JP5400448B2 - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Description

本発明は電気エネルギーを光に変換して発光する有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子(以下、「有機EL素子」ともいう)は、低電圧駆動で高輝度の発光が得られることから活発に研究開発が行われている。有機電界発光素子は、一対の電極間に有機層を有し、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔とが有機層において再結合し、生成した励起子のエネルギーを発光に利用するものである。
近年、燐光発光材料を用いることにより、素子の高効率化が進んでいる。有機発光層と陰極の間にN−フェニルカルバゾール骨格を有する化合物を用い、陰極との密着性を向上させ、素子の長期保存性を改良し、ダークスポットを減少させた有機電界発光素子に関する発明が開示されている(特許文献1および2参照)。
さらに、特許文献3、4には、発光層に例えば下記式で表されるN−フェニルカルバゾール骨格を有する化合物を用いた有機電界発光素子に関する発明が開示されている。
Figure 0005400448
しかし、上記の化合物を用いた素子の耐久性は不十分であり、駆動電圧の点においても更なる改良が求められていた。
特開平8−88083号公報 特開平8−60144号公報 特開2008−085079号公報 特開2003−335754号公報
本発明の目的は、駆動電圧が低く、発光効率が高く、かつ耐久性が高い有機電界発光素子の提供にある。また、特に青色領域に発光を有する有機電界発光素子であって、駆動電圧が低く、発光効率が高く、かつ耐久性が高い有機電界発光素子の提供にある。
本発明は下記の手段により達成された。
〔1〕
一対の電極間に、発光層を含む有機層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(I)で表される化合物を、有機層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。
Figure 0005400448

(一般式(I)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは複数存在する場合は各々独立して水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。nは1又は2を表す。)
〔2〕
一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする〔1〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448

(一般式(II)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
〔3〕
一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする〔2〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448

(一般式(III)中、Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
〔4〕
一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする〔1〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448

(一般式(IV)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
〔5〕
一般式(IV)で表される化合物が、下記一般式(V)で表される化合物であることを特徴とする〔4〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448

(一般式(V)中、Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
〔6〕
前記一般式(III)におけるRが水素原子、フェニル基、又はカルバゾール基であることを特徴とする〔3〕に記載の有機電界発光素子。
〔7〕
前記一般式(V)におけるRが水素原子、フェニル基、又はカルバゾール基であることを特徴とする〔5〕に記載の有機電界発光素子。
〔8〕
一般式(I)〜(V)で表される化合物の分子量が450〜1200であることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔9〕
発光層に白金錯体材料を含むことを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔10〕
発光層に4座配位子を有する白金錯体材料を含むことを特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔11〕
前記白金錯体材料が下記一般式(2a−1)で表される白金錯体材料であることを特徴とする〔10〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448

(式中、X 1 、X 2 、X 3 およびX 4 は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。X 1 、X 2 、X 3 およびX 4 の内、いずれか1つ以上は、窒素原子を表す。R 41 、R 42 、R 43 、R 44 、R 45 及びR 46 は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。X 53 、X 54 及びX 55 は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表し、X 53 、X 54 及びX 55 を含有する5員環骨格に含まれる窒素原子の数は、1または2である。Lは単結合または2価の連結基を表す。)
〔12〕
さらに、下記一般式(a)で表される化合物を発光層に含むことを特徴とする〔10〕〜〔11〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448

(一般式(a)において、R 1 〜R 4 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、パーフルオロアルキル基、シリル基を表し、該R 1 〜R 4 の少なくとも1つは、二重結合、あるいは三重結合を有する基である。X 1 〜X 12 は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、パーフルオロアルキル基、シリル基を表す。)
〔13〕
下記一般式(V)で表される化合物。
Figure 0005400448

