JP2016161697A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】一次転写部での転写コントラスト不足に起因する画像不良の抑制と、通電による二次転写外ローラの劣化の抑制との両立が可能な画像形成装置の提供。【解決手段】中間転写ベルトの電位をツェナー電圧以上に維持することで一次転写に必要な転写コントラストを確保する構成の場合に、補正前の二次転写バイアスが低い電圧に設定される(S4)。ツェナーダイオードに流れる電流の検知結果(S9)に従って、二次転写バイアスを補正する(S10)ために、記録材の余白領域が二次転写部を通過する間にツェナーダイオードに流れる電流値を検知する(S6)。これにより、記録材の僅かな抵抗値の変動を正しく捉え、もって適時に二次転写バイアスの補正を適切に行うことができる。また、二次転写バイアスが低い場合に記録材の抵抗値が変動しても、中間転写ベルトの電位をツェナー電圧未満に低下し難くすることができる。【選択図】図5
Description
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリあるいは複合機など、電子写真技術を用いた画像形成装置に関する。
従来から、感光ドラムに形成したトナー像を一次転写部で中間転写ベルトに一次転写し、一次転写により中間転写ベルトに担持されたトナー像を二次転写部で記録材に二次転写する、中間転写方式の画像形成装置が知られている(特許文献1)。
上記の画像形成装置において、中間転写ベルトを挟んで感光ドラムに当接し一次転写部を形成する一次転写ローラが設けられず、その代りに中間転写ベルトを張架する複数のローラをツェナーダイオードを介して接地した構成が提案されている(特許文献2)。この構成では、中間転写ベルトを挟んで二次転写部を形成する二次転写外ローラに電圧(二次転写バイアスと呼ぶ)が印加されることに伴い、二次転写部から中間転写ベルトに電流が流れて一次転写及び二次転写が行われる。
特許文献2に記載の画像形成装置では、中間転写ベルトの電位がツェナー電圧(降伏電圧)以上に維持されていないと、一次転写に必要な転写コントラストが確保されず、その結果、一次転写部での転写コントラスト不足に起因する画像不良が生じ得る。そこで、ツェナーダイオードに流れる電流を検知し、該検知結果に従って中間転写ベルトの電位をツェナー電圧以上に維持可能な二次転写バイアスを二次転写外ローラに印加することが考えられる。ただし、記録材は通紙時に電気的な抵抗として機能し、その抵抗値は記録材の種類毎に異なる。記録材の種類に関わらず一次転写に必要な転写コントラストを確保するためには、予め記録材の種類毎に用意された補正値(紙分担電圧値と呼ぶ)に従って適宜に二次転写バイアスを補正する必要がある。
しかしながら、実際には記録材の種類が同じであっても、例えば低温低湿環境などでは抵抗値が想定以上に高くなる場合がある。そのような場合に記録材が通紙されてしまうと、紙分担電圧値によっては二次転写バイアスが適切に補正されずに、中間転写ベルトの電位が下がって一次転写部での転写コントラスト不足に起因する画像不良が生じてしまう。
また、二次転写バイアスを二次転写外ローラに印加して一次転写を行うので、一次転写バイアスを一次転写ローラに印加して一次転写を行う場合に比べると、通電による二次転写外ローラの劣化が進行しやすい。
本発明は上述の問題に鑑みてなされたもので、一次転写部での転写コントラスト不足に起因する画像不良の抑制と、通電による二次転写外ローラの劣化の抑制との両立が可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、表面にトナー像が現像される像担持体と、前記像担持体から一次転写位置で一次転写されたトナー像を担持する中間転写体と、二次転写位置で前記中間転写体との間に記録材を挟持して回転し、前記中間転写体に担持されたトナー像を記録材へ二次転写する転写回転体と、前記転写回転体に電圧を印加して前記二次転写位置で二次転写電界を形成するとともに、前記一次転写位置で一次転写電界を形成する電源と、前記中間転写体と接地電位との間に電気的に接続され、電流が流れることで所定の電圧が維持される定電圧素子と、前記定電圧素子に流れる電流を検知する電流検知手段と、前記記録材の搬送方向上流端部と下流端部との少なくとも一方に設けられ、トナー像を形成可能な画像領域から外れた余白領域が前記二次転写位置を通過する間に、前記電流検知手段による検知を行い、前記電流検知手段の検知結果に基づいて前記電源により前記転写回転体に印加する電圧を補正する制御手段と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、一次転写部での転写コントラスト不足に起因する画像不良を抑制でき、また通電による二次転写外ローラの劣化を抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。まず、本発明に係る画像形成装置について、図1乃至図7を用いて説明する。図1は、画像形成装置の構成を示す概略図である。図1に示す画像形成装置100は、中間転写ベルト7に沿ってイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdを配列したタンデム型中間転写方式のフルカラープリンタである。
[画像形成装置]
