JP5627210B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転写部材を用いた転写部に定電流制御された電圧を印加して像担持体から転写媒体へトナー像を転写させる画像形成装置、詳しくは転写部材の抵抗値等の変化に応じて定電流制御の電流値を設定する制御に関する。
転写部材(転写ローラ、転写ベルト等)を用いて形成された転写部に電圧を印加して、転写部を通過する転写媒体(中間転写体又は記録材)へ像担持体(感光体又は中間転写体)のトナー像を転写させる画像形成装置が広く用いられている。
図5に示すように、像担持体から転写媒体へ最大限にトナーを転写させるためには、電圧が印加された際に転写媒体を流れる電流を、過不足の無い適正な範囲に制御する必要がある。電流が不足の場合には、トナー像の一部が転写されることなく像担持体へ残って転写効率が低下し、電流が過剰の場合には、放電によってトナー像の帯電極性が反転して像担持体へ再転写されることにより転写効率が低下するからである。そして、転写部に印加する電圧の制御方法は、定電圧制御(特許文献1)と定電流制御(特許文献2)とに大別される。
特許文献1には、転写ローラに定電圧制御された電圧を印加して、感光ドラムから中間転写ベルトへトナー像を一次転写させるタンデム型のフルカラープリンタが示される。ここでは、転写を累積して転写ローラの抵抗値が高まっても、所定の電流が転写部を流れるように、毎回の画像形成ごとに、画像形成に先立たせて定電圧が設定される。非画像形成時の転写部へ複数段階の定電圧を印加して各段階での電流値を測定し、得られた複数の電圧−電流データを補間演算して、所定の電流が得られる定電圧を設定している。
特許文献2には、転写ベルトを用いた転写部に定電流制御された電圧を印加して、感光ドラムから記録材へトナー像を転写させるロータリ現像型のフルカラープリンタが示される。ここでは、記録材の幅が変化しても所定の電流が記録材(画像領域)を流れるように、非画像形成時に定電流が設定される。記録材の幅を測定して転写部に沿った記録材の長さが短いほど定電流を大きく設定して、外側よりも抵抗が高い記録材へ十分な電流を分配している。すなわち、二次転写部に定電流制御された電圧が印加される場合、記録材の外側を流れる電流が増えると記録材の内側を流れて転写に関与する電流が少なくなる。このため、転写部に沿った記録材の長さが短いほど定電流を高く設定することで、記録材の内側を流れて転写に関与する電流を一定に確保できる。
特開2004−86166号公報 特開2000−75687号公報
転写部材の抵抗値は、環境湿度、材料温度、画像形成の累積枚数に応じて大きく変化する。このため、定電圧制御された電圧が印加される場合、転写部材の抵抗値が変化しても転写効率が高い一定範囲の電流を確保できるように定電圧を設定し直す必要がある(特許文献1)。
この点、定電流制御の場合は、転写部材の抵抗値が変化すると、転写効率が高い一定範囲の電流を確保するように電圧が刻々自動調整される。このため、定電流制御の場合は、特許文献1に示されるような、転写部材の抵抗に発生する分圧の変化を補うための制御は不要とされている。
しかし、定電流制御された電圧が転写部に印加される場合であっても、転写部材の抵抗値が変化すると、転写効率が高い適正な定電流の範囲が変化することが判明した。
すなわち、感光体に形成された静電像を反転現像してトナー像を形成している場合、図3に示すように、トナー像を担持している画像部である露光部と担持していない非画像部である非露光部とでは数100Vの電位差が形成されている。そして、転写部材には、転写媒体(中間転写体又は記録材)へトナー像を移動させるように反対極性の電圧が印加されるので、トナー像を担持している露光部は、転写に関与する電圧が、担持していない非露光部に比べて数100Vの電位差分だけ低くなる。
このため、露光部と非露光部とに流れる定電流は数100Vの電位差分に相当するだけ非露光部に偏って流れ、実際にトナー像が転写する露光部に流れる電流密度は、非露光部よりも低くなっている。そして、実際にトナー像が転写する露光部で十分な電流密度を確保できるように、非露光部へ偏る電流分、転写部全体としては、転写部全体が露光部の場合よりも割り増した電流値で定電流制御がされている。
このため、転写部材の抵抗値が低いときに露光部で適正な電流密度が得られる定電流を、転写部材の抵抗値が高くなった状態でもそのまま用いると、露光部に過剰な電流が流れて転写効率が低下してしまう。転写部材の抵抗値が高くなると、転写部に高い電圧が印加されるので、非露光部と露光部の数100Vの電位差による電流の偏りが相対的に小さくなるからである。逆に、転写部材の抵抗値が高いときに露光部で適正な電流密度が得られる定電流を、転写部材の抵抗値が低くなった状態でもそのまま用いると、露光部を流れる電流が不足して転写効率が低下してしまう。転写部材の抵抗値が低くなると転写部に低い電圧が印加されるので、非露光部と露光部の数100Vの電位差によって大きな電流の偏りが生じるからである。
本発明は、定電流制御されている転写部において画像部と非画像部の転写コントラスト比率が変動しても、高い転写効率でトナー像を転写媒体(中間転写体又は記録材)へ転写できる画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の画像形成装置は、感光体と、前記感光体を帯電させる帯電手段と、非露光部電位に帯電された前記感光体を露光して露光部電位の静電像を形成する露光手段と、前記静電像にトナーを付着させてトナー像に現像する現像手段と、前記感光体との間に転写媒体を挟持してトナー像の転写部を形成する転写部材と、前記転写部材に電圧を印加してトナー像を転写媒体へ転写させる定電流制御された電源と、前記転写部の長手方向に沿った画像比率が第1の画像比率の場合の前記定電流制御の電流値を、前記第1の画像比率より低い第2の画像比率の場合の前記定電流制御の電流値より低く設定する電流設定手段と、を備えたものである。そして、前記電流設定手段は、トナー像の転写時に前記転写部材に印加する電圧と前記感光体の表面電位との電位差を転写コントラストとするとき、前記非露光部の転写コントラストに対する前記露光部の転写コントラストの比率が第1の比率の場合の前記定電流制御の電流値を、前記第1の比率より低い第2の比率の場合の前記定電流制御の電流値より低く設定する
本発明の画像形成装置では、図3に示すように、非露光部の転写コントラスト(1Trc_IM)に対する露光部の転写コントラスト(1Trc_IW)の比率が大きくなる方向に変化すると、露光部を流れる電流と非露光部を流れる電流の差が小さくなる。このため、露光部を流れる電流と非露光部を流れる電流の差が大きい場合と同じ電流値で定電流制御を行うと、露光部を流れてトナー像の転写に関与する電流が過剰になる。そこで、定電流制御の電流値を低くなる方向に変化させて、露光部を流れてトナー像の転写に関与する電流の過剰を解消若しくは軽減する。
例えば、転写部材の抵抗値が高くなると、転写部材に大きな電圧が印加されるので、トナー像を担持している露光部と担持していない非露光部との間の数100Vの電位差による影響が小さくなる。このため、定電流制御の電流値を当初よりも低く設定し直すことにより、露光部を流れてトナー像の転写に実際に関与する電流が当初よりも増えることを抑制する。
逆に、転写部材の抵抗値が低くなると、転写部材に印加される電圧が低くなるので、トナー像を担持している露光部と担持していない非露光部との間の数100Vの電位差による影響が大きくなる。このため、定電流制御の電流値を当初よりも高く設定し直すことにより、非露光部を流れる電流の割合が増えても、トナー像を担持している露光部を流れてトナー像の転写に実際に関与する電流を十分に確保できるようにする。