(一般式(V)中、Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
本発明は上記の〔1〕〜〔13〕に関するものであるが、その他の事項についても記載した。
〔1〕
一対の電極間に、発光層を含む有機層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(I)で表される化合物を、有機層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。
Figure 0005400448
(一般式(I)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは複数存在する場合は各々独立して水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。nは1又は2を表す。)
〔2〕
一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする〔1〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448
(一般式(II)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
〔3〕
一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする〔2〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448
(一般式(III)中、Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
〔4〕
一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする〔1〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448
(一般式(IV)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
〔5〕
一般式(IV)で表される化合物が、下記一般式(V)で表される化合物であることを特徴とする〔4〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448
(一般式(V)中、Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
〔6〕
前記一般式(III)におけるRが水素原子、フェニル基、又はカルバゾール基であることを特徴とする〔3〕に記載の有機電界発光素子。
〔7〕
前記一般式(V)におけるRが水素原子、フェニル基、又はカルバゾール基であることを特徴とする〔5〕に記載の有機電界発光素子。
〔8〕
一般式(I)〜(V)で表される化合物のT1エネルギーが61kcal/mol以上であることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔9〕
一般式(I)〜(V)で表される化合物の分子量が450〜1200であることを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔10〕
発光層に白金錯体材料を含むことを特徴とする〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔11〕
発光層に4座配位子を有する白金錯体材料を含むことを特徴とする〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
〔12〕
前記白金錯体材料が下記一般式(2a−1)で表される白金錯体材料であることを特徴とする〔11〕に記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448
(式中、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。X1、X2、X3およびX4の内、いずれか1つ以上は、窒素原子を表す。R41、R42、R43、R44、R45及びR46は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。X53、X54及びX55は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表し、X53、X54及びX55を含有する5員環骨格に含まれる窒素原子の数は、1または2である。Lは単結合または2価の連結基を表す。)
〔13〕
さらに、下記一般式(a)で表される化合物を発光層に含むことを特徴とする〔10〕〜〔12〕のいずれかに記載の有機電界発光素子。
Figure 0005400448
(一般式(a)において、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基を表し、該R〜Rの少なくとも1つはアリール基である。X〜X12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基を表す。)
本発明の発光素子は、耐久性に優れ、駆動電圧を低減し得る。また、青色領域においても低い駆動電圧で発光し、かつ耐久性に優れる。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に、発光層を含む有機層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(I)で表される化合物を、有機層に含有することを特徴とする。
Figure 0005400448
(一般式(I)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは複数存在する場合は各々独立して水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。nは1又は2を表す。)
本発明の有機電界発光素子は、有機層として、少なくとも一つの発光層を有する。また発光層以外の有機層として、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、励起子ブロック層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層、保護層などが適宜配置されていてもよく、それぞれ他の層の機能を兼ね備えていても良い。また各層は複数の層から構成されていても良い。
本発明の有機電界発光素子は、励起一重項からの発光(蛍光)を利用するものでも励起三重項からの発光(燐光)を利用するものでもよいが、発光効率の観点から、燐光を利用するものの方が好ましい。
本発明の有機電界発光素子の発光層は少なくとも一種の発光材料と、少なくとも一種のホスト材料から構成されていることが好ましい。ここで、ホスト材料とは、発光層を構成する材料のうち、発光材料以外のものであり、発光材料を分散して層中に保持する機能、陽極や正孔輸送層等から正孔を受け取る機能、陰極や電子輸送層等から電子を受け取る機能、正孔及び/または電子を輸送する機能、正孔と電子の再結合の場を提供する機能、再結合により生成した励起子のエネルギーを発光材料に移動させる機能、及び正孔及び/または電子を発光材料に輸送する機能のうち少なくとも一種の機能を有する材料を意味する。
本発明の化合物は、有機層のうちいずれの層に含有されていてもよく、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層に含有されていることが好ましく、発光層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層に含有されていることがより好ましく、発光層に含有されていることがさらに好ましく、発光層にホスト材料として含有されていることが最も好ましい。発光層にホスト材料として含有される場合、発光層における本発明の化合物の含有率は、50〜99.9質量%であることが好ましく、60〜98質量%であることがより好ましい。また正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロック層、正孔ブロック層、電子輸送層、電子注入層に含有される場合、各層における本発明の化合物の含有率は、70〜100%であることが好ましく、85〜100%であることがより好ましく、99〜100%であることが最も好ましい。
本発明の化合物は、少なくとも1層の有機層に含有されていればよく、複数の有機層に含有されていても良い。
一般式(I)で表される化合物について説明する。
Figure 0005400448
(一般式(I)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは複数存在する場合は各々独立して水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。nは1又は2を表す。)
カルバゾール基を有する化合物は活性位を置換基で保護することで、有機電界発光素子にホスト材料として用いた場合に分解を防ぐことができる。しかし、カルバゾール基の活性位を全て置換基により保護してしまうと、電荷の輸送を妨げ、大幅な電圧上昇や素子耐久性悪化につながる。
一般式(I)で表される化合物は、カルバゾール基の活性位を一箇所のみ置換基Qで保護することで、有機電界発光素子にホスト材料として用いた場合に分解を防ぐことができる。すなわち、電圧上昇や耐久性劣化が促進しない範囲で活性位を置換基で保護することで、耐久性を大幅に上昇することができる。
また、一般式(I)で表される化合物は、nが1の場合は一方のカルバゾール基に対してもう一方のカルバゾール基がm−(メタ)位に結合し、nが2の場合はカルバゾール基がビフェニル基の3,3'位に結合する構造的な特徴を有する。
上記の構造を有することで、三重項(T)エネルギーが高くすることができ、青色燐光発光材料とともに発光層を形成した場合でも高効率の有機電界発光素子を提供できる。
Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表し、好ましくはt−ブチル基である。
(置換基群A)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(芳香族ヘテロ環基も包含し、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子、ケイ素原子、セレン原子、テルル原子であり、具体的にはピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、キノリル、フリル、チエニル、セレノフェニル、テルロフェニ、ピペリジル、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリジル、ピロリジノ、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基、シロリル基などが挙げられる。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)、シリルオキシ基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリルオキシ、トリフェニルシリルオキシなどが挙げられる。)、ホスホリル基(例えばジフェニルホスホリル基、ジメチルホスホリル基などが挙げられる。)が挙げられる。これらの置換基は更に置換されてもよく、更なる置換基としては、以上に説明した置換基群Aから選択される基を挙げることができる。
本発明において、上記アルキル基等の置換基の「炭素数」とは、アルキル基等の置換基が他の置換基によって置換されてもよい場合も含み、当該他の置換基の炭素数も包含する意味で用いる。
Rは複数存在する場合は各々独立して水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。
Rで表されるアルキル基としては、置換基もしくは無置換のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられ、好ましくはメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基であり、より好ましくはメチル基、tert−ブチル基であり、さらに好ましくはtert−ブチル基である。
Rで表されるアリール基としては、置換もしくは無置換のアリール基、例えば、フェニル基、p−トリル基、m−トリル基、o−トリル基、ナフチル基、シアノフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基、シアノフェニル基が挙げられ、より好ましくはフェニル基が挙げられる。
