JP6168910B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式により画像を形成する画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置では、像担持体としての電子写真感光体(感光体)を帯電させ、帯電した感光体を画像情報に応じて露光して静電像を形成し、この静電像をトナーで現像した後に被転写体に転写させることによって画像を形成する。感光体から被転写体へのトナー像の転写手段としては、感光体に直接又は被転写体を介して当接されて、転写バイアスが印加される、転写ローラなどの転写部材が広く用いられている。
また、従来、転写手段の電気抵抗の変動に起因する転写不良の発生を抑制するために、転写バイアスを決定する制御の方式として、ATVC制御方式、PTVC制御方式といわれる方式がある(特許文献1、特許文献2)。これらの方式では、画像形成に先立ち転写部に電圧を印加して、転写部に流れる電流値(転写電流値)を測定し、画像形成時の転写部で用いる電圧条件を設定する。すなわち、画像形成に先立ち転写手段の電気抵抗に係る情報を測定し、その測定結果に応じて画像形成時に転写手段に印加する転写バイアスを制御する。
ここで、上述のような転写バイアスを決定する制御は、前多回転時、前回転時あるいは紙間などにダウンタイム(調整動作などのために画像を出力できない期間)を設けて行われる。そして、その際の転写手段の電気抵抗に係る情報に基づいて、画像形成時の転写バイアスの電圧値(転写電圧値)が決定される。転写電圧値は、ある時点で適切な値に決定されても、例えば画像形成装置の装置本体の雰囲気温度の変化、転写手段の温度の変化、転写手段の通電による電気抵抗値の上昇などによって、徐々に適切な値ではなくなっていく。そのため、頻繁にATVC制御やPTVC制御を行うこと、すなわち、転写バイアスを決定する制御の実行頻度を多くすることが考えられる。例えば、画像形成装置が置かれた環境(温湿度など)が変化した場合や、所定枚数の画像形成が行われた際など、転写手段の電気抵抗値が変化し得る条件を満たした場合に、ATVC制御やPTVC制御を実行することができる。より具体的には、前多回転時や前回転時に頻繁に実行したり、連続プリント中に連続プリントを中断して紙間に時間を設けて実行して再び連続プリントに戻ったりすることができる。
転写バイアスを決定する制御の実行頻度を多くすることで、転写手段の電気抵抗値が変化した場合でも、それぞれの時点での転写手段の電気抵抗値に応じた転写バイアスを印加することができる。しかしながら、ダウンタイムが長くなり、生産性に影響を与えてしまうことがある。
そのため、ATVC制御やPTVC制御によって一度決定された転写電圧値を、より簡易な制御で補正する補正制御が行われている(特許文献3)。すなわち、補正制御では、ATVC制御やPTVC制御によって一度決定された転写電圧値の転写バイアスを印加しても、検知される転写電流値がターゲット電流値からずれてしまっている場合に、これをターゲット電流値に近づけるように転写電圧値を補正する。つまり、検知される転写電流値とターゲット電流値との差分の電流値(電流差)を計算して、この電流差に対応する分の電圧値を、ATVC制御やPTVC制御により決定されている転写電圧値に対して加算や減算する。このような補正制御は、前回転時や連続プリント中の紙間などのタイミングで行うことができるが、ATVC制御やPTVC制御により転写バイアスを決定する制御より簡易であるため、生産性への影響を可及的に少なくすることができる。
ところで、上述のような補正制御において検知される転写電流値は、感光体の表面にかぶりトナーと呼ばれる非画像部へ付着するトナーが存在するか否かによって変わってくる。かぶりトナーは、現像手段の現像剤担持体が駆動され、該現像剤担持体に現像ACバイアス(現像バイアスの交流電圧成分)が印加されている場合に、感光体の表面に存在しやすくなる。そして、通常、同じ転写電圧値の転写バイアスを印加した場合でも、現像ACバイアスが印加されている状態とされていない状態とでは、転写電流値が異なってくる。より具体的には、所定の転写電圧値の転写バイアスが印加された状態で、現像ACバイアスがOFFからONの状態にされると、ONの状態とされた際に現像部にあった感光体の部位が転写部に到達した際から転写電流値が小さくなる。
図9は、現像ACバイアスのON/OFFによる転写電流値の推移を示す。同図に示すように、通常、前回転時には、画像域の直前のタイミングで現像ACバイアスがONの状態にされている。これは、次のような理由による。すなわち、現像剤担持体を駆動し、現像ACバイアスをONにすることにより、通常、現像剤の劣化が進行する。そのため、画像形成時以外は、現像剤担持体の駆動を停止し、現像ACバイアスをOFFにして、現像剤の劣化を抑制することが望ましい。
前述のATVC制御やPTVC制御は、画像形成時のターゲット電流値に相当する転写電圧値を求めるものであるため、画像形成時と同じく現像ACバイアスが印加されている状態で転写電流値を検知することが望まれる。そのため、通常、ATVC制御やPTVC制御は、現像ACバイアスが印加されている状態で行なわれる。同様に、前述の補正制御も、現像ACバイアスが印加されている状態で行なうことが、実際の画像形成時に対応する条件で転写電流値を検知して補正を行うためには望ましい。
しかしながら、補正制御において転写電流値を検知するタイミングでは、必ずしも現像ACバイアスが印加されない状況が存在する。この場合、かぶりトナーが存在していないために、検知される転写電流値は、現像ACバイアスが印加されている通常の画像形成時よりも大きくなってしまう。
特開平2−123385号公報 特開平5−181373号公報 特開平10−207262号公報
上述のような現像ACバイアスの有無によるかぶりトナーの有無に起因する、補正制御時に検知される転写電流値の差分を補正するために、次のような方法が考えられる。すなわち、現像ACバイアスの有無で想定される補正制御時に検知される転写電流値の差分値を所定の設定値として定める。そして、その設定値を、補正制御時に現像ACバイアスが印加されていない状態で検知された転写電流値から差し引く。こうして得られた値を、現像ACバイアスが印加されている状態での転写電流値に相当する値として、転写電圧値の補正のために用いる。
しかしながら、現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値は、かぶりトナーの量に応じて大きく変わる。そして、かぶりトナーの量は、例えば画像形成装置が置かれた環境や、画像形成の繰り返し(耐久)による現像剤の劣化状況などにより大きく異なる。一般的には、かぶりトナーの量は、トナーの帯電量に比例し、帯電量が低くなる高温高湿環境下や、画像形成の繰り返しによる現像剤の劣化後に、かぶりトナーの量は多くなる。
このように条件により大きく異なるかぶりトナー量に対して、現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値として一つの設定値を用いたのでは、条件によっては補正後の転写電圧値が適正な値にならない場合がある。これにより、転写電流値がターゲット電流からずれてしまい、転写不良などの異常画像の原因になる可能性がある。