従って、転写部材の抵抗値が増えても減っても、トナー像を担持している露光部を流れてトナー像の転写に実際に関与する電流の変化が抑制される。定電流制御されている転写部において転写部材の抵抗が大きく変化する等して、画像部と非画像部の転写コントラスト比率が変動しても、高い転写効率でトナー像を転写媒体(中間転写体又は記録材)へ転写できる。
画像形成装置の構成の説明図である。 実施例2における定電流制御の構成の説明図である。 一次転写ローラの新品状態と耐久状態とにおける転写コントラストの違いの説明図である。 画像形成の累積に伴う一次転写部のトータルインピーダンスの変化の説明図である。 画像部を流れる転写電流と転写効率の関係の説明図である。 一次転写部のトータルインピーダンスの上昇に伴う一次転写電流密度の変化の説明図である。 実施例1の制御のフローチャートである。 実施例2における定電流制御の構成の説明図である。 潜像コントラストが大きい状態と小さい状態とにおける転写コントラストの違いの説明図である。 画像部を流れる転写電流と転写効率の関係の説明図である。 実施例2の制御のフローチャートである。 実施例3における定電流制御の構成の説明図である。 空気中の絶対水分量が少ない状態と多い状態とにおける転写コントラストの違いの説明図である。 空気中の絶対水分量と一次転写部のトータルインピーダンスの関係の説明図である。 画像部を流れる転写電流と転写効率の関係の説明図である。 実施例3の制御のフローチャートである。 実施例4の画像形成装置の構成の説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、定電流の設定が露光部と非露光部の転写コントラスト比に応じて調整される限りにおいて、実施形態の構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。
従って、像担持体と転写部材との間に転写媒体(中間転写体又は記録材)を挟持してトナー像を転写する画像形成装置であれば、タンデム型/1ドラム型、中間転写型/記録材搬送型/直接転写型の区別無く実施できる。本実施形態では、トナー像の形成/転写に係る主要部のみを説明するが、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造を加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途で実施できる。
なお、特許文献1、2に示される画像形成装置の一般的な事項については、図示を省略して重複する説明を省略する。
<画像形成装置>
図1は画像形成装置の構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置100は、中間転写ベルト30に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部PY、PM、PC、PKを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。画像形成装置100における、A4プリント速度は、60ppm(枚/分)である。
画像読取装置111において画像走査が行われて得られた原稿画像の画像データは、制御部110内の画像信号処理部によって処理され、画像信号としてメモリに一旦格納される。また、外部機器112(PDLコントローラ等の画像入力を行う外部機器)から入力した画像信号も制御部110内のメモリに一旦格納される。次いで上記の画像信号が露光装置18Y、18M、18C、18Kに入力される。画像形成部PY、PM、PC、PKは、制御部110の制御によってメモリからの画像信号が、露光装置18Y、18M、18C、18Kに入力されると画像形成動作を開始する。
画像形成部PYでは、感光ドラム17Yにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト30に一次転写される。画像形成部PMでは、感光ドラム17Mにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト30のイエロートナー像に重ねて一次転写される。画像形成部PC、PKでは、それぞれ感光ドラム17YC、17Kにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて同様に中間転写ベルト30に順次重ねて一次転写される。
中間転写ベルト30に一次転写された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて記録材Pへ一括二次転写される。四色のトナー像を二次転写された記録材Pは、定着装置26で加熱加圧を受けて表面にトナー像を定着された後に、機体外部へ排出される。
中間転写ベルト30は、テンションローラ32、駆動ローラ31、及び対向ローラ33に掛け渡して支持され、駆動ローラ31に駆動されて320mm/secのプロセススピードで矢印R2方向に回転する。
記録材カセット10から引き出された記録材Pは、分離ローラ11で1枚ずつに分離して、レジストローラ12へ送り出される。レジストローラ12は、停止状態で記録材Pを受け入れて待機させ、中間転写ベルト30のトナー像にタイミングを合わせて記録材Pを二次転写部T2へ送り込む。
ベルトクリーニング装置27は、中間転写ベルト30にクリーニングブレードを摺擦させて、記録材Pへの転写を逃れて二次転写部T2を通過して中間転写ベルト30に残った転写残トナーを回収する。
二次転写ローラ50は、対向ローラ33によって内側面を支持された中間転写ベルト30に当接して二次転写部T2を形成する。電源D2は、例えば、6YμAの定電流が流れるように定電流制御された電圧を二次転写ローラ50に印加することで、記録材Pへのトナー像の転写を行っている。
画像形成部PY、PM、PC、PKは、現像装置20Y、20M、20C、20Kで用いるトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外は、実質的に同一に構成される。以下では、画像形成部PYついて説明し、他の画像形成部PM、PC、PKについては、説明中の構成部材に付した符号の末尾のYをM、C、Kに読み替えて説明されるものとする。
画像形成部PYは、感光ドラム17Yの周囲に、コロナ帯電器19Y、露光装置18Y、現像装置20Y、一次転写ローラ60Y、クリーニング装置24Yを配置している。
感光ドラム17Yは、マイナス帯電する有機半導体の感光体層を接地された金属製のシリンダ状の基板上に塗布して構成される。電荷輸送層を含めた感光体層の膜厚は25μmであって、ドラム径φ80mmで矢印方向に320mm/secの周速(Vp)で駆動回転される。
コロナ帯電器19Yは、回転する感光ドラム17Yの周囲を所定の極性・電位に一様に帯電処理するスコロトロン帯電手段である。コロナ帯電器19Yは、グリッド電圧を可変出力とし、帯電電流値−800μAをもってバイアス電圧を印加している。感光ドラム17Yの非画像部電位(暗部電位VD)は、グリッド電圧を調整することで−500V〜−1000Vの間で変更可能であり、ここでは−800Vとしている。