Rで表されるヘテロアリール基としては、置換もしくは無置換のヘテロアリール基、例えば、含窒素へテロ五員環、含窒素へテロ六員環、含酸素へテロ五員環、含硫黄へテロ五員環などが挙げられ、具体的にはピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、1,2,4-トリアジン環、1,3,5-トリアジン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、1,2,3-トリアゾール環、1,2,4-トリアゾール環、フラン環、チオフェン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、1,2,3-オキサジアゾール環、1,2,4-オキサジアゾール環、1,3,4-オキサジアゾール環、1,2,3-チアジアゾール環、1,2,4-チアジアゾール環、1,3,4-チアジアゾール環、セレノフェン環、テルロフェン環、カルバゾール環などが挙げられる。電荷輸送性および素子の駆動耐久性の観点から、芳香環母核の安定性、薄膜のイオン化ポテンシャルや電子親和力のコントロール、π電子系の広がりなどを考慮すると、好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、1,3,5-トリアジン環、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環、1,2,4-トリアゾール環、フラン環、チオフェン環、オキサゾール環、チアゾール環、1,3,4-オキサジアゾール環、1,3,4-チアジアゾール環、カルバゾール環であり、より好ましくはピリジン環、ピラジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、チオフェン環、カルバゾール環であり、より好ましくはピリジン環、ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、カルバゾール環であり、さらに好ましくは、ピラゾール環、カルバゾール環であり、特に好ましくは、カルバゾール環である。
電荷輸送性および素子の駆動耐久性の観点から、置換基の嵩高さ、電子的な摂動を考慮すると、Rとして好ましくは、水素原子、フェニル基、ピラゾール環、カルバゾール環であり、より好ましくは水素原子、フェニル基、カルバゾール環であり、さらに好ましくは水素原子、又はフェニル基であり、最も好ましくは水素原子である。
nは1又は2を表す。
一般式(I)で表される化合物は、好ましくは一般式(II)で表される化合物である。次に一般式(II)で表される化合物について説明する。
Figure 0005400448
(一般式(II)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
QおよびRは一般式(I)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(II)で表される化合物は、好ましくは一般式(III)で表される化合物である。次に一般式(III)で表される化合物について説明する。
Figure 0005400448
(一般式(III)中、Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
Rは一般式(I)におけるRと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(I)で表される化合物の別の好ましい形態は、下記一般式(IV)で表される化合物である。次に一般式(IV)で表される化合物について説明する。
Figure 0005400448
(一般式(IV)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
QおよびRは一般式(I)におけるそれらと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
一般式(IV)で表される化合物は、好ましくは一般式(V)で表される化合物である。次に一般式(V)で表される化合物について説明する。
Figure 0005400448
(一般式(V)中、Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
Rは一般式(I)におけるRと同義であり、また好ましい範囲も同様である。
本発明の一般式(I)〜(V)で表される化合物の分子量は低分子量化合物であっても良いし、残基がポリマー主鎖に接続された高分子量化合物もしくは、本発明の一般式(I)で表される化合物の構造を主鎖に持つ高分子量化合物であっても良いが、好ましくは低分子量化合物であり、一般式(I)〜(V)で表される化合物の分子量は450〜1200であることが好ましい。より好ましくは500〜1100であり、更に好ましくは500〜900である。
以下に、本発明における一般式(I)〜(V)で表される化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
本発明の一般式(I)〜(V)で表される化合物は、種々の公知の合成法を組み合わせて合成することが可能である。
本発明の素子が燐光を利用する発光素子である場合には、本発明の化合物の最低励起三重項エネルギー(T1エネルギー)は、61kcal/mol(255.59kJ/mol)以上、95kcal/mol(398.05kJ/mol)以下が好ましく、63kcal/mol(263.97kJ/mol)以上、95kcal/mol(398.05kJ/mol)以下がより好ましく、65kcal/mol(272.35kJ/mol)以上、95kcal/mol(398.05kJ/mol)以下がさらに好ましい。
ここで、T1エネルギーは、材料の薄膜の燐光発光スペクトルを測定し、その短波長端から求めることができる。例えば、洗浄した石英ガラス基板上に、材料を真空蒸着法により約50nmの膜厚に成膜し、薄膜の燐光発光スペクトルを液体窒素温度下でF−7000日立分光蛍光光度計(日立ハイテクノロジーズ)を用いて測定する。得られた発光スペクトルの短波長側の立ち上がり波長をエネルギー単位に換算することによりT1エネルギーを求めることができる。
次に本発明の化合物を含有する有機電界発光素子について説明する。
[有機電界発光素子]
発光層と陰極との間に少なくとも一層の有機層を有し、前記一般式(I)で表される化合物を該発光層と陰極との間の有機層に含有することが好ましい。
本発明の有機電界発光素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に発光層を含む有機層を有する。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
本発明における有機層の積層の形態としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層、及び/又は発光層と電子輸送層との間に、電子輸送性中間層を有する。また、発光層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層を、同様に陰極と電子輸送層との間に電子注入層を設けても良い。
尚、各層は複数の層に分かれていてもよい。
有機層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット法、およびスプレー法等いずれによっても好適に形成することができる。
次に、本発明の発光素子を構成する要素について、説明する。
(基板)
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。
(陽極)
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
(陰極)
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
(有機層)
本発明の有機EL素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機層を有しており、発光層以外の他の有機層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
(発光層)
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
基板、陽極、陰極、有機層、発光層については、例えば、特開2008−270736、特開2007−266458に詳述されており、これらの公報に記載の事項を本発明に適用することができる。してもよい。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
<発光材料>
本発明における発光材料としては、燐光性発光材料、蛍光性発光材料等いずれも用いることができる。
本発明における発光層は、色純度を向上させるためや発光波長領域を広げるために2種類以上の発光材料を含有することができる。発光材料の少なくとも一種が燐光発光材料であることが好ましい。
本発明における発光材料は、更に前記ホスト材料との間で、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び/又は1.2eV>△Ea>0.2eVの関係を満たすことが駆動耐久性の観点で好ましい。ここで、△Ipは、ホスト材料と発光材料のIp値の差を、△Eaはホスト材料と発光材料のEa値の差を意味する。
前記発光材料の少なくとも一種が白金錯体材料又はイリジウム錯体材料であることが好ましい。
本発明においては、発光層に白金錯体材料を含むことが好ましく、発光層に4座配位子を有する白金錯体材料を含むことがより好ましい。
蛍光発光材料、燐光発光材料については、例えば、特開2008−270736、特開2007−266458に詳述されており、これらの公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
次に本発明の化合物を含有する有機電界発光素子について説明する。
[有機電界発光素子]
発光層と陰極との間に少なくとも一層の有機層を有し、前記一般式(I)で表される化合物を該発光層と陰極との間の有機層に含有することが好ましい。
本発明の有機電界発光素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に発光層を含む有機層を有する。発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
本発明における有機層の積層の形態としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。更に、正孔輸送層と陽極との間に正孔注入層、及び/又は発光層と電子輸送層との間に、電子輸送性中間層を有する。また、発光層と正孔輸送層との間に正孔輸送性中間層を、同様に陰極と電子輸送層との間に電子注入層を設けても良い。
尚、各層は複数の層に分かれていてもよい。
有機層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法、塗布法、インクジェット法、およびスプレー法等いずれによっても好適に形成することができる。
次に、本発明の発光素子を構成する要素について、説明する。
(基板)
本発明で使用する基板としては、有機層から発せられる光を散乱又は減衰させない基板であることが好ましい。
(陽極)
陽極は、通常、有機層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
(陰極)
陰極は、通常、有機層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。
(有機層)
本発明の有機EL素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機層を有しており、発光層以外の他の有機層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
(発光層)
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
基板、陽極、陰極、有機層、発光層については、例えば、特開2008−270736、特開2007−266458に詳述されており、これらの公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
<発光材料>
本発明における発光材料としては、燐光性発光材料、蛍光性発光材料等いずれも用いることができる。
本発明における発光層は、色純度を向上させるためや発光波長領域を広げるために2種類以上の発光材料を含有することができる。発光材料の少なくとも一種が燐光発光材料であることが好ましい。
本発明における発光材料は、更に前記ホスト材料との間で、1.2eV>△Ip>0.2eV、及び/又は1.2eV>△Ea>0.2eVの関係を満たすことが駆動耐久性の観点で好ましい。ここで、△Ipは、ホスト材料と発光材料のIp値の差を、△Eaはホスト材料と発光材料のEa値の差を意味する。
前記発光材料の少なくとも一種が白金錯体材料又はイリジウム錯体材料であることが好ましい。