したがって、本発明の目的は、設定されている転写電圧値を補正する補正制御を実行することでダウンタイムの低減を図ると共に、該補正制御の精度を向上することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、移動可能な像担持体と、バイアスが印加されて前記像担持体を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像担持体に静電像を形成する像形成手段と、前記像担持体に形成された静電像に現像部でトナーを供給してトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段にバイアスを印加する現像バイアス印加手段と、転写部において前記像担持体から被転写体にトナー像を転写させる転写手段と、前記転写手段にバイアスを印加する転写バイアス印加手段と、前記転写バイアス印加手段により前記転写手段にバイアスが印加されている際の電流値を検知する検知手段と、前記転写のために前記転写手段に印加するバイアスの電圧値を前記検知手段の検知結果に基づいて決定する決定手段と、非画像形成時に前記決定された電圧値の前記転写のためのバイアスが前記転写手段に印加されている際に前記検知手段により検知された検知電流値と、目標電流値と、の差に応じて、前記決定された前記転写のためのバイアスの電圧値を補正する補正手段と、を有する画像形成装置において、前記検知電流値を、前記検知電流値が検知された際の条件と画像形成時に対応する所定の条件との違いによる、前記検知手段により検知される電流値の差分値に応じて調整する調整手段と、前記調整手段が前記検知電流値の調整に用いる前記差分値を変更する変更手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、設定されている転写電圧値を補正する補正制御を実行することでダウンタイムの低減を図ると共に、該補正制御の精度を向上することができる。
画像形成装置の概略構成を示す模式的な断面図である。 画像形成装置の要部の概略制御ブロック図である。 PTVC制御を説明するためのグラフ図である。 前回転時における転写電圧値の補正制御を説明するためのタイミングチャート図である。 紙間における転写電圧値の補正制御を説明するためのタイミングチャート図である。 転写電圧値の補正制御の手順の一例を示すフローチャート図である。 転写電圧値の補正制御の手順の他の例のフローチャート図である。 画像形成装置の他の例の要部の概略制御ブロック図である。 条件の違いにより検知される転写電流の差分値を説明するためのタイミングチャート図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例に係る画像形成装置100の概略構成を示す模式的な断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像の形成が可能な中間転写方式を採用したタンデム型のプリンターである。
画像形成装置100は、一定の間隔をおいて一列に配置された4つの画像形成部(ステーション)SY、SM、SC、SKを有する。各画像形成部SY、SM、SC、SKは、それぞれイエロー(Y)マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を形成する。
なお、本実施例では、各画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作は、使用するトナーの色が異なることを除けば、実質的に同じである。したがって、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成部Sは、移動可能な像担持体としてのドラム型(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って順に、次の各手段が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。次に、像形成手段としての露光手段である露光装置3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、転写部において像担持体から被転写体にトナー像を転写させる1次転写手段としての、ローラ状の1次転写部材である1次転写ローラ5が配置されている。次に、像担持体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6が配置されている。
また、各画像形成部SY、SM、SC、SKの感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと対向するように、被転写体の一例である、中間転写体としての無端状のベルトで構成された中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、複数の張架ローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ71、アイドルローラ72及びテンションローラ73に、所定の張力をもって張架され、その内面が支持されている。そして、駆動ローラ71が回転駆動されることによって、中間転写ベルト7は図中矢印R2方向に回転駆動される。中間転写ベルト7の内周面側において、各感光ドラム1に対向する位置には、上述の1次転写ローラ5がそれぞれ配置されている。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光ドラム1に押圧されており、中間転写ベルト7と感光ドラム1とが接触する1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成している。また、中間転写ベルト7の外周面側において、駆動ローラ(対向ローラ)71と対向する位置には、2次転写手段としてのローラ状の2次転写部材である2次転写ローラ8が配置されている。2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して駆動ローラ71に押圧されており、中間転写ベルト7と2次転写ローラ8とが接触する2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成している。また、中間転写ベルト7の外周面側において、テンションローラ73に対向する位置には、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置10が配置されている。
各画像形成部Sにおいて、感光ドラム1と、これに作用するプロセス手段としての帯電ローラ2、現像装置4及びドラムクリーニング装置6とは、一体的に画像形成装置100の装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ12を構成している。
画像形成時には、回転駆動される感光ドラム1の表面が、帯電ローラ2により略一様に帯電させられる。次に、帯電した感光ドラム1の表面が、各画像形成部Sに対応した画像情報に応じて露光装置3によって走査露光され、これにより感光ドラム1の表面に静電像(静電潜像)が形成される。次に、感光ドラム1に形成された静電像は、現像装置4によって各画像形成部Sに対応した色のトナーによってトナー像として現像される。
次に、感光ドラム1に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ5の作用により、回転駆動されている中間転写ベルト7に転写(1次転写)される。このとき、1次転写ローラ5には、1次転写バイアス印加手段としての1次転写電源E1から、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次転写バイアスが印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各画像形成部Sの各感光ドラム1に形成された各色のトナー像が、各1次転写部N1Y、N1M、N1C、N1Kにおいて中間転写ベルト7に順次に重ね合わせるようにして転写(1次転写)される。そして、中間転写ベルト7に転写されたトナー像は、2次転写部N2において、2次転写ローラ8の作用により、記録用紙などの記録材Pに転写(2次転写)される。このとき、2次転写ローラ8には、図示しない2次転写バイアス印加手段としての2次転写電源から、現像時のトナーの帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である2次転写バイアスが印加される。また、記録材Pは、記録材供給ローラ11により給送されて、中間転写ベルト7上のトナー像と同期がとられて2次転写部N2に搬送されてくる。