画像形成部Paでは、感光ドラム1aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト7に一次転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム1bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト7に一次転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム1c、1dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト7に一次転写される。
画像形成部Paでは、感光ドラム1aにイエロートナー像が形成されて中間転写ベルト7に一次転写される。画像形成部Pbでは、感光ドラム1bにマゼンタトナー像が形成されて中間転写ベルト7に一次転写される。画像形成部Pc、Pdでは、それぞれ感光ドラム1c、1dにシアントナー像、ブラックトナー像が形成されて中間転写ベルト7に一次転写される。
画像形成部Pa、Pb、Pc、Pdは、それぞれの現像装置4a、4b、4c、4dで使用するトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと異なる以外はほぼ同様に構成される。そこで、以下では、画像形成部Paについて詳細に説明し、画像形成部Pb、Pc、Pdについては、記号末尾のaをb、c、dと読み替えて理解されるものとする。
図1に示すように、画像形成部Paは、像担持体としての感光ドラム1aを囲んで、帯電装置2a、露光装置3a、現像装置4a、ドラムクリーニング装置6aが配置されている。感光ドラム1aは、アルミニウム製シリンダの外周面に感光層が形成されたもので、所定のプロセススピードで矢印R1方向に回転する。
帯電装置2aは、感光ドラム1aの表面を一様な負極性の暗部電位に帯電させる。露光装置3aは、各色の分解色画像を展開した走査線画像データをON−OFF変調したレーザービームを回転ミラーで走査して、帯電した感光ドラム1aの表面に画像の静電潜像を書き込む。この場合、静電潜像が書き込まれた感光ドラム1aの表面は相対的に明部電位となる。
現像装置4aは、トナーを感光ドラム1aに供給して静電潜像をトナー像に現像する。現像装置4aでは、感光ドラム1aの表面にわずかな隙間を隔てて配置された現像スリーブ(不図示)を感光ドラム1aのカウンタ方向に回転させる。現像装置4aは、トナーとキャリアを含む二成分現像剤を撹拌してトナーを帯電し、現像スリーブに担持させて感光ドラム1aとの対向部へ搬送する。直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧が現像スリーブに印加されることで、負極性に帯電したトナーが相対的に正極性になった感光ドラム1aの露光部分へ移転して静電像が反転現像される。
本実施形態の画像形成装置100では、転写回転体としての二次転写外ローラ13に電圧を印加し、二次転写外ローラ13を通じて中間転写ベルト7に電流を流すことで、感光ドラム1aから中間転写ベルト7へトナー像を一次転写させる。そのため、画像形成装置100には、中間転写ベルト7に圧接して感光ドラム1aと中間転写ベルト7との間に一次転写位置としての一次転写部T1を形成する一次転写ローラ5a(図1中に点線で示した)が設けられていない。その代りに、中間転写ベルト7を張架する複数(ここでは3つ)のローラ10、11、12が電気的に接続されて、これらが定電圧素子としてのツェナーダイオード15を介して接地されている。つまり、ツェナーダイオード15は中間転写ベルト7と接地電位との間に電気的に接続されている。また、ツェナーダイオード15に流れる電流(ツェナー流入電流と呼ぶ)を検知するために、電流検知手段としての電流検知装置21が設けられている。そして、上記の複数のローラ10、11、12は、中間転写ベルト7のトナー像担持面(外周面)と反対側の面(内周面)に当接されている。他方、二次転写外ローラ13は中間転写ベルト7の外周面に当接されている。このような構成は、1転高圧レスシステムなどと呼ばれる。
詳しくは後述するように、図1に示した1転高圧レスシステムにおいて、二次転写部T2に所定電圧以上の電圧が印加されると、中間転写ベルト7の電位はツェナーダイオード15のツェナー電圧(降伏電圧)に維持される。そして、このときの中間転写ベルト7の電位と感光ドラム1aの電位(詳しくは明部電位)との電位差(転送コントラストと呼ぶ)により一次転写電界が形成され、感光ドラム1a上のトナーが中間転写ベルト7上に移動する。即ち、一次転写が行われる。
ドラムクリーニング装置6aは、感光ドラム1aに不図示のクリーニングブレードを摺擦させて、一次転写部T1を通過して感光ドラム1aの表面に残留した一次転写残トナーを回収する。
中間転写ベルト7に担持された四色のトナー像は、二次転写部T2へ搬送されて二次転写部T2で記録材Bに一括二次転写される。レジストローラ18は、中間転写ベルト7のトナー像に重ね合わせて記録材Bを搬送して二次転写部T2を通過させる。二次転写部T2によって四色のトナー像を二次転写された記録材Bは、二次転写部T2から定着装置19へ送り出され、定着装置19で加熱加圧を受けて表面にトナー像が定着される。
ベルトクリーニング装置14は、不図示のクリーニングブレードを中間転写ベルト7に摺擦して、記録材Bに転写されることなく二次転写部T2を通過し中間転写ベルト7に残留した二次転写残トナーを回収する。また、ベルトクリーニング装置14は、二次転写部T2で記録材Bから中間転写ベルト7へ付着した紙粉等を中間転写ベルト7から除去する。