本発明においては、発光層に白金錯体材料を含むことが好ましく、発光層に4座配位子を有する白金錯体材料を含むことがより好ましい。
蛍光発光材料、燐光発光材料については、例えば、特開2008−270736、特開2007−266458に詳述されており、これらの公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
上記白金錯体材料として好ましくは、一般式(2a−1)で表される白金錯体である。
Figure 0005400448
式中、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。X1、X2、X3およびX4の内、いずれか1つ以上は、窒素原子を表す。R41、R42、R43、R44、R45及びR46は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。X53、X54及びX55は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表し、X53、X54及びX55を含有する5員環骨格に含まれる窒素原子の数は、1または2である。Lは単結合または2価の連結基を表す。
一般式(2a−1)におけるX1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。X1、X2、X3およびX4がさらに置換可能な場合は各々独立に置換基を有していてもよい。X1、X2、X3およびX4が置換基を有する場合、その置換基としては、上記置換基群Aに表される置換基が挙げられる。その好ましい置換基としては、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して、縮環構造を形成してもよい。
1、X2、X3およびX4のうち、いずれか1つ以上は、窒素原子を表す。窒素原子の数は1〜2が好ましく、1がさらに好ましい。
窒素原子の位置は、X1、X2、X3およびX4のいずれでもよいが、X2またはX3が窒素原子であることが好ましく、X3が窒素原子であることがより好ましい。
一般式(2a−1)中、2つの炭素原子、X1、X2、X3およびX4から形成される6員環としては、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環は挙げられ、より好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環であり、特に好ましくはピリジン環である。X1、X2、X3およびX4から形成される6員環が、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環(特に好ましくはピリジン環)であることにより、ベンゼン環と比較して、金属−炭素結合を形成する位置に存在する水素原子の酸性度が向上する為、より金属錯体を形成しやすくなるため、有利である。
一般式(2a−1)中、R41、R42、R43、R44、R45、及びR46はそれぞれ独立して、水素原子又は置換基を表す。R41、R42、R43、R44、R45、及びR46で表される置換基としては、置換基群Aと同義である。R41、R42、R43、R44、R45、及びR46は可能であればお互いに結合して環を形成していてもよい。
前記R41およびR46として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヘテロ環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基、ヘテロ環基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、フェニル基、フッ素原子、シアノ基、ピリジル基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、フッ素原子であり、特に好ましくは水素原子である。
前記R43およびR44として好ましくは、前記R41およびR46の好ましい範囲と同義である。
前記R42及びR45として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、ヘテロ環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であり、さらに好ましくは、水素原子、アルキル基、アミノ基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヘテロ環基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、t−ブチル基、ジアルキルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メトキシ基、フェノキシ基、フッ素原子、イミダゾリル基、ピロリル基、カルバゾリル基であり、特に好ましくは水素原子、フッ素原子、メチル基であり、最も好ましくは水素原子である。
53、X54及びX55は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。X53、X54及びX55がさらに置換可能な場合は各々独立に置換基を有していてもよい。X53、X54及びX55が置換基を有する場合、その置換基としては、上記置換基群Aに表される置換基が挙げられる。その好ましい置換基としては、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、アルキル基、トリフルオロメチル基、フッ素原子である。また可能な場合は置換基同士が連結して、縮環構造を形成してもよい。
一般式(2a−1)中、炭素原子、窒素原子、X53、X54及びX55にて形成される5員環骨格に含まれる窒素原子の数は、1または2であり、2が好ましい。
炭素原子、窒素原子、X53、X54及びX55から形成される5員環としては、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環が挙げられ、より好ましくは、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環であり、更に好ましくはピロール環、ピラゾール環であり、最も好ましくは、ピラゾール環である。炭素原子、窒素原子、X53、X54及びX55から形成される5員環が、ピロール環、ピラゾール環、イミダゾール環(更に好ましくはピロール環、ピラゾール環)であることにより、金属錯体の安定性が向上するため、有利である。
Lは、単結合または二価の連結基を表す。Lで表される二価の連結基としては、アルキレン基(メチレン、エチレン、プロピレンなど)、アリーレン基(フェニレン、ナフタレンジイル)、ヘテロアリーレン基(ピリジンジイル、チオフェンジイルなど)、イミノ基(−NR−)(フェニルイミノ基など)、オキシ基(−O−)、チオ基(−S−)、ホスフィニデン基(−PR−)(フェニルホスフィニデン基など)、シリレン基(−SiRR'−)(ジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基など)、またはこれらを組み合わせたものが挙げられる。これらの連結基は、さらに置換基を有していてもよい。これらの連結基が置換基を有する場合、その置換基としては、上記置換基群Aに表される置換基が挙げられる。
Lとして好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、イミノ基、オキシ基、チオ基、シリレン基であり、より好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基、イミノ基であり、さらに好ましくは単結合、アルキレン基、アリーレン基であり、さらに好ましくは、単結合、メチレン基、フェニレン基であり、さらに好ましくは単結合、ジ置換のメチレン基であり、さらに好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジエチルメチレン基、ジイソブチルメチレン基、ジベンジルメチレン基、エチルメチルメチレン基、メチルプロピルメチレン基、イソブチルメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、メチルフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオレンジイル基、フルオロメチルメチレン基であり、特に好ましくは単結合、ジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキサンジイル基であり、最も好ましくはジメチルメチレン基、ジフェニルメチレン基である。
下記に二価の連結基の具体例を示すが、これらに限定されることはない。
Figure 0005400448
上記Roは前記置換基群Aから選ばれる置換基を表す。Roとして好ましくはアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜6のアルキル基である。mは1〜5の整数を表す。mは好ましくは2〜5であり、より好ましくは2〜3である。
一般式(2a−1)で表される白金錯体は、好ましくは一般式(2a−2)で表される白金錯体である。
Figure 0005400448
式中、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。X1、X2、X3およびX4の内、いずれか1つ以上は、窒素原子を表す。R41、R42、R43、R44、R45及びR46は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。X53及びX54は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表し、X53及びX54を含有する5員環骨格に含まれる窒素原子の数は、1または2である。R75は、水素原子または置換基を表す。Lは単結合もしくは2価の連結基を表す。
一般式(2a−2)におけるX1、X2、X3、X4、X53、X54、R41、R42、R43、R44、R45、R46およびLは、一般式(2a−1)におけるX1、X2、X3、X4、X53、X54、R41、R42、R43、R44、R45、R46およびLと同義であり、好ましい範囲も同様である。
75は水素原子または置換基を表す。その置換基としては、上記置換基群Aに表される置換基が挙げられる。R75は、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、芳香族へテロ環基、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であることが好ましく、より好ましくは水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ジアルキルアミノ基、シアノ基、フッ素原子、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、フッ素原子であり、最も好ましくはシアノ基、フッ素原子、水素原子である。また可能な場合は、X54もしくはX53の置換基と連結して、縮環構造を形成してもよい。
一般式(2a−2)で表される白金錯体は、好ましくは一般式(2a−3)で表される白金錯体である。
Figure 0005400448
式中、X1、X2およびX4は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。R41、R42、R43、R44、R45及びR46は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。X53及びX54は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表し、X53及びX54を含有する5員環骨格に含まれる窒素原子の数は、1または2である。R75は、水素原子または置換基を表す。Lは単結合または2価の連結基を表す。
一般式(2a−3)におけるX1、X2、X4、X53、X54、R41、R42、R43、R44
45、R46、R75およびLは、一般式(2a−2)におけるX1、X2、X4、X53、X54
、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R75およびLと同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(2a−3)中、X1、X2、窒素原子、X4、炭素原子、炭素原子から形成される6員環骨格に含まれる窒素原子の数は1以上3以下であることが好ましく、1、2がより好ましく、1がさらに好ましい。具体的な6員環としては、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環は挙げられ、より好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、であり、更に好ましくは、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環であり、特に好ましくはピリジン環である。