トナー像が転写され、2次転写ローラ8から分離された記録材Pは、定着手段としての定着装置9に搬送される。そして、記録材Pは、定着装置9の定着ローラ9aと加圧ローラ9bとの間の定着ニップ部N3で加圧及び加熱されることで、その上にトナー像が定着される。トナー像が定着された後、この記録材Pは画像形成装置100の装置本体の外部に排出される。
また、1次転写部N1において中間転写ベルト7に転写しきれずに感光ドラム1上に残留したトナー(1次転写残トナー)は、ドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。また、2次転写部N2において記録材Pに転写しきれずに中間転写ベルト7上に残留したトナー(2次転写残トナー)は、ベルトクリーニング装置10によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。
本実施例では、感光ドラム1は、アルミニウム製のシリンダの外周面に、帯電極性が負極性の有機光導電体層(OPC)を形成して構成されており、直径が30mmである。この感光ドラム1は、感光体駆動手段としてのドラム駆動モータM1(図2)により、図中矢印R1方向に回転駆動される。
本実施例では、帯電ローラ2は、金属性の回転軸の表面に抵抗性の弾性層を被せて形成されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1に圧接されており、感光ドラム1の回転に従動して回転する。この帯電ローラ2は、図示しない帯電バイアス印加手段としての帯電電源により、直流電圧成分に交流電圧成分が重畳された帯電バイアスが印加されて、感光ドラム1の表面を略一様な負極性の電位に帯電させる。
本実施例では、露光装置3は、レーザースキャナー装置とされる。この露光装置3は、各画像形成部Sに対応する分解色画像を展開した走査線画像データに従ってON−OFF変調されたレーザービームを、回転ミラーで走査することによって、帯電した感光ドラム1の表面に該画像データに応じた静電像(静電潜像)を書き込む。
本実施例では、現像装置4としては、現像剤として主に非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とからなる2成分現像剤を用いる2成分現像方式を採用した2成分現像装置を用いた。現像装置4は、トナーをキャリアに混合した2成分現像剤を攪拌して、トナーを負極性に、キャリアを正極性にそれぞれ帯電させる。すなわち、本実施例では、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)は負極性である。帯電した2成分現像剤は、回転可能な現像剤担持体としての現像スリーブ41によって感光ドラム1との対向部(現像部)Gに搬送される。現像スリーブ41は、現像駆動手段としての現像駆動モータM2(図2)により回転駆動される。そして、現像バイアス印加手段としての現像電源E2(図2)により、負極性の直流電圧成分(現像DCバイアス)に交流電圧成分(現像ACバイアス)が重畳された現像バイアスが、現像スリーブ41に印加される。これによって、現像スリーブ41よりも相対的に正極性となっている感光ドラム1の露光部へトナーが移動されて、静電像が反転現像される。すなわち、一様に帯電させた後に画像情報に応じて露光されて電位の絶対値が低下した感光ドラム1の表面の露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーを供給することで、トナー像が形成される。
本実施例では、1次転写ローラ5は、長手方向(回転軸方向)の両端部を付勢手段としてのバネ部材によって付勢されて、中間転写ベルト7を挟み込むようにして感光ドラム1に圧接されている。
1次転写ローラ5としては、例えば2000V印加時の電気抵抗値が1×102〜108Ωの半導電性のものを用いることができる。具体的には、本実施例では、1次転写ローラ5としては、ニトリルゴムとエチレン−エピクロルヒドリン共重合体とのブレンドにより形成された、外径が16mm、芯金の直径が8mmのイオン導電性スポンジローラを用いた。この1次転写ローラ5の電気抵抗値は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で印加電圧2kVのとき1×106〜108Ω程度である。
ここで、一般に、転写部材としての転写ローラの材料としては、イオン性物質を含有したポリウレタン発泡ローラやニトリルブタジエンゴム(NBR)発泡ローラのほか、次のようなものなどが使用されている。すなわち、カーボンブラックなどの導電性粉末を分散させたエチレンプロピレン−ジエンゴム(EPDM)発泡ローラなどである。電子導電材としてのカーボンブラックを使用したローラでは、安定した分散性及び電気抵抗値のばらつきを調整することが難しく、量産において1桁以内の安定した電気抵抗値の保持が困難であることがある。これに対して、イオン導電材料を用いたローラは、安定した電気抵抗値を得やすいという特徴がある。そのため、例えば転写部に定電圧を印加して被転写体にトナー像を転写する画像形成装置では、転写部材として、安価で電気抵抗の調整がしやすい、イオン導電性の発砲スポンジを用いたローラなどが用いられている。このようなローラは、導電性の芯金の外周面に弾性層が設けられて、この弾性層に導電性を持たせるように構成される。その一方で、イオン導電剤はゴムと均一に混合し易いが、吸湿性があり、導電性が温度、湿度などの環境要因に影響され、電気抵抗値が大きく変化することがある。具体的には、低温低湿環境下では、その電気抵抗値が数100倍にもなることがある。また、イオン導電材料を用いたローラは、通電を続けることでイオン導電材料の偏りが起こり、その電気抵抗値が上昇していくことがある。
クリーニング装置6は、クリーニングブレードにより感光ドラム1の表面を摺擦して、1次転写部N1を通過した感光ドラム1の表面に付着した転写残トナーを除去する。ベルトクリーニング装置10も同様の構成とすることができる。
本実施例では、2次転写ローラ8は、長手方向(回転軸方向)の両端部を付勢手段としてのバネ部材によって付勢されて、中間転写ベルト7を介して駆動ローラ(対向ローラ)71に圧接されている。本実施例では、6.5kgfの圧力で圧接されている。なお、駆動ローラ(対向ローラ)71は接地電位に接続されている。本実施例では、2次転写ローラ8としては、ニトリルゴムとエチレン−エピクロルヒドリン共重合体とのブレンドにより形成された、外径が18mm、芯金の直径が10mmのイオン導電性スポンジローラを用いた。この2次転写ローラ8の電気抵抗値は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で印加電圧2kVのとき1×106〜108Ω程度である。
本実施例では、中間転写ベルト7としては、比誘電率ε=3〜5、体積抵抗率ρv=1×106〜1011Ω・mの半導電性のポリイミド樹脂で形成されたベルトを用いた。なお、駆動ローラ71は、ゴム材料で構成された弾性層を有し、この弾性層としては、EPDMゴムに導電性カーボンを分散させた厚み0.5mmの半導電性ゴムを使用した。また、この駆動ローラ71の電気抵抗値は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で印加電圧10Vのとき1×101〜105Ω程度である。
2.制御態様