露光装置18Yは、レーザー走査方式を採用しており、後に説明する可変のレーザーパワー駆動電源を有していて、レーザー波長700nmの半導体レーザーを用いる。半導体レーザーの最大出力パワーは1mWで、パルス幅変調して画像形成を行い、本実施例においては、感光ドラム17Yの画像部電位(明部電位VL)を−200Vとしている。露光装置18Yは、イエローの分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、感光ドラム17Yの表面に600dpi(ドット/インチ)の解像度で画像の静電像を書き込む。暗部電位VDに帯電した感光ドラム17Yの表面電位が露光を受けて明部電位VLに電位を低下させることで、トナー像を担持する露光部が形成される。
露光装置18Yによる露光位置と現像装置20Yとの間に感光ドラム17Yに対向させて、感光ドラム17Y表面の電位を検知する電位センサ90が設けられている。コロナ帯電器19Yのグリッド電圧及び露光装置18Yの半導体レーザー出力パワーは、電位センサ90の検知した値を元に制御を行われて、暗部電位VD:−800V、明部電位VL:−200Vが設定される。
現像装置20Yは、イエローの非磁性トナーと磁性キャリアとを混合した二成分現像剤を攪拌して、非磁性トナーを負極性に、磁性キャリアを正極性にそれぞれ帯電させる。帯電した二成分現像剤は、固定のマグネット42の周囲で回転する現像スリーブ41に穂立ち状態で担持されて感光ドラム17Yを摺擦する。負極性の直流電圧Vdcに交流電圧を重畳した振動電圧が現像スリーブ41に印加されることにより、現像スリーブ41から、相対的に正極性になった感光ドラム17Yの露光部にトナーが移転してトナー像が反転現像される。直流電圧Vdcとしては−250V〜−650V間、本実施例においては−600V(表面標準出力)である。
トナー(非磁性)としては、体積平均粒径が3〜9μmの重合トナーが好ましい。重合トナーを用いることにより、高解像力であり、濃度が安定し。かぶりの発生が極めて少ない画像形成が可能となる。トナーの体積平均粒径が3μmを下回ると、かぶりの発生やトナー飛散が起こり易くなる。上限9μmは、本実施の形態が目標とする高画質を形成することを可能する粒径の上限である。
キャリア(磁性)としては、体積平均粒径が30〜65μmで磁化量が20〜70emu/gの磁性粒子からなるフェライトコアのキャリアが好ましい。30μmよりも粒径の小さなキャリアではキャリア付着が生じやすくなる。また、65μmよりも粒径の大きなキャリアでは、均一な濃度の画像が形成されない場合がある。
クリーニング装置24Yは、感光ドラム17Yにクリーニングブレードを摺擦させて、中間転写ベルト30への転写を逃れて感光ドラム17Yに残った転写残トナーを回収する。
一次転写ローラ60Yは、中間転写ベルト30の内側面を押圧して感光ドラム17Yに当接させて一次転写部(TY)を形成する。一次転写ローラ60Yに正極性の電圧を印加することで、感光ドラム17Yに担持されたトナー像が中間転写ベルト30へ一次転写される。
<転写コントラスト>
ここで、一次転写部(TY)における一次転写ローラ60Y、中間転写ベルト30、一次転写部(TY)、感光ドラム17Yのインピーダンスを加算した値を一次転写部のトータルインピーダンスと定義する。
また、トナー像の転写時に一次転写ローラ60Y(転写部材)に印加する電圧と感光ドラム17Y(感光体)の表面電位との電位差を転写コントラストと定義する。従来のように、定電圧制御された電圧を一次転写ローラ60Yに印加している場合、一次転写部のトータルインピーダンスが変化すると、一次転写部を流れてトナー像を転写する一次転写電流値が変化する。このため、定電圧制御された電圧を転写部材に印加する場合、画像形成前に転写部のトータルインピーダンスを測定して、所定の電流値が転写部を流れるように定電圧を再設定する必要がある。
これに対して、画像形成装置100では、一次転写ローラ60Yに印加する電圧は定電流制御されている。予め設定された電流値が一次転写ローラ60Yから中間転写ベルト30、一次転写部(TY)を通じて感光ドラム17Yに流れ込むように、一次転写ローラ60Yに印加される電圧が自動調整されている。
定電流制御の場合、一次転写部のトータルインピーダンスが変化しても設定したとおりの一定の一次転写電流値が一次転写部を流れてトナー像を転写する。このため、定電圧制御の場合のような画像形成前の電流値の再設定を行う必要は無いと考えられていた。
しかし、定電流制御により一次転写電流値を目標とする一次転写ターゲット電流値に固定して一次転写を行った場合においても、良好な転写が行われない場合があった。この現象は、一次転写時において発生する画像部の転写コントラストと非画像部の転写コントラストが異なり、両者の比率が変化すると画像部と非画像部とに分配される電流の比率が変化することに起因している。
例えば、一次転写部のトータルインピーダンスが増加すると、非画像部(非露光部)の転写コントラストに対する画像部(露光部)の転写コントラストの比率が1に近付いてくる。このとき、一次転写部のトータルインピーダンスが低いことを想定して非画像部(非露光部)に所定の電流密度を確保できるように割り増して定めた一次転写ターゲット電流値では、非画像部(非露光部)を流れる電流が過剰になる。
すなわち、反転現像の場合は、露光部よりも非露光部のほうが転写コントラストが大きいため、露光部よりも非露光部のほうに電流が偏る。このため、実際にトナー像が転写する露光部に十分な電流を確保できるように、非露光部へ偏る電流分、転写部全体としては全体が露光部の場合よりも割り増した電流値で定電流制御がされている。しかし、両者の転写コントラストが近付くと、非露光部と露光部とを流れる電流の差が無くなって割り増した分の電流が過剰になる。
そして、一次転写部のトータルインピーダンスは、転写部材(60Y)、中間転写体(30)、或いは感光体(17Y)の抵抗が温度変化、湿度変化、画像形成の累積、経時変化等で変化する。特に、転写部材(60Y)にイオン導電性の導電剤が含有されている場合、転写部材(60Y)の抵抗は、短期的には、画像形成時の通電による温度上昇によって低下する一方、長期的には転写を累積して次第に高くなる。一次転写部(TY)を形成する、電源から感光体の基体等のアースに至るまでのトータルインピーダンスが変化してしまうと、一次転写ローラ60Yに流すべき電流値が変化してしまっていた。
また、非画像部(非露光部)の表面電位に対する画像部(露光部)の表面電位の比率が変化した場合においても、両者の転写コントラストの比率は同時に変化してしまっていた。
このように非画像部(非露光部)と画像部(露光部)の転写コントラストの比率が変化してしまうと、定電流制御により一次転写電流を一定の値に保っていたとしても、転写効率は低下する。非画像部(非露光部)の一次転写電流値と画像部(露光部)の一次転写電流値の比率が変化してしまい、最も重要な画像部(露光部)の一次転写電流値が適正でなくなってしまうという懸念があった。
そこで、以下の実施例では、画像形成に先立たせて非画像部(非露光部)と画像部(露光部)の転写コントラストを測定し、両者の比率に合わせて一次転写ターゲット電流値を設定している。なお、本実施例では、非画像部を非露光部としたが、帯電後の感光体の表面電位を調整するため非画像部にも若干の露光を行う構成であっても、本発明の効果と同様の効果を得ることができる。例えば、帯電後の暗部電位VDが−700V、非画像部(白地部)を弱い露光で暗部電位VD=−600Vに調整し、画像部を強い露光により明部電位VL=150Vに調整する実施形態である。
<実施例1>