一般式(2a−3)で表される白金錯体は、好ましくは下記一般式(2a−4)で表される白金錯体である。この一般式(2a−4)で表される白金錯体は、新規の化合物である。
Figure 0005400448
式中、R1、R2、R4、R41、R42、R43、R44、R45、R46、R74、およびR75は、
それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。Lは単結合または2価の連結基を表す。
一般式(2a−4)におけるR41、R42、R43、R44、R45、R46、R75、およびLは、一般式(2a−3)におけるR41、R42、R43、R44、R45、R46、R75、およびLと同義であり、好ましい範囲も同様である。
1、R2、R4、およびR74はそれぞれ独立して、水素原子または置換基を表す。その
置換基としては、上記置換基群Aに表される置換基が挙げられる。また可能な場合は、R4とR41及びR1とR2は、置換基同士が連結して、縮環構造を形成してもよいし、R1とR75の置換基同士が連結して、配位子全体が環状構造を形成してもよい。
1として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヘテロ環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基であり、特に好ましくは、水素原子、トリフルオロメチル基、フッ素原子、シアノ基である。
2とR4として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、フッ素で置換されたアルコキシ基、パーフルオロアルキル基、シアノ基、ニトロ基、アリールオキシ基であり、より好ましくは、水素原子、フッ素原子、フッ素原子で置換されたフェニル基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、シアノ基、フェノキシ基であり、さらに好ましくは、水素原子、フッ素原子、パーフルオロフェニル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、電子求引性置換基で置換されたフェノキシ基であり、特に好ましくは、水素原子、フッ素原子であり、最も好ましくはフッ素原子である。
74として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、スルホニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、ヘテロ環基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ハロゲン原子、シアノ基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基、ペルフルオロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ基であり、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基であり、特に好ましくは、水素原子、トリフルオロメチル基、フッ素原子、シアノ基であり、最も好ましくはトリフルオロメチル基、シアノ基である。
一般式(2a−4)で表される白金錯体は、有機EL素子に用いる各種材料のほか、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア等の分野において好適に使用可能な発光材料、医療用途、蛍光増白剤、写真用材料、UV吸収材料、レーザー色素、記録メディア用材料、インクジェット用顔料、カラーフィルター用染料、色変換フィルター、分析用途、太陽電池用材料、有機薄膜トランジスタ用材料等として用いることができる。
前記特定構造を有する金属錯体は、低分子量化合物であってもよいし、残基がポリマー主鎖に接続された高分子量化合物(好ましくは質量平均分子量1000〜5000000、より好ましくは5000〜2000000、更に好ましくは10000〜1000000)もしくは、前記特定構造を有する金属錯体の構造を主鎖に持つ高分子量化合物(好ましくは質量平均分子量1000〜5000000、より好ましくは5000〜2000000、更に好ましくは10000〜1000000)であってもよいが、低分子量化合物であることが好ましい。
高分子量化合物の場合はホモポリマーであってもよいし、他のポリマーとの共重合体であってもよく、共重合体である場合はランダム共重合体であっても、ブロック共重合体であってもよい。更に共重合体の場合、発光機能を有する化合物および/または電荷輸送機能を有する化合物をポリマー内に有してもよい。
以下に、一般式(2a−1)で表される金属錯体の好ましい具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されることはない。
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
次に、一般式(2a−1)で表される金属錯体の製造方法を説明する。
一般式(2a−1)で表される金属錯体は、溶媒存在下、一般式(C−0)(以下、配位子とも呼ぶ)で表される化合物と白金塩とを反応させることにより得ることができる。
Figure 0005400448
一般式(C−0)中、X1、X2、X3、X4、X53、X54、X55、R41、R42、R43、R44、R45及びR46は、及びLは、前記一般式(4)のX1、X2、X3、X4、X53、X54、X55、R41、R42、R43、R44、R45及びR46及びLと同義であり、好ましい範囲も同様である。
白金錯体の製造において、配位子との錯体形成反応時に、用いられる白金塩としては、2価の白金を含むものとして、塩化白金、臭化白金、ヨウ化白金、プラチナアセチルアセトナート、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロプラチナ、ビス(アセトニトリル)ジクロロプラチナ、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)プラチナ、ジブロモビス(トリフェニルホスフィン)プラチナ、ジクロロ(1,10−フェナントロリン)プラチナ、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)プラチナ、アンモニウムテトラクロロパラデート、ジアンミンジブロモパラジウム、ジアンミンジクロロプラチナ、ジアンミンジヨードプラチナ、ポタッシウムテトラブロモプラチナ−ト、ポタッシウムテトラクロロプラチナート、ソジウムテトラクロロプラチナート、ジメチルビス(ジメチルスルホキシド)白金、ジメチルビス(ジメチルスルフィド)白金、ジメチル(ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタ−2,5−ジエン)白金等が挙げられる。
より好ましい白金塩としては、塩化白金、臭化白金、ヨウ化白金等のハロゲン化白金、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロプラチナ、ビス(ベンゾニトリル)、ジクロロプラチナビス(アセトニトリル)ジクロロプラチナ等のニトリル錯体、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)プラチナ等のオレフィン錯体、が挙げられ、この中でも塩化白金、臭化白金等のハロゲン化白金、ビス(ベンゾニトリル)ジクロロプラチナ、ビス(アセトニトリル)ジクロロプラチナ等のニトリル錯体が更に好ましい。
白金錯体の製造において使用する白金塩は、結晶水、結晶溶媒、配位溶媒を含んでいても良い。金属の価数は、特に問わないが、金属が、2価と0価が好ましく、より好ましくは2価である。
白金錯体の製造において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に用いる白金塩の使用量は、該白金塩中に錯体を形成する金属原子が1つ含まれる場合は、通常、配位子1モルに対して0.1〜10モル、好ましくは0.5〜5モル、更に好ましくは、1〜3モルである。なお、白金塩に錯体を形成する金属原子が、n個含まれる場合は、その使用量は、1/n倍で良い。
白金錯体の製造において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に使用される溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、4塩化炭素、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、水等が挙げられる。
より好ましい溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類が挙げられ、この中でもアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類が更に好ましい。
これらの溶媒は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用しても構わない。
白金錯体の製造において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に用いられる溶媒の量としては、反応が十分に進行できる量であれば特に制限されないが、通常は使用する配位子に対して、1〜200倍体積量、好ましくは5〜100倍体積量が好ましい。
白金錯体の製造において、白金塩と配位子の錯体形成反応時に、ハロゲン化水素等の酸性物質が生成する場合、塩基性物質の存在下で反応を行っても構わない。塩基性物質としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、1,8−ジメチルアミノナフタレン等の3級アミン類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等の金属アルコキシド類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基類が挙げられる。
白金錯体の製造において、白金塩と配位子の錯体形成反応は、不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が挙げられる。
白金錯体の製造において、白金塩と配位子の錯体形成反応時における反応温度、反応時間、反応圧力は、原料、溶媒などによって異なるが、通常、20℃〜300℃、好ましくは50℃〜250℃、更に好ましくは80℃〜220℃の範囲である。反応時間は、通常30分〜24時間であるが、好ましくは1〜12時間、さらに好ましくは2〜10時間であり、反応圧力に関しては、通常、常圧であるが、必要に応じて加圧下でも減圧下でも差し支えない。
白金錯体の製造において、白金塩と配位子の錯体形成反応時の、加熱手段は特に限定されない。具体的には、オイルバス、マントルヒーターによる加熱や、マイクロ波照射による加熱を使用することができる。
このようにして得られた白金錯体は、必要に応じて単離、精製を行うことができる。単離、精製の方法としては、カラムクロマトグラフィー、再結晶、再沈殿、昇華等が挙げられる。これらは単独で用いても併用しても構わない。
なお、一般式(2a−1)で表される白金錯体は以下の製造方法によっても合成可能である。ただし、下記方法に限定されることはない。
Figure 0005400448
上記式中、X1、X2、X3、X4、X53、X54、X55、R41、R42、R43、R44、R45、R46、及びLは、前記一般式(2a−3)におけるそれらと同義である。Xはハロゲン原子を表し、好ましくは塩素原子、ヨウ素原子又は臭素原子を表し、より好ましくは臭素原子を表す。
(A−1)から(B−1)を得る工程及び(B−2)から(C−1)を得る工程として、Synth. Commun., 11, 513 (1981)に記載の方法等を用いることにより、目的の化合物を合成することができる。
(B−1)から(C−1)を得る工程及び(A−1)から(B−2)を得る工程として、Angew. Chem. Int. Ed., 42, 2051-2053 (2003)に記載の方法等を利用することにより、目的の化合物を合成することができる。
(C−1)から一般式(2a−1)で表される白金錯体を得る工程として、化合物(C−1)と、1〜1.5当量の塩化第一白金をベンゾニトリルに溶解させ、130℃〜加熱還流温度(ベンゾニトリルの沸点:191℃)に加熱し、30分〜4時間攪拌することにより目的の化合物を合成することができる。一般式(4)で表される白金錯体はクロロホルム、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、アセトニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリル、酢酸エチル等を用いた再結晶や、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、昇華精製などにより精製することができる。