トップセンサ16はレジストローラ18よりも記録材搬送方向下流側に配置され、記録材Bがレジストローラ18に到達したことを検知する。排出センサ17は定着装置19よりも記録材搬送方向下流側に配置され、記録材Bが定着装置19を通過して装置外へ排出されたことを検知する。これらのセンサは、記録材Bのピックアップミスやジャム等が発生したことを検出するために設けられている。また、中間転写ベルト7上に形成されたトナーパッチ画像の光学特性を検出するパッチ検知センサ20が設けられており、パッチ検知センサ20の検知結果に基づいて公知の濃度制御、諧調制御、レジ制御などが適宜に行われるようになっている。さらに、画像形成装置100には、装置本体内の温度及び湿度を検知するために、検知手段としての環境センサ50が設けられている。
[中間転写ベルト]
中間転写ベルト7は、無端状のベルト形状に形成された中間転写体である。中間転写ベルト7は、感光ドラム1aに当接して回転する。中間転写ベルト7は基層と表層の二層構成で、体積抵抗率が109〜1013(Ω・cm)となるようにつまりは導電性を有するように形成されている。基層は、中心厚みが45〜100μmのフィルム状の無端ベルトで構成される。基層は、ポリイミドあるいはポリアミド、PEN、PEEK等の硬質樹脂又は各種ゴム材料にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させて、体積抵抗率を102〜107(Ω・cm)に調整した材料で構成される。硬質樹脂としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネイト等を用いてもよい。表層は、体積抵抗率1013〜1016[Ω・cm]のアクリルコートを施している。表層の厚みは、0.5〜10μmである。
中間転写ベルト7は、無端状のベルト形状に形成された中間転写体である。中間転写ベルト7は、感光ドラム1aに当接して回転する。中間転写ベルト7は基層と表層の二層構成で、体積抵抗率が109〜1013(Ω・cm)となるようにつまりは導電性を有するように形成されている。基層は、中心厚みが45〜100μmのフィルム状の無端ベルトで構成される。基層は、ポリイミドあるいはポリアミド、PEN、PEEK等の硬質樹脂又は各種ゴム材料にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させて、体積抵抗率を102〜107(Ω・cm)に調整した材料で構成される。硬質樹脂としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネイト等を用いてもよい。表層は、体積抵抗率1013〜1016[Ω・cm]のアクリルコートを施している。表層の厚みは、0.5〜10μmである。
中間転写ベルト7は、図中矢印R2方向に例えば135mm/secのプロセススピードで回転される。中間転写ベルト7は、二次転写内ローラ10、テンションローラ11、張架ローラ12に張力一定に張架される。例えば、不図示のばねのような弾性部材によって中間転写ベルト7を裏面から表面へと押す力がテンションローラ11に加えられ、中間転写ベルト7は4〜12kg程度の張力で張架される。本実施形態では、二次転写内ローラ10がモータ等(不図示)により回転駆動されると、中間転写ベルト7が回転する。
[二次転写部]
二次転写内ローラ10と二次転写外ローラ13とにより中間転写ベルト7が挟持されることによって、二次転写位置としての二次転写部T2は形成される。二次転写内ローラ10は、例えばアルミニウム円筒の芯金の周面に厚さ0.5mmのEPDMゴム等からなる弾性層が形成されたものである。弾性層は、カーボンフィラーを含有させて導電性が付与された上で、ゴム硬度が例えば70°(Asker−C)に設定される。他方、二次転写外ローラ13は、例えばステンレス円筒の芯金の周面にNBRゴムやEPDMゴム等からなる弾性層が形成されたものである。弾性層は、イオン導電剤を含有させて導電性が付与された上で、ゴム硬度が例えば30°(Asker−C)に設定される。これら二次転写内ローラ10と二次転写外ローラ13は、直径(ローラ径)が例えば20mmに形成される。二次転写外ローラ13には、二次転写電源30が接続される。二次転写電源30は、二次転写外ローラ13に二次転写バイアスを印加する。これにより、二次転写部T2で二次転写電界が形成される。
二次転写内ローラ10と二次転写外ローラ13とにより中間転写ベルト7が挟持されることによって、二次転写位置としての二次転写部T2は形成される。二次転写内ローラ10は、例えばアルミニウム円筒の芯金の周面に厚さ0.5mmのEPDMゴム等からなる弾性層が形成されたものである。弾性層は、カーボンフィラーを含有させて導電性が付与された上で、ゴム硬度が例えば70°(Asker−C)に設定される。他方、二次転写外ローラ13は、例えばステンレス円筒の芯金の周面にNBRゴムやEPDMゴム等からなる弾性層が形成されたものである。弾性層は、イオン導電剤を含有させて導電性が付与された上で、ゴム硬度が例えば30°(Asker−C)に設定される。これら二次転写内ローラ10と二次転写外ローラ13は、直径(ローラ径)が例えば20mmに形成される。二次転写外ローラ13には、二次転写電源30が接続される。二次転写電源30は、二次転写外ローラ13に二次転写バイアスを印加する。これにより、二次転写部T2で二次転写電界が形成される。
[定電圧素子]
本実施形態では、二次転写電源30により所定値以上の二次転写バイアスが二次転写外ローラ13に印加されていると、定電圧素子としてのツェナーダイオード15によって中間転写ベルト7の電位が一定に維持される。これは、ツェナーダイオード15の電流電圧特性(IV特性)を利用したものである。図2に、ツェナーダイオード15の電流電圧特性を示す。
