4−(1−ピレニル)フェニル]アダマンタンに代えた以外は、実施例15と同様にして有機EL素子を構成した。青色蛍光材料(式(19)で示される化合物)からの青色発光が確認された。外部量子効率は最大2.9%であった。また、色度はx=0.166、y=0.191であり、青色の色純度は実施例15より劣るものであった。
(比較例5)
ガラス基板上にITOの透明電極を150nmの膜厚で形成し、有機洗浄、純水洗浄、乾燥、UVオゾン処理を行った。その基板を直ちに真空チャンバへ導入後、ArとO2のプラズマ処理を行った。
真空蒸着(真空度5×10-7Torr;1Torr≒133Pa)により、上記式(32)で示すCuPcを10nm堆積して、ホール注入層を形成した。次に、上記式(21)で示すTPTEを30nm堆積して、正孔輸送層を形成した。次に、発光層のホスト材料として上記式(33)で示した1,3−ビス[4−(1−ピレニル)フェニル]アダマンタンを用い、ドーパント材料として上記式(19)で示す化合物が1.1重量%の割合となるように同時蒸着して発光層を40nmの厚さに形成した。
さらに、電子輸送層として上記式(22)で示すAlq3を40nm堆積した。さらにこの後、電子注入層としてLiF層を0.5nm、金属電極としてAlを150nm蒸着した。以上により素子部を得た。
このような素子部の形成された基板を連続して(in-situ)高真空に排気したチャンバへ搬送し、そのチャンバを孤立系にした後、1気圧の高純度窒素で置換した。その後、紫外線硬化樹脂を用いて封止ガラスの端部を端子部は透明電極と、端子部以外はガラス基板の素子形成側表面に接着し、UVランプを用いて紫外線をこの樹脂部に照射し、素子部を密封した。
このようにして得られた有機EL素子に直流電流を印加し、連続駆動させてその発光効率及び発光スペクトルの測定を行った。青色蛍光材料(式(19)で示される化合物)からの青色発光が確認された。外部量子効率は最大2.3%であった。また、色度はx=0.172、y=0.205であり、青色の色純度は実施例15より劣るものであった。
このように、オルトターフェニル構造を含む置換基を導入したアダマンタン誘導体は、青色用蛍光発光有機電界発光素子においてもホスト材料として機能し、かつ膜の耐久性が向上でき、素子の長寿命化を実現することができる。さらに従来のホスト材料に比べて高純度の青色発光を行う素子を実現することができる。
本発明の実施形態2に係る有機電界発光素子の概略構成を示す図である。 実施例4の素子の発光スペクトルを示す図である。 実施例7、実施例8、実施例9及び比較例2のPLスペクトルを示す図である。 実施例13の素子の発光スペクトルを示す図である。 実施例14の素子の発光スペクトルを示す図である。 実施例15の素子の発光スペクトルを示す図である。 実施例15、比較例4、比較例5の素子の発光の色度を示すCIE色度座標図である。
符号の説明
10 透明基板、12 透明電極(陽極)、14 金属電極(陰極)、20 有機層、22 正孔輸送層、24 発光層、26 正孔ブロック層、28 電子輸送層。

Claims (14)

  1. 下記式(2)

    で表され、
    式(2)において、R〜R16のうち少なくとも1つは下記式(3)または式(4)

    (式(3)中のR17〜R33及び式(4)中のR34〜R58は、それぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基のいずれかを表し、式(3)中のlは0〜10の整数を表し、式(4)中のm,nはそれぞれ整数を表し、同一でも互いに異なっていても良く、m+n=0〜10である。)
    で表される置換基であり、
    式(2)中のR〜R16のうち、式(3)または式(4)で表される置換基以外の置換基は、それぞれ水素、炭素数1〜6のアルキル基のいずれかであることを特徴とするアダマンタン誘導体。
  2. 請求項1に記載のアダマンタン誘導体であって、
    前記式(2)において、R〜R16のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることを特徴とするアダマンタン誘導体。
  3. 請求項2に記載のアダマンタン誘導体であって、
    前記式(2)において、R〜Rのうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることを特徴とするアダマンタン誘導体。
  4. 請求項2に記載のアダマンタン誘導体であって、
    前記式(2)において、R〜R16のうち少なくとも2つは前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることを特徴とするアダマンタン誘導体。
  5. 請求項4に記載のアダマンタン誘導体であって、
    前記式(2)において、R及びR、あるいはR及びR、あるいはR及びR10、あるいはR11及びR12、あるいはR13及びR14、あるいはR15及びR16、の組み合わせのうちの少なくとも1組は前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることを特徴とするアダマンタン誘導体。
  6. 請求項2に記載のアダマンタン誘導体であって、
    前記式(2)において、R〜Rのうち少なくとも2つのみが前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることを特徴とするアダマンタン誘導体。
  7. 請求項2に記載のアダマンタン誘導体であって、
    前記式(2)において、R〜R16のうち少なくとも2つのみが前記式(3)または前記式(4)で表される置換基であることを特徴とするアダマンタン誘導体。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載のアダマンタン誘導体であって、
    前記式(3)または前記式(4)において、l,m,nはそれぞれ0であることを特徴とするアダマンタン誘導体。
  9. 下記式(5)〜(15)のいずれかの構造で表される化合物であることを特徴とするアダマンタン誘導体。

  10. 有機層を備える有機電界発光素子であって、
    請求項1〜9のいずれか1つに記載のアダマンタン誘導体を前記有機層中に含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  11. 発光層を備える有機電界発光素子であって、
    請求項1〜9のいずれか1つに記載のアダマンタン誘導体を前記発光層中に含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  12. 有機電界発光素子であって、
    ホスト材料及びドーパント材料を含む発光層を備え、
    前記ホスト材料は、請求項1〜9のいずれか1つに記載のアダマンタン誘導体を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  13. 有機電界発光素子であって、
    ホスト材料及び燐光発光性のドーパント材料を含む発光層を備え、
    前記ホスト材料は、請求項1〜9のいずれか1つに記載のアダマンタン誘導体を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
  14. 有機電界発光素子であって、
    ホスト材料及び青色燐光発光性のドーパント材料を含む発光層を備え、
    前記ホスト材料は、請求項1〜9のいずれか1つに記載のアダマンタン誘導体を含むことを特徴とする有機電界発光素子。
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