図2は実施例2における定電流制御の構成の説明図である。図3は一次転写ローラの新品状態と耐久状態とにおける転写コントラストの違いの説明図である。図4は画像形成の累積に伴う一次転写部のトータルインピーダンスの変化の説明図である。図5は画像部を流れる転写電流と転写効率の関係の説明図である。図6は一次転写部のトータルインピーダンスの上昇に伴う一次転写電流密度の変化の説明図である。図7は実施例1の制御のフローチャートである。
図2に示すように、一次転写ローラ60Yは、φ6mmのアルミ芯金62Yに半導電性ウレタンゴム63Yを巻き付けたφ16mm、体積抵抗8.6×10Ω・cmの導電性ゴムローラである。一次転写バイアスは、アルミ芯金62Yに印加される。
転写電源(65、67)は、定電流制御された電圧を転写部材(60Y)に印加してトナー像を転写媒体(30)へ転写させる。一次転写ターゲット電流設定部68は、良好な一次転写を行うことができる一次転写電流Is:125μAを一次転写ローラ60Yから感光ドラム17Yに流せるようなターゲット電流値を設定し、定電流制御回路67に送る。定電流制御回路67は、上記の最適なターゲット電流を常時流せるように、一次転写バイアス印加部65の出力を制御する。一次転写印加バイアスモニタ部69は、モニタした一次転写モニタバイアスの値を一次転写ターゲット電流値設定部68へ送る。
以上のようにして、定電流制御により、一定の一次転写電流Is:125μAを常に印加することができるが、出力枚数を重ねるに従って、上記の一次転写電流Is:125μAのままでは、転写不良が発生した。
これは、図3に示すように、一次転写時に画像部と非画像部における一次転写コントラスト(一次転写印加バイアスと感光ドラム電位の和)の比率が変化したためである。一次転写部TYの全体で流れる一次転写総電流Is:125μAは変わらないものの、画像部と非画像部へ分配される電流の比率が変化して、図5に示すように、転写すべきトナーの存在する画像部に流れる転写電流が過剰になったためである。
図3は、画像形成装置100において、スラスト方向の画像部5cm、非画像部25cmの画像を感光ドラム17Yより中間転写ベルト30に一次転写したときの画像部に流れる転写電流が変化した様子を示している。
図3の(a)に示すように、一次転写ローラ60Yの新品状態では、画像部の転写コントラスト1TRc_IM:750V、非画像部の転写コントラスト1Trc_W:1350Vであった。画像部のトナーを十分に転写できる一次転写電流Is:125μAであり、一次転写印加バイアスは550Vであり、一次転写部TYのトータルインピーダンスRA:1.0×1007Ω・cmであった。
この場合、一次転写部TYのスラスト方向長さ30cmのうち画像部5cmに流れる画像部一次転写電流:Is_Imと、非画像部25cmに流れる非画像部一次転写電流:Is_Wとは、それぞれ次のように計算される。
Is_Im=1TRc_IM/(30cm/5cm)*RA=12.5μA
Is_W=1TRc_W/(30cm/25cm)*RA=112.5μA
図3の(b)に示すように、一次転写ローラ60Yの耐久状態(累積画像形成枚数:100000枚後)では、定電流制御Is:125μAによる一次転写印加バイアスは、新品状態での550Vから5550Vへと大幅に上昇していた。これは、一次転写部TYにおけるトータルインピーダンスRA(Ω)が上昇して、定電流125μAを流すために必要な一次転写バイアスが上昇したことを示している。
図4に示すように、一次転写ローラ60Yの新品状態では、RA:1.0×1007Ωであったものが、画像耐久枚数100000枚後には、RA´:5.0×1007Ωにまで上昇していた。
これは、主に一次転写ローラ60Yにおける半導電性ウレタンゴム63Yに含まれる導電剤の分散状態が通電時間(画像形成枚数)の増加とともに偏ることで、一次転写ローラ60Yの抵抗が上昇したためである。
図3の(b)に示すように、一次転写ローラ60Yの抵抗上昇によって、画像部の転写コントラスト1TRc_IM´:5750V、非画像部の転写コントラスト1Trc_W´:6350Vへと大幅に上昇していた。
このため、一次転写部TYのスラスト方向長さ30cmのうち画像部5cmに流れる画像部一次転写電流:Is_Imと、非画像部25cmに流れる非画像部一次転写電流:Is_Wとは、それぞれ次のように変化していた。
Is_Im´=1TRc_IM´/(30cm/5cm)*RA´=19.2μA
Is_W´=1TRc_W´/(30cm/25cm)*RA´=105.8μA
すなわち、画像部においては、一次転写ローラ60Yの抵抗上昇に伴って、Is_Im =12.5μAからIs_Im´=19.2μAへと変化してしまっていた。
図5に示すように、Is_Im =12.5μAからIs_Im´=19.2μAへと変化すると、転写効率は大幅に低下する。
図5は、画像部に流れるスラスト方向単位長さ(cm)あたりの電流密度の変化に伴って画像部のトナーの一次転写効率がどのように変化するかを示しており、横軸の単位は(μA/cm)である。一次転写効率は、感光ドラム17Y上のトナー量に対する中間転写ベルト30上に転写されたトナー量の比である。
画像形成装置100においては、一次転写効率が良好とされるのは95%以上であるため、適正な一次転写電流密度Is_Imdは2.0μA/cm〜3.0μA/cmである。そして、一次転写ローラ60Yの新品状態では、Is_Imd=12.5μA/5cm=2.5(μA/cm)であるため、一次転写効率が良好である。
しかし、画像形成100000枚後、一次転写ローラ60Yの抵抗上昇に伴って、Is_Im´=19.2μAに変化する。このとき、画像部に流れるスラスト方向単位長さ(cm)あたりの電流密度Is_Imd´は、Is_Imd´=19.2μA/5cm=3.83(μA/cm)となり、転写効率良好な領域から外れてしまう。そして、画像部のトナーを十分に転写することができなかった。
図6に示すように、定電流制御Is:125μAにより画像形成を行った場合、一次転写部のトータルインピーダンス:RAの上昇に伴って画像部の一次転写電流密度Is_Imdが上昇する。このため、転写効率の良好な領域である画像部の一次転写電流密度Is_Imd:2.0〜3.0μAを保つには、一次転写部のトータルインピーダンス:RAが1.43×1007Ωを超える前に一次転写ターゲット電流の補正が必要になる。
図4に示すように、一次転写部のトータルインピーダンス:RAが1.43×1007Ωに達するのは10750枚画像形成を行ったときである。
図2を参照して図7に示すように、電流設定手段(68)は、非露光部の転写コントラストに対する露光部の転写コントラストの比率が大きくなる方向に変化すると、定電流制御の電流値を低くなる方向に変化させる。一方、非露光部の転写コントラストに対する露光部の転写コントラストの比率が小さくなる方向に変化すると、定電流制御の電流値を高くなる方向に変化させる。実施例1においては、前回の再設定から10000枚の画像形成が行われると(S11のy)、一次転写部TYのトータルインピーダンス:RAの測定を行う(S12)。
そして、画像部の一次転写電流密度Is_Imd=2.5μAとなるように、定電流制御の一次転写ターゲット電流値の補正を行う(S13)。そして、10000枚ごとに補正された一次転写ターゲット電流:Isを用いて画像形成を実行し(S14)、ジョブの残りが無くなると(S15のy)、画像形成ジョブを終了する(S16)。
一次転写部のトータルインピーダンス:RAの測定(S12)は以下のとおり実行する。
まず、感光ドラム上17Y上に全面ベタ白画像(暗部電位VDを形成し、そのときに定電流:125μAを印加したときの一次転写印加バイアスを、一次転写印加バイアスモニタ部69がモニタする。その一次転写モニタバイアスの値を一次転写ターゲット電流値設定部68へ送る。