本実施形態では、二次転写電源30により所定値以上の二次転写バイアスが二次転写外ローラ13に印加されていると、定電圧素子としてのツェナーダイオード15によって中間転写ベルト7の電位が一定に維持される。これは、ツェナーダイオード15の電流電圧特性(IV特性)を利用したものである。図2に、ツェナーダイオード15の電流電圧特性を示す。
図2に示すように、ツェナーダイオード15はツェナー電圧(降伏電圧)以上の電圧が印加されるまで殆どツェナー流入電流が流れない一方で、ツェナー電圧を上回る電圧が印加されるとツェナー流入電流が急に流れ始めるという特性を有する。こうしたIV特性を利用すれば、中間転写ベルト7を所定電位に制御し得る。つまり、維持したい中間転写ベルト7の電位に相当するツェナー電圧のツェナーダイオード15を用いて、ツェナー流入電流が流れるように二次転写電源30を制御すれば、中間転写ベルト7の電位はツェナー電圧とほぼ同じに維持される。
ツェナーダイオード15は、1個に限らず複数用いてよい。例えば、ツェナー電圧が25Vのツェナーダイオードを直列に複数個繋ぐことで、中間転写ベルト7の電位を300Vに維持できるツェナー電圧を実現するようにしてよい。なお、中間転写ベルト7の電位は使用する現像剤の種類、感光ドラム1aや中間転写ベルト7の材質等によって異なり、例えば200V〜600Vに設定するのが好ましい。
図3に、感光ドラム1aの電位と中間転写ベルト7の電位の関係を示す。本実施形態において、感光ドラム1aは帯電装置2aによって例えば−600Vに帯電される(帯電電位Vd)。そして、帯電された感光ドラム1aが露光装置3aによって露光されると、感光ドラム1aの電位は例えば−150Vに変化する(露光電位Vl)。勿論、露光装置3aによって露光されていない箇所の感光ドラム1aの電位(Vd)は−600Vのままである。現像装置4aにおいて振動電圧が印加されると、現像バイアス(Vdc;振動電圧の直流成分)と露光電位(Vl)との差分である現像コントラスト(Vcont)に従い、負極性に帯電したトナーが感光ドラム1aへ移転し静電像が現像される。ここでは現像バイアス(Vdc)を−400Vにしたので、現像コントラスト(Vcont)は250Vとなる。また、中間転写ベルト7の電位(Vitb)は、ツェナーダイオード15によって所定値に設定される。そのため、例えばツェナー電圧が300Vのツェナーダイオード15を用い、中間転写ベルト7の電位(Vitb)を−300Vに設定した場合、中間転写ベルト7の電位(Vitb)と露光電位(Vl)との差分である転写コントラストは450Vとなる。
上述のように、本実施形態では、ツェナーダイオード15によって中間転写ベルト7の電位を一定に維持することにより、一次転写に必要な転写コントラストを確保しようとしている。しかしながら、既に述べた通り、記録材Bは電気的な抵抗として機能し、その抵抗値は記録材Bの種類だけでなく装置本体内の環境等によっても異なり得る。そして、記録材Bの種類が同じであっても抵抗値の高い記録材が通紙される場合があり、その場合には中間転写ベルト7の電位が下がる。そうすると、一次転写部T1での転写コントラスト不足により一次転写がうまく行われず、画像不良が生じてしまう。そこで、本実施形態では、電流検知装置21により検知されるツェナー流入電流に基づいて、一次転写に必要な転写コントラストを確保すべく二次転写バイアスを補正するようにした。以下、詳しく説明する。
[転写コントラスト制御系]
まず、転写コントラスト制御系について図4を用いて説明する。図4は、転写コントラスト制御系のブロック図である。画像形成装置100は制御手段としての制御部60を備え、制御部60は画像形成動作などの本画像形成装置100の各種制御を行う例えばCPU等である。
まず、転写コントラスト制御系について図4を用いて説明する。図4は、転写コントラスト制御系のブロック図である。画像形成装置100は制御手段としての制御部60を備え、制御部60は画像形成動作などの本画像形成装置100の各種制御を行う例えばCPU等である。
図4に示すように、制御部60にはメモリ70が接続されている。記憶手段としてのメモリ70はROMやRAMあるいはハードディスクなどであり、例えば画像形成ジョブ制御(後述する図5参照)などの各種制御プログラムや、二次転写バイアス補正テーブル(後述する図8参照)などの各種データ等が格納される。また、メモリ70は、各種制御プログラムの実行に伴う演算処理結果などを一時的に記憶し得る。
ここで、画像形成ジョブとは、記録材Bに画像形成するプリント信号に基づいて、画像形成開始してから画像形成動作が完了するまでの一連の動作のことである。即ち、画像形成を行うにあたり必要となる予備動作(所謂、前回転動作)を開始してから、画像形成工程を経て、画像形成を終了するにあたり必要となる予備動作(所謂、後回転)が完了するまでの一連の動作のことである。具体的には、プリント信号を受けた(画像形成ジョブの入力)後の前回転時(画像形成前の準備動作)から、後回転(画像形成後の動作)までのことを指し、画像形成期間、紙間を含む。
制御部60には、不図示のインタフェースを介して検知手段としての環境センサ50が接続されている。環境センサ50は装置本体内に配置され(図1参照)、装置本体内の環境(具体的には温度及び湿度)を検知する。制御部60は、環境センサ50から環境センサ50が検知した装置本体内の環境(信号)を取得する。制御部60は、詳しくは後述するように、環境センサ50の検知結果に基づいて転写コントラストを調整する制御を行う。