図2は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。
コントローラ110は、演算処理を行う中心的素子である制御手段としてのCPU111、記憶手段としてのROM、RAMなどのメモリ(記憶媒体)112などを有して構成される。書き換え可能なメモリであるRAMには、コントローラ110に入力された情報、検知された情報、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。CPU111とROM、RAMなどのメモリ112とは互いにデータの転送や読込みが可能となっている。
1次転写ローラ5には、1次転写電源(高圧回路)E1が接続されている。また、この1次転写電源E1には、コントローラ110の制御のもとで1次転写電源E1が1次転写ローラ5に印加するバイアスを制御するバイアス制御部120が接続されている。このバイアス制御部120には、1次転写電源E1により1次転写ローラ5に所定の電圧値のバイアスが印加されている際に流れる電流値を検知する検知手段としての電流検知回路121が設けられている。
本実施例の1次転写電源E1は、コストダウンなどのために、定電流回路と定電圧回路とのうち、定電流回路は備えておらず、定電圧回路のみを備えている。そのため、本実施例では、1次転写のために1次転写電源E1により1次転写ローラ5に印加するバイアスの条件を決定する制御として、詳しくは後述するように、定電圧回路で行なうPTVC制御を用いる。また、本実施例の1次転写電源E1の出力値の範囲は、0〜3.5kVである。つまり、詳しくは後述するPTVC制御により決定される1次転写に必要なターゲット電流値に相当する電圧値の範囲は、0〜3.5kVになる。
また、コントローラ110には、ドラム駆動モータM1、現像電源E2、現像駆動モータM2などが接続されている。コントローラ110は、ドラム駆動モータM1のON/OFF、現像電源E2のON/OFF及び出力値、現像駆動モータM2のON/OFFなどを制御する。したがって、コントローラ110は、他の動作との関係において、ドラム駆動モータM1、現像電源E2、現像駆動モータM2などのON/OFFの状態を検知できる。
なお、図2では、簡略化のために、1次転写電源E1、バイアス制御部120、ドラム駆動モータM1、現像電源E2、現像駆動モータM2は、それぞれ一の画像形成部Sに対応して1個ずつしか図示されていない。ただし、本実施例では、少なくとも1次転写電源E1、バイアス制御部120、現像電源E2は、それぞれ画像形成部Sごとに設けられている。
また、画像形成装置100は、画像形成装置100の装置本体が置かれた環境に関する情報を検知する環境検知手段として、相対湿度、水分量、温度を検知可能な環境センサー130を有する。環境センサー130は、コントローラ110に接続されている。
コントローラ110は、画像形成装置100の各部を統括的に制御してシーケンス動作させる。コントローラ110は、画像読取り装置やパーソナルコンピュータなどの外部のホスト装置(図示せず)から画像形成信号(画像データ、制御指令)などが入力され、これに従って画像形成装置100の各部を制御して、画像形成動作を実行させる。また、本実施例では、コントローラ110は、1次転写電源E1により1次転写ローラ5に転写のために印加するバイアスの電圧値を電流検知回路121の検知結果に基づいて決定する決定手段としての機能を有する。さらに、本実施例では、コントローラ110は、詳しくは後述する補正手段、調整手段、変更手段としての機能をそれぞれ有する。
3.転写バイアスの制御
次に、転写バイアスの制御方法について説明する。前述のとおり、ATVC制御方式、PTVC制御方式といわれる方式のものがある。
ATVC制御(Active Transfer Voltage Control)方式では、トナー像や記録材が通過していない転写部に、画像形成時のトナー像の転写に必要な電流値に対応させた定電流をターゲット電流値として供給(印加)して、その際に出力される電圧値を測定する。これにより、転写手段の電気抵抗に係る情報を検知することができる。そして、その測定結果に基づいて、画像形成時の転写手段に印加する電圧値を設定する。
また、PTVC制御(Programable Transfer Voltage Control)方式では、トナー像や記録材が通過していない転写部に、複数段階(複数水準)の定電圧を印加して、それぞれの段階(水準)で転写部に流れる電流値を測定する。そして、得られた複数段階(水準)の電圧−電流データから、画像形成時のトナー像の転写に必要な電流値(ターゲット電流値あるいは目標転写電流値)に相当する電圧値を補間演算し、その演算結果に基づき、画像形成時に用いる定電圧を設定する。このときのターゲット電流値は、画像形成装置が置かれた環境の温度や湿度によって異なるトナー帯電量に対応して予め設定された、転写電流値テーブルに従って設定される。このように、ATVC制御では転写手段の電気抵抗に係る情報の検知を定電流制御で行うのに対し、PTVC制御では定電圧制御のみで行う。そのため、回路が簡素化され、検知精度も向上させやすい。
本実施例では、前述のように、コストダウンなどのために、1次転写電源E1は定電流回路を備えていない。したがって、転写バイアスの制御方法としてはPTVC制御を用いる。
ここで、PTVC制御による転写電圧値の決定は、所定のタイミングで、非画像形成時に行われる。非画像形成時としては、次のものが挙げられる。画像形成装置の電源投入時やスリープモードからの復帰時など所定の準備動作が実行される前多回転時がある。また、画像形成開始指示が入力されてから実際に画像情報に応じた画像を書き出すまでに所定の準備動作が実行される前回転時がある。また、連続画像形成時の記録材と記録材との間に対応する紙間がある。また、画像形成が終了した後に所定の整理動作(準備動作)が実行される後回転時がある。また、所定のタイミングとしては、例えば、ジョブ(一の画像形成開始指示による単独又は複数の記録材に対する一連の画像形成動作)ごとの前回転時、所定の画像形成枚数ごとの前回転時、後回転時又は紙間などが挙げられる。
また、本実施例では、ダウンタイムを低減して、生産性に与える影響を少なくするために、前述のようなPTVC制御などによって一度決定された転写電圧値を、より簡易な制御で補正する補正制御を行う。これにより、PTVC制御などにより転写電圧値を決定するためにダウンタイムを過度に設けることなく、適正な転写電流を得ることができる。なお、PTVC制御などにより転写電圧値を決定する制御の実行頻度を低減できれば、補正制御の実行頻度は任意である。例えば、ジョブごとに前回転時にPTVC制御などにより転写電圧値を決定する制御を実行すると共に、当該ジョブにおける紙間に補正制御を実行することができる。また、例えば、所定の画像形成枚数ごとに前回転時などにおいてPTVC制御などにより転写電圧を決定する制御を実行すると共に、所定の画像形成枚数ごとにあるいはジョブごとに前回転時や紙間などにおいて補正制御を実行することができる。
しかしながら、この補正制御には、前述のように、現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値が、環境などの条件によるかぶりトナーの量に応じて大きく変わることによって、補正後の転写電圧値が適正な値にならない場合があるという問題がある。
そこで、本実施例では、以下詳しく説明するようにして、現像ACバイスの有無による転写電流値の差分値を変更して、設定されている転写電圧値を適正に補正できるようにする。
4.転写電圧値の決定及び補正
次に、本実施例における転写電圧値を決定及び補正する動作についてより詳細に説明する。本実施例では、この動作は、各画像形成部SY、SM、SC、SKにおいて実質的に同じであるので、以下、一の画像形成部Sに注目して説明する。