その後、一次転写ターゲット電流値設定部68は、上記一次転写ターゲット電流値と、上記全面ベタ白画像の感光ドラム17Y上電位:VD(=−800V)より一次転写コントラストを求める。そして、上記一次転写コントラストと定電流:125μAより、一次転写部のトータルインピーダンス:RA(1)を求める。
例えば、最初の一次転写ターゲット電流:Is=125μAのもとで定電流制御により画像形成10000枚後、1回目の一次転写ターゲット電流値の補正を行った。このとき、一次転写部TYのトータルインピーダンス:RA(1)の値は、RA(1):1.4×1007Ωであった。
画像形成10000枚後のトータルインピーダンス:RA(1)=1.4×1007Ωにおいて、スラスト方向に画像部5cm、非画像部25cmの画像を感光ドラム17Y上に形成した。そして、一次転写位置において125μA定電流制御により一次転写を行った場合、一次転写印加バイアス1TRV´は、トータルインピーダンスRA(1)にかかる分圧と画像部及び非画像部の平均電位とを加算して次のように計算される。
1TRV´=125μA×RA(1)−(25cm*Vd+5cm*VL)/30cm
={125μA×6RA(1)−(5Vd+VL)}/6=1050V
このときの画像部一次転写電流:Is_Im´及び画像部の一次転写電流密度Is_Imd´は次のように計算される。
Is_Im´ =(1TRV´+VL)/(30cm/5cm)RA(1)=14.88μA
Is_Imd´=Is_Im´/5cm=2.976μA/cm
したがって、画像部の一次転写電流密度Is_Imd´=2.976μA/cmは、適正なIs_Imd=2.5μA/cmよりも大きい。そこで、Is_Imd´=2.976μA/cmを、Is_Imd:2.5μAに一致させるように、定電流制御のターゲット電流を変更する。この場合の一次転写印加バイアス1TRV(1)は、以下のように計算される。
1TRV(1)=(Is_Imd×5cm×(30cm/5cm)・RA(1))−VL=850V
また、このときの非画像部に流れる一次転写電流Is_W(1)は、以下のように計算される。
Is_W(1)=(1TRV(1)+Vd)/(30cm/25cm)*RA(1)=98.21μA
これらから、定電流制御の一次転写ターゲット電流値Is(1)は、以下のように再設定することになる。
Is(1)=Is_Im(1)+Is_W(1)=12.5μA+98.21μA=110.71μA≒110μA
以上は、累積画像形成枚数10000枚後における、1回目の定電流制御の一次転写ターゲット電流値変更方法を示したものである。実施例1においては、その後においても耐久枚数10000枚ごとに上記のような、定電流制御の一次転写ターゲット電流値変更を行う。
10000×n枚目に上記の再設定を行う方法は以下のとおりである。
(1)感光ドラム上17Y上に全面ベタ白画像を形成する。
(2)定電流制御の一次転写ターゲット電流値:Is(n−1)μAを印加したときの全面ベタ白画像の一次転写コントラストを求める。
(3)全面ベタ白画像の一次転写コントラストと一次転写ターゲット電流値とにより一次転写部TYのトータルインピーダンス:RA(n)を求める。
(4)定電流制御における一次転写ターゲット電流値:Is(n)を求める。
Is(n)=I_Im(n)+Is_W(n)
=Is_Imd×5cm+{(Is_Imd×5cm×(30cm/5cm)・RA(n))−VL+Vd)/((30cm/25cm)・RA(n))}
また、ここまでは、スラスト方向に画像部5cm、非画像部25cmの画像について述べてきたが、上記と異なる画像比率、すなわち画像部Pcm、非画像部Qcmの画像を出力する場合においても、上記(4)を以下のように変更すればよい。
転写部(TY)の長手方向に沿った画像の長さが長いほど定電流制御の電流値を低く設定するように、定電流制御における一次転写ターゲット電流値:Is(n)を求める。
Is(n)=Is_Im(n)+Is_W(n)
=Is_Imd×P+{(Is_Imd×P×((P+Q)/P)・RA(n))−VL+Vd)/(((P+Q)/Q)・RA(n))}
以上のように、実施例1では、非画像形成時に、一次転写部TYのトータルインピーダンスRA(n)の値を検知して、定電流制御の一次転写ターゲット電流値Is(n)の再設定を行う。トータルインピーダンスRA(n)が大きくなると、画像部と非画像部とにおける電流密度差が小さくなって、電流密度差が大きいことを前提として設定された一次転写ターゲット電流値Is(n)では画像部の電流密度が過剰になってしまう。そこで、一次転写ターゲット電流値Is(n)を下げて、画像部の電流密度を適正範囲に導く。一方、トータルインピーダンスRA(n)が小さくなる、画像部と非画像部とにおける電流密度差が大きくなって、電流密度差が小さいことを前提として設定された一次転写ターゲット電流値Is(n)では画像部の電流密度が不足してしまう。そこで、一次転写ターゲット電流値Is(n)を上げて、画像部の電流密度を適正範囲に導く。これにより、一次転写部のトータルインピーダンスの変化に対応して、画像部の一次転写電流密度を、図5に示す適正範囲の中心の2.5μA/cmに修正することが可能となった。
<実施例2>
図8は実施例2における定電流制御の構成の説明図である。図9は潜像コントラストが大きい状態と小さい状態とにおける転写コントラストの違いの説明図である。図10は画像部を流れる転写電流と転写効率の関係の説明図である。図11は実施例2の制御のフローチャートである。
実施例2では、潜像コントラストの変化に伴う画像部の一次転写電流密度Is_Imdの変化を相殺するように定電流制御のターゲット電流を調整する。図8中、実施例1と共通する構成には図2と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
実施例2では、画像形成の累積枚数1000枚ごとに感光ドラム17Yの電位制御と呼ばれる制御フローが実行されて、画像部の電位(明部電位VL)と非画像部の電位(暗部電位VD)とが変更されて、潜像コントラスト(=VD−VL)が最適化される。電位制御フローの詳細については説明を省くが、環境変化や画像形成の累積枚数の増加に伴って必要な潜像コントラスト(=VD−VL)が変化するため、電位制御を実行している。そして、電位制御を通じて求めた明部電位VL及び暗部電位VDが感光ドラム17Yに形成されるように、コロナ帯電器19Yのグリッド電圧及び露光装置18Yの半導体レーザー出力パワーが調整される。
実施例1で説明したように、一次転写ローラ60Yが新品状態のとき、定電流制御により、一定の一次転写電流Is:125μAを印加することで、転写効率の高い一次転写が可能である。しかし、電位制御によって感光ドラム17Yの潜像コントラスト(=VD−VL)が変更されると、一次転写電流Is:125μAのままでは、転写不良が発生した。
これは、図9に示すように、潜像コントラストの変更に伴って一次転写時の画像部と非画像部とにおける一次転写コントラスト(一次転写印加バイアスと感光ドラム電位の和)の比率が変化したためである。一次転写総電流Is:125μAは変わらないものの、潜像コントラストの変更に伴って、転写すべきトナーが存在する画像部に流れる一次転写電流が変化してしまったためである。図9は、画像形成装置100において、スラスト方向の画像部5cm、非画像部25cmの画像を感光ドラム17Yより中間転写ベルト30に一次転写したときの画像部と非画像部の転写コントラストを示している。