制御部60には、不図示のインタフェースを介して画像形成部Pa〜Pdや二次転写電源30が接続されている。制御部60は、メモリ70に記憶された画像形成ジョブ制御(プログラム)を実行することで、画像形成を行うよう画像形成装置100を制御する。制御部60は画像形成ジョブ制御の実行に伴い、画像形成部Paや二次転写電源30の制御を行う。勿論、制御部60はこれら以外の上述した各部(図1参照)を制御可能であるが、ここでは発明の本旨でないので図示及び説明を省略している。
本実施形態において、一次転写に必要な転写コントラストの確保は二次転写電源30により実現される。詳しくは後述するように(後述の図5参照)、制御部60は環境センサ50から取得した環境(信号)に基づき二次転写電源30を制御して、転写コントラストを調整する。制御部60(この場合、DCコントローラ)から送信されたデジタル信号は、D/Aコンバータ31によってアナログ信号に変換され、二次転写電源30に出力される。電流検出回路410は、二次転写電源210から出力された転写電圧Vtに応じた電流を出力する。電流検知装置21から得られるツェナー流入電流の電流信号(アナログ信号)は、A/Dコンバータ22によってデジタル信号に変換され、制御部60にフィードバックされる。
[転写コントラスト制御]
次に、制御部60が実行する転写コントラスト制御について、図5乃至図7を用いて説明する。図5は、画像形成ジョブ制御を示すフローチャートである。図5に示す画像形成ジョブ制御は、制御部60によって画像形成ジョブの開始信号の受信に伴って開始される。この画像形成ジョブ制御では、一次転写に必要な転写コントラストを確保するために二次転写バイアスが補正される。なお、画像形成ジョブ制御は画像形成部Pa、Pb、Pc、Pd毎に行われるが、説明の便宜上、ここでは画像形成部Paを例に説明する。その他の画像形成部Pb、Pc、Pdの制御については、説明中の符号末尾のaを、b、c、dに読み替えればよい。
次に、制御部60が実行する転写コントラスト制御について、図5乃至図7を用いて説明する。図5は、画像形成ジョブ制御を示すフローチャートである。図5に示す画像形成ジョブ制御は、制御部60によって画像形成ジョブの開始信号の受信に伴って開始される。この画像形成ジョブ制御では、一次転写に必要な転写コントラストを確保するために二次転写バイアスが補正される。なお、画像形成ジョブ制御は画像形成部Pa、Pb、Pc、Pd毎に行われるが、説明の便宜上、ここでは画像形成部Paを例に説明する。その他の画像形成部Pb、Pc、Pdの制御については、説明中の符号末尾のaを、b、c、dに読み替えればよい。
図1を参照して図5に示すように、制御部60は、画像形成装置100の動作が開始されると、画像形成部Paを作動させて感光ドラム1aの前回転を開始する(S1)。前回転では、帯電電位、現像電位、レーザービーム強度等の各種設定が行われた後に、出力画像の階調制御が実行される。次いで、制御部60は帯電装置2aを制御して帯電電位(例えば−600V)を感光ドラム1aに印加する(S2)。そして、制御部60は二次転写部T2の電位制御(二転ATVCと呼ぶ)を行い(S3)、中間転写ベルト7の電位を所定電位(例えば300V)に維持可能な二次転写バイアスを決定する(S4)。即ち、制御部60は、所定タイミングで二次転写外ローラ13に印加する電圧を設定するモードを実行可能である。
上述の二転ATVC(Active Transfer Voltage Control)について、図6を用いて説明する。図1に示したような1転高圧レスシステムでは、一次転写部T1で一次転写を行わせるために二次転写バイアスを印加しなければならない。そのため、一次転写ローラ5a(図1参照)と、一次転写ローラ5aに電圧を印加する一次転写用の電源とを設けた装置に比較すると、二次転写外ローラ13への通電時間が長くなってしまい、二次転写外ローラ13に劣化が生じ易い。この劣化を抑制するためには、できる限り二次転写バイアスを低く設定すればよいが、本実施形態の場合、少なくともツェナーダイオード15に電流が流れるだけの二次転写バイアスを印加する必要がある。そこで、制御部60は二転ATVCを実行して、ツェナーダイオード15に所定値以上の電流が流れ得る二次転写バイアスのうち、できる限り低い電圧値を決定する。
まず、制御部60は全ての画像形成部Pa〜Pdに関し、帯電装置2a〜2dを制御して感光ドラム1a〜1dを帯電電位Vdに帯電させる。次に、制御部60は二次転写電源30を制御して二次転写バイアスを線形的にあるいは段階的に上昇させる。図6に示すように、例えば二次転写バイアスをV0からV3へ上げていく。即ち、二次転写外ローラ13に対し複数の異なる電圧を印加する。このとき、二次転写バイアスがツェナーダイオード15のツェナー電圧(図6では300V)を超えると、ツェナーダイオード15にツェナー流入電流が流れる。ツェナー流入電流は、電流検知装置21によって検知される。この二次転写電圧(V0〜V3)とツェナー流入電流(I0〜I3)との関係に従って、ツェナー流入電流が例えば3μAとなる二次転写バイアスを特定する。このように、二次転写外ローラ13に印加した電圧と電流検知装置21によって検知されたツェナー流入電流との関係から、二次転写電源30により二次転写外ローラ13に印加する電圧を設定する。