なお、上記に示した製造方法において、定義された置換基が、ある合成方法の条件下で変化するか、または該方法を実施するのに不適切な場合、官能基の保護、脱保護(例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)等)等の手段により容易に製造が可能である。また、必要に応じて適宜置換基導入等の反応工程の順序を変化させることも可能である。
発光層中の発光材料は、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、2nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。
発光層中の発光材料は、発光層中に一般的に発光層を形成する全化合物質量に対して、0.1質量%〜50質量%含有されるが、耐久性、外部量子効率の観点から1質量%〜50質量%含有されることが好ましく、2質量%〜40質量%含有されることがより好ましい。
発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、2nm〜500nmであるのが好ましく、中でも、外部量子効率の観点で、3nm〜200nmであるのがより好ましく、5nm〜100nmであるのが更に好ましい。
<ホスト材料>
本発明に用いられるホスト材料としては、本発明の化合物の他、例えば、以下の材料を挙げることができる。
ホスト材料は電子輸送材料及びホール輸送性材料を挙げることができ、電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。
ピロール、インドール、カルバゾール、アザインドール、アザカルバゾール、トリアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ピラゾール、イミダゾール、チオフェン、ポリアリールアルカン、ピラゾリン、ピラゾロン、フェニレンジアミン、アリールアミン、アミノ置換カルコン、スチリルアントラセン、フルオレノン、ヒドラゾン、スチルベン、シラザン、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、アニリン系共重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導電性高分子オリゴマー、有機シラン、カーボン膜、ピリジン、ピリミジン、トリアジン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ−ル、オキサゾ−ル、オキサジアゾ−ル、フルオレノン、アントラキノジメタン、アントロン、ジフェニルキノン、チオピランジオキシド、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン、ジスチリルピラジン、フッ素置換芳香族化合物、ナフタレンペリレン等の複素環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン、8−キノリノ−ル誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾ−ルやベンゾチアゾ−ルを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体およびそれらの誘導体(置換基や縮環を有していてもよい)等を挙げることができる。
本発明における発光層において、前記ホスト材料(一般式(I)で表される化合物も含む)の三重項最低励起エネルギー(T1エネルギー)が、前記燐光発光材料のT1エネルギーより高いことが色純度、発光効率、駆動耐久性の点で好ましい。
また、本発明におけるホスト化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、発光効率、駆動電圧の観点から、発光層を形成する全化合物質量に対して15質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
有機電界発光素子は、さらに、下記一般式(a)で表される化合物を発光層に含むことが好ましい。
一般的に、積層型有機電子デバイスの有機薄膜界面での電荷(電子/正孔)注入においては、隣接しているふたつの材料のイオン化ポテンシャル(Ip)同士や電子親和力(Ea)同士の差が小さい方が、電荷の注入障壁が小さくなり、有機電界発光素子の駆動電圧を低減できることが知られているが、材料のIpやEa以外にも、材料の分子間の相互作用等に由来するエネルギー準位が重要な役割を果たす。また、有機層内の電荷の移動に関しても、材料分子間の相互作用を適切に制御することにより、電荷移動度を大きくし、素子の駆動電圧を下げることができる。一般式(a)で表される化合物を発光材料とともに適切に用いることにより、材料分子間の相互作用を制御できる可能性があり、結果的に、駆動電圧を低下させることが可能となる。
また、素子駆動時における材料分子間の相互作用状態(例えば、会合状態)の変化は、素子特性の変化を引き起こし、結果的に素子の輝度(すなわち、素子寿命)の低下の一因となりうるが、一般式(a)で表される化合物を用いることにより、予め、安定な相互作用状態を形成し、この問題を回避できる。本発明の有機電界発光素子において用いられる、一般式(a)で表される化合物は、化学的な安定性に優れ、素子駆動中における材料の分解等の変質が少なく、当該材料の分解物による、有機電界発光素子の効率低下や素子寿命の低下を防ぐことが出来る。
次に本発明の有機電界発光素子に用いる一般式(a)で表される化合物について、詳細に説明する。
Figure 0005400448
一般式(a)において、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基を表し、該R1〜R4の少なくとも1つは、アリール基である。X1〜X12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基を表す。
1〜R4、および、X1〜X12で表されるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル(すなわち、2−ブチル)、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
1〜R4、および、X1〜X12で表されるアリール基としては、例えば、フェニル、o−トリル(すなわち、1−(2−メチルフェニル))、m−トリル、p−トリル、1−(2,3−ジメチルフェニル)、1−(3,4−ジメチルフェニル)、2−(1,3−ジメチルフェニル)、1−(3,5−ジメチルフェニル)、1−(2,5−ジメチルフェニル)、p−クメニル、メシチル、1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントラニル、2−アントラニル、9−アントラニル、および、4−ビフェニリル(すなわち、1−(4−フェニル)フェニル)、3−ビフェニリル、2−ビフェニリルなどのビフェニリル類、4−p−テルフェニリル(すなわち、1−4−(4−ビフェニリル)フェニル)、4−m−テルフェニリル(すなわち、1−4−(3−ビフェニリル)フェニル)などのテルフェニリル類などが挙げられる。
1〜R4、および、X1〜X12で表されるヘテロアリール基としては、含まれるヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などが挙げられ、具体的には、例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジル、ピリミジル、トリアジニル、キノリル、イソキノリニル、ピロリル、インドリル、フリル、チエニル、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル、アゼピニルなどが挙げられる。
1〜R4、および、X1〜X12で表されるシリル基としては、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、トリフェニルシリル、メチルジフェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジフェニルシリルなどが挙げられる。
上記のR1〜R4、および、X1〜X12は、更に他の置換基で置換されていてもよい。例えば、アルキル基にアリール基が置換したものとしては、ベンジル、9−フルオレニル、1−(2−フェニルエチル)、1−(4−フェニル)シクロヘキシルなどが挙げられ、アリール基にヘテロアリール基が置換されたものとしては、1−(4−Nーカルバゾリル)フェニル、1−(3,5−ジ(Nーカルバゾリル))フェニル、1−(4−(2−ピリジル)フェニル)などが挙げられる。
上記のR1〜R4として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基であり、特に好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基である。
上記のX1〜X12として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、シリル基であり、より好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基であり、特に好ましくは、水素原子である。
1〜R4、および、X1〜X12で表されるアルキル基としては好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、シクロペンチル、シクロヘキシルであり、より好ましくは、メチル、エチル、tert−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシルであり、特に好ましくは、メチル、エチルである。
1〜R4、および、X1〜X12で表されるアリール基として好ましくは、フェニル、o−トリル、1−(3,4−ジメチルフェニル)、1−(3,5−ジメチルフェニル)、1−ナフチル、2−ナフチル、9−アントラニル、および、ビフェニルリル類、テルフェニリル類であり、より好ましくは、フェニル、ビフェニルリル類、テルフェニリル類であり、より好ましくは、フェニル基である。
1〜R4、および、X1〜X12で表される水素原子は、重水素原子であってもよく、重水素原子である方が好ましい。
一般式(a)で表される化合物に含まれる水素原子は、その一部、もしくは、すべてが重水素原子で置換されていても良い。
1〜R4でフェニル基が1−3の場合、残りの単結合のみからなるR1〜R4は、水素原子、アルキル基、シリル基が好ましく、水素原子、アルキル基が特に好ましい。
1〜R4、および、X1〜X12は互いに連結して環構造を形成していても良い。たとえば、下記のように、X2、X3、X9が互いに連結して、ジアマンタン構造を形成していてもよく、さらに、X4、X5、X12が互いに連結して、トリアマンタン構造を形成していてもよい。これらのジアマンタン構造、トリアマンタン構造は、更に置換基で置換されていてもよい。
Figure 0005400448
以下に本発明に用いられる一般式(a)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明の化合物がこれらに限定されるものではない。
Figure 0005400448
一般式(a)で表される化合物は、アダマンタン、もしくは、ハロゲン化アダマンタンと、ハロゲン化アルキルもしくは、アルキルマグネシウムハライド(グリニヤー試薬)を適当に組み合わせることによって合成できる。例えば、インジウムを用いて、ハロゲン化アダマンタンと、ハロゲン化アルキルをカップリングすることができる(文献1)。また、ハロゲン化アルキルをアルキル銅試薬に変換し、芳香族化合物のグリニヤー試薬とカップリングすることもできる(文献2)。また、ハロゲン化アルキルを、適当なアリールホウ酸とパラジウム触媒を用いてカップリングすることもできる(文献3)。
文献1:Tetrahedron Lett. 39, 1998, 9557-9558.
文献2:Tetrahedron Lett. 39, 1998, 2095-2096.
文献3:J. Am. Chem. Soc. 124, 2002, 13662-13663.
アリール基を有するアダマンタン骨格は、アダマンタン、もしくは、ハロゲン化アダマンタンと、対応するアレーンやアリールハライドを適当に組み合わせることにより合成できる。
なお、上記に示した製造方法において、定義された置換基が、ある合成方法の条件下で変化するか、または該方法を実施するのに不適切な場合、官能基の保護、脱保護(例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、グリーン(T. W. Greene)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インコーポレイテッド(John Wiley & Sons Inc.)(1981年)等)等の手段により容易に製造が可能である。また、必要に応じて適宜置換基導入等の反応工程の順序を変化させることも可能である。