図9の(a)に示すように、電位制御前、感光ドラム17Yの表面電位は非画像部電位VD:−800Vであり、画像部電位VL:−200Vであった。一次転写部TYのトータルインピーダンスRA:1.0×1007Ω・cmに対して、画像部のトナーを十分に転写できる一次転写電流Is:125μAであり、一次転写印加バイアスは550Vであった。画像部の転写コントラスト1TRc_IM:750V、非画像部の転写コントラスト1Trc_W:1350Vである。
したがって、スラスト方向の画像部5cmに流れる画像部一次転写電流:Is_Im及び、スラスト方向の非画像部25cmに流れる非画像部一次転写電流:Is_Wは次のように計算される。
Is_Im=1TRc_IM/(30cm/5cm)*RA=12.5μA
Is_W =1TRc_W/(30cm/25cm)*RA=112.5μA
図9の(b)に示すように、画像耐久枚数:1000枚後に電位制御が実行されて暗部電位VD、明部電位VLが変化した状態で、一次転写電流Is:125μAの定電流制御により一次転写を行った。電位制御の結果、非画像部電位はVD´:600V、画像部電位はVL´:300Vに変化した。その結果、画像部の転写コントラスト1TRc_IM´:1000V、非画像部の転写コントラスト1Trc_W´:1300Vに変化した。
したがって、スラスト方向の画像部5cmに流れる画像部一次転写電流:Is_Im´及び非画像部25cmに流れる非画像部一次転写電流Is_W´は次のように計算される。
Is_Im´=1TRc_IM´/(30cm/5cm)*RA=18.7μA
Is_W´ =1TRc_W´/(30cm/25cm)*RA=108.3μA
したがって、電位制御前の画像部一次転写電流密度:Is_Imd及び電位制御後の画像部一次転写電流密度:Is_Imd´は次のように計算される。
Is_Imd =12.5μA/5cm=2.5(μA/cm)
Is_Imd´=18.7μA/5cm=3.33(μA/cm)
図10に示すように、実施例2においても、画像部において転写効率95%が確保される一次転写電流密度は2.0μA〜3.0μA/cmであり、電位制御前の画像部一次転写電流密度:Is_Imd=2.5(μA/cm)はこの範囲にある。しかし、電位制御後の画像部一次転写電流密度:Is_Imd´=3.33(μA/cm)はこの範囲から外れてしまっており、画像部のトナーを十分に転写することができなかった。
そこで、実施例2では、潜像コントラストの変更に伴う画像部5cmに流れる画像部一次転写電流の変化を相殺するように、定電流制御の一次転写ターゲット電流の値を変化させている。
図8を参照して図11に示すように、実施例2においては、1000枚の画像形成ごとに電位制御が実行されて非画像部電位VD´及び画像部電位VL´が変更されると(S21のy)、一次転写ターゲット電流値の補正を行う(S22)。そして、電位制御が実行されるごとに補正された一次転写ターゲット電流:Isを用いて画像形成を実行し(S23)、ジョブの残りが無くなると(S24のy)、画像形成ジョブを終了する(S25)。
一次転写ターゲット電流値の補正(S22)では、電位制御後の画像部の一次転写電流密度を、電位制御前のIs_Imd:2.5μAに一致させるように、定電流制御のターゲット電流の変更を行う。
上記のように、感光ドラム17Y表面上の非画像部電位VD´:600V、画像部電位VL´:300Vに変化した場合、一次転写印加バイアス1TRV(1)は次のように計算される。
1TRV(1)=(Is_Imd×5cm×(30cm/5cm)・RA)−VL´=450V
また、このときの非画像部に流れる一次転写電流Is_W(1)は、次のように計算される。
Is_W(1)=(1TRV(1)+Vd´)/(30cm/25cm)・RA=87.5μA
これらから、定電流制御の一次転写ターゲット電流値Is(1)は、次のように再設定する必要がある。
Is(1)=Is_Im(1)+Is_W(1)=12.5μA+87.5μA=100μA
このようにして、スラスト方向に画像部5cm、非画像部25cmの画像に対する電位制御後の定電流制御における一次転写ターゲット電流値が変更される。そして、上記と異なる画像比率、すなわち画像部Pcm、非画像部Qcmの画像を出力する場合、電位制御後の定電流制御における一次転写ターゲット電流値:Is(n)は以下のように設定する。転写部(TY)の長手方向に沿った画像の長さが長いほど定電流制御の電流値を低く設定する。
Is(n)=Is_Im(n)+Is_W(n)
=Is_Imd×P+{(Is_Imd×P×((P+Q)/P)・RA)−VL´+Vd´)/(((P+Q)/Q)・RA)}
以上のように、実施例2では、電位制御後の新しい明部電位VL及び暗部電位VDを用いて、電位制御後の定電流制御の一次転写ターゲット電流値の再設定を行う。非画像部の一次転写コントラストに対する画像部の一次転写コントラストの比率が大きくなる方向に明部電位VL及び暗部電位VDが変更されると、画像部と非画像部とにおける電流密度差が小さくなる。その結果、電流密度差が大きいことを前提として設定された一次転写ターゲット電流値Is(n)では画像部の電流密度が過剰になってしまう。そこで、一次転写ターゲット電流値Is(n)を下げて、画像部の電流密度を適正範囲に導く。一方、非画像部の一次転写コントラストに対する画像部の一次転写コントラストの比率が小さくなる方向に明部電位VL及び暗部電位VDが変更されると、画像部と非画像部とにおける電流密度差が大きくなる。その結果、電流密度差が小さいことを前提として設定された一次転写ターゲット電流値Is(n)では画像部の電流密度が不足してしまう。そこで、一次転写ターゲット電流値Is(n)を上げて、画像部の電流密度を適正範囲に導く。これにより、潜像コントラストの変更に対応して、画像部の一次転写電流密度を図10に示す適正範囲の中心の2.5μA/cmに修正することが可能となった。
<実施例3>
図12は実施例3における定電流制御の構成の説明図である。図13は空気中の絶対水分量が少ない状態と多い状態とにおける転写コントラストの違いの説明図である。図14は空気中の絶対水分量と一次転写部のトータルインピーダンスの関係の説明図である。図15は画像部を流れる転写電流と転写効率の関係の説明図である。図16は実施例3の制御のフローチャートである。
実施例3では、空気中の絶対水分量の変化に伴う画像部の一次転写電流密度Is_Imdの変化を相殺するように定電流制御のターゲット電流を調整する。図12中、実施例1と共通する構成には図2と共通の符号を付して重複する説明を省略する。
図12に示すように、環境センサ76は、中間転写ベルト30の裏面側任意の位置に配置されており、画像形成装置100内の雰囲気温度/湿度を検知し、絶対水分量を算出し、その値を一次転写ターゲット電流値設定部68に送る。
実施例3の一次転写部TYでは、定電流制御により、一定の一次転写電流Is:85μAを常に印加することことができるが、空気中の絶対水分量の変化により、一次転写電流Is:85μAのままでは、転写不良が発生した。
これは、図13に示すように、空気中の絶対水分量の変化に伴って、画像部と非画像部における一次転写コントラスト(一次転写印加バイアスと感光ドラム電位の和)の比率が変化したためである。一次転写総電流Is:85μAは変わらないものの、転写すべきトナーの存在する、画像部に流れる一次転写電流が変化してしまったためである。
図13は、画像形成装置100において、スラスト方向の画像部5cm、非画像部25cmの画像を感光ドラム17Yより中間転写ベルト30に一次転写したときの画像部に流れる転写電流が変化した様子を示している。