本実施形態において、ツェナー流入電流を3μAとしたのは、中間転写ベルト7及び二次転写外ローラ13の周ムラによる電流変動が2μA程度発生し得るからである。即ち、ツェナーダイオード15を用いた中間転写ベルト7の電位の維持は、ツェナーダイオード15に1μA程度のツェナー流入電流が流れるように二次転写バイアスを印加すれば足りる。しかしながら、中間転写ベルト7と二次転写外ローラ13とは互いに回転するが故に、その時々の接触状態によって中間転写ベルト7に流れる電流値が変動することがある。また、本実施形態では、上述のように、二次転写外ローラ13の劣化抑制のため、できる限り低い電圧値の二次転写バイアスを印加させるようにしている。言い換えれば、ツェナーダイオード15に流れるツェナー流入電流を小さくするようにしている。とはいえ、周ムラが発生した場合にツェナーダイオード15に電流が流れなくなるほどツェナー流入電流を小さくしてしまうと、中間転写ベルト7の電位が維持されなくなる。そこで、例え周ムラが発生したとしても、ツェナーダイオード15にツェナー流入電流が確実に流れるように、マージンをとって3μA程度のツェナー流入電流が流れる二次転写バイアスを特定するようにした。
なお、二次転写バイアスを決定する際には(S4参照)、記録材Bの種類等を考慮して二次転写バイアスを決定するのが望ましい。即ち、二次転写バイアスは二転ATVCで決定した二次転写バイアスに限らない。例えば、記録材Bの種類毎に紙分担電圧値を記憶したテーブルをメモリ70に記憶しておき、画像形成ジョブの開始に合わせて指定された記録材Bの種類に従い、二転ATVCで決定した二次転写バイアスに所定の紙分担電圧値を加算した電圧値としてよい。
図5に戻り、制御部60は二次転写バイアスの決定後に画像形成(S5)を実行する。この際に、中間転写ベルト7に形成されたトナー像は二次転写部T2で記録材Bに転写されるが、二次転写部T2には二転ATVCの実行により決定された二次転写バイアスが印加される。ただし、本実施形態では一次転写のために二次転写バイアスが補正される場合があり(後述のS10参照)、その場合には補正後の二次転写バイアスが印加される。
記録材Bには、搬送方向下流端部や搬送方向上流端部にトナー像を形成可能な画像領域から外れた余白領域を3mm程度設けてある。制御部60は、この余白領域が一次転写部T1を通過した際にツェナーダイオード15に流れるツェナー流入電流を環境センサ50から取得してメモリ70に記憶する(S6)。余白領域が通過した際に流れるツェナー流入電流を取得するのは、余白領域が記録材Bの電気抵抗を適切に反映するからである。記録材Bの電気抵抗を正しく把握できなければ、後述する二次転写バイアスの補正による中間転写ベルト7の電位の維持を実現できず、もって一次転写部T1での転写コントラスト不足による画像不良を生じさせ得る。そこで、記録材Bの電気抵抗を正しく把握するために、トナー等の影響を受けて抵抗値が変動することのない余白領域が二次転写部T2を通過する間に、ツェナー流入電流を取得するようにしている。なお、記録材Bの余白領域の特定方法については公知のどのような方法であってもよいことから、ここでの説明は省略する。
制御部60は、画像形成ジョブとして受信された一単位の連続した画像形成を継続するか終了するかを判定する(S7)。制御部60はジョブ継続と判定した場合(S7のNO)、メモリ70に記憶したツェナー流入電流が所定値未満(ここでは3μA)であるか否かを判定する(S9)。制御部60はツェナー流入電流が所定値以上であると判定した場合(S9のNO)、S5の処理に戻って画像形成を続ける。この場合、二次転写バイアスは補正されない。他方、制御部60はツェナー流入電流が所定値未満であると判定した場合(S9のYES)、二次転写バイアスを補正してから(S10)、S5の処理に戻り補正後の二次転写バイアスに従って画像形成を続ける。
[二次転写バイアス補正テーブル]
二次転写バイアスの補正は、二転ATVCの実行により決定された二次転写バイアスに補正値が加算されることで行われる。即ち、記録材Bの電気的な抵抗が変わっても、一次転写部T1の転写コントラストを確保するため、本実施形態では二次転写バイアスの補正値が装置本体内の環境(詳しくは温度及び湿度)毎に対応付けられている。この装置本体内の環境と二次転写バイアスの補正値との対応関係は、二次転写バイアス補正テーブルとしてメモリ70に予め記憶されている。図8に、二次転写バイアス補正テーブルを示す。
二次転写バイアスの補正は、二転ATVCの実行により決定された二次転写バイアスに補正値が加算されることで行われる。即ち、記録材Bの電気的な抵抗が変わっても、一次転写部T1の転写コントラストを確保するため、本実施形態では二次転写バイアスの補正値が装置本体内の環境(詳しくは温度及び湿度)毎に対応付けられている。この装置本体内の環境と二次転写バイアスの補正値との対応関係は、二次転写バイアス補正テーブルとしてメモリ70に予め記憶されている。図8に、二次転写バイアス補正テーブルを示す。
図8に示す二次転写バイアス補正テーブルは、装置本体内の環境(環境1、環境2、…)と二次転写バイアスの補正値とが対応付けられている。また、二次転写バイアスの補正値は、記録材Bの坪量にも対応付けられている。さらに、坪量の中でも、記録材Bの片面に画像形成を行う「片面」印刷モードと、記録材Bの両面に画像形成を行う「自動両面」印刷モードとに分けられて、補正値は対応付けられている。具体例を挙げると、坪量110(g/m2)の記録材Bの片面のみを印刷する場合、装置本体内の環境が「環境3」であれば、二次転写バイアスは補正値「55(V)」だけ補正される。
図5に戻り、制御部60はジョブ終了と判定した場合(S7のYES)、後回転を実行して画像形成装置100を停止させる(S8)。後回転では、ガンマ補正制御等が実行される。以上で、画像形成装置100の動作が終了となる。