4−1.PTVC制御
まず、本実施例におけるPTVC制御についてより詳細に説明する。図3は、PTVC制御において測定される印加電圧値と検知電流値との関係(電圧−電流特性)を示した模式図である。
1次転写部N1にトナー像が通過していない期間に、1次転写ローラ5に、電位の異なる複数水準の電圧値Vα、Vβ、Vθを印加し、その際に流れる電流値Iα、Iβ、Iθを電流検知回路121によって検知する。そして、その電圧−電流特性から、1次転写に必要なターゲット電流値(Itarget)に相当する電圧値を補間演算し、該ターゲット電流値(Itarget)に相当する転写電圧値(Vtarget)を求める。PTVC制御によるターゲット電流値(Itarget)に相当する転写電圧値(Vtarget)の計算値が、1次転写電源E1の出力の上限値である3.5kvを越えた場合は、その上限値である3.5kvを転写電圧値として印加する。
本実施例では、決定手段としてのコントローラ110が、上述のようなPTVC制御における電圧−電流特性の取得動作の制御、PTVC制御による転写電圧値の算出、決定を行う。
4−2.補正制御
次に、本実施例における転写電圧値の補正制御についてより詳細に説明する。図4、図5は、それぞれ(1)前回転時、(2)紙間において補正制御を行う場合の転写電流値の推移を示すチャート図である。
4−2−1.前回転時における補正制御
図4に示すように、前回転時には、タイミングt1にて、現状で設定されている転写電圧値の1次転写バイアスが立ち上げられる。なお、前回転時には、タイミングt1又はそれ以前に、感光ドラム1の回転が開始されると共に、本実施例では画像形成時と同じ条件での帯電ローラ2への帯電バイアスの印加が開始されている。ここで、現状で設定されている転写電圧値は、PTVC制御により決定された値であっても、PTVC制御により一度決定された後に補正制御で補正された値であってもよい。
その後、コントローラ110は、1次転写バイアスが立ち上がり、出力が安定するのを待って、タイミングt2から、電流検知回路121により1次転写ローラ5の1周分の電流値を8msecごとに複数点分検知し、タイミングt3にて検知を終える。なお、転写電流値を検知する期間は、1次転写ローラ5の1周分に限定されるものではなく、2周分以上であってもよいし、所望により1周未満であってもよい。ただし、1次転写ローラ5の周方向における転写電流値の平均値をより精度よく求める観点からは、少なくとも1次転写ローラ5の1周分の期間にわたり転写電流値を検知することが好ましい。
通常、現像ACバイアスの印加は、画像域の直前で開始される。ここで、画像域とは、感光ドラム1の表面の移動方向における、トナー像が形成され得る感光ドラム1の領域である。そのため、現像ACバイアスの印加が開始されるまでには、上記転写電流値の検知が終了することになる。したがって、ここで検知される転写電流値(検知電流値)は、現像ACバイアスが印加されていない状態で検知された値である。なお、本実施例では、現像ACバイアスのON/OFFタイミングと、現像DCバイアスのON/OFFのタイミング及び現像スリーブ41の回転駆動のON/OFFのタイミングとは、実質的に同じタイミングとされている。したがって、現像ACバイアスが印加されていないときは、現像DCバイアスも印加されておらず、また現像スリーブ41の回転は停止している。一方、現像ACバイアスが印加されているときは、現像DCバイアスも印加されており、また現像スリーブ41は回転している。
前述のように、画像形成時と同じように現像ACバイアスが印加された状態では、かぶりトナーの量の分だけ転写電流値が小さくなる。1次転写に必用なターゲット電流値は、画像形成時の現像ACバイアスが印加された状態での電流値を想定した値に設定されている。そのため、画像形成時の条件と合わせるためには、現像ACバイアスが印加されない状態での転写電流値から、現像ACバイアスが印加されない状態と印加された状態とでの転写電流値の差分値を差し引いて、ターゲット電流値と比較する必要がある。そして、その差し引いた後の転写電流値とターゲット電流値との電流差に相当する電圧値で転写電圧値を補正することで、転写電流値をターゲット電流値に近づけることができる。本実施例では、この際に用いる現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値が、環境ごとに設定されて、該差分値と環境情報との関係を示す情報であるテーブルとしてメモリ112に設定されている。
表1に、実験により求めた、環境ごとに設定される現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値のテーブルを示す。
Figure 0006168910
感光ドラム1上のかぶりトナーの量は、トナーの帯電量により異なる。例えば、本実施例で用いるトナーの帯電量は、特にトナーが置かれた環境の相対湿度に従う傾向がある。したがって、本実施例では、環境区分を、相対湿度によって7区分し、それぞれの区分でのかぶりトナーの量に応じて、現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を設定した。例えば、本実施例では、相対湿度5%と相対湿度80%の環境では、かぶりトナーの量の差による転写電流値の差分は、3.5μA(=3.9μA−0.4μA)にもなる。なお、環境区分は、相対湿度によって設定することに限定されるものではなく、カブリトナーの量に感度を有する任意の環境情報、例えば、温度、湿度、絶対水分量などによって設定してもよい。
コントローラ110は、補正制御における転写電流値の検知時に、環境センサー130により環境を検知し、その検知結果に係る相対湿度に応じて、表1に示すテーブルから現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を読み出す。表1の環境区分1〜7の間の相対湿度の場合には、線形補間して対応する相対湿度に応じた現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を読み出す。すなわち、コントローラ110は、検知電流値の調整に用いる差分値を、環境情報としての相対湿度情報に応じて変更する。
次に、コントローラ110は、検知電流値から、上述のようにしてテーブルに基づいて求めた現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を差し引く。すなわち、コントローラ110は、検知電流値を、環境情報としての相対湿度情報に応じて変更した差分値で調整する。そして、コントローラ110は、この差し引いた後の転写電流値をメモリ112に保持する。なお、本実施例のように、電流値を複数点分検知する場合は、各点の検知電流値から当該検知電流値が得られた際の環境に応じた上記差分値を差し引く。あるいは、前回転時に複数点の検知電流値を実質的に連続して検知する場合のように、各点の検知電流値が得られた際の環境が実質的に同じであると見なせる場合は、各点の検知電流値を平均した値から、当該環境に応じた上記差分値を差し引いてもよい。そして、このようにして得られた電流値の平均値をメモリ112に保持する(ここでは、このような平均値も含めて、検知電流値から差分値を差し引いた値ということがある。)。
次に、コントローラ110は、検知電流値から現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を差し引いた後の転写電流値と、ターゲット電流値とを比較する。そして、コントローラ110は、該差し引いた後の転写電流値をターゲット電流値に近づけるために、該差し引いた後の転写電流値とターゲット電流値との電流差を計算する。また、コントローラ110は、その電流差に相当する電圧値(補正電圧値)を、PTVC制御において求められた複数水準の電圧−電流データから計算する。このとき、電流差に相当する補正電圧値は、図3に示すようなPTVC制御において求められた複数水準の電圧−電流データの線形の傾きから算出する。そして、コントローラ110は、現状で設定されている(すなわち、印加している)1次転写バイアスの転写電圧値に対して、上述のようにして求めた補正電圧値を加算又は減算し、画像形成時に印加する転写電圧値を決定する。