一般式(a)で表される化合物の分子量は、有機電界発光素子を真空蒸着プロセスや溶液塗布プロセスを用いて作製するので、蒸着適性や溶解性の観点から、2000以下であることが好ましく、1200以下であることがより好ましく、1000以下であることが特に好ましい。また、蒸着適性の観点では、分子量が小さすぎると蒸気圧が小さくなり、気相から固相への変化がおきず、有機層を形成することが困難となるので、250以上が好ましく、350以上がより好ましく、400以上が特に好ましい。
一般式(a)で表される化合物は、一般式(I)で表される化合物と組み合わせて用いることが好ましく、一般式(I)で表される化合物及び4座配位子を有する白金錯体と組み合わせて用いることがより好ましい。
本発明において本発明の一般式(a)で表される化合物は、その用途が限定されることはなく、有機層内のいずれの層に含有されてもよい。本発明の一般式(a)で表される化合物の導入層としては、後述の発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層、励起子ブロック層、電荷ブロック層のいずれか、もしくは複数に含有されるのが好ましく、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層のいずれか、もしくは複数に含有されるのがより好ましく、発光層、正孔注入層、正孔輸送層のいずれか、もしくは複数に含有されるのが特に好ましく、発光層に用いることが最も好ましい。
一般式(a)で表される化合物の発光層における含量は、電荷輸送性材料の電荷輸送性を抑制しない程度の量に制限して用いる必要があり、本発明の一般式(a)で表される化合物は0.1〜70質量%含まれることが好ましく、0.1〜30質量%含まれることがより好ましく、0.1〜25質量%含まれることが特に好ましい。
また、一般式(a)で表される化合物を、複数の有機層に用いる場合はそれぞれの層において、上記の範囲で含有することが好ましい。
(正孔注入層、正孔輸送層)
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極又は陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる正孔注入材料、正孔輸送材料は、低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
(電子注入層、電子輸送層)
電子注入層、電子輸送層は、陰極又は陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。これらの層に用いる電子注入材料、電子輸送材料は低分子化合物であっても高分子化合物であってもよい。
正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層については、例えば、特開2008−270736号公報、特開2007−266458号公報に詳述されており、これらの公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
(正孔ブロック層)
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機層として、正孔ブロック層を設けることができる。
正孔ブロック層を構成する化合物の例としては、アルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-キノリナト)4-フェニルフェノラート(Alminum(III)bis(2-methyl-8-quinolinato) 4−phenylphenolate(略号BAlq))等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(2,9−dimethyl−4,7−diphenyl−1,10−phenanthroline(略号:BCP))等のフェナントロリン誘導体等が挙げられる。
正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
正孔ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(電子ブロック層)
電子ブロック層は、陰極側から発光層に輸送された電子が、陽極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陽極側で隣接する有機層として、電子ブロック層を設けることができる。
電子ブロック層を構成する化合物の例としては、例えば前述の正孔輸送材料として挙げたものが適用できる。
電子ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのが更に好ましい。
電子ブロック層は、上述した材料の1種又は2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成又は異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(保護層)
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、水分や酸素等の素子劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能を有しているものであればよい。
保護層については、例えば、特開2008−270736、特開2007−266458に詳述されており、これらの公報に記載の事項を本発明に適用することができる。
(封止)
さらに、本発明の素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。
また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤又は不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
本発明の素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、又は直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。
本発明の素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明の素子は、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等に好適に利用できる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<合成例>
合成例1:例示化合物A−1の合成
Figure 0005400448
窒素下、三つ口フラスコに2−ブロモニトロベンゼン10.10g、4−ターシャル−ブチルフェニルボロン酸8.90g、酢酸パラジウム0.26g、トリフェニルホスフィン1.31g、炭酸ナトリウム26.5g、1,2−ジメトキシエタン250ml、純水250mlを入れ、加熱還流下にて8時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた油層をエバポレーターにより濃縮し、残留物をシリカゲルカラムにて精製した。目的の化合物(1)が12.1g(収率94%)得られた。
1H-NMR (300 MHz, in CDCl3):δ(ppm)=1.35(s, 9H), 7.24-7.27(m,2H), 7.41-7.48(m, 4H), 7. 59(dt, 1H), 7.81(dd, 1H)
窒素下、三つ口フラスコに化合物(1)10.21g、トリフェニルホスフィン26.23g、1,2−ジクロロベンゼン70mlを入れ、加熱還流下にて24時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた油層をエバポレーターにより濃縮し、残留物をシリカゲルカラムにて精製した。目的の化合物(2)が4.9g(収率54%)得られた。
1H-NMR (300 MHz, in DMSO-d6):δ(ppm)=1.35(s, 9H), 7.11(t,1H), 7.23(d, 1H), 7. 33(t, 1H), 7.43(s, 1H), 7.45(d, 1H), 7.99(d, 1H), 8.04(d, 1H)
窒素下、三つ口フラスコに化合物(2)4.91g、m−ジブロモベンゼン2.35g、酢酸パラジウム0.18g、炭酸ルビジウム9.24g、キシレン100mlを入れた後、トリ−ターシャル−ブチルホスフィン0.64gを入れ、加熱還流下にて8時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた油層をエバポレーターにより濃縮し、残留物をシリカゲルカラムにて精製した。目的の化合物A−1が3.90g(収率75%)得られた。
1H-NMR (300 MHz, in DMSO-d6):δ(ppm)=1.44(s, 18H), 7.27(t, 2H), 7.36(d, 2H), 7.46-7.53(m, 2H), 7.78-7.82(m, 2H), 7.83(t, 2H), 7.97(d, 2H), 8.02(s, 2H), 8.14(d, 2H), 8.19(d, 2H)
合成例2:例示化合物C−1の合成
窒素下、三つ口フラスコに化合物(2)4.91g、3,3’−ジブロモビフェニル3.12g、酢酸パラジウム0.18g、炭酸ルビジウム9.24g、キシレン100mlを入れた後、トリ−ターシャル−ブチルホスフィン0.64gを入れ、加熱還流下にて8時間攪拌した。反応溶液に水を加え、酢酸エチルにて抽出を行った。得られた油層をエバポレーターにより濃縮し、残留物をシリカゲルカラムにて精製した。目的の化合物C−1が3.87g(収率65%)得られた。
1H-NMR (300 MHz, in DMSO-d6):δ(ppm)=1.24(s, 18H), 7.26(t, 2H), 7.37(d, 2H), 7.39(d, 2H), 7.41(s, 2H), 7.46(d, 2H), 7.69(d, 2H), 7.83(t, 2H), 7.97(d, 2H), 8.02(s, 2H), 8.14(d, 2H), 8.19(d, 2H)
<有機電界発光素子>
(実施例1)
[比較素子C1−1の作製]
厚み0.5mm、2.5cm角のITO膜を有するガラス基板(ジオマテック社製、表面抵抗10Ω/□)を洗浄容器に入れ、2−プロパノール中で超音波洗浄した後、30分間UV−オゾン処理を行った。この透明陽極(ITO膜)上に真空蒸着法にて以下の有機化合物層を順次蒸着した。
本発明の実施例における蒸着速度は、特に断りのない場合は0.2nm/秒である。蒸着速度は水晶振動子を用いて測定した。以下に記載の膜厚も水晶振動子を用いて測定したものである。
第1層:HI−1及びF4TCNQ(表中に記載せず):(重量比99:1);膜厚120nm
第2層:HT−1:膜厚7nm
第3層:HT−4:膜厚3nm
第4層(発光層):発光材料A及び比較化合物1(重量比15:85):膜厚30nm
第5層:ET−3:膜厚29nm
第6層:EI−1:膜厚1nm
この上に、フッ化リチウム0.1nmおよび金属アルミニウムを100nmをこの順に蒸着し陰極とした。
このものを、大気に触れさせること無く、窒素ガスで置換したグローブボックス内に入れ、ガラス製の封止缶及び紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ(株)製)を用いて封止し、素子を得た。
[比較素子C2‐1〜C12−1本発明の素子1−1〜12−5の作製]
各層の構成を表1に記載のものに変更した以外は比較素子C1−1と同様に比較素子C1−2、本発明の素子1−1〜1−7を作製し、評価した。用いた発光材料に由来するりん光発光が得られた。得られた結果を表1〜12にまとめた。
(有機電界発光素子の性能評価)
(a)駆動耐久性
各素子を輝度が1000cd/m2になるように直流電圧を印加し、輝度が500cd/m2になるまでの時間を測定した。この輝度半減時間を駆動耐久性評価の指標とした。
(b)駆動電圧
各素子を輝度が1000cd/m2になるように直流電圧を印加し発光させる。この時の印加電圧を駆動電圧評価の指標とした。
得られた結果を相対値として表1〜12にまとめた。
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448
上記結果から明らかなように、本発明の素子は比較素子に比べ、駆動耐久性に優れ、かつ耐久性に極めて優れている。
実施例で使用した化合物の構造を以下に示す。
Figure 0005400448
Figure 0005400448
Figure 0005400448