二次転写バイアスを補正する補正タイミングについて説明する。記録材Bの搬送方向上流端部側の余白領域でツェナーダイオード15に流れる電流を検知させた場合、以下の3通りの補正タイミングが考えられる。第1に、制御部60は連続画像形成中であれば、電流を検知した記録材Bの画像領域が二次転写部T2に到達する前に二次転写バイアスを補正する。この場合、電流を検知した記録材Bには、余白領域以降に補正後の二次転写バイアスが印加される。第2に、制御部60は連続画像形成中であれば、電流を検知した記録材Bの次の記録材Bが二次転写部T2に到達する前に二次転写バイアスを補正する。この場合、電流を検知した記録材Bには補正前の二次転写バイアスが印加され、電流を検知した記録材B以降の記録材Bには補正後の二次転写バイアスが印加される。第3に、制御部60は連続して画像形成ジョブを実行する場合に、電流を検知したときの画像形成ジョブ終了後の次の画像形成ジョブの開始時に二次転写バイアスを補正する。
記録材Bの搬送方向下流端部側の余白領域でツェナーダイオード15に流れる電流を検知させた場合、制御部60は上記した第2及び第3の補正タイミングで二次転写バイアスを補正する。即ち、制御部60は連続画像形成中であれば、電流を検知した記録材Bの次の記録材Bが二次転写部T2に到達する前に二次転写バイアスを補正する。制御部60は連続して画像形成ジョブを実行する場合であれば、電流を検知したときの画像形成ジョブ終了後の次の画像形成ジョブの開始時に二次転写バイアスを補正する。
本願発明者らは、二次転写バイアスを補正することによる画像不良の抑制について確かめるべく以下に示す条件で実験を行った。条件は、二転ATVCを実行した結果(図5のS3参照)得られた電圧値を1200(V)とし、紙分担電圧を150(V)とした。つまり、二次転写バイアスを1350(V)として二次転写電源30に二次転写外ローラ10を印加させた。装置本体内の環境はNN環境(23℃、50%RH)とし、NN環境にて開封後24時間放置した坪量80(g/m2)の記録材Bを「片面」印刷モードで印刷した。
上述した二次転写バイアスの補正を行わなかった場合、記録材Bの余白領域で検知されたツェナー流入電流が0(μA)であった。これは、記録材Bの通紙時に中間転写ベルト7の電位が300(V)に維持できない電流値である。実際に中間転写ベルト7の電位を測定すると260(V)であり、300(V)から40(V)ほど低下していた。そして、この時の出力画像の単色ベタ100%部の濃度を測定すると、X‐Rite(O.D.)で濃度が1.4から1.2まで低下していた。
他方、同条件で上述した二次転写バイアスの補正を行った場合、つまりツェナー流入電流が3(μA)未満であったので、二次転写バイアス補正テーブル(図8参照)に従い、補正値50(V)を加算し二次転写バイアスを1400(V)に補正した。補正後の二次転写バイアスを二次転写外ローラ10に印加すると、ツェナー流入電流が3(μA)であった。これは、記録材Bの通紙時に中間転写ベルト7の電位を300(V)に維持できるだけの電流値である。実際に中間転写ベルト7の電位を測定すると300(V)であり、260(V)から元に戻っていた。その結果、この時の出力画像の単色ベタ100%部の濃度を測定すると、X‐Rite(O.D.)で濃度が1.4に保たれていた。つまり、濃度低下が発生しなかった。
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置100は、中間転写ベルト7の電位をツェナー電圧以上に維持することで一次転写に必要な転写コントラストを確保する構成である。そして、電圧印加に伴う二次転写外ローラ13の劣化抑制のために、補正前の二次転写バイアスは低い電圧に設定されている。この場合に、中間転写ベルト7の電位がツェナー電圧未満にならないだけの電流をツェナーダイオード15に流すように、制御部60が二次転写バイアスを補正できるようにした。補正前の二次転写バイアスが低い電圧に設定されると、ツェナーダイオード15には中間転写ベルト7の電位をツェナー電圧以上に維持できるだけの僅かな電流が流れる。この場合でも、二次転写部T2を通過する際の記録材Bの抵抗値の変動によって、ツェナーダイオード15に流れる電流は変動する。上記のように僅かな電流を流しているだけの場合、記録材Bの抵抗値が僅かに変動しただけでツェナーダイオード15に電流が流れなくなり得る。そうなると、中間転写ベルト7の電位が維持されず、一次転写に必要な転写コントラストが確保できなくなる。そこで、制御部60はツェナーダイオード15に流れる電流の検知結果に従って二次転写バイアスを補正する際に、記録材Bの余白領域が二次転写部T2を通過する間にツェナーダイオード15に流れる電流値を検知する。これにより、記録材Bの僅かな抵抗値の変動を正しく捉えることができ、もって適時に二次転写バイアスの補正を適切に行うことができるようになる。こうすれば、二次転写バイアスが低い場合に記録材Bの抵抗値が変動しても、中間転写ベルト7の電位をツェナー電圧未満に低下し難くすることができる。このように、本実施形態によれば、通電による二次転写外ローラ13の劣化の抑制を実現しつつ、一次転写部T1での転写コントラスト不足に起因する画像不良の抑制を図ることができる。
<他の実施形態>
画像形成装置においては、感光ドラム以外の他の像担持体を採用してもよく、無端ベルトを採用した他種の画像形成装置でも実施できる。定電圧素子としては、ツェナーダイオードを用いる以外にバリスタ等を用いてよい。また、これらの定電圧素子は、複数のローラ(10、11、12)の少なくとも1つに電気的に接続されていればよい。
画像形成装置においては、感光ドラム以外の他の像担持体を採用してもよく、無端ベルトを採用した他種の画像形成装置でも実施できる。定電圧素子としては、ツェナーダイオードを用いる以外にバリスタ等を用いてよい。また、これらの定電圧素子は、複数のローラ(10、11、12)の少なくとも1つに電気的に接続されていればよい。