その後、コントローラ110は、1次転写電源E1の出力値の切り替え時間を要するため、少なくとも画像域が1次転写部N1に到達する前のタイミングt4(t1から80msec)までに、1次転写バイアスを補正後の転写電圧値に切り替える。これにより、後続の画像形成時の転写電流値が、ターゲット電流値になるように転写電圧値の補正を行うことができる。
4−2−2.紙間における補正制御
図5に示すように、紙間では、コントローラ110は、タイミングt1からタイミングt2にかけて、電流検知回路121により1次転写ローラ5の1周分の電流値を8msecごとに複数点分検知する。
前述のように、現像剤の劣化を防止するためには、紙間においても現像ACバイアスをOFFして、次の画像域の直前で再びONすることが望ましい。しかし、通常、紙間の距離(すなわち、それに対応する時間)は短い。そのため、現像ACバイアスのON/OFF切り替えのための時間が確保できないので、紙間においても先の画像形成時と同じ値の現像ACバイアスが印加され続けている。また、通常、1次転写バイアスのON/OFFの切り替えのための時間も確保できないので、紙間においても先の画像形成時と同じ値の1次転写バイアスが印加され続けている。なお、このとき、感光ドラム1の回転駆動、帯電ローラ2への帯電バイアスの印加も、先の画像形成時と同じ条件で行われ続けている。
したがって、紙間で検知される転写電流値(検知電流値)は、現像ACバイアスが印加されている状態で検知された値である。そのため、例えば上述の前回転時における現像ACバイアスが印加されていない状態の検知電流値のように、環境ごとに設定された現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を差し引く必要はない。
つまり、コントローラ110は、検知電流値をメモリ112に保持する。本実施例のように、電流値を複数点分検知する場合は、各点の検知電流値を平均した値を、メモリ112に保持する(ここでは、このような平均値も含めて、検知電流値ということがある。)。なお、紙間が短く、一の紙間で1次転写ローラ5の1周分の電流値の検知ができない場合は、複数の紙間で電流値を検知して、それらの電流値を平均してもよい。
次に、コントローラ110は、検知電流と、ターゲット電流値とを比較する。そして、コントローラ110は、検知電流値をターゲット電流値に近づけるために、検知電流値とターゲット電流値との電流差を計算する。また、コントローラ110は、その電流差に相当する補正電圧値を、前述の前回転時の補正制御の場合と同様にして、PTVC制御において求められた複数水準の電圧−電流データから計算する。そして、コントローラ110は、現状で設定されている(すなわち、印加している)1次転写バイアスの転写電圧値に対して、上述のようにして求めた補正電圧値を加算又は減算し、画像形成時に印加する転写電圧値を決定する。
その後、コントローラ110は、少なくとも画像域が1次転写部N1に到達する前のタイミングt3(紙間の開始から80msec)までに、1次転写バイアスを補正後の転写電圧値に切り替える。これにより、後続の画像形成時の転写電流値が、ターゲット電流値になるように転写電圧値の補正を行うことができる。次の紙間における、t1’、t2’、t3’も同様である。
4−2−3.具体的
図6を参照して、前回転時における補正制御の具体例について説明する。
まず、画像形成動作の実行が指示された後、前回転が行われる(S101)。感光ドラム1が帯電され、PTVC制御で決定された所定の1次転写バイアスが印加される(S102)。そして、1次転写ローラ5の1周分の時間で転写電流値が検知される(S103)。また、転写電流値の検知時の相対湿度が検知される(S104)。また、表1に示すテーブルから転写電流値の検知時の相対湿度に応じた差分値が選択される(すなわち、検知電流値の調整に用いる差分値が相対湿度に応じて変更される)(S105)。ここで、環境センサー130により検知される相対湿度は65%であり、その湿度における1次転写のためのターゲット電流値は40μAであるものとする。前回転時の補正制御における検知電流値は、現像ACバイアスが印加されていない状態の電流値である。そのため、例えばこのとき得られた検知電流値の平均値である45μAから、相対湿度が65%の場合の現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値である3μAが差し引かれる(すなわち、検知電流値が差分値で調整される)(S106)。このように検知電流値から現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を差し引いた値である42μAが、現像ACバイアスが印加された状態と同じ、すなわち、画像形成時と同じ状態での転写電流値である。
上述のようにターゲット電流値は40μAであるので、上記差分値を差し引いた後の転写電流値42μAは、ターゲット電流値に対してΔ+2μAだけ大きい。したがって、このΔ+2μAの電流を補正するために、PTVC制御において求められた複数水準の電圧−電流データから、Δ+2μAに相当する補正電圧値を計算する(S107)。この算出された補正電圧値を、現在設定されている転写電圧値から差し引いて、補正後の転写電圧値とする(S108)。そして、後続の画像域が1次転写部N1に到達するまでには、補正後の転写電圧値での1次転写バイアスの印加を開始する(S109)。その後、前回転が終了して画像形成が開始される(S110)。
このような制御により、補正制御時の検知電流値と、現像ACバイアスが印加された状態である実際の画像形成時のターゲット電流値とのずれを補正することが可能になる。
4−2−4.変形例
以上の説明では、前回転時の転写電流値の検知は現像ACバイアスが印加されていない状態で行われ、紙間の転写電流値の検知は現像ACバイアスが印加された状態で行われるものとした。しかし、例えば1次転写ローラ5の1周分にわたり複数点分の転写電流値を検知する際に、その一部の点の検知電流値は現像ACバイアスが印加されていない状態で得られ、他の一部の点の検知電流は現像ACバイアスが印加された状態で得られることがある。
つまり、現像スリーブの駆動と現像ACバイアスの印加は、現像剤の劣化を抑制するなどのために、画像域の直前で開始される。そのため、前回転時には、通常、現像ACバイアスが印加されない状態で転写電流値が検知される。しかし、前回転時においても、他の調整動作との関係などで、転写電流値を検知するタイミングで現像スリーブの駆動と現像ACバイアスの印加が行われる場合が考えられる。一方、通常の紙間であれば、上述のように紙間の時間が短く、駆動や高圧の切り替え時間にかけられる時間がないため、現像スリーブの駆動と現像ACバイアスは印加したままである。しかし、紙間が所定の長さ以上に空く場合などには、紙間においても、現像剤の劣化を抑制するために、現像スリーブの駆動と現像ACバイアスが停止されることがある。また、複数の紙間に分けて1次転写ローラ5の1周分の転写電流値を検知する場合については上述したが、前回転時と紙間とに分けて1次転写ローラ5の1周分の転写電流値を検知するようなことも考えられる。このように、例えば前回転時、紙間、或いはその両方において、転写電流値を検知するタイミングで現像ACバイアスが印加される場合と印加されない場合の両方が存在することがある。より具体的には、例えば小サイズ紙を通紙した場合におけるダウンタイム発生時や画像処理の時間、画像調整が入る場合などが挙げられる。