図13の(a)に示すように、環境センサ76によって検出された絶対水分量Haが10.0(g/kg)のとき、画像部のトナーを十分に転写できる一次転写電流Is:85μAに対して一次転写印加バイアスは3550Vであった。画像部の転写コントラスト1TRc_IM:3750V、非画像部の転写コントラスト1Trc_W:4350Vであった。絶対水分量Haが10.0(g/kg)のとき、一次転写部のトータルインピーダンスRA:5.0×1007Ω・cmであった。このとき、スラスト方向の画像部5cmに流れる画像部一次転写電流:Is_Im、及びスラスト方向の非画像部25cmに流れる非画像部一次転写電流:Is_Wは次のように求められる。
Is_Im=1TRc_IM/(30cm/5cm)*RA=12.5μA
Is_W =1TRc_W/(30cm/25cm)*RA=72.5μA
図13の(b)に示すように、環境が変化して環境センサ76によって検出された絶対水分量Ha´が20.0(g/kg)になった状態で、同じ一次転写電流Is:85μAの定電流制御により一次転写を行った。
絶対水分量Ha´:20.0(g/kg)においては、定電流制御Is:85μAによる一次転写印加バイアスは、150Vに下降していた。これは、一次転写部TYにおけるトータルインピーダンスRA(Ω)が下がり、一次転写電流Is:85μAに必要な一次転写バイアスが下降したことを示している。
図14に示すように、絶対水分量Ha:10.0(g/kg)では、RA:5.0×1007Ωであったものが、絶対水分量Ha´:20.0(g/kg)では、RA´:1.0×1007Ωにまでダウンしてしまっている。これは、主に一次転写ローラ60Yの弾性層63Yの半導電性ウレタンゴムに含有される水分量の変化により、電流の通り易さが変化したためである。
その結果、図13の(b)に示すように、画像部の転写コントラスト1TRc_IM´:350V、非画像部の転写コントラスト1Trc_W´:950Vとなっていた。このとき、スラスト方向の画像部5cmに流れる画像部一次転写電流:Is_Im´、及びスラスト方向の非画像部25cmに流れる非画像部一次転写電流:Is_W´は次のように求められる。
Is_Im´=1TRc_IM´/(30cm/5cm)*RA´=5.83μA
Is_W´ =1TRc_W´/(30cm/25cm)*RA´=79.1μA
すなわち、画像部においては、絶対水分量:10.0(g/kg)ではIs_Im=12.5μAが、絶対水分量:20.0(g/kg)ではIs_Im´=5.83μAに低下していた。絶対水分量:10.0(g/kg)でのスラスト方向単位長さ(cm)あたりの一次転写電流密度Is_Imd、同じく絶対水分量:20.0(g/kg)での一次転写電流密度Is_Imd´は次のように求められる。
10.0(g/kg):Is_Imd =12.5μA/5cm=2.5(μA/cm)
20.0(g/kg):Is_Imd´=5.83μA/5cm=1.16(μA/cm)
ここで、図15に示すように、実施例3においても、一次転写効率が良好とされるのは95%以上であり、良好とされる画像部の一次転写電流密度は2.0μA〜3.0μAである。
このため、絶対水分量:10.0(g/kg)においては、転写効率の良好な電流密度であるが、絶対水分量:20.0(g/kg)では、転写効率良好な領域から外れてしまい、画像部のトナーを十分に転写することができない。
そこで、実施例3においては、一次転写部TYの絶対水分量の変化に従い、定電流制御の一次転写ターゲット電流の値を変化させている。画像部の一次転写電流密度を、初期のIs_Imd:2.5μAに一致させるように、定電流制御のターゲット電流の変更を行っている。
絶対水分量:20.0(g/kg)の場合の一次転写印加バイアス1TRV(Ha´)、及びこのときの非画像部に流れる一次転写電流Is_W(Ha´)は次のように求められる。
1TRV(Ha´)=(Is_Imd×5cm×(30cm/5cm)・RA(Ha´))−VL=750V
Is_W(Ha´)=(1TRV(Ha´)+Vd)/(30cm/25cm)RA(Ha´)=112.5μA
これらから、定電流制御の一次転写ターゲット電流値Is(Ha´)は次のように再設定する必要がある。
Is(Ha´)=Is_Im(Ha´)+Is_W(Ha´)=12.5μA+112.5μA=125μA
以上は、絶対水分量Ha:10.0(g/kg)からHa´:20.0(g/kg)に変化したときの定電流制御の一次転写ターゲット電流値変更方法を示したものである。上式における一次転写部のトータルインピーダンスRA(Ha)については、図14のテーブルを絶対水分量で参照して求める。
図12を参照して図16に示すように、制御部110は、画像形成ジョブがスタートすると、環境センサ76の出力を取り込んで絶対水分量を求める(S31)。絶対水分量に応じて求めた一次転写部のトータルインピーダンスRA(Ha)の値を用いて定電流制御の一次転写ターゲット電流値の再設定を行う(S32)。そして、画像形成を行い(S33)、残りジョブが0になると画像形成ジョブを終了する(S35)。
ここまでは、スラスト方向に画像部5cm、非画像部25cmの画像について述べてきた。しかし、上記と異なる画像比率、すなわち画像部Pcm、非画像部Qcmの画像を出力する場合は、次のように絶対水分量Haにおける一次転写ターゲット電流値:Is(Ha)を求める。転写部(TY)の長手方向に沿った画像の長さが長いほど定電流制御の電流値を低く設定する。
Is(Ha)=Is_Im(Ha)+Is_W(Ha)
=Is_Imd×P+{(Is_Imd×P×((P+Q)/P)・RA(Ha))−VL+Vd)/(((P+Q)/Q)・RA(Ha))}
このような画像比率に応じた一次転写ターゲット電流値の再設定を行うことで、画像比率が異なっていても、絶対水分量Haの変化に伴う一次転写部のトータルインピーダンスの変化に対応して、画像部の一次転写電流密度を適正範囲に修正できる。
以上のように、実施例3では、環境センサ76によって検出された絶対水分量Haを用いて、電位制御後の定電流制御の一次転写ターゲット電流値の再設定を行う。図13の(a)に示すように、絶対水分量Haが少なくなると、画像部と非画像部とにおける電流密度差が小さくなる。その結果、電流密度差が大きいことを前提として設定された一次転写ターゲット電流値Is(n)では画像部の電流密度が過剰になってしまう。そこで、一次転写ターゲット電流値Is(n)を下げて、画像部の電流密度を適正範囲に導く。一方、図13の(b)に示すように、絶対水分量Haが多くなると、画像部と非画像部とにおける電流密度差が大きくなる。その結果、電流密度差が小さいことを前提として設定された一次転写ターゲット電流値Is(n)では画像部の電流密度が不足してしまう。そこで、一次転写ターゲット電流値Is(n)を上げて、画像部の電流密度を適正範囲に導く。これにより、絶対水分量Haの変化に対応して、画像部の一次転写電流密度を図15に示す適正範囲の中心の2.5μA/cmに修正することが可能となった。
<実施例4>
図17は実施例4の画像形成装置の構成の説明図である。図17に示すように、画像形成装置200は、感光ドラム17より記録材Pへ直接に転写を行う単色のレーザービームプリンタである。
感光ドラム17の周囲に、コロナ帯電器19、露光装置18、現像装置20、転写ローラ50、クリーニング装置24を配置している。感光ドラム17は、アルミニウムシリンダの表面に帯電極性が負極性の感光体層を形成して攻勢され、矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転する。