Claims (13)

  1. 一対の電極間に、発光層を含む有機層を有する有機電界発光素子であって、下記一般式(I)で表される化合物を、有機層に含有することを特徴とする有機電界発光素子。
    Figure 0005400448

    (一般式(I)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは複数存在する場合は各々独立して水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。nは1又は2を表す。)
  2. 一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005400448

    (一般式(II)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
  3. 一般式(II)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005400448

    (一般式(III)中、Rは水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
  4. 一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005400448

    (一般式(IV)中、Qは各々独立にt−ブチル基又はトリメチルシリル基を表す。Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
  5. 一般式(IV)で表される化合物が、下記一般式(V)で表される化合物であることを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005400448

    (一般式(V)中、Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
  6. 前記一般式(III)におけるRが水素原子、フェニル基、又はカルバゾール基であることを特徴とする請求項3に記載の有機電界発光素子。
  7. 前記一般式(V)におけるRが水素原子、フェニル基、又はカルバゾール基であることを特徴とする請求項5に記載の有機電界発光素子。
  8. 一般式(I)〜(V)で表される化合物の分子量が450〜1200であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  9. 発光層に白金錯体材料を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  10. 発光層に4座配位子を有する白金錯体材料を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の有機電界発光素子。
  11. 前記白金錯体材料が下記一般式(2a−1)で表される白金錯体材料であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005400448

    (式中、X1、X2、X3およびX4は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表す。X1、X2、X3およびX4の内、いずれか1つ以上は、窒素原子を表す。R41、R42、R43、R44、R45及びR46は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表す。X53、X54及びX55は、それぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を表し、X53、X54及びX55を含有する5員環骨格に含まれる窒素原子の数は、1または2である。Lは単結合または2価の連結基を表す。)
  12. さらに、下記一般式(a)で表される化合物を発光層に含むことを特徴とする請求項10〜1のいずれかに記載の有機電界発光素子。
    Figure 0005400448

    (一般式(a)において、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、パーフルオロアルキル基、シリル基を表し、該R1〜R4の少なくとも1つは、二重結合、あるいは三重結合を有する基である。X1〜X12は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、エステル基、アミド基、ハロゲン基、パーフルオロアルキル基、シリル基を表す。)
  13. 下記一般式(V)で表される化合物。
    Figure 0005400448

    (一般式(V)中、Rは各々独立に水素原子、アルキル基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。)
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