このような場合、次のようにして補正制御の計算を行うことができる。図7は、一例として、前回転時と紙間とで、現像ACバイアスが印加されない状態と印加された状態との両方が混在する状態で転写電流値を検知した場合の制御のフローを示している。画像形成実行が指示されると(S201)、前回転時、紙間でそれぞれ転写電流値が検知される(S202)。次に、コントローラ110は、複数点の検知電流値について、それぞれ現像ACバイアスが印加されている状態で検知されたか否かを判断する。これにより、現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を差し引くべき点(現像ACバイアスが印加されていない状態で得られた検知電流値)と、差し引く必要のない点(現像ACバイアスが印加された状態で得られた検知電流値)とを区別する。そして、差分値を差し引くべき点については差し引くと共に、差し引く必要のない点については差し引かずに、各点の検知電流値の平均値を求める(S203)。このときの差分値は、上述と同様にして各検知電流値の取得時の環境に応じて変更されたものである。その後、上述と同様にして転写電圧値を補正して(S204)、画像形成動作を継続する(S205)。
このように、本実施例では、コントローラ110が補正手段として機能して、非画像形成時に現状で設定されている転写電圧値が印加されている際に電流検知回路121により検知された検知電流値と、目標電流値と、の差に応じて、該転写電圧値を補正する。また、本実施例では、コントローラ110が調整手段として機能して、上記検知電流値を、該検知電流値が検知された際の条件と画像形成時に対応する所定の条件との違いによる、電流検知回路121により検知される電流値の差分値に応じて調整する。さらに、本実施例では、コントローラ110が変更手段として機能して、上記検知電流値の調整に用いる上記差分値を変更する。
特に、本実施例では、上記条件の違いは、転写電流値の検知時に1次転写部N1にある感光ドラム1の表面が現像部Gにあった際の、現像装置4に対する交流バイアスの印加の有無である。そして、本実施例では、該交流バイアスが印加されていなかった場合の上記検知電流値を、該交流バイアスの印加の有無による上記差分値に応じて調整する(差分値を差し引く)。ただし、これに限定されるものではなく、上記条件の違いの他の例としては、転写電流値の検知時に1次転写部N1にある感光ドラム1の表面が現像部Gにあった際の、現像装置4が備える現像スリーブ41の回転の有無であってもよい。この場合、現像スリーブ41が回転していなかった場合の上記検知電流値を、現像スリーブ41の回転の有無による上記差分値に応じて調整する(差分値を差し引く)。現像ACバイアスの印加と現像スリーブ41の回転駆動が同期されている場合には、いずれの条件を用いてもよいが、かぶりトナーの付着により直接的に関与する現像ACバイアスの有無の条件を用いるのが好ましい。また、本実施例では、上記検知電流値の調整に用いられる差分値は、感光ドラム1の非画像部に付着するトナー(かぶりトナー)の量と相関する情報に応じて変更される。典型的には、上記情報が示すかぶりトナーの量が多くなるにつれて上記差分値を大きくするようにする。特に、本実施例のように、上記情報としては、環境情報を好適に用いることができ、典型的には、上記情報が示す相対湿度が高くなるにつれて上記差分値を大きくするようにする。
以上、本実施例によれば、補正制御で用いる現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を、かぶりトナーの量に影響する環境情報に応じて変更する。これにより、環境により異なるかぶりトナーの量に応じた転写電流値の差の影響が生じることを抑制することができる。したがって、より精度よく転写電流値をターゲット電流値に近づけるように転写電圧値を補正することが可能となり、転写不良などの異常画像の発生を抑制することができる。つまり、本実施例によれば、設定されている転写電圧値を補正する補正制御を実行することでダウンタイムの低減を図ると共に、該補正制御の精度を向上することができる。
実施例2
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、実施例1の画像形成装置のものと同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を、環境(特に、相対湿度)に応じて変更した。これに対し、本実施例では、現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を、環境に加えて、使用履歴(画像形成の繰り返しにおける使用状況に係る履歴情報)に応じて変更する。特に、本実施例では、使用履歴情報として現像剤の使用履歴情報を用いる。
かぶりトナーの量は、一般に、現像剤を用いた画像形成の繰り返しの回数が多くなることなどで増加していく。また、一般に、そのかぶりトナーの量の増加量は、相対湿度によっても異なる。そのため、本実施例では、環境に応じて設定されている差分値を、現像剤の使用履歴によるかぶりトナーの量の変化に応じて修正するための情報が、テーブルとしてメモリ112に設定されている。これにより、より正確な補正制御を行うことが可能になる。
なお、現像剤の使用履歴などの使用履歴のみに応じて、現像ACバイアスの有無による転写電圧値の差分値を変更してもよい。また、使用履歴は、現像剤の使用履歴に限定されるものではなく、現像剤の使用履歴と相関する情報を含む、より一般的にカブリトナーの量に感度を有する任意の使用履歴情報、例えば感光体やプロセスカートリッジの使用履歴情報などを用いることができる。
図8は、本実施例の画像形成装置100の要部の概略制御態様を示す。本実施例の画像形成装置100は、履歴検知手段として、現像剤の使用履歴を検知するための記憶装置で構成されたカウンター140を有する。カウンター140は、現像剤の使用履歴情報として、現像剤の使用履歴と相関する情報としての、当該プロセスカートリッジ12を使用して行った画像形成枚数を計数する。
表2に、実験により求めた、画像形成の繰り返しによるかぶりトナーの量の変化に応じた、転写電流値の差分値に掛ける割合(修正値)のテーブルを示す。表2において、当該割合は、使用初期の現像剤の各相対湿度に区分されるかぶりトナーの量を1とした時に、画像形成の繰り返しにより増加するかぶりトナーの量の割合を示している。
Figure 0006168910
本実施例では、現像剤を含む各色のプロセスカートリッジ12の寿命としては、30k枚を設定している。かぶりトナーの量は、現像剤の使用初期から画像形成を繰り返すことによって、表2のテーブルに示すような割合で増加する。表2では、使用初期を1とした場合に、30k枚の画像形成を行った際のかぶりトナーの量の割合を示しているが、使用初期から30k枚までの間のかぶりトナーの量は、線形補間することにより求まる。
本実施例では、コントローラ110は、実施例1と同様に、補正制御における転写電流値の検知時に環境センサー130により環境を検知し、相対湿度に応じて表1に示すテーブルから現像ACバイアスの有無による転写電圧値の差分値を読み出す。本実施例では、このとき更に、カウンター140により現像剤の使用履歴情報を読み込み、その使用履歴情報と上記相対湿度とに応じて、表2に示すテーブルから画像形成枚数に応じた修正値を読み出す。そして、コントローラ110は、表1のテーブルから読み出した差分値に、表2のテーブルから読み出した修正値を掛ける。こうして得られた修正後の差分値を、実施例1における差分値と同様にして用いて、転写電圧値を補正することができる。これにより、画像形成装置100が置かれた環境と現像剤の使用履歴により異なるかぶりトナーの量の差に応じて、画像形成時の転写電圧値を計算することができる。