コロナ帯電器19は、コロナ放電に伴う荷電粒子を照射して感光ドラム17の表面を一様な暗部電位VDに帯電させる。露光装置18は、画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、感光ドラム17の表面に画像の静電像を書き込む。感光ドラム17の非露光部電位VDと露光部電位VLを測定するために、露光装置18による露光位置と現像装置20との間に感光ドラム17に対向させて電位センサ90が設けられている。また、感光ドラム17の周囲の湿度(空気中の絶対水分量)を検出するために環境センサ76が設けられている。
現像装置20は、磁性トナーを主成分とする一成分現像剤を帯電させて固定のマグネットの周囲で回転する現像スリーブに穂立ち状態で担持させて感光ドラム17を摺擦する。負極性の直流電圧Vdcに交流電圧を重畳した振動電圧が現像スリーブに印加されることにより、現像スリーブから、相対的に正極性になった感光ドラム17の露光部にトナーが移転してトナー像が反転現像される。
転写ローラ50は、感光ドラム17に当接して転写部T1を形成する。電源Dは、例えば60μAの定電流が流れるように定電流制御された電圧を転写ローラ50に印加することで、感光ドラム17から記録材Pへトナー像を転写させる。トナー像が転写された記録材Pは、定着装置26へ搬送されて加熱加圧を受けてトナー像を表面に定着された後に機体外部へ排出される。
クリーニング装置24は、感光ドラム17にクリーニングブレードを摺擦させて、記録材Pへの転写を逃れて感光ドラム17に残った転写残トナーを回収する。
制御部110は、電源D1に設けられた転写印加バイアスモニタ部(電圧検出手段)を通じて転写部材(50)に印加する電圧を検出する。制御部110は、画像形成の累積枚数10000枚ごとに、非画像形成時に所定の電流値で定電流制御された電圧を転写部材(50)に印加させる電圧検出モードを実行する。電圧検出モードでは、転写部材(50)に所定の電流値で定電流制御された電圧を印加して、その電圧値を取り込んで転写部T1のトータルインピーダンスを算出する。そして、算出したトータルインピーダンスの値によって、定電流制御に用いる転写ターゲット電流値の変更を行う。
電流設定手段の一例である制御部110は、電圧検出モードにおいて、転写印加バイアスモニタ部(電圧検出手段)が検出した電圧が高いほど、露光部と非露光部の転写コントラストの比率が1に近付くため、定電流制御の電流値を低く設定する。これにより、トナー像の転写を累積して転写部材(50)の抵抗値が高まるほど定電流制御の電流値が低く設定される。
また、電位センサ90は、感光体(17)に対向配置されて非露光部電位VDと露光部電位VLとを検出可能である。制御部110は、電位センサ90を通じて検出した感光ドラム17の非露光部電位VDと露光部電位VLとの電位差が大きくなるほど定電流制御の電流値を高く設定する。
また、湿度検出手段(76)は、感光体(17)の周囲の湿度を検出する。制御部110は、湿度検出手段(76)によって検出された湿度(空気中の絶対水分量)が低いほど露光部と非露光部の転写コントラストの比率が1に近付くため、定電流制御の電流値を低く設定する。
以上のように実施例4では、転写部のトータルインピーダンスの実測値と露光部電位及び非露光部電位の実測値と空気中の絶対水分量とに応じた複合的な制御を行うことで画像部の一次転写電流密度を2.5μA/cmに修正できる。
17Y、17M、17C、17K 感光体(感光ドラム)
18Y、18M、18C、18K 露光手段(露光装置)
19Y、19M、19C、19K 帯電手段(コロナ帯電器)
20Y、20M、20C、20K 現像手段(現像装置)
30 中間転写体(中間転写ベルト)
60Y、60M、60C、60K 転写部材(一次転写ローラ)
65 一次転写バイアス印加部、67 定電流制御回路、
68 電流設定手段(設定一次転写ターゲット電流値設定部)
69 一次転写印加バイアスモニタ部、75 電位測定部、76 環境センサ
90Y、90M、90C、90K 電位センサ
110 制御部
P 記録材
PY、PM、PC、PK 画像形成部
TY、TM、TC、TK 一次転写部

Claims (6)

  1. 感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電手段と、
    非露光部電位に帯電された前記感光体を露光して露光部電位の静電像を形成する露光手段と、
    前記静電像にトナーを付着させてトナー像に現像する現像手段と、
    前記感光体との間に転写媒体を挟持してトナー像の転写部を形成する転写部材と、
    前記転写部材に電圧を印加してトナー像を転写媒体へ転写させる定電流制御された電源と
    記転写部の長手方向に沿った画像比率が第1の画像比率の場合の前記定電流制御の電流値を、前記第1の画像比率より低い第2の画像比率の場合の前記定電流制御の電流値より低く設定する電流設定手段と、を備える画像形成装置において、
    前記電流設定手段は、トナー像の転写時に前記転写部材に印加する電圧と前記感光体の表面電位との電位差を転写コントラストとするとき、前記非露光部の転写コントラストに対する前記露光部の転写コントラストの比率が第1の比率の場合の前記定電流制御の電流値を、前記第1の比率より低い第2の比率の場合の前記定電流制御の電流値より低く設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像形成装置内の温度と湿度を検知する検知部材を備え、
    前記電流設定手段は、前記検知部材の検知結果により空気中の水分量が第1の水分量の場合の前記定電流制御の電流値を、前記第1の水分量より高い第2の水分量の場合の前記定電流制御の電流値より低く設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記電流設定手段は、前記転写部材の抵抗値が第1の抵抗値の場合の前記定電流制御の電流値を、前記第1の抵抗値より低い第2の抵抗値の場合の前記定電流制御の電流値より低く設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記転写部材に印加する電圧を検出する電圧検出手段を備え、
    前記電流設定手段は、非画像形成時に所定の電流値で定電流制御された電圧を前記転写部材に印加させる電圧検出モードを実行し、前記電圧検出モードで前記電圧検出手段が検出した電圧が第1の電圧の場合の前記定電流制御の電流値を、前記第1の電圧より低い第2の電圧の場合の前記定電流制御の電流値より低く設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記電流設定手段は、前記非露光部電位と前記露光部電位との電位差の絶対値が第1の電位差の場合の前記定電流制御の電流値を、前記第1の電位差の絶対値より高い第2の電位差の絶対値の場合の前記定電流制御の電流値より低く設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記感光体に対向配置されて前記非露光部電位と前記露光部電位とを検出可能な電位センサを備え、
    前記電流設定手段は、前記電位センサの出力に基づいて前記定電流制御の電流値を設定することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
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