100…装置本体(画像形成装置)、1Y(1M〜1K)…像担持体(感光ドラム)、7…中間転写体(中間転写ベルト)、13…転写回転体(二次転写外ローラ)、15…定電圧素子(ツェナーダイオード)、21…電流検知手段(電流検知装置)、30…電源(二次転写電源)、50…検知手段(環境センサ)、60…制御手段(制御部)、B…記録材、T1…一次転写位置(一次転写部)、T2…二次転写位置(二次転写部)
Claims (9)
- 表面にトナー像が現像される像担持体と、
前記像担持体から一次転写位置で一次転写されたトナー像を担持する中間転写体と、
二次転写位置で前記中間転写体との間に記録材を挟持して回転し、前記中間転写体に担持されたトナー像を記録材へ二次転写する転写回転体と、
前記転写回転体に電圧を印加して前記二次転写位置で二次転写電界を形成するとともに、前記一次転写位置で一次転写電界を形成する電源と、
前記中間転写体と接地電位との間に電気的に接続され、電流が流れることで所定の電圧が維持される定電圧素子と、
前記定電圧素子に流れる電流を検知する電流検知手段と、
前記記録材の搬送方向上流端部と下流端部との少なくとも一方に設けられ、トナー像を形成可能な画像領域から外れた余白領域が前記二次転写位置を通過する間に、前記電流検知手段による検知を行い、前記電流検知手段の検知結果に基づいて前記電源により前記転写回転体に印加する電圧を補正する制御手段と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記電流検知手段により検知された電流値が所定値未満である場合に、前記電源により前記転写回転体に印加する電圧を補正する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 装置本体内の温度及び湿度を検知する検知手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記検知手段の検知結果に応じて前記電流検知手段の検知に基づいて前記転写回転体に印加する電圧を補正する補正値を設定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、連続画像形成中に前記記録材の搬送方向上流端部又は下流端部で前記電流検知手段により前記定電圧素子に流れる電流を検知し、前記電流検知手段の検知に基づいて、前記電流を検知した記録材の次の記録材が前記二次転写位置に到達する前に、前記電源により前記転写回転体に印加する電圧を補正する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、連続して画像形成ジョブを実行する場合において、前記記録材の搬送方向上流端部又は下流端部で前記電流検知手段により前記定電圧素子に流れる電流を検知し、前記電流検知手段の検知に基づいて、前記電流を検知したときの画像形成ジョブ終了後の次の画像形成ジョブの開始時に、前記電源により前記転写回転体に印加する電圧を補正する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、連続画像形成中に前記記録材の搬送方向上流端部で前記電流検知手段により前記定電圧素子に流れる電流を検知し、前記電流検知手段の検知に基づいて、前記電流を検知した記録材の前記画像領域が前記二次転写位置に到達する前に、前記電源により前記転写回転体に印加する電圧を補正する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、所定タイミングで前記転写回転体に印加する電圧を設定するモードを実行可能であって、
前記モードは、前記電源により前記転写回転体に対し複数の異なる電圧を印加して、該電圧の印加に応じて前記電流検知手段による検知を行い、前記印加した電圧と前記電流検知手段が検知した前記定電圧素子に流れる電流との関係から、前記電源により前記転写回転体に印加する電圧を設定する、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記中間転写体は、導電性を有する無端状の中間転写ベルトであり、
前記転写回転体に加え、前記中間転写ベルトを内周面から張架する導電性の複数の回転体を有し、
前記定電圧素子は、前記複数の回転体の少なくとも1つに電気的に接続される、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記定電圧素子は、複数個のツェナーダイオード又はバリスタを直列に接続した素子であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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JP2015039163A JP2016161697A (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | 画像形成装置 |
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JP2018146653A (ja) * | 2017-03-02 | 2018-09-20 | 富士ゼロックス株式会社 | 画像形成装置、情報処理装置及びプログラム |
-
2015
- 2015-02-27 JP JP2015039163A patent/JP2016161697A/ja active Pending
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