なお、実施例1で説明したのと同様に、現像ACバイアスが印加された状態で検知される検知電圧値は、上述のような差分値を差し引く必要はない。
このように、かぶりトナーの量と相関する情報としては、現像装置4における少なくともトナーを含む現像剤の使用履歴と相関する情報を用いることができる。典型的には、該情報が示す現像剤の使用量が増えるにつれて検知電流値の調整に用いる差分値を大きくするようにする。
以上、本実施例によれば、補正制御で用いる現像ACバイアスの有無による転写電流値の差分値を、かぶりトナーの量に影響する環境情報及び使用履歴情報に応じて変更する。これにより、環境及び使用履歴により異なるかぶりトナーの量に応じた転写電流値の差の影響が生じることを抑制することができる。したがって、より精度よく転写電流値をターゲット電流値に近づけるように転写電圧値を補正することが可能となり、転写不良などの異常画像の発生を抑制することができる。
その他
以上、本発明を具体的な実施例に則して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
例えば、上述の実施例では、PTVC制御により転写電圧値を決定するものとして説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、転写電源に定電流回路を備えたものを用いて、上述のATVC制御により転写電圧を決定する場合であっても、本発明は同様に適用することができる。なお、定電流回路としては、定電圧出力部と電流検知部とを有し、定電圧出力部が定電圧を出力している際の電流値を検知し、検知された電流値が目標電流値になるように定電圧出力部が出力する定電圧を制御するものも含むものとする。また、転写電圧値を決定するためには、転写部の電気抵抗に係る情報が得られればよい。そのため、転写電源が定電圧制御された電圧を出力している際の発生電流値、定電流制御された電圧を出力している際の発生電圧値のいずれを検知することによっても転写電圧値の決定は可能である。
また、上述の実施例では、画像形成装置は、中間転写方式を採用したタンデム型のものであるとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、タンデム型/1ドラム型、中間転写型/直接転写型の区別無く実施できる。1ドラム型とは、一の像担持体に対して複数の現像手段が設けられており、像担持体に形成される複数のトナー像を被転写体に順次に重ね合わせるように転写して画像を形成するものである。また、直接転写型とは、中間転写体の代わりに、被転写体としての記録材を担持して搬送する記録材担持体を有し、像担持体から記録材担持体上の記録材にトナー像を直接転写するものである。ここで、複数の画像形成部が設けられる場合、画像形成部の数は、上述の実施例のものに限定されるものでない。また、画像形成装置は、カラー画像形成装置に限定されるものではなく、白黒画像形成装置など、画像形成部が単独のものであってもよい。
1 感光ドラム
4 現像手段
5 1次転写ローラ
7 中間転写ベルト
100 画像形成装置
110 コントローラ
120 バイアス制御部
121 電流検知回路
130 環境センサー
140 カウンター

Claims (10)

  1. 移動可能な像担持体と、
    バイアスが印加されて前記像担持体を帯電させる帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像担持体に静電像を形成する像形成手段と、
    前記像担持体に形成された静電像に現像部でトナーを供給してトナー像を形成する現像手段と、
    前記現像手段にバイアスを印加する現像バイアス印加手段と、
    転写部において前記像担持体から被転写体にトナー像を転写させる転写手段と、
    前記転写手段にバイアスを印加する転写バイアス印加手段と、
    前記転写バイアス印加手段により前記転写手段にバイアスが印加されている際の電流値を検知する検知手段と、
    前記転写のために前記転写手段に印加するバイアスの電圧値を前記検知手段の検知結果に基づいて決定する決定手段と、
    非画像形成時に前記決定された電圧値の前記転写のためのバイアスが前記転写手段に印加されている際に前記検知手段により検知された検知電流値と、目標電流値と、の差に応じて、前記決定された前記転写のためのバイアスの電圧値を補正する補正手段と、
    を有する画像形成装置において、
    前記検知電流値を、前記検知電流値が検知された際の条件と画像形成時に対応する所定の条件との違いによる、前記検知手段により検知される電流値の差分値に応じて調整する調整手段と、
    前記調整手段が前記検知電流値の調整に用いる前記差分値を変更する変更手段と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記条件の違いは、前記検知手段により電流が検知される際に前記転写部にある前記像担持体の表面が前記現像部にあった際の、前記現像手段に対する交流バイアスの印加の有無であり、前記調整手段は、該交流バイアスが印加されていなかった場合の前記検知電流値を、該交流バイアスの印加の有無による前記差分値に応じて調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記条件の違いは、前記検知手段により電流が検知される際に前記転写部にある前記像担持体の表面が前記現像部にあった際の、前記現像手段が備える前記現像部にトナーを搬送する回転可能な現像剤担持体の回転の有無であり、前記調整手段は、前記現像剤担持体が回転していなかった場合の前記検知電流値を、前記現像剤担持体の回転の有無による前記差分値に応じて調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記変更手段は、前記像担持体の非画像部に付着するトナーの量と相関する情報に応じて、前記調整手段が前記検知電流値の調整に用いる前記差分値を変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記変更手段は、前記情報が示す前記トナーの量が多くなるにつれて前記差分値を大きくするように、前記調整手段が前記検知電流値の調整に用いる前記差分値を変更することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記情報は、環境情報であることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記変更手段は、前記情報が示す相対湿度が高くなるにつれて前記差分値を大きくするように、前記調整手段が前記検知電流値の調整に用いる前記差分値を変更することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記情報は、前記現像手段における少なくともトナーを含む現像剤の使用履歴と相関する情報であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記変更手段は、前記情報が示す現像剤の使用量が増えるにつれて前記差分値を大きくするように、前記調整手段が前記検知電流値の調整に用いる前記差分値を変更することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記現像手段は、トナーとキャリアとを備えた2成分現像剤を用いてトナー像を形